JP6766610B2 - インク、記録方法、記録装置及びインク収容容器 - Google Patents

インク、記録方法、記録装置及びインク収容容器 Download PDF

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Description

本発明は、インクと、インクを用いた記録方法、記録装置及びインク収容容器に関する。
従来インクジェットプリンターでは基準インクとして黒、イエロー、マゼンタ、シアンが用いられている。
一般的な記録用メディアとしては白色の普通紙が用いられる。しかしながら、記録用メディアが透明フィルム等の白色普通紙以外のメディアにカラー画像を形成すると、カラー画像の発色性が悪くなる。そこで、下地を隠蔽したり、カラー画像の透過性を低下させてカラー画像の発色性を良くする目的で白色インクを用いることが行われている。
白色インクの色材としては各種金属酸化物や、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化チタン等の顔料が広く用いられている。
しかし白色インクに用いられる比重の大きな顔料は、すぐに沈降してしまいインクの保存性に問題があった。特許文献1では沈降防止の為にインク中にシリカを含有させた白色インクが提案されている。
しかし上述の方法ではインクのメディアへの密着性が十分ではなく、特に白色インクが必要とされるフィルム上ではインクが密着しにくく、画像の耐久性に問題があった。
本発明は、インク中における顔料の沈降を防止するだけでなく、インクによって形成された画像のメディアへの密着性(画像堅牢性)を向上するインクを提供することを目的とする。
前記目的は、次の発明によって達成される。
金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の色材と、水と、有機溶剤と、樹脂粒子とを含むインクであって、
前記有機溶剤は、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤を含有し、
前記樹脂粒子は、酸価が7.5mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下であるポリアミド系樹脂を含有するインク。
なお、本発明におけるSP値の単位は(cal/cm31/2である。
本発明によれば、顔料の沈降を防止するだけでなく、インクによって形成された画像のメディアへの密着性を向上し画像堅牢性を向上するインクを提供することが可能となる。
本発明の実施形態における画像形成装置の全体図である。 本発明における液滴吐出ヘッド例の概略図である。 本発明における液滴吐出ヘッド例の拡大図である。 循環型液体吐出ヘッドの外観斜視説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向の断面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向と平行な方向の一部断面説明図である。 同ヘッドのノズル板の平面説明図である。 同ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図である。 同ヘッドの共通液室部材を構成する各部材の平面説明図である。 本発明に係る液体循環システムの一例を示すブロック図である。 循環型液体吐出ヘッドを有する装置の一例の要部平面説明図である。 図11に示す装置の要部側面説明図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの他の例の要部平面説明図である。
本発明は、下記(1)のインクに係るものであるが、下記(2)〜(13)を発明の実施形態として含むのでこれらについてもあわせて説明する。
(1)金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の色材と、水と、有機溶剤と、樹脂粒子とを含むインクであって、
前記有機溶剤は、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤を含有し、
前記樹脂粒子は、酸価が7.5mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下であるポリアミド系樹脂を含有するインク。
(2)前記色材が、酸化チタンである前記(1)に記載のインク。
(3)前記樹脂粒子の酸価が9.0mgKOH/g以上14.0mgKOH/g以下である前記(1)又は(2)に記載のインク。
(4)前記SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤が、下記式(I)で示される化合物及び下記式(II)で示される化合物の少なくとも1種を含有する前記(1)乃至(3)のいずれかに記載のインク。
Figure 0006766610
[式(I)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基である。]
Figure 0006766610
[式(II)中、R2は炭素数1〜2のアルキル基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基である。]
(5)前記SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤の前記インク中における含有量が20質量%以上60質量%以下である前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のインク。
(6)前記ポリアミド系樹脂の前記インク中における含有量が0.1質量%以上3質量%以下である前記(1)乃至(5)のいずれかに記載のインク。
(7)前記SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤の前記インク中における含有量(質量基準)を1とした場合に、前記ポリアミド系樹脂の前記インク中における含有量が0.002以上0.15以下である前記(1)乃至(6)のいずれかに記載のインク。
(8)フィルム上に画像を形成するために用いられる前記(1)乃至(7)のいずれかに記載のインク。
(9)前記(1)乃至(8)のいずれかに記載のインクに、熱、圧力、及び振動から選択される少なくとも1種の刺激を印加し、該インクを吐出させて情報又は画像を記録するインク吐出工程を含む記録方法。
(10)前記インク吐出工程が、前記インクを吐出するノズル、前記ノズルに連通する複数の個別液室、前記インクを個別液室に流入させる流入流路、及び前記インクを前記個別液室から流出させる流出流路を有するインク吐出ヘッドによりインクを吐出させ、更に、前記インクを前記流出流路から前記流入流路に向かって循環させる循環工程を含む前記(9)に記載の記録方法。
(11)前記(1)乃至(8)のいずれかに記載のインクに、熱、圧力、及び振動から選択される少なくとも1種の刺激を印加し、該インクを吐出させて情報又は画像を記録するインク吐出手段を有する記録装置。
(12)前記インク吐出手段が、前記インクを吐出するノズル、前記ノズルに連通する複数の個別液室、前記インクを個別液室に流入させる流入流路、及び前記インクを前記個別液室から流出させる流出流路を有するインク吐出ヘッドを備え、更に、前記インクを前記流出流路から前記流入流路に向かって循環させる循環手段を備えている前記(11)に記載の記録装置。
(13)前記(1)乃至(8)のいずれかに記載のインクを収容したインク収容容器。
