JP6765266B2 - 外壁用目地材および外壁の乾式目地構造 - Google Patents

外壁用目地材および外壁の乾式目地構造 Download PDF

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Description

この発明は、金属系外壁材やその他の外壁材で構成される外壁に適用される外壁用目地材および外壁の乾式目地構造に関する。
従来、外壁用目地材として、水密性や施工性を向上させるために、その断面形状が種々工夫されている。例えば、目地材芯部の両側に、目地深さ方向に複数のひれ状部が並ぶ形状とした目地材がある。また、外壁用目地材とは別に耐火材を設けたり、耐火機能を持たせた外壁用耐火目地材についても提案されている。
金属系外壁材の外壁では一般的に、図9に示すように、外壁材51,51間の縦目地52は、基本的には湿式のシーリング53を設け、その裏面に、耐火性能を向上させるためにセラミックファイバー材54を設けている。外壁材51は、胴縁となる金属性パイプからなる下地材55にドリルビス56で止め付けている。この他に、目地シール58およびシーリングテープ59を設けている。
セラミック系外壁材の外壁では、耐火性の確保のために、縦目地に熱膨張性耐火材を介在させた耐火目地構造が提案されている(例えば、特許文献1〜4)。これらの提案例において、水密性は、いずれも前記熱膨張性耐火材とは別に、シーリング材等を縦目地に設けて確保している。特許文献2では、シーリング材を用いずに、金属製または難燃性樹脂製の目地ジョイナーを前記熱膨張性耐火材と共に用いることについても提案されている。目地ジョイナーは、例えば横断面H形とし、その両フランジ部を外壁材の内外両面に沿わせる。
この他に、ゴムまたは樹脂製のガスケット本体内に熱膨張性耐火材を埋め込んだ耐火目地ガスケットが提案されている(例えば、特許文献5,6)。
特開2015−098772号公報 特開2006−009428号公報 特開2015−061971号公報 特開2003−147870号公報 特開2004−316082号公報 特許第5283490号公報
前記目地材芯部の両側に、目地深さ方向に複数のひれ状部が並ぶ形状とした乾式の目地材は、複数のひれ状部があるため、水密性において優れる。しかし、複数のひれ状部があるために目地内への挿入時の抵抗が大きく、施工性に問題がある。挿入時の抵抗が小さくなるように寸法設計すれば、挿入は容易になるが、水密性が低下することになる。
また、目地に耐火性を持たせる場合は、次のような問題がある。
図9の従来例では、水密性においてはシーリング材53に頼り、耐火性能についてはセラミックファイバー材54に頼る構造となり、施工時において、多数の工程が必要となる。また、シーリング材53は屋外側から充填する作業となり、外壁材の施工後に目地処理作業を行うため、無足場化が困難である。
前記熱膨張性耐火材を介在させた耐火目地構造の各提案例は、耐火性については優れるが、水密性の確保のためにシーリング材等の水密材を用いるため、図9の例と同様に多数の工程が必要となり、また無足場化も困難である。前記金属製等の目地ジョイナーを用いる提案例では、熱膨張性耐火材を目地ジョイナーに保持させており、そのため、外壁材を順に隣接配置する際に目地ジョイナーを間に介在させるだけよく、外壁材の施工法によっては目地処理の施工性に優れる。しかし、1枚の外壁材を施工する都度、目地ジョイナーを介在させる作業が必要であり、複数枚の外壁材を先に施工しておいて、後に目地処理作業を行うことは困難である。外壁の施工の効率化のため、例えば複数枚の外壁材をユニット化し、躯体に纏めて設置した後に目地処理を行うことが提案されており、このような外壁の施工法を採る場合には使用しにくい。
この発明の目的は、水密性および施工性の両方に優れる外壁用目地材を提供することである。
