JP6772756B2 - 鋼板形状の矯正装置、矯正方法、および、鋼板の連続酸洗装置 - Google Patents

鋼板形状の矯正装置、矯正方法、および、鋼板の連続酸洗装置 Download PDF

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Description

本発明は、熱間圧延後の鋼板の形状を自動で平坦に矯正する鋼板形状の矯正装置および矯正方法、ならびに、この矯正装置を備える連続酸洗装置に関する。
近年、薄鋼板の高強度化と同時に、平坦度に対する要求がますます厳しくなっており、板波高さで2mm以下が要求されている。平坦度の指標としては、波高さの他に、伸び差率や急峻度といった値が用いられる。伸び差率Δεは一定区間Lにおける板材中央部と板端近傍での伸びの差ΔLを用いて、次の(1)式で表される。
Δε=ΔL/L …(1)
また、急峻度λは、板材の波高さδとそのピッチPを用いて、次の(2)式で表される。
λ=δ/P …(2)
このため、鋼板の板波ピッチを1m程度とすると、板波高さ2mmは急峻度にして0.2%に相当する。そして、伸び差率Δεと急峻度λとには、次の(3)式の関係がある。
λ=(2/π)(|Δε|)1/2×100 …(3)
ところで、薄鋼板の母材は熱間圧延により製造される。熱間圧延後の鋼板には、熱間圧延機のセットアップ不良および熱間圧延ロールの摩耗、冷却時の温度むら等より、鋼板の急峻度にして最大3%程度の平坦不良が生じる。このため、熱間圧延された鋼板は、スキンパスミルやテンションレベラ等の形状矯正装置を用いて平坦不良を平坦に矯正する必要がある。特に、自動車用鋼板を中心に増加している高強度鋼は、熱間圧延時の製造ばらつきが生じやすく、矯正が難しいため、平坦な鋼板を製造することがより一層難しくなっている。
スキンパスミルは、張力を付与した状態で鋼板を圧延し、その際にロールを撓ませることでロールのクラウンを可変するロールベンダー装置や油圧を用いてロールクラウンを可変するVC(Variable Crown)装置、さらには、鋼板幅方向の一端側と他端側とでロールの開度をそれぞれ可変するレベリングといった形状制御アクチュエータを有しており、鋼板の波打ちに応じて適正なロールクラウンを付与することで鋼板の形状を矯正することができる。テンションレベラは、張力を付与した状態の鋼板にレベラーロールを押し込み繰り返し曲げ変形を与えることで、鋼板に0.1%〜0.3%の塑性伸びを与えて、平坦不良を矯正することができる。いずれも張力を付与して形状分布を張力分布として潜在化させることで、矯正効果を向上させている。付与する張力は、鋼板の降伏応力の20%〜30%が効率的とされ、一般には単位断面積当たり10kgf/mm程度である。
形状の優れた鋼板を圧延により製造するためには、スキンパスミルの形状制御アクチュエータの設定を鋼板の種類や波打ち(平坦不良)に合わせてセットアップすることや、鋼板長手方向の調整を行うことが必要であり、圧延後の鋼板の形状を作業者が目視確認し、スキンパスミルの形状制御アクチュエータの設定を変更することで、形状矯正を行っているのが現状である。そこで、ライン内に、形状測定装置を設けて自動制御を行う方法がいくつか提案されている。
例えば、特許文献1には熱延仕上圧延機の出側に周期パターン投影式により三次元形状を光学的に測定する形状計測定装置を設置して、その測定結果をもとに圧延機の形状制御アクチュエータを制御する方法が開示されている。また、特許文献2には、スキンパスミルの出側に接触式の張力分布測定装置を備えて、スキンパスの形状制御アクチュエータを制御する方法、特許文献3には、スキンパスミルとその後段にテンションレベラを設置して鋼板を矯正するラインにおいて、テンションレベラの出側に接触式の張力分布形状測定装置を設置して、その測定結果を用いてスキンパスの形状制御アクチュエータを制御する方法が開示されている。
特開2008−58036号公報 特開平8−197120号公報 特開平9−94604号公報
特許文献1に開示されている方法は、熱間仕上圧延後からコイラー巻き取りが開始されるまでの無張力状態で搬送される鋼板の先端部を対象として形状制御を行うものである。しかしながら、特許文献1には、詳細な形状制御方法については具体的な開示がなされておらず、十分な精度で形状制御を行うことは困難である。この問題を解決するために、特許文献2や特許文献3に開示されている方法を適用することが考えられる。しかしながら、これらの文献に開示されている様な張力分布を測定する方法では、通常の張力付与量では潜在化しえない大きな形状不良が来た場合には正しく形状を測定できず制御精度を確保できない。最大3%にもなる形状不良を潜在化させるためには、単位断面積当たり50kgf/mm以上の張力を付与する必要があるが、材料が破断する可能性が高くなるため、操業トラブルを防止する観点からこの様な張力は付与しえない。また、特許文献2や特許文献3に開示されている方法では、鋼板に接触させて張力分布を測定する方式を用いているため、装置が大掛かりとなること、装置メンテナンスが必要となることから、コストが高くなるという問題がある。
そこで本発明は、自動制御且つ、低コスト、高精度に鋼板形状を矯正することが可能な、鋼板形状の矯正装置および矯正方法、ならびに、この矯正装置を備える連続酸洗装置を提供することを課題とする。
スキンパスミルやテンションレベラにおける処理では、後述するブライドルロール等の張力付与装置によって、単位断面積当たり10kgf/mm程度の張力が付与されることが一般的であり、形状不良の一部分は伸ばされて潜在化し、潜在化しきれない部分が顕在化した形状として表面に残存する。ここで、熱延母材の元々の急峻度λ、伸び差率Δεとし、単位断面積あたりの張力T[kgf/mm]付与後の顕在化した急峻度λ、伸び差率Δεとし、鋼板の縦弾性係数E[kgf/mm]とすると、下記の(4)式、(5)式が成立する。
Δε=Δε − T/E (Δε−T/E≧0のとき)
Δε=0 (Δε−T/E<0のとき) …(4)
λ=(2/π)(Δε1/2×100、λ=(2/π)(Δε1/2×100…(5)