本発明について以下に説明するが、本発明は下記に示す実施形態に限定されるものではない。
<インク>
本発明のインクは、少なくとも、色材、水、有機溶剤、樹脂粒子を含有し、必要に応じて添加剤として、界面活性剤、消泡剤、更にその他の成分を含有する。また、本発明のインクは白色インクであることが好ましい。
<色材>
本発明のインクは色材として、金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種を含有する。金属酸化物としては、白色顔料として用いられている酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウムなどが挙げられる。本発明では色材としては酸化チタンを用いることが好ましい。
インク中の色材の含有量は特に制限はないが、白色顔料においては他の色に重ねて画像形成した場合に下地色に対する高い隠蔽性や、透明フィルム等に画像形成した場合に画像が透けることなく白色度を保持しなければならないことから、添加量は増加することが好ましい。しかし、添加量が多すぎると顔料が沈降しやすくなることから、インク中の色材の含有量は、0.1質量%以上30質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上25質量%以下が望ましい。
また顔料の粒径については特に制限はないが、白色インクに使われる酸化チタンなどの金属粒子は比重が大きく粒径が大きいと放置により経時で顔料が沈降しやすくなること、粒径が小さすぎる場合、画像隠蔽度や白色度が低下することから、沈降性や画像品質の低下を防ぐために顔料の粒径は累積50体積%粒子径で20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上300nm以下がより好ましい。前記粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
上記のように、金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の白色顔料を用いた場合、白色顔料自体の特性や白色インクとしての用途上の要請により、通常のインクであるイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクなどとは異なり、顔料の添加量や粒径の影響を受けやすく、好ましい添加量や粒径が異なる。
<水>
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。インクにおける水の含有量は、目的に応じて適宜選択することができる。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、15質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<有機溶剤>
本発明のインクに含有される有機溶剤は、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤を含有する。前記SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤としては、下記式(I)で示される化合物、下記式(II)で示される化合物、及び2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(SP値10.9)等が好ましく、下記式(I)で示される化合物及び下記式(II)で示される化合物の少なくとも1種を含有することがより好ましい。
Figure 0006766610
[式(I)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基である。]
Figure 0006766610
[式(II)中、R2は炭素数1〜2のアルキル基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基である。]
式(I)で示される化合物中のRは、SP値が8.5以上12.0以下を満たす範囲内で、炭素数1〜4のアルキル基の中から選択して使用できる。
式(II)で示される化合物のR2、R3の炭素数1〜2のアルキル基は、SP値が8.5以上12.0以下を満たす範囲内で、炭素数1〜2のアルキル基の中から選択して使用できる。
SP値の算出法には種々の算出法があるが本発明におけるSP値は一般的に良く知られているFedorsの方法により算出されるものである。
例えば式(I)においてRが炭素数1のメチル基の場合SP値は約9.2となり、Rが炭素数4のブチル基の場合はSP値は約9.0となる。
また式(II)においてR2が炭素数1のメチル基、R3が水素原子の場合、SP値は約11.8となりR2、R3が炭素数2のエチル基の場合SP値は約8.6となる。式(I)の化合物及び式(II)の化合物はR、R2、R3の置換基の組み合わせ種類によりSP値が変化するが、式(I)の化合物はSP値が9.0〜9.2の範囲となり、式(II)の化合物はSP値8.6〜11.8の範囲となる。
有機溶剤のSP値を上記の数値範囲とすることで、フィルム等の非浸透メディアに画像形成する場合にメディアに対する溶剤の親和性が向上しインクの密着性(画像堅牢性)を向上することができる。ポリアミド系樹脂を使用し樹脂粒子を系に均一に分散させると、有機溶剤、顔料粒子、その他樹脂との相互作用により系中に構造を形成し顔料粒子の沈降を防止することが可能になる。また使用する有機溶剤のSP値により、系中での水素結合を含む、結合構造の形成のし易さが異なり、白色顔料を用いた場合に課題となる沈降を防止するのに効果的な有機溶剤のSP値は8.5以上12.0以下とすることが好ましい。
更に上記溶剤の他に補助的に効果を示す有機溶剤を含有しても良い。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
有機溶剤としては、湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
上記SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤のインク中における含有量は20質量%以上60質量%以下が好ましい。
全有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はないが、インクの乾燥性等の点から、20質量%以上80質量%以下が好ましく、20質量%以上70質量%以下がより好ましい
<樹脂粒子>
本発明のインクに含有される樹脂粒子は、酸価が7.5mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下であるポリアミド系に分類される樹脂を少なくとも含有する。樹脂粒子は溶媒中に粒子状で分散されたディスパージョンの状態で存在する。
ポリアミド系樹脂を使用し樹脂粒子を系に均一に分散させると、有機溶剤、顔料粒子、との相互作用により、また、その他の樹脂が含まれる場合には該その他樹脂との相互作用により系中に3次元網目構造を形成し顔料粒子の沈降を防止することが可能になる。また使用する有機溶剤のSP値により系での系中での水素結合を含む、結合構造の形成のし易さが異なり、沈降を防止するのに効果的な有機溶剤のSP値は8.5以上12.0以下であり、そのSP値の有機溶剤との組み合わせにより沈降防止の効果を発現するポリアミド系樹脂の酸価は7.5mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下、好ましくは9.0mgKOH/g以上20.0mgKOH/g以下、より好ましくは9.0mgKOH/g以上14.0mgKOH/g以下である。
