JP6769532B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱処理装置に関する。
近年、自動車の軽量化や衝突時の安全性向上の観点から、熱処理により強靭性を増した高強度鋼板が用いられている。このような高強度鋼板の成形法としては、ホットプレスと呼ばれる成形方法が実用化されている。ホットプレスは、900℃〜1000℃に加熱された鋼板を、常温の金型でプレス加工することで、鋼板を焼入れしつつ成形させる手法であり、この手法を用いることにより鋼板強度を高めることができる。
鋼板を900℃〜1000℃域に加熱する手法としては、従来、通電加熱(例えば、特許文献1参照)、誘導加熱(例えば、特許文献2参照)、赤外線による光加熱(例えば、特許文献3参照)といった手法が存在する。
通電加熱は、鋼板の両端に電極を取り付けて電極間に電流を印加することで、ワーク内部に発生するジュール熱により加熱する方法である。
誘導加熱は、コイルに高周波電流を流して磁界を発生させて鋼板に磁束を加え、鋼板内部に発生した渦電流によるジュール熱で加熱する方法である。
特開2002−18531号公報 特開2005−122983号公報 特開2011―099567号公報
発明の目的は、誘導加熱の後、鋼板を移動させることなく光加熱を行うことができる熱処理装置を提供することにある。
発明に係る熱処理装置は、
金属板を誘導加熱により加熱する誘導加熱コイルと、
金属板を光加熱する光源と
を備え、
前記誘導加熱コイルは、その内部に金属板を設置可能な加熱空間を有しており、
前記光源は、光を出射する発光部を有しており、
前記発光部は、前記誘導加熱コイルの内部に設置されていることを特徴とする。
前記熱処理装置によれば、誘導加熱の後、鋼板を移動させることなく光加熱を行うことができる
前記構成の熱処理装置において、
前記発光部は一方向に長尺な光出射面を備えており、
前記発光部は、前記発光部の長尺方向と前記誘導加熱コイルの軸方向とが同一方向となるように配置されていることが好ましい。
熱処理の対象となる金属板は、通常、矩形等であり一方向が他方向と比較して長尺な形状である場合が多い。そこで、前記発光部が一方向に長尺な光出射面を備えており、前記発光部が、前記発光部の長尺方向と前記誘導加熱コイルの軸方向とが同一方向となるように配置されていると、長尺な形状の金属板の加熱に好適である。
前記構成の熱処理装置において、
前記光源は、前記発光部の端部に封止部を有しており、
前記封止部は、前記誘導加熱コイルの外部に配置されていることが好ましい。
通常、光源の発光部の両端は、金属箔を介して封止されることが多い。この金属箔が熱せられると封止部にクラック等を発生させる懸念がある。そこで、前記封止部を、前記誘導加熱コイルの外部となるように配置すれば、封止部(金属箔)が誘導加熱コイルにより加熱されることを抑制することができる。
本発明によれば、誘導加熱の後、鋼板を移動させることなく光加熱を行うことができる。
本実施形態に係る熱処理された金属板の製造方法を説明するための模式図である。 図1に示した鋼板の正面図である。 図1に示した鋼板の平面図である。 熱処理装置の一例を示す模式図である。 熱処理装置にて実行される熱処理の制御フロー(1)を示すフローチャートである。 熱処理装置にて実行される熱処理の制御フロー(2)を示すフローチャートである。 熱処理装置にて実行される熱処理の制御フロー(3)を示すフローチャートである。
本実施形態に係る熱処理された金属板の製造方法、及び、熱処理装置について、図面を参照しつつ、以下説明する。
図1は、本実施形態に係る熱処理された金属板の製造方法を説明するための模式図である。図2Aは、図1に示した鋼板の正面図である。図2Bは、図1に示した鋼板の平面図である。本実施形態では、一例として、差厚鋼板(キュリー温度770℃付近)をおよそ60秒で常温(25℃)から1000℃にまで加熱する場合について説明する。なお、本実施形態では、およそ60秒で常温(25℃)から1000℃にまで加熱する場合について説明するが、60秒に限定されず、適宜設定可能である。
