JP6764361B2 - ブラシレスモータの駆動装置及び駆動方法 - Google Patents

ブラシレスモータの駆動装置及び駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば車両用内燃機関の冷却システムで用いられる電動ウォータポンプ、あるいは油圧ポンプシステムで用いられる電動オイルポンプなどを駆動するブラシレスモータの駆動装置及び駆動方法に関する。
特許文献1には、低速センサレス制御によるブラシレスモータの極低速回転の駆動時に、相電圧検出のためにパルスシフトを行う駆動装置が記載されている。パルスシフト制御では、モータ駆動回路におけるスイッチング素子のオン/オフ動作によるリンギング(電圧振れ)の収束後に非通電相のパルス誘起電圧を取得するために、電圧パルス幅の最小値を制限する必要がある。
そこで、例えば特許文献2では、パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)信号の連続する2周期を主周期と調整周期とに区分し、主周期はパルス誘起電圧を検出する周期として下限デューティに制限し、調整周期は主周期デューティと調整周期デューティとを平均化したデューティが設定デューティとなるように調整周期デューティを設定している。
特開2012−253844号公報 特開2015−177622号公報
しかしながら、パルスシフト制御を行うと、位置計測頻度がPWM信号の2周期に1回となり、この期間にモータの負荷が変動すると制御が遅れる可能性がある。この制御の遅れは、極低速回転の駆動時にブラシレスモータの回転精度の低下を招き、制御性が低下する要因となる。しかも、正トルク方向への通電と、負トルク方向への通電が1周期毎に交互に行われるため、PWMキャリア周波数に同期したトルク変動が発生し、キャリア周波数付近で不快な騒音(例えば「キーン」の様な音)が発生する、という課題がある。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、パルスシフト制御による回転精度と制御性の低下を抑制できるブラシレスモータの駆動装置及び駆動方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、パルスシフト制御による回転精度と制御性の低下を抑制するとともに、パルスシフト制御時のPWMキャリア周波数に同期したトルク変動に起因する騒音の発生も抑制できるブラシレスモータの駆動装置及び駆動方法を提供することにある。
本発明の一側面に係るブラシレスモータの駆動装置は、パルス幅変調制御による通電期間中に開放相電圧を検出し、検出した電圧値から回転子の位置情報を推定し、3相ブラシレスモータを駆動する装置において、設定デューティ比の電圧パルス幅が所定値以下のときに、パルス幅変調の1周期中に非通電相のパルス誘起電圧を検出可能な最低デューティ比の電圧パルス幅の通電を2回行い、次のパルス幅変調の1周期中に補正デューティ比の電圧パルス幅の通電を2回行い、2周期の平均で前記設定デューティ比に対応する駆動デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くする、ことを特徴とする。
また、3相ブラシレスモータの開放相電圧から回転子の位置情報を推定し、パルス幅変調制御により通電して駆動する際に、通電する相の設定デューティ比が所定値以下のときには、非通電相のパルス誘起電圧を検出可能な最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と補正デューティ比の電圧パルス幅の通電とからなるパルスシフト制御を行う駆動装置において、パルス幅変調制御における主周期から補正周期までの最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と補正デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、2周期の平均で前記設定デューティ比に対応する駆動デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くする、ことを特徴とする。
本発明の別の側面に係るブラシレスモータの駆動方法は、パルス幅変調制御による通電期間中に開放相電圧を検出し、検出した電圧値から回転子の位置情報を推定し、3相ブラシレスモータを駆動する方法において、設定デューティ比の電圧パルス幅が所定値以下のときに、パルス幅変調の1周期中に非通電相のパルス誘起電圧を検出可能な最低デューティ比の電圧パルス幅の通電を2回行うステップと、次のパルス幅変調の1周期中に補正デューティ比の電圧パルス幅の通電を2回行うステップとを備え、2周期の平均で前記設定デューティ比に対応する駆動デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くする、ことを特徴とする。
また、3相ブラシレスモータの開放相電圧から回転子の位置情報を推定し、パルス幅変調制御により通電して駆動する際に、通電する相の設定デューティ比が所定値以下のときには非通電相のパルス誘起電圧を検出可能な最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と補正デューティ比の電圧パルス幅の通電とからなるパルスシフト制御を行う駆動方法において、パルス幅変調制御の主周期に最低デューティ比の電圧パルス幅の通電を行うステップと、前記パルス幅変調制御の主周期に続く補正周期に、補正デューティ比の電圧パルス幅の通電を行うステップとを備え、パルス幅変調制御の主周期と、この主周期の補正周期との2周期の通電平均で、前記設定デューティ比に対応する駆動デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くする、ことを特徴とする。
本発明の一側面によれば、パルスシフト制御において、PWM信号の2周期に2回の位置計測を行うことができるので、位置計測頻度を向上できる。従って、極低速回転の駆動時に、回転精度と制御性の低下を抑制できる。
また、本発明の別の側面によれば、PWM信号の2周期に2回の通電を行うとともに、正トルク方向と負トルク方向の通電間隔を近づけることで、位置計測頻度を向上し、且つ正トルク方向に通電後、直ぐに負トルク方向に調整可能である。これによって、パルスシフト制御による回転精度と制御性の低下を抑制でき、パルスシフト制御時のPWMキャリア周波数に同期したトルク変動による騒音の発生を抑制できる。
