JP6760255B2 - 運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転支援装置に関する。
特許文献1に開示されるように、自車両において乗員の運転を支援する運転支援装置は、一部の車両に搭載されるようになってきている。
特開2017−97695号公報
さて近年、運転支援装置をうまく機能させるための制約条件は比較的多くなっていることから、その機能を乗員は上手に活用し切れていない。また例えば、日常運転をする乗員の中には、以下のシーンにて、自車両の運転に対する苦手意識や、恐怖の体験又は経験を持つ乗員が存在している。
具体的には、乗員との間で駐車券若しくは駐車代を授受する駐車場での清算機又は自動発券機、あるいは乗員との間で商品若しくは代金を授受するドライブスルーでの受け渡し窓口等、各種の授受施設に対しては、自車両を車幅方向に寄せる幅寄せが求められる。こうした幅寄せシーンでは、乗員が自車両に乗車したまま同車両の窓を通じて腕を伸ばすことで、授受施設に対する必要物の授受が可能となる。しかし幅寄せシーンにおいて乗員は、例えば授受施設との間隔を正しく把握できない等により、自車両を十分に幅寄せできない場合には、自車両のドアを開けてから車外へと身を乗り出す又は降車する等して、対応することになる。
これに対して特許文献1の開示技術では、対象施設の対象物体と自車両の対象装置との距離が設定範囲内となる停止位置に、自車両が誘導されるようになっている。しかし、自車両を誘導する誘導路は一般に狭い又は屈曲している状況下、当該誘導路に障害物が存在していると、対象施設の設置位置によっては、障害物を回避しつつ幅寄せすることが困難となる。それにもかかわらず特許文献1の開示技術には、障害物を回避しながらの誘導までは考慮されていないことから、乗員の安心及び安全を確保する観点にて改善が必要であった。
本開示は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、授受施設に対する幅寄せシーンにおいて乗員の安心及び安全を確保する運転支援装置を、提供することにある。
以下、課題を解決するための発明の技術的手段について、説明する。
上述の課題を解決するための本開示の第一態様は、
自車両(2)において乗員の運転を支援する運転支援装置(1)であって、
自車両の周辺空間(4)における物体状態を表すことにより、周辺空間のうち授受施設(4a,4ad,4ai)及び障害物(4b)を含んだ物体同士の位置関係を定義する周辺空間マップ(6)を、授受施設に対する幅寄せシーンにおいて取得するマップ取得ユニット(S102)と、
幅寄せシーンにおける自車両の進行可否を、マップ取得ユニットにより取得された周辺空間マップに基づき判定する進行判定ユニット(S103)と、
幅寄せシーンにおいて自車両を案内するガイド(7)を、マップ取得ユニットにより取得された周辺空間マップに基づき生成するガイド生成ユニット(S4106)と、
進行判定ユニットにより自車両は進行可と判定された場合に、自車両の幅寄せシーンにおける操舵を、ガイド生成ユニットにより生成されたガイドに従って支援する操舵支援ユニット(S107,S3114)と、
ガイド生成ユニットにより生成されたガイドにおいて自車両に予定された予定幅寄せ位置(αp)と、操舵支援ユニットによる操舵支援を受けて幅寄せされた自車両の実幅寄せ位置(αr)との、ずれ度を減少又は消失させるように、当該予定され予定幅寄せ位置を更新する更新ユニット(S4119,S4120)とを、備え、
ガイド生成ユニットは、授受施設とガイドとの周辺空間マップにおける相対位置を、更新後の予定幅寄せ位置に従って調整する。
このような第一態様によると、授受施設に対する幅寄せシーンにおいて自車両の進行及び操舵を、乗員に対して支援することができる。具体的には、自車両の周辺空間における物体状態を表して物体同士の位置関係を定義する周辺空間マップの幅寄せシーンにおける取得によれば、同空間のうち自車両の走行可能な領域が高精度に認識され得る。故に、幅寄せシーンにおける自車両の進行可否は、周辺空間マップに基づくことで、精確に判定され得る。しかも、進行可と判定された場合に自車両の幅寄せシーンにおける操舵は、自車両を案内するガイドとして周辺空間マップに基づき生成されるガイドに従うことで、精確に支援され得る。
