JP2022100975A - ポリアミド組成物及び成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】結晶性を有し、且つ、成形体としたときの機械特性に優れるポリアミド組成物、及び、前記ポリアミド組成物を用いた成形体を提供する。【解決手段】ポリアミド組成物は、フラン環を有するポリアミドブロック(A1)と、フラン環を有さないポリアミドブロック(A2)と、を有するブロック共重合体を含む。前記ポリアミドブロック(A1)は、2,5-フランジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位、脂肪族ジアミン単位、及び脂環式ジアミン単位からなる群より選択される1種以上のジアミン単位と、を有してもよい。成形体は、ポリアミド組成物を成形してなる。【選択図】なし
Description
本発明は、ポリアミド組成物及び成形体に関する。
近年、地球温暖化や海洋プラスチック等の問題が深刻化し、石油資源枯渇が叫ばれる中、地球環境保全の見地から、バイオマスプラスチックの利用が注目されている。バイオマスプラスチックとしては、ポリ乳酸やポリブチレンサクシネート、さらに最近ではバイオポリエチレン等も開発されている。しかしながら、これらのバイオマスプラスチックは融点が180℃未満と耐熱性に劣るため、現状では、その利用に関して制限を受けている。プラスチックの耐熱性を高める方法として、分子鎖中に芳香環を導入することが有効であるが、バイオマス由来原料で芳香環を有するモノマーは限られている。その中で、2,5-フランジカルボン酸は芳香族モノマーでありながらバイオマスから得られ、これを用いたポリアミドは、前述のバイオマスプラスチックより耐熱性が高いことが期待される。
2,5-フランジカルボン酸を用いたポリアミドとしては、例えば、特許文献1~3には、2,5-フランジカルボン酸と、芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン又は脂環式ジアミンとを用いたポリアミドが開示されている。また、特許文献1~3には、2,5-フランジカルボン酸を主成分とした2種類以上のジカルボン酸と、キシリレンジアミンを主成分とした2種類以上のジアミンと、を用いたポリアミドが開示されている。
しかしながら、特許文献1~3に記載のポリアミドは結晶性が低く、成形体とした場合の機械特性が十分とはいえないことから、用途が限定される。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、結晶性を有し、且つ、成形体としたときの機械特性に優れるポリアミド組成物、及び、前記ポリアミド組成物を用いた成形体を提供する。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
(1) フラン環を有するポリアミドブロック(A1)と、フラン環を有さないポリアミドブロック(A2)と、を有するブロック共重合体を含む、ポリアミド組成物。
(2) 前記ポリアミドブロック(A1)は、2,5-フランジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位、脂環式ジアミン単位、及び脂肪族ジアミン単位からなる群より選択される1種以上のジアミン単位と、を有する、(1)に記載のポリアミド組成物。
(3) 前記ポリアミドブロック(A1)は、2,5-フランジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位と、を有する、(1)又は(2)に記載のポリアミド組成物。
(4) 前記ポリアミドブロック(A2)は、脂肪族ジカルボン酸単位及び芳香族ジカルボン酸単位からなる群より選ばれる1種以上のジカルボン酸単位と、脂肪族ジアミン単位と、を有する、(1)~(3)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(5) 前記ポリアミドブロック(A2)は、脂肪族ジカルボン酸単位と、脂肪族ジアミン単位及び芳香族ジアミン単位からなる群より選ばれる1種以上のジアミン単位と、を有する、(1)~(3)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(6) 前記ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの数平均分子量が300以上6,000以下である、(1)~(5)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(7) 前記ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量が500以上5,000以下である、(1)~(6)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(8) ポリアミド組成物の数平均分子量が5,000以上2,0000以下である、(1)~(7)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(9) ポリアミド組成物のガラス転移温度Tgが90℃以上200℃以下である、(1)~(8)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(10) ポリアミド組成物の融点Tmが200℃以上350℃以下である、(1)~(9)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(11) (1)~(10)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物を成形してなる、成形体。
(1) フラン環を有するポリアミドブロック(A1)と、フラン環を有さないポリアミドブロック(A2)と、を有するブロック共重合体を含む、ポリアミド組成物。
(2) 前記ポリアミドブロック(A1)は、2,5-フランジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位、脂環式ジアミン単位、及び脂肪族ジアミン単位からなる群より選択される1種以上のジアミン単位と、を有する、(1)に記載のポリアミド組成物。
(3) 前記ポリアミドブロック(A1)は、2,5-フランジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位と、を有する、(1)又は(2)に記載のポリアミド組成物。
(4) 前記ポリアミドブロック(A2)は、脂肪族ジカルボン酸単位及び芳香族ジカルボン酸単位からなる群より選ばれる1種以上のジカルボン酸単位と、脂肪族ジアミン単位と、を有する、(1)~(3)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(5) 前記ポリアミドブロック(A2)は、脂肪族ジカルボン酸単位と、脂肪族ジアミン単位及び芳香族ジアミン単位からなる群より選ばれる1種以上のジアミン単位と、を有する、(1)~(3)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(6) 前記ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの数平均分子量が300以上6,000以下である、(1)~(5)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(7) 前記ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量が500以上5,000以下である、(1)~(6)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(8) ポリアミド組成物の数平均分子量が5,000以上2,0000以下である、(1)~(7)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(9) ポリアミド組成物のガラス転移温度Tgが90℃以上200℃以下である、(1)~(8)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(10) ポリアミド組成物の融点Tmが200℃以上350℃以下である、(1)~(9)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物。
(11) (1)~(10)のいずれか一つに記載のポリアミド組成物を成形してなる、成形体。
上記態様のポリアミド組成物によれば、結晶性を有し、且つ、成形体としたときの機械特性に優れるポリアミド組成物を提供することができる。上記態様の成形体は、前記ポリアミド組成物を成形してなり、機械特性に優れる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。
以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜変形して実施することができる。
以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜変形して実施することができる。
なお、本明細書において、「ポリアミド」とは主鎖中にアミド(-NHCO-)基を有する重合体を意味する。
≪ポリアミド組成物≫
本実施形態のポリアミド組成物は、フラン環を有するポリアミドブロック(A1)(以下、単に「ポリアミドブロック(A1)」と称する場合がある)と、フラン環を有さないポリアミドブロック(A2))(以下、単に「ポリアミドブロック(A2)」と称する場合がある)と、を有するブロック共重合体を含む。
本実施形態のポリアミド組成物は、フラン環を有するポリアミドブロック(A1)(以下、単に「ポリアミドブロック(A1)」と称する場合がある)と、フラン環を有さないポリアミドブロック(A2))(以下、単に「ポリアミドブロック(A2)」と称する場合がある)と、を有するブロック共重合体を含む。