図1に、張力が付与されている状態で算出した急峻度の試算例を示す。なお、鋼の縦弾性係数はE=2.1×10kgf/mmを用いた。図1によれば、10kgf/mm程度の張力付与により、およそ急峻度1.5%以下の形状不良は潜在化して見えなくなることがわかる。このため、最大急峻度3%程度の形状不良を有する熱延鋼板を形状矯正装置で矯正する際には、張力付与の結果として、平坦不良は表面形状として表面に現れている部分(顕在化している部分)と表面上見えない部分(潜在化している部分)とが混在した状態となる。
本発明者らは、張力が付与されている鋼板の形状不良の、顕在化している部分と潜在化している部分の両方の形状を、自動制御且つ、低コスト、高精度に矯正し得る技術について検討した。その結果、下記(i)〜(iii)を知見して、本発明を完成させた。
(i)低コスト化を図るために、光学的に鋼板の形状を測定する形状測定装置をスキンパスミルとテンションレベラとの間に配置し、この形状測定装置により、鋼板の形状を測定する。
(ii)形状測定装置による測定結果に基いて、スキンパスミルの形状制御アクチュエータを動作制御することにより、張力付与下において顕在化している形状不良を、スキンパスミルで矯正する。
(iii)張力付与下において潜在化している形状不良は、形状測定装置で検出しえないため、スキンパスミルによる矯正後も残存する。一方、テンションレベラは、形状不良を引き起こしている伸び率よりも大きい塑性伸びを加えることで、鋼板形状を平坦に矯正することができる装置である。このため、テンションレベラにより加えられる伸び率εTLとして、鋼板に付与されている張力T[kgf/mm]、鋼板の縦弾性係数E[kgf/mm]としたときに、εTL>T/Eを満たすように設定することで、潜在化している形状不良を、テンションレベラで矯正する。なお、実際の操業においては、(3)式から明らかなように、急峻度1.5%は伸び差率にして0.055%(=(π/2×0.015)×100)であるため、この伸び率はテンションレベラで容易に達成可能である。
以下、本発明について説明する。
本発明の第1の態様は、鋼板の形状を矯正する矯正装置において、前記鋼板に張力を付与する張力付与装置と、前記張力を付与された鋼板を圧延するスキンパスミルと、前記圧延された鋼板に塑性伸びを加えるテンションレベラと、前記スキンパスミルと前記テンションレベラとの間に配置され、前記圧延された鋼板の形状を光学的に測定する形状測定装置とを有し、前記形状測定装置で測定された鋼板の形状に基づいて、前記圧延された鋼板の形状が見掛け上フラットになるように、前記スキンパスミルの動作が制御され、前記張力付与装置により前記鋼板に付与される単位断面積当たりの張力をT[kgf/mm]、鋼板の縦弾性係数をE[kgf/mm]とするとき、テンションレベラにより加えられる伸び率εTLがεTL>T/Eを満たすことを特徴とする、鋼板形状の矯正装置である。
ここで、本発明において「下流」とは、本発明によって形状を矯正される鋼板の、進行方向の下流をいう。また、「スキンパスミルの形状制御アクチュエータ」としては、ロールベンダー装置、VC装置、レベリング等を例示することができる。
光学的に鋼板の形状を測定する形状測定装置を用いることにより、低コスト化を図ることが可能になる。また、本発明では、形状測定装置で測定した顕在化している鋼板の形状不良をスキンパスミルで矯正することにより、テンションレベラ入側の形状が見掛け上フラットになるように矯正し、且つ、形状測定装置で測定しえない潜在化している鋼板の形状不良を、εTL>T/Eを満たすように設定されたテンションレベラで矯正する。これにより、張力付与下において顕在化している形状不良のみならず、潜在化している形状不良も自動制御で矯正することができるので、自動制御且つ高精度に鋼板形状を矯正することが可能になる。すなわち、本発明の第1の態様によれば、自動制御且つ、低コスト、高精度に鋼板形状を矯正することが可能な、鋼板形状の矯正装置を提供できる。
また、上記本発明の第1の態様において、前記スキンパスミルが、湿式圧延方式の圧延機であり、前記形状測定装置が、周期的なパターンを鋼板へと投影する投影部と、前記投影されたパターン投影光を撮像する撮像部と、前記撮像されたパターンから前記鋼板の形状を測定する画像解析装置とを有し、前記撮像部が、前記投影部からのパターン投影光の正反射光が入らない部分を撮像範囲とすることが好ましい。
スキンパスミルでは、ロールと鋼板表面間へのゴミやスケールの巻き込みにともなう表面疵を防止するために、水や圧延油を吹き付けながら圧延する湿式圧延が行われる。この場合、鋼板表面にmmオーダーの水膜が形成されるため、従来のレーザー距離計を用いた光学的な形状測定では安定して形状を測定し難い。
安定測定阻害の要因は、水膜層による光の屈折と、水膜表面からの正反射光の影響である。水膜層による光の屈折の影響を受けない形状測定方法としては、鋼板表面に周期的な明暗パターンを投影して、その明暗パターンをカメラにて撮像し、画像処理により明暗パターンピッチ(間隔)を測定し、形状を測定する、周期パターン投影法を用いることができる。一般に使用されるレーザー距離計等のビームスポット位置を検出する三角測距法は、水膜中の光の屈折により誤差が生じるが、周期パターン投影法においては、水膜の有無に観察されるピッチは影響されないため、誤差を生じない。また、正反射部においては、水膜表面からの反射光が強く観察されるため、細波等より水膜表面が乱れるとパターンの周期性が消失する。このためパターン投影法においては、正反射部分が視野内に入らないように、即ち撮像範囲内に入らないように、パターン投影機とカメラの設置角度を調整する。これにより、鋼板形状を高精度に測定することが可能なので、鋼板形状の矯正精度を高めやすくなる。
また、上記本発明の第1の態様において、前記形状測定装置により、鋼板の幅方向の伸び率分布が測定され、前記鋼板の幅方向の伸び率分布が、前記鋼板の板幅中心に対する対称成分と非対称成分とに分離され、前記対称成分により、スキンパスミルのロールベンダー装置及びVC装置のうち少なくとも一つの動作が制御され、前記非対称成分により、前記スキンパスミルのレベリングが制御されることが好ましい。