特許文献1、2のような通電加熱や誘導加熱による加熱方法では、原理的に、鋼板全体を温度ムラなく均一に加熱することが困難である。特に、近年、鋼板の形状は、多種多様であり、部分的に鋭角な部位等が存在する異形状の鋼板(矩形板状ではない鋼板)や、厚みの異なる部分を有する差厚鋼板(例えば、テーラードブランク材、特開2013−184221号公報参照)が存在する。このような鋼板に対しての均一な加熱処理は、より一層困難であり、温度ムラを抑えることが困難である。例えば、通電加熱では、両電極間における鋼板の断面積や板幅が一定でなければ、原理的に均一に加熱することができず、温度ムラが発生する。また、誘導加熱では、差厚鋼板のように厚さの異なる部分があると、厚い部分では昇温しにくい一方で薄い部分は昇温し易いため、昇温速度差に由来する温度ムラが発生する。そして、温度ムラが発生すると、ホットプレス後の鋼板の強度がばらついたり、所定の品質が得られないといった問題が生ずる。例えば、部分的に過熱された箇所に亀裂が発生するといった問題や、加熱不足の箇所の焼入れがうまく行われず、強度低下を招くといった問題が生ずる。
一方、特許文献3のような赤外線による光加熱では、ある程度、温度ムラの発生を抑制する対応をとり得る。例えば、複数の光加熱用ランプのうち、鋼板の昇温しやすい部分(例えば、差厚鋼板であれば、厚さの薄い部分)を加熱するランプの出力を他のランプよりも弱くするといったように、各光加熱用ランプの出力を制御する方法が挙げられる。また、他の例として、複数のランプの配置を、ワークの形状に適した配置とする方法が挙げられる。
本発明者らは、厚さ3.2mmの部分と厚さ1.6mmの部分とを有する差厚鋼板(図2A、図2Bのような形状の差厚鋼板)を、複数のマトリックス状に配置した光加熱ランプを用い、常温(25℃)から1000℃付近にまで加熱する試験において、温度ムラを抑制する検討をこれまで行ってきた。その結果、厚さ3.2mmの部分を加熱するランプと厚さ1.6mmの部分を加熱するランプとの出力を同じとした場合には、厚さ3.2mmの部分の温度が900℃となった時点での、厚さ1.6mmの部分との温度差がおよそ230℃であったのに対し、厚さ1.6mmの部分を加熱するランプの出力を厚さ3.2mmの部分を加熱するランプよりも特定の態様で落とした場合には、厚さ3.2mmの部分の温度が900℃となった時点での、厚さ1.6mmの部分との温度差をおよそ90℃にまで抑制することに成功している。
熱処理された金属板において、温度ムラは、できる限り少ないことが望ましい。また、近年、熱処理された金属板において、温度ムラのさらなる改善が要求されている。
本実施形態では、鋼板等の金属板を加熱する際の温度ムラをより抑制することが可能な、熱処理された金属板の製造方法を提供することを1つの目的とする。
本発明者らは温度ムラをより抑制する方法について鋭意検討した。その結果、下記構成を採用することにより、鋼板等の金属板を加熱する際の温度ムラをより抑制することが可能であることに想到した。
本実施形態に係る熱処理された金属板の製造方法は、
誘導加熱による差厚鋼板20(以下、単に「鋼板20」ともいう)の加熱を開始する工程Aと、
前記工程Aの後、鋼板20の一番温度の低い箇所Xの温度Yが、キュリー温度を基準とした特定値Zとなるまで、前記誘導加熱による鋼板20の加熱を行う工程Bと、
前記温度Yが前記特定値Zとなった後に、光加熱による鋼板20の加熱を開始する工程Cとを少なくとも備える。
本実施形態に係る熱処理された金属板の製造方法では、まず、鋼板20をコイル12の内部に配置する。鋼板20は、本発明の金属板に相当するものである。また、コイル12は、本発明の誘導加熱コイルに相当するものである。
本実施形態において、鋼板20は、長板形状であり、厚みの厚い矩形板状部22と厚みの薄い矩形板状部24を有する。
コイル12の形状としては、特に限定されず、鋼板20の大きさ等に応じて適宜選択すればよい。例えば、図1に示すように、コイル12の形状は、側面視で円形状に巻かれていてもよく、楕円状に巻かれていてもよく、矩形状に巻かれていてもよい。
コイル12の長さは、鋼板20の長辺よりも長いことが好ましい。鋼板20全体をコイル12の内部に配置することができ、均一に昇温し易くなる。
鋼板20をコイル12の内部に配置した後、誘導加熱による鋼板20の加熱を開始する(工程A)。コイル12は、図示しない電源装置に接続されている。工程Aでは、コイル12に所定の高周波電流を流すための交流電圧の印加を開始する。
前記交流電圧は、所望温度(本実施形態では、1000℃)までに昇温する時間を考慮して決定すればよい。本実施形態のように、鋼板20を60秒で1000℃まで昇温する場合には、一例として、前記箇所Xの前記温度Yが45秒で前記特定値Zとなるように、周波数や電圧を決定すればよい。
本実施形態では、鋼板20をコイル12の内部に配置するが、本発明において、金属板の配置位置は、この例に限定されない。コイル12による誘導加熱を行うことができる箇所であればよい。例えば、金属板をコイルの外部(例えば、コイル12よりも下側)に配置してもよい。