従来の、フラン環を有するモノマーと、フラン環を有さないモノマーと、を共重合してなるランダム共重合体を主成分として含むポリアミド組成物では、当該ランダム共重合体の分子鎖が、不規則構造をとってしまい、期待する結晶性を発現しにくいことが課題であった。
これに対して、本実施形態のポリアミド組成物は、フラン環を有するポリアミドプレポリマーと、フラン環を有さないポリアミドプレポリマーと、をブロック共重合させてなるブロック共重合体を主成分として含むことで、当該ブロック共重合体中では分子鎖が規則的な構造をとれることから、結晶性を発現し、且つ、成形体としたときに各種機械特性を良好なものとすることができる。
なお、本明細書中において、「ブロック共重合体を主成分として含む」とは、本実施形態のポリアミド組成物が奏する効果を発揮できる量のブロック共重合体を含むことを意味する。具体的には、ブロック共重合体の含有量がポリアミド組成物の総質量に対して50質量%以上であり、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
これに対して、本実施形態のポリアミド組成物は、フラン環を有するポリアミドプレポリマーと、フラン環を有さないポリアミドプレポリマーと、をブロック共重合させてなるブロック共重合体を主成分として含むことで、当該ブロック共重合体中では分子鎖が規則的な構造をとれることから、結晶性を発現し、且つ、成形体としたときに各種機械特性を良好なものとすることができる。
なお、本明細書中において、「ブロック共重合体を主成分として含む」とは、本実施形態のポリアミド組成物が奏する効果を発揮できる量のブロック共重合体を含むことを意味する。具体的には、ブロック共重合体の含有量がポリアミド組成物の総質量に対して50質量%以上であり、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
<ブロック共重合体>
ブロック共重合体は、フラン環を有するポリアミドブロック(A1)と、フラン環を有さないポリアミドブロック(A2)と、を有する。ブロック共重合体は、直鎖状、又は2つ以上に枝別れした分枝状のいずれであってもよい。また、ブロック共重合体は、分子中に少なくとも1個のポリアミドブロック(A1)と少なくとも1個のポリアミドブロック(A2)とを有していればよく、その構造やその含有比率は特に限定されない。
ブロック共重合体は、フラン環を有するポリアミドブロック(A1)と、フラン環を有さないポリアミドブロック(A2)と、を有する。ブロック共重合体は、直鎖状、又は2つ以上に枝別れした分枝状のいずれであってもよい。また、ブロック共重合体は、分子中に少なくとも1個のポリアミドブロック(A1)と少なくとも1個のポリアミドブロック(A2)とを有していればよく、その構造やその含有比率は特に限定されない。
ブロック共重合体が、ポリアミドブロック(A1)及びポリアミドブロック(A2)をそれぞれ2個以上有する場合には、各ブロックは同一であってもよく、異なっていてもよい。なお、本明細書において、「ポリアミドブロック(A1)が異なる」及び「ポリアミドブロック(A2)が異なる」とは、各ブロックを構成するモノマー単位、数平均分子量、立体規則性、並びに、複数のモノマー単位を有する場合には各モノマー単位の含有比率及び共重合の形態(ランダム、グラジエント、又はブロック)からなる群より選ばれる少なくとも1つが異なることを意味する。
[ポリアミドブロック(A1)]
ポリアミドブロック(A1)は、ジカルボン酸単位及びジアミン単位の少なくともいずれか一方の構造単位にフラン環を有するポリアミドブロックである。ポリアミドブロック(A1)は、分子鎖中にフラン環を有することで、分子鎖の回転が阻害されるため、得られるポリアミド組成物のガラス転移温度Tgを上昇させることができ、機械的強度が向上する。
ポリアミドブロック(A1)は、ジカルボン酸単位及びジアミン単位の少なくともいずれか一方の構造単位にフラン環を有するポリアミドブロックである。ポリアミドブロック(A1)は、分子鎖中にフラン環を有することで、分子鎖の回転が阻害されるため、得られるポリアミド組成物のガラス転移温度Tgを上昇させることができ、機械的強度が向上する。
(ジカルボン酸単位)
ポリアミドブロック(A1)を構成するジカルボン酸単位としては、フラン環を有するジカルボン酸単位であってもよく、フラン環を有さないジカルボン酸単位であってもよい。また、ポリアミドブロック(A1)は、フラン環を有するジカルボン酸単位及びフラン環を有さないジカルボン酸単位の両方を有していてもよい。
ポリアミドブロック(A1)を構成するジカルボン酸単位がフラン環を有さないジカルボン酸単位である場合には、ポリアミドブロック(A1)を構成するジアミン単位がフラン環を有するジアミン単位となる。
ポリアミドブロック(A1)を構成するジカルボン酸単位としては、フラン環を有するジカルボン酸単位であってもよく、フラン環を有さないジカルボン酸単位であってもよい。また、ポリアミドブロック(A1)は、フラン環を有するジカルボン酸単位及びフラン環を有さないジカルボン酸単位の両方を有していてもよい。
ポリアミドブロック(A1)を構成するジカルボン酸単位がフラン環を有さないジカルボン酸単位である場合には、ポリアミドブロック(A1)を構成するジアミン単位がフラン環を有するジアミン単位となる。
フラン環を有するジカルボン酸としては、例えば、2,5-フランジカルボン酸、2,4-フランジカルボン酸、2,3-フランジカルボン酸、3,4-フランジカルボン酸等が挙げられる。中でも、入手の容易さから、2,5-フランジカルボン酸が好ましい。
フラン環を有するジカルボン酸は、生物由来原料(バイオマス原料)から合成したものを用いてもよい。
これらフラン環を有するジカルボン酸を1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
フラン環を有するジカルボン酸は、生物由来原料(バイオマス原料)から合成したものを用いてもよい。
これらフラン環を有するジカルボン酸を1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
フラン環を有さないジカルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、及び脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。なお、ここでいう芳香族ジカルボン酸は、フラン環を有するジカルボン酸を含まず、芳香族炭化水素基を分子骨格としたジカルボン酸である。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテル-4,4’-ジカルボン酸、ジフェノキシエタン-4,4’-ジカルボン酸、ジフェノキシブタン-4,4’-ジカルボン酸、ジフェニルエタン-4,4’-ジカルボン酸、ジフェニルエーテル-3,3’-ジカルボン酸、ジフェノキシエーテル-3,3’-ジカルボン酸、ジフェニルエタン-3,3’-ジカルボン酸等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、テレフタル酸、又はイソフタル酸が好ましい。
脂環式ジカルボン酸としては、例えば、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、2,5-ノルボルネンジカルボン酸等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、水添ダイマー酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ダイマー酸等が挙げられる。
上述したフラン環を有さないジカルボン酸を1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(ジアミン単位)
ポリアミドブロック(A1)を構成するジアミン単位としては、フラン環を有するジアミン単位であってもよく、フラン環を有さないジアミン単位であってもよい。また、ポリアミドブロック(A1)は、フラン環を有するジアミン単位及びフラン環を有さないジアミン単位の両方を有していてもよい。
ポリアミドブロック(A1)を構成するジアミン単位がフラン環を有さないジアミン単位である場合には、ポリアミドブロック(A1)を構成するジカルボン酸単位がフラン環を有するジカルボン酸単位となる。
ポリアミドブロック(A1)を構成するジアミン単位としては、フラン環を有するジアミン単位であってもよく、フラン環を有さないジアミン単位であってもよい。また、ポリアミドブロック(A1)は、フラン環を有するジアミン単位及びフラン環を有さないジアミン単位の両方を有していてもよい。
ポリアミドブロック(A1)を構成するジアミン単位がフラン環を有さないジアミン単位である場合には、ポリアミドブロック(A1)を構成するジカルボン酸単位がフラン環を有するジカルボン酸単位となる。
フラン環を有するジアミンとしては、例えば、2,5-ビス(アミノメチル)フラン、2,5-ビス(アミノメチル)テトラヒドロフラン等が挙げられる。
フラン環を有するジアミンは、生物由来原料から合成したものを用いてもよい。
これらフラン環を有するジアミンを1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
フラン環を有するジアミンは、生物由来原料から合成したものを用いてもよい。
これらフラン環を有するジアミンを1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
フラン環を有さないジアミンとしては、芳香族ジアミン、脂環式ジアミン、及び脂肪族ジアミンが挙げられる。なお、ここでいう芳香族ジアミンは、フラン環を有するジアミンを含まず、芳香族炭化水素基を分子骨格としたジアミンである。
芳香族ジアミンとしては、例えば、パラキシリレンジアミン、オルトキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラジアミノベンゼン、メタジアミノベンゼン、オルトジアミノベンゼン等が挙げられる。中でも、パラキシリレンジアミン又はメタキシリレンジアミンが好ましい。