車両用内燃機関の冷却システムを示す概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係るモータ駆動装置及びブラシレスモータの回路図である。 図2における制御ユニットの低速センサレス制御に関係する部分を抽出して例示する機能ブロック図である。 ブラシレスモータの120度通電方式での3相入力電圧の例を示すタイムチャートである。 120度通電方式のモータ動作のイメージを示しており、各角度範囲における3相入力電圧と磁束との関係を示す模式図である。 ブラシレスモータの低速センサレス制御について説明するための模式図である。 ブラシレスモータの低速センサレス制御について説明するための回路図である。 PWM出力パターンと、その選択について説明するための図である。 第1のPWM出力パターン(パターンA)を示す波形図である。 第2のPWM出力パターン(パターンB)を示す波形図である。 第3のPWM出力パターン(パターンC)を示す波形図である。 第4のPWM出力パターン(パターンD)を示す波形図である。 本発明の第1の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法の一例を示す波形図である。 従来のブラシレスモータの駆動方法を示す波形図である。 本発明の第1の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法の一例を示す波形図である。 本発明の第2の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法の一例を示す波形図である。 正トルクから正トルクまでの通電間隔が、負トルクから負トルクまでの通電間隔よりも短い場合の波形図である。 キャリア周波数付近で発生する騒音について、本発明と従来のスペクトラム解析結果を比較して示す特性図である。 本発明の第4の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法について説明するための波形図である。 従来と本発明の第5の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法を比較して説明するための波形図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、車両用内燃機関の冷却システムの概略構成を示しており、本発明を電動ウォータポンプのブラシレスモータに適用したものである。この冷却システムは、冷却水を循環通路内に循環させる水冷式冷却装置であり、ブラシレスモータ100で駆動される電動ウォータポンプ40を備え、該ブラシレスモータ100がECUなどの制御装置200によりセンサレス制御で駆動される。
そして、冷機始動時、暖機時、及び暖機後のアイドルストップ時など、内燃機関の動作状態に応じて、ブラシレスモータ100で電動ウォータポンプ40が駆動され、冷却水が内燃機関10の発熱状態に応じて異なる循環経路で循環される。暖機後のアイドルストップ時には、低速センサレス制御により、ブラシレスモータ100が極低速回転(例えば100rpm以下)駆動される際には、相電圧検出のために各相のスイッチタイミングを任意にずらす、いわゆるパルスシフト制御が実施される。
すなわち、内燃機関10の出力軸には、動力伝達装置の一例としてのCVT(Continuously Variable Transmission)などの変速機20が接続され、変速機20の出力が車両の駆動輪(図示せず)に伝達される。
この内燃機関10の冷却システムは、流量制御弁30、ブラシレスモータ100を駆動源とする電動ウォータポンプ40、ラジエータ50、シリンダヘッド側冷却水通路61、シリンダブロック側冷却水通路62、ヒータコア(Heater)91、変速機20のオイルウォーマー(O/W)21、及びこれらを接続する配管群70などを含んで構成されている。
内燃機関10のシリンダヘッド側冷却水通路61は、シリンダヘッド11の気筒配列方向の一方端に設けた冷却水入口13とシリンダヘッド11の気筒配列方向の他方端に設けた冷却水出口14とを接続してシリンダヘッド11内に延設される。
また、内燃機関10のシリンダブロック側冷却水通路62は、シリンダヘッド側冷却水通路61から分岐してシリンダブロック12に至り、シリンダブロック12内に延設されてシリンダブロック12に設けた冷却水出口15に接続される。
シリンダヘッド11の冷却水出口14には、第1冷却水配管71の一端が接続され、第1冷却水配管71の他端は、ラジエータ50の冷却水入口51に接続される。
一方、シリンダブロック側冷却水通路62の冷却水出口15には、第2冷却水配管72の一端が接続され、第2冷却水配管72の他端は、流量制御弁30の4つの入口ポート31〜34のうちの第1入口ポート31に接続される。
また、第3冷却水配管73は、一端が第1冷却水配管71の途中に接続され、他端が流量制御弁30の第2入口ポート32に接続され、この第3冷却水配管73の途中には、変速機20の作動油の温度を調整するオイルウォーマー21が設けられる。
更に、第4冷却水配管74は、一端が冷却水出口14と第3冷却水配管73の接続点との間の第1冷却水配管71に接続され、他端が流量制御弁30の第3入口ポート33に接続される。この第4冷却水配管74には、車両空調装置において空調空気を暖めるヒータコア91などの各種の熱交換デバイスが設けられる。
第5冷却水配管75は、一端がラジエータ50の冷却水出口52に接続され、他端が流量制御弁30の第4入口ポート34に接続される。
流量制御弁30は、1つの出口ポート35を有し、この出口ポート35には第6冷却水配管76の一端が接続され、第6冷却水配管76の他端は、電動ウォータポンプ40の吸込口41に接続される。
そして、電動ウォータポンプ40の吐出口42には第7冷却水配管77の一端が接続され、第7冷却水配管77の他端はシリンダヘッド11の冷却水入口13に接続される。
また、第8冷却水配管78の一端は、第3冷却水配管73、第4冷却水配管74が接続される部分よりも下流側の第1冷却水配管71に接続され、他端は第6冷却水配管76に接続される。
流量制御弁30は、前述したように4つの入口ポート31〜34と1つの出口ポート35とを有し、入口ポート31〜34には冷却水配管72,73,74,75がそれぞれ接続され、各冷却水配管72,73,74,75の開口面積(各冷却水循環ラインの出口面積)を制御することで、冷却水配管72,73,74,75(各冷却水循環ライン)を循環する冷却水量を調整する。
なお、流量制御弁30の入口ポート31〜34が全て閉じられても、シリンダヘッド側冷却水通路61を経由した冷却水を第8冷却水配管78によってラジエータ50をバイパスさせて循環させることができるよう構成されている。
上記の電動ウォータポンプ40(ブラシレスモータ100)及び流量制御弁30は、制御装置200によって制御される。
制御装置200は、水温センサ81,82で検出される内燃機関10の冷却水温度情報などに基づき、電動ウォータポンプ40の吐出流量(ブラシレスモータ100の回転速度)、及び流量制御弁30の入口ポート31〜34の開口面積を制御する。なお、例えば水温センサ81,82のうちの水温センサ82を省略することができ、水温センサを2つ備える構成に限定されるものではない。
制御装置200は、例えば内燃機関10の冷却水温度が冷機判定閾値よりも低い冷機始動時に、入口ポート31〜34が全て閉じるように流量制御弁30を制御し、また、電動ウォータポンプ40(ブラシレスモータ100)の回転速度を極低回転速度(例えば100rpm〜200rpm程度)に制御する。
つまり、内燃機関10の冷機始動時には、シリンダヘッド11(シリンダヘッド側冷却水通路61)に流入した冷却水は、ラジエータ50を含む他の熱交換デバイスを経由することなく循環され、且つ冷却水の循環量が最小限に抑制される。これにより、シリンダヘッド11の温度上昇が促進され、且つ冷却水循環経路内で温度のばらつきが生じることが抑制される。