この発明の他の目的は、さらに、部材点数を増やすことなく優れた耐火性能を確保することである。
この発明の他の目的は、水密性および施工性の両方に優れる外壁の乾式目地構造を提供することである。
この発明の第1の外壁用目地材は、
隣合う外壁材間の目地に介在させる目地材であって、水密性および弾力性を 有する長尺形状単一の部材からなり、かつ頭部とこの頭部における裏面の幅方向中央から延びる平板状の屈曲性脚部とを備え、前記屈曲性脚部は、前記頭部に繋がる基端部および他の複数箇所に屈曲用溝部を有し、
前記目地への介在状態で、前記頭部は両側縁が前記目地の両側の内面にそれぞれ接し、前記屈曲性脚部は前記屈曲用溝部で屈曲した折り畳み状で前記目地の両側の内面に押しつけ状態とされて介在する、ことを特徴とする。
この構成によると、目地への配置状態では、前記屈曲性脚部の折り畳み体および前記頭部がそれぞれ目地の内面に接して水密性を得る。頭部と屈曲性脚部の折り畳み体との複数箇所で目地の内面に接するため、優れた水密性が得られる。施工時は、前記屈曲性脚部が平面状に広がったままで、まず頭部を目地内に適切な深さまで挿入し、この後、一部が目地から出た状態となる脚部を折り畳みながら目地内に挿入する。このように折り畳みながら目地内に挿入すればよく、そのため、挿入完了状態で目地内面に強く圧し当たる状態となるように挿入する場合でも、比較的に弱い押し込み力で挿入することができ、施工性がよい。前記屈曲性脚部は、屈曲用溝部が設けられていて、ここで屈曲し易くなっているため、容易に折り畳み状態とすることができる。これらのため、水密性および施工性の両方に優れる外壁用目地材となる。
この構成の外壁用目地材において、前記屈曲性脚部は、前記頭部に繋がる基端部の他に前記屈曲用溝部を4箇所以上に有し、前記頭部に繋がる基端部から先端部へ向かう2番目以降の前記各屈曲用溝部で屈曲して断面四角形状に折り畳まれた形状とされて前記目地の両側の内面間に、これら内面に押しつけ状態に介在可能な構成としてもよい。
この構成の場合は、屈曲用溝部を4箇所以上に有するため、例えば断面四角形状に前記脚部を折り畳むことができ、この四角形状に折り畳まれた脚部は、対向する2辺で目地の内面に接し、残りの2辺で柔軟な弾力性を有することになって、目地への広い押しつけ面積を得ながら、優れた弾力性変形性も得られる。そのため、水密性および施工性がより優れたものとなる。
この発明の第2の外壁用目地材は、
隣合う外壁材間の目地に介在させる目地材であって、それぞれ水密性および弾力性を有し、前記目地の屋外側に位置させる屋外側目地材と、屋内側に位置させる屋内側目地材との2部材から構成され、
前記屋外側目地材は、頭部とこの頭部における裏面の幅方向中央から延びる平板状の屈曲性脚部とを備え、この屈曲性脚部は、前記頭部に繋がる基端部および中間部の2箇所に屈曲用溝部を有し、
前記屋内側目地材は折り畳まれた形状であり、
前記目地への介在状態で、
前記屋外側目地材の前記頭部は両側縁が前記目地の両側の内面にそれぞれ接し、前記屈曲性脚部における前記中間の屈曲用溝部よりも前記頭部から遠い脚部先端側部分が前記目地の片方の内面に沿い、前記中間部の屈曲用溝部よりも前記頭部に近い脚部基端側部分が、前記目地の深さ方向に対して斜めとなり、
前記屋内側目地材は、前記屋外側目地材の前記脚部先端側部分とこの脚部先端側部分の配置側と反対側の前記目地の内面との間に、これら脚部先端側部分と目地の内面とに押しつけ状態で介在する、ことを特徴とする。なお、この明細書において、「折り畳まれた形状」とは、折り畳んで形成したか否かを問わず、出来上がった形状として、部材を折り畳んだ結果としてできる形状と同様な形状であることをいう。