誘導加熱による鋼板20の加熱を開始した後(前記工程Aの後)、鋼板20の一番温度の低い箇所Xの温度Yが、キュリー温度を基準とした特定値Zとなるまで、前記誘導加熱による鋼板20の加熱を行う(工程B)。
前記特定値Zは、温度ムラ抑制の観点からは、キュリー温度に限りなく近いことが好ましい。しかしながら、一般的に、誘導加熱では、キュリー温度に近づくほど昇温速度が低下する。そのため、前記特定値Zをキュリー温度に限りなく近い温度に設定すると、光加熱が開始されるタイミングが遅くなり、所望温度(本実施形態では、1000℃)に到達するまでの時間(タクトタイム)が長くなる。そこで、温度ムラ抑制とタクトタイムの短縮とを考慮して決定することが好ましい。以上の観点から、前記特定値Zは、例えば、キュリー温度よりも±40℃程度の温度の範囲内で決定してもよく、±20℃程度の温度の範囲内で決定してもよく、±10℃程度の温度の範囲内で決定してもよい。
なお、金属板がキュリー温度に達しているかどうかの判断は、対象となる金属板を誘導加熱のみで加熱させ、温度が飽和するまでの加熱時間や飽和温度から導くことができる。
また金属板の箇所Xの温度Yが、キュリー温度を基準とした特定値Zに達しているかどうかの判断は、例えば、対象となる金属板に対して誘導加熱を開始してから各領域の加熱温度が飽和するまでの加熱時間と温度の関係を求めておき、加熱時間の管理によって行うことができる。この際の温度計測は、接触温度計(熱電対や、それ以外の接触式の温度計)や、非接触式の温度計(例えば、放射温度計、ファイバ方式の放射温度計、パイロメータ、多色温度計等)を用いることができる。いずれも誘導加熱による温度の飽和から、キュリー温度を見積もることができる。また当然ながら、接触式温度計の測定結果と非接触式温度計の測定結果を踏まえて、それぞれの測定結果の相関関係から温度を導くことも可能である。
前記工程Bの間は、工程Aにて印加開始した電圧及び周波数を変更してもよく、変更しなくてもよいが、変更しないことが好ましい。工程Bの間に、工程Aにて印加開始した電圧及び周波数を変更しない構成とすれば、誘導加熱のための装置を簡便なものとすることができる。
また、前記工程Bの間、誘導加熱と並行して工程Bの一部の期間の間、誘導加熱とは別の加熱(例えば、光加熱)を行ってもよい。前記別の加熱は、加熱をアシストすることを目的とするものである。ただし、前記別の加熱を行う場合は、温度Yが特定値Zに到達する前に終了する。温度Yが特定値Zに到達した後も前記別の加熱を継続して行うと、キュリー温度付近での温度ムラ抑制効果を得ることができなくなるからである。
前記工程Bの間は、非接触式の、又は、接触式の温度センサーにて、前記箇所Xの温度Yをモニタリングする(工程B−1)。前記箇所Xの温度Yのモニタリングは、工程Bの間、継続的に行ってもよく、工程Bの開始後、一定期間(例えば、45秒でキュリー温度付近に到達すると予想される場合には30秒)をおいて開始してもよい。
なお、前記工程Bの間、サーモビュア用いて、前記箇所Xの温度Yをモニタリングしてもよい。具体的には、予め温度校正を行っておき、サーモビュアで観測される温度分布のうち、ある特定の部分の値を前記箇所Xの温度Yとしてモニタリングしてもよい。
鋼板20の一番温度の低い箇所Xは、誘導加熱における磁束密度の低い領域において形成されるものである。例えば、本実施形態における磁束密度の低い領域とは誘導加熱コイルの軸方向(図1における左右方向、すなわち、コイルを構成する線が形成する環状面に垂直な方向)の端部領域に形成されやすい。誘導加熱コイルの内部では磁束密度が高くなるが、コイルの端部領域では比較的に磁束密度が低くなり、当該領域に位置する鋼板は昇温速度が低く、加熱時の温度が低くなるためである。鋼板20のどの箇所が一番温度の低い箇所(箇所X)とするかについては、事前に、工程Bと同様の試験を行い、鋼板20全体の温度をモニタリングして決定することが望ましい。
本実施形態では、鋼板20の一番温度の低い箇所Xは、図2Bに示すように、磁束密度が低くなる誘導加熱コイルのコイル軸方向の末端部領域に位置し、矩形板状部22の左端部である。
その後、前記工程B−1においてモニタリングしている温度Yが前記特定値Zとなった後に、光加熱による前記金属板の加熱を開始する(工程C)。