ここで特に第一態様では、周辺空間のうち授受施設及び障害物を含んだ物体同士につき、幅寄せシーンでの位置関係を定義して取得される周辺空間マップに基づくことで、進行可否の判定も操舵支援の従うガイドの生成も精確性を担保され得る。以上によれば、幅寄せシーンにおいて乗員の安心及び安全を確保することが、可能となる。
また、上述の課題を解決するための本開示の第二態様は、
周辺空間に存在する物体のうち静止物(4c)を、マップ取得ユニットにより取得された周辺空間マップにおいて判別する静止物判別ユニット(S104,S2104)と、
マップ取得ユニットにより取得された周辺空間マップにおける仮想座標原点(Cv)を、静止物判別ユニットにより判別された静止物に設定する原点設定ユニット(S105,S2110,S3116)とを、さらに備え、
ガイド生成ユニットは、原点設定ユニットにより周辺空間マップに設定された仮想座標原点を基準として自車両を案内するガイドを、生成する。
このような第二態様によると、周辺空間に存在する物体のうち、幅寄せシーンの周辺空間マップにおいて判別された静止物に、同マップにおける仮想座標原点が設定される。これによれば、ガイドの基準となる仮想座標原点を、実際の幅寄せシーンに適した静止物に設定することができるので、当該原点基準のガイドに従う操舵支援にて精確性が担保され得る。以上によれば、各種の幅寄せシーンにおいて乗員の安心及び安全を確保することが、可能となる。
第一実施形態による運転支援装置を示すブロック図である。 第一実施形態による運転支援装置の周辺環境認識センサについて説明するための模式図である。 第一実施形態による周辺空間(a)及び周辺空間マップ(b)について説明するための模式図である。 第一実施形態による周辺空間(a)及び周辺空間マップ(b)について説明するための模式図である。 第一実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による運転支援装置の運転支援フローを示すフローチャートである。 第一実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第一実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第二実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第二実施形態による運転支援装置の運転支援フローを示すフローチャートである。 第三実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 第三実施形態による運転支援装置の運転支援フローを示すフローチャートである。 第三実施形態による運転支援装置の運転支援フローを示すフローチャートである。 第四実施形態により解決される懸念課題を説明するための模式図である。 第四実施形態による運転支援装置の運転支援フローを示すフローチャートである。 第四実施形態による運転支援装置の作動を説明するための模式図である。 変形例の周辺環境認識センサについて説明するための模式図である。 変形例の周辺環境認識センサについて説明するための模式図である。 変形例の周辺環境認識センサについて説明するための模式図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素について、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態において図1に示す運転支援装置1は、車両2に適用されることで、乗員の運転を支援する。尚、以下では、運転支援装置1の適用される車両2を、自車両2という。
自車両2には、周辺環境を認識可能とするために、周辺環境認識センサ3が搭載されている。周辺環境認識センサ3は、図2,3(a),4(a)に示す如き自車両2の周辺空間4に存在する物体の状態を、検知する。ここで、周辺環境認識センサ3により検知される物体状態とは、例えば周辺空間4における物体の距離、方位、それら距離及び方位を含む位置、並びにサイズのうち、少なくとも一種類である。そこで周辺環境認識センサ3としては、LIDAR(レーザレーダともいう)、カメラ(例えばステレオカメラ)、及び電波レーダ(例えばミリ波レーダ)等のうち、少なくとも一種類が自車両2に搭載されているとよい。また、周辺環境認識センサ3により物体状態が検知される範囲は、同センサ3の視野角θによって決まる所定の検知範囲に、自車両2に対して予め設定されている。