この構成の目地材は、施工に際しては、目地に屋内側から屋外側目地材を先に挿入し、その後に屋内側目地材を目地に挿入する。この目地材は、目地への挿入が上記のように2回に分けて行える。そのため、目地材の幅を広くして目地内面に目地材が強く押し当てられるように設計されていて一体では適正な挿入が困難な場合であっても、適正な挿入が容易に行える。また、屋内側目地材は自然状態で折り畳まれた形状であり、柔軟に弾力性変形し易い。そのため、目地内面への適正な押しつけを行いながら、目地への挿入が行い易い。
この構成の外壁用目地材において、前記屋内側目地材は、屋内側面における目地幅方向の中間に溝部を有し、この溝部の両側の部分が互いに折り畳まれた形状であってもよい。 この構成の場合、屋内側目地材が自然状態で中央の溝部で折り畳まれた形状であり、溝部の幅が変形代となる。そのため、屋内側目地材がより柔軟に弾力性変形し、目地内面への適正な押しつけを行いながら、目地への挿入がより行い易い。
この発明における前記各外壁用目地材は、水密性および弾力性を有する熱膨張性耐火材から形成されるものであってもよい。
熱膨張性耐火材は、火災等により高温となることで、その体積が著しく膨張する(例えば体積が数倍ないし数十倍になる)耐火材の総称である。この材質を外壁用目地材とすることで、水密性と耐火性との両方が得られる。
この発明の外壁の乾式目地構造は、この発明の上記いずれかの構成の外壁用目地材が、隣合う外壁材間の目地に介在した構造である。
この構成によると、水密性および施工性の両方に優れる乾式目地構造となる。
この発明の第1の外壁用目地材は、隣合う外壁材間の目地に介在させる目地材であって、水密性および弾力性を有する長尺形状単一の部材からなり、かつ頭部とこの頭部における裏面の幅方向中央から延びる平板状の屈曲性脚部とを備え、前記屈曲性脚部は、前記頭部に繋がる基端部および他の複数箇所に屈曲用溝部を有し、前記目地への介在状態で、前記頭部は両側縁が前記目地の両側の内面にそれぞれ接し、前記屈曲性脚部は前記屈曲用溝部で屈曲した折り畳み状とされて前記目地の両側の内面に押しつけ状態で介在するため、水密性および施工性の両方に優れる。
この発明の第2の外壁用目地材は、隣合う外壁材間の目地に介在させる目地材であって、それぞれ水密性および弾力性を有する長尺形状であり前記目地の屋外側に位置させる屋外側目地材と、屋内側に位置させる屋内側目地材との2部材から構成され、前記屋外側目地材は、頭部とこの頭部における裏面の幅方向中央から延びる平板状の屈曲性脚部とを備え、この屈曲性脚部は、前記頭部に繋がる基端部および中間部の2箇所に屈曲用溝部を有し、前記屋内側目地材は折り畳まれた形状であり、前記目地への介在状態で、前記屋外側目地材の前記頭部は両側縁が前記目地の両側の内面にそれぞれ接し、前記屈曲性脚部における前記中間部の屈曲用溝部よりも前記頭部から遠い脚部先端側部分が前記目地の片方の内面に沿い、前記頭部に近い脚部基端側部分が、前記目地の深さ方向に対して斜めとなり、前記屋内側目地材は、前記屋外側目地材の前記脚部先端側部分とこの脚部先端側部分の配置側と反対側の前記目地の内面との間に押しつけ状態で介在するため、水密性および施工性の両方に優れる。
これら第1および第2の外壁用目地材において、水密性および弾力性を有する熱膨張性耐火材からなる場合は、水密性と耐火性との両方が得られる。
この発明の外壁の乾式目地構造は、この発明の外壁用目地材が、隣合う外壁材間の目地に介在した構造であるため、水密性および施工性の両方に優れる乾式目地構造となる。
この発明の第1の実施形態に係る外壁の乾式目地構造を示す水平断面図である。 同乾式目地構造における自然状態の目地材と目地との寸法関係を示す水平断面図である。 同乾式目地構造における目地材の自然状態の断面図である。 同乾式目地構造を適用した外壁の一部を示す水平断面図である。 同外壁の施工過程を示す部分省略正面図である。 他の実施形態に係る外壁の乾式目地構造を示す水平断面図である。 同乾式目地構造における自然状態の目地材と目地との寸法関係を示す水平断面図である。 同乾式目地構造における目地材の各構成部材の断面図である。 従来の目地構造の水平断面図である。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図5と共に説明する。この外壁の乾式目地構造は、外壁1の隣合う外壁材2,2間の縦目地となる目地3における乾式目地構造であって、目地3が、外壁材2の屋内側から目地材4を挿入可能な形状である。目地材4は、目地3の屋内側から挿入されて目地材4の持つ弾力性により目地3内の両側の内面3a,3aに押しつけ状態で介在している。