なお、工程Cでいう「加熱の開始」は、温度Yが前記特定値Zとなった後に、初めて行う光加熱の開始をいう。例えば、工程Bの間に、誘導加熱と並行して光加熱を行う場合、この光加熱は、工程Bが終了するまでに(温度Yが前記特定値Zに到達するまでに)終了する。従って、仮に、工程Bの間に、誘導加熱と並行して光加熱を行った場合であっても、温度Yが前記特定値Zとなった後の初めての光加熱は、工程Cの「加熱の開始」に該当する。つまり、工程Cの「加熱の開始」は、工程Bが終了する前に終了した光加熱を、再開する場合を含む。
また、工程Cでの光加熱は、金属板全体の光加熱である。従って、金属板の一部分のみを光加熱することは、工程Cでいう光加熱に該当しない。
本実施形態では、光加熱用のランプ14は、コイル12の内部に配置されている。より具体的に、ランプ14は、コイル12の内部において、鋼板20の上部に位置するように配置されている。従って、誘導加熱の後、鋼板20を移動させることなく光加熱を行うことができる。ランプ14は、本発明の光源に相当するものである。
ランプ14としては、光により鋼板20を加熱することができるものであれば、特に限定されない。このようなランプ14としては、赤外又は近赤外領域で発光するランプを好適に使用することができ、なかでも、ハロゲンヒーターランプが好ましい。
ランプ14の形状、個数、配置、出力等は、所望温度(本実施形態では、1000℃)までに昇温する時間を考慮して決定すればよい。本実施形態のように、鋼板20を60秒で1000℃まで昇温する場合であって、工程Cの開始が工程Aから45秒後である場合には、残りの15秒で鋼板20を770℃付近から1000℃まで加熱できるものを採用すればよい。
誘導加熱は、工程Cの開始と同時に終了してもよく、工程Cの開始後、一定の期間(例えば、1〜5秒)経過後に終了してもよい。また、誘導加熱は、予備加熱等を目的として、工程Cの開始後、電力を落として光加熱終了まで行ってもよい。基本的には、キュリー温度以降の加熱は、光加熱に引き継がれるため、工程Cの開始と同時に終了してよい。ただし、ランプ14点灯直後は、充分な加熱が行われない可能性がある。そこで、ランプ14の点灯後、加熱が充分に行われるまでの間は、誘導加熱を並行して行ってもよい。
工程Cの後、鋼板20が1000℃付近まで加熱されたタイミングで、ランプ14による加熱を終了する。加熱を終了するタイミングは、例えば、工程Cの開始のタイミングと同様に、所定期間が経過したときであってもよく、鋼板20の温度をモニタリングしておき、モニタリングしている温度が予め定めた値(例えば、1000℃)に到達したときであってもよい。モニタリングする箇所は、適宜決定すればよいが、前記金属板の最も昇温されにくい部分、又は、前記金属板の最も昇温されやすい部分が挙げられる。
その後、ホットプレス等により鋼板20を所望の形状に成形する。
以上により、熱処理された鋼板20を製造することができる。このようにして得られた鋼板20は、熱処理時に温度ムラが抑制されているため、過熱による亀裂発生が抑制される。また、加熱不足の箇所の焼入れがうまく行われず、強度低下が抑制される。
上述した熱処理された金属板の製造方法は、図示しない制御部16により実行することができる。具体的に、制御部16は、所定のタイミング(例えば、作業員による操作や、鋼板20が所定位置に配置されたことを検出した信号の受信等)で、コイル12を駆動するための駆動信号をコイル12の電源装置に送信する。これにより、鋼板20の加熱が開始する。その後、制御部16は、温度センサーに測定開始信号等を送信することにより温度センサーを駆動させ、測定した温度の情報(温度情報)をリアルタイムで受信し続ける。さらに制御部16は、受信した温度情報に基づき、前記温度Yが前記特定値Zとなったか否かを判断し続ける。そして、前記温度Yが前記特定値Zとなったと判断した場合に、制御部16は、ランプ14を点灯させる指令信号をランプ14の駆動装置(図示せず)に送信して、光加熱を開始する。なお、温度センサーは常に駆動された状態とし、制御部16は、駆動信号を送信せずに、必要なタイミングで温度情報を受け取る構成としてもよい。
制御部16は、例えば、少なくともCPU及びメモリーを備え、CPUがメモリーに格納されているプログラムを読み出して実行することにより、上記制御を行う。
上述した熱処理された金属板の製造方法は、制御部16を用いずに実行することもできる。例えば、作業員等の人が、誘導加熱の電源装置を操作して誘導加熱による加熱を開始する。その後、作業員が、温度センサーを用いて温度Yをリアルタイムで測定し、測定した値が前記特定値Zとなったタイミングで、作業員がランプ14の駆動装置を操作して光加熱を開始してもよい。