脂環式ジアミンとしては、例えば、1,4-シクロヘキサンジアミン、1,3-シクロヘキサンジアミン、1,2-シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)等が挙げられる。
脂肪族ジアミンとしては、例えば、1,5-ペンタンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、1,7-ヘプタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、2-メチル-1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン、1,11-ウンデカンジアミン、1,12-ドデカンジアミン等が挙げられる。
上述したフラン環を有さないジアミンを1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
フラン環を有さないジアミンとしては、耐熱性や成形性を高くすることができることから、炭素数5以上12以下の脂肪族ジアミン又は炭素数が6以上の脂環式ジアミンが好ましい。また、生物由来の原料の割合を増やすことができることから、炭素数が5、8、9、又は10の直鎖状脂肪族ジアミンがより好ましい。
炭素数が5、8、9、又は10の直鎖状脂肪族ジアミンは、植物由来の原料から、バイオ発酵又はオゾン分解等により、所望のジアミンに対応する直鎖状脂肪族炭化水素基を有するカルボン酸やアミノ酸を合成し、さらに、それをアミノ化することにより得ることができる。例えば、1,5-ペンタンジアミンであれば、廃糖蜜の発酵で得られるL-リジンをアミノ化することにより得ることができる。或いは、例えば、1,8-オクタンジアミンや1,9-ノナンジアミンであれば、オリーブ油や米糠油から得られるオレイン酸をアミノ化することにより得ることができる。或いは、例えば、1,10-デカンジアミンであれば、ひまし油から得られるリシノール酸をアミノ化することにより得ることができる。
好ましいポリアミドブロック(A1)としては、例えば、2,5-フランジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位、脂環式ジアミン単位、及び脂肪族ジアミン単位からなる群より選択される1種以上のジアミン単位と、を有するポリアミドブロック;2,5-フランジカルボン酸単位と、フラン環を有するジアミン単位と、を有するポリアミドブロック等が挙げられる。
より好ましいポリアミドブロック(A1)としては、例えば、2,5-フランジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位と、を有するポリアミドブロック;2,5-フランジカルボン酸単位と、2,5-ビス(アミノメチル)フラン単位又は2,5-ビス(アミノメチル)テトラヒドロフラン単位と、を有するポリアミドブロック等が挙げられる。
さらに好ましいポリアミドブロック(A1)としては、例えば、2,5-フランジカルボン酸単位と、パラキシリレンジアミン単位と、を有するポリアミドブロック;2,5-フランジカルボン酸単位と、メタキシリレンジアミン単位と、を有するポリアミドブロック等が挙げられる。
上述したポリアミドブロック(A1)は、好ましいポリアミドブロック(A1)の一例に過ぎず、好ましいポリアミドブロック(A1)は上述したものに限定されない。
(ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの物性)
ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの数平均分子量は、300以上6,000以下であることが好ましく、350以上5,500以下であることがより好ましく、370以上5,300以下であることがさらに好ましく、400以上5,100以下であることが特に好ましい。ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの数平均分子量が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの数平均分子量は、300以上6,000以下であることが好ましく、350以上5,500以下であることがより好ましく、370以上5,300以下であることがさらに好ましく、400以上5,100以下であることが特に好ましい。ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの数平均分子量が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの重量平均分子量は、500以上10,000以下であることが好ましく、600以上9,000以下であることがより好ましく、700以上8,000以下であることがさらに好ましく、800以上7,000以下であることが特に好ましい。ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの重量平均分子量が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの分子量分布Mw/Mnは、特に限定されないが、2.0以上6.0以下が好ましく、2.5以上5.5以下がより好ましく、3.0以上5.0以下がさらに好ましい。ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの分子量分布が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
なお、ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)による分子量測定において、ポリメタクリル酸メチル換算で算出した分子量である。また、分子量分布Mw/Mnは、重量平均分子量を数平均分子量で除することで算出することができる。
[ポリアミドブロック(A2)]
ポリアミドブロック(A2)は、フラン環を有さない構造単位からなるポリアミドブロックである。
ポリアミドブロック(A2)は、フラン環を有さない構造単位からなるポリアミドブロックである。
ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドとしては、例えば、(A2-a)ラクタムの開環重合で得られるポリアミド(以下、単に「(A2-a)ポリアミド」と称する場合がある)、(A2-b)ω-アミノカルボン酸の自己縮合で得られるポリアミド(以下、単に「(A2-b)ポリアミド」と称する場合がある)、(A2-c)ジアミン及びジカルボン酸の縮合重合で得られるポリアミド(以下、単に「(A2-c)ポリアミド」と称する場合がある)、並びに、これらのポリアミドを構成する2種類以上の単量体の共重合で得られる共重合物等が挙げられる。これらのポリアミドは1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(A2-a)ポリアミドの製造に用いられるラクタムとしては、以下に制限されないが、例えば、ピバロラクタム、ピロリドン、カプロラクタム、カプリロラクタム、エナントラクタム、ウンデカラクタム、ドデカラクタム(ラウロラクタム)等が挙げられる。
(A2-b)ポリアミドの製造に用いられるω-アミノカルボン酸としては、以下に制限されないが、例えば、上記ラクタムの水による開環化合物であるω-アミノ脂肪酸等が挙げられる。ω-アミノカルボン酸として具体的には、例えば、6-アミノカプロン酸、11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸等が挙げられる。ω-アミノカルボン酸としては、パラアミノメチル安息香酸等も挙げられる。
また、上記ラクタム又は上記ω-アミノカルボン酸としては、それぞれ2種以上の単量体を併用して縮合させてもよい。
(A2-c)ポリアミドの製造に用いられるジカルボン酸(単量体)としては、以下に制限されないが、例えば、芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。(A2-c)ポリアミドの製造に用いられるジカルボン酸は、生物由来原料から合成したものを用いてもよい。
芳香族ジカルボン酸としては、以下に制限されないが、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテル-4,4’-ジカルボン酸、ジフェノキシエタン-4,4’-ジカルボン酸、ジフェノキシブタン-4,4’-ジカルボン酸、ジフェニルエタン-4,4’-ジカルボン酸、ジフェニルエーテル-3,3’-ジカルボン酸、ジフェノキシエーテル-3,3’-ジカルボン酸、ジフェニルエタン-3,3’-ジカルボン酸等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、テレフタル酸が好ましい。
脂環式ジカルボン酸としては、以下に制限されないが、例えば、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、2,5-ノルボルネンジカルボン酸、1,3-シクロペンタンジカルボン酸等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、以下に制限されないが、例えば、シュウ酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、2,2-ジメチルコハク酸、2,3-ジメチルグルタル酸、2,2-ジエチルコハク酸、2,3-ジエチルグルタル酸、グルタル酸、2,2-ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2-メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、エイコサン二酸、ジグリコール酸、水添ダイマー酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ダイマー酸等が挙げられる。