圧延機の幅方向の伸び率分布を制御するアクチュエータとしては、対称成分を制御可能なロールベンダー装置およびVC装置、非対称成分を制御可能なレベリングがある。このため、幅方向の伸び率分布を測定して、板幅中心に対する対称成分と非対称成分に分離して、スキンパスのそれぞれのアクチュエータを制御することは、鋼板の平坦形状を改善しつつ、曲がりや片伸びを矯正して、蛇行のない安定した通板を実現する上で有用である。特に、圧延機での蛇行の発生は張力分布の幅方向むらが原因であるため、出側形状の非対称成分を制御することで結果的に鋼板の蛇行を抑制できる。
本発明の第2の態様は、鋼板の形状を矯正する矯正方法において、前記鋼板に張力付与装置を用いて張力を付与する張力付与工程と、前記張力を付与された鋼板をスキンパスミルを用いて圧延する第1矯正工程と、前記圧延された鋼板にテンションレベラを用いて塑性伸びを加える第2矯正工程と、前記スキンパスミルと前記テンションレベラとの間に配置された形状測定装置を用いて、前記圧延された鋼板の形状を光学的に測定する形状測定工程とを有し、前記形状測定工程で測定された鋼板の形状に基づいて、前記圧延された鋼板の形状が見掛け上フラットになるように、前記スキンパスミルの動作が制御され、前記張力付与装置により鋼板に付与される単位断面積当たりの張力をT[kgf/mm]、前記鋼板の縦弾性係数をE[kgf/mm]とするとき、テンションレベラにより加えられる伸び率εTLがεTL>T/Eを満たすことを特徴とする、鋼板形状の矯正方法である。
本発明の第2の態様は、例えば、上記本発明の第1の態様にかかる鋼板形状の矯正装置を用いて行うことができる。光学的に鋼板の形状を測定する形状測定装置を用いることにより、低コスト化を図ることが可能になる。また、形状測定装置で測定した顕在化している鋼板の形状不良をスキンパスミルで矯正することにより、テンションレベラ入側の形状がフラットになるように矯正し、且つ、形状測定装置で測定しえない潜在化している鋼板の形状不良を、εTL>T/Eを満たすように設定されたテンションレベラで矯正することにより、張力付与下において顕在化している形状不良のみならず、潜在化している形状不良も自動制御で矯正することができる。これにより、自動制御且つ高精度に鋼板形状を矯正することが可能になる。すなわち、本発明の第2の態様によれば、自動制御且つ、低コスト、高精度に鋼板形状を矯正することが可能な、鋼板形状の矯正方法を提供できる。
また、上記本発明の第2の態様において、前記スキンパスミルが、湿式圧延方式の圧延機であり、前記形状測定装置が、周期的なパターンを前記鋼板へと投影する投影部と、前記投影されたパターン投影光を撮像する撮像部と、前記撮像されたパターンから前記鋼板の形状を測定する画像解析装置とを有し、前記撮像部が、前記投影部からのパターン投影光の正反射光が入らない部分を撮像範囲とすることが好ましい。これにより、スキンパスミルで湿式圧延方式により鋼板を圧延する状況下において、鋼板形状を高精度に測定することが可能なので、鋼板形状の矯正精度を高めやすくなる。
また、上記本発明の第2の態様において、前記形状測定装置により、前記鋼板の幅方向の伸び率分布が測定され、前記鋼板の幅方向の伸び率分布が、前記鋼板の板幅中心に対する対称成分と非対称成分とに分離され、前記対称成分により、スキンパスミルのロールベンダー装置及びVC装置のうち少なくとも一つの動作が制御され、前記非対称成分により、前記スキンパスミルのレベリングが制御されることが好ましい。これにより、鋼板の平坦形状を改善しつつ、曲がりや片伸びを矯正して、蛇行のない安定した通板を実現することが可能になる。特に、圧延機での蛇行の発生は張力分布の幅方向むらが原因であるため、出側形状の非対称成分を制御することで結果的に鋼板の蛇行を抑制できる。
本発明の第3の態様は、上記本発明の第1の態様にかかる鋼板形状の矯正装置と、その下流に配置された鋼板表面のスケールを除去する酸洗槽とを有することを特徴とする鋼板の連続酸洗装置である。
連続酸洗ラインにおいて、酸洗槽の前に矯正処理を行うことは、製品としての平坦形状に関わる品質を確保するだけでなく、ライン内での通板安定化や、酸洗効率の向上に有効である。材料の曲がりや平坦形状を矯正された鋼板を供給できることから、通板の安定性を向上させてライン速度の向上、トラブル防止に有効である。また、スキンパスミルやテンションレベラによる矯正により、表面の酸化スケール層にクラックを生じさせて酸洗処理によるスケール除去効率を向上させ、より短い時間(より早い通板)での処理が可能になる。加えて、従来の別のスキンパスラインにおける矯正作業を省略できるので、生産コストを改善できる。
本発明によれば、自動制御且つ、低コスト、高精度に鋼板形状を矯正することが可能な、鋼板形状の矯正装置および矯正方法、ならびに、この矯正装置を備える連続酸洗装置を提供することができる。
張力付与による急峻度の変化を説明する図である。 本発明の1つの実施形態にかかる鋼板形状の矯正装置の形態例を説明する図である。 形状測定方法毎の水膜有無の影響を説明する図である。図3(a)は三角測距法について説明する図であり、図3(b)は周期パターン投影法について説明する図である。 本発明の他の1実施形態にかかる鋼板形状の矯正方法を説明する図である。 本発明のさらなる他の1実施形態にかかる連続酸洗装置の形態例を説明する図である。 試験で使用した形状測定装置の構成を説明する図である。 千鳥格子模様化の考え方を説明する図である。 パターン撮像画像の例を示す図である。 形状測定装置による表面角度測定原理を説明する図である。 形状測定装置による表面角度測定原理を説明する図である。 線状パターンピッチ計算の処理手順を説明する図である。 パターンピッチ計算の処理例を説明する図である。 測定精度の評価結果を示す図である。 中伸び発生時の制御結果例を示す図である。 片伸び発生時の制御例を示す図である。 本発明および従来の矯正装置による鋼板形状の実績を示す図である。
図面を適宜参照しつつ、本発明について以下に説明する。なお、以下に示す形態は本発明の例であり、本発明は以下に示す形態に限定されない。
1.鋼板形状の矯正装置
図2は、本発明の1つの実施形態にかかる鋼板形状の矯正装置10(以下において、単に「矯正装置10」と称することがある。)の形態例を簡略化して示す図である。図2に示した矯正装置10によって形状を矯正される鋼板1は、図2の右側から左側へと向かって進む。
