JP2907419B2 - 圧延設備の被圧延板材の伸び率制御方法 - Google Patents

圧延設備の被圧延板材の伸び率制御方法

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JP2907419B2
JP2907419B2 JP7240104A JP24010495A JP2907419B2 JP 2907419 B2 JP2907419 B2 JP 2907419B2 JP 7240104 A JP7240104 A JP 7240104A JP 24010495 A JP24010495 A JP 24010495A JP 2907419 B2 JP2907419 B2 JP 2907419B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対向するワークロ
ールを用いて被圧延板材を圧延するスキンパスミル、及
び、該スキンパスミルの直後に設置する、被圧延板材の
幅方向の断面形状の制御を補助するために用いるテンシ
ョンレベラを、入側ブライドルロールと出側ブライドル
ロールとの間に備え、圧延中、前記スキンパスミルの直
前又は直後の少なくともいずれか一方の伸び率を、該ス
キンパスミルのアクチュエータを動作させて制御する圧
延設備の被圧延板材の伸び率制御方法に係り、特に、圧
延中のスキンパスミルの直前や直後の、被圧延板材の伸
び率の制御の精度をより向上することで、圧延過程で生
じてしまう、被圧延板材のいわゆる畳み皺等の表面欠
陥、又被圧延板材の破断等をより低減し、これにより、
被圧延板材の製品品質の向上や、圧延工程の製造能率の
向上等を図る圧延設備の被圧延板材の伸び率制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ここで、入側ブライドルロールと出側ブ
ライドルロールとを備えると共に、これら入側ブライド
ルロールと出側ブライドルロールとの間に、スキンパス
ミル及びテンションレベラを備えた圧延設備を考える。
又、前記スキンパスミルは、対向するワークロールを用
いて被圧延板材を圧延する。前記テンションレベラは、
特に前記スキンパスミルの直後に設置され、被圧延板材
の幅方向の断面形状の制御を補助するために用いられる
ものとする。
【0003】このような圧延設備においては、従来から
一般に、スキンパスミルの圧下量(圧延荷重)を一定と
して、スキンパスミル及びテンションレベラを含む、入
側ブライドルロールから出側ブライドルロールまでの総
合的な伸び率(以降、トータル伸び率と称する)が一定
となるように、これら入側ブライドルロール及び出側ブ
ライドルロールの張力制御がなされる。即ち、スキンパ
スミルの圧下量を一定としながらトータル伸び率が一定
となるように、これら入側ブライドルロール及び出側ブ
ライドルロールの電動機のトルクとして検出される被圧
延板材の張力制御がなされる。このようにスキンパスミ
ルの圧下量を一定としてなされるトータル伸び率を一定
とするような制御を、以降、定圧伸び率制御と称する。
【0004】このような定圧伸び率制御の際、スキンパ
スミルの直前の被圧延板材の伸び率(以降、スキンパス
ミル伸び率と称する)は、圧延設備での被圧延板材の走
行速度、より厳密には、スキンパスミルでの、あるいは
スキンパスミル直前での被圧延板材の走行速度(以降、
ライン速度と称する)に依存して変化する。又、該スキ
ンパスミル伸び率は、そのスキンパスミルの圧下量に応
じても変化する。従って、このような定圧伸び率制御に
際し、スキンパスミル伸び率を一定に制御するために
は、ライン速度変化に応じてそのスキンパスミルの圧下
量を変化させる必要がある。なお、スキンパスミル伸び
率を一定にしながら行うこのような制御を、以降、ライ
ン速度対応伸び率制御と称する。
【0005】スキンパスミルで被圧延板材を圧延する
際、前述のスキンパスミル伸び率が変動してしまうと、
場合によっては、圧延過程で被圧延板材にいわゆる畳み
皺が生じてしまったり、更には被圧延板材が破断してし
まって圧延作業が中断されてしまう場合もある。このた
め、前述のようなスキンパスミル伸び率を一定ないしは
ある範囲内に制御する必要があり、前述のライン速度対
応伸び率制御がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
定圧伸び率制御、又ライン速度対応伸び率制御では、被
圧延板材の伸び率制御の精度が不十分であることが見出
されている。即ち、制御するスキンパスミル伸び率の目
