JP6766424B2 - 風呂装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入浴者が快適にお風呂を使用し得るように自動制御可能な風呂装置に係る。
下記の特許文献1では、気温との関係で浴槽内の湯温を補正することが提案されている。すなわち、湯と水とを混合して所定の給湯温度の湯を浴槽に給湯し、この浴槽内の湯を加熱用の熱交換コイルとの間で循環させて所定の沸き上げ温度まで沸き上げる、という風呂釜において、気温を検出し、検出した気温に応じて、給湯温度設定値を上昇させる一方、沸き上げ温度設定値を低下させることが提案されている。この提案では、気温に応じた補正の結果、浴槽水の沸き上げ温度が変化することを防止し、目的とする浴槽湯温を一年中安定させ得る、としている(例えば、同文献1の第4頁左上欄〜右上欄参照)。
又、特許文献2では、浴室内温度の関係で浴槽内への落とし込み温度を補正することが提案されている。すなわち、浴室内温度(室温)が高い場合には設定温度に近い温度の湯を落とし込む一方、室温が低い場合には浴槽の湯からの放熱分を考慮して設定温度よりも高い温度の湯を落とし込むことが提案されている(例えば、同文献2の段落0016,0015参照)。
さらに、特許文献3では、室内空間にいる人間の人体温度と、室内空間の周囲温度との対比に基づいて、空気調和機を制御することが提案されている。すなわち、サーモグラフィーにより検出した人体温度と、それ以外の周囲温度との差分値として、暑くもなく寒くもなくちょうど良いと人が感じているときの値を設定し、その設定状態よりも、周囲温度が上昇すれば人は暑さを感じ、逆に周囲温度が下降すれば涼しさや寒さを感じると推定し、この推定した人の温冷感に基づいて、空気調和機の風量、風温もしくは風向を制御することが提案されている(同文献3の段落0055,0056,0060参照)。
特開平1−222117号公報 特開2002−333204号公報 国際公開2015−122201号公報
ところで、風呂装置として、ユーザーがお湯の温度と湯量とを設定すれば、ふろ自動スイッチをON操作するだけで、浴槽に対しその設定温度の湯が設定された湯量だけ自動で湯張りされるというふろ自動運転機能を備えたものとすることができる。これにより、入浴者自身が自己にとって快適と考えられる湯温にし得ることになる。しかしながら、季節等の違いによっては煩わしい操作を追加せざるを得ない事態を招来することが考えられる。
すなわち、浴湯の所望湯温としてふろ設定温度を一旦設定したとしても、季節が変われば、その季節に合った温度に設定し直したり、あるいは、同じ季節であっても、晴れた温かい日と降雨等で涼しい日とでは異なる湯温になるように設定し直したり、さらには、季節や天候が同じであっても浴室内の雰囲気温度の如何によってふろ設定温度を設定し直したり、というように環境温度の変化に応じた追加操作が必要になる。こればかりでなく、同じ環境温度であっても温度の感じ方は入浴者個人毎に異なり、それに応じて、ふろ設定温度の設定し直し、より高温度の足し湯や、逆に足し水等の追加操作が必要になる、ことが考えられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、入浴者個人個人にとって快適な入浴を自動制御により実現し得る風呂装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、浴槽内の湯温についてユーザーの入力設定に基づき制御するための基本制御部と、少なくとも入浴者の表面温度を検出することにより入浴者が感じている温冷感を判定処理するための温冷感判定処理部と、を備えた風呂装置を対象にして、次の技術的手段を講じた。
すなわち、前記浴槽内の湯温について目標温度を設定するための設定部と、前記浴槽に対する湯張りを開始するための指令を入力するための入力部と、前記基本制御部により制御される前記浴槽内の湯温について自動補正するための温感自動制御部を備えており、前記温冷感判定処理部は、入浴者の人体領域の表面温度と、人体領域以外の周囲温度とから前記入浴者の放熱量を演算し、演算された放熱量に基づいて前記入浴者の温冷感を判定するように構成され、前記温感自動制御部として、前記設定部により目標温度が設定されたときの周囲温度と、入力部により湯張りを開始するための指令が入力されたときの周囲温度との対比に基づいて、前記目標温度を補正することにより、前記浴槽内の湯温について自動補正するための制御を備えると共に、前記温冷感判定処理部により判定された入浴者の温冷感に基づいて、前記基本制御部による前記浴槽内の湯温を変更するための制御を実行させることにより、前記湯温について自動補正するための制御を備える構成とした(請求項1)。