図2に示した矯正装置10は、湿式圧延方式で鋼板1を圧延するスキンパスミル11と、その下流に配置されたテンションレベラ12と、これらの間に配置された形状測定装置13と、を有し、これらを挟むように配置された張力付与装置14、15(入側ブライドルロール14、出側ブライドルロール15)によって鋼板1に張力を付与しながら、鋼板1の形状を矯正する装置である。
形状測定装置13は、鋼板1の表面に周期的な明暗パターンを投影する投影部13aと、その明暗パターンを撮像する撮像部13bと、撮像部13bで取得したパターン画像を解析する画像解析装置13cとを有し、撮像部13bによって撮像された明暗パターンを画像解析装置13cで画像処理することにより、明暗パターンピッチを測定する。このようにして得られた明暗パターンピッチから、鋼板1の表面の角度分布を特定し、この角度分布を積分することにより、鋼板1の表面形状を測定することができる。図3に形状測定方法毎の水膜有無の影響を示す。図3(a)に示したように、一般に使用されるレーザー距離計等のビームスポット位置を検出する三角測距法は、水膜中の光の屈折により誤差が生じる。これに対し、図3(b)に示した周期パターン投影法においては、水膜の有無に観察されるピッチは影響されないため、誤差を生じない。形状測定装置13において、明暗パターンの正反射部においては、水膜表面からの反射光が強く観察されるため、細波等より水膜表面が乱れるとパターンの周期性が消失する。このため形状測定装置13においては、正反射部分が視野内に入らないように投影部13a(パターン投影機)と撮像部13b(カメラ)の設置角度を調整することが必要である。
形状測定装置による表面角度測定原理を図9および図10に示す。鋼板に対して斜め上方から、角度βで投影部から周期的なパターンを投影し、その鋼板上の周期的なパターンを異なった角度αに設置された撮像部で撮影する。鋼板平坦形状が変化すると、鋼板表面に傾きθが生じ、撮像部で撮影された線状パターンのピッチpは鋼板表面の傾きに応じて、平坦な時(傾きがない時)の周期的なパターンのピッチpに対して変化する。このように、鋼板表面の傾きをθとすると、角度α、β、傾き発生時の周期的なパターンのピッチp、および、平坦な時の周期的なパターンのピッチpとの間には、幾何学的に下記(6)式の関係が成立する。
tanθ={(p/p)−1}/{tanα+(p/p)・tanβ} …(6)
この式を用いてパターンピッチから鋼板表面の傾きθを求め、積分することにより、三次元形状を計算することができる。実際には、予め傾きのない平坦なサンプルを測定してpの分布を求めて校正しておく必要がある。ここで周期的なパターンのピッチは、明部から明部までの距離(画素)を示している。(6)式から、形状測定線に沿った鋼板表面の傾斜角度の分布θ(x)と、p(x)およびp(x)との間には、(7)式の関係が成立する。
形状測定装置13で、鋼板1の幅方向の複数箇所の形状を測定することにより、鋼板1の幅方向の伸び率分布を測定することができる。このようにして測定された、鋼板1の幅方向の伸び率分布に関する情報は、スキンパスミルの制御装置11yへと送られ、この制御装置11yで鋼板1の幅方向の伸び率分布の対称成分εおよび非対称成分εASが算出される。対称成分εおよび非対称成分εASは、例えば、測定された幅方向xの伸び率分布を、両板端がx=±1になるように板幅方向で正規化し、鋼板の板幅方向中央(センター)の伸び率を基準(=0)にして、幅方向の伸び率分布を以下の(8)式で近似することにより、求めることができる。
ε(x)=ε + εASx …(8)
例えば、板幅方向におけるドライブサイド(DS)およびワークサイド(WS)の両エッジならびに板幅方向中央の3ヶ所の伸び率を測定する場合は、センター基準に計算した値をεWS、εDSとおくと、WS側がx=+1、DS側がx=−1に相当し、
εWS=ε+εAS、 εDS=ε−εAS
となるので、
ε=(εWS+εDS)/2、εAS=(εWS−εDS)/2 …(9)
と簡便に求めることができる。このようにして得られた伸び率分布の対称成分εおよび非対称成分εASに関する情報は、制御装置11yからスキンパスミルの形状制御アクチュエータ11xへと送られて、スキンパスミルの動作が制御される。より具体的には、伸び率分布の対称成分εをスキンパスミル11のロールベンダー装置および/またはVC装置の動作制御に、同非対称成分εASをレベリングの動作制御に、それぞれフィードバックすることで、テンションレベラ12の入側で鋼板1が平坦になるように形状を矯正する。これにより、鋼板1の蛇行も修正することができる。矯正装置10では、このようにして、張力が付与されている鋼板1に顕在化している形状不良を、スキンパスミル11で矯正する。
なお、本実施態様では、スキンパスミル11の制御装置11yで、対称成分εと非対称成分εASとが算出される例で説明しているが、形状測定装置13の画像解析装置13cにおいて算出し、その後、結果をスキンパスミル11に送信するようにすることも可能である。
張力付与装置14、15は、複数本の駆動ロールにより鋼板をS字状に通板することで、ライン速度を決定し、張力を発生させる装置である。張力付与装置14、15としてブライドルロール等が例示できる。例えば、張力付与装置14、15によって鋼板1に10kgf/mmの張力が付与されている場合には、図1に示したように、急峻度1.5%以下の形状不良は潜在化して見えなくなる。潜在化している形状不良は、形状測定装置13によって測定しえないため、スキンパスミル11では矯正されず、鋼板1に張力分布として残存する。矯正装置10では、この残存した形状不良を、テンションレベラ12によって矯正する。
テンションレベラ12は、形状不良を引き起こしている伸び率より大きい塑性伸びを加えることで、鋼板1の形状を平坦に矯正することができる。このため、テンションレベラ12により加えられる伸び率をεTL、張力付与装置14、15によって鋼板1に付与されている張力をT[kgf/mm]、鋼板1の縦弾性係数をE[kgf/mm]としたときに、εTL>T/Eを満たすようにテンションレベラ12を設定することにより、スキンパスミル11で矯正できなかった潜在化している鋼板1の形状不良を、テンションレベラ12で矯正する。