図1に示すように自車両2に搭載される運転支援装置1は、マイクロコンピュータを主体としたECUの少なくとも一つから、構成されている。運転支援装置1は、上述した周辺環境認識センサ3の検知情報と、例えばCAN(登録商標)等の車内ネットワーク5上にて処理される車速及び操舵角等といった車両関連情報とを組み合わせることで、周辺空間4での物体状態を図3(b),4(b)に示す如く表すように、周辺空間マップ6を取得する。即ち周辺空間マップ6は、周辺空間4に存在する物体の距離、方位、それら距離及び方位を含む位置、並びにサイズのうち、少なくとも一種類を表す二次元又は三次元のマッピングデータとして取得される。
こうして取得の周辺空間マップ6は、自車両2を中心とした座標系にて、種々の物体同士の位置関係を定義したものとなる。具体的に、周辺空間マップ6を規定する座標系は、自車両2における車長方向及び車幅方向の直交二軸に沿ったXY座標系(即ち、二次元座標系)、又は自車両2における当該直交二軸と車高方向の一軸とに沿って規定されるXYZ座標系(即ち、三次元座標系)である。あるいは、周辺空間マップ6を規定する座標系は、重力に対する水平方向のうち前後及び左右の直交二軸に沿ったXY座標系(即ち、二次元座標系)、又は重力に対する当該直交二軸と鉛直方向の一軸とに沿って規定されるXYZ座標系(即ち、三次元座標系)である。
このような座標系には、周辺空間マップ6の取得が開始される取得開始時点において、初期座標原点C0(図3(b),4(b)では、0m且つ0°の点)が初期設定される。この初期座標原点C0は、自車両2の任意箇所に設定可能であるが、本実施形態では自車両2における前端部の左右中心点に設定される。以上より図3(b),4(b)は、初期座標原点C0の設定されたXY座標系、又は初期座標原点C0の設定されたXYZ座標系のうちXY座標面を、示している。
ここで、自車両2における周辺環境認識センサ3の設置位置が予め把握されている場合、周辺空間マップ6内での移動に伴う自車両2の最外縁部に予定される予定走行軌道は、特段の運転操作を必要とすることなしに予測的に算出可能となる。故にこの場合に、自車両2を中心とした物体との相対位置関係は、周辺空間マップ6の座標系において精確に定義され得る。そこで周辺空間マップ6に基づくことによれば、周辺空間4のうち自車両2が走行可能な領域と、同空間4のうち自車両2が走行不可の領域とを、図3(b),4(b)の如く高精度に識別することが可能となる。尚、図3(b)では、障害物となる物体の存在確率が低いことで自車両2の走行が可能となる領域は白色にて図示されているのに対し、同確率が高いことで自車両2の走行が不可となる領域は灰色から黒色にて図示されている。但し、図4(b)では、図3(b)と同様に図示されている走行可能領域に対して、走行不可領域の図示が障害物の存在箇所を除いて省略されている。
こうした周辺空間マップ6の運転支援装置1による取得は、授受施設4aの存在する周辺空間4に対して実現される。ここで授受施設4aには、図4(a),5,6に示すように乗員との間で必要物の直接的な授受が行われる施設4ad(以下、直接的授受施設4adという)と、図4(a),5に示すように当該直接的授受施設4adにて補助的に付設された例えばゲートバー(即ち、通行遮断用バー)等の施設4ai(以下、補助的授受施設4aiという)とのうち、少なくとも一方が含まれる。また特に直接的授受施設4adには、駐車場において駐車券若しくは駐車代を乗員との間で授受する図4(a),5の清算機又は自動発券機、あるいはドライブスルーにおいて商品若しくは代金を乗員との間で授受する図6の受け渡し窓口等のうち、少なくとも一種類が含まれる。さらに、直接的授受施設4adのうち清算機及び受け渡し窓口においては、現金支払いだけでなく、例えばカードによる支払いの他、携帯電話若しくはスマートフォンでの電子決済による支払い等も、必要物の授受として想定される。
図4(a),5,6の如き授受施設4aに対して乗員は、自車両2に乗車したまま、同車両2の窓を通じて腕を伸ばすことで必要物の授受が可能となるように、自車両2を車幅方向にて寄せる幅寄せを行う。こうした幅寄せシーンにおいて乗員は、授受施設4aに対する幅寄せ間隔又は幅寄せ角度等といった相対位置関係を正しく把握できない場合、幅寄せに必要な操舵を十分に行うことは困難となる。その場合に乗員は、例えば自車両2のドアを開けてから車外へ身を乗り出す又は降車する等して、必要物の授受に対応しなければならなくなると懸念される。
