JP6762222B2 - 捕球具 - Google Patents

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本発明は、野球やソフトボール用の捕球具に関する。
従来、野球やソフトボール用の捕球具(グラブ)は、購入時点は硬くて屈曲性が不十分であるのが一般的である。したがい、そのまま使用すると、ボールをしっかりと包み込むことができず、捕球動作にミスが生じ易い。
購入直後に捕球具の屈曲性を高めるため、例えば、捕球具の構成材料である革を木槌で叩いて伸ばしたり、捕球具を湯に浸けて革を柔らかくするなどの対策が施される場合がある。しかし、このような対策では、革の寿命を縮めることになり、捕球具の耐久性が低下する。
このため、購入当初から十分な屈曲性を得ることを目的とした捕球具が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
一方、捕球具には、捕球の確実性を高めるために十分な捕球領域を確保したいという要求がある。一般に、捕球具の閉じ方には、親指袋と小指袋とを近づけるように閉じて捕球面部を三つ折り状態にする「深閉じ(縦閉じ)」と、人差し指袋及び中指袋を土手に近づけるように閉じて捕球面部を二つ折り状態にする「浅閉じ(横閉じ)」とが知られている。深閉じの方が浅閉じよりも広い捕球領域を確保可能である。
このため、十分な捕球領域を確保するには、捕球具を深閉じし易いようにすればよいが、これには、木槌で叩いたり、捕球具の深閉じ動作等を繰り返すことで、三つ折りの折り目の癖をつける、いわゆる慣らし作業を行う必要がある。したがい、当初から十分な捕球領域を確保することは困難である。
特許文献1、2に記載の捕球具は、屈曲性を高めることのみに着目しており、十分な捕球領域を確保することを考慮したものではない。
実開平3−15584号公報 実開昭55−21798号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、当初から十分な捕球領域を確保すると同時に十分な屈曲性が得られる捕球具を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、第1手段として、捕球面部、平裏部及び背面部を具備する捕球具本体を備え、前記平裏部は、各指部と、該各指部を除く掌部とから構成され、該掌部に前記捕球具本体の前記捕球面部側への屈曲を促進する屈曲促進部を具備し、前記掌部は、第1捕球領域と、第1領域と、第2領域とを含み、前記平裏部の人差し指部の根元の親指部側の端点を第1頂点、前記平裏部の中指部と前記平裏部の薬指部との間の根元の点を第2頂点、前記平裏部の前記第1頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分の中点を第3頂点、前記平裏部の手挿入縁の親指部側の端点を第4頂点、前記平裏部の手挿入縁の小指部側の端点を第5頂点、前記平裏部の親指部の根元の人指し指部側の端点を第6頂点、前記平裏部の小指部の根元の外側の端点を第7頂点、前記平裏部の前記第5頂点及び前記第7頂点を結ぶ線分の中点を第8頂点としたときに、前記第1捕球領域は、前記第3頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点と前記第5頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第5頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分とで区画される略三角形状の領域であり、前記第1領域は、前記第2頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分と、前記第3頂点及び前記第5頂点を結ぶ線分と、前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第8頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域であり、前記第2領域は、前記第3頂点及び前記第1頂点を結ぶ線分と、前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第6頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域であり、前記屈曲促進部は、全体が前記第1領域内に位置する第1屈曲促進部分、及び、全体が前記第2領域内に位置する第2屈曲促進部分のうち、少なくとも一方を具備しており、前記屈曲促進部は、前記第1捕球領域内には実質的に形成されていない、ことを特徴とする捕球具を提供する。
本発明の第1手段に係る捕球具は、従来の一般的な捕球具と同様に、ボールが接触する捕球面部、捕球面部よりも手の甲側に配置され、掌が接触する平裏部、及び平裏部よりも手の甲側に配置された背面部を具備する捕球具本体を備える他、平裏部が捕球具本体の捕球面部側への屈曲を促進する屈曲促進部を具備する点に特徴を有する。
そして、屈曲促進部は、所定の4つの頂点(第2頂点、第3頂点、第5頂点及び第8頂点)を通る線分又は曲線で区画される略四角形状の第1領域内に全体が位置する第1屈曲促進部分、及び、所定の4つの頂点(第1頂点、第3頂点、第4頂点及び第6頂点)を通る線分又は曲線で区画される略四角形状の第2領域内に全体が位置する第2屈曲促進部分のうち、少なくとも一方を具備する。
ここで、本発明者らが従来の一般的な平裏部(屈曲促進部を具備しない平裏部)を模擬した解析モデルを用いて固有値解析を行い、捕球具(平裏部)の開閉動作に伴うひずみを評価したところ、上記の第1領域内及び第2領域内にひずみが大きくなる部位(換言すれば、平裏部の屈曲性を損ねている部位)が存在することがわかった。
本発明の第1手段に係る捕球具では、ひずみが大きくなる第1領域内に第1屈曲促進部分の全体を具備するか、ひずみが大きくなる第2領域内に第2屈曲促進部分の全体を具備するか、少なくとも何れか一方の条件を満足するため、従来に比べて当初から屈曲性を高めることが可能である。
また、屈曲促進部は、所定の3つの頂点(第3頂点、第4頂点及び第5頂点)を通る線分又は曲線で区画される略三角形状の第1捕球領域内には実質的に形成されていない。このため、第1捕球領域については屈曲性が高まることなく、比較的平坦な状態を維持できるため、当初から十分な捕球領域を確保することが可能である。