このように、矯正装置10では、光学的に形状を測定する形状測定装置13によって鋼板1の形状を測定し、測定された顕在化している形状不良をスキンパスミル11で矯正し、且つ、潜在化している形状不良をテンションレベラ12で矯正する。これにより、自動制御且つ、低コスト、高精度に鋼板1の形状を矯正することが可能になる。
さらに、矯正装置10は、湿式圧延方式で鋼板1を圧延するスキンパスミル11と、周期的な明暗パターンを鋼板1へと投影する方式で鋼板1の形状を測定し、且つ、パターン投影光の正反射光が入らない部分を測定範囲とする形状測定装置13を有している。これにより、鋼板1の形状を高精度に測定することが可能なので、鋼板形状の矯正精度を高めやすくなる。
加えて、矯正装置10は、対称成分εによりスキンパスミル11のロールベンダー装置および/またはVC装置の動作が制御され、非対称成分εASによりスキンパスミル11のレベリングが制御される。これにより、鋼板1の平坦形状を改善しつつ、曲がりや片伸びを矯正して、蛇行のない安定した通板を実現することが可能になる。
2.鋼板形状の矯正方法
図4は、本発明の他の1実施形態にかかる鋼板形状の矯正方法S10(以下において、単に「矯正方法S10」と称することがある。)の流れを説明する図である。図4に示した矯正方法S10は、形状測定工程S11と、分離工程S12と、第1矯正工程S13と、第2矯正工程S14と、を有している。矯正方法S10は、矯正装置10を用いて実施することができる。そこで、図2および図4を適宜参照しつつ、矯正装置10を用いる矯正方法S10について、以下に説明する。
2.1.形状測定工程S11
S11は、スキンパスミル11とテンションレベラ12との間に配置された、光学的に形状を測定する形状測定装置13によって、鋼板1の形状を測定する工程である。より具体的には、S11では、投影部13aから鋼板1へ向けて周期的な明暗パターンを投影し、その明暗パターンが撮像部13bで撮像される。撮像部13bによって撮像された明暗パターンは、画像処理されることにより、明暗パターンピッチが特定される。このようにして得られた明暗パターンピッチから、鋼板1の表面の角度分布が特定され、この角度分布を積分することにより、鋼板1の表面形状を測定する。S11では、パターン投影光の正反射光が入らない部分を撮像範囲とし、鋼板1の幅方向の複数箇所の形状を測定することにより、鋼板1の幅方向の伸び率分布を測定することができる。
2.2.分離工程S12
S12は、S11で測定された鋼板1の幅方向の伸び率分布を、板幅中心に対する対称成分εと非対称成分εASとに分離する工程である。S11で測定された鋼板の幅方向の伸び率分布を、板幅中心に対する対称成分εと非対称成分εASとに分離する方法については上述したため、ここでは説明を省略する。
2.3.第1矯正工程S13
S13は、湿式圧延方式で鋼板1を圧延するスキンパスミル11の動作を制御し、テンションレベラ入側の形状が見掛け上フラットになるように矯正し、鋼板1の形状不良を矯正する工程である。また、S13は、S12で分離された対称成分εにより、湿式圧延方式で鋼板1を圧延するスキンパスミル11のロールベンダー装置および/またはVC装置の動作を制御し、且つ、S12で分離された非対称成分εASにより、湿式圧延方式で鋼板1を圧延するスキンパスミル11のレベリングの動作を制御することにより、鋼板1の形状不良を矯正する工程である。ここで、見掛け上フラットであるか否かの情報や、対称成分εおよび非対称成分εASは、形状測定装置13による測定結果から得られる。つまり、S13は、形状測定装置13によって測定された、張力を付与されている鋼板1に顕在化している形状不良を矯正することにより、テンションレベラ12の入側で鋼板1が平坦になるようにする工程である。
2.4.第2矯正工程S14
S14は、張力付与装置14により鋼板1に付与される張力をT[kgf/mm]、鋼板1の縦弾性係数をE[kgf/mm]とするとき、テンションレベラの伸び率εTLがεTL>T/Eを満たすように設定されたテンションレベラ12により、S13で矯正されなかった鋼板1の形状不良を矯正する工程である。
上述のように、S13は、張力を付与されている鋼板1に顕在化している形状不良を矯正する工程であるため、張力を付与されている鋼板1に潜在化している形状不良は、S13では矯正されない。S14は、この潜在化している形状不良を矯正する工程である。
このように、矯正方法S10では、光学的に形状を測定する形状測定装置13によってS11で鋼板1の形状を測定し、鋼板1に顕在化している形状不良をS13で矯正した後、鋼板1に潜在化している形状不良をS14で矯正する。これにより、自動制御且つ、低コスト、高精度に鋼板1の形状を矯正することが可能になる。
また、矯正方法S10は、湿式圧延方式で鋼板1を圧延するスキンパスミル11によって鋼板1の形状を矯正するS13と、周期的なパターンを投影する方式で形状を測定する形状測定装置13によって、パターン投影光の正反射光が入らない部分を撮像範囲とすることにより、鋼板1の形状を測定するS11とを有している。これにより、鋼板1の形状を高精度に測定することが可能なので、鋼板形状の矯正精度を高めやすくなる。
さらに、矯正方法S10は、形状測定装置13によって鋼板1の幅方向の伸び率分布を測定するS11に加えて、S11で測定された鋼板の幅方向の伸び率分布を、板幅中心に対する対称成分εと非対称成分εASとに分離するS12を有している。そして、分離された対称成分εと非対称成分εASとにより、S13で、スキンパスミル11の形状制御アクチュエータの動作を制御する。これにより、鋼板1の平坦形状を改善しつつ、曲がりや片伸びを矯正して、蛇行のない安定した通板を実現することが可能になる。
3.連続酸洗装置
図5は、本発明のさらなる他の1実施形態にかかる連続酸洗装置100の形態例を簡略化して示す図である。図5に示したように、連続酸洗装置100は、上流側から、ペイオフリール20、切断機30、溶接機40、矯正装置10、酸洗槽50、切断機60、および、テンションリール70を順に備えている。さらに、矯正装置10の入側、および、酸洗槽50の出側には、連続的に通される鋼板を一時的に貯蔵するとともに随時払い出するためのルーパーが備えられている。
