JP7003634B2 - コアの焼鈍方法、およびコア焼鈍システム - Google Patents
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Description
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態を説明する。
図1は、コア焼鈍システムの構成の一例を示す図である。尚、各図において、X軸、Y軸、Z軸は、各図の向きの関係を示すものであり、○の中に●が付されているものは、紙面の奥側から手前側に向かう方向を示し、○の中に×が付されているものは、紙面の手前側から奥側に向かう方向を示す。
ソレノイドコイル110から発生する磁束によりステータコアSに渦電流が流れる。ステータコアSは、この渦電流により加熱される。そうすると、ステータコアSのティースS2の先端面から輻射熱が発生する。熱輻射体130のステータコアSと対向する面(熱輻射体130の外周面)は、この輻射熱により加熱される。このようにして熱輻射体130が加熱されると、熱輻射体130は、輻射熱を発生する。ステータコアSの内周面(特にティースS2の先端面)は、熱輻射体130から発生する輻射熱により加熱される。このように、熱輻射体130の外周面と、ステータコアSの内周面との間で輻射熱交換が行われる。尚、ステータコアSの内周面は、ステータコアSの軸Aを取り巻く2つの面のうち内周側に位置する面である。具体的にステータコアSの内周面は、ヨークS1の内周面(スロットを構成する面)と、ティースS2の先端面および側面とにより構成される。ティースS2の側面とは、周方向において相互に対向するティースSの2つの面を指す。
ここで、熱輻射体130には、電源装置が接続されておらず、熱輻射体130は、電源装置からの電力の供給を受けて発熱(輻射熱を発生)するものでも、ステータコアSを誘導加熱するためのものでもない。
外周面温度取得部161は、放射温度計140により測定されたステータコアSの外周面の温度を取得する。尚、以下の説明では、放射温度計140により測定されるステータコアSの外周面の温度を必要に応じて、ステータコアSの外周面の温度の測定値と称する。
外周面温度取得部161と内周面温度取得部162は、例えば、同じサンプリング周期で温度を繰り返し取得する。
内周面温度判定部164は、内周面温度取得部162により取得されたステータコアSの内周面の温度が目標焼鈍温度TT以上であるか否かを判定する。
まず、交流電源120からソレノイドコイル110に交流電流を流すことを開始する。これにより、ステータコアSが誘導加熱される。ステータコアSが誘導加熱されているときは、ステータコアSの外周面の温度が最も高くなる。ただし、ステータコアSの内部の領域には、ステータコアSの外周面に比べて外気に触れる領域(露出している領域)がない。従って、ステータコアSの外周面よりも、その内側の領域の方が、温度が高くなることがあり得る。
ステップS301において、電源制御部165は、交流電源120に対し、ソレノイドコイル110への交流電流の通電を指示する。これにより交流電源120からソレノイドコイル110に交流電流が流れ、ステータコアSが誘導加熱される。
この判定の結果、ステータコアSの外周面の温度の測定値が下限温度TH2を下回る場合、処理は、ステップS301に戻る。これにより交流電源120からソレノイドコイル110に交流電流が再び流れ出し、ステータコアSの誘導加熱が再開される。
一方、ステータコアSの内周面の温度の測定値が取得された場合、処理は、ステップS307に進み、内周面温度判定部164は、ステータコアSの内周面の温度の測定値が目標焼鈍温度TT以上であるか否かを判定する。この判定の結果、ステータコアSの内周面の温度の測定値が目標焼鈍温度TT以上でない場合には、ステータコアSの全体が目標焼鈍温度TTになっていないものと判定され、処理は、ステップS302に戻る。一方、ステータコアSの内周面の温度の測定値が目標焼鈍温度TT以上である場合には、ステータコアSの全体が目標焼鈍温度TTになったと判定され、図3のフローチャートによる処理が終了する。
また、本実施形態では、軟磁性材料を用いて熱輻射体130を構成する。従って、別途の電源装置を用いなくても、熱輻射体130自体を発熱させることができる。
次に、第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、熱輻射体130の形状が中空円筒形状である場合を例に挙げて説明した。このようにすれば、ステータコアSのティースS2の先端面と熱輻射体130との外周面とを間隔を有して相互に対向させることができる。しかしながら、第1の実施形態の熱輻射体130は、ティースS2の領域のうち、先端面としか対向しない。そこで、本実施形態では、熱輻射体が、ステータコアSの内周面のうち、ティースS2の先端面と、ティースS2の側面の一部と相互に対向する場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態と第1の実施形態とは、熱輻射体の形状が主として異なる。