また上記SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤のインク中における含有量(質量基準)を1とした場合に、ポリアミド系樹脂の含有量は0.002以上0.15以下が好ましい。この範囲内であれば樹脂の不足により十分な顔料沈降防止効果が発現されない不具合を解消でき、さらに樹脂過剰により乾燥後のインクが硬く脆くなりフィルムの屈曲に対する追従性などの画像堅牢性が低下してしまう不具合も解消することができる。
本発明に用いられるポリアミド系の樹脂粒子としては、例えばポリアミド系樹脂粒子の分散体であるディスパロンAQH−800、AQ−580、AQ−600、AQ−607、AQ−610(楠本化成株式会社)などを用いることができる。
ポリアミド系樹脂の製造方法としては、公知の方法を適用することができ、モノマーの組み合わせとしてジカルボン酸とジアミンの組み合わせ、例えばダイマー酸とダイマージアミンを加温して反応させることで製造することができる。
また樹脂の酸価は、公知の方法で求めることができ、例えば樹脂をキシレンとジメチルホルムアミド1:1溶液に溶解し、電位差滴定法により0.1mol/L水酸化カリウム・エタノール溶液で滴定し、水酸化カリウム溶液の終点までの滴定量から酸価を算出する。詳細には「JIS−K2501−2003石油製品及び潤滑油−中和価試験方法」に基づいて行うことができる。
上記ポリアミド系樹脂粒子の前記インク中における含有量は0.1質量%以上3質量%以下が望ましい。この範囲とすると、沈降防止と画像堅牢性に優れたインクを得ることができる。
更に上記樹脂の他に補助的に効果を示す樹脂を含有しても良い。
インク中に含有するその他の樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂は有機溶剤に溶解して用いても良いし、樹脂粒子として用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
補助的に添加する樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上40質量%以下が好ましく、5質量%以上30質量%以下がより好ましい。
樹脂粒子の粒子径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、累積50体積%粒子径で10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
粒子径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、pH調整剤等を加えても良い
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<記録媒体>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、本発明のインクは非浸透性基材に適用しても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
本発明のインクは、前記プラスチックフィルム等のフィルム上に画像を形成しても良好な画像形成が可能である。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機等の画像形成装置、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本願において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分が設けられており、インクに、熱、圧力、及び振動から選択される少なくとも1種の刺激を印加し、該インクを吐出させて情報又は画像を記録することが可能となっている。またヘッドだけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
本発明の記録方法は、本発明のインクに、熱、圧力、及び振動から選択される少なくとも1種の刺激を印加し、該インクを吐出させて情報又は画像を記録するインク吐出工程を含む。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれ、吐出ヘッドとしては、複数の個別液室内の液体を循環させる循環型吐出ヘッド、循環型ではない吐出ヘッドのいずれも含まれる。循環型吐出ヘッドについては別途後述する。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例を図1に基づいて説明する。
本発明が適用されるインクジェット記録装置300は、記録媒体搬送部301と画像形成部304、巻き取り装置308で構成されている。
記録媒体搬送部301は、給紙装置307、複数の搬送ローラ302で構成されている。記録媒体203はロール状に巻かれた連続紙(ロール紙)であり、搬送ローラ302によって給紙装置307から巻き出され、プラテン上を搬送されて巻き取り装置308によって巻き取られる。
記録媒体は例えば普通紙、上質紙、薄紙、厚紙、記録紙、OHPシート、合成樹脂フィルム、金属薄膜及び/又はその他表面にインク等で画像を形成することができるものを含む。本実施形態においてはロール紙を用いているが、画像を形成することができる記録媒体はロール紙に限定されない。
この画像形成部304は、図2に示すように、フルライン型のヘッドであり被記録媒体搬送方向上流側よりブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、オレンジ(Or)、グリーン(Gr)、ホワイト(W)に対応可能な7つの記録ヘッド304K、304C、304M、304Y、304Or、304Gr、304W、を配設して構成されている。
例えば、ブラック(K)の記録ヘッド304Kは、搬送方向と直行する方向に短い4つのヘッドユニット304K−1、304K−2、304K−3、304K−4を千鳥状に配列させることで印刷領域幅を確保している。
図3はヘッドユニット304K−1の拡大図である。同図に示すように304K−1のノズル面309には多数の印字ノズル310がヘッドユニット304K−1の長手方向に沿って配列されてノズル列を構成している。本実施形態ではノズル列は1列であるが複数列設けることもできる。なお、他の記録ヘッド304C、304M、304Y、304Or、304Gr、304Wも同様の構成であり、7つの記録ヘッド304K、304C、304M、304Y、304Or、304Gr、304Wは同じピッチを保持して搬送方向に配列されている。これにより、1回の記録動作で印刷領域幅全体への画像形成が可能となる。
また記録装置には後処理部として図1に示すように、画像形成工程後の記録媒体に後処理液を付着する後処理部305、後処理液が付着された記録媒体203を乾燥させる後処理後乾燥部306を設けてもよい。
後処理後乾燥装置は例えば図1に示すようなヒートローラ313、314からなる。この装置によれば、後処理液を付着された連続紙は搬送ローラにより、ヒートローラに搬送される。ヒートローラは高温に熱せられており、後処理液を付着された連続紙は、ヒートローラからの接触伝熱により、水分が蒸発し、乾燥される。乾燥手段としてはこれに限らず、赤外線乾燥装置、マイクロ波乾燥装置、温風などを適用することもでき、単体の装置を用いるのではなく例えばヒートローラと温風装置を組み合わせるなどをしても良い。
<循環型吐出ヘッドを有する記録装置、記録方法>