本発明の第1手段に係る捕球具において、好ましくは、前記掌部は、前記第2頂点及び前記第1頂点を結ぶ線分と、前記第1頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点と前記第5頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第5頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の第2捕球領域を含み、前記第1屈曲促進部分は、前記第1領域のうち、前記第2頂点及び前記第5頂点を結ぶ線分と、前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第8頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分とで区画される略三角形状の領域内に位置し、前記第2屈曲促進部分は、前記第2領域のうち、前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第6頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点及び前記第1頂点を結ぶ線分とで区画される略三角形状の領域内に位置し、前記屈曲促進部は、前記第2捕球領域内には実質的に形成されていない。
上記の好ましい構成によれば、屈曲促進部は、所定の4つの頂点(第1頂点、第4頂点、第5頂点及び第2頂点)を通る線分又は曲線で区画される略四角形状の第2捕球領域内には実質的に形成されていない。このため、第2捕球領域については屈曲性が高まることなく、比較的平坦な状態を維持できる。第2捕球領域は、第1捕球領域よりも広いため、当初からより十分な捕球領域を確保することが可能である。
本発明の第1手段に係る捕球具において、好ましくは、前記第1屈曲促進部分は、前記第1領域における前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁上の位置から前記平裏部の内側に向かって延びる形状であり、前記第2屈曲促進部分は、前記第2領域における前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁上の位置から前記平裏部の内側に向かって延びる形状である。
本発明者らが従来の一般的な平裏部(屈曲促進部を具備しない平裏部)を模擬した解析モデルを用いて固有値解析を行い、捕球具(平裏部)の開閉動作に伴うひずみを評価したところ、第1領域のうち、第5頂点と第8頂点との間の平裏部の縁近傍の領域内と、第2領域のうち、第1頂点と第6頂点との間の平裏部の縁近傍の領域内とにおいて、特にひずみが大きくなる部位が存在することがわかった。
上記の好ましい構成によれば、特にひずみが大きくなる第1領域のうちの所定領域内に第1屈曲促進部分を具備するか、特にひずみが大きくなる第2領域のうちの所定領域内に第2屈曲促進部分を具備するか、少なくとも何れか一方の条件を満足するため、従来に比べて当初からより一層屈曲性を高めることが可能である。
上記の好ましい構成において、より好ましくは、前記第1屈曲促進部分及び前記第2屈曲促進部分は、それぞれ前記平裏部の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状である。
本発明者らが従来の一般的な平裏部(屈曲促進部を具備しない平裏部)を模擬した解析モデルを用いて固有値解析を行い、捕球具(平裏部)の開閉動作に伴うひずみを評価したところ、前述のように、第1領域のうち、第5頂点と第8頂点との間の平裏部の縁近傍の領域内と、第2領域のうち、第1頂点と第6頂点との間の平裏部の縁近傍の領域内とにおいて、特にひずみが大きくなる部位が存在することがわかった。そして、ひずみが大きくなる部位は、第5頂点と第8頂点との間の平裏部の縁から平裏部の内側に向けて狭くなる傾向があると共に、第1頂点と第6頂点との間の平裏部の縁から平裏部の内側に向けて狭くなる傾向があることがわかった。
上記のより好ましい構成によれば、特にひずみが大きくなる第1領域のうちの所定領域内に第1屈曲促進部分を具備するか、特にひずみが大きくなる第2領域のうちの所定領域内に第2屈曲促進部分を具備するか、少なくとも何れか一方の条件を満足するため、従来に比べて当初からより一層屈曲性を高めることが可能である。
また、上記のより好ましい構成によれば、第1屈曲促進部分及び第2屈曲促進部分が、それぞれ平裏部の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状であるため、より十分な捕球領域を確保することが可能であるという利点も有する。
上記の「幅が徐々に狭まる形状」としては、例えば、V字状の形状を例示できる。
本発明の第1手段に係る捕球具において、好ましくは、前記屈曲促進部は、切込み、切欠き及び溝のうちの何れかで形成されている。
なお、上記の好ましい構成における「切込み」とは、平裏部の構成材料(革等)を部分的に切断することで形成され、構成材料を除去しない切り目を意味する。また、上記の好ましい構成における「切欠き」とは、平裏部の構成材料(革等)を部分的に切断して除去することで形成される部位を意味する。
本発明の第1手段に係る捕球具において、好ましくは、前記屈曲促進部は、切欠きと、前記切欠き内に取り付けられた前記平裏部よりも伸縮し易い伸縮部材とで形成されている。
上記の好ましい構成における伸縮部材を具備しない従来の平裏部の場合、捕球具を閉じる際に、捕球面部より外側(手の甲側)に配置された平裏部の長さを基準にして、平裏部及び捕球面部が捕球面部側に屈曲するため、内側に配置された捕球面部にしわが生じ易い。
上記の好ましい構成によれば、捕球具を閉じる際に、伸縮部材が伸びることで平裏部の長さが長くなるため、捕球面部にしわが生じ難いという利点が得られる。
好ましくは、前記屈曲促進部は、前記第1屈曲促進部分及び前記第2屈曲促進部分の双方を具備する。
上記の好ましい構成によれば、ひずみが大きくなる第1領域内に第1屈曲促進部分を具備すると共に、ひずみが大きくなる第2領域内にも第2屈曲促進部分を具備するため、従来に比べて当初からより一層屈曲性を高めることが可能である。