標値に対する偏差が、許容範囲に対して大きくなってし
まうこともあった。このようにスキンパスミル伸び率が
十分制御されず大きく変動してしまうと、前述のように
被圧延板材の畳み皺や破断等の問題を生じてしまい、被
圧延板材の製品品質上、又圧延工程の製造能率上好まし
いものではない。
【0007】本発明は、前記従来の問題を解決するべく
なされたもので、圧延中のスキンパスミルの直前や直後
の、被圧延板材の伸び率の制御の精度をより向上するこ
とで、圧延過程で生じてしまう、被圧延板材のいわゆる
畳み皺等の表面欠陥、又被圧延板材の破断等をより低減
し、これにより、被圧延板材の製品品質の向上や、圧延
工程の製造能率の向上等を図ることができる圧延設備の
被圧延板材の伸び率制御方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、対向するワー
クロールを用いて被圧延板材を圧延するスキンパスミ
ル、及び、該スキンパスミルの直後に設置する、被圧延
板材の幅方向の断面形状の制御を補助するために用いる
テンションレベラを、入側ブライドルロールと出側ブラ
イドルロールとの間に備え、圧延中、前記スキンパスミ
ルの直前又は直後の少なくともいずれか一方の伸び率
を、該スキンパスミルのアクチュエータを動作させて制
御する圧延設備の被圧延板材の伸び率制御方法におい
て、前記圧延設備での被圧延板材の走行速度を検出し、
前記スキンパスミルの直後に配置した前記テンションレ
ベラのインタメッシュ量を求め、前記走行速度及び前記
インタメッシュ量に応じて、前記テンションレベラの直
前に配置した前記スキンパスミルでの、前記伸び率の制
御の補正値を求め、前記スキンパスミルで前記伸び率の
制御を行う際には、前記補正値を用いた該伸び率制御の
補正を行うようにしたことにより、前記課題を解決した
ものである。
【0009】以下、本発明の作用を説明する。
【0010】本発明においては、前述の圧延設備が対象
となっている。即ち、入側ブライドルロール及び出側ブ
ライドルロールを備え、これら入側ブライドルロール及
び出側ブライドルロール間に配置されるスキンパスミル
を有すると共に、該スキンパスミルの直後に設置される
テンションレベラを有する圧延設備を対象とする。この
ような圧延設備において、前述のような定圧伸び率制御
やライン速度対応伸び率制御を行った場合、被圧延板材
の伸び率制御の精度が不十分となってしまう場合があ
る。
【0011】発明者らの調査によれば、このような圧延
設備におけるスキンパスミルの直前又は直後の伸び率
は、該スキンパスミル直後に配置されるテンションレベ
ラの影響を受けることが見出されている。従って、この
ようなテンションレベラの影響を考慮せず、前述のライ
ン速度対応伸び率制御の如く単にライン速度のみに応じ
て制御すると、スキンパスミル伸び率を精度良く制御す
ることができなくなってしまう。
【0012】このため、本発明においては、スキンパス
ミルの直前又は直後の少なくともいずれか一方の伸び率
の制御に際し、ライン速度に応じた該伸び率の変化を考
慮すると共に、テンションレベラのインタメッシュ量の
変化に応じた該伸び率の変化の影響を考慮するようにし
ている。従って、ライン速度だけでなくテンションレベ
ラのインタメッシュ量をも考慮して、スキンパスミルの
直前又は直後の少なくともいずれか一方の伸び率を制御
することにより、該伸び率の制御精度をより向上するこ
とができる。
【0013】具体的には、本発明では、まず、圧延設備
での被圧延板材の走行速度を検出すると共に、スキンパ
スミルの直後に配置したテンションレベラのインタメッ
シュ量を求めるようにしている。又、このようにして得
られたこれら走行速度及びインタメッシュ量に応じて、
スキンパスミルの直前又は直後の少なくともいずれか一
方の伸び率の制御の補正値を求めている。更に、スキン
パスミルで実際に伸び率の制御を行う際には、このよう
に求められた補正値を用いた伸び率制御の補正を行うよ
うにしている。
【0014】従って、本発明によれば、スキンパスミル
の直前又は直後の少なくともいずれか一方の伸び率の制
御の際、ライン速度を考慮するだけでなく、テンション
レベラのインタメッシュ量をも考慮することができ、テ
ンションレベラのスキンパスミルに対する影響をも配慮
することができる。従って、圧延中のスキンパスミルの
直前や直後の、被圧延板材の伸び率の制御の精度をより
向上することで、圧延過程で生じてしまう、被圧延板材
のいわゆる畳み皺等の表面欠陥、又被圧延板材の破断等
をより低減し、これにより、被圧延板材の製品品質の向