本発明の記録方法は、前記インク吐出工程が、前記インクを吐出するノズル、前記ノズルに連通する複数の個別液室、前記インクを個別液室に流入させる流入流路、及び前記インクを前記個別液室から流出させる流出流路を有するインク吐出ヘッドによりインクを吐出させ、更に、前記インクを前記流出流路から前記流入流路に向かって循環させる循環工程を含む記録方法であっても良い。
本発明の記録装置は、前記インク吐出手段が、前記インクを吐出するノズル、前記ノズルに連通する複数の個別液室、前記インクを個別液室に流入させる流入流路、及び前記インクを前記個別液室から流出させる流出流路を有するインク吐出ヘッドを備え、更に、前記インクを前記流出流路から前記流入流路に向かって循環させる循環手段と、を備えている記録装置(例えば、循環型吐出ヘッドを有する記録装置)であっても良い。
以下に循環型吐出ヘッドの一例について図4ないし図9を参照して説明する。図4は同液体吐出ヘッドの外観斜視説明図、図5は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向の断面説明図、図6は同ヘッドのノズル配列方向と平行な方向の断面説明図、図7は同ヘッドのノズル板の平面説明図、図8は同ヘッドの流路部材を構成する各部材の平面説明図、図9は同ヘッドの共通液室部材を構成する各部材の平面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、ノズル板1と、流路板2と、壁面部材としての振動板部材3とを積層接合している。そして、振動板部材3を変位させる圧電アクチュエータ11と、共通液室部材20と、カバー29を備えている。
ノズル板1は、液体を吐出する複数のノズル4を有している。
流路板2は、ノズル4に通じる個別液室6、個別液室6に通じる流体抵抗部7、流体抵抗部7に通じる液導入部8を形成している。また、流路板2は、ノズル板1側から複数枚の板状部材41〜45を積層接合して形成され、これらの板状部材41〜45と振動板部材3を積層接合して流路部材40が構成されている。
振動板部材3は、液導入部8と共通液室部材20で形成される共通液室10とを通じる開口としてのフィルタ部9を有している。
前記流入流路は、個別液室6に接続された流路であって個別液室流入「前」の流路であればよく、前記液導入部8や共通液室10が流入流路に該当する。
振動板部材3は、流路板2の個別液室6の壁面を形成する壁面部材である。この振動板部材3は2層構造(限定されない)とし、流路板2側から薄肉部を形成する第1層と、厚肉部を形成する第2層で形成され、第1層で個別液室6に対応する部分に変形可能な振動領域30を形成している。
ここで、ノズル板1には、図7にも示すように、複数のノズル4が千鳥状に配置されている。
流路板2を構成する板状部材41には、図8(a)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部(溝形状の貫通穴の意味)6aと、流体抵抗部51、循環流路52を構成する貫通溝部51a、52aが形成されている。
同じく板状部材42には、図8(b)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6bと、循環流路52を構成する貫通溝部52bが形成されている。
同じく板状部材43には、図8(c)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6cと、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53aが形成されている。
同じく板状部材44には、図8(d)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6dと、流体抵抗部7を構成する貫通溝部7aと、液導入部8を構成する貫通溝部8aと、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53bが形成されている。同じく板状部材45には、図8(e)に示すように、個別液室6を構成する貫通溝部6eと、液導入部8を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部8b(フィルタ下流側液室となる)と、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53cが形成されている。
振動板部材3には、図8(f)に示すように、振動領域30と、フィルタ部9と、循環流路53を構成するノズル配列方向を長手方向とする貫通溝部53dが形成されている。
このように、流路部材を複数の板状部材を積層接合して構成することで、簡単な構成で複雑な流路を形成することができる。
以上の構成により、流路板2及び振動板部材3からなる流路部材40には、各個別液室6に通じる流路板2の面方向に沿う流体抵抗部51、循環流路52及び循環流路52に通じる流路部材40の厚み方向の循環流路53が形成される。なお、循環流路53は後述する循環共通液室50に通じている。
前記流出流路は、個別液室6に接続された流路であって個別液室流入「後」の流路であればよく、前記循環流路52、53、循環共通液室50が流出流路に該当する。
一方、共通液室部材20には、供給・循環機構494から液体が供給される共通液室10と循環共通液室50が形成されている。
共通液室部材20を構成する第1共通液室部材21には、図9(a)に示すように、圧電アクチュエータ用貫通穴25aと、下流側共通液室10Aとなる貫通溝部10aと、循環共通液室50となる底の有る溝部50aが形成されている。
同じく第2共通液室部材22には、図9(b)に示すように、圧電アクチュエータ用貫通穴25bと、上流側共通液室10Bとなる溝部10bが形成されている。
また、図4も参照して、第2共通液室部材22には、共通液室10のノズル配列方向の一端部と供給ポート71を通じる供給口部となる貫通穴71aが形成されている。
同様に、第1共通液室部材21及び第2共通液室部材22には、循環共通液室50のノズル配列方向の他端部(貫通穴71aと反対側の端部)と循環ポート81を通じる貫通穴81a、81bが形成されている。
なお、図9において、底の有る溝部については面塗りを施して示している(以下の図でも同じである)。
このように、共通液室部材20は、第1共通液室部材21及び第2共通液室部材22によって構成され、第1共通液室部材21を流路部材40の振動板部材3側に接合し、第1共通液室部材21に第2共通液室部材22を積層して接合している。
ここで、第1共通液室部材21は、液導入部8に通じる共通液室10の一部である下流側共通液室10Aと、循環流路53に通じる循環共通液室50とを形成している。また、第2共通液室部材22は、共通液室10の残部である上流側共通液室10Bを形成している。
このとき、共通液室10の一部である下流側共通液室10Aと循環共通液室50とはノズル配列方向と直交する方向に並べて配置されるとともに、循環共通液室50は共通液室10内に投影される位置に配置される。
これにより、循環共通液室50の寸法が流路部材40で形成される個別液室6、流体抵抗部7及び液導入部8を含む流路に必要な寸法による制約を受けることがなくなる。
そして、循環共通液室50と共通液室10の一部が並んで配置され、循環共通液室50は共通液室10内に投影される位置に配置されることで、ノズル配列方向と直交する方向のヘッドの幅を抑制することができ、ヘッドの大型化を抑制できる。共通液室部材20は、ヘッドタンクや液体カートリッジから液体が供給される共通液室10と循環共通液室50を形成する。