上述した実施形態では、前記工程Bの間、前記箇所Xの温度Yをモニタリングし、モニタリングしている温度Yが前記特定値Zとなった後に、光加熱による鋼板20の加熱を開始する場合について説明した。しかしながら、本発明において、光加熱による金属板の加熱を開始するタイミングは、この例に限定されない。
例えば、前記工程Aから所定期間経過した後に、光加熱による前記金属板の加熱を開始することとしてもよい。同じ材質及び形状の鋼板20をライン等で加熱する場合、誘導加熱の条件が同じである限り、各誘導加熱の工程において、誘導加熱を開始してから箇所Xの温度Yが特定値Zとなるまでの期間は概ね同じである。そこで、センサー等を用いて誘導加熱を開始してから箇所Xの温度Yが特定値Zとなるまでの時間を予め計測しておく。そして、実際にライン等で加熱する際には、誘導加熱開始からの経過期間のみを計測すれば、前記温度Yが前記特定値Zとなるタイミングを把握できる。従って、予め計測した経過期間を基にして、工程Cを開始するタイミング、すなわち、前記工程Aからの経過時間(前記所定期間)を決定すれば、加熱するごとに金属板の温度をセンサー等で測定しなくても、適切なタイミングで、光加熱による加熱を開始することが可能となる。例えば、センサー等を用いての計測結果が45秒であったとすれば、前記工程Cを、前記工程Aから45秒経過した後に開始することとすればよい。
上述した実施形態では、本発明の金属板が厚みの異なる部分を有する差厚鋼板である場合について説明した。しかしながら、本発明の金属板の形状は、この例に限定されず、厚さは均一であってもよい。また、平面視の形状は、矩形であってもよく、部分的に鋭角な部位等が存在する異形状であってもよい。本発明の構成によれば、どのような形状の金属板であっても、加熱する際の温度ムラを抑制することが可能であるからである。
なお、金属板の一番昇温され難い部分(すなわち、箇所X)がどこであるかについては、金属板の形状に関わらず、予め加熱試験を行い、昇温状況をモニタリングして決定すればよい。
上述した実施形態では、本発明の金属板が、鋼板である場合について説明した。すなわち、本発明の金属板の材質が、鋼(炭素を含んだ鉄合金)である場合について説明した。しかしながら、本発明における金属板の材質は、キュリー温度を有する材料で構成されたものであれば、鋼板に限定されない。前記金属板の材質の他の例としては、例えば、ステンレス、銅、アルミニウム等が挙げられる。
上述した熱処理された金属板の製造方法は、熱処理装置によって実施することができる。例えば、一実施形態として、図1に示す熱処理装置10によって実施することができる。
すなわち、本実施形態に係る熱処理装置10は、
誘導加熱を行うためのコイル12と、
光加熱を行うためのランプ14と、
制御部16とを備え、
制御部16は、コイル12による鋼板20の加熱を開始した後、鋼板20の一番温度の低い箇所Xの温度Yが、キュリー温度を基準とした特定値Zとなるまで、コイル12による鋼板20の加熱を行い、
前記温度Yが前記特定値Zとなった後に、ランプ14による鋼板20の加熱を開始する。
本発明に係る熱処理装置は、以下の構成とすることができる。
(1)金属板を加熱する熱処理装置であって、
誘導加熱を行うための誘導加熱部と、
光加熱を行うための光加熱部と、
制御部とを備え、
前記制御部は、前記誘導加熱部による金属板の加熱を開始した後、前記金属板の一番温度の低い箇所Xの温度Yが、キュリー温度を基準とした特定値Zとなるまで、前記誘導加熱による前記金属板の加熱を行い、
前記温度Yが前記特定値Zとなった後に、前記光加熱部による前記金属板の加熱を開始することを特徴とする熱処理装置。
(2)上記(1)の熱処理装置であって、
前記制御部は、前記誘導加熱部による金属板の加熱を開始してから、所定期間経過した後に、前記光加熱部による前記金属板の加熱を開始することを特徴とする熱処理装置。
(3)上記(1)の熱処理装置であって、
前記箇所Xの温度Yをモニタリングするセンサーを備え、
前記制御部は、前記センサーによりモニタリングしている温度Yが前記特定値Zとなった後に、前記光加熱部による前記金属板の加熱を開始することを特徴とする熱処理装置。
前記誘導加熱部としては、電磁誘導の原理を利用して金属板に電流を流して、金属板を加熱することができる構成であれば、特に限定されず、例えば、コイル12等が挙げられる。
前記光加熱部としては、光により金属板を加熱することができるものであれば、特に限定されず、例えば、ランプ14等が挙げられる。
前記制御部としては、上記制御を行う機能を有していれば、特に限定されず、例えば、制御部16が挙げられる。