また、前記課題を解決するため、本発明は、第2手段として、捕球面部、平裏部及び背面部を具備する捕球具本体を備え、前記平裏部は、各指部と、該各指部を除く掌部とから構成され、該掌部に前記捕球具本体の前記捕球面部側への屈曲を促進する屈曲促進部を具備し、前記掌部は、第1領域と、第2領域とを含み、前記平裏部の人差し指部の根元の親指部側の端点を第1頂点、前記平裏部の中指部と前記平裏部の薬指部との間の根元の点を第2頂点、前記平裏部の前記第1頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分の中点を第3頂点、前記平裏部の手挿入縁の親指部側の端点を第4頂点、前記平裏部の手挿入縁の小指部側の端点を第5頂点、前記平裏部の親指部の根元の人指し指部側の端点を第6頂点、前記平裏部の小指部の根元の外側の端点を第7頂点、前記平裏部の前記第5頂点及び前記第7頂点を結ぶ線分の中点を第8頂点としたときに、前記第1領域は、前記第2頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分と、前記第3頂点及び前記第5頂点を結ぶ線分と、前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第8頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域であり、前記第2領域は、前記第3頂点及び前記第1頂点を結ぶ線分と、前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第6頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域であり、前記屈曲促進部は、前記第1領域における前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁上の位置から前記平裏部の内側に向かって延びる形状の第1屈曲促進部分、及び、前記第2領域における前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁上の位置から前記平裏部の内側に向かって延びる形状の第2屈曲促進部分のうち、少なくとも一方を具備しており、前記第1屈曲促進部分及び前記第2屈曲促進部分は、それぞれ前記平裏部の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状である、ことを特徴とする捕球具を提供する。
本発明の第2手段に係る捕球具では、第1領域を構成する第5頂点と第8頂点との間の平裏部の縁から平裏部の内側に向かう領域(特にひずみが大きくなる部位が存在する領域)内に第1屈曲促進部分を具備するか、第2領域を構成する第1頂点と第6頂点との間の平裏部の縁から平裏部の内側に向かう領域(特にひずみが大きくなる部位が存在する領域)内に第2屈曲促進部分を具備するか、少なくとも何れか一方の条件を満足するため、従来に比べて当初から屈曲性を高めることが可能である。
また、本発明の第2手段に係る捕球具では、第1屈曲促進部分及び前記第2屈曲促進部分が、それぞれ平裏部の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状であるため、平裏部の内側において、当初から十分な捕球領域を確保することが可能である。
なお、本発明の第2手段における「幅」とは、第1屈曲促進部分及び第2屈曲促進部分が延びる方向に対して直交する方向の寸法を意味する。
上記の「幅が徐々に狭まる形状」としては、例えば、V字状の形状を例示できる。
本発明の第2手段に係る捕球具において、好ましくは、前記屈曲促進部は、切欠きと、前記切欠き内に取り付けられた前記平裏部よりも伸縮し易い伸縮部材とで形成されている。
上記の好ましい構成によれば、捕球具を閉じる際に、伸縮部材が伸びることで平裏部の長さが長くなるため、捕球面部にしわが生じ難いという利点が得られる。
本発明の第1手段及び第2手段に係る捕球具において、好ましくは、前記捕球具本体と、前記捕球具本体に接続されたウェブとを備え、背面視において、前記捕球具本体と前記ウェブとは、略L字状の間隙を有し、該略L字状の間隙に配置された紐状部材によって接続されている。
上記の好ましい構成によれば、捕球具本体とウェブとが、略L字状の間隙を有し、この略L字状の間隙に配置された紐状部材によって接続されているため、このような構成になっていない従来の捕球具本体及びウェブを備える捕球具に比べて、当初からより一層屈曲性を高めることが可能である。
本発明に係る捕球具によれば、当初から十分な捕球領域を確保すると同時に十分な屈曲性を得ることが可能である。
本発明の一実施形態に係る捕球具(野球用グラブ)を示す図である。 図1に示す捕球具本体を組み立てる前の平裏部の前面視の構成例を模式的に示す図である。 第1屈曲促進部分及び第2屈曲促進部分のバリエーションを模式的に示す図である。 平裏部の他の例を示す図である。 ひずみに関する数値解析の結果を示す図である。 図5においてひずみが比較的大きかった部位を図2(b)に重ねて示す図である。 数値解析で用いた各解析モデルを説明するための模式図である。 数値解析で用いた各解析モデルを説明するための模式図である。 剛性比に関する数値解析の結果を示す図である 平裏部が具備する屈曲促進部に伸縮部材を用いることの効果を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る捕球具(野球用グラブ)を背面視で示す図である。 捕球具本体を組み立てる前の平裏部の前面視の構成の他の例を模式的に示す図である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の実施形態に係る捕球具について説明する。本実施形態では、捕球具が野球用のグラブである場合を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る捕球具(野球用グラブ)を示す図である。図1(a)は前面視(捕球具本体の捕球面部に対向する方向から見た場合)で表わした全体構成図であり、図1(b)は手の甲を支持する手甲パッド31の締結を解いた状態で平裏部近傍を前面視で表わした図である。なお、図1(a)に示す屈曲促進部4は、捕球面部1に覆われているため実際には見えておらず、その位置を図示しているに過ぎない。
図1に示すように、本実施形態に係る捕球具100は、従来の捕球具と同様に、ボールが接触する捕球面部1と、捕球面部1よりも手の甲側に配置されて掌が接触する平裏部2と、平裏部2よりも手の甲側に配置された背面部3とを具備する捕球具本体10を備える。そして、本実施形態に係る捕球具100は、平裏部2が、捕球具本体10の捕球面部1側への屈曲を促進する屈曲促進部4を具備し、この屈曲促進部4が特有の配置条件で配置されている点に一つの特徴を有する。
図2は、本実施形態の捕球具本体を組み立てる前の平裏部の前面視の構成例を模式的に示す図である。図2(a)は平裏部における第1捕球領域、第1領域及び第2領域を説明する図であり、図2(b)は平裏部が具備する屈曲促進部を説明する図である。
図2に示すように、平裏部2は、指の掌側が接触する各指部(親指部21、人差し指部22、中指部23、薬指部24、小指部25)と、各指部を除く掌部26とから構成されている。掌部26は、第1捕球領域C1と、第1領域A1と、第2領域A2とを含む。