目地材4について、具体的に説明する。目地材4は、水密性および弾力性を有する熱膨張性耐火材からなる長尺形状単一の部材であり、かつ頭部4Hとこの頭部4Hにおける裏面の幅方向中央から延びる平板状の屈曲性脚部4Lとを備える。屈曲性脚部4Lは、頭部4Hに繋がる基端部および他の複数箇所(図示の例では4箇所)に屈曲用溝部17(17〜17)を有する。頭部4Hは、両側縁が縁部側に到るに従って薄肉となるひれ状に形成されている。
この目地材4は、自然状態では図3に示すように、屈曲性脚部4Lの屈曲用溝部17で区分された最も頭部4Hに近い脚部分割体部4Lは、頭部4Hに対して、溝部17で屈曲して傾斜して延び、残りの脚部分割体部4L〜4Lは、互いに平板状に繋がっていて、頭部4Hに近い脚部分割体部4Lから屈曲用溝部17で逆方向に傾斜して頭部に対して略垂直に延びている。
図1において、この実施形態の目地材4は、目地3への介在状態で、頭部4Hは両側縁が目地3の両側の内面3aにそれぞれ接し、屈曲性脚部4Lは屈曲用溝部17で屈曲した折り畳み状で目地3の両側の内面3aに押しつけ状態で介在する。屈曲性脚部4Lの折り畳み形状は、この例では四角形状となる。
目地材4の材質は、前述のように水密性および弾力性を有する熱膨張性耐火材である。熱膨張性耐火材は、火災等により高温となることで、その体積が著しく膨張する(例えば体積が数倍ないし数十倍になる)耐火材の総称である。熱膨張性耐火材としては、例えば、エポキシ樹脂、EPDMゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、熱硬化性発泡樹脂等の樹脂成分と、熱膨張性黒鉛、リン化合物、無機充填材等を配合した熱膨張性樹脂組成物を成形した熱膨張性耐火成形体等を用いることができる。このような樹脂成分を有し成形された熱膨張性耐火材は、その樹脂成分のため、水密性および弾力性を有するものとなる。配合により、熱膨張性耐火材における水密性および弾力性をある程度高めることができ、そのような水密性および弾力性を高めた熱膨張性耐火材が、目地材4の材質として好ましい。
なお、熱膨張性耐火材は、市販品として、テープ状に成形したものであれば、例えば、積水化学工業社製のフィブロック(登録商標、エポキシ樹脂やゴムと、熱膨張性黒鉛等を含有する樹脂組成物を含むシート材料)や、住友スリーエム社製のファイヤーバリア(クロロプレンゴムとバーキュライトを含有する樹脂組成物からなるシート材料等)がある。前記フィブロックを用いた目地材の組成は、例えば次の組成とされる。数値の単位は部数(%)である。EPDM:37.1、熱膨張性黒鉛:7.6、無機系充填剤:55.3
この構成の目地材4によると、目地3への配置状態では、屈曲性脚部4Lの折り畳み体および頭部4Hがそれぞれ目地3の内面3aに接して水密性を得る。頭部4Hと屈曲性脚部4Lの折り畳み体との複数箇所で目地3の内面3aに接するため、優れた水密性が得られる。
施工時は、屈曲性脚部4Lが平面状に広がったままで、まず頭部4Hを目地3内に適切な深さまで挿入し、この後、一部が目地3から出た状態となる屈曲性脚部4Lを折り畳みながら目地3内に挿入する。このように折り畳みながら目地3内に押し込めばよく、そのため、挿入完了状態では目地3の内面3aに強く圧し当たる状態となる場合でも、比較的に弱い押し込み力で挿入することができ、施工性が良い。屈曲性脚部4Lは、屈曲用溝部17が設けられていて、ここで屈曲し易くなっているため、容易に折り畳み状態とすることができる。これらのため、水密性および施工性の両方に優れた乾式目地構造を構成できる。