(A2-c)ポリアミドの製造に用いられるジアミン(単量体)としては、以下に制限されないが、例えば、芳香族ジアミン、脂環式ジアミン、直鎖状の脂肪族ジアミン、分岐鎖状の脂肪族ジアミン等が挙げられる。(A2-c)ポリアミドの製造に用いられるジアミンは、生物由来原料から合成したものを用いてもよい。
芳香族ジアミンとしては、以下に制限されないが、例えば、パラキシリレンジアミン、オルトキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラジアミノベンゼン、メタジアミノベンゼン、オルトジアミノベンゼン等が挙げられる。
脂環式ジアミンとしては、以下に制限されないが、例えば、1,4-シクロヘキサンジアミン、1,3-シクロヘキサンジアミン、1,2-シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)、1,3-シクロペンタンジアミン等が挙げられる。
直鎖状の脂肪族ジアミンとしては、以下に制限されないが、例えば、1,2-エチレンジアミン、1,3-プロピレンジアミン、1,4-テトラメチレンジアミン、1,5-ペンタメチレンジアミン、1,6-ヘキサメチレンジアミン、1,7-ヘプタメチレンジアミン、1,8-オクタメチレンジアミン、1,9-ノナメチレンジアミン、1,10-デカメチレンジアミン、1,11-ウンデカメチレンジアミン、1,12-ドデカメチレンジアミン、1,13-トリデカメチレンジアミンン等が挙げられる。
分岐鎖状の脂肪族ジアミンとしては、以下に制限されないが、例えば、2-メチルペンタメチレンジアミン(2-メチル-1,5-ジアミノペンタンともいう)、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、2-メチルオクタメチレンジアミン(2-メチル-1,8-オクタンジアミンともいう)、2,4-ジメチルオクタメチレンジアミン等が挙げられる。
上記した単量体としてのジアミン及びジカルボン酸は、それぞれ1種単独又は2種以上組み合わせて縮合させてもよい。
なお、ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドは、必要に応じて、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸に由来する単位をさらに含んでもよい。3価以上の多価カルボン酸は、1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドとして具体的には、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリアミド4(ポリα-ピロリドン)、ポリアミド6(ポリカプロアミド)、ポリアミド11(ポリウンデカンアミド)、ポリアミド12(ポリドデカンアミド)、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド56(ポリペンタメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610(ポリヘキサメチレンセバカミド)、ポリアミド612(ポリヘキサメチレンドデカミド)、ポリアミド116(ポリウンデカメチレンアジパミド)、ポリアミドTMHT(トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド2Me-5T(ポリ2-メチルペンタメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナメチレンテレフタルアミド)、2Me-8T(ポリ2-メチルオクタメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポリアミド6C(ポリヘキサメチレンシクロヘキサンジカルボキサミド)、ポリアミド2Me-5C(ポリ2-メチルペンタメチレンシクロヘキサンジカルボキサミド)、ポリアミド9C(ポリノナメチレンシクロヘキサンジカルボキサミド)、2Me-8C(ポリ2-メチルオクタメチレンシクロヘキサンジカルボキサミド)、ポリアミドPACM12(ポリビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド)、ポリアミドジメチルPACM12(ポリビス(3-メチル-アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド、ポリアミドMXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)、ポリアミド10T(ポリデカメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド11T(ポリウンデカメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド12T(ポリドデカメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド10C(ポリデカメチレンシクロヘキサンジカルボキサミド)、ポリアミド11C(ポリウンデカメチレンシクロヘキサンジカルボキサミド)、ポリアミド12C(ポリドデカメチレンシクロヘキサンジカルボキサミド)等が挙げられる。
なお、上記「Me」は、メチル基を示す。
なお、上記「Me」は、メチル基を示す。
中でも、ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドとしては結晶性ポリアミドであることが好ましい。好ましい結晶性ポリアミドとしては、例えば、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド10T(ポリデカメチレンテレフタルアミド)等が挙げられる。中でも、汎用性の観点から、ポリアミド66が特に好ましい。
好ましいポリアミドブロック(A2)としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸単位及び芳香族ジカルボン酸単位からなる群より選ばれる1種以上のジカルボン酸単位と、脂肪族ジアミン単位と、を有するポリアミドブロック;脂肪族ジカルボン酸単位と、脂肪族ジアミン単位及び芳香族ジアミン単位からなる群より選ばれる1種以上のジアミン単位と、を有するポリアミドブロック等が挙げられる。
より好ましいポリアミドブロック(A2)としては、例えば、アジピン酸単位と、1,4-テトラメチレンジアミン単位と、を有するポリアミドブロック;アジピン酸単位と、1,6-ヘキサメチレンジアミン単位と、を有するポリアミドブロック;テレフタル酸単位と、1,6-ヘキサメチレンジアミン単位と、を有するポリアミドブロック;テレフタル酸単位と、1,10-デカメチレンジアミン単位と、を有するポリアミドブロック等が挙げられる。
上述したポリアミドブロック(A2)は、好ましいポリアミドブロック(A2)の一例に過ぎず、好ましいポリアミドブロック(A2)は上述したものに限定されない。
(ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの物性)
ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量は、500以上5,000以下であることが好ましく、1,000以上4,500以下であることがより好ましく、2,000以上4,000以下であることがさらに好ましく、2,500以上3,500以下であることが特に好ましい。ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量は、500以上5,000以下であることが好ましく、1,000以上4,500以下であることがより好ましく、2,000以上4,000以下であることがさらに好ましく、2,500以上3,500以下であることが特に好ましい。ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの重量平均分子量は、1,000以上20,000以下であることが好ましく、1,200以上18,000以下であることがより好ましく、1,500以上15,000以下であることがさらに好ましく、2,000以上10,000以下であることが特に好ましい。ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの重量平均分子量が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの分子量分布Mw/Mnは、特に限定されないが、1.5以上4.0以下が好ましく、1.8以上3.5以下がより好ましく、2.0以上3.0以下がさらに好ましい。ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの分子量分布が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
なお、ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれGPCによる分子量測定において、ポリメタクリル酸メチル換算で算出した分子量である。また、分子量分布Mw/Mnは、重量平均分子量を数平均分子量で除することで算出することができる。
[分子末端]
ブロック共重合体の分子末端は、公知の末端封止剤により末端封止されていてもよい。
このような末端封止剤は、上記ジカルボン酸と上記ジアミンと、必要に応じて、上記ラクタム及び上記アミノカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とから、各ブロックを構成するポリアミドを製造する際に、分子量調節剤としても添加することができる。
ブロック共重合体の分子末端は、公知の末端封止剤により末端封止されていてもよい。
このような末端封止剤は、上記ジカルボン酸と上記ジアミンと、必要に応じて、上記ラクタム及び上記アミノカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とから、各ブロックを構成するポリアミドを製造する際に、分子量調節剤としても添加することができる。