このように、連続酸洗装置100は、酸洗槽50の上流側に、矯正装置10を備えている。これにより、製品としての平坦形状に関わる品質を確保するだけでなく、ライン内での通板安定化や、酸洗効率を向上することができる。また、材料の曲がりや平坦形状を矯正された鋼板を酸洗槽50へと供給できるので、通板の安定性を向上させてライン速度を向上させつつ、トラブルを抑制することができる。さらに、矯正装置10に備えられているスキンパスミル11やテンションレベラ12による矯正により、表面の酸化スケール層にクラックを生じさせることができる。これにより、酸洗処理によるスケール除去効率を向上させることができるので、より短時間で酸洗処理を行うことが可能になる。加えて、別のスキンパスラインで矯正作業を実施していた従来技術と比較して、生産コストを低減することも可能になる。
<形状測定装置の構成>
図6に使用した形状測定装置の構成を示す。明部及び暗部から構成される明暗パターンを鋼板の表面に投影する投影部と、熱延鋼板の表面に投影された明暗パターンを撮像しパターン画像を取得する撮像部と、撮像部で取得したパターン画像を解析する不図示の画像解析装置とを備えている。図6に示したαは、鉛直方向と、圧延方向に平行な方向および鉛直方向を含む平面に撮像部の光軸を射影した直線とが成す角度を意味し、βは、鉛直方向と、圧延方向に平行な方向および鉛直方向を含む平面に投影部の光軸を射影した直線とが成す角度を意味する。今回の評価試験ではα=13.5°、β=25°とした。図8にパターン撮像画像例を示している。この角度条件の場合、視野中下流側(図8の上側)が正反射部となるため、鋼板表面の水膜の影響により、パターンが乱れていることがわかる。このため、この正反射部を外した部分を形状測定範囲に設定した。
投影部としては、複数のLEDを具備するLED光源を適用することが可能である。投影部からは、図7に示すように周期的な明暗パターンとして、明部M1、M2、M3等が縦方向および横方向にそれぞれ所定の設定ピッチで千鳥状に配置された千鳥状パターンを用いる。この千鳥状パターンの縦方向が板材の長手方向に沿い、横方向が板材の幅方向に沿うように、板材の表面に投影がされる。板材の長手方向の明部のピッチがPであり、幅方向のピッチがPである。撮像部としては、SVGAサイズの受光素子を有し、画像信号をプログレッシブ方式で出力する電子シャッター付きの2次元CCDカメラを用いることが可能である。上記、投影部や撮影部は、特許第4666272号公報や特許第4666273号公報に記載のものを用いることができる。
撮像部で取得したパターン画像を解析する画像解析装置としては、汎用のパーソナルコンピュータに、平坦度を算出するための処理を実行するプログラム(以下において、「平坦度解析プログラム」と称する。)がインストールされたものを用いることができる。画像解析装置は、撮像部から出力された画像信号を、所定の階調(例えば、1024階調)でメモリ内に取り込むように構成される。画像解析装置のメモリ内に取り込まれた画像データ(パターン画像)は、平坦度解析プログラムによってパターンピッチを解析され、解析結果としての幅方向WS、DS両エッジと板センターの伸び率が算出される。測定された伸び率は、板センター基準の急峻度へ換算されて、画像解析装置のモニタ画面およびスキンパスミルの制御装置11yへ出力される。スキンパスミルの制御装置11yは、得られた急峻度分布を伸び率分布に換算して、対称成分と非対称成分を計算して、スキンパスミル11のワークロールベンダーとレベリングに制御信号を出力する。
<平坦度解析プログラムの処理概要>
上記の平坦度解析プログラムにより、(a)鋼板エッジ線の検出処理、(b)形状測定線の設定処理、(c)形状測定線に沿った平均画素濃度分布の算出処理、(d)形状測定線に沿った鋼板表面の傾斜角度分布および表面形状の算出処理、(e)平坦度(急峻度)の演算処理、(f)溶接点検知等が実行され、平坦度が算出される。この処理は画像を採取する毎に行われ、毎秒10枚程度の画像が処理される。
平坦度解析プログラムとしては、特許第4666272号公報や特許第4666273号公報に記載の公知の構成を種々適用可能であるため、ここではその概要を説明するに留め、その詳細な説明は省略する。
(a)鋼板エッジ線の検出処理
本処理では、撮像部によって取得したパターン画像において、通板方向2箇所においてDSとWSの鋼板エッジ位置座標を検出する。DS、WSそれぞれの2箇所のエッジ位置を結んで画面上の板エッジ線を推定するとともに、予め求めておいた画素分解能と中心座標を用いて、板幅、蛇行量を算出する。蛇行量は形状測定結果とともにスキンパスミルのコントローラへと伝送されて、異常蛇行発生時のライン減速処理等の操業監視に利用される。
(b)形状測定線の設定処理
本処理では、撮像部によって取得したパターン画像において、パターン画像の横方向(板材の幅方向に相当)に所定のピッチで、パターン画像の縦方向(板材の長手方向に相当)に延びる形状測定線を設定する。
(c)形状測定線に沿った平均画素濃度分布の算出処理
本処理では、撮像部によって取得したパターン画像について、図7に示されるように、千鳥状パターンの縦方向(板材の長手方向)に沿って延びる形状測定線L1上の画素を通って千鳥状パターンの横方向(板材の幅方向)に延び、明部の横方向設定ピッチの2倍以上の長さを有する直線L2上の画素濃度を平均化して、平均画素濃度を算出する。図7のWは、平均画素濃度分布算出領域の板材の幅方向の幅である。
(d)形状測定線に沿った鋼板表面の傾斜角度分布および表面形状の算出処理
本処理では、平坦度を測定する対象である鋼板について前述のように算出した形状測定線に沿った平均画素濃度分布に基づき、形状測定線に沿った周期的な明暗パターン(千鳥状パターン)の明部の縦方向ピッチの分布p(x)を算出する。一方、鋼板の通板ルート上に平坦な表面形状を有する基準板について取得したパターン画像における形状測定線に沿った平均画素濃度分布に基づき、形状測定線に沿った周期的な明暗パターン(千鳥状パターン)の明部の縦方向ピッチの分布p(x)を算出する。p(x)及びp(x)を算出する方法としては、特許第4666272号公報や特許第4666273号公報に記載のような位相解析法を適用することが可能である。その説明については上述したため、ここでは省略する。
(パターンピッチの計算方法)