上や、圧延工程の製造能率の向上等を図ることができ
る。
【0015】ここで、従来、このようなテンションレベ
ラのインタメッシュ量の変化の、スキンパスミルの直前
又は直後の少なくともいずれか一方の伸び率に対する影
響は考えられていなかった。これは、テンションレベラ
がその被圧延板材の幅方向の断面形状の制御の補助に利
用されるという特性上スキンパスミルのより後方に配置
されており、従来では、このようなスキンパスミルの後
方に配置されたテンションレベラが、スキンパスミルに
係る伸び率に影響を与える等とは想到することができな
かったためである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施形
態を詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明が適用された実施形態の圧
延設備の構成を示すブロック図である。
【0018】まず、この図1において、本実施形態の圧
延設備で圧延される被圧延板材1は、図中の符号A及び
Bで示される如く、左方から右方へと走行する。即ち、
左方から送り込まれた被圧延板材1は、当該圧延設備で
圧延された後、右方へと送り出される。
【0019】又、本実施形態は、基本的には従来の技術
として前述した圧延設備と同じであり、図示される如
く、入側ブライドルロール32とスキンパスミル10
と、速度検出用ロール41と、テンションレベラ35
と、出側ブライドルロール33とが、この順に構成され
ている。即ち、スキンパスミル10及びテンションレベ
ラ35、又速度検出用ロール41は、入側ブライドルロ
ール32及び出側ブライドルロール33の間に配置され
ている。
【0020】なお、スキンパスミル10とテンションレ
ベラ35との間には速度検出用ロール41が配置されて
いるが、該速度検出用ロール41は単に被圧延板材1の
ライン速度を検出するものである。このため、基本的に
は、スキンパスミル10の直後にテンションレベラ35
が配置されているものと考えることができる。
【0021】まず、本実施形態において、トータル伸び
率は、入側ブライドルロール32と出側ブライドルロー
ル33との張力制御によってなされている。入側ブライ
ドルロール32にはパルス発生器43が取り付けられ、
出側ブライドルロール33にはパルス発生器45が取り
付けられている。これらパルス発生器43及び45は、
いずれも、該当箇所における被圧延板材1の走行速度を
検出する。又、入側ブライドルロール32及び出側ブラ
イドルロール33においては、それぞれが備える電動機
の駆動トルク(駆動力)によって検出される被圧延板材
1の張力に応じ、又パルス発生器43及び45それぞれ
で検出される被圧延板材1の走行速度の差に応じて、本
実施形態におけるトータル伸び率の制御がなされてい
る。
【0022】次に、スキンパスミル10は、一対のバッ
クアップロール14と、これらバックアップロール14
間にあって被圧延板材1を介して対向する一対のワーク
ロール12と、このように上下方向にカスケード構成さ
れた一対のバックアップロール14及び一対のワークロ
ール12を下方から押し上げることで圧延荷重を発生さ
せる油圧圧下シリンダ17と、実際の圧延荷重を検出す
るための圧延荷重計16とにより構成されている。
【0023】なお、油圧圧下シリンダ17で設定される
圧延荷重を、以降、設定された圧下量と称する。又、圧
延荷重計16で検出された圧延荷重を、以降、実際の圧
下量と称する。
【0024】前記速度検出用ロール41は、被圧延板材
1の走行に従って回転すると共に、パルス発生器44が
取り付けられている。従って、該速度検出用ロール41
では、被圧延板材1の特にスキンパスミル10直後にお
けるライン速度を検出することができる。
【0025】テンションレベラ35は、図2〜図4に示
す如く、複数の上側ロール36及び複数の下側ロール3
7により構成される。又、これらの図で図示されるごと
く、該テンションレベラ35は、上側ロール36と下側
ロール37との相対的な位置を移動させることで、所望
のインタメッシュ量が設定される。ここで、図2、図3
及び図4のそれぞれにおけるインタメッシュ量は、IM
a、IMb及びIMcである。又、(IMa>IMb>
IMc)であり、(IMc=0)である。このようなイ
ンタメッシュ量が増大するほど、通常の範囲では、被圧
延板材1の幅方向の断面形状の補正効果はより増大す
る。
【0026】以下、本実施形態における作用を説明す
る。
【0027】まず、図5は、本実施形態における速度と
スキンパスミル伸び率との特性を示すグラフである。