前記センサーとしては、金属板の一番温度の低い箇所Xの温度Yをモニタリングできるものであれば、特に限定されず、従来公知の非接触式の、又は、接触式の温度センサーが挙げられる。
前記金属板の材質としては、キュリー温度を有する材料で構成されたものであれば、特に限定されない。また、前記金属板の厚さは、均一であってもよく、部分的に異なる部分があってもよい。また、平面視の形状は、矩形であってもよく、部分的に鋭角な部位等が存在する異形状であってもよい。
以下、熱処理装置のより詳細な具体例について説明する。
図3は、熱処理装置の一例を示す模式図である。図3に示すように、熱処理装置110は、誘導加熱コイル112と、ランプ114と、搬送部122と、載置台124と、ランプ114の動作を制御するためのランプ制御部126と、誘導加熱コイル112の動作を制御するための誘導加熱制御部128とを備える。ランプ114は、本発明の光源に相当するものである。
ランプ114は、光を出射する発光部116と、発光部116の両端部に設けられた口金部118とを有する。口金118内には封止部が収容されている。具体的に、口金118内おいて発光部116の両端部は金属箔を介して封止部により封止されている。封止部には金属箔が存在するため、この金属箔が熱せられると封止部にクラック等を発生させる懸念がある。そこで、本実施形態では、前記封止部が、誘導加熱コイル112の外部となるように配置されている。
口金118は、セラミクス等の非磁性体で構成されていることが望ましい。口金118が非磁性体で構成されていると、誘導加熱コイル112により加熱されることを防止することができる。
発光部116は、一方向(図3では左右方向)に長尺な光出射面117を備える。また、発光部116は、発光部116の長尺方向と誘導加熱コイル112の軸方向とが同一方向となるように配置されている。熱処理の対象となる金属板は、通常、矩形等であり一方向が他方向と比較して長尺な形状である場合が多い。そこで、本実施形態では、発光部116の長尺方向と誘導加熱コイル112の軸方向とが同一方向となるように配置しているため、長尺な形状の金属板の加熱に好適となっている。
ランプ114の発光部116は、誘導加熱コイル112の内部に設置されている。なお、本明細書において、発光部116が誘導加熱コイル112の内部に設置されている、とは、少なくとも発光部116の一部が誘導加熱コイル112の内部に設置されていればよく、発光部116の全部が誘導加熱コイル112の内部に設置されていなくてもよい。ランプ114が誘導加熱コイル112の内部に配置されているため、誘導加熱の後、金属板120を移動させることなく光加熱を行うことができる。
載置台124は、誘導加熱コイル112内を軸方向に移動可能に設置されている。載置台124の軸方向の移動可能は、搬送部122により駆動される。載置台124には、金属板120を載置することができる。従って、載置台124に金属板120を載置した後、載置台124とともに金属板120を誘導加熱コイル112の内部に移動させることができ、熱処理を実施することができる。そして、熱処理の後、搬送部122により載置台124とともに金属板120を誘導加熱コイル112から外部に移動させることができる。つまり、誘導加熱コイル112は、内部に金属板120を設置可能な加熱空間を有している。尚、載置台124は、セラミクス等の非磁性体で構成されていることが望ましい。また載置台124は、金属板120を部分的に支持するものであっても構わない。
次に、熱処理装置110による熱処理の制御フローについて説明する。熱処理装置110による熱処理の制御フローとしては、下記制御フロー(1)、制御フロー(2)、制御フロー(3)が挙げられる。以下、順に説明する。
図4は、熱処理装置にて実行される熱処理の制御フロー(1)を示すフローチャートである。制御フロー(1)は、熱処理装置が備える図示しない制御部130により実行される。この制御フロー(1)は、所定の開始条件が成立したこと(例えば、作業員による操作入力があったことや、金属板120が所定位置に配置されたことを検出した信号を受信したこと等)を契機として実行される。
まず、制御部130は、ステップ10において、誘導加熱制御部128に対して誘導加熱開始信号を送信する。前記誘導加熱開始信号を受信した誘導加熱制御部128は、誘導加熱コイル112を駆動して金属板の誘導加熱を開始する。その後、ステップ12に処理を移す。