この発明の場合、温冷感判定処理部により入浴者の感じる温冷感を的確に判定可能となる。そして、目標温度を補正することにより、入浴のための湯張り等のふろ使用前の入浴準備のための運転制御の段階から、入浴者の希望する湯温に向けて自動補正可能となる。すなわち、設定部を用いてユーザーが設定した目標温度はその設定時点の周囲温度を前提として所望の温度値を設定したものであり、実際の入力部に指令を入力した時点の周囲温度との対比に基づいて既設定の目標温度を補正することで、ユーザーの設定意図により近づけることが可能となる。加えて、温冷感判定処理部により判定された入浴者自身の温冷感に基づいて、浴槽内の湯温を変更するための制御が実行される結果、湯温が自動補正されることになり、これにより、入浴者個人個人にとって快適な入浴を自動制御により実現させ得ることになる。
本発明の風呂装置における温感自動制御部として、放熱量が第1基準値よりも大であれば、浴槽内の湯温を高温側に自動補正する構成とすることができる(請求項)。このようにすることにより、放熱量が第1基準値よりも大であれば、入浴者は寒いと感じていると判定可能であり、かかる判定結果に基づいて浴槽内の湯温を高温側に自動補正することで、この入浴者にとって快適に入浴可能となる。
本発明の風呂装置における温感自動制御部として、放熱量が第2基準値よりも小であれば、浴槽内の湯温を低温側に自動補正する構成とすることができる(請求項)。このようにすることにより、放熱量が第2基準値よりも小であれば、入浴者は暑いと感じていると判定可能であり、かかる判定結果に基づいて浴槽内の湯温を低温側に自動補正することで、この入浴者にとって快適に入浴可能となる。
本発明の風呂装置において、温冷感判定処理部による入浴者の放熱量の演算を、入浴者が浴室に入室したときの入浴者の表面温度と周囲温度とに基づいて実行するように構成することができる(請求項)。入浴者は暑いか寒いかについての温冷感を、浴室に入室したときに最初に感じることになるため、入室したときの入浴者の表面温度と周囲温度とに基づいて入浴者の放熱量を演算して温冷感の判定を行うようにすることにより、入浴者の温冷感を的確に判定し得ることになる。そして、的確な温冷感の判定結果に基づいて湯温の自動補正をすることにより、その入浴者にとって快適な入浴をより確実に実現可能となる。
以上、説明したように、本発明の風呂装置によれば、目標温度を補正することにより、入浴のための湯張り等のふろ使用前の入浴準備のための運転制御の段階から、入浴者の希望する湯温に向けて自動補正可能となる上に、温冷感判定処理部により判定された入浴者自身の温冷感に基づいて、浴槽内の湯温を変更するための制御を実行させる結果、湯温の自動補正が行われるようにしているため、入浴者個人個人にとって快適な入浴を自動制御により実現させることができるようになる。
本発明の実施形態に係る風呂装置を適用した浴室の断面説明図である。 図1の浴室の部分斜視図である。 風呂装置の模式図である。 コントローラの構成を示すブロック図である。 入浴者の温冷感を検出・判定するための構成を示すブロック図である。 サーモグラフィーにより得られる浴室内の熱画像の例を示す説明図である。 入浴者の放熱量と温冷感との関係の例を示す関係図である。 ふろ設定温度受付に係る制御内容を示すフローチャートである。 温感自動制御(ふろ使用前)に係る制御内容を示すフローチャートである。 温感自動制御(ふろ使用中)に係る制御内容を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2は、本発明の実施形態に係る風呂装置を適用した浴室の例を示す。図示省略の開閉扉により出入り可能とされた浴室6には、床面61に浴槽7が設置され、浴槽7よりも上側位置の壁面62に浴室リモコン51が設置されている。浴槽7は、風呂装置1(図1にのみ図示)と、往き配管35a及び戻り配管35bからなる循環配管35を介して接続されている。