末端封止剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、モノカルボン酸、モノアミン、酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類等が挙げられる。酸無水物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、無水フタル酸等が挙げられる。これら末端封止剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、末端封止剤としては、モノカルボン酸又はモノアミンが好ましい。ポリアミドの末端が末端封止剤で封鎖されていることにより、熱安定性により優れるポリアミド組成物となる傾向にある。
末端封止剤として使用できるモノカルボン酸としては、ポリアミドの末端に存在し得るアミノ基との反応性を有するものであればよい。モノカルボン酸として具体的には、以下に限定されるものではないが、例えば、脂肪族モノカルボン酸、脂環式モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等が挙げられる。
脂肪族モノカルボン酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソブチル酸等が挙げられる。
脂環式モノカルボン酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、シクロヘキサンカルボン酸等が挙げられる。
芳香族モノカルボン酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、安息香酸、トルイル酸、α-ナフタレンカルボン酸、β-ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸等が挙げられる。
これらモノカルボン酸は、1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族モノカルボン酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソブチル酸等が挙げられる。
脂環式モノカルボン酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、シクロヘキサンカルボン酸等が挙げられる。
芳香族モノカルボン酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、安息香酸、トルイル酸、α-ナフタレンカルボン酸、β-ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸等が挙げられる。
これらモノカルボン酸は、1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
末端封止剤として使用できるモノアミンとしては、ポリアミドの末端に存在し得るカルボキシ基との反応性を有するものであればよい。モノアミンとして具体的には、以下に限定されるものではないが、例えば、脂肪族モノアミン、脂環式モノアミン、芳香族モノアミン等が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等が挙げられる。
脂環式アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン等が挙げられる。
これらモノアミンは、1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等が挙げられる。
脂環式アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン等が挙げられる。
これらモノアミンは、1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
末端封止剤により末端封止されたブロック共重合体を含有するポリアミド組成物は、耐熱性、流動性、靭性、低吸水性及び剛性により優れる傾向にある。
本実施形態のポリアミド組成物は、上記ブロック共重合体に加えて、本実施形態が奏する効果を妨げない範囲内で、その他ポリアミドを更に含んでいてもよい。
その他ポリアミドとしては、例えば、上述したポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドとして例示されたものと同様のものが挙げられる。
その他ポリアミドとしては、例えば、上述したポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドとして例示されたものと同様のものが挙げられる。
<その他添加剤>
本実施形態のポリアミド組成物は、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、熱安定剤、繊維状補強材、充填材、顔料等のその他添加剤を更に含むことができる。
繊維状補強材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、セルロースナノファイバー等が挙げられる。
充填材としては、例えば、タルク、膨潤性粘土鉱物、シリカ、アルミナ、ガラスビーズ、グラファイト、フィラー、セルロースナノクリスタル等が挙げられる。
顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。
本実施形態のポリアミド組成物は、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、熱安定剤、繊維状補強材、充填材、顔料等のその他添加剤を更に含むことができる。
繊維状補強材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、セルロースナノファイバー等が挙げられる。
充填材としては、例えば、タルク、膨潤性粘土鉱物、シリカ、アルミナ、ガラスビーズ、グラファイト、フィラー、セルロースナノクリスタル等が挙げられる。
顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。
その他添加剤の含有量は、ブロック共重合体の総質量に対して、5質量%以下であることが好ましい。
<ポリアミド組成物の製造方法>
本実施形態のポリアミド組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、各ポリアミドブロックを構成するポリアミド(以下、「ポリアミドプレポリマー」ともいう)をそれぞれ調製した後、当該ポリアミド(ポリアミドプレポリマー)をブロック共重合する方法等が挙げられる。
本実施形態のポリアミド組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、各ポリアミドブロックを構成するポリアミド(以下、「ポリアミドプレポリマー」ともいう)をそれぞれ調製した後、当該ポリアミド(ポリアミドプレポリマー)をブロック共重合する方法等が挙げられる。
ポリアミドプレポリマーを調製する方法として、例えば、ポリアミドブロックを構成するポリアミドの塩を経由させる方法等が挙げられる。具体的には、ジカルボン酸とジアミンと、必要に応じて、ラクタム及びアミノカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を水中又は有機溶媒中で反応させてポリアミドの塩を得る方法(溶液重合法)が挙げられる。用いる溶媒の量は、ジカルボン酸及びジアミン(必要に応じて、ラクタム及びアミノカルボン酸)の合計100質量部に対して、50質量部以上とすることが好ましく、100質量部以上とすることがより好ましい。反応温度は、常圧下では50℃以上90℃以下とすることが好ましく、加圧条件下では30℃以上60℃以下で反応させることが好ましい。反応時間は、反応温度に達してから0.5時間以上5時間以下とすることが好ましく、1時間以上3時間以下とすることがより好ましい。
次いで、得られたポリアミドの塩を原料として行う重合反応は、得られる塩の融点以上の温度で溶融重合により行ってもよく、得られる塩の融点未満の温度で固相重合により行ってもよい。圧力は、常圧下で行ってもよく、加圧下で行ってもよい。上記重合反応を行うことで、適切な分子量に成長したポリアミドブロックが調製される。
溶融重合により行う場合、その反応温度は、{(得られる塩の融点)+10℃}以上240℃以下とすることが好ましい。また、その反応時間は、反応温度に達してから3時間以上8時間以下とすることが好ましい。固相重合により行う場合、その反応温度は、{(得られる塩の融点)-100℃}以上、(得られる塩の融点)未満で行うことが好ましい。また、その反応時間は、反応温度に達してから5時間以上10時間以下とすることが好ましい。
溶融重合により行う場合、その反応温度は、{(得られる塩の融点)+10℃}以上240℃以下とすることが好ましい。また、その反応時間は、反応温度に達してから3時間以上8時間以下とすることが好ましい。固相重合により行う場合、その反応温度は、{(得られる塩の融点)-100℃}以上、(得られる塩の融点)未満で行うことが好ましい。また、その反応時間は、反応温度に達してから5時間以上10時間以下とすることが好ましい。
重合反応は、さらに分子量を上げるため、常圧下、不活性ガス雰囲気下で重合を継続して行ってもよく、或いは、減圧下で重合を継続して行ってもよい。また、減圧下で重合を継続する場合、減圧度は0.5kPa以下とすることが好ましい。
重合反応を行う際、重合速度向上の点から、触媒を用いることが好ましい。触媒としては、例えば、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸又はそれらの塩が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。触媒の使用量は、ジカルボン及びジアミン等のモノマー(単量体)の合計のモル数に対して、5モル%以下とすることが好ましい。