ステップ12において、制御部130は、図示しない温度検知部から送信されてくる温度情報を監視し、温度飽和となったかを確認する。具体的に、制御部130は、受信した温度情報に基づき、箇所Xの温度Yが特定値Zとなったか否かを判断し続け、前記温度Yが前記特定値Zとなったと判断した場合に、ステップ14に処理を移す。
ステップ14において、制御部130は、誘導加熱制御部128に対して誘導加熱停止信号を送信する。前記誘導加熱停止信号を受信した誘導加熱制御部128は、誘導加熱コイル112の駆動を停止する。その後、ステップ16に処理を移す。
ステップ16において、制御部130は、ランプ制御部126に対して光加熱開始信号を送信する。前記光加熱開始信号を受信したランプ制御部126は、ランプ114を駆動し金属板の光加熱を開始する。その後、ステップ18に処理を移す。
ステップ18において、制御部130は、前記温度検知部から送信されてくる温度情報を監視し、所望温度となったかを確認する。具体的に、制御部130は、受信した温度情報に基づき、所望温度となったか否かを判断し続け、所望温度となったと判断した場合に、ランプ制御部126に対して光加熱停止信号を送信する。前記光加熱停止信号を受信したランプ制御部126は、ランプ114の駆動を停止し、光加熱により金属板の加熱を終了する。以上により制御フロー(1)を終了する。
図5は、熱処理装置にて実行される熱処理の制御フロー(2)を示すフローチャートである。熱処理装置110は、上記制御フロー(1)の代わりに、この制御フロー(2)を行う構成であってもよい。制御フロー(2)は、上記制御フロー(1)と同様、熱処理装置が備える図示しない制御部130により実行される。この制御フロー(2)は、上記制御フロー(1)と同様、所定の開始条件が成立したこと(例えば、作業員による操作入力があったことや、金属板120が所定位置に配置されたことを検出した信号を受信したこと等)を契機として実行される。
まず、制御部130は、ステップ20において、誘導加熱制御部128に対して誘導加熱開始信号を送信する。前記誘導加熱開始信号を受信した誘導加熱制御部128は、誘導加熱コイル112を駆動して金属板の誘導加熱を開始する。その後、ステップ22に処理を移す。
ステップ22において、制御部130は、所望時間まで、誘導加熱の加熱を維持する。具体的に、制御部130は、前記誘導加熱開始信号を送信してからの経過時間を測定し、所定の第1経過時間が経過したか否かを確認し続ける。制御部130は、前記誘導加熱開始信号を送信してからの経過時間が前記第1経過時間を経過したと判断したとき、ステップ24に処理を移す。
ステップ24において、制御部130は、誘導加熱制御部128に対して誘導加熱停止信号を送信する。前記誘導加熱停止信号を受信した誘導加熱制御部128は、誘導加熱コイル112の駆動を停止する。その後、ステップ26に処理を移す。
ステップ26において、制御部130は、ランプ制御部126に対して光加熱開始信号を送信する。前記光加熱開始信号を受信したランプ制御部126は、ランプ114を駆動し金属板の光加熱を開始する。その後、ステップ28に処理を移す。
ステップ28において、制御部130は、前記光加熱開始信号を送信してからの経過時間を測定し、所定の第2経過時間が経過したか否かを確認し続ける。制御部130は、前記光加熱開始信号を送信してからの経過時間が前記第2経過時間を経過したと判断した場合、ランプ制御部126に対して光加熱停止信号を送信する。前記光加熱停止信号を受信したランプ制御部126は、ランプ114の駆動を停止し、光加熱により金属板の加熱を終了する。以上により制御フロー(2)を終了する。
図6は、熱処理装置にて実行される熱処理の制御フロー(3)を示すフローチャートである。熱処理装置110は、上記制御フロー(1)、(2)の代わりに、この制御フロー(3)を行う構成であってもよい。制御フロー(3)は、上記制御フロー(1)、(2)と同様、熱処理装置が備える図示しない制御部130により実行される。この制御フロー(3)は、上記制御フロー(1)、(2)と同様、所定の開始条件が成立したこと(例えば、作業員による操作入力があったことや、金属板120が所定位置に配置されたことを検出した信号を受信したこと等)を契機として実行される。
まず、制御部130は、ステップ30において、誘導加熱制御部128に対して誘導加熱開始信号を送信する。前記誘導加熱開始信号を受信した誘導加熱制御部128は、誘導加熱コイル112を駆動して金属板の誘導加熱を開始する。その後、ステップ32に処理を移す。
ステップ32において、制御部130は、ランプ制御部126に対して光加熱開始信号を送信する。前記光加熱開始信号を受信したランプ制御部126は、ランプ114を駆動し金属板の光加熱を開始する。その後、ステップ34に処理を移す。