その後、制御装置200は、内燃機関10の冷却水温度の上昇に伴って入口ポート31〜34を開口させるとともに電動ウォータポンプ40(ブラシレスモータ100)の回転速度を増加させ、冷却水温度が適正温度範囲内に保持されるようにする。
暖機された状態でアイドルストップなどにより内燃機関10が停止した場合には、パルスシフト制御が実施される。電動ウォータポンプ40(ブラシレスモータ100)の回転速度は極低回転速度(例えば100rpm以下)で駆動され、低流量化されて内燃機関10の停止中にも冷却水がシリンダヘッド11に循環されて温度上昇が抑制される。
この場合には、シリンダヘッド側冷却水通路61に流入した冷却水が、ラジエータ50を含む他の熱交換デバイスを経由して循環され、シリンダヘッド11がゆっくりと冷却される。これによって、暖機後に内燃機関10が停止した場合に、エンジン及びその近傍、特にシリンダヘッド11における冷却水温度だけが上昇するホットスポットの発生が抑制され、冷却水温度を均一化して再起動時の異常燃焼を抑制できる。しかも、電動ウォータポンプ40が極低回転速度で駆動されることにより、シリンダヘッド11が冷えすぎたり消費電力が増大したりするのも抑制できる。
なお、流量制御弁30で冷却水の流路を切り替える際に、電動ウォータポンプ40を極低回転速度で駆動していると、流路抵抗が急変する場合がある。この際、ブラシレスモータ100は極低速で回転しているためトルクが小さく、負荷が急増すると脱調する可能性があるので、冷却水の流路切替のときには位置計測頻度を増加させると良い。
図2は、電動ウォータポンプ40の駆動源であるブラシレスモータ100、及び制御装置200におけるブラシレスモータ100の駆動装置200Aの構成例を抽出して示す回路図である。
ブラシレスモータ100を駆動制御する駆動装置200Aは、モータ駆動回路(BLM駆動回路)210、制御ユニット220及び電源回路(バッテリ)230を備える。制御ユニット220は、A/D変換器やマイクロプロセッサ(CPU,MPU)などを含んで構成されるマイクロコンピュータを有する。
ブラシレスモータ100は、3相DCブラシレスモータであり、スター結線されたU相、V相及びW相の3相巻線110u,110v,110wを、図示しない円筒状の固定子に備え、該固定子の中央部に形成した空間に永久磁石回転子(ロータ)120が回転可能に設けられている。
モータ駆動回路210は、スイッチング素子211a〜211fを3相ブリッジ接続したインバータ回路を有する。各スイッチング素子211a〜211fは、本例ではIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)で構成されているが、FET(Field Effect Transistor)など他の電力制御用の半導体素子でも良い。これらIGBTのコレクタ,エミッタ間にはそれぞれ、ダイオード212a〜212fのカソード,アノードが通電方向を逆にして接続されている。
スイッチング素子211a〜211fの制御端子(ゲート端子)は、制御ユニット220に接続され、制御ユニット220は、スイッチング素子211a〜211fのオン/オフを三角波比較方式のPWMによって制御してブラシレスモータ100に印加する電圧(モータ入力電圧)を制御する。
三角波比較方式のPWM制御において、制御ユニット220は、三角波(キャリア)と、指令デューティ比(指令パルス幅)に応じて設定されるPWMタイマ(PWMデューティ)とを比較することで、各スイッチング素子211a〜211fをオン/オフさせるタイミングを検出する。
なお、PWMタイマの値は、デューティ比が大きいほど大きな値に設定され、デューティ比100%では最大値、デューティ比0%では最小値(零)に設定される。
ブラシレスモータ100は回転子120の位置情報を検出するセンサを備えず、制御ユニット220は、ブラシレスモータ100の駆動制御を、回転子120の位置情報を検出するセンサを用いないセンサレス駆動方式によって行い、更に、制御ユニット220は、センサレスでの駆動方式をモータ回転速度に応じて正弦波駆動方式と矩形波駆動方式とに切り替える。
正弦波駆動方式は、3相巻線110u,110v,110wの各相に正弦波電圧を加えてブラシレスモータ100を駆動する方式である。
この正弦波駆動方式では、制御ユニット220は、回転子120が回転することによって発生する誘起電圧(速度起電圧)から回転子120の位置情報を得る一方、速度起電圧による回転子位置の検出周期の間で、モータ回転速度に基づき回転子位置を推定し、推定した回転子位置とPWMデューティとから3相出力設定値を算出し、相間電圧の差で電流の向きと強さとを制御して3相交流電流を各相に流す。
なお、制御ユニット220は、モータ回転速度を回転子位置の検出周期に基づき算出する。
また、矩形波駆動方式は、3相のうちでパルス電圧を印加する2相の選択パターン(通電モード)を所定の回転子位置毎に順次切り替えることでブラシレスモータ100を駆動する方式である。
この矩形波駆動方式では、制御ユニット220は、通電相に対するパルス状の電圧印加によって非通電相(開放相)に誘起される電圧(変圧器起電圧)と閾値とを比較することで回転子120の位置情報を得て、係る位置情報に基づき通電相の選択パターンである通電モードの切り替えタイミングを検出する。
ここで、正弦波駆動方式において位置検出のために検出する速度起電圧は、モータ回転速度の低下に伴って出力レベルが低下し、低回転域では位置検出の精度が低下する。一方、矩形波駆動方式において位置検出のために検出する誘起電圧は、モータ停止状態を含む低回転域においても検出可能であり、低回転域でも位置検出の精度を維持できる。
そこで、制御ユニット220は、正弦波駆動方式で位置情報を十分な精度で検出できる高回転領域、つまり、設定値よりもモータ回転速度が高い領域では、正弦波駆動方式でブラシレスモータ100を制御し、正弦波駆動方式では十分な精度で位置情報を検出できない低回転領域では、矩形波駆動方式でブラシレスモータ100を制御する。
なお、正弦波駆動方式では十分な精度で位置情報を検出できない低回転領域には、設定値よりもモータ回転速度が低い領域、及びブラシレスモータ100の起動時が含まれる。
更に、制御ユニット220は、ブラシレスモータ100のPWM制御において、例えば、モータ回転速度の検出値と目標モータ回転速度(回転速度指令値)との偏差に応じてPWM制御のデューティ比を決定して、実際のモータ回転速度を目標モータ回転速度に近づける。
図3は、制御ユニット220のうち、低速センサレス制御に関係する部分を抽出して例示する機能ブロック図である。
制御ユニット220は、印加電圧演算部302、PWM発生部304、ゲート信号切替部306、通電モード決定部308、比較部310、電圧閾値切替部312、電圧閾値学習部314、非通電相電圧選択部316、主周期デューティ設定部318、補正周期デューティ設定部320、デューティ補正部322などを備えている。
水温センサ81,82で検出された内燃機関10の冷却水温度情報は、印加電圧演算部302に入力される。この印加電圧演算部302は、冷却水温度情報と比較部310から出力されるモード切替トリガ信号とに基づき、ブラシレスモータ100の目標回転速度とモータ回転速度とを演算し、演算された目標回転速度とモータ回転速度とに基づいて、印加電圧の指令値を演算する。