調製した2種以上のポリアミドブロック(ポリアミドプレポリマー)を混合して行うブロック共重合は、得られるブロック共重合体の融点以上の温度で溶融重合により行ってもよく、得られるブロック共重合体の融点未満の温度で固相重合により行ってもよい。圧力は、常圧下で行ってもよく、加圧下で行ってもよい。溶融重合により行う場合、その反応温度は、{(得られるブロック共重合体の融点)+10℃}以上240℃以下とすることが好ましい。また、その反応時間は、反応温度に達してから3時間以上8時間以下とすることが好ましい。固相重合をおこなう場合、その反応温度は、{(得られるブロック共重合体の融点)-100℃}以上、(得られるブロック共重合体の融点)未満でおこなうことが好ましい。また、その反応時間は、反応温度に達してから5時間以上10時間以下とすることが好ましい。
ポリアミドブロック(ポリアミドプレポリマー)のブロック共重合反応は、さらに分子量を上げるため、常圧下、不活性ガス雰囲気下で重合を継続して行ってもよく、或いは、減圧下で重合を継続して行ってもよい。また、減圧下で重合を継続する場合、減圧度は0.5kPa以下とすることが好ましい。
ポリアミドブロック(ポリアミドプレポリマー)のブロック共重合反応を行う際、重合速度向上の点から、触媒を用いることが好ましい。触媒としては、上述したものと同様のものが挙げられる。触媒の使用量は、ポリアミドブロック(ポリアミドプレポリマー)の総モル数に対して、5モル%以下とすることが好ましい。
また、重合度調整や分解、着色抑制等の目的で、末端封鎖剤を用いてもよい。末端封止剤としては、上記「分子末端」において例示されたものと同様のものが挙げられる。末端封鎖剤の使用量は、ポリアミドブロック(ポリアミドプレポリマー)の所望の分子量に合わせて適宜選択することができる。
<ポリアミド組成物の物性>
本実施形態のポリアミド組成物において、バイオマス由来成分の含有量は、ブロック共重合体の総質量に対して、25質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。バイオマス由来成分の含有量が上記下限値以上であることで、環境面でのメリットがより大きなものとなる。
本実施形態のポリアミド組成物において、バイオマス由来成分の含有量は、ブロック共重合体の総質量に対して、25質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。バイオマス由来成分の含有量が上記下限値以上であることで、環境面でのメリットがより大きなものとなる。
本実施形態のポリアミド組成物の数平均分子量は、5,000以上20,000以下であることが好ましく、6,000以上18,000以下であることがより好ましく、7,000以上15,000以下であることがさらに好ましく、7,500以上11,000以下であることが特に好ましい。本実施形態のポリアミド組成物の数平均分子量が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
本実施形態のポリアミド組成物の重量平均分子量は、7,000以上5,0000以下であることが好ましく、8,000以上40,000以下であることがより好ましく、10,000以上30,000以下であることがさらに好ましく、13,000以上23,000以下であることが特に好ましい。本実施形態のポリアミド組成物の重量平均分子量が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
本実施形態のポリアミド組成物の分子量分布Mw/Mnは、特に限定されないが、1.5以上4.5以下が好ましく、2.0以上4.0以下がより好ましく、2.5以上3.5以下がさらに好ましい。ポリアミド組成物の分子量分布が上記数値範囲内であることで、得られる成形体の耐熱性及び機械的強度をより良好なものとできる。また、粘度が高くなりすぎず、成形加工性にもより優れる。
なお、ポリアミド組成物の数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれGPCによる分子量測定において、ポリメタクリル酸メチル換算で算出した分子量である。また、分子量分布Mw/Mnは、重量平均分子量を数平均分子量で除することで算出することができる。
本実施形態のポリアミド組成物のガラス転移温度Tgは、90℃以上であることが好ましく、95℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。本実施形態のポリアミド組成物のガラス転移温度が上記下限値以上であることで、得られる成形体の耐熱性をより優れたものとすることができる。一方で、ガラス転移温度Tgの上限値は特に限定されないが、例えば、200℃以下であることが好ましく、180℃以下であることがより好ましく、160℃以上であることがさらに好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物の融点Tmは、200℃以上であることが好ましく、220℃以上であることがより好ましく、230℃以上であることがさらに好ましい。本実施形態のポリアミド組成物の融点が上記下限値以上であることで、得られる成形体の耐熱性をより優れたものとすることができる。一方で、融点Tmの上限値は特に限定されないが、熱分解温度との温度差が小さくなるのをより効果的に抑制し成形加工性をより向上させるために、350℃以下であることが好ましく、300℃以下であることがより好ましく、260℃以下であることがさらに好ましい。
本実施形態のポリアミド組成物の結晶化(融解)エンタルピーΔHは、20J/g以上であることが好ましく、40J/g以上であることがより好ましい。融解エンタルピーが上記下限値以上であることで、結晶性がより高くなり、成形体とした場合の機械特性をより向上させることができる。
融点及び融解エンタルピーは、ブロック共重合に用いるポリアミドブロック(A2)の分子骨格や分子量、仕込み量(すなわち、ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A2)の含有量)を増加させることにより、より高くなる傾向がある。
具体的には、例えば、ポリアミドブロック(A2)を構成するジカルボン酸単位及びジアミン単位の種類を増やすこと;ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドについて、ポリアミド66等の脂肪族ジカルボン酸単位及び脂肪族ジアミン単位からなるポリアミド以外のポリアミド(特に、芳香族ジカルボン酸単位及び/又は芳香族ジアミン単位を有するポリアミド)を用いること;ポリアミドブロック(A2)の繰り返し単位(すなわち、分子鎖の長さ)を増やすこと;ポリアミド組成物製造時のポリアミドブロック(A2)の投入量を増やすこと等の方法により、融点及び融解エンタルピーがより高くなる傾向がある。
具体的には、例えば、ポリアミドブロック(A2)を構成するジカルボン酸単位及びジアミン単位の種類を増やすこと;ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドについて、ポリアミド66等の脂肪族ジカルボン酸単位及び脂肪族ジアミン単位からなるポリアミド以外のポリアミド(特に、芳香族ジカルボン酸単位及び/又は芳香族ジアミン単位を有するポリアミド)を用いること;ポリアミドブロック(A2)の繰り返し単位(すなわち、分子鎖の長さ)を増やすこと;ポリアミド組成物製造時のポリアミドブロック(A2)の投入量を増やすこと等の方法により、融点及び融解エンタルピーがより高くなる傾向がある。
ガラス転移温度、融点及び融解エンタルピーは、例えば、後述する実施例に記載の方法を用いて測定することができる。
本実施形態のポリアミド組成物において、ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A1)の含有量は、ブロック共重合体の総質量に対して、50質量%以上であることが好ましく、50質量%以上70質量%以下であることがより好ましい。
一方で、ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量が3,000以上である場合に、ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A1)の含有量は、ブロック共重合体の総質量に対して、50質量%未満であってもよい。
ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A1)の含有量は、例えば、ポリアミド組成物の製造時に用いた各ポリアミドプレポリマーの配合量から算出することができる。
一方で、ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量が3,000以上である場合に、ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A1)の含有量は、ブロック共重合体の総質量に対して、50質量%未満であってもよい。
ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A1)の含有量は、例えば、ポリアミド組成物の製造時に用いた各ポリアミドプレポリマーの配合量から算出することができる。
また、ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A1)の含有量が50質量%であり、且つ、ポリアミドブロック(A2)の含有量が50質量%である、すなわち、ポリアミドブロック(A1)及びポリアミドブロック(A2)の含有比率が1:1である場合に、ブロック共重合体の結晶性をより高くできることから、ポリアミドブロック(A2)の数平均分子量が、ポリアミドブロック(A1)の数平均分子量よりも大きいことが好ましい。