従って、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1~図3に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図4において、コア焼鈍システムは、ソレノイドコイル110と、交流電源120と、熱輻射体430と、放射温度計140、150と、制御装置160と、を有する。図5は、ステータコアS、熱輻射体430、および放射温度計140、150の配置の一例を示す図である。図5は、図2に対応する図である。図5(a)は、ステータコアSを、Z軸の正の方向から負の方向に向かって見た様子の一例を示す図である。図5(b)は、図5(a)のII-II断面図である。尚、図5では、表記の都合上、ソレノイドコイル110の図示を省略する。また、図5(a)のI-I断面図は、図2(b)において符号130を符号430に置き換えたものとなるので、その図示を省略する。
ソレノイドコイル110から発生する磁束によりステータコアSに渦電流が流れる。ステータコアSは、この渦電流により加熱される。そうすると、ステータコアSのティースS2の先端面から輻射熱が発生する。熱輻射体430のステータコアSと対向する面(熱輻射体430の外周面)は、この輻射熱により加熱される。このようにして熱輻射体430が加熱されると、熱輻射体430は、輻射熱を発生する。ステータコアSの内周面(特にティースS2の先端面とティースSの側面)は、熱輻射体430から発生する輻射熱により加熱される。このように、熱輻射体430の外周面と、ステータコアSの内周面との間で輻射熱交換が行われる。
また、本実施形態でも第1の実施形態の熱輻射体130と同様に、熱輻射体430は、軟磁性体(軟磁性材料)を用いて構成される。熱輻射体430は、ステータコアSとの間で輻射熱交換を行うことができれば、必ずしも軟磁性体を用いる必要はなく、また、熱伝導率が30[W/(m・K)]以下の材料を用いて構成するのが好ましいことは、第1の実施形態で説明した通りである。
放射温度計140、150の構成および配置は、第1の実施形態で説明した通りである。本実施形態でも、放射温度計150は、ティースS2の先端面の領域であって、ステータコアSの軸方向(Z軸方向)の端部に可及的に近い領域の温度を測定する。従って、放射温度計150が、この領域を測定することができるように、熱輻射体430の周方向で相互に隣接する2つの歯の部分の間の領域と、ステータコアSの内周面(ティースS2の先端面)との間隔が定められる。
次に、ステータコアSの温度の解析結果の一例について説明する。
図6は、解析対象領域の第1の例を示す図であり、図7は、解析対象領域の第2の例を示す図である。図6は、第1の実施形態で説明した熱輻射体130を用いることを想定した場合の解析対象領域を示し、図7は、第2の実施形態で説明した熱輻射体130を用いることを想定した場合の解析対象領域を示す。図6(b)、図7(b)は、それぞれ、図6(a)、図6(b)のI-I断面図である。
ステータコアSの高さ:30mm
ステータコアSのティースの数:24
ステータコアSの材質:35A300(厚み0.35mm)
ソレノイドコイル110の巻数:7
ソレノイドコイル110のループの径:内径:80mm、外径:90mm
ソレノイドコイル110の(軸方向)の長さ:40mm
電流:正弦波(実効値:2500A、周波数:1000Hz)
上限温度TH1:800℃
下限温度TH2:730℃
目標焼鈍温度TT:730℃
図10(a)、図10(b)において、温度が最も高い位置は、ステータコアSの解析対象領域の外周面の領域のうち、周方向および軸方向の中央の位置(即ち、外周面側温度比較位置601)であり、その温度は、約743℃であった。一方、温度が最も低い位置は、(内周面側温度比較位置602ではなく)ステータコアSの解析対象領域のティースS2の軸方向の端の位置であり、その温度は、約711℃であった。
また、図11(a)、図11(b)において、温度が最も高い位置は、ステータコアSの解析対象領域の外周面の領域のうち、周方向および軸方向の中央の位置(即ち、外周面側温度比較位置701)であり、その温度は、約750℃であった。一方、温度が最も低い位置は、(内周面側温度比較位置702ではなく)ステータコアSの解析対象領域のティースS2の軸方向の端の位置であり、その温度は、約716℃であった。
次に、変形例について説明する。
<変形例1>
第1、第2の実施形態では、ステータコアSの軸方向(Z軸方向)の一方の端面と、放射温度計140の測温位置との、ステータコアSの軸方向の距離L1が、ステータコアSの軸方向の長さLの0.35倍以上、0.65倍以下になる範囲が好ましいとした。しかしながら、発明が解決しようとする課題の欄で説明した悪影響は、ステータコアSの焼鈍時の温度が過剰に高くなることによるものである。
以上のように、ステータコアSの外周面の領域であれば、上限温度TH1未満とする領域を厳密に定める必要はないから、放射温度計140の測温位置は、ステータコアSの外周面の領域であれば、どの位置であってもよい。
以上のように、ステータコアSの内周面の領域であれば、目標焼鈍温度TT以上とする領域を厳密に定める必要はないから、放射温度計150の測温位置は、ステータコアSの内周面の領域であれば、どの領域であってもよい。