一方、振動板部材3の個別液室6とは反対側に、振動板部材3の振動領域30を変形させる駆動手段としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ11を配置している。
この圧電アクチュエータ11は、図6に示すように、ベース部材13上に接合した圧電部材12を有し、圧電部材12にはハーフカットダイシングによって溝加工して1つの圧電部材12に対して所要数の柱状の圧電素子12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成している。
ここでは、圧電部材12の圧電素子12Aは駆動波形を与えて駆動させる圧電素子とし、圧電素子12Bは駆動波形を与えないで単なる支柱として使用しているが、すべての圧電素子12A、12Bを駆動させる圧電素子として使用することもできる。
そして、圧電素子12Aを振動板部材3の振動領域30に形成した島状の厚肉部である凸部30aに接合している。また、圧電素子12Bを振動板部材3の厚肉部である凸部30bに接合している。
この圧電部材12は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極が設けられ、外部電極にフレキシブル配線部材15が接続されている。
このように構成した循環型吐出ヘッドにおいては、例えば圧電素子12Aに与える電圧を基準電位から下げることによって圧電素子12Aが収縮し、振動板部材3の振動領域30が下降して個別液室6の容積が膨張することで、個別液室6内に液体が流入する。
その後、圧電素子12Aに印加する電圧を上げて圧電素子12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域30をノズル4に向かう方向に変形させて個別液室6の容積を収縮させることにより、個別液室6内の液体が加圧され、ノズル4から液体が吐出される。
そして、圧電素子12Aに与える電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材3の振動領域30が初期位置に復元し、個別液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から個別液室6内に液体が充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。また、上述した実施形態では、個別液室6に圧力変動を与える圧力発生手段として積層型圧電素子を用いて説明したが、これに限定されず、薄膜状の圧電素子を用いることも可能である。更に、個別液室6内に発熱抵抗体を配し、発熱抵抗体の発熱によって気泡を生成して圧力変動を与えるものや、静電気力を用いて圧力変動を生じさせるものを使用することができる。
次に、循環型吐出ヘッドを用いた液体循環システムの一例を、図10を用いて説明する。
図10は、液体循環システムを示すブロック図である。
図10に示すように、液体循環システムは、メインタンク、液体吐出ヘッド、供給タンク、循環タンク、コンプレッサ、真空ポンプ、第一送液ポンプ、第二送液ポンプ、レギュレータ(R)、供給側圧力センサ、循環側圧力センサなどで構成されている。供給側圧力センサは、供給タンクと液体吐出ヘッドとの間であって、液体吐出ヘッドの供給ポート71(図4参照)に繋がった供給流路側に接続されている。循環側圧力センサは、液体吐出ヘッドと循環タンクとの間であって、液体吐出ヘッドの循環ポート81(図4参照)に繋がった循環流路側に接続されている。
前記真空ポンプ、第一送液ポンプ、コンプレッサが循環手段に相当する。
循環タンクの一方は第一送液ポンプを介して供給タンクと接続されており、循環タンクの他方は第二送液ポンプを介してメインタンクと接続されている。これにより、供給タンクから供給ポート71を通って液体吐出ヘッド内に液体が流入し、循環ポートから排出されて循環タンクへ排出され、更に第1送液ポンプによって循環タンクから供給タンクへ液体が送られることによって液体が循環する。
また、供給タンクにはコンプレッサがつなげられていて、供給側圧力センサで所定の正圧が検知されるように制御される。一方、循環タンクには真空ポンプがつなげられていて、循環側圧力センサで所定の負圧が検知されるよう制御される。これにより、液体吐出ヘッド内を通って液体を循環させつつ、メニスカスの負圧を一定に保つことができる。
また、循環型吐出ヘッドのノズルから液滴を吐出すると、供給タンク及び循環タンク内の液体量が減少していくため、適宜メインタンクから第二送液ポンプを用いて、メインタンクから循環タンクに液体を補充することが望ましい。メインタンクから循環タンクへの液体補充のタイミングは、循環タンク内のインクの液面高さが所定高さよりも下がったら液体補充を行うなど、循環タンク内に設けた液面センサなどの検知結果によって制御することができる。
次に、循環型吐出ヘッド内における液体の循環について説明する。図4に示すように、共通液室部材20の端部に、共通液室に連通する供給ポート71と、循環共通液室50に連通する循環ポート81が形成されている。供給ポート71及び循環ポート81は夫々チューブを介して液体を貯蔵する供給タンク・循環タンク(図10参照)につなげられている。そして、供給タンクに貯留されている液体は、供給ポート71、共通液室10、液導入部8、流体抵抗部7を経て、個別液室6へ供給される。
更に、個別液室6内の液体が圧電素子12の駆動によりノズル4から吐出される一方で、吐出されずに個別液室6内に留まった液体の一部もしくは全ては流体抵抗部51、循環流路52、53、循環共通液室50、循環ポート81を経て、循環タンクへと循環される。
なお、液体の循環は循環型吐出ヘッドの動作時のみならず、動作休止時においても実施することができる。動作休止時に循環することによって、個別液室内の液体は常にリフレッシュされると共に、液体に含まれる成分の凝集や沈降を抑制できるので好ましい。
しかし個別液室は循環機構により常にインクが入れ替わるものの、ノズル内に残存するインクは完全には循環されず時間経過により顔料の沈降が発生し、ノズル壁面やノズル先端に沈降した顔料が付着する事で連続印字をした場合吐出乱れが発生し易くなったり、ノズル詰まりが発生し画像欠損が生じてしまうという課題が生じる。本発明のインクを用いることで循環型ヘッドを組み合わせた場合においても吐出乱れやノズル詰まりといった画像欠陥の少ない高品位な画像を、高い生産性で得ることができる。
次に、循環型吐出ヘッドを用いて液体を吐出する装置の一例について図11及び図12を参照して説明する。図11は同装置の要部平面説明図、図12は同装置の要部側面説明図である。
この装置は、シリアル型装置であり、主走査移動機構493によって、キャリッジ403は主走査方向に往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を含む。ガイド部材401は、左右の側板491A、491Bに架け渡されてキャリッジ403を移動可能に保持している。そして、主走査モータ405によって、駆動プーリ406と従動プーリ407間に架け渡したタイミングベルト408を介して、キャリッジ403は主走査方向に往復移動される。
このキャリッジ403には、液体吐出ヘッド404を搭載した液体吐出ユニット440を搭載している。液体吐出ユニット440の液体吐出ヘッド404は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、ホワイト(W)の各色の液体を吐出する。また、液体吐出ヘッド404は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、吐出方向を下方に向けて装着している。