この循環配管35を通して、浴槽7及び風呂装置1の両者間で追い焚きや保温のための循環加熱が行われたり、風呂装置1からの注湯による浴槽7に対する湯張りや足し水が行われたり、し得るようになっている。そして、浴槽7内の浴槽水を入浴者個人個人にとって快適な温度に自動制御し得るようになっている。このような風呂装置1について、まず、図3を参照しつつ説明する。図3に例示の風呂装置1は、給湯機能、湯張りのための注湯機能や、追い焚きのための追い焚き機能を備えるものである。なお、本発明を実施する上では、浴槽7内の浴槽水の湯温を湯張り又は追い焚きにより所定温度にし得る機能を少なくとも備えていればよく、後述の給湯機能や、潜熱回収により高効率に熱回収するための二次熱交換器24,34等は必須の構成ではない。
図3において、符号2は給湯機能を実現するための給湯回路、3は追い焚き機能を実現するための追い焚き循環回路、4は湯張り機能を実現するための注湯回路、5はこれらの作動制御を行うための制御手段としてのコントローラである。これら給湯回路2等の各種回路2,3,4及びコントローラ5はハウジング内に内蔵された状態で一体化され、住宅等の建物の屋内又は屋外に設置される。そして、浴槽7のアダプタ71と風呂装置1との間に前記の循環配管35(戻り配管35a及び往き配管35b)が配管・接続される。
給湯回路2は、燃焼バーナ20と、この燃焼バーナ20の燃焼ガスの顕熱(燃焼熱)により入水を熱交換加熱する給湯用の一次熱交換器21と、一次熱交換器21を通過した後の燃焼排ガスから潜熱を回収するための二次熱交換器24とを備えている。入水路22からの入水は、先に二次熱交換器24において予熱され、予熱後に一次熱交換器21に入水されて主加熱される。そして、所定温度まで加熱されて出湯路23に出湯された湯が、台所や浴室6等の給湯栓25や注湯回路4などの所定の給湯箇所に給湯可能となっている。又、入水路22には入水流量センサ26や入水温度センサ27等が介装され、出湯路23には流量制御弁28や給湯温度センサ29が介装されている。
追い焚き循環回路3は、燃焼バーナ30の燃焼ガスの顕熱により循環温水を熱交換加熱する追い焚き用一次熱交換器31と、浴槽との間で浴槽水を循環させて追い焚きさせる追い焚き循環路32と、追い焚き用循環ポンプ33と、燃焼排ガスから潜熱を回収する追い焚き用二次熱交換器34とを備えている。追い焚き循環路32は、戻り路32aと往き路32bとを備えており、戻り路32aの上流端接続口321に対し戻り配管35aの下流端が接続され、戻り配管35aの上流端が浴槽7に設置された循環アダプタ71の吸い込み側に接続されている。又、往き路32bの下流端接続口322に対し往き配管35bの上流端が接続され、往き配管35bの下流端が循環アダプタ71の吐出側に接続されている。追い焚き循環路32は、追い焚き用循環ポンプ33の作動により浴槽からの浴槽水が戻り配管35a及び戻り路32aを通して先に二次熱交換器34に供給されて予熱された後に一次熱交換器31に供給され、一次熱交換器31において追い焚きのために主加熱され、追い焚き加熱後の浴槽水が往き路32b及び往き配管35bを通して浴槽7に送られるようになっている。循環ポンプ33の下流側の戻り路32aには水流スイッチ36が介装されている。なお、前記の燃焼バーナ20,30は元ガス弁,ガス比例弁や燃焼能力切替弁を介装した燃料供給系からの燃料ガスの供給を受けて燃焼作動するようになっている。
注湯回路4は、給湯回路2の出湯路23から上流端が分岐して下流端が追い焚き循環路32に合流された注湯路41と、開閉切換により注湯の実行と遮断とを切換える注湯電磁弁や縁切り弁等がユニット化された注湯ユニット42とを備えている。注湯回路4を用いた注湯運転の実行により出湯路23の湯が注湯路41,追い焚き循環路32(追い焚き循環配管35を含む)を経て浴槽7に注湯されて所定量の湯張りが行われるようになっている。なお、図3中の符号43は圧力検知式の水位センサであり、この水位センサ43は追い焚き循環路32の内圧(循環アダプタ71の位置に作用する水圧に対応)を検出することで浴槽7内の水位に換算して水位検出するようになっている。