ここで、図2(a)に示すように、平裏部2の人差し指部22の根元の親指部21側の端点を第1頂点P1とする。平裏部2の中指部23と平裏部の薬指部24との間の根元の点を第2頂点P2とする。平裏部2の第1頂点P1及び第2頂点P2を結ぶ線分の中点を第3頂点P3とする。平裏部2の手挿入縁27の親指部21側の端点を第4頂点P4とする。平裏部2の手挿入縁27の小指部25側の端点を第5頂点P5とする。平裏部2の親指部21の根元の人指し指部22側の端点を第6頂点P6とする。平裏部2の小指部25の根元の外側の端点を第7頂点P7とする。平裏部2の第5頂点P5及び第7頂点P7を結ぶ線分の中点を第8頂点P8とする。
なお、第1頂点P1を規定する「平裏部2の人差し指部22の根元の親指部21側の端点」とは、平裏部2の人指し指部22と平裏部2の中指部23との間の根元の点及び第2頂点P2を結ぶ直線が平裏部2の人差し指部22側の縁と交差するときの交点を意味する。
また、手挿入縁27とは、捕球具本体10を組み立てたときに、手挿入口11(図1参照)を区画することになる部位の縁のことである。
また、第7頂点P7を規定する「平裏部2の小指部25の根元の外側の端点」とは、平裏部2の薬指部24の根元の小指部25側の端点及び第2頂点P2を結ぶ直線が平裏部2の小指部25側の縁と交差するときの交点を意味する。
また、第6頂点P6を規定する「平裏部2の親指部21の根元の人指し指部22側の端点」は、捕球具本体10を組み立てたときに、ウェブ6の親指部21側の根元の角に当たる点に相当する。
さらに、第8頂点P8は、平裏部2の第5頂点P5及び第7頂点P7を結ぶ線分の中点であるが、この中点が平裏部2の縁上に位置しない場合には、第8頂点P8はこの中点と最短距離にある平裏部2の縁上の点を意味する。
図2(a)に示すように、第1捕球領域C1は、第3頂点P3及び第4頂点P4を結ぶ線分と、第4頂点P4と第5頂点P5との間の平裏部2の縁(すなわち、手挿入縁27)と、第5頂点P5及び第3頂点P3を結ぶ線分とで区画される略三角形状の領域である。第1捕球領域C1の面積は、例えば、市販されている一般的な大人用野球グラブの場合だと、55cm〜85cmである。
第1領域A1は、第2頂点P2及び第3頂点P3を結ぶ線分と、第3頂点P3及び第5頂点P5を結ぶ線分と、第5頂点P5と第8頂点P8との間の平裏部2の縁28と、第8頂点P8及び第2頂点P2を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域である。第1領域A1の面積は、例えば、市販されている一般的な大人用野球グラブの場合だと、35cm〜55cmである。
第2領域A2は、第3頂点P3及び第1頂点P1を結ぶ線分と、第1頂点P1と第6頂点P6との間の平裏部の縁29と、第6頂点P6及び第4頂点P4を結ぶ線分と、第4頂点P4及び第3頂点P3を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域である。第2領域A2の面積は、例えば、市販されている一般的な大人用野球グラブの場合だと、50cm〜68cmである。
図2(b)に示すように、屈曲促進部4は、全体が第1領域A1内に位置する第1屈曲促進部分41、及び、全体が第2領域A2内に位置する第2屈曲促進部分42を具備しており、第1捕球領域C1内には実質的に形成されていない。ここで、屈曲促進部4が第1捕球領域C1内には「実質的に形成されていない」とは、第1捕球領域C1内に屈曲促進部4が全く入り込んでいない場合だけでなく、製造ばらつきなどによってわずかに入り込む場合までは許容されることを意味する。具体的には、屈曲促進部4がわずかに第1捕球領域C1内に入り込んだとしても、その部分の面積が第1捕球領域C1の面積の5%未満であれば、屈曲促進部4は第1捕球領域C1内には形成されていないとみなすことができる。第1捕球領域C1に入り込んだ屈曲促進部4の部分の面積がこの程度であれば、第1捕球領域C1が大きく屈曲して捕球領域が潰れやすくなることはない。
また、第1屈曲促進部分41の「全体が第1領域A1内に位置する」とは、基本的には第1屈曲促進部分41の全体(全面積)が第1領域A1内に位置することを意味するが、製造ばらつきなどによってわずかに第1領域A1からはみ出る場合までは許容される。より具体的には第1屈曲促進部分41のうち第1領域A1からはみ出た部分の面積が第1屈曲促進部分41の面積の5%未満であれば第1屈曲促進部分41の全体が第1領域A1内に位置しているとみなすことができる。第2屈曲促進部分42の「全体が第2領域A2内に位置する」の意味についても同様である。
図2(b)に示すように、第1屈曲促進部分41は、第1領域A1における第5頂点P5と第8頂点P8との間の平裏部2の縁28上の位置から平裏部2の内側に向かって延びる形状である。また、第2屈曲促進部分42は、第2領域A2における第1頂点P1と第6頂点P2との間の平裏部2の縁29上の位置から平裏部2の内側に向かって延びる形状である。
また、第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42は、それぞれ平裏部2の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状となっている。なお、「幅が徐々に狭まる形状」における「幅」とは、第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42が延びる方向に対して前面視で直交する方向の寸法を意味する。
より具体的には、第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42は、それぞれ前面視でV字状の形状である。
図3は、第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42の前面視形状のバリエーションを模式的に示す図である。
平裏部2の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状としては、図2(b)に示すV字状の他、図3(a)〜(c)に示すように、楕円弧状、台形状、階段状などであってもよい。第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42は、幅が徐々に狭まる形状以外にも、例えば、図3(d)に示すような矩形状の形状であってもよい。さらには、第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42は、図3(e)に示すように、平裏部2を貫通する複数の小さな貫通孔43の集合体の全体形状が上述のような各種の形状になるものであってもよい。なお、貫通孔12の集合体の全体形状とは、貫通孔12の集合体のうち外側に位置する貫通孔12の包絡線Eによって形成される形状である。
第1屈曲促進部分41と第2屈曲促進部分42とは、同じ形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。