また、この実施形態では、目地材4の屈曲性脚部4Lは、頭部4Hに繋がる基端部の他に屈曲用溝部17を4箇所に有し、頭部4Hに繋がる基端部から先端部へ向かう2番目以降の各屈曲用溝部17〜17で屈曲して断面四角形に折り畳まれた形状とされる。この四角形の状態で目地3の両側の内面3aに押しつけ状態に介在する。この場合に、四角形状に折り畳まれた屈曲性脚部4Lは、対向する2辺で目地3の内面3aに面接触となって接し、残りの2辺で柔軟な弾力性を有することになる。そのため、目地3の内面3aへの広い押しつけ面積を得ながら、優れた弾力性変形性も得られる。これにより、水密性および施工性がより優れたものとなる。このように、熱膨張性耐火材からなる目地材4で優れた耐火機能を得ながら、水密性、弾力性が得られて施工性にも優れたものとなる。
次に、外壁1およびその目地構造につき説明する。図1において、外壁材2は、外殻となる金属板5を有する外壁パネルであり、内部に不燃断熱材6が充填されている。この種の外壁材2は、金属サンドイッチパネルとも呼ばれる。金属板5には鋼板等が用いられる。不燃断熱材6は、ロックウール等の非定形の材料であるが、けい酸カルシウムや石膏ボード等であってもよい。不燃断熱材6の小口面は、石膏ボード等の定形の不燃断熱材からなる小口覆い部材7で覆っている。
金属板5は、屋外面を構成する屋外金属板部5aと、屋内面を構成する屋内側金属板部5bとを有し、外壁材2の両側縁において、屋外金属板部5aから、目地3内に折れ曲がって延びる目地内金属板部5cが設けられている。目地内金属板部5cは、目地3の屋外側開口縁から目地の深さ方向の中間までとされて、屋外金属板部5aと屋内側金属板部5bとは連続しておらず、これら屋内外の金属板部5a,5bの熱橋を回避している。このため、目地3の内面3aは、目地内金属板部5cの先端から屋外側開口縁までの範囲が目地内金属板部5cの表面である金属面部3aaとなり、目地内金属板部5cの先端から屋内側開口縁までの範囲が小口覆い部材7の表面である非金属面部3abとなっている。目地内金属板部5cの先端には、目地3の幅方向の中央側へ立ち上がる突出縁5caが、折り曲げによって長手方向に沿い設けられている。突出縁5caは、その先端で折り返された2重であってもよい。
この構成の乾式目地構造によると、目地材4が水密性および弾力性を有する長尺形状の熱膨張性耐火材からなるため、一つの目地材4を目地3に挿入するだけで、目地3の水密性と耐火性を得ることができる。そのため、少ない部材点数で耐火性および水密性が得られて、施工の工程が少なくて済む。また、目地3は、外壁材2の屋内側から目地材4を挿入可能な形状であるため、外壁材2の躯体11(図5)への取付後に、屋内側から施工でき、目地施工の無足場化が可能となる。
また、熱膨張性耐火材は、火災時にはその熱で大きく膨張するため、このような熱膨張性耐火材からなる目地材4が用いられていることで、火災時に目地3を密に隙間なく塞ぎ、一般の耐火材に比べて目地3における耐火性能が優れたものとなる。
熱膨張性耐火材からなる目地材4は、耐火性および熱膨張性を与える必要から、材料が限られ、水密性確保専用のガスケットに比べると、接触面での水密性が低い。そのため、外壁材2がセラミック系の材料で構成されていて目地内面3aもそのセラミック系の材料が露出している場合は、目地内面3aの表面が粗いため、熱膨張性耐火材からなる目地材4が押しつけ状態に接していても、水密性を十分に確保できない場合がある。このため、従来、セラミック系外壁材を用いた外壁の目地では、熱膨張性耐火材とは別に、シーリング材や水密性確保専用のガスケットと併用している。