【0028】この図5のグラフにおいて、実線L1〜L
3は、それぞれ順に、前述の圧延荷重計16で検出され
る実際の圧下量が100トン、200トン、300トン
における、ライン速度とスキンパスミル伸び率との特性
を示す。ここで、速度検出用ロール41及びパルス発生
器44によって検出される被圧延板材1の走行速度をラ
イン速度(単位:m/分)とする。又、前述のスキンパ
スミル10の直前における被圧延板材1の伸び率をスキ
ンパスミル伸び率(単位:%)とする。
【0029】この図5に示される如く、特に実線L1〜
L3それぞれで示される如く、本実施形態において、ラ
イン速度が速くなるほど、スキンパスミル伸び率が低下
する傾向がある。又、実線L1〜L3の間の特性の差に
示される如く、圧下量が増大するほど、スキンパスミル
伸び率が低下する傾向がある。
【0030】図6は、本実施形態におけるインタメッシ
ュ量とスキンパスミル伸び率との特性を示すグラフであ
る。
【0031】この図6において、実線L4〜L6では、
それぞれ順に、圧延荷重計16で検出される実際の圧下
量が100トン、200トン、300トンにおける特性
が示される。又、これら実線L4〜L6それぞれでは、
図2〜図4を用いて前述した実際のインタメッシュ量
(単位:mm)に対する前述のスキンパスミル伸び率
(単位:%)の特性が示される。
【0032】この図6に示される通り、特に実線L4〜
L6それぞれで示される如く、インタメッシュ量が増大
するほど、スキンパスミル伸び率は低下する。又、実線
L4〜L6の間の特性の差に示される如く、圧下量が増
大するほど、スキンパスミル伸び率も低下する。
【0033】これら図5及び図6を用いて説明した通
り、本実施形態において、又、入側ブライドルロール及
び出側ブライドルロール又これら間にスキンパスミル及
びテンションレベラを備えた一般的な圧延設備において
も、ライン速度、より厳密にはスキンパスミル近傍の
ライン速度が速くなるほどスキンパスミル伸び率は低下
し、スキンパスミルの直後に設置されたテンションレ
ベラのインタメッシュ量が増大するほど、スキンパスミ
ル伸び率は低下し、スキンパスミルの実際の圧下量が
増大するほどスキンパスミル伸び率は低下するという傾
向がある。
【0034】従って、本実施形態においては、次式に基
づき、目標となるスキンパスミルの圧下量Pを求めてい
る。なお、本実施形態においては、スキンパスミルにお
ける圧下量が圧延荷重計16で検出される実際の圧下量
に従ってフィードバック制御されているため、実際の圧
下量はこの目標圧下量Pと等しいと考えることができ
る。
【0035】 P=Pe+f(v)+g(IM) …(1)
【0036】なお、上記(1)式において、関数f
(v)は、速度検出用ロール41及びパルス発生器44
で検出されるライン速度に応じたスキンパスミル圧下量
の特性となり、図7に示す通りである。又、関数g(I
M)は、テンションレベラ35における前述したインタ
メッシュ量に応じたスキンパスミル圧下量の特性とな
り、図8に示す通りとなる。Peは、スキンパスミル圧
下量の初期設定値であり、従来の技術として前述した定
圧伸び率制御時のスキンパスミル圧下量設定値(単位:
トン)である。
【0037】以下、本実施形態に対する第1比較例〜第
3比較例、又、本実施形態について、これらの実施結果
を説明する。
【0038】まず、第1比較例は、従来の技術として前
述した定圧伸び率制御である。即ち、この第1比較例
は、基本的に以下に示す(2)式に基づいたスキンパス
ミル10の圧下量Pの制御を行うものであり、トータル
伸び率が一定となるようにしながら、スキンパスミル圧
下量を一定としたものである。次に、第2比較例は、基
本的に以下に示す(3)式に基づいたスキンパスミル1
0の圧下量Pの制御を行うものであり、トータルの伸び
率を一定としながら、図7のグラフに示される関数f
(v)に基づいてライン速度に応じてスキンパスミル圧
下量を変化させたものである。又、第3比較例は、基本
的に以下に示す(4)式に基づいたスキンパスミル10
の圧下量Pの制御を行うものであり、トータル伸び率を
一定としながら、図8のグラフに示される関数g(I
M)に基づいてインタメッシュ量に応じてスキンパスミ
ル圧下量を変化させた場合のものである。
【0039】P=Pe …(2) P=Pe+f(v) …(3) P=Pe+g(IM) …(4)
【0040】又、本実施形態については、前述した
(1)式に基づいた制御を行ったものである。即ち、本
実施形態については、トータル伸び率を一定に制御しな
がら、図7の関数f(v)に基づいてライン速度に応じ