コントローラ5は、浴室リモコン51や他のリモコン(例えば、台所リモコン52)からユーザー等による入力設定操作に基づき各種操作指令を受けて前記の各回路2,3,4等の運転を制御するものであり、マイクロコンピュータやメモリ等を含んで構成されたものである。各リモコン51,52はコントローラ5と双方向通信可能に接続され、いずれかのリモコン51,52のふろ自動スイッチがユーザーによりON操作されると、コントローラ5の後述のふろ自動制御部による制御が開始されることになる。又、浴室リモコン51には熱画像撮像カメラ(赤外線サーモグラフィー)530が設けられ、この熱画像撮像カメラ530により浴室内の所定視野角範囲を熱分布画像として可視化した熱画像にしてコントローラ5の温冷感判定処理部53(図4参照)に出力し、この温冷感判定処理部53による判定結果の出力を受けて後述の温感自動制御部57による温感自動制御が実行されるようになっている。
そして、前記コントローラ5は、図4に示すように、給湯運転を制御する給湯運転制御部54に加え、ふろ使用のための湯張り、追い焚き、保温等の各運転制御を自動で実行するふろ自動制御部55等を備えている。なお、湯張り運転制御を実行する湯張り運転制御部55a、追い焚き運転制御を実行する追い焚き運転制御部55b、所定の保温温度に維持するための保温運転制御を実行する保温運転制御部55cや、浴槽水の湯温を下げるための足し水運転制御を実行する足し水運転制御部56等を個別に設け、リモコン51からの個別の操作指令に基づき運転制御が開始されるようにすることができる。
各種運転制御について簡単に説明すると、給湯運転制御は、給湯栓25が開かれることにより最低作動流量以上の通水流量が流量センサ26により検知されると、燃焼バーナ20を燃焼作動制御して給湯設定温度になるように入水を加熱するようになっている。湯張り運転制御は、注湯ユニット42に内蔵された注湯弁を開き、出湯路23から分岐供給される湯を追い焚き循環路32を介して浴槽7まで所定量又は所定水位まで注湯するようになっている。追い焚き制御は、循環ポンプ33を作動させて浴槽水を循環させる一方、燃焼バーナ30を燃焼作動制御して戻り配管35a及び戻り路32aを通して熱交換器34,31まで供給された浴槽水をふろ設定温度まで沸きあげた上で、往き路32b及び往き配管35bを通して浴槽7に供給するようになっている。前記の湯張りのために注湯する湯の温度は、ふろ設定温度を目標にすることができるし、あるいは、ふろ設定温度に基づいて予め定められた温度を目標にすることができる。
又、保温運転制御は、湯張り及び追い焚きの各運転制御によりふろ設定温度になった浴槽水について、ふろ使用(例えば家族全員のふろ使用)が終了するまで、時間経過とともに放熱により低下する浴槽水の湯温をふろ設定温度に維持させるために所定間隔毎に追い焚きするようになっている。さらに、足し水運転制御は、浴室リモコン51からの操作指令等を受けて、燃焼作動を禁止した状態の給湯回路2から給水を注湯路41を通して浴槽7に所定量注水するようになっている。なお、この他に、追い焚き運転制御の一環として、入浴検知追い焚き運転制御を備えている。入浴検知追い焚き運転制御としては、例えば入浴者が浴槽7に入浴すると湯温よりも相対的に低温の人体が入ることにより湯温が僅かに低下することになるが、この低下する僅かな温度差分(例えば0.5℃分)について沸き上げて、湯温を元のふろ設定温度に戻す。
本発明は前記の湯張り、追い焚き、保温等のふろ使用前やふろ使用中における基本の各種運転制御に対し、季節や浴室6の環境(浴室温度)等に応じて入浴者個人個人が快適に入浴し得るように浴槽7内の浴槽水の湯温を自動補正するための温感自動制御を付加したものである。以下、本発明の特徴的な温感自動制御部57による温感自動制御について詳細に説明するが、ふろ自動制御部55が基本制御部を構成する。
温感自動制御で用いる温冷感判定処理部53(図5参照)について説明すると、赤外線サーモグラフィーにより構成された熱画像撮像カメラ530から出力された熱画像に基づいて、画像識別処理部531により画像識別処理を行う。画像識別処理に際しては、熱画像に対し可視画像の輪郭を合成することができる。画像識別は、少なくとも人体領域と、人体以外の領域との画像領域の識別を行う。人体領域(図6の熱画像例8を参照)は皮膚が露出した状態の全身画像領域として認識可能であり、静止状態の浴室6内の空間領域81を監視し、この空間領域81に対し開閉扉63から入浴者が入室すれば人体領域82が移動することにより人認識可能となる。この人認識により入浴者が浴室6内に入室したことの検知(人検知)が行われ、人検知出力が可能となる。