第1、第2の実施形態では、ステータコアSの外周面の温度の測定値が下限温度TH2を下回ると、交流電源120からソレノイドコイル110に電流を流すことを再開する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、交流電源120からソレノイドコイル110に電流を流すことを再開するタイミングは、このような条件が成立した場合に限定されない。例えば、交流電源120からソレノイドコイル110に電流を流すことを中止してから、所定の時間が経過すると、交流電源120からソレノイドコイル110に電流を流すことを再開してもよい。この場合、ステップS305の処理を、所定の時間が経過したか否かを判定する処理に変更すればよい。
第1、第2の実施形態では、ソレノイドコイル110に流す交流電流の通電、非通電を行う場合を例に挙げて説明した。しかしながら、ソレノイドコイル110に流す交流電流を制御していれば、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、ソレノイドコイル110に対し交流電流を非通電とすることに替えて、ソレノイドコイル110に流す交流電流の実効値を(ゼロを上回る範囲で)小さくすることと、ソレノイドコイル110に流す交流電流の周波数を低くすることとの少なくとも何れか一方を行うことができる。また、ソレノイドコイル110に対し交流電流を通電することに替えて、ソレノイドコイル110に流す交流電流の実効値を大きくすることと、ソレノイドコイル110に流す交流電流の周波数を高くすることとの少なくとも何れか一方を行うことができる。
第1、第2の実施形態では、ステータコアSの内周面と間隔を有して相互に対向する熱輻射体130、430を第1の熱輻射体の一例として用いる場合を例に挙げて説明したが、ステータコアSの上面および下面の少なくとも何れか一方の面と間隔を有して相互に対向する熱輻射体1410、1420を第2の熱輻射体の一例として更に用いてもよい。ステータコアSの上面、下面は、ステータコアSの軸方向(Z軸方向)における端面である。図14を参照しながら、このようにする場合の一例を説明する。図14は、ステータコアS、熱輻射体130、1410、1420、および放射温度計140、150の配置の一例を示す図である。図14(a)は、ステータコアSを、Z軸の正の方向から負の方向に向かって見た様子の一例を示す図である。図14(a)では、熱輻射体1410を取り外した場合に見える部分(熱輻射体1410を透視することにより見える部分)を破線で示す。図14(b)は、図14(a)のI-I断面図である。尚、図14は、図2に対応する図であり、図14でも図2と同様に、表記の都合上、ソレノイドコイル110の図示を省略する。
また、図14では、第1の実施形態のコア焼鈍システムに対して熱輻射体1410、1420を適用する場合を例に挙げて示したが、第2の実施形態のコア焼鈍システムに対して熱輻射体1410、1420を適用してもよい。
また、熱輻射体1410、1420を熱輻射体130と別の熱輻射体とすることにより、ステータコアSの高さ(軸方向の長さ)に合わせて熱輻射体1410、1420の軸方向の位置を調整することができるので好ましいが、熱輻射体1410、1420を熱輻射体130と一体としてもよい。
第1、第2の実施形態では、熱輻射体130、周回部431が中空円筒形状である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、熱輻射体130、430をステータコアS1の軸(軸A)に垂直に切った場合に、(少なくともステータコアSと対向する領域では軸方向(Z軸方向)の何れの位置においても)熱輻射体130、430が周方向において途切れることなく軸Aの周りを周回する構成を有していれば、熱輻射体130、周回部431は、必ずしも中空円筒形状である必要はない。例えば、熱輻射体130、周回部431は、中空の角柱形状であってもよい(尚、角柱の底面を構成する多角形は、角の数が多い多角形であるほど好ましい)。
また、以上のように、熱輻射体130、430をステータコアS1の軸(軸A)に垂直に切った場合に、(少なくともステータコアSと対向する領域では軸方向(Z軸方向)の何れの位置においても)熱輻射体130、430が周方向において途切れることなく軸Aの周りを周回する構成を有していれば、ステータコアSの内周面の全体と軸Aとの間に、熱輻射体130、430が隙間なく配置されるようにすることができる。従って、ステータコアSの内周面からの輻射熱が、熱輻射体130、430の中空部分(軸Aに近い部分)に伝わるのを抑制することができるので好ましい。しかしながら、熱輻射体の外周面が、ステータコアSの内周面のうち、少なくとも、ティースS2の先端面と間隔を有して相互に対向するように配置していれば、熱輻射体は、例えば、周方向において間隔を有した状態で配置されてもよい。