PWM発生部304は、印加電圧演算部302で演算された印加電圧の指令値に基づき、パルス幅変調されたPWM信号を生成する。
通電モード決定部308は、モータ駆動回路210の通電モードを決定するモード指令信号を出力するデバイスであり、比較部310が出力するモード切替トリガ信号をトリガとして通電モードを6通りに切り替える。
通電モードとは、ブラシレスモータ100のU相、V相、W相の3相のうちでパルス電圧を印加する2相の選択パターンを示し、U相からV相に向けて電流を流す第1通電モードM1、U相からW相に向けて電流を流す第2通電モードM2、V相からW相に向けて電流を流す第3通電モードM3、V相からU相に向けて電流を流す第4通電モードM4、W相からU相に向けて電流を流す第5通電モードM5、W相からV相に向けて電流を流す第6通電モードM6の6種類の通電モードからなる。
そして、通電モード決定部308は、比較部310が出力するモード切替トリガ信号に応じて、第1通電モードM1から第6通電モードM6のいずれか1つを指令するモード指令信号を出力する。
ゲート信号切替部306は、モータ駆動回路210の各スイッチング素子211a〜211fがどのような動作でスイッチングするかを、通電モード決定部308の出力であるモード指令信号、及びPWM発生部304で生成されたPWM信号に基づいて決定し、該決定に従い6つのゲートパルス信号をモータ駆動回路210に出力する。
電圧閾値切替部312は、通電モードの切り替えタイミングの検出に用いる電圧閾値を、通電モードに応じて順次切り替えて出力し、閾値の切り替えタイミングは、通電モード決定部308の出力であるモード指令信号に基づき決定される。
非通電相電圧選択部316は、モード指令信号に従い、ブラシレスモータ100の3相端子電圧Vu,Vv,Vwの中から非通電相の電圧の検出値を選択し、比較部310及び電圧閾値学習部314に出力する。
なお、非通電相の端子電圧は、厳密にはグランド(GND)−端子間の電圧であるが、本実施形態では、中性点の電圧を検出し、あるいは中性点の電圧を電源電圧VBの1/2とみなして、この中性点の電圧とグランド(GND)−端子間の電圧との差(すなわち、相電圧)を求めて、非通電相の端子電圧とする。
比較部310は、電圧閾値切替部312が出力する閾値と、非通電相電圧選択部316が出力する非通電相の電圧検出値(パルス誘起電圧の検出値)とを比較することで、通電モードの切り替えタイミング、換言すれば、通電モードを切り替える回転子位置(磁極位置)になったか否かを検出し、切り替えタイミングを検出したときに通電モード決定部308に向けてモード切替トリガを出力する。
また、電圧閾値学習部314は、通電モードの切り替えタイミングの判定に用いる閾値を更新して記憶するデバイスである。
非通電相(開放相)のパルス誘起電圧は、ブラシレスモータ100の製造ばらつき、電圧検出回路の検出ばらつきなどによって変動するため、閾値として固定値を用いると通電モードの切り替えタイミングを誤って判定する可能性がある。
そこで、電圧閾値学習部314は、通電モードの切り替えを行う所定磁極位置でのパルス誘起電圧を検出し、当該検出結果に基づいて電圧閾値切替部312が記憶する閾値を修正する閾値の学習処理を実施する。
通電モードは、前述のように6通りの通電モードM1〜M6からなり、制御ユニット220は、これらの通電モードM1〜M6を電気角60deg間隔で設定される切り替え角度位置で順次切り替え、ブラシレスモータ100の3相のうちパルス電圧(パルス状の電圧)を印加する2相を順次切り替えることでブラシレスモータ100を回転駆動する。
制御ユニット220は、U相巻線110uの角度位置を回転子(磁極)120の基準位置(角度=0deg)とすると、図4に示すように、回転子120の角度位置(磁極位置θ)が30degであるときに第3通電モードM3から第4通電モードM4への切り替えを行い、回転子角度位置が90degであるときに第4通電モードM4から第5通電モードM5への切り替えを行い、回転子角度位置が150degであるときに第5通電モードM5から第6通電モードM6への切り替えを行い、回転子角度位置が210degであるときに第6通電モードM6から第1通電モードM1への切り替えを行い、回転子角度位置が270degであるときに第1通電モードM1から第2通電モードM2への切り替えを行い、回転子角度位置が330degであるときに第2通電モードM2から第3通電モードM3への切り替えを行う。
ここで、制御ユニット220の電圧閾値切替部312は、通電モードの切り替えを行う回転子120の角度位置での非通電相の誘起電圧(変圧器起電圧)を閾値として更新可能に記憶しており、そのときの通電モードに応じた閾値を出力する。
比較部310は、非通電相の誘起電圧が閾値に達したときに次の通電モードへの切り替えを実施する角度を検出したことを示す信号を出力し、係る信号に基づき通電モード決定部308は通電モードの切り替えを実行する。
そして、制御ユニット220(ゲート信号切替部306)は、例えばU相からV相に向けて電流を流す第1通電モードM1では、U相上段のスイッチング素子211a(U相の上アーム)をオンに制御する一方で、V相上段のスイッチング素子211c(V相の上アーム)、及びV相下段のスイッチング素子211d(V相の下アーム)のオン/オフ比率を相補PWM制御することで、電流を流すU相及びV相の平均印加電圧をPWMデューティによって可変に制御する。
ここで、制御ユニット220(ゲート信号切替部306)は、例えば、第1通電モードM1で、U相上段のスイッチング素子211a、V相上段のスイッチング素子211c及びV相下段のスイッチング素子211d以外のスイッチング素子211b,211e,211fについてはオフに制御する。
なお、制御ユニット220(ゲート信号切替部306)は、第1通電モードM1以外でも相補制御方式により、下流側相の上アームのスイッチング素子及び下アームのスイッチング素子のオン/オフをPWM制御する。
図5(a)〜(f)はそれぞれ、モータ動作のイメージを示しており、各角度範囲における3相入力電圧と磁束との関係を示す模式図である。図5(a)はθ=−30〜30[deg]の場合であり、第3通電モードM3に対応する。図5(b)はθ=30〜90[deg]の場合であり、第4通電モードM4に対応する。図5(c)はθ=90〜150[deg]の場合であり、第5通電モードM5に対応する。図5(d)はθ=150〜210[deg]の場合であり、第6通電モードM6に対応する。図5(e)はθ=210〜270[deg]の場合であり、第1通電モードM1に対応する。図5(f)はθ=270〜330[deg]の場合であり、第2通電モードM2に対応する。
このように、3相入力電圧により磁束を生成し、合成磁束の向きを60度ずつ順次切り替えることで、ブラシレスモータ100が回転駆動される。
図6(a)〜(c)はそれぞれ、低速センサレス制御について説明するための模式図である。低速センサレス制御では、モータ磁気飽和特性の非線形性により120deg通電の開放相に生じる起電圧を検出し、回転子角度(N極中心位置)を推定する。すなわち、図6(a)に示すように、まず、U相からV相に通電してブラシレスモータ100の回転子角度を330degにセットする。次に、図6(b)に示すように、V相からW相に通電してブラシレスモータ100を回転させる。そして、図6(c)に示すように、開放相起電圧が所定値(閾値)に到達したら通電相を切り替える(所定値=通電切替え回転子角度30deg、90deg、150deg、210deg、270deg、330degでの起電圧)。以降は、開放相起電圧が所定値に到達する度に通電相を切り替える。