次に、識別した人体領域82の表面温度を表面温度検出部532により検出し、人体以外の領域から浴室6内の室内温度(浴室温度)を浴室温度検出部533により検出する。これにより、浴室6内の温度を検出するための温度センサを別途設置することなく、浴室温度を検出して出力することが可能となる。表面温度は人体領域の例えば平均値を用いることができる。又、浴室温度は、浴槽7に浴室温度よりも高温の湯が既に湯張りされている状態であるため、この浴槽7の領域を除外した空間領域81から検出される温度の例えば平均値を用いることができる。この際、浴室温度として前記空間領域81の上部又は下部のいずれかの領域の平均値を用いることもできる。
得られた入浴者の表面温度と、浴室温度とに基づいて入浴者の放熱量を放熱量演算部534により演算し、演算された放熱量から入浴者がその時点で感じている温冷感、すなわち暑いと感じているか、逆に寒い(涼しい,冷ややか)と感じているかの温冷感を温冷感判定部535により判定し、その温冷感判定結果を温感自動制御部57に出力する。放熱量の演算は、例えば、人体温度と浴室温度との温度差に、人体の表面積、及び、人体から空間領域への熱伝達率をそれぞれ乗じることで得ることができる。又、放熱量から温冷感の推測・判定は、予め定めた放熱量−温冷感の関係に基づいて行うことができる。放熱量−温冷感関係テーブル536にはそのような関係(例えば関係式や関係グラフ)が予め記憶設定されており、演算された放熱量に基づいて入浴者のその時点での温冷感を割り出すことになる。
図7は放熱量−温冷感関係テーブル536に記憶設定された関係の例を示すものである。この関係に従えば、演算された放熱量が第1基準値R1を超えれば、入浴者は寒いと感じていると判定する一方、演算された放熱量が第2基準値R2を下回れば、入浴者は暑いと感じていると判定する。そして、演算された放熱量が第1基準値R1〜第2基準値R2の範囲内であれば、入浴者は快適と感じていると判定する。
次に、図8〜図10のフローチャートを参照しつつ温感自動制御について具体的に説明する。図8は、ユーザーがリモコン51,52を用いてふろ設定温度(浴槽内の湯温についての目標温度)の入力設定操作を行った場合のふろ設定温度受付処理について示している。設定部としてのリモコン51,52からふろ設定温度の設定操作に係る操作信号が出力されると(ステップS1でYES)、設定入力されたふろ設定温度Tsを所定の記憶領域に記憶設定し、併せて、その設定時点に前記浴室温度検出部533により検出された浴室温度Rtsを所定の記憶領域に記憶する(ステップS2)。
図9は、ふろ使用前の温感自動制御について示している。ユーザーのふろ使用開始意思としてユーザーにより入力部としてのリモコン51,52のふろ自動スイッチがON操作されてその操作信号が検知されれば(ステップS11でYES)、浴室温度検出部533によりその時点の浴室温度Ronを検出して記憶する(ステップS12)。そして、この浴室温度Ronと、ふろ設定温度の設定時点の浴室温度Rtsとを対比し(ステップS13)、両時点の浴室温度Rts,Ronが同じ(実質的同一;例えばプラス・マイナス1℃であれば実質的同一)であれば、ステップS14を飛ばしてステップS15に進む一方、両時点の浴室温度Rts,Ronが互いに異なる場合にはステップS14のふろ設定温度の微調整を行う。これは、ユーザーが前回設定したふろ設定温度は、その時点の浴室環境等を前提にして快適に入浴できるであろうものと推測して選択設定した温度値であり、今回、ふろ使用開始を決めた時点の浴室環境が設定時点のそれと異なっていれば、ユーザーがふろ設定温度の設定時点に期待したであろう快適さを実現し得るように、既設定のふろ設定温度に微調整を加えるようにするものである。