液体吐出ヘッド404の外部に貯留されている液体を液体吐出ヘッド404に供給するための供給・循環機構494により、液体が液体吐出ヘッド404内に供給・循環される。なお、本例において、供給・循環機構494は、供給タンク、循環タンク、コンプレッサ、真空ポンプ、送液ポンプ、レギュレータ(R)等で構成される。また、供給側圧力センサは、供給タンクと液体吐出ヘッドとの間であって、液体吐出ヘッドの供給管ポート71に繋がった供給流路側に接続されている。循環側圧力センサは、液体吐出ヘッドと循環タンクとの間であって、液体吐出ヘッドの循環ポート81に繋がった循環流路側に接続されている。
この装置は、用紙410を搬送するための搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動するための副走査モータ416を含む。
搬送ベルト412は用紙410を吸着して液体吐出ヘッド404に対向する位置に搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
さらに、キャリッジ403の主走査方向の一方側には搬送ベルト412の側方に液体吐出ヘッド404の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。
維持回復機構420は、例えば液体吐出ヘッド404のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422などで構成されている。
主走査移動機構493、供給・循環機構494、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
このように構成したこの装置においては、用紙410が搬送ベルト412上に給紙されて吸着され、搬送ベルト412の周回移動によって用紙410が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド404を駆動することにより、停止している用紙410に液体を吐出して画像を形成する。
このように、この装置では、循環型吐出ヘッドを備えているので、高画質画像を安定して形成することができる。
次に、液体吐出ユニットの他の例について図13を参照して説明する。図13は同ユニットの要部平面説明図である。
この液体吐出ユニットは、前記液体を吐出する装置を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、液体吐出ヘッド404で構成されている。
なお、この液体吐出ユニットの例えば側板491Bに、前述した維持回復機構420、及び供給・循環機構494の少なくともいずれかを更に取り付けた液体吐出ユニットを構成することもできる。
本願において、「液体吐出ヘッド」とは、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品である。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「液体吐出ユニット」とは、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、供給・循環機構、キャリッジ、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
また、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
<記録物>
本発明に係る記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。本発明の記録装置及び記録方法により記録して記録物とすることができる。
<インク収容容器>
本発明のインク収容容器は、本発明のインクを収容する。インクを収容するインク収容部を備えたインク収容容器であって、前記インク収容部に収容されたインクが、本発明のインクである。前記インクを容器中に収容し、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有する。
前記容器には特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例として、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク収容部などを少なくとも有するもの、例えば、インク収容部を有するメインタンク、インクカートリッジなどが好適である。
以下、本発明のインクについて、実施例サンプルと比較例サンプルでの検証例を示す。なお本発明は下記に示す例に限定されるものではない。
また、以下の記載においては特に明記しない限り、「部」は「質量部」を示し、「%」は「質量%」を示す。
なお、以下ではSP値の単位は(cal/cm31/2であり、樹脂粒子の酸価の単位は[mgKOH/g]である。
[顔料分散液の調製]
250mlのガラス瓶に、酸化チタン45部、顔料分散剤としてDISPERBYK102を0.68部、水を54.14部およびジエタノールアミン(DEA)0.18部を加えて、200gガラスビーズを添加しボールミルにて2時間分散させ、白色顔料分散液を得た。得られた顔料分散液における顔料の粒径は累積50体積%粒子径で240nmであった。
[インクの作製]
インクの成分としては次の(i)〜(vi)を用いる。
(i)顔料分散液
(ii)有機溶剤
(iii)樹脂
(iv)界面活性剤
(v)pH調整剤
(vi)水
上記(iv)界面活性剤、(v)pH調整剤、(vi)水、(ii)有機溶剤、(iii)樹脂を混合撹拌後、さらに(i)顔料分散液を加え混合撹拌し0.2μmポリプロピレンフィルターにて濾過してインクを作製した。
[ポリアミド系樹脂の合成例1]
攪拌装置、温度調節器、分水器、及び窒素導入管を備えた1リットルの4ツ口フラスコに、アジピン酸112.5部(0.77モル)とキシレン16.9部を計量し、50℃に加温した。次にダイマージアミン308部(0.62モル)を徐々に加え、150℃で60分間攪拌した。更に175℃まで緩やかに加温し150分間脱水反応を行い、ポリアミド系樹脂Aを得た。得られたポリアミド系樹脂Aの酸価は40であった。
(ポリアミド系樹脂Aの水分散体の調製)
得られたポリアミド系樹脂A 20部とポリオキシエチレン−2−エチルヘキシルエーテル5部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15部とを混合し、さらに120℃まで加温し溶解させた。溶解後N,N’−ジメチルエタノールアミン2部を加えて混合した。
上記混合物を40℃に加温した高純水203部を入れた500ミリリットルの4ツ口フラスコに徐々に加え、添加終了後40℃で10分間撹拌し、その後80℃の恒温槽で24時間静置しポリアミド系樹脂Aの水分散体を得た。
[ポリアミド系樹脂の合成例2]
ポリアミド系樹脂の合成例1のアジピン酸をダイマー酸354部(0.6モル)、キシレンを53.1部に変更し、ダイマージアミンをヘキサメチレンジアミン46.5部(0.4モル)に変更する以外は合成例1と同様にしてポリアミド系樹脂Bを得た。得られたポリアミド系樹脂Bの酸価は63であった。
(ポリアミド系樹脂Bの水分散体の調製)
上記ポリアミド系樹脂Aの水分散体の調製において、ポリアミド系樹脂A 20部をポリアミド系樹脂Bを20部とし、N,N’−ジメチルエタノールアミン2部をN,N’−ジメチルエタノールアミン3部とする以外はポリアミド系樹脂Aの水分散体の調製と同様にしてポリアミド系樹脂Bの水分散体を得た。
以下の実施例では上記ポリアミド系樹脂Aの水分散体及びポリアミド系樹脂Bの水分散体に加えて下記のポリアミド系樹脂の分散体を用いた。