スキンパスミル圧下量を変化させると共に、図8の関数
g(IM)に基づきインタメッシュ量に応じてスキンパ
スミル圧下量を変化させたものである。
【0041】なお、これら第1比較例〜第3比較例、又
本実施形態について、これらの実施結果は、順に、図9
〜図12に示される通りである。これら図9〜図12に
おいては、Tとして、トータル伸び率が示される。SK
として、図中の破線SKaの目標スキンパスミル伸び率
と共に、実線にて実際のスキンパスミル伸び率が示され
る。Pとして、スキンパスミル圧下量が示される。IM
として、テンションレベラ35におけるインタメッシュ
量が示される。LSとして、速度検出用ロール41及び
パルス発生器44で検出されるライン速度が示される。
【0042】まず図9に示される如く、第1比較例で
は、実際のスキンパスミル伸び率SKと目標となるスキ
ンパスミル伸び率SKaとの偏差は、最大SK1となっ
ている。又、実際のスキンパスミル伸び率SKに対して
は、ライン速度LSの変動の影響や、インタメッシュ量
IMの変動の影響がある。即ち、実際のスキンパスミル
伸び率SKの図示される波形は、ライン速度LS及びイ
ンタメッシュ量IMの波形をそれぞれ上下反転(プラス
マイナス反転)させたものを重畳させたような形状とな
っている。ここで、図示されるスキンパスミル10の圧
下量Pは、ライン速度LSの変動にもかかわらず、又、
インタメッシュ量IMの変動にもかかわらず、ほぼ一定
とされている。
【0043】次に、図10に示される第2比較例におい
ては、実際のスキンパスミル伸び率SKの、破線で示さ
れる目標となるスキンパスミル伸び率SKaに対する偏
差は最大SK2であり、第1比較例のSK1より小さく
なっている。この第2比較例の実際のスキンパスミル伸
び率SKの図示される波形には、インタメッシュ量IM
の波形を上下反転(プラスマイナス反転)させたものに
似た波形が重畳されており、実際のスキンパスミル伸び
率SKに対してインタメッシュ量IMの変動の影響があ
ることが分かる。ここで、図示されるスキンパスミル1
0の圧下量Pは、ライン速度LSの変動に応じ変化され
ている。
【0044】次に、図11に示される第3比較例におい
て、実際のスキンパスミル伸び率SKと、破線で示され
る目標となるスキンパスミル伸び率SKaとの偏差はS
K3となっており、前述の第1比較例のSK1より小さ
くなっている。この第3比較例の実際のスキンパスミル
伸び率SKの図示される波形には、ライン速度LSの図
示される波形を上下反転させたもの(プラスマイナス反
転させたもの)に似たものが重畳されており、実際のス
キンパスミル伸び率SKに対してライン速度LSの変動
の影響があることが分かる。ここで、図示されるスキン
パスミル10の圧下量Pは、インタメッシュ量IMの変
動に応じ変化されている。
【0045】最後に、図12に示される本実施形態にお
いては、実際のスキンパスミル伸び率SKと、破線で示
されるで示される目標となるスキンパスミル伸び率SK
aとはほぼ一致しており、これらの偏差はほぼゼロとな
っている。又、図示される通り、スキンパスミルの圧下
量Pの設定は、ライン速度LSの変動、及びインタメッ
シュ量IMの変動に応じ変更されている。
【0046】このように、本実施形態によれば、ライン
速度の変動を配慮すると共に、インタメッシュ量の変動
をも配慮し、スキンパスミル伸び率の制御を目的として
設定されるスキンパスミルの圧下量Pの設定を変更して
いるため、スキンパスミル伸び率制御の精度をより向上
することができている。このように、本実施形態によれ
ば、圧延中のスキンパスミルの直前の、被圧延板材の伸
び率の制御の精度をより向上することで、圧延過程で生
じてしまう、被圧延板材のいわゆる畳み皺等の表面欠
陥、又被圧延板材の破断等をより低減し、これにより、
被圧延板材の製品品質の向上や、圧延工程の製造能率の
向上等を図ることができる。
【0047】なお、本実施形態においては、前述した通
り、トータル伸び率を一定とする制御を前提とし、スキ
ンパスミル伸び率が一定となるような制御を行ってい
る。ここで、トータル伸び率は、スキンパスミル伸び
率、即ち、スキンパスミル10の前方の伸び率と、テン
ションレベラ35の後方の伸び率との、ほぼ合計とも考
えることができる。従って、本実施形態によれば、前述
のごとくスキンパスミル伸び率の制御精度や安定度が向
上するだけでなく、更に、このようにスキンパスミル伸
び率の制御精度や安定度が向上されることで、これによ
って、スキンパスミル10の後方の伸び率制御の精度や