図7は、V相巻線からW相巻線への通電時の電流経路を示している。スイッチング素子211c,211fをオンし、スイッチング素子211a,211b,211d,211eオフすると、バッテリ電源(電圧VB)からスイッチング素子211cのコレクタ,エミッタ、V相巻線110v、中性点、W相巻線110w、及びスイッチング素子211fのコレクタ,エミッタを介してグランド(GND)に電流が流れる。このときの開放相(U相)電圧を開放相電圧計測器221で検出し、検出した電圧値をA/D変換して回転子120の位置情報を推定する。そして、制御ユニット220によりPWM制御で通電してブラシレスモータ100を極低回転速度で駆動する。
図8は、PWM出力パターンと、その選択について説明するための図である。本第1の実施形態に係るモータ駆動装置では、3つのPWM出力パターン(パターンA,B,D)の中から指令デューティ比に応じたPWM出力パターンを選択するようになっている。これらのPWM出力パターンは、図3に示した制御ユニット220により生成される。ブラシレスモータ100を駆動装置200Aで駆動する際には、開放相電圧計測器221で検出した開放相電圧と、電動ウォータポンプ40の動作要求に応じて、通電方式とPWM出力パターンの切り替えを行う。
パターンAは、指令デューティ比(設定デューティ比)の電圧パルス幅Dtが最大値maxから最低デューティ比(制限デューティ比)の電圧パルス幅Dminまでの範囲で用いるものである。このパターンAでは、主周期には正トルク方向に指令デューティ比の電圧パルス幅Dtで通電し、補正周期にも正トルク方向に指令デューティ比の電圧パルス幅Dtで通電する。
パターンBは、指令デューティ比の電圧パルス幅Dtが最低デューティ比の電圧パルス幅Dmin未満から最低デューティ比の1/2の電圧パルス幅(Dmin/2)までの範囲で用いるものである。このパターンBでは、主周期には正トルク方向に最低デューティ比の電圧パルス幅Dminで通電し、補正周期には正トルク方向に「Dt×2−Dmin」で通電する。主周期の電圧パルス幅と補正周期の電圧パルス幅を平均化したパルス幅が駆動デューティ比の電圧パルス幅Ddとなり、この電圧パルス幅Ddが指令デューティ比の電圧パルス幅Dtに対応する。
パターンCは、従来のPWM出力パターンを本発明のパターンDとの比較のために示しており、指令デューティ比の電圧パルス幅Dtが最低デューティ比の1/2未満の電圧パルス幅(Dmin/2)から最小値minまでの範囲で用いるものである。このパターンCでは、主周期には正トルク方向に最低デューティ比の電圧パルス幅Dminで通電し、補正周期には負トルク方向に「Dmin−Dt×2」で通電する。この場合にも、主周期の電圧パルス幅と補正周期の電圧パルス幅を平均化したパルス幅が駆動デューティ比の電圧パルス幅Ddとなり、この電圧パルス幅Ddが指令デューティ比の電圧パルス幅Dtに対応する。
パターンDは、パターンCと同様に、指令デューティ比の電圧パルス幅Dtが最低デューティ比の1/2(Dmin/2)未満から最小値minの電圧パルス幅の範囲で用いるものである。このパターンDでは、主周期には正トルク方向に最低デューティ比の電圧パルス幅Dminで2回通電し、補正周期には負トルク方向に「Dmin−Dt」で2回通電する。主周期の電圧パルス幅と補正周期の電圧パルス幅の2周期を平均したパルス幅が駆動デューティ比の電圧パルス幅Ddとなり、この電圧パルス幅Ddが指令デューティ比の電圧パルス幅Dtに対応する。
図9は、第1のPWM出力パターン(パターンA)の波形図であり、指令デューティ比が50%(Dt=50%)で最低デューティ比が20%(Dmin=20%)である。この時の主周期と補正周期のブラシレスモータ100への通電波形は、ともにデューティ比が50%であるので最低デューティ比は関係しない。主周期と補正周期の三角波の谷がそれぞれ開放相電圧のサンプリングタイミングとなり、この2回のサンプリングタイミングがモータ制御処理タイミングである。
図10は、第2のPWM出力パターン(パターンB)の波形図であり、指令デューティ比が15%(Dt=15%)で最低デューティ比が20%(Dmin=20%)である。この時、指令デューティ比が最低デューティ比より小さいので、主周期のブラシレスモータ100への通電波形はデューティ比を20%(最低デューティ比)、補正周期の通電波形のデューティ比(補正デューティ比)を10%とする(Dr=10%)。これによって、駆動デューティ比は、主周期のデューティ比20%と補正周期のデューティ比10%とを平均化した15%となる(Dd=15%)。ここで、開放相電圧のサンプリングタイミングは主周期の三角波の谷であり(1回)、モータ制御処理タイミングは主周期と補正周期の三角波それぞれの谷である(2回)。
図11は、第3のPWM出力パターン(パターンC)の波形図であり、指令デューティ比が5%(Dt=5%)で最低デューティ比が20%(Dmin=20%)である。このパターンCは、本発明のパターンDと対比することで、本発明をより理解しやすくするために記載した参考例である。従来は、パターンA,B,Cを組み合わせてブラシレスモータ100の駆動制御を行っていた。
この時は、指令デューティ比が最低デューティ比より小さいので、主周期のブラシレスモータ100への通電波形はデューティ比を20%(最低デューティ比)、補正周期の通電波形のデューティ比(補正デューティ比)を−10%とする。駆動デューティ比は、最低デューティ比20%と補正デューティ−比10%との差を平均化した5%となる(Dd=5%)。ここでは、開放相電圧は主周期の三角波の谷で1回サンプリングタイミングし、主周期と補正周期の三角波それぞれの谷で2回のモータ制御処理を行う。
このように、従来は、パルスシフト制御において、主周期ではパルス誘起電圧を検出する周期として最低デューティ比に制限し、補正周期では最低デューティ比の電圧パルス幅と、補正デューティ比の電圧パルス幅とを平均化した駆動デューティ比の電圧パルス幅となるように、補正デューティ比を設定していた。これによって、スイッチング素子211a〜211fのオン/オフ動作によるリンギングの収束後に非通電相のパルス誘起電圧を取得できる。しかし、主周期と補正周期の2周期で位置計測頻度が1回となっていた。
図12は、第4のPWM出力パターン(パターンD)の波形図であり、指令デューティ比が5%(Dt=5%)で最低デューティ比が20%(Dmin=20%)である。この時、指令デューティ比が最低デューティ比より小さいので、主周期のブラシレスモータ100への通電波形はデューティ比を20%(最低デューティ比)で2回、補正周期の通電波形はデューティ比(補正デューティ比)を−15%で2回とする。駆動デューティ比は、最低デューティ比20%×2と補正デューティ−比15%×2との差を平均化した5%となる(Dd=5%)。
このパターンDでは、主周期の三角波の両側の山付近のタイミングで2回の開放相電圧のサンプリングを行い、モータ制御処理タイミングは主周期と補正周期の三角波の谷のタイミングで2回となる。従って、Dmin/2未満から最小値minの範囲でブラシレスモータ100を極低回転速度で駆動する場合に、パターンCに比べて位置計測頻度を向上でき、回転精度と制御性の低下を抑制できる。