実施例で用いたポリアミド系樹脂の分散体及びその樹脂の酸価は次の通りである。
・ポリアミド系樹脂A水分散体 (樹脂酸価:40、有効成分10%)
・ポリアミド系樹脂B水分散体 (樹脂酸価:63、有効成分10%)
・ポリアミド系樹脂C分散体
(楠本化成株式会社製 ディスパロンAQH800 樹脂酸価:7.5
有効成分10%、累積50体積%粒子径107.8nm)
・ポリアミド系樹脂D分散体
(楠本化成株式会社製 ディスパロンAQ580 樹脂酸価:9.2
有効成分20%)
・ポリアミド系樹脂E分散体
(楠本化成株式会社製 ディスパロンAQ610 樹脂酸価:14.0
有効成分15%、累積50体積%粒子径70.7nm)
[実施例1]
有機溶剤として式(II)のR2、R3が炭素数2のSP値8.6の有機溶剤、界面活性剤(信越化学工業(株)社製 KF−353)、pH調整剤(2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール)、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、その後ポリウレタン樹脂(DIC社製、ハイドランAPX−101H)を添加し30分間攪拌、酸価が7.5のポリアミド系樹脂Cの分散体を添加し30分間攪拌、さらに上述の顔料分散体の調製で得た白色顔料分散液を添加し30分間攪拌し実施例1のインクを得た。添加する材料の配合比は表1に示す配合比(質量比)で行った。
[実施例2]
実施例1のポリアミド系樹脂Cの分散体を酸価が40のポリアミド系樹脂Aの水分散体に代える以外は実施例1と同様にして実施例2のインクを得た。
[実施例3]
実施例1のポリアミド系樹脂Cの分散体を酸価が9.2のポリアミド系樹脂Dの分散体に代える以外は実施例1と同様にして実施例3のインクを得た。
[実施例4]
実施例1のポリアミド系樹脂Cの分散体を酸価が14.0のポリアミド系樹脂Eの分散体に代える以外は実施例1と同様にして実施例4のインクを得た。
[実施例5]
実施例1の有機溶剤を、式(II)のR2が炭素数1のメチル基、R3が水素原子のSP値11.8の有機溶剤に代える以外は実施例1と同様にして実施例5のインクを得た。
[実施例6]
実施例5のポリアミド系樹脂Cの分散体を酸価が40のポリアミド系樹脂Aの水分散体に代える以外は実施例5と同様にして実施例6のインクを得た。
[実施例7]
実施例1の有機溶剤を、式(I)のRが炭素数1のメチル基のSP値が9.2の有機溶剤に代え、表1に示す配合比に代える以外は実施例1と同様にして実施例7のインクを得た。
[実施例8]
実施例1の有機溶剤を、式(I)のRが炭素数4のブチル基のSP値が9.0の有機溶剤に代え、表1に示す配合比に代える以外は実施例1と同様にして実施例8のインクを得た。
[実施例9]
実施例1の有機溶剤を、式(I)のRが炭素数4のブチル基のSP値が9.0の有機溶剤と式(II)のR2、R3が炭素数2のエチル基のSP値8.6の有機溶剤に代え、表1に示す配合比に代える以外は実施例1と同様にして実施例9のインクを得た。
[実施例10]
実施例1の有機溶剤を、式(I)のRが炭素数1のメチル基のSP値が9.2の有機溶剤と式(II)のR2が炭素数1のメチル基、R3が水素原子のSP値11.8の有機溶剤に、添加するポリアミド系樹脂をポリアミド系樹脂Aの水分散体に代え、表1に示す配合比に代える以外は実施例1と同様にして実施例10のインクを得た。
[実施例11]
実施例1において、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤の含有量を1とした場合のポリアミド系樹脂の含有量が0.007となるように式(II)の有機溶剤の配合量を代え、表2に示す配合比に代えた以外は実施例1と同様にして実施例11のインクを得た。
[実施例12]
実施例1において、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤の含有量を1とした場合のポリアミド系樹脂の含有量が0.002となるように式(II)の有機溶剤の配合量を代え、表2に示す配合比に代えた以外は実施例1と同様にして実施例12のインクを得た。
[実施例13]
実施例1において、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤の含有量を1とした場合のポリアミド系樹脂の含有量が0.100となるようにポリアミド系樹脂Cの分散体の配合量を代え、表2に示す配合比に代えた以外は実施例1と同様にして実施例13のインクを得た。
[実施例14]
実施例1において、SP値が8.5以上12.0以下である有機溶剤の含有量を1とした場合のポリアミド系樹脂の含有量が0.200となるように式(II)の有機溶剤の配合量及びポリアミド系樹脂Cの分散体の配合量を代え、表2に示す配合比に代えた以外は実施例1と同様にして実施例14のインクを得た。
[実施例15]
実施例1において、式(II)の化合物の配合量、ポリアミド系樹脂Cの分散体の配合量を、表2に示す配合比に代え、ポリウレタン系樹脂を添加し30分間撹拌する工程を除いた以外は実施例1と同様にして実施例15のインクを得た。
[実施例16]
実施例1の有機溶剤をSP値10.9の2−エチル−1,3−ヘキサンジオールとSP値13.5の1,2−プロパンジオールに、ポリアミド系樹脂Cの分散体を酸価が40のポリアミド系樹脂Aの水分散体に代え、表2に示す配合比に代える以外は実施例1と同様にして実施例16のインクを得た。
[比較例1]
有機溶剤として式(II)のR2、R3が炭素数2のSP値8.6の有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、その後ポリウレタン樹脂を添加し30分間攪拌、さらに上述の顔料分散体の調製で得た白色顔料分散液を添加し30分間攪拌し比較例1のインクを得た。添加する材料の配合比は表2に示す配合比で行った。
[比較例2]
有機溶剤としてSP値13.5の1,2−プロパンジオール、界面活性剤、pH調整剤、水をビーカに加えマグネチックスタラーで30分間攪拌し、その後ポリウレタン樹脂を添加し30分間攪拌、酸価が7.5のポリアミド系樹脂Cの分散体(楠本化成製ディスパロンAQH800)を添加し30分間攪拌、さらに上述の顔料分散体の調製で得た白色顔料分散液を添加し30分間攪拌し比較例2のインクを得た。添加する材料の配合比は表2に示す配合比で行った。
[比較例3]
実施例1のポリアミド系樹脂Cの分散体を酸価が63のポリアミド系樹脂Bの水分散体に代える以外は実施例1と同様にして比較例3のインクを得た。
[顔料沈降性評価]
作製した白インクを、側面が透明であるサンプル瓶(容量約20mL)に20mL取り分けたのち、70℃環境下に14日間静置した後のインク組成物を目視観察することで、顔料沈降性の評価を行った。 結果を表3に示す。このときの評価基準は以下の通りである。
◎:顔料が容器下部に沈降している様子が観察されない
○:顔料が容器下部に沈降している様子が観察されるが、
サンプル瓶を3回振ることで、沈降していない状態に戻る
×:顔料が容器下部に沈降している様子が観察され、
サンプル瓶を3回以上振っても、沈降していない状態に戻らない
[画像堅牢性評価]
作製したインクをインクジェットプリンターに充填し、PVCフィルム(3M社製IJ4334C)に対しベタ画像を印刷し、60℃で30分乾燥させた。
画像のベタ部に対し、粘着テープ(TQC製ISO付着テープ)を使用した碁盤目剥離試験により、試験升目100個の剥がれ具合により評価した。この結果を表3に示す。
このときの評価基準は以下の通りである。