しかし、この実施形態では、目地3の内面3aの屋外側部分が、目地内金属板部5cの表面である金属面部3aaとなり、この金属面部3aaに目地材4の頭部4Hの両側縁が押しつけ状態に接している。金属面部3aaは、その表面粗さが小さく、熱膨張性耐火材からなる目地材4であっても、水密性を十分に確保することが可能である。屈曲性脚部4Lの折り畳み体は非金属面部3abに接しているが、頭部4Hの両側縁が金属面部3aaに接するため、目地3の水密性が確保できる。
また、この実施形態では、外壁材2が、2枚の金属板部5a,5bの間にロックウール等の不燃性断熱材を挟み込んだ金属サンドイッチパネルとされていて、軽量で断熱性に優れる。このような外殻が金属板5からなる外壁材2を用いた外壁1において、この水密性および弾力性を有する熱膨張性耐火材からなる目地材4を介在させる目地構造とすることで、一つの目地材4を挿入するだけで水密性および耐火性の両方を確保できる外壁1となる。
上記のような金属サンドイッチパネルからなる外壁材2の躯体11への設置については、図5と共に前述したように、複数枚の外壁材2をユニット化して設置することで施工性を高めることが提案されており、その場合、目地処理作業は外壁材2の設置後の作業となる。また、上記ユニット化した外壁材2の設置について、無足場化が提案されており、その場合、目地処理だけに足場を組むのでは無駄が多く、無足場化が要求される。この実施形態の外壁の乾式目地構造によると、屋内側から目地材4を挿入するだけで目地施工が行えるため、このような無足場化の要求に応じることができる。
図6〜図8は他の実施形態を示す。この実施形態では、目地材4が、目地3内の屋外側に位置する屋外側目地材4Cと屋内側に位置する屋内側目地材4Dとで構成され、これら屋外側目地材4Cおよび屋内側目地材4Dは、いずれも、水密性および弾力性を有する長尺形状の熱膨張性耐火材である。
図8(A),(B)はそれぞれ屋外側目地材4Cおよび屋内側目地材4Dに外力が作用しない自然状態を示す。同図に示すように、屋外側目地材4Cは、頭部4Caとこの頭部4Caにおける裏面の幅方向中央から延びる平板状の屈曲性脚部4Cbとを備える。この屈曲性脚部4Cbは、頭部4Caに繋がる基端部および中間部の2箇所に屈曲用溝部15,15を有する。頭部4Caは、両側縁が縁部側に到るに従って薄肉となるひれ状に形成され、また自然状態において屈曲用溝部15で屈曲して屈曲性脚部4Cbに対し傾斜している。屋内側目地材4Dは、幅方向の中央に溝部16を有し、自然状態で、溝部16の両側部分が互いに2つ折りに折り畳まれた形状である。
なお、屋内側目地材4Dは、2つ折りに限らず、3つ折りに折り畳まれた形状であっても、また四角形に折り畳まれた形状であっても良い。
図6に示すように、この実施形態の目地材4は、目地3への介在状態で、屋外側目地材4Cの頭部4Caが、両側縁が目地3の両側の内面3a,3aにそれぞれ接する。屈曲性脚部4Cbにおける中間部の屈曲用溝部15よりも頭部4Caから遠い脚部先端側部分4Cbbは、目地3の片方の内面に沿う。中間部の屈曲用溝部15よりも頭部4Caに近い脚部基端側部分4Cbaは、目地3の深さ方向に対して斜めとなる。
屋内側目地材4Dは、屋外側目地材4Cの脚部先端側部分4Cbbとこの脚部先端側部分4Cbbの配置側とは反対側の目地3の内面3aとの間に押しつけ状態で介在する。
屋外側目地材4Cおよび屋内側目地材4Dの幅寸法は、自然状態では、図7に示すように、いずれも目地3の幅B,B′よりも若干広く形成されている。
この実施形態の目地材4は、施工に際しては、目地3に屋内側から屋外側目地材4Cを先に挿入し、その後に屋内側目地材4Dを目地3に挿入する。この目地材4は、目地3への挿入が上記のように2回に分けて行える。そのため、目地材4の幅を広くして目地内面3に目地材4が強く押し当てられるようにされていて一体では適正な挿入が困難な場合であっても、適正な挿入が容易に行える。また、屋内側目地材4Dは自然状態で中央の溝部16で折り畳まれた形状であり、溝部16の幅が変形代となる。そのため、屋内側目地材4Dが柔軟に弾力性変形し、目地内面3aへの適切な押しつけを行いながら、目地3への挿入が行い易い。