上述した指令デューティ比の電圧パルス幅Dtと最低デューティ比の電圧パルス幅Dminの設定はそれぞれ、主周期デューティ設定部318と補正周期デューティ設定部320で行う。そして、デューティ補正部322によりPWM発生部304で生成したPWM信号のデューティ比を補正するように、ゲート信号切替部306からスイッチング素子211a〜211fにゲート信号を供給し、上記パターンA,B,Dを組み合わせてブラシレスモータ100の駆動制御を行う。
図13は、本発明の第1の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法の一例を示す波形図であり、図14は、従来の駆動方法の波形図を対比して示している。図13及び図14では、通電モードがU相巻線からV相巻線、指令デューティ比が5%で最低デューティ比が20%のPWM出力パターン(パターンD,C)、PWM出力周期が83.3μs(PWMキャリア周波数が12kHz)の場合を例に取っている。
本第1の実施形態では、図13に示すように、主周期における三角波の両側の山付近で開放相電圧のサンプリングを2回行い、補正周期における三角波の両側の山付近のタイミングで2回補正する。そして、開放相電圧をサンプリングしたときの位置計測結果を用いて主周期と補正周期における三角波の谷でモータ制御を行う。このように、パルスシフト制御において、PWM信号の2周期に2回の位置計測を行うことができるので、位置計測頻度を向上できる。従って、極低速回転の駆動時に、回転精度と制御性の低下を抑制できる。
これに対し、従来は、図14に示すように、主周期における三角波の谷で開放相電圧のサンプリングを1回行い、この位置計測結果を用いて主周期と補正周期における三角波の谷でモータ制御を行っていた。このため、極低速回転の駆動時には、位置計測頻度が下がってブラシレスモータの回転精度と制御性が低下する要因となっていた。
なお、図13に示した例では、主周期の三角波の両側の山付近のタイミングで2回の開放相電圧のサンプリングを行い、補正周期の三角波の両側の山付近のタイミングで2回補正するようにした。すなわち、ブラシレスモータ100の通電波形は、正トルク、正トルク、負トルク、負トルクとなるようにした。このような制御は、制御ユニット220の処理を軽減できるので、比較的処理能力が低いマイクロコンピュータを用いた制御ユニット220であっても適用できる。
しかし、開放相電圧のサンプリングと補正のタイミングはこれに限られない。例えばマイクロコンピュータに処理能力が高いものを用いれば、ブラシレスモータ100の通電波形を、正トルク、負トルク、正トルク、負トルクと交互にすることもできる。この場合には、最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くすれば良い。
図15は、本発明の第1の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法を示すフローチャートである。まず、主周期のタイミングであるか否かを判定する(ステップS1)。この判定には、例えば周期カウンタを用い、周期カウンタ=0であれば主周期であると判定する。主周期であると判定されると、PWM制御による通電期間中に開放相電圧計測器211で開放相電圧をサンプリングし(ステップS2)、検出した電圧値から回転子120の位置(モータ位置)を推定する(ステップS3)。
そして、通電モード決定部308で通電モードを決定し(ステップS4)、モータ駆動回路210の通電モードを決定するモード指令信号を出力する。続いて、印加電圧演算部302から出力される印加電圧の指令値に基づいて、PWM発生部304でPWM出力パターンを算出する(ステップS5)。主周期デューティ設定部318でPWM制御のデューティ比、すなわち指令デューティ比の電圧パルス幅Dtを設定し(ステップS6)、デューティ補正部322でデューティ比を補正する。その後、周期カウンタの計数値を1(周期カウンタ=1)にして(ステップS7)次の周期の検出に戻る。
一方、ステップS1で主周期でないと判定された場合には、補正周期であるのでPWM出力パターンがパターンA(またはパターンD)であるか否かが判定される(ステップS8)。PWM出力パターンがパターンAまたはパターンDであると判定された場合には、PWM制御による通電期間中に開放相電圧計測器211で開放相電圧をサンプリングし(ステップS9)、検出した電圧値から回転子120の位置情報を推定する(ステップS10)。その後、通電モード決定部308で通電モードを決定し(ステップS11)、モータ駆動回路210の通電モードを決定するモード指令信号を出力する。続いて、印加電圧演算部302から出力される印加電圧の指令値に基づいて、PWM発生部304でPWM出力パターンを算出する(ステップS12)。ステップS8で、PWM出力パターンがパターンAまたはパターンDでないと判定された場合には、ステップS12に移動してPWM出力パターンを算出する。
続くステップS13では、補正周期デューティ設定部320でPWM制御のデューティ比、すなわち補正デューティ比の電圧パルス幅Drを設定し、デューティ補正部322でデューティ比を補正する。次に、周期カウンタの計数値を0(周期カウンタ=0)にして次の周期の検出に戻る。
このように、周期カウンタが0の場合と、PWM出力パターンがAまたはDの場合に開放相電圧を取得することで、PWM信号の2周期中に2回の位置情報を計測できる。従って、極低速回転の駆動時に、回転精度と制御性の低下を抑制できる。
[第2の実施形態]
図16は、本発明の第2の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法の一例を示す波形図である。本第2の実施形態では、最低デューティ比の電圧パルス幅Dminによる通電と補正デューティ比の電圧パルス幅Drによる通電の切り替えを、通電パターンが切り替わるときに実施するようにしている。例えば、図16に示すように、パターンB,D,Bと通電パターンが切り替わる場合に、最低デューティ比の通電と補正デューティ比の通電を切り替えるタイミングを一致させる。換言すれば、PWM出力パターンを切り替える際には、1つの通電モードの途中では切り替えずに、通電モードの変更と合わせて切り替えを行う。これは、通電モードの途中でPWM出力パターンの切り替えを行うと、切り替えの度に通電間隔が変動し、振動や騒音の発生に繋がるからである。
図17は、図16に示した駆動方法を示すフローチャートである。まず、主周期のタイミングであるか否かを判定する(ステップS1)。この判定には、例えば周期カウンタを用い、周期カウンタ=0であれば主周期であると判定する。主周期であると判定されると、PWM制御による通電期間中に開放相電圧計測器211で開放相電圧をサンプリングし(ステップS2)、検出した電圧値から回転子120の位置(モータ位置)を推定する(ステップS3)。そして、通電モード決定部308で通電モードを決定し(ステップS4)、モータ駆動回路210の通電モードを決定するモード指令信号を出力する。