第1屈曲促進部分41は大きければ大きいほど、捕球具100(平裏部2)の屈曲性が高まると考えられるものの、大きすぎると捕球具100(平裏部2)の耐久性の低下を招き易くなる。したがい、第1屈曲促進部分41の面積は、第1領域A1の面積の40%以下に設定することが好ましい。一方で、第1屈曲促進部分41が小さすぎると十分な屈曲性が得られない。したがい、第1屈曲促進部分41の面積は、第1領域A1の面積の10%以上に設定することが好ましい。すなわち、第1屈曲促進部分41の面積は、第1領域A1の面積の10%〜40%の面積に設定することが好ましい。
同様の理由により、第2屈曲促進部分42の面積は、第2領域A2の面積の5%〜30%の面積に設定することが好ましい。
屈曲促進部4は、切込み、切欠き及び溝のうちの何れかで形成されている。本実施形態では、屈曲促進部4は、切欠きと、切欠き内に取り付けられた平裏部2よりも伸縮し易い伸縮部材5(図1参照)とで形成されている。伸縮部材5の素材としては、例えば、合成繊維又は天然繊維の織物、合成繊維又は天然繊維の編物、ゴム等を使用することができる。合成繊維としては、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン等、天然繊維としては、綿、麻、絹、レーヨン等をそれぞれ使用することができる。
上述のように、本実施形態の屈曲促進部4は、第1領域A1内に位置する第1屈曲促進部分41、及び、第2領域A2内に位置する第2屈曲促進部分42を具備しており、第1捕球領域C1内には実質的に形成されていない。換言すれば、第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42は、第1捕球領域C1に接する位置まで延びる寸法であってもよい。第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42によって、捕球具100(平裏部2)の屈曲性を高めつつ、第1捕球領域C1によって、十分な捕球領域を確保することが可能である。
図4は、本実施形態の平裏部の他の例を示す図であり、捕球具本体を組み立てる前の平裏部を前面視で模式的に示す図である。
図4に示すように、平裏部2の掌部26は、第2捕球領域C2を含む。第2捕球領域C2は、第2頂点P2及び第1頂点P1を結ぶ線分と、第1頂点P1及び第4頂点P4を結ぶ線分と、第4頂点P4と第5頂点P5との間の平裏部2の縁(すなわち、手挿入縁27)と、第5頂点P5及び第2頂点P2を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域である。第2捕球領域C2の面積は、例えば、市販されている一般的な大人用野球グラブの場合だと、120cm〜145cmである。
そして、図4に示す例では、屈曲促進部4の第1屈曲促進部分41は、第1領域A1(図2参照)のうち、第2頂点P2及び第5頂点P5を結ぶ線分と、第5頂点P5と第8頂点P8との間の平裏部2の縁28と、第8頂点P8及び第2頂点P2を結ぶ線分とで区画される略三角形状の領域A1’内に位置している。また、屈曲促進部4の第2屈曲促進部分42は、第2領域A2のうち、第1頂点P1と第6頂点P6との間の平裏部2の縁29と、第6頂点P6及び第4頂点P4を結ぶ線分と、第4頂点P4及び第1頂点P1を結ぶ線分とで区画される略三角形状の領域A2’内に位置している。そして、屈曲促進部4は、第2捕球領域C2内には実質的に形成されていない。図4に示す例において、屈曲促進部4が第2捕球領域C2内には「実質的に形成されていない」とは、図2に示す例と同様に、第2捕球領域C2内に屈曲促進部4が全く入り込んでいない場合だけでなく、製造ばらつきなどによってわずかに入り込む場合までは許容されることを意味する。具体的には、屈曲促進部4がわずかに第2捕球領域C2内に入り込んだとしても、その部分の面積が第2捕球領域C2の全面積の5%未満であれば、屈曲促進部4は第2捕球領域C2内には形成されていないとみなすことができる。
図4に示す平裏部2では、第2捕球領域C2が、第1捕球領域C1よりも広いため、当初からより十分な捕球領域を確保することが可能である。したがって、図4に示す平裏部2を備えた捕球具100の場合、広めの捕球領域を確保したいプレーヤー向けの野球グラブや、ボールが大きいソフトボール用のグラブとしてより好適である。
以下、屈曲促進部4による屈曲性の促進効果を数値解析で評価した結果について説明する。数値解析では、屈曲推進部4を具備しない平裏部を模擬した解析モデルを用いて、有限要素法による固有値解析を行い、所定の方向に捕球具(平裏部)を閉じたときのひずみが大きくなる部位を調べた。解析モデルの設定条件として、平裏部の弾性率及び厚みをそれぞれ50MPa、1.5mmとした。
図5は、上記の数値解析の結果を示す図である。図5において、色の濃さはひずみの大きさに比例している。すなわち、色の濃い部位が捕球具を閉じたときにひずみが大きくなる部位に対応する。また、図5において、白色であるために縁が識別できない箇所には破線で縁を表示している。図5に示す結果から、平裏部のうち、手挿入縁27の小指部25側の端点近傍、及び、人差し指部22の根元と親指部21の根元との間の縁近傍の辺りに、ひずみの大きな部位が存在することがわかった。
図6は、図5においてひずみが比較的大きかった部位を図2(b)に重ねて示す図である。具体的には、図6は、ひずみの大きさが最大ひずみの40%以上となる部位の境界B1、B2を図2(b)上に描いた図である。図6から分かるように、ひずみの大きな部位は、おおよそ第1領域A1内及び第2領域A2内に位置している。そして、第1屈曲促進部分41は第1領域A1のうち境界B1で囲まれた領域内に、第2屈曲促進部分42は第2領域A2のうち境界B2で囲まれた領域内にそれぞれ位置するように形成されたものである。
このようにひずみが大きくなる部位に対応させて第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42を形成することにより、捕球具の屈曲性を高めることができると考えられる。
次に、屈曲促進部4の位置及び形状を変えたときの屈曲性への影響について評価した結果を説明する。
この評価で用いた解析モデルは、屈曲促進部4を具備しない図5に示す解析モデルを基本解析モデルとして、その基本解析モデルに位置や形状の異なる屈曲促進部4を形成したものである。なお、各解析モデルの屈曲促進部4は、基本解析モデルの所定部位に、弾性率の小さい部分を局所的に設定することによって擬似的に形成したものである。第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42の面積はいずれの解析モデルも同一に設定した。
屈曲促進部4の屈曲性への影響は、捕球具(平裏部)の所定の閉じ方向についての基本解析モデルに対する各解析モデルの剛性比によって評価した。