また幅寄せシーンでは、周辺空間4において自車両2を授受施設4a側へと誘導する誘導路40が狭い又は屈曲している状況下、当該誘導路40の側縁若しくはその内外には、自車両2に対する障害物4bの存在する事態が想定される。ここで障害物4bとは例えば、誘導路40の側縁若しくはその内外に設けられた縁石、構造壁、構造柱、ガードレール、車止め、標識、看板等と、誘導路40の内側に進入若しくは駐停車した他車両、バイク、自転車又は歩行者等とのうち、少なくとも一種類である。故にこのような障害物4bが存在している場合、例えば障害物4bの回避直後となる設置位置等、授受施設4aの設置位置によっては、障害物4bを回避しつつ幅寄せすることは困難になるとの懸念がある。
これらの懸念に対して運転支援装置1は、幅寄せシーンに適した運転支援フローの実行により、授受施設4a及び障害物4bに対する自車両2の相対位置関係を周辺空間マップ6により定義して、当該周辺空間マップ6を活用する。これにより、安全な進行可否及び幅寄せ経路の判断、並びに進行停止の判断が実行される。また特に、運転支援フローでは授受施設4a及び障害物4bに対する自車両2の相対位置関係を、運転支援装置1が周辺空間マップ6での座標演算により精確に認識するために、周辺空間4にて図4(a),5,6の如く存在する静止物4cの座標位置が利用される。
図1に示す運転支援装置1は詳細には、メモリ1aに記憶のコンピュータプログラムをプロセッサ1bにより実行することで、図7に示す運転支援フローを機能的に実現する。尚、運転支援フローは、自車両2に設けられたパワースイッチのオン操作に応じて開始され、同スイッチのオフ操作に応じて終了する。また、運転支援フロー中の「S」とは、各ステップを意味する。
S101では、自車両2の運転シーンが運転支援を必要とする支援対象シーンであるか否かを、判定する。ここで支援対象シーンは、先述の如く誘導路40にて自車両2を誘導してから各種授受施設4aへと幅寄せさせる幅寄せシーンに、予設定されている。そこで、自車両2の車速が低速(例えば10km/h以下)の状況下、授受施設4aに対する幅寄せが予定される運転シーンを、支援対象シーンであると判定する。このとき幅寄せの予定は、例えば乗員による幅寄せ開始意思若しくは希望幅寄せ対象位置(即ち、希望する授受施設4aの位置)の音声入力又は手動入力、授受施設4a(例えば清算機、自動発券機、窓口又はゲートバー等)の検知情報、及びナビゲーション装置といった地図情報提供装置からの幅寄せ予定情報の入力等のうち、少なくとも一種類から認識可能である。こうしたS101にて否定判定が下される間は、S101が繰り返し実行される一方、S101にて肯定判定が下されると、S102へ移行する。
S102では、授受施設4aへの幅寄せシーンにおける周辺空間マップ6を、周辺環境認識センサ3の検知情報と車内ネットワーク5上の車両関連情報とに基づき取得して、メモリ1aに記憶する。このとき周辺空間マップ6は、処理タイミング毎に独立した瞬時情報に基づき取得されてもよいが、当該瞬時情報が時系列的に蓄積されてなる時系列データに基づき取得されるとさらによい。ここで、周辺空間4には静止物4cに限らず移動体も含まれることとなるので、そうした移動体に対する検知確度等の認識確度は瞬時情報の場合よりも時系列データの場合に高くなる。また時系列データの場合には、処理タイミング毎に周辺環境認識センサ3の検知情報が車両関連情報により補正されてから蓄積されていくことで、静止物4cでも移動体でも同一物体の同定が可能となる。故に周辺空間マップ6は、時系列データを用いた場合には同一物体の同定結果を反映するように逐次更新されることで、時間連続性又は空間連続性を担保し得るのである。
S102による周辺空間マップ6の幅寄せシーンでの取得は、周辺空間マップ6において幅寄せ予定の授受施設4a及びその他の障害物4bを含む静止物4cと、自車両2との相対位置関係の記録により、予定走行軌道を精確に演算可能となるまで、継続される。特に本実施形態では、周辺空間マップ6の取得開始時点(即ち、S102の実行開始時点)における自車両2の図4(b),5,6に示す初期座標原点C0に対して、静止物4cの座標位置が予定走行軌道の演算精度を満たすレベルで周辺空間マップ6に記録されるまで、S102は継続される。尚、図4(b),5,6では、初期座標原点C0を中心としたXY座標系又はXY座標面の各軸が、周辺空間マップ6の取得開始時点における自車両2の走行位置に対応して、示されている。また図5,6では、授受施設4aに対する幅寄せの好適位置として自車両2に予定される予定幅寄せ位置αpが、当該好適状態での自車両2の走行位置に対応して、示されている。