次に、比較部310が出力するモード切替トリガ信号により通電モードを変更するか否か判定し(ステップS21)、モード変更の要求があれば、印加電圧演算部302から出力される印加電圧の指令値に基づいて、PWM発生部304でPWM出力パターンを算出してから(ステップS5)、PWM制御のデューティ比を設定する(ステップS6)。デューティ比の設定は、主周期デューティ設定部318で指令デューティ比の電圧パルス幅Dtを設定し、デューティ補正部322でデューティ比を補正する。ステップS21でモード変更の要求がないと判定された場合には、PWM出力パターンを変更せずにPWM制御のデューティ比を設定する(ステップS6)。続いて、周期カウンタの計数値を1(周期カウンタ=1)にして(ステップS7)次の周期の検出に戻る。
一方、ステップS1で主周期でない(補正周期である)と判定された場合には、PWM出力パターンがパターンA(またはパターンD)であるか否かが判定される(ステップS8)。PWM出力パターンがパターンAまたはパターンDであると判定された場合には、PWM制御による通電期間中に開放相電圧計測器211で開放相電圧をサンプリングし(ステップS9)、検出した電圧値から回転子120の位置情報を推定する(ステップS10)。その後、通電モード決定部308で通電モードを決定し(ステップS11)、モータ駆動回路210の通電モードを決定するモード指令信号を出力する。
次に、比較部310が出力するモード切替トリガ信号により通電モードを変更するか否か判定し(ステップS22)、モード変更の要求があれば、印加電圧演算部302から出力される印加電圧の指令値に基づいて、PWM発生部304でPWM出力パターンを算出してから(ステップS12)、PWM制御のデューティ比を設定する(ステップS13)。ステップS8で、PWM出力パターンがパターンAまたはパターンDでないと判定された場合、及びステップS22でモード変更の要求がないと判定された場合には、PWM制御のデューティ比を設定する(ステップS13)。デューティ比の設定は、補正周期デューティ設定部320で補正デューティ比の電圧パルス幅Drを設定し、デューティ補正部322でデューティ比を補正する。続いて、周期カウンタの計数値を0(周期カウンタ=0)にして(ステップS14)次の周期の検出に戻る。
このように、周期カウンタが0の場合と、PWM出力パターンがAまたはDの場合に開放相サンプリング値を取得することで、PWM信号の2周期中に2回の位置情報を計測できる。従って、極低速回転の駆動時に、回転精度と制御性の低下を抑制できる。しかも、最低デューティ比の電圧パルス幅Dminによる通電と補正デューティ比の電圧パルス幅Drによる通電の切り替えを、通電パターンが切り替わるときに実施することで、切り替えの度に通電間隔が変動して振動や騒音が発生するのを抑制できる。電動ウォータポンプでは、アイドルストップ等でエンジン停止中にも極低速回転で駆動することがあるため、低騒音化可能な本発明の有効性は高い。
[第3の実施形態]
図18は、本発明の第3の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法の一例を示す波形図である。本第3の実施形態では、最低デューティ比の電圧パルス幅Dminによる通電と補正デューティ比の電圧パルス幅Drによる通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くしている。すなわち、ブラシレスモータ100の通電波形は、正トルクと負トルクの通電間隔D1が、正トルクから正トルクの間隔D2、及び負トルクから負トルクの間隔D3よりも短い。このように、PWM制御の1周期中に2回の通電を行い、正トルク方向と負トルク方向の通電間隔を近づけることで、正トルク方向に通電後、直ぐに負トルク方向に調整可能なため、キャリア周波数に同期したトルク変動の発生を抑制できる。
図19は、正トルクから正トルクまでの通電間隔が、負トルクから負トルクまでの通電間隔よりも短い場合の波形図を、図18に示した本発明の波形図と対比して示している。ブラシレスモータ100の通電波形は、正トルクと負トルクの通電間隔D1が、正トルクから正トルクの間隔D2、及び負トルクから負トルクの間隔D3よりも長くなっている。この場合には、PWM制御の1周期中に2回の通電を行っても、補正が遅れるため、正トルクと負トルクが強く出てトルク変動が増大する。
図20(a),(b)はそれぞれ、本第3の実施形態におけるキャリア周波数付近で発生する騒音の低減について説明するためのもので、図20(a)は従来のパルスシフト制御による駆動方法に対応し、図20(b)は図18に示した波形図のパルスシフト制御による駆動方法に対応している。図20(a)に破線N1で囲んで示すように、従来はキャリア周波数付近にピークがある不快な騒音が発生した。これに対し、本第3の実施形態では、図20(b)に破線N2で囲んで示すように、キャリア周波数付近の波形のピークがなくなっており、騒音を低減できていることを確認した。
[第4の実施形態]
図21(a),(b)はそれぞれ、本発明の第4の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法について説明するための波形図である。図21(a)は、U相、V相及びW相のそれぞれの電圧と、U相上段IGBT(スイッチング素子211a)、U相下段IGBT(スイッチング素子211b)、V相上段IGBT(スイッチング素子211c)及びV相下段IGBT(スイッチング素子211d)のゲート電圧波形を示している。図21(b)は、図21(a)の破線部ΔTの拡大図である。本第4の実施形態では、最低デューティ比の電圧パルス幅Dminによる通電と補正デューティ比の電圧パルス幅Drによる通電の間隔をデッドタイムに対応させている。すなわち、デッドタイムまたはデッドタイムに相当する時間にしている。
換言すれば、図21(b)の時刻t1のタイミングにおいて、U相下段IGBTをオフさせるタイミングと、V相上段IGBTをオフさせるタイミングを合わせる。このようにすると、デッドタイム経過後に、U相上段IGBTがオンするタイミングと、V相下段IGBTがオンするタイミングが一致する。この結果、最低デューティ比と補正デューティ比の通電間隔が最短となり、静音効果が最も高くなる。
[第5の実施形態]
図22(a)は、従来のブラシレスモータの駆動方法によるU相、V相及びW相のそれぞれの電圧と、U相上段IGBT、U相下段IGBT、V相上段IGBT及びV相下段IGBTのゲート電圧波形を示している。また、図22(b)は、本発明の第5の実施形態に係るブラシレスモータの駆動方法について説明するための波形図であり、各電圧波形を図21(a)と対比して示している。図22(a)に示す如く、従来は最低デューティ比(制限デューティ比)の電圧パルスと補正デューティ比の電圧パルスが離れていた。これに対し、本第5の実施形態では、補正デューティ比の電圧パルスの直後に最低デューティ比の電圧パルス、または最低デューティ比の電圧パルスの直後に補正デューティ比の電圧パルスが印加される。この際、補正デューティ比の電圧パルスの直後に最低デューティ比の電圧パルスによる通電を繋げることで、最低デューティ比の電圧パルスでのリンギング幅r2を、従来のリンギング幅r1より短くすることができる。
最低デューティ比の電圧パルスの直後に補正デューティ比の電圧パルスによる通電を繋げた場合の最低デューティ比でのリンギング幅r3は、リンギング幅r2より長くなるが、従来のリンギング幅r1と同等である。