すなわち、両時点の浴室温度Rts,Ronの温度差Dt(Dt=Rts−Ron)の大小の程度やプラス・マイナスに応じて既設定のふろ設定温度に微調整を自動的に加える。具体的には、Dtがマイナス側であれば、その大きさに応じてふろ設定温度Tsを僅かに低温側(例えば−0.5℃又は−1.0℃)に自動補正する。逆に、Dtがプラス側であれば、その大きさに応じてふろ設定温度Tsを僅かに高温側(例えば+0.5℃又は+1.0℃)に自動補正する。例えば、設定時点の浴室温度Rtsが20℃であり、その時点で設定されたふろ設定温度Tsが40.0℃であった場合において、ふろ自動スイッチのON操作時点の浴室温度Ronとの温度差Dtが−5℃(Ron=15℃)までの範囲であれば、ふろ設定温度Tsとして+0.5℃して40.5℃に自動補正し、Dtが−5℃から−10℃(Ron=10℃)までの範囲であれば、Tsとして+1.0℃して41.0℃に自動補正する。逆に、Dtが+5℃(Ron=25℃)までの範囲であれば、ふろ設定温度Tsとして−0.5℃して39.5℃に自動補正し、Dtが+5℃から+10℃(Ron=30℃)までの範囲であれば、Tsとして−1.0℃して39.0℃に自動補正する。温度差Dtの大小程度の区分け単位はプラス・マイナス5℃よりもさらに小さくすることができ、ふろ設定温度Tsの自動補正量の単位もプラスマイナス0.5℃よりもさらに小さくすることができる。あるいは、段階的な自動補正ではなくて、温度差Dtの大きさに応じて自動補正量を線形に増大させるようにすることができる。
そして、既設定又は自動補正後のふろ設定温度Tsに基づいて、ふろ自動制御(湯張り運転制御、追い焚き運転制御及び保温運転制御)を開始する(ステップS15)。この結果、季節やふろ使用時点の天候具合等の違いによってふろ使用開始の操作時点の浴室温度がふろ設定温度の設定時点の浴室温度と異なっていたとしても、ふろ設定温度の設定時点と同様の浴室環境(浴室温度)を前提とするユーザー好みの湯温を目標にして浴槽7に対する湯張り等を実行させることができる。以上の図9の制御が、目標温度であるふろ設定温度を補正することにより、湯温について自動補正するための制御を構成する。
図10は、ふろ使用中の温感自動制御について示している。温冷感判定処理部53からの人検知出力に基づいて浴室6内に入浴者が入室したと判定されると(ステップS21でYES)、続いて温冷感判定処理部53での温冷感判定処理を実行させる(ステップS22)。温冷感判定の出力結果が「入浴者は暑いと感じている」というものであれば(ステップS23で「暑い」)、入浴検知追い焚き運転を禁止したり、その「暑い」の軽・重度合が重ければ足し水運転を行ったりする(ステップS24)。この足し水運転を行う場合、足し水の量や継続運転時間を、「暑い」の軽・重度合に応じて複数段階に増大補正したり、あるいは、軽重度合に比例して線形に増大させたり、することができる。
すなわち、基本制御の場合には、水位センサ43(図3参照)の検出値がほぼ一定であった水位値が急激に増大側に所定量以上変動すれば、浴槽7内に入浴したものと判定して入浴検知追い焚き運転制御を開始することになるところ、前記の如く、入浴者が暑いと感じていることが検出されると、この入浴検知追い焚き運転制御の実行を禁止するのである。このようにすることで、浴槽7の湯温が入浴者の入浴により若干低下することになるとしても、そのままにしておき、これにより、浴槽7の湯温を積極的に低下するための運転をすることなく湯温低下を許容することで、湯温を低温側に変更することができ、暑いと感じている入浴者にとって少しでも快適に入浴し得るようにすることができる。さらに、入浴者が暑いと感じている程度がより大(演算された放熱量が第2基準値R2から大きく下回る)であれば、足し水運転制御を実行することにより、浴槽7の湯温をより積極的に降下させる。
逆に、温冷感判定の出力結果が「入浴者は寒いと感じている」というものであれば(ステップS23で「寒い」)、その「寒い」の軽・重度合に応じて入浴検知追い焚き運転による目標昇温度を割り増しする(ステップS25)。すなわち、基本制御の場合には、入浴検知追い焚き運転制御として、入浴者の入浴に伴い浴槽7内の湯温は例えば0.5℃程度低下するものと仮定し、この温度低下分に相当する分だけ昇温させるように、つまり0.5℃分の目標昇温度を沸き上げるようにするところ、入浴者が寒いと感じていると判定された場合には、目標昇温度を例えば1.0℃分に増大して沸き上げるようにする。これにより、浴槽7内の湯温をより高温側に変更することができ、寒いと感じている入浴者にとって少しでも快適に入浴し得るようにすることができる。目標昇温度の増大補正は、0.5℃を1.0℃に変更する他、「寒い」の軽・重度合に応じて複数段階に増大補正したり、軽重度合に比例して線形に増大補正したり、することができる。例えば、演算された放熱量の第2基準値R2との差が大きい程、増大補正量を大きくする。以上の図10の制御が、入浴者の温冷感に応じて、基本制御部としてのふろ自動制御部等が有する追い焚き運転制御や足し水運転制御等の制御の内から浴槽7内の湯温を変更するための制御を選択的に実行させることにより、湯温について自動補正するための制御を構成する。