剛性比は、評価対象の解析モデルの剛性をKnew、固有振動数をfnewとし、基本解析モデルの剛性をKref、固有振動数をfrefとした場合に、以下の式(1)で表わされる指標である。
剛性比=(Knew/Kref1/2=(fnew/fref)・・・(1)
剛性比の値が小さければ小さいほど、屈曲性が高いことを意味する。
図7及び図8は、上記の数値解析で用いた各解析モデルを説明するための模式図である。具体的には、図7及び図8は、屈曲促進部4の位置及び形状をわかりやすくするために、解析モデルに設定した屈曲促進部4を平裏部の前面視の図に対応させて見たときの図である。
図7(a)は、屈曲促進部4を具備しない従来(基本解析モデル)の平裏部を示す。図7(b)は、図2(b)に示す本実施形態の第2屈曲促進部分42のみを具備する平裏部を示す。図7(c)は、本実施形態と同様の形状の第2屈曲促進部分42’を具備するものの、第2屈曲促進部分42’の全体が第2領域A2内に位置し且つ第2屈曲促進部分42’が第1捕球領域C1内に実質的に形成されていないという条件から外れた参考例の平裏部を示す。図7(d)は、本実施形態と同様の形状の第2屈曲促進部分42’を具備するものの、第2屈曲促進部分42’の全体が第2領域A2内に位置するという条件から外れた参考例の平裏部を示す。図7(e)は、本実施形態とは異なる形状の第2屈曲促進部分42のみを具備する平裏部を示す。図7(f)は、第2屈曲促進部分42’を具備するものの、第2屈曲促進部分42’が第1捕球領域C1内に実質的に形成されていないという条件から外れた参考例の平裏部を示す。
図8(a)は、屈曲促進部4を具備しない従来(基本解析モデル)の平裏部を示す。図8(b)は、図2(b)に示す本実施形態の第1屈曲促進部分41のみを具備する平裏部を示す。図8(c)は、本実施形態と同様の形状の第1屈曲促進部分41’を具備するものの、第1屈曲促進部分41’の全体が第1領域A1内に位置し且つ第1屈曲促進部分41’が第1捕球領域C1内に実質的に形成されていないという条件から外れた参考例の平裏部を示す。図8(d)は、本実施形態と同様の形状の第1屈曲促進部分41’を具備するものの、第1屈曲促進部分42’の全体が第1領域A1内に位置するという条件から外れた参考例の平裏部を示す。図8(e)は、本実施形態とは異なる形状の第1屈曲促進部分41のみを具備する平裏部を示す。
なお、上記の数値解析では、本実施形態の第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42の双方を具備する平裏部2を模擬する解析モデルについても剛性比を評価した。
図9は、上記数値解析の結果を示す図である。図9(a)は、図7に示す各平裏部について算出した剛性比を示す。図9(a)の横軸に示す(a)〜(f)がそれぞれ図7の(a)〜(f)の平裏部に対応している。また、図9(b)は、図8に示す各平裏部について算出した剛性比を示す。図9(b)の横軸に示す(a)〜(e)がそれぞれ図8の(a)〜(e)の平裏部に対応している。さらに、図9(c)のNo.1は、図7(a)及び図8(a)に示す平裏部について算出した剛性比を示す。図9(c)のNo.2は、本実施形態の第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42の双方を具備する平裏部2について算出した剛性比を示す。図9(c)のNo.3は、図8(b)に示す平裏部について算出した剛性比を示す。図9(c)のNo.4は、図7(b)に示す平裏部について算出した剛性比を示す。
図9(a)に示すように、本発明の範囲に含まれる第2屈曲促進部分42を具備する平裏部2(図9(a)の(b)及び(e))を用いれば、従来の平裏部や参考例の平裏部を用いる場合に比べて剛性比が小さくなることが分かった。すなわち、第2屈曲促進部分42を設けることによって屈曲性が高まることが分かった。特に、平裏部2のうち、図9(a)の(b)に示す剛性比は、図9(a)の(e)に示す剛性比よりも小さくなっており、平裏部2の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状、換言すれば、第1頂点P1と第6頂点P6との間の平裏部の縁29側ほど幅が広くなった形状が有効であることを示している。これは第2屈曲促進部分42をこのような形状とすることによって、図5に示すひずみの大きな部位に第2屈曲促進部分42が重なる面積がより大きくなるためと考えられる。
また、図9(b)に示すように、本発明の範囲に含まれる第1屈曲促進部分41を具備する平裏部2(図9(b)の(b)及び(e))を用いれば、図9(b)の(c)の平裏部を除く、従来の平裏部や参考例の平裏部を用いる場合に比べて剛性比が小さくなることが分かった。すなわち、第1屈曲促進部分41を設けることによって屈曲性が高まることが分かった。特に、平裏部2のうち、図6(b)の(b)に示す剛性比は、図6(b)の(e)に示す剛性比よりも小さくなっており、平裏部2の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状、換言すれば、第5頂点P5と第8頂点P8との間の平裏部2の縁28側ほど幅が広くなった形状が有効であることを示している。これは第2屈曲促進部分42と同様に、第1屈曲促進部分41をこのような形状とすることによって、図5に示すひずみの大きな部位に第1屈曲促進部分41が重なる面積がより大きくなるためと考えられる。なお、屈曲性の観点のみからすれば、図9(b)の(c)の参考例の平裏部を用いることも有効であるが、この平裏部は、図8(c)に示すように、第1屈曲促進部分42’の全体が第1捕球領域C1内に形成されているため、第1捕球領域C1が潰れるようにして屈曲し易くなる。すなわち、屈曲性は高まるものの、十分な捕球領域を確保することができない。
さらに、図9(c)に示すように、第1屈曲促進部分41のみを具備する平裏部2や、第2屈曲促進部分42のみを具備する平裏部2を用いる場合に比べて、双方を具備する平裏部2を用いる方が、より一層剛性比が小さくなる(屈曲性が高まる)点で好ましいことが分かった。
なお、評価結果の詳細についての説明は割愛するが、図3に示すような平裏部2を用いる場合であっても、従来の平裏部や参考例の平裏部を用いる場合に比べて剛性比が小さくなる(屈曲性が高まる)ことを確認できた。
また、解析モデルの設定条件として、平裏部の弾性率及び厚みを一般的な大人用のグラブに使用される範囲内で変えた場合もひずみが大きくなる部位はそれ程変わらず、第1領域A1及び第2領域A2の範囲にほぼ収まることを確認できた。
以上に説明したように、本実施形態に係る捕球具100によれば、当初から十分な捕球領域を確保すると同時に十分な屈曲性を得ることが可能である。