ステップ34において、制御部130は、例えば、温度検知部からの温度情報や前記光加熱を開始してからの経過時間等によって金属板120が任意の温度に達したか否かを判断し、予め設定される任意の温度に達したと判断した場合に、ランプ制御部126に対して光加熱停止信号を送信する。前記光加熱停止信号を受信したランプ制御部126は、ランプ114の駆動を停止し、光加熱により金属板の加熱を終了する。その後、ステップ36に処理を移す。ここで設定される任意の温度とは、金属板120の一部の温度が前記特定値Zに達するまでの間に設定される温度である。これにより、前記特定値Zに達するまでの昇温速度を高めることができる。
ステップ36において、制御部130は、図示しない温度検知部から送信されてくる温度情報を監視し、温度飽和となったかを確認する。具体的に、制御部130は、受信した温度情報に基づき、箇所Xの温度Yが特定値Zとなったか否かを判断し続け、前記温度Yが前記特定値Zとなったと判断した場合に、ステップ38に処理を移す。
ステップ38において、制御部130は、誘導加熱制御部128に対して誘導加熱停止信号を送信する。前記誘導加熱停止信号を受信した誘導加熱制御部128は、誘導加熱コイル112の駆動を停止する。その後、ステップ40に処理を移す。
ステップ40において、制御部130は、ランプ制御部126に対して光加熱開始信号を送信する。前記光加熱開始信号を受信したランプ制御部126は、ランプ114を駆動し金属板の光加熱を開始する。その後、ステップ42に処理を移す。
ステップ42において、制御部130は、前記温度検知部から送信されてくる温度情報を監視し、所望温度となったかを確認する。具体的に、制御部130は、受信した温度情報に基づき、所望温度となったか否かを判断し続け、所望温度となったと判断した場合に、ランプ制御部126に対して光加熱停止信号を送信する。前記光加熱停止信号を受信したランプ制御部126は、ランプ114の駆動を停止し、光加熱により金属板の加熱を終了する。以上により制御フロー(3)を終了する。
以上、熱処理装置110にて実行される熱処理の制御フロー(1)、制御フロー(2)、制御フロー(3)について説明した。
上述の実施形態では、ランプ制御部126がランプ114の駆動を制御し、誘導加熱制御部128が誘導加熱コイル112の駆動を制御する場合について説明した。すなわち、ランプ114と誘導加熱コイル112とが、別体の制御部により制御されている場合について説明した。しかしながら、本発明の熱処理装置はこの例に限定されず、ランプ114と誘導加熱コイル112とを1つの制御部により制御する構成であってもよい。
上述の実施形態において、温度飽和となった否かを確認する方法や、各種の経過時間の測定方法は一例であり、適宜変更可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した例に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
10、110 熱処理装置
12、112 コイル
14、114 ランプ
20 鋼板
22 厚みの厚い矩形板状部
24 厚みの薄い矩形板状部
116 発光部
117 光出射面
118 口金
126 ランプ制御部
128 誘導加熱制御部

Claims (3)

  1. 金属板を誘導加熱により加熱する誘導加熱コイルと、
    金属板を光加熱する光源と
    を備え、
    前記誘導加熱コイルは、その内部に金属板を設置可能な加熱空間を有しており、
    前記光源は、光を出射する発光部を有しており、
    前記発光部は、前記誘導加熱コイルの内部に設置されていることを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記発光部は一方向に長尺な光出射面を備えており、
    前記発光部は、前記発光部の長尺方向と前記誘導加熱コイルの軸方向とが同一方向となるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 前記光源は、前記発光部の端部に封止部を有しており、
    前記封止部は、前記誘導加熱コイルの外部に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱処理装置。
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