撮像部で撮影した画像からパターンピッチの変化を求めるためには、形状測定対象ライン上での1次元輝度分布波形からパターンピッチ、即ち、空間周波数分布を計算する必要がある。この計算には、元の信号波形データ列から、元信号波形に対して位相がπ/2遅れた波形データ列への変換する離散ヒルベルト変換を用いた。元の輝度分布波形から投影パターンピッチに対応する周波数成分を抽出した波形をg(x)とし、その振幅をa(x)、空間周波数をf(x)とすると、g(x)は(10)式で表すことができる。
(x)=a(x)cos{φ(x)} …(10)
f(x)=1/(2π)dφ(x)/dx …(11)
元波形g(x)を離散ヒルベルト変換して得られた、位相がπ/2遅れた波形をg(x)とする。
(x)=a(x)cos{φ(x)−π/2}=a(x)sin{φ(x)} …(12)
ここで、実数部にg(x)、虚数部にg(x)を持つ複素信号gan(x)を考える。
an(x)=a(x)cos{φ(x)}+i・a(x)sin{φ(x)} …(13)
複素信号gan(x)を用いれば、以下の(14)(15)式により、元の輝度分布波形g(x)での振幅の絶対値|a(x)|、位相角φ(x)を得ることができ、得られた位相角φ(x)を(11)式に代入することにより、空間周波数分布f(x)を求めることができる。
|a(x)|={ Re[gan(x)]2 + Im[gan(x)]21/2 …(14)
φ(x) =arctan{ Re[gan(x)] / Im[gan(x)] } …(15)
一方、(13)式はオイラーの公式により、(16)式の様に変形できる。
an(x)=a(x)exp{iφ(x)} …(16)
(16)式に含まれるφ(x)は正の値であるため、複素信号gan(x)は負の周波数域に値を持たない。つまり、複素信号gan(x)は、元の信号波形データ列g(x)に対して離散フーリエ変換を行い、負の周波数に対応する係数をゼロに置き換え、逆離散フーリエ変換した結果に等しいことになる。この離散フーリエ変換を用いる方法は、FFTを用いることにより高速で計算することが可能、且つ、高精度である。今回使用した線状パターンピッチ計算の処理手順を図11に、パターンピッチ計算の処理例を図12に、それぞれ示す。周波数パターン周波数域の制限によるS/Nの向上を行っている。なお、図12の一番上のグラフが図11における1)の処理例、上から2番目のグラフが同2)、同3)の処理例、上から3番目のグラフが同4)の処理例、下から2番目のグラフが同5)の処理例、一番下のグラフが同6)、同7)の処理例である。
(e)平坦度(急峻度)の演算処理
本処理では、前述のようにして算出した各形状測定線に沿った鋼板の表面形状に基づき、急峻度を演算する。この急峻度の演算に際しては、まず、各形状測定線に沿った一定の対象区間における表面長さと、その間の直線距離とに基づき、各形状測定線での伸び率を算出する。計算された伸び率は、板幅中央付近の伸び率との差分を計算して相対値にとした後に、移動平均化処理と急峻度換算を行い、スキンパスミルの制御装置へ出力される。ここで、移動平均処理では板幅の3倍以上、即ち4.8m以上(最大板幅1.6m×3)の区間のデータを用いて計算される。
(f)溶接点検知
異なるコイルが溶接されている溶接部においては形状の特性が変わるため、溶接部を検知すると移動平均をリセットして、前コイルの測定結果が含まれないようにする必要がある。これらのことは溶接部の段差等によりロール疵が発生すること防止する効果も得られる。溶接点の検出については、上位ラインコントローラの信号から判断するか、形状測定を行う画像処理により判定しても良い。
<形状測定装置の測定確認>
鋼板表面に水膜が形成された状態で測定した急峻度が正しいかを確認するために、ライン横に板エッジを観察するカメラを設置して、想像された映像から鋼板エッジ部の急峻度を算出して比較を行った結果を図13に示す。両者の差は2σ=0.33%であった。この差にはライン横カメラによる急峻度の測定誤差も含んでいることを考慮すると、今回試験したパターン投影式平坦度計(形状測定装置)の測定精度は2σ=0.2%程度であると推定される。これは、スキンパスミルのロールベンダー装置のフィードバック制御に十分適用可能な測定精度である。
連続酸洗装置100を用いて、本発明の効果を確認するための試験を行った。処理対象は、板厚1.2mm〜6mm、板幅700mm〜1600mmの黒皮熱延コイルである。矯正装置の入側では、ペイオフリールにてコイルを巻き出し、鋼板を下流に送り、先端のクロップ部を切断した後に、前方の鋼板の尾端と溶接機で突き合わせて接合して、下流に連続的に鋼板を搬送する。コイル尾端が来ると同時に、尾端のクロップ部を切断し、後方のコイルと接合する。下流に連続的に搬送された鋼板は、矯正装置で平坦に矯正された後、酸洗槽にて酸化スケールが除去される。酸洗槽の下流では、コイル溶接部ごとに鋼板を切断し、コイル単位でテンションリールにて巻き取る。この様にして連続で熱延コイルを酸洗処理する。
本発明の効果を確認するための試験では、図1に概略を示した形態の矯正装置10を用いた。今回の試験では張力を把握するため、さらに、スキンパスミル11の入側(スキンパスミル11と入側ブライドルロール14との間)とテンションレベラ12の入側(形状測定装置13とテンションレベラ12との間)に接触ロール式の張力計(不図示)を配置し、入側と出側のブライドルロール(張力付与装置)14、15により、矯正される鋼板1に単位断面積当たり約10kgf/mmの張力を付与した。また、今回使用したスキンパスミル11は4段の圧延機であり、最大90ton/チョックのワークロールベンダー(ロールベンダー装置)を備えており、ロール疵防止のため鋼板上に水を吹き付けながら圧延する湿式圧延を行った。また、テンションレベラ12としては、直径40mmのロールが7本配置された、最大1%の塑性伸びを付与可能なものを使用した。今回の試験では、スケール表面のクラック生成と潜在化した急峻度1.5%以下の形状不良をテンションレベラ12で矯正することを考慮して、スキンパスミル11とテンションレベラ12の伸び率は、それぞれ0.7%と0.3%に設定した。
<試験結果>