図10は、平裏部2が具備する屈曲促進部4に伸縮部材5を用いることの効果を説明する図である。図10(a)は本実施形態の屈曲促進部4(伸縮部材5)を具備しない平裏部2’を用いた場合の捕球具の閉じ動作を、図10(b)は本実施形態の屈曲促進部4(伸縮部材5)を具備する平裏部2を用いた場合の捕球具の閉じ動作を示す。
図10(a)に示すように、従来の平裏部2’の場合、捕球具を閉じる際に、捕球面部1より外側(手の甲側)に配置された平裏部2の長さを基準にして、平裏部2及び捕球面部1が捕球面部1側に屈曲するため、内側に配置された捕球面部1にしわが生じ易い。
これに対し、図10(b)に示すように、本実施形態の平裏部2の場合、捕球具を閉じる際に、屈曲促進部4の伸縮部材5が伸びることで平裏部2の長さが長くなるため、捕球面部1にしわが生じ難いという利点が得られる。
すなわち、本実施形態のように、伸縮部材5を具備する屈曲促進部4を用いれば、当初から十分な屈曲性を得ることができると同時に、捕球面部1にしわが生じ難いという効果を得ることも可能である。
図11に示すように、本実施形態に係る捕球具100は、捕球具本体10と、捕球具本体10に接続されたウェブ6とを備えている。そして、背面視において、捕球具本体10とウェブ6とは、略L字状の間隙を有し、該略L字状の間隙に配置された紐状部材7によって接続されている。具体的には、略L字の縦辺に沿った間隙の幅と、略L字の横辺に沿った間隙の幅とが略同等の寸法になっており、略L字の縦辺から横辺にかけて、略同一ピッチで紐状部材7が架け渡されている。
上記のように、本実施形態に係る捕球具100では、捕球具本体10とウェブ6とが、略L字状の間隙を有し、この略L字状の間隙に配置された紐状部材7によって接続されているため、このような構成になっていない従来の捕球具本体及びウェブを備える捕球具に比べて、当初からより一層屈曲性を高めることが可能である。すなわち、略L字状の間隙には、屈曲し易い紐状部材7しか配置されておらず、捕球具本体10を閉じたときに、捕球具本体10とウェブ6とが干渉し難いため、屈曲性を高めることが可能である。
なお、更に屈曲性を高める上では、図11に示す窓部8(手甲パッド31の上方に位置する開口部)を拡張することが好ましい。具体的には、図11に破線で示すように、窓部8の縁(ヘリ革)と、保護具本体10の略L字の横辺に沿った部位との距離が短くなるように窓部8を拡張することで、より一層屈曲性を高めることができると考えられる。
なお、本実施形態では、屈曲促進部4が第1捕球領域C1内には実質的に形成されていないことを条件として説明したが、本発明は必ずしもこれに限るものではなく、図12に示すような構成であってもよい。
すなわち、図12に示すように、屈曲促進部4が、第1領域A1における第5頂点P5と第8頂点P8との間の平裏部2の縁28上の位置から平裏部2の内側に向かって延びる形状の第1屈曲促進部分41、及び、第2領域A2における第1頂点P1と第6頂点P6との間の平裏部2の縁29上の位置から平裏部2の内側に向かって延びる形状の第2屈曲促進部分42のうち、少なくとも一方を具備しており、第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42が、それぞれ平裏部2の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状でありさえすれば、屈曲促進部4が第1捕球領域C1内にも多少形成されていたとしても、従来に比べて当初から屈曲性を高めることが可能であると同時に、比較的広い捕球領域を確保することが可能である。
また、本実施形態では、屈曲促進部4として第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42が1つずつ形成されている例について説明したが、第1屈曲促進部分41及び第2屈曲促進部分42のうち何れか一方だけが形成されていてもよいし、複数の第1屈曲促進部分41及び/又は複数の第2屈曲促進部分が形成されていてもよい。
また、本実施形態では、捕球具として野球用のグラブを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、ソフトボール用のグラブなど、捕球動作を伴う他のスポーツ用の捕球具にも適用可能である。
1・・・捕球面部
2・・・平裏部
3・・・背面部
4・・・屈曲促進部
5・・・伸縮部材
A1・・・第1領域
A2・・・第2領域
C1・・・第1捕球領域
100・・・捕球具

Claims (12)

  1. 捕球面部、平裏部及び背面部を具備する捕球具本体を備え、
    前記平裏部は、各指部と、該各指部を除く掌部とから構成され、該掌部に前記捕球具本体の前記捕球面部側への屈曲を促進する屈曲促進部を具備し、
    前記掌部は、第1捕球領域と、第1領域と、第2領域とを含み、
    前記平裏部の人差し指部の根元の親指部側の端点を第1頂点、前記平裏部の中指部と前記平裏部の薬指部との間の根元の点を第2頂点、前記平裏部の前記第1頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分の中点を第3頂点、前記平裏部の手挿入縁の親指部側の端点を第4頂点、前記平裏部の手挿入縁の小指部側の端点を第5頂点、前記平裏部の親指部の根元の人指し指部側の端点を第6頂点、前記平裏部の小指部の根元の外側の端点を第7頂点、前記平裏部の前記第5頂点及び前記第7頂点を結ぶ線分の中点を第8頂点としたときに、
    前記第1捕球領域は、前記第3頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点と前記第5頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第5頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分とで区画される略三角形状の領域であり、
    前記第1領域は、前記第2頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分と、前記第3頂点及び前記第5頂点を結ぶ線分と、前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第8頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域であり、
    前記第2領域は、前記第3頂点及び前記第1頂点を結ぶ線分と、前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第6頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域であり、