以上の温感自動制御部57による温感自動制御の場合、入浴者個人個人にとって快適な入浴を実現させることができるようになる。
<他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限らず、他の構成を採用することができる。例えば、浴室温度の検出のために、浴室6内の雰囲気温度を検出するための温度センサ(例えばサーミスタ)を別途設置し、この温度センサにより浴室温度を検出するようにすることができる。入浴者の温冷感を検出するために、入浴者自体の表面温度と浴室温度とから入浴者の放熱量を演算により求め、この放熱量に基づいて温冷感を判定するようにしているが、これに限らず、入浴者自体の全体又は特定部位の表面温度と浴室温度との対比から入浴者の温冷感を判定することができる。図8のフローチャートにおいて、ユーザーのふろ使用開始意図をふろ自動スイッチのON操作により判定しているが、これに限らず、湯張り運転制御を開始させるための湯張りスイッチのON操作により判定することができる。この場合、ふろ自動制御部に加えて、又は、ふろ自動制御部に代えて、湯張り運転制御部や、追い焚き運転制御部を個別に備えるようにすることができ、湯張り運転制御部や追い焚き運転制御部が基本制御部を構成することになる。さらに、入浴者の放熱量と入浴者が感じている温冷感との関係について定めた放熱量−温冷感の関係は図7に例示したものに限らず、例えば第1基準値R1と第2基準値R2とを互いに同じ値にして、一つの基準値を境界にして温冷感を判定することができる。
1 風呂装置
6 浴室
7 浴槽
51 浴室リモコン(入力部、設定部)
52 台所リモコン(入力部、設定部)
53 温冷感判定処理部
55 ふろ自動制御部(基本制御部)
57 温感自動制御部
530 熱画像撮像カメラ

Claims (4)

  1. 浴槽内の湯温についてユーザーの入力設定に基づき制御するための基本制御部と、少なくとも入浴者の表面温度を検出することにより入浴者が感じている温冷感を判定処理するための温冷感判定処理部と、を備えた風呂装置であって、
    前記浴槽内の湯温について目標温度を設定するための設定部と、前記浴槽に対する湯張りを開始するための指令を入力するための入力部と、前記基本制御部により制御される前記浴槽内の湯温について自動補正するための温感自動制御部とを備えており、
    前記温冷感判定処理部は、入浴者の人体領域の表面温度と、人体領域以外の周囲温度とから前記入浴者の放熱量を演算し、演算された放熱量に基づいて前記入浴者の温冷感を判定するように構成され、
    記温感自動制御部は、前記設定部により目標温度が設定されたときの周囲温度と、入力部により湯張りを開始するための指令が入力されたときの周囲温度との対比に基づいて、前記目標温度を補正することにより、前記浴槽内の湯温について自動補正するための制御を備えると共に、前記温冷感判定処理部により判定された入浴者の温冷感に基づいて、前記基本制御部による前記浴槽内の湯温を変更するための制御を実行させることにより、前記湯温について自動補正するための制御を備えている、
    ことを特徴とする風呂装置。
  2. 請求項に記載の風呂装置であって、
    前記温感自動制御部は、前記放熱量が第1基準値よりも大であれば、前記浴槽内の湯温を高温側に自動補正するように構成されている、風呂装置。
  3. 請求項又は請求項に記載の風呂装置であって、
    前記温感自動制御部は、前記放熱量が第2基準値よりも小であれば、前記浴槽内の湯温を低温側に自動補正するように構成されている、風呂装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の風呂装置であって、
    前記温冷感判定処理部による入浴者の放熱量の演算は、入浴者が浴室に入室したときの入浴者の表面温度と周囲温度とに基づいて実行されるように構成されている、風呂装置。
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