JP6764907B2 - 自動車のルーフ構造 - Google Patents
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Description
すなわち、フロントルーフと、リヤルーフおよびリヤウインドガラスを有するバックルーフと、を含むルーフ部材と、該ルーフ部材を使用位置(ルーフ閉止位置)と格納位置(ルーフ閉成位置)とに変更させるリンク機構と、を備えた自動車のルーフ構造において、上述のバックルーフを、フロントルーフと車体側部材とのそれぞれに対して枢支結合し、これにより第1および第2リンクから成る4節リンクの第1リンクとして機能させるよう構成したものである。
図面は、自動車のルーフ構造を示し、図1は当該ルーフ構造を備えた自動車の側面図であって、図1において、左右一対のフロントピラー1,1(但し、図面では車両右側のフロントピラーのみを示す)を設け、これら左右一対のフロントピラー1,1上端部相互間を車幅方向に連結するフロントヘッダ2を設けている。
上述のフロントピラー1の後部には乗員乗降用の左右のドア開口部4(図面では、車両右側のドア開口部のみを示す)と連続するように車室5を形成しており、この車室5の上方を、フロントルーフ6と、リヤルーフ7と、リヤウインドガラス8を有するガラスユニット9と、ガラスユニット9の開口(図3の10a参照)を有するデッキカバー10とで開閉可能に覆っている。
また、上述の車室5の直後における車体側には、上述のフロントルーフ6、リヤルーフ7およびガラスユニット9を格納するルーフ格納部11が形成されている。
上述のフロントヘッダ2は、ヘッダアウタパネル2aとヘッダインナパネル2bとを接合固定して、車幅方向に延びるヘッダ閉断面2cを備えており、上述のヘッダインナパネル2bの下部には、下向き凹形状のラッチ12を取付けている。
また、上述のフロントルーフ6はルーフアッパパネル6aとルーフインナパネル6bとをヘミング加工により一体化したもので、上述のルーフインナパネル6bの下部にはロック装置ユニット13を取付けている。
図3に示すように、上述のフロントルーフ6におけるルーフインナパネル6bの下部にはフロントルーフ支持ブラケット24(以下、単にブラケット24と略記する)が取付けられている。
また、上述のリヤルーフ7はルーフアッパパネル7aとルーフインナパネル7bとを一体化したものである。
上述のデッキカバー10はリヤルーフ7の後部に設けられており、かつ、ガラスユニット9の開口10aを有するものである。つまり、ガラスユニット9はリヤルーフ7の後部に対して後方に離間して設けられている。
またボディサイド部28にはギヤ軸30を介して原動ギヤ31を取付けており、この原動ギヤ31を上述の作動ギヤ26に噛合わせている。なお、原動ギヤ31は図示しないモータにより正逆駆動される。
上述の前後リンクR1の前端部はピン34を介してブラケット24の前部に枢支連結されている。
上述のように構成したリヤルーフ支持リンクR0とフロントルーフ支持リンク機構F0との両者で、図3に示すように、フロントルーフ6およびリヤルーフ7の両ルーフ閉止状態(いわゆるルーフ全閉状態)を維持すべく構成している。
そして、前リンクU1、後リンクU2、ピン40〜43と、前後リンクR1の一部およびブラケット25の一部とで4節リンクを構成している。
リヤルーフ7は前後リンクR1と上下リンクR2とが一体化されたリヤルーフ支持リンクR0にて直接開閉制御される(図6〜図12参照)。
軸27(駆動リンク基端軸)、第2リンクF2のピン39(先端軸)、ピン36、第1リンクF1の軸35(基端軸)から成り、軸35とピン39とを結ぶ線分L1に対しピン36が車両前方に位置し、各軸27,35が車体に固定された第1の4節リンクと、前後リンクR1の先端のピン34と軸27、第3リンクF3先端のピン38、第2リンクF2後端のピン37から成り、ピン37,34を結ぶ線分L2に対してピン38が上方に位置する第2の4節リンクと、でフロントルーフ6が開閉制御される。
ピン36の前方変位により、第2の4節リンクのピン37がピン39に対し前方へ回動変位して、ピン34とピン37とが接近し、ピン38がピン34に対し上方へ回動変位するように各軸間距離(各ピン間距離)が設定される。
これにより、フロントルーフ6が略平行に後方変位し、閉止位置(図6参照)と格納位置(図12参照)において特に水平に近づく。
上述の第1の4節リンクと、前後リンクR1の後部に互いに離間して支持される前リンクU1、後リンクU2(平行リンク)と、ブラケット25とから成る第3の4節リンクと、平行リンクの前リンクU1と第2リンクF2とを連結する連結リンクC1とで、ガラスユニット9が開閉制御される。