また、ブロック共重合体中のポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミド及びポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量が同程度(例えば、数平均分子量の差が±500程度)である場合には、ブロック共重合体の結晶性をより高くできることから、ポリアミドブロック(A2)の含有量が、ポリアミドブロック(A1)の含有量よりも多いことが好ましい。
≪成形体≫
本実施形態の成形体は、上述したポリアミド組成物を成形してなる。
本実施形態の成形体は、上述したポリアミド組成物を用いることで、各種機械特性に優れる。
本実施形態の成形体は、上述したポリアミド組成物を成形してなる。
本実施形態の成形体は、上述したポリアミド組成物を用いることで、各種機械特性に優れる。
本実施形態の成形体は、上述したポリアミド組成物を、例えば、射出成形、押出成形、ブロー成形等の公知の成形方法を用いて成形することで、得られる。
本実施形態の成形体は、自動車部品、電気及び電子部品として好適に用いることができる。
自動車部品としては、例えば、シフトレバー、ギアボックス等の台座に用いるベースプレート、エンジンカバー等が挙げられる。
電気及び電子部品としては、例えば、コネクタ、LEDリフレクタ、スイッチ、センサー、ソケット、コンデンサー、ジャック、ヒューズホルダー、リレー、コイルボビン、抵抗器、ICやLEDのハウジング等が挙げられる。
また、上述したポリアミド組成物を公知の製膜方法や紡糸方法により、フィルム、シート、繊維等の成形体に加工することができる。
フィルム及びシートとして具体的には、例えば、スピーカー振動板、フィルムコンデンサ、絶縁フィルム、各種包装フィルム等が挙げられる。
繊維として具体的には、例えば、エアーバッグ基布、フィルター等が挙げられる。
繊維として具体的には、例えば、エアーバッグ基布、フィルター等が挙げられる。
以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<物性の測定方法>
[物性1]
(バイオマス由来成分の含有量)
バイオマス由来成分の含有量は、以下の式により求めた。
[物性1]
(バイオマス由来成分の含有量)
バイオマス由来成分の含有量は、以下の式により求めた。
「バイオマス由来成分の含有量(質量%)」
=(配合したバイオマス由来成分の乾燥質量)/(得られたブロック共重合体の乾燥質量)×100
=(配合したバイオマス由来成分の乾燥質量)/(得られたブロック共重合体の乾燥質量)×100
[物性2]
(重量平均分子量及び数平均分子量)
ポリアミドプレポリマー及びポリアミド組成物の重量平均分子量及び数平均分子量は、GPC測定を用いて、次の条件で測定した。
(重量平均分子量及び数平均分子量)
ポリアミドプレポリマー及びポリアミド組成物の重量平均分子量及び数平均分子量は、GPC測定を用いて、次の条件で測定した。
(測定条件)
GPC機種:東ソー社製HPLC-8320
カラム:K-G 4A×1本、及びKF-606M×2本(いずれもShodex社製)をヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶媒置換して用いた。
溶離液:トリフルオロ酢酸ナトリウム塩を0.4質量%溶解させたHFIP
流速:0.3mL/min
試料濃度:1.0mg/mL
カラム温度:40℃
検出器:RI(示差屈折)検出器
試料溶液の注入量:60μL
GPC機種:東ソー社製HPLC-8320
カラム:K-G 4A×1本、及びKF-606M×2本(いずれもShodex社製)をヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶媒置換して用いた。
溶離液:トリフルオロ酢酸ナトリウム塩を0.4質量%溶解させたHFIP
流速:0.3mL/min
試料濃度:1.0mg/mL
カラム温度:40℃
検出器:RI(示差屈折)検出器
試料溶液の注入量:60μL
単分散ポリメタクリル酸メチル(PMMA)の溶出曲線により各溶出時間における分子量を算出し、PMMA換算の分子量として、重量平均分子量及び数平均分子量を算出した。
[物性3]
(ガラス転移温度Tg)
ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミド、ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミド、及びブロック共重合体のガラス転移温度(Tg)は、次の条件で測定した。
(ガラス転移温度Tg)
ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミド、ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミド、及びブロック共重合体のガラス転移温度(Tg)は、次の条件で測定した。
(測定条件)
機種:NETZSCH社製DSC3500
測定方法:窒素雰囲気下、温度範囲-20℃から240℃まで、温度変化20K/minにて測定し、2ndスキャン時のデータをガラス転移温度(Tg)として読み取った。
機種:NETZSCH社製DSC3500
測定方法:窒素雰囲気下、温度範囲-20℃から240℃まで、温度変化20K/minにて測定し、2ndスキャン時のデータをガラス転移温度(Tg)として読み取った。
[物性4]
(融点Tm)
融点Tmは、JIS-K7121に準じて、NETZSCH社製のDSC3500を用いて測定した。具体的には、以下のとおり測定した。
まず、窒素雰囲気下、サンプル約5mgを、30℃から220℃まで20℃/minで昇温し、1分間保持した後、20℃/minで30℃まで降温した。その後、30℃から300℃まで昇温し、1分間保持した後、30℃まで降温する操作を2回繰り返した。このときの昇温/降温速度はいずれも20℃/minであった。このうち、2回目の昇温時に現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の最高ピーク温度をTm(℃)とし、2回目の降温時に現れる発熱ピークを結晶化ピークとした。
(融点Tm)
融点Tmは、JIS-K7121に準じて、NETZSCH社製のDSC3500を用いて測定した。具体的には、以下のとおり測定した。
まず、窒素雰囲気下、サンプル約5mgを、30℃から220℃まで20℃/minで昇温し、1分間保持した後、20℃/minで30℃まで降温した。その後、30℃から300℃まで昇温し、1分間保持した後、30℃まで降温する操作を2回繰り返した。このときの昇温/降温速度はいずれも20℃/minであった。このうち、2回目の昇温時に現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の最高ピーク温度をTm(℃)とし、2回目の降温時に現れる発熱ピークを結晶化ピークとした。
<評価方法>
[評価1]
(結晶性)
ポリアミド組成物の結晶化エンタルピーΔHを測定することで、結晶性を評価した。ポリアミド組成物の結晶化エンタルピーΔHは、JIS-K7121に準じて、NETZSCH社製のDSC3500を用いて測定した。具体的には、以下のとおり測定した。
まず、窒素雰囲気下、サンプル約5mgを、30℃から220℃まで20℃/minで昇温し、1分間保持した後、20℃/minで30℃まで降温した。その後、30℃から300℃まで昇温し、1分間保持した後、30℃まで降温する操作を2回繰り返した。このときの昇温/降温速度はいずれも20℃/minであった。このうち、2回目の昇温時に現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の最高ピーク温度をTm(℃)とし、2回目の降温時に現れる発熱ピークを結晶化ピークとした。結晶化ピーク温度をTc、結晶化ピーク面積を結晶化エンタルピーΔH(J/g)とした。
測定された結晶化エンタルピーΔHから以下の評価基準に基づいて、結晶性を評価した。
[評価1]
(結晶性)
ポリアミド組成物の結晶化エンタルピーΔHを測定することで、結晶性を評価した。ポリアミド組成物の結晶化エンタルピーΔHは、JIS-K7121に準じて、NETZSCH社製のDSC3500を用いて測定した。具体的には、以下のとおり測定した。
まず、窒素雰囲気下、サンプル約5mgを、30℃から220℃まで20℃/minで昇温し、1分間保持した後、20℃/minで30℃まで降温した。その後、30℃から300℃まで昇温し、1分間保持した後、30℃まで降温する操作を2回繰り返した。このときの昇温/降温速度はいずれも20℃/minであった。このうち、2回目の昇温時に現れる吸熱ピーク(融解ピーク)の最高ピーク温度をTm(℃)とし、2回目の降温時に現れる発熱ピークを結晶化ピークとした。結晶化ピーク温度をTc、結晶化ピーク面積を結晶化エンタルピーΔH(J/g)とした。
測定された結晶化エンタルピーΔHから以下の評価基準に基づいて、結晶性を評価した。
(評価基準)
◎:結晶化エンタルピーΔHが70J/g以上
○:結晶化エンタルピーΔHが40J/g以上70J/g未満
△:結晶化エンタルピーΔHが20J/g以上40J/g未満
×:結晶化エンタルピーΔHが20J/g未満
◎:結晶化エンタルピーΔHが70J/g以上
○:結晶化エンタルピーΔHが40J/g以上70J/g未満
△:結晶化エンタルピーΔHが20J/g以上40J/g未満
×:結晶化エンタルピーΔHが20J/g未満
[評価2]
(機械特性:引張強度)
実施例及び比較例で得られたポリアミド組成物をISO3167に準拠し、射出成形により多目的試験片(A型)に成形し、成形体を得た。
各成形体(多目的試験片)を用いて、ISO 527に準拠し、120℃環境下、引張速度5mm/minで引張試験を行い、引張強度(MPa)を測定した。
測定された引張強度の値から以下の評価基準に基づいて、機械特性を評価した。
(機械特性:引張強度)
実施例及び比較例で得られたポリアミド組成物をISO3167に準拠し、射出成形により多目的試験片(A型)に成形し、成形体を得た。
各成形体(多目的試験片)を用いて、ISO 527に準拠し、120℃環境下、引張速度5mm/minで引張試験を行い、引張強度(MPa)を測定した。