◎: 100個の升目のどれにも剥がれが見られない。
○: 100個の升目のうち1〜5個剥がれたものがある。
×: 100個の升目のうち6個以上に剥がれが見られる。
[循環型ヘッドを用いた吐出安定性]
図4から図9で示した循環型ヘッドを搭載したインクジェットプリンタ(リコー製、IPSiO GX−e5500改造機)に各インクをセットし、印字面積が5%の印刷チャートを1000枚印刷した。1000枚印刷直後及び印刷終了から24時間休止した後にベタ画像、ハーフトーン画像、ノズルチェックパターンを産業用インクジェット用紙(三菱製紙社製、SWORD iJET 4.3 グロス)に5枚ずつ印刷し、画像の均一性やノズル抜けの有無を目視で観察することで吐出の乱れやノズル詰まりについて評価を行った。印字条件は100%duty、600×300dpiの記録密度でワンパス印字とした。評価基準は以下に示す。なお本評価中、インクの循環は循環型吐出ヘッドの動作・休止に関わらず、常に循環を行なった。この結果を表3に示す。
[評価基準]
A : 吐出の乱れがなく、ノズル詰まりもない
B : 吐出が若干乱れるが、ノズル詰まりはない
C : 吐出が大きく乱れ、ノズルも詰まる
Figure 0006766610
Figure 0006766610
Figure 0006766610
(図1〜図3について)
203 記録媒体
300 インクジェット記録装置
301 記録媒体搬送部
302 搬送ローラ
304 画像形成部
304K、304C、304M、304Y、304Or、304Gr、304W 記録ヘッド
304K−1、304K−2、304K−3、304K−4 ヘッドユニット
305 後処理部
306 後処理後乾燥部
307 給紙装置
308 巻き取り装置
309 ノズル面
310 印字ノズル
313、314 ヒートローラ
(図4〜図9について)
1 ノズル板
2 流路板
3 振動板部材
4 ノズル
6 個別液室
6a、6b、6c、6d、6e 個別液室を構成する貫通溝部
7 流体抵抗部
7a 流体抵抗部を構成する貫通溝部
8 液導入部
8a、8b 液導入部を構成する貫通溝部
9 フィルタ部
10 共通液室
10A 下流側共通液室
10a 貫通溝部
10B 上流側共通液室
10b 溝部
11 圧電アクチュエータ
12 圧電部材
12A、12B 圧電素子
13 ベース部材
15 フレキシブル配線部材
20 共通液室部材
21 第1共通液室部材
22 第2共通液室部材
25a、25b 圧電アクチュエータ用貫通孔
30 振動領域
30a、30b 凸部
40 流路部材
41〜45 板状部材
50 循環共通液室
50a 溝部
51 流体抵抗部
51a 流体抵抗部を構成する貫通溝部
52、53 循環流路
52a、52b 循環流路を構成する貫通溝部
53a、53b、53c、53d 循環流路を構成する貫通溝部
71 供給ポート
71a 貫通穴
81循環ポート
81a、81b 貫通穴
(図11〜図13について)
401 ガイド部材
403 キャリッジ
404 液体吐出ヘッド
405 主走査モータ
406 駆動プーリ
407 従動プーリ
408 タイミングベルト
410 用紙
412 搬送ベルト
413 搬送ローラ
414 テンションローラ
416 副走査モータ
417 タイミングベルト
418 タイミングプーリ
420 維持回復機構
421 キャップ部材
422 ワイパ部材
440 液体吐出ユニット
491A、491B 側板
491C 背板
493 主走査移動機構
494 供給・循環機構
495 搬送機構
特開2010−174100号公報

Claims (13)

  1. 金属酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種の色材と、水と、有機溶剤と、樹脂粒子とを含むインクであって、
    前記有機溶剤は、Fedors法により算出されるSP値が8.5(cal/cm 3 1/2 以上12.0(cal/cm 3 1/2 以下である有機溶剤を含有し、
    前記樹脂粒子は、酸価が7.5mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下であるポリアミド系樹脂を含有するインク。
  2. 前記色材が、酸化チタンである請求項1に記載のインク。
  3. 前記樹脂粒子の酸価が9.0mgKOH/g以上14.0mgKOH/g以下である請求項1又は2に記載のインク。
  4. 前記Fedors法により算出されるSP値が8.5(cal/cm 3 1/2 以上12.0(cal/cm 3 1/2 以下である有機溶剤が、下記式(I)で示される化合物及び下記式(II)で示される化合物の少なくとも1種を含有する請求項1乃至3のいずれかに記載のインク。
    Figure 0006766610
    [式(I)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基である。]
    Figure 0006766610
    [式(II)中、R2は炭素数1〜2のアルキル基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基である。]
  5. 前記Fedors法により算出されるSP値が8.5(cal/cm 3 0.5 以上12.0(cal/cm 3 1/2 以下である有機溶剤の前記インク中における含有量が20質量%以上60質量%以下である請求項1乃至4のいずれかに記載のインク。
  6. 前記ポリアミド系樹脂の前記インク中における含有量が0.1質量%以上3質量%以下である請求項1乃至5のいずれかに記載のインク。
  7. 前記Fedors法により算出されるSP値が8.5(cal/cm 3 1/2 以上12.0(cal/cm 3 1/2 以下である有機溶剤の前記インク中における含有量(質量基準)を1とした場合に、前記ポリアミド系樹脂の前記インク中における含有量が0.002以上0.15以下である請求項1乃至6のいずれかに記載のインク。
  8. フィルム上に画像を形成するために用いられる請求項1乃至7のいずれかに記載のインク。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のインクに、熱、圧力、及び振動から選択される少なくとも1種の刺激を印加し、該インクを吐出させて情報又は画像を記録するインク吐出工程を含む記録方法。
  10. 前記インク吐出工程が、前記インクを吐出するノズル、前記ノズルに連通する複数の個別液室、前記インクを個別液室に流入させる流入流路、及び前記インクを前記個別液室から流出させる流出流路を有するインク吐出ヘッドによりインクを吐出させ、更に、前記インクを前記流出流路から前記流入流路に向かって循環させる循環工程を含む請求項9に記載の記録方法。
  11. 請求項1乃至8のいずれかに記載のインクに、熱、圧力、及び振動から選択される少なくとも1種の刺激を印加し、該インクを吐出させて情報又は画像を記録するインク吐出手段を有する記録装置。
  12. 前記インク吐出手段が、前記インクを吐出するノズル、前記ノズルに連通する複数の個別液室、前記インクを個別液室に流入させる流入流路、及び前記インクを前記個別液室から流出させる流出流路を有するインク吐出ヘッドを備え、更に、前記インクを前記流出流路から前記流入流路に向かって循環させる循環手段を備えている請求項11に記載の記録装置。
  13. 請求項1乃至8のいずれかに記載のインクを収容したインク収容容器。
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