このように、補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の直後の最低デューティ比の電圧パルス幅の通電を相電圧計測対象とすることで、リンギング幅の短縮効果がある。また、この拡大した測定可能範囲に応じてパルスシフト領域を縮小すると良い。
なお、上述した各実施形態では、電動ウォータポンプの駆動に用いられるブラシレスモータの駆動を例に取って説明したが、車両用内燃機関の油圧ポンプシステムにおける電動オイルポンプの駆動に用いられるブラシレスモータにも同様に適用できる。また、冷却水やオイル以外の流体を循環させるためのポンプにも適用できるのは勿論である。
更に、低速センサレス制御を用いた電動アクチュエータ全般に適用可能であり、極低速回転の駆動時に、パルスシフト制御が実施されるものであれば車両用に限らない。
10…内燃機関、20…変速機、30…流量制御弁、40…電動ウォータポンプ、100…ブラシレスモータ(3相DCブラシレスモータ)、110u,110v,110w…3相巻線、120…永久磁石回転子(ロータ)、211a〜211f…スイッチング素子、200…制御装置、200A…モータ駆動装置、210…モータ駆動回路、220…制御ユニット、Dt…指令デューティ比(設定デューティ比)の電圧パルス幅、Dmin…最低デューティ比の電圧パルス幅、Dr…補正デューティ比の電圧パルス幅、Dd…駆動デューティ比の電圧パルス幅

Claims (12)

  1. パルス幅変調制御による通電期間中に開放相電圧を検出し、検出した電圧値から回転子の位置情報を推定し、3相ブラシレスモータを駆動する装置において、
    設定デューティ比の電圧パルス幅が所定値以下のときに、パルス幅変調の1周期中に非通電相のパルス誘起電圧を検出可能な最低デューティ比の電圧パルス幅の通電を2回行い、次のパルス幅変調の1周期中に補正デューティ比の電圧パルス幅の通電を2回行い、2周期の平均で前記設定デューティ比に対応する駆動デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、
    前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くする、ことを特徴とするブラシレスモータの駆動装置。
  2. 3相ブラシレスモータの開放相電圧から回転子の位置情報を推定し、パルス幅変調制御により通電して駆動する際に、通電する相の設定デューティ比が所定値以下のときには、非通電相のパルス誘起電圧を検出可能な最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と補正デューティ比の電圧パルス幅の通電とからなるパルスシフト制御を行う駆動装置において、
    パルス幅変調制御における主周期から補正周期までの最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と補正デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、2周期の平均で前記設定デューティ比に対応する駆動デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、
    前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くする、ことを特徴とするブラシレスモータの駆動装置。
  3. 前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の切り替えを、PWM出力パターンが切り替わるときに実施する、請求項1または2に記載のブラシレスモータの駆動装置。
  4. 前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、デッドタイムに相当する時間とする、請求項1又は2に記載のブラシレスモータの駆動装置。
  5. 前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の直後の前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電を相電圧の計測対象とする、請求項に記載のブラシレスモータの駆動装置。
  6. 拡大した測定可能範囲に応じてパルスシフト領域を縮小する、請求項に記載のブラシレスモータの駆動装置。
  7. 前記パルス幅変調制御は、キャリア周波数が固定されて実行される、請求項1乃至いずれか1つの項に記載のブラシレスモータの駆動装置。
  8. 前記ブラシレスモータはポンプを駆動し、該ポンプの動作要求に応じてPWM出力パターンの切り替えを行う、請求項1乃至いずれか1つの項に記載のブラシレスモータの駆動装置。
  9. 前記ポンプは異なる循環経路で流体を循環させ、前記ポンプの流路切替のときに位置計測頻度を増加させる、請求項に記載のブラシレスモータの駆動装置。
  10. パルス幅変調制御による通電期間中に開放相電圧を検出し、検出した電圧値から回転子の位置情報を推定し、3相ブラシレスモータを駆動する方法において、
    設定デューティ比の電圧パルス幅が所定値以下のときに、パルス幅変調の1周期中に非通電相のパルス誘起電圧を検出可能な最低デューティ比の電圧パルス幅の通電を2回行うステップと、
    次のパルス幅変調の1周期中に補正デューティ比の電圧パルス幅の通電を2回行うステップとを備え、
    2周期の平均で前記設定デューティ比に対応する駆動デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、
    前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くする、ことを特徴とするブラシレスモータの駆動方法。
  11. 3相ブラシレスモータの開放相電圧から回転子の位置情報を推定し、パルス幅変調制御により通電して駆動する際に、通電する相の設定デューティ比が所定値以下のときには非通電相のパルス誘起電圧を検出可能な最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と補正デューティ比の電圧パルス幅の通電とからなるパルスシフト制御を行う駆動方法において、
    パルス幅変調制御の主周期に最低デューティ比の電圧パルス幅の通電を行うステップと、
    前記パルス幅変調制御の主周期に続く補正周期に、補正デューティ比の電圧パルス幅の通電を行うステップとを備え、
    パルス幅変調制御の主周期と、この主周期の補正周期との2周期の通電平均で、前記設定デューティ比に対応する駆動デューティ比の電圧パルス幅の通電を行い、
    前記最低デューティ比の電圧パルス幅の通電と前記補正デューティ比の電圧パルス幅の通電の間隔を、各々の通電同士の間隔より短くする、ことを特徴とするブラシレスモータの駆動方法。
  12. 前記パルス幅変調制御は、キャリア周波数が固定されて実行される、請求項10又は11に記載のブラシレスモータの駆動方法。
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