具体的には、第1の4節リンクにおいて、前後リンクR1が格納駆動により後傾される際に、軸35に対しピン39が接近し、ピン36が前方変位する(図7参照)。
また上述のデッキカバー10はその下部にデッキカバー支持ブラケット50(以下単にブラケット50と略記する)を備えている。
上述の基端軸51はルーフ側の駆動モータとは別のデッキカバー10専用の駆動モータにより正逆駆動されるよう構成している。
なお、図6〜図12において、軸27とピン34とを結ぶ線を点線αで示し、ピン39と点線αとを直角に結ぶ線を点線βで示している。
なお、図中、矢印Frは車両前方を示し、矢印Reは車両後方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このため、例えば、フロントルーフ6前端のフック21を車体側(図2に示すフロントヘッダ2参照)のラッチ12に係合させる等のフロントルーフ6を完全に閉止する位置へ前方移動させる必要がある際に、特に有効となる。
また、ルーフ間の位置調整も容易にでき位置精度の向上、シール性の向上をすることができる。
この発明の中間回動リンクは、実施例の第2リンクF2に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては前後リンクR1と上下リンクR2とを一体的に組合せてリヤルーフ支持リンクR0を構成し、板取りの歩留り向上を図っているが、該リヤルーフ支持リンクR0は一枚物の部材にて構成してもよい。
7…リヤルーフ
8…リヤウインドガラス
9…ガラスユニット
10…デッキカバー
10a…開口
27…駆動リンク基端軸
34…先端ピン
35…基端軸
36…下部ピン
37…後部ピン
38…前部ピン
39…上部ピン
45…枢支ピン
C1…連結リンク
L1,L2…線分
F0…フロントルーフ支持リンク機構
F1…第1リンク
F2…第2リンク(中間回動リンク)
F3…第3リンク
R0…リヤルーフ支持リンク
R1…前後リンク
R2…上下リンク
U0…ガラスユニット支持リンク機構
Claims (3)
- フロントルーフと、リヤルーフと、リヤウインドガラスを有するガラスユニットとを備えた自動車のルーフ構造であって、
上記リヤルーフを車体に対して開閉可能に支持するリヤルーフ支持リンクと、
上記リヤルーフ支持リンクに連結されて上記フロントルーフを開閉可能に支持するフロントルーフ支持リンク機構とで、上記フロントルーフおよびリヤルーフの両ルーフ閉止状態を構成し、
上記リヤルーフ支持リンクに連結され上記ガラスユニットを閉止位置に支持するガラスユニット支持リンク機構が設けられ、
上記フロントルーフ支持リンク機構は、一端が車体に枢支された第1リンクと、複数のピンを有する第2リンクとしての中間回動リンクと、一端が上記フロントルーフに枢支された第3リンクと、を有しており、
上記リヤルーフ支持リンクは、一端が車体に枢支されると共に他端がリヤルーフ側に枢支された上下リンクを有しており、
上記第1リンクの他端が下部ピンを介して、上記第3リンクの他端が後部ピンを介して、上記上下リンクの他端側が上部ピンを介して、それぞれ中間回動リンクに枢支され、
上記両ルーフ閉止状態において、上記中間回動リンクの上記上部ピンは、上記下部ピンおよび上記後部ピンよりも上方に位置しており、かつ、上記後部ピンは上記下部ピンよりも車両前後方向の後方に位置することを特徴とする
自動車のルーフ構造。 - 上記中間回動リンクと上記ガラスユニット支持リンク機構とを連結する連結リンクが設けられ、
該連結リンクは上記中間回動リンクの回動方向と略直交する方向に分力が加わるよう連結され、
上記連結リンクを上記中間回動リンクへ枢支する枢支ピンは、上記中間回動リンクにおける下部ピンの上方近傍位置において枢支連結されている
請求項1に記載の自動車のルーフ構造。 - 上記フロントルーフを開閉制御する第1の4節リンクと、第2の4節リンクとを備え、
上記第1の4節リンクは、上記上下リンク基端の駆動リンク基端軸、上記中間回動リンクの上部ピンおよび下部ピン、上記第1リンクの基端軸から成り、当該第1リンクの基端軸と上記上部ピンとを結ぶ線分に対して、上記下部ピンが車両前方に位置し、上記駆動リンク基端軸と上記第1リンクの基端軸とが車体に固定されており、
上記第2の4節リンクは、上記リヤルーフ支持リンクにおける前後リンクの先端の先端ピンと、上記駆動リンク基端軸、上記第3リンク先端の前部ピン、上記第2リンク後端の後部ピンから成り、上記後部ピンと上記先端ピンとを結ぶ線分に対して、上記前部ピンが上方に位置する
請求項1または2に記載の自動車のルーフ構造。
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