第1、第2の実施形態では、ステータコアSを誘導加熱するための誘導加熱用コイルとしてソレノイドコイル110を例に挙げて説明した。しかしながら、誘導加熱用コイルは、ステータコアSを誘導加熱することができる構成のコイルであれば、ソレノイドコイルに限定されない。例えば、ステータコアSの高さが低い場合には、ステータコアSの軸(Z軸方向)に垂直な平面(X-Y平面)において複数回巻き回されるコイルを誘導加熱用コイルとして用いてもよい。また、ステータコアSの軸に垂直な平面において複数回巻き回した上で、ステータコアSの軸の方向に螺旋状に巻き回したコイルを誘導加熱用コイルとしてもよい。
<変形例7>
その他、特許文献1と同様に、チャンバー内でステータコアSの誘導加熱を行ってもよい。
以上説明した本発明の実施形態のうち、制御装置160で実行される処理は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
Claims (18)
- ステータコアを誘導加熱用コイルの内側に配置して誘導加熱することにより焼鈍するコアの焼鈍方法であって、
前記ステータコアの外周面の測温位置での温度を測定する第1の測定工程と、
前記ステータコアの内周面の測温位置での温度を測定する第2の測定工程と、
前記誘導加熱用コイルに交流電流を流すことを開始した後、前記ステータコアの内周面の測温位置での温度が目標温度以上になるまで、前記ステータコアの外周面の測温位置での温度に基づいて、前記誘導加熱用コイルに流す交流電流を制御する制御工程と、
前記ステータコアを前記誘導加熱以外の方法で加熱する加熱工程と、を有し、
前記ステータコアは、ヨークと、複数のティースとを有し、
前記ヨークは、前記ステータコアの周方向に延在する領域であり、
前記複数のティースは、前記ステータコアの周方向において間隔を有して配置される領域であって、それぞれが前記ヨークの内周端から前記ステータコアの軸の方向に向かって前記ステータコアの径方向に延在する領域であり、
前記加熱工程では、前記ステータコアから発生する輻射熱により加熱される熱輻射体であって、当該加熱による発熱により輻射熱を発生する第1の熱輻射体を用いて前記ステータコアを加熱し、
前記第1の熱輻射体は、少なくとも前記ティースの先端面と間隔を有して相互に対向する位置に配置され、且つ、電源装置から電力の供給を受けないことを特徴とするコアの焼鈍方法。 - 前記第1の熱輻射体は、前記第1の熱輻射体を前記ステータコアの軸に垂直に切った場合に、前記ステータコアの軸の周りを途切れることなく周回するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記第1の熱輻射体は、周回部と、複数の突出部とを有し、
前記周回部は、前記第1の熱輻射体を前記ステータコアの軸に垂直に切った場合に、前記ステータコアの軸の周りを途切れることなく周回するように構成され、
前記周回部の外周面は、前記ティースの先端面と間隔を有して相互に対向し、
前記複数の突出部は、前記周回部の外周面に、前記ステータコアの周方向において間隔を有して配置され、
前記突出部の一部の領域は、前記ステータコアの周方向において相互に隣り合う位置にある2つの前記ティースの間の領域に、当該ティースおよび前記ヨークと間隔を有した状態で配置されることを特徴とする請求項1に記載のコアの焼鈍方法。 - 前記第1の熱輻射体の、前記ステータコアの軸方向の端部の当該軸方向の位置は、前記ステータコアの軸方向の端部の当該軸方向の位置と同じ、または、前記ステータコアの軸方向の端部の当該軸方向の位置よりも前記ステータコアの外側にあることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記第1の熱輻射体は、熱伝導率が30[W/(m・K)]以下の材料を用いて構成されることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記第1の熱輻射体は、軟磁性体を用いて構成されることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記加熱工程では、前記ステータコアから発生する輻射熱により加熱される熱輻射体であって、当該加熱による発熱により輻射熱を発生する第2の熱輻射体を更に用いて前記ステータコアを加熱し、
前記第2の熱輻射体は、前記ステータコアの軸方向の端面と間隔を有して相互に対向する位置に配置され、且つ、電源装置から電力の供給を受けないことを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載のコアの焼鈍方法。 - 前記制御工程では、少なくとも、前記誘導加熱用コイルに対する交流電流の通電、非通電を制御することを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記制御工程では、前記ステータコアの外周面の測温位置での温度が第1の閾値を上回ると、前記誘導加熱用コイルに流れている交流電流を非通電にすることと、その後に所定の条件が成立した場合に、前記誘導加熱用コイルに対する交流電流の通電を再開することと、前記ステータコアの内周面の測温位置での温度が目標温度以上になった場合に、前記誘導加熱用コイルに流れている交流電流を非通電にすることと、を少なくとも実行することを特徴とする請求項8に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記制御工程では、少なくとも、前記誘導加熱用コイルに流す交流電流の実効値および周波数の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする請求項7または8に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記制御工程では、前記ステータコアの外周面の測温位置での温度が第1の閾値を上回ると、前記誘導加熱用コイルに流す交流電流の実効値および周波数の少なくとも何れか一方を低減させることと、その後に所定の条件が成立した場合に、前記誘導加熱用コイルに流す交流電流の実効値および周波数の少なくとも何れか一方を増加させることと、前記ステータコアの内周面の測温位置での温度が目標温度以上になった場合に、前記誘導加熱用コイルに流れている交流電流を非通電にすることと、を少なくとも実行することを特徴とする請求項8に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記所定の条件は、前記ステータコアの外周面の測温位置での温度が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を下回ること、または、所定の時間が経過することであることを特徴とする請求項9または11に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記所定の条件は、前記ステータコアの外周面の測温位置での温度が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を下回ることであり、
前記第2の閾値と、前記目標温度は同じ温度であることを特徴とする請求項12に記載のコアの焼鈍方法。 - 前記ステータコアの内周面の測温位置での温度は、前記ティースの先端面の測温位置での温度を含むことを特徴とする請求項1~13の何れか1項に記載のコアの焼鈍方法。
- 前記第1の測定工程では、前記ステータコアの外周面の複数の測温位置における温度を測定し、
前記制御工程では、前記誘導加熱用コイルに交流電流を流すことを開始した後、前記ステータコアの内周面の測温位置での温度が目標温度以上になるまで、前記ステータコアの外周面の複数の測温位置での温度の代表値に基づいて、前記誘導加熱用コイルに流す交流電流を制御することを特徴とする請求項1~14の何れか1項に記載のコアの焼鈍方法。 - 前記第2の測定工程では、前記ステータコアの内周面の複数の測温位置における温度を測定し、
前記制御工程では、前記誘導加熱用コイルに交流電流を流すことを開始した後、前記ステータコアの内周面の複数の測温位置での温度の代表値が目標温度以上になるまで、前記ステータコアの外周面の測温位置での温度に基づいて、前記誘導加熱用コイルに流す交流電流を制御することを特徴とする請求項1~15の何れか1項に記載のコアの焼鈍方法。 - 前記第1の測定工程では、前記ステータコアが、その軸を回転軸として回転されているときの複数のタイミングで、前記ステータコアの外周面の温度を測定し、
前記第2の測定工程では、前記ステータコアが、その軸を回転軸として回転されているときの複数のタイミングで、前記ステータコアの内周面の温度を測定し、
前記制御工程では、前記誘導加熱用コイルに交流電流を流すことを開始した後、前記ステータコアの内周面の複数のタイミングにおける温度の代表値が目標温度以上になるまで、前記ステータコアの外周面の複数のタイミングにおける温度の代表値に基づいて、前記誘導加熱用コイルに流す交流電流を制御することを特徴とする請求項1~16の何れか1項に記載のコアの焼鈍方法。 - ステータコアを誘導加熱用コイルの内側に配置して誘導加熱することにより焼鈍するコア焼鈍システムであって、
前記ステータコアの外周面の測温位置での温度を測定する第1の測定手段と、
前記ステータコアの内周面の測温位置での温度を測定する第2の測定手段と、
前記誘導加熱用コイルに交流電流を流すことを開始した後、前記ステータコアの内周面の測温位置での温度が目標温度以上になるまで、前記ステータコアの外周面の測温位置での温度に基づいて、前記誘導加熱用コイルに流す交流電流を制御する制御手段と、
前記ステータコアから発生する輻射熱により加熱される第1の熱輻射体であって、当該加熱による発熱により輻射熱を発生する第1の熱輻射体と、
を有し、
前記ステータコアは、ヨークと、複数のティースとを有し、
前記ヨークは、前記ステータコアの周方向に延在する領域であり、
前記複数のティースは、前記ステータコアの周方向において間隔を有して配置される領域であって、それぞれが前記ヨークの内周端から前記ステータコアの軸の方向に向かって前記ステータコアの径方向に延在する領域であり、
前記第1の熱輻射体は、少なくとも前記ティースの先端面と間隔を有して相互に対向する位置に配置され、且つ、電源装置から電力の供給を受けないことを特徴とするコア焼鈍システム。
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