なお、上記各実施形態では、目地材4は、いずれも水密性および弾力性を有する熱膨張性耐火材としたが、目地材4は、水密性および弾力性を有していれば良く、必ずしも熱膨張性耐火材でなくてもよい。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…外壁
2…外壁材
3…目地
3a…内面
3aa…金属面部
3ab…非金属面部
4…目地材
4C…屋外側目地材
4D…屋内側目地材
4Ca…頭部
4Cb…屈曲性脚部
4H…頭部
4L…屈曲性脚部
5…金属板
5a…屋外金属板部
5b…屋内側金属板部
5c…目地内金属板部
5ca…突出縁
6…不燃断熱材
7…小口覆い部材
10…胴縁
11…躯体
15(15,15)…屈曲用溝部
17(17〜17)…屈曲用溝部
A…幅
B,B′…幅

Claims (6)

  1. 隣合う外壁材間の目地に介在させる目地材であって、水密性および弾力性を有する長尺形状単一の部材からなり、かつ頭部とこの頭部における裏面の幅方向中央から延びる平板状の屈曲性脚部とを備え、前記屈曲性脚部は、前記頭部に繋がる基端部および他の複数箇所に屈曲用溝部を有し、
    前記目地への介在状態で、前記頭部は両側縁が前記目地の両側の内面にそれぞれ接し、前記屈曲性脚部は前記屈曲用溝部で屈曲した折り畳み状とされて前記目地の両側の内面に押しつけ状態で介在する、
    ことを特徴とする外壁用目地材。
  2. 請求項1に記載の外壁用目地材において、前記屈曲性脚部は、前記頭部に繋がる基端部の他に前記屈曲用溝部を4箇所以上に有し、前記頭部に繋がる基端部から先端部へ向かう2番目以降の前記各屈曲用溝部で屈曲して断面四角形に折り畳まれた形状とされて前記目地に両側の内面間に、これら内面に押しつけ状態に介在可能である外壁用目地材。
  3. 隣合う外壁材間の目地に介在させる目地材であって、それぞれ水密性および弾力性を有する長尺形状であり前記目地の屋外側に位置させる屋外側目地材と、屋内側に位置させる屋内側目地材との2部材から構成され、
    前記屋外側目地材は、頭部とこの頭部における裏面の幅方向中央から延びる平板状の屈曲性脚部とを備え、この屈曲性脚部は、前記頭部に繋がる基端部および中間部の2箇所に屈曲用溝部を有し、
    前記屋内側目地材は折り畳まれた形状であり、
    前記目地への介在状態で、
    前記屋外側目地材の前記頭部は両側縁が前記目地の両側の内面にそれぞれ接し、前記屈曲性脚部における前記中間部の屈曲用溝部よりも前記頭部から遠い脚部先端側部分が前記目地の片方の内面に沿い、前記中間部の屈曲用溝部よりも前記頭部に近い脚部基端側部分が、前記目地の深さ方向に対して斜めとなり、
    前記屋内側目地材は、前記屋外側目地材の前記脚部先端側部分とこの脚部先端側部分の配置側と反対側の前記目地の内面との間に押しつけ状態で介在する、
    ことを特徴とする外壁用目地材。
  4. 請求項3に記載の外壁用目地材であって、前記屋内側目地材は、屋内側面における目地幅方向の中間に溝部を有し、この溝部の両側の部分が互いに折り畳まれた形状である外壁用目地材。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の外壁用目地材において、水密性および弾力性を有する熱膨張性耐火材からなる外壁用目地材。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の外壁用目地材が、隣合う外壁材間の目地に介在した外壁の乾式目地構造。
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