安定度、テンションレベラ35の後方の伸び率制御の精
度や安定度の向上をも図ることができる。
【0048】なお、本実施形態においては、スキンパス
ミル10の圧下量Pの制御を前述の(1)式に従って行
っている。しかしながら、本発明はこのような式に基づ
いて制御されるものに限定されるものではない。即ち、
走行速度及びインタメッシュ量に応じ、スキンパスミル
でなされる伸び率の制御の補正がなされていればよい。
又、このスキンパスミルでなされる伸び率の制御に用い
られるアクチュエータについても、本発明は特に限定す
るものではない。即ち、本実施形態の如く圧下量を設定
するための油圧圧下シリンダ17のアクチュエータに限
定するものではない。即ち、スキンパスミルにあって、
そのスキンパスミルの直前又は直後のいずれか一方の伸
び率を変更することができるアクチュエータであればよ
い。
【0049】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、圧延
中のスキンパスミルの直前や直後の、被圧延板材の伸び
率の制御の精度をより向上することで、圧延過程で生じ
てしまう、被圧延板材のいわゆる畳み皺等の表面欠陥、
又被圧延板材の破断等をより低減し、これにより、被圧
延板材の製品品質の向上や、圧延工程の製造能率の向上
等を図ることができる圧延設備の被圧延板材の伸び率制
御方法を提供することができるという優れた効果を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施形態の圧延設備の構成
を示すブロック図
【図2】前記実施形態におけるインタメッシュ量を説明
するためのテンションレベラの第1の側面図
【図3】前記実施形態におけるインタメッシュ量を説明
するためのテンションレベラの第2の側面図
【図4】前記実施形態におけるインタメッシュ量を説明
するためのテンションレベラの第3の側面図
【図5】前記実施形態におけるライン速度とスキンパス
ミル伸び率との特性を示すグラフ
【図6】前記実施形態におけるインタメッシュ量とスキ
ンパスミル伸び率との特性を示すグラフ
【図7】前記実施形態におけるライン速度とスキンパス
ミル圧下量との関数f(v)の特性を示すグラフ
【図8】前記実施形態におけるインタメッシュ量とスキ
ンパスミル圧下量との関数g(IM)の特性を示すグラ
【図9】前記実施形態に対する第1比較例(トータル伸
び率一定)の実施結果を示すタイムチャート
【図10】前記実施形態に対する第2比較例(ライン速
度のみに応じ制御)の実施結果を示すタイムチャート
【図11】前記実施形態に対する第3比較例(インタメ
ッシュ量のみに応じ制御)の実施結果を示すタイムチャ
ート
【図12】前記実施形態の実施結果を示すタイムチャー
【符号の説明】
1…被圧延板材 10…スキンパスミル 12…ワークロール 14…バックアップロール 16…圧延荷重計 17…油圧圧下シリンダ 32…入側ブライドルロール 33…出側ブライドルロール 35…テンションレベラ 36…上側ロール 37…下側ロール 41…速度検出用ロール 43〜45…パルス発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 37/56

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向するワークロールを用いて被圧延板材
    を圧延するスキンパスミル、及び、該スキンパスミルの
    直後に設置する、被圧延板材の幅方向の断面形状の制御
    を補助するために用いるテンションレベラを、入側ブラ
    イドルロールと出側ブライドルロールとの間に備え、圧
    延中、前記スキンパスミルの直前又は直後の少なくとも
    いずれか一方の伸び率を、該スキンパスミルのアクチュ
    エータを動作させて制御する圧延設備の被圧延板材の伸
    び率制御方法において、 前記圧延設備での被圧延板材の走行速度を検出し、 前記スキンパスミルの直後に配置した前記テンションレ
    ベラのインタメッシュ量を求め、 前記走行速度及び前記インタメッシュ量に応じて、前記
    テンションレベラの直前に配置した前記スキンパスミル
    での、前記伸び率の制御の補正値を求め、 前記スキンパスミルで前記伸び率の制御を行う際には、
    前記補正値を用いた該伸び率制御の補正を行うようにし
    たことを特徴とする圧延設備の被圧延板材の伸び率制御
    方法。
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