測定された引張強度の値から以下の評価基準に基づいて、機械特性を評価した。
(評価基準)
◎:引張強度が100MPa以上
○:引張強度が80MPa以上100MPa未満
△:引張強度が30MPa以上80MPa未満
×:引張強度が20J/g未満
◎:引張強度が100MPa以上
○:引張強度が80MPa以上100MPa未満
△:引張強度が30MPa以上80MPa未満
×:引張強度が20J/g未満
<原料>
下記試薬を購入し、精製せずに使用した。
2,5-フランジカルボン酸(販売元:富士フイルム和光純薬株式会社)
アジピン酸(販売元:東京化成工業株式会社)
メタキシリレンジアミン(販売元:東京化成工業株式会社)
ヘキサメチレンジアミン(販売元:東京化成工業株式会社)
リン酸水素ナトリウム・一水和物(販売元:富士フイルム和光純薬社)
エチルベンゼン(販売元:関東化学株式会社)
下記試薬を購入し、精製せずに使用した。
2,5-フランジカルボン酸(販売元:富士フイルム和光純薬株式会社)
アジピン酸(販売元:東京化成工業株式会社)
メタキシリレンジアミン(販売元:東京化成工業株式会社)
ヘキサメチレンジアミン(販売元:東京化成工業株式会社)
リン酸水素ナトリウム・一水和物(販売元:富士フイルム和光純薬社)
エチルベンゼン(販売元:関東化学株式会社)
<ポリアミド組成物の製造>
[実施例1]
(ポリアミド組成物PA-a1の製造)
(1)ポリアミドブロック(A1-a1)を構成するポリアミドプレポリマーの製造
2,5-フランジカルボン酸(2,5-FDCA)5.0g、メタキシリレンジアミン(MXD)3.7g、及びリン酸水素ナトリウム・一水和物0.14gをガラス製丸底フラスコに供し、真空-窒素置換を3回行った。エチルベンゼン(10mL)を加え、窒素雰囲気下、120℃で5.5時間重合反応させることで、MXDFプレポリマーを得た。得られたMXDFプレポリマーの数平均分子量は400、重量平均分子量は1900、分子量分布は4.9であった。
[実施例1]
(ポリアミド組成物PA-a1の製造)
(1)ポリアミドブロック(A1-a1)を構成するポリアミドプレポリマーの製造
2,5-フランジカルボン酸(2,5-FDCA)5.0g、メタキシリレンジアミン(MXD)3.7g、及びリン酸水素ナトリウム・一水和物0.14gをガラス製丸底フラスコに供し、真空-窒素置換を3回行った。エチルベンゼン(10mL)を加え、窒素雰囲気下、120℃で5.5時間重合反応させることで、MXDFプレポリマーを得た。得られたMXDFプレポリマーの数平均分子量は400、重量平均分子量は1900、分子量分布は4.9であった。
(2)ポリアミドブロック(A2-a1)を構成するポリアミドプレポリマーの製造
アジピン酸2.0g、ヘキサメチレンジアミン1.33g、及びリン酸水素ナトリウム・一水和物0.66gを、窒素雰囲気下、180℃で7.5時間重合反応させることで、ポリアミド66プレポリマーを得た。得られたポリアミド66プレポリマーの数平均分子量は3000、重量平均分子量は6900、分子量分布は2.3であった。
アジピン酸2.0g、ヘキサメチレンジアミン1.33g、及びリン酸水素ナトリウム・一水和物0.66gを、窒素雰囲気下、180℃で7.5時間重合反応させることで、ポリアミド66プレポリマーを得た。得られたポリアミド66プレポリマーの数平均分子量は3000、重量平均分子量は6900、分子量分布は2.3であった。
(3)ポリアミド組成物PA-a1の製造(ブロック共重合)
MXDFプレポリマー0.1gとポリアミド66プレポリマー0.1gを減圧下、210℃で8時間固相重合することで、MXDF/66ブロック共重合体を得た。得られたMXDF/66ブロック共重合体の数平均分子量は6400、重量平均分子量は18300、分子量分布は2.9、ガラス転移温度は101℃、融点は240℃であった。
MXDFプレポリマー0.1gとポリアミド66プレポリマー0.1gを減圧下、210℃で8時間固相重合することで、MXDF/66ブロック共重合体を得た。得られたMXDF/66ブロック共重合体の数平均分子量は6400、重量平均分子量は18300、分子量分布は2.9、ガラス転移温度は101℃、融点は240℃であった。
[実施例2~13及び比較例1~3]
(ポリアミド組成物PA-a2~PA-a8及びPA-b1~PA-b3)
ポリアミド組成物の組成を以下の表1~表3に示すとおりとした以外は、実施例1と同様の方法を用いて、各ポリアミド組成物を得た。
(ポリアミド組成物PA-a2~PA-a8及びPA-b1~PA-b3)
ポリアミド組成物の組成を以下の表1~表3に示すとおりとした以外は、実施例1と同様の方法を用いて、各ポリアミド組成物を得た。
上記記載の評価方法を用いて、評価を行なった結果を表1~表3に示す。
表1~表3に示すように、フラン環を有するポリアミドブロック(A1)とフラン環を有さないポリアミドブロック(A2)を有するブロック共重合体を含むポリアミド組成物PA-a1~PA-a13(実施例1~13)では、結晶性及び成形体としたときの機械特性のいずれも良好であった。
一方で、ポリアミドとしてフラン環を有するポリアミドであるMXDFポリマーのみを含むポリアミド組成物PA-b1(比較例1)及びフラン環を有するポリアミドブロック(A1)とフラン環を有さないポリアミドブロック(A2)を有するランダム共重合体を含むポリアミド組成物PA-b3(比較例3)では、結晶性及び成形体としたときの機械特性がいずれも不良であった。
また、ポリアミドとしてフラン環を有さないポリアミドであるポリアミド66ポリマーのみを含むポリアミド組成物PA-b2(比較例2)では、結晶性は良好であったが、成形体としたときの機械特性が劣っていた。
また、ポリアミドとしてフラン環を有さないポリアミドであるポリアミド66ポリマーのみを含むポリアミド組成物PA-b2(比較例2)では、結晶性は良好であったが、成形体としたときの機械特性が劣っていた。
本実施形態のポリアミド組成物によれば、結晶性を有し、且つ、成形体としたときの機械特性に優れるポリアミド組成物を提供することができる。本実施形態の成形体は、前記ポリアミド組成物を成形してなり、機械特性に優れる。
Claims (11)
- フラン環を有するポリアミドブロック(A1)と、フラン環を有さないポリアミドブロック(A2)と、を有するブロック共重合体を含む、ポリアミド組成物。
- 前記ポリアミドブロック(A1)は、2,5-フランジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位、脂環式ジアミン単位、及び脂肪族ジアミン単位からなる群より選択される1種以上のジアミン単位と、を有する、請求項1に記載のポリアミド組成物。
- 前記ポリアミドブロック(A1)は、2,5-フランジカルボン酸単位と、芳香族ジアミン単位と、を有する、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
- 前記ポリアミドブロック(A2)は、脂肪族ジカルボン酸単位及び芳香族ジカルボン酸単位からなる群より選ばれる1種以上のジカルボン酸単位と、脂肪族ジアミン単位と、を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記ポリアミドブロック(A2)は、脂肪族ジカルボン酸単位と、脂肪族ジアミン単位及び芳香族ジアミン単位からなる群より選ばれる1種以上のジアミン単位と、を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記ポリアミドブロック(A1)を構成するポリアミドの数平均分子量が300以上6,000以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 前記ポリアミドブロック(A2)を構成するポリアミドの数平均分子量が500以上5,000以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- ポリアミド組成物の数平均分子量が5,000以上2,0000以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- ポリアミド組成物のガラス転移温度Tgが90℃以上200℃以下である、請求項1~8のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- ポリアミド組成物の融点Tmが200℃以上350℃以下である、請求項1~9のいずれか一項に記載のポリアミド組成物。
- 請求項1~10のいずれか一項に記載のポリアミド組成物を成形してなる、成形体。
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JP2020215289A JP2022100975A (ja) | 2020-12-24 | 2020-12-24 | ポリアミド組成物及び成形体 |
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Cited By (1)
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CN116834171A (zh) * | 2023-06-15 | 2023-10-03 | 广东君邦新材料科技有限公司 | 一种玻纤增强增韧阻燃尼龙专用料的智能制备工艺 |
-
2020
- 2020-12-24 JP JP2020215289A patent/JP2022100975A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN116834171A (zh) * | 2023-06-15 | 2023-10-03 | 广东君邦新材料科技有限公司 | 一种玻纤增强增韧阻燃尼龙专用料的智能制备工艺 |
CN116834171B (zh) * | 2023-06-15 | 2023-12-12 | 广东君邦新材料科技有限公司 | 一种玻纤增强增韧阻燃尼龙专用料的智能制备工艺 |
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