    前記屈曲促進部は、全体が前記第1領域内に位置する第1屈曲促進部分、及び、全体が前記第2領域内に位置する第2屈曲促進部分のうち、少なくとも一方を具備しており、
    前記屈曲促進部は、前記第1捕球領域内には実質的に形成されていない、
    ことを特徴とする捕球具。
  2. 前記掌部は、前記第2頂点及び前記第1頂点を結ぶ線分と、前記第1頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点と前記第5頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第5頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の第2捕球領域を含み、
    前記第1屈曲促進部分は、前記第1領域のうち、前記第2頂点及び前記第5頂点を結ぶ線分と、前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第8頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分とで区画される略三角形状の領域内に位置し、
    前記第2屈曲促進部分は、前記第2領域のうち、前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第6頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点及び前記第1頂点を結ぶ線分とで区画される略三角形状の領域内に位置し、
    前記屈曲促進部は、前記第2捕球領域内には実質的に形成されていない、
    ことを特徴とする請求項1に記載の捕球具。
  3. 前記第1屈曲促進部分は、前記第1領域における前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁上の位置から前記平裏部の内側に向かって延びる形状であり、
    前記第2屈曲促進部分は、前記第2領域における前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁上の位置から前記平裏部の内側に向かって延びる形状である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の捕球具。
  4. 前記第1屈曲促進部分及び前記第2屈曲促進部分は、それぞれ前記平裏部の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の捕球具。
  5. 前記第1屈曲促進部分及び前記第2屈曲促進部分は、それぞれV字状の形状である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の捕球具。
  6. 前記屈曲促進部は、切込み、切欠き及び溝のうちの何れかで形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の捕球具。
  7. 前記屈曲促進部は、切欠きと、前記切欠き内に取り付けられた前記平裏部よりも伸縮し易い伸縮部材とで形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の捕球具。
  8. 前記屈曲促進部は、前記第1屈曲促進部分及び前記第2屈曲促進部分の双方を具備する、
    ことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の捕球具。
  9. 捕球面部、平裏部及び背面部を具備する捕球具本体を備え、
    前記平裏部は、各指部と、該各指部を除く掌部とから構成され、該掌部に前記捕球具本体の前記捕球面部側への屈曲を促進する屈曲促進部を具備し、
    前記掌部は、第1領域と、第2領域とを含み、
    前記平裏部の人差し指部の根元の親指部側の端点を第1頂点、前記平裏部の中指部と前記平裏部の薬指部との間の根元の点を第2頂点、前記平裏部の前記第1頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分の中点を第3頂点、前記平裏部の手挿入縁の親指部側の端点を第4頂点、前記平裏部の手挿入縁の小指部側の端点を第5頂点、前記平裏部の親指部の根元の人指し指部側の端点を第6頂点、前記平裏部の小指部の根元の外側の端点を第7頂点、前記平裏部の前記第5頂点及び前記第7頂点を結ぶ線分の中点を第8頂点としたときに、
    前記第1領域は、前記第2頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分と、前記第3頂点及び前記第5頂点を結ぶ線分と、前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第8頂点及び前記第2頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域であり、
    前記第2領域は、前記第3頂点及び前記第1頂点を結ぶ線分と、前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁と、前記第6頂点及び前記第4頂点を結ぶ線分と、前記第4頂点及び前記第3頂点を結ぶ線分とで区画される略四角形状の領域であり、
    前記屈曲促進部は、前記第1領域における前記第5頂点と前記第8頂点との間の前記平裏部の縁上の位置から前記平裏部の内側に向かって延びる形状の第1屈曲促進部分、及び、前記第2領域における前記第1頂点と前記第6頂点との間の前記平裏部の縁上の位置から前記平裏部の内側に向かって延びる形状の第2屈曲促進部分のうち、少なくとも一方を具備しており、
    前記第1屈曲促進部分及び前記第2屈曲促進部分は、それぞれ前記平裏部の内側に向かうにつれて幅が徐々に狭まる形状である、
    ことを特徴とする捕球具。
  10. 前記第1屈曲促進部分及び前記第2屈曲促進部分は、それぞれV字状の形状である、
    ことを特徴とする請求項9に記載の捕球具。
  11. 前記屈曲促進部は、切欠きと、前記切欠き内に取り付けられた前記平裏部よりも伸縮し易い伸縮部材とで形成されている、
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の捕球具。
  12. 前記捕球具本体と、前記捕球具本体に接続されたウェブとを備え、
    背面視において、前記捕球具本体と前記ウェブとは、略L字状の間隙を有し、該略L字状の間隙に配置された紐状部材によって接続されている、
    ことを特徴とする請求項1から11の何れかに記載の捕球具。
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