図14に中伸び発生時の制御結果を示す。図14の上側が急峻度の実績を示す結果であり、図14の下側が和荷重およびベンダー力の実績を示す結果である。図中のDSとWS急峻度は、鋼板中央部を基準としており、エッジ部の伸び率が中央部よりも大きい場合に正、小さい場合に負となるように符号を付与している。図14に示したように、コイル溶接部を通過し、荷重がかかり圧延が開始されると、DSとWSそれぞれの急峻度が負になり、中伸び傾向であることが分かる。そこで、ベンダー圧を自動で減少させて端伸び傾向に制御することで、形状はほぼフラットに制御されている。
図15に片伸び発生時の制御例を示す。図15の上側が急峻度の実績を示す結果であり、図15の下側が差荷重および蛇行量の実績を示す結果である。図15に示したように、圧延途中で、DSまたはWSのいずれかが、急峻度が正になる時がある。その際、レベリングを制御することで差荷重が変化し、それとともに急峻度が0に近づき形状が矯正されている。スキンパス出側の挙動に着目すると、レベリングを修正した際には蛇行が生じるが、修正が終わるとライン中央方向に寄る形となり、結果的に蛇行が抑えられていることが分かる。
図16に、同鋼種、同サイズの鋼板について、従来の矯正装置(スキンパスミル)による鋼板形状と、本発明の矯正装置による鋼板形状の実績を示す。本発明の矯正装置による鋼板形状は、自動制御で製造された上に、全長にわたり急峻度は0.1%以内と非常に良好であることが分かる。
1…鋼板
10…鋼板形状の矯正装置
11…スキンパスミル
11x…形状制御アクチュエータ
11y…制御装置
12…テンションレベラ
13…形状測定装置
13a…投影部
13b…撮像部
13c…画像解析装置
14、15…張力付与装置
20…ペイオフリール
30、60…切断機
40…溶接機
50…酸洗槽
70…テンションリール
100…連続酸洗装置

Claims (7)

  1. 鋼板の形状を矯正する矯正装置において、
    前記鋼板に張力を付与する張力付与装置と、
    制御装置により動作が制御されるスキンパスミルであって、前記張力を付与された鋼板を圧延するスキンパスミルと、
    前記圧延された鋼板に塑性伸びを加えるテンションレベラと、
    前記スキンパスミルと前記テンションレベラとの間に配置され、前記圧延された鋼板表面に周期的な明暗パターンを投影する投影部と、前記明暗パターンを撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された前記明暗パターンから前記圧延された鋼板の形状を光学的に測定する画像解析装置と、を備えた、形状測定装置と、
    を有し、
    前記撮像部は、前記明暗パターンの正反射光が入らない部分を撮像範囲とし、
    前記スキンパスミルの制御装置は、前記画像解析装置測定した前記圧延された鋼板の形状が見掛け上フラットになるように、前記スキンパスミルの動作を制御し、
    前記張力付与装置により前記鋼板に付与される単位断面積当たりの張力をT[kgf/mm]、前記鋼板の縦弾性係数をE[kgf/mm]とするとき、前記テンションレベラにより加えられる伸び率εTL
    εTL > T/E
    を満たすことを特徴とする、鋼板形状の矯正装置。
  2. 前記スキンパスミルが、湿式圧延方式の圧延機であることを特徴とする、請求項1に記載の鋼板形状の矯正装置。
  3. 前記形状測定装置により、前記鋼板の幅方向の伸び率分布が測定され、
    前記鋼板の幅方向の伸び率分布が、前記鋼板の板幅中心に対する対称成分と非対称成分とに分離され、
    前記対称成分により、前記スキンパスミルのロールベンダー装置及びVC装置のうち少なくとも一つの動作が制御され、
    前記非対称成分により、前記スキンパスミルのレベリングが制御される
    ことを特徴とする、請求項1又は2のいずれか一項に記載の鋼板形状の矯正装置。
  4. 鋼板の形状を矯正する矯正方法において、
    前記鋼板に張力付与装置を用いて張力を付与する張力付与工程と、
    制御装置により動作が制御されるスキンパスミルを用いて、前記張力を付与された鋼板を圧延する第1矯正工程と、
    前記圧延された鋼板にテンションレベラを用いて塑性伸びを加える第2矯正工程と、
    前記スキンパスミルと前記テンションレベラとの間に配置され、前記圧延された鋼板表面に周期的な明暗パターンを投影する投影部と、前記明暗パターンを撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された前記明暗パターンから前記圧延された鋼板の形状を光学的に測定する画像解析装置と、を備えた、形状測定装置を用いて、前記圧延された鋼板の形状を光学的に測定する形状測定工程と、
    を有し、
    前記撮像部は、前記明暗パターンの正反射光が入らない部分を撮像範囲とし、
    前記スキンパスミルの制御装置は、前記画像解析装置測定した前記圧延された鋼板の形状が見掛け上フラットになるように、前記スキンパスミルの動作を制御し、
    前記張力付与装置により鋼板に付与される単位断面積当たりの張力をT[kgf/mm]、前記鋼板の縦弾性係数をE[kgf/mm]とするとき、前記テンションレベラにより加えられる伸び率εTL
    εTL > T/E
    を満たす
    ことを特徴とする、鋼板形状の矯正方法。
  5. 前記スキンパスミルが、湿式圧延方式の圧延機であることを特徴とする、請求項4に記載の鋼板形状の矯正方法。
  6. 前記形状測定装置により、前記鋼板の幅方向の伸び率分布が測定され、
    前記鋼板の幅方向の伸び率分布が、前記鋼板の板幅中心に対する対称成分と非対称成分とに分離され、
    前記対称成分により、前記スキンパスミルのロールベンダー装置及びVC装置のうち少なくとも一つの動作が制御され、
    前記非対称成分により、前記スキンパスミルのレベリングが制御されることを特徴とする、請求項4又は5のいずれか一項に記載の鋼板形状の矯正方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の鋼板形状の矯正装置と、その下流に配置された鋼板表面のスケールを除去する酸洗槽とを有することを特徴とする鋼板の連続酸洗装置。
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