こうしたS102に続くS103では、図7に示すように、授受施設4aへの幅寄せシーンにおける自車両2の進行可否を判定する。このとき、図5,6に示すように自車両2に予定される誘導路40にて、同車両2が障害物4b及び授受施設4aとの接触若しくは衝突を避けて進行するのに必要又は十分なスペースは、確保されると予測される場合には、自車両2は当該誘導路40へ進行可との判定が下される。一方、誘導路40でのスペース不足が予測される場合には、自車両2は当該誘導路40へは進行不可との判定が下される。これらのことから進行可否の判定は、S102により取得の周辺空間マップ6と、周辺環境認識センサ3による検知情報と、車内ネットワーク5上の車両関連情報とのうち、少なくとも一つに基づき実行される。
S103にて進行可との判定が下された場合には、S104,S105を順次実行する。まずS104では、周辺空間4に存在する物体のうち静止物4cを、S102により取得の周辺空間マップ6において判別する。
具体的にS104では、授受施設4a側へ向かう幅寄せシーンでの周辺空間マップ6に記録された状態のうち運動速度が実質0の物体を、静止物4cとして判別する。それ故に周辺空間4のうち、授受施設4a側へと向かう幅寄せシーンの自車両2に予定される周辺環境認識センサ3の検知範囲として、時々刻々と移動する範囲を図8の如く全て包含すると予測される領域に、静止物4cの判別領域42が設定される。そこで、この判別領域42に存在する物体の中から、少なくとも一つ(即ち、唯一つ又は複数)の静止物4cが選定される。
このとき静止物4cとしては、任意形状又は任意サイズの各種物体を選定可能であるが、本実施形態では後述の如き仮想座標原点Cv(図4(b),9,10参照)の設定に好適となる、特徴箇所Pfの明確な物体が選定される。ここで特徴箇所Pfとは、図5,6,8に太線を付して模式的に示すように、静止物4cにおいて最外縁部により形成される例えば輪郭部又はエッジ部等のうち、少なくとも一種類である。また、明確な特徴箇所Pfを有した静止物4cとは、例えば授受施設4aと、障害物4bとしての縁石、構造壁、構造柱、縁石、ガードレール、車止め、標識、看板、他車両、バイク及び自転車等とのうち、少なくとも一種類である。
こうした選定により判別される静止物4cは、授受施設4a以外であってもよいが、本実施形態では授受施設4aであるとよい。そこで例えば、幅寄せ経路における先行他車両の有無にかかわらず、図4〜6の直接的授受施設4adである清算機、自動発券機又は受け渡し窓口は、自車両前方の周辺空間4に常に静止状態で立設されているので、特徴箇所Pfを有した静止物4cとして好適となる。あるいは例えば、幅寄せ経路にて先行他車両が存在していない場合には、図4,5の補助的授受施設4aiであるゲートバーは、自車両前方の周辺空間4に横たわった状態で実質静止するので、特徴箇所Pfを有した静止物4cとして好適となる。ここで特に、直接的授受施設4adから設定距離内に付設されるゲートバーには、静止物4cとしての判別により後述の如く仮想座標原点Cvが設定されることで、幅寄せ対象としての直接的授受施設4adの座標位置が当該原点基準にて精確に推定可能となる。
図7に示すように続くS105では、S102にて取得の周辺空間マップ6における仮想座標原点Cvを、S104にて判別の静止物4cに設定する。このとき仮想座標原点Cvは、静止物4cの任意箇所に設定可能であるが、図9,10に示す本実施形態では静止物4cの特徴箇所Pfにおける一点、例えば自車両2に対する最近接部又は角部等に設定される。これにより周辺空間マップ6に対しては、初期座標原点C0から仮想座標原点Cvへの座標変換処理が実行される。ここでS105での座標変換処理は、少なくとも初期座標原点C0から仮想座標原点Cvへの変換まで実現可能であれば、周辺空間マップ6の全域に対して実行されてもよいし、初期座標原点C0に対してのみ実行されてもよい。なぜなら、後述するS106での各座標位置Cc,Ce,Cb(図9,10参照)の推定時に、初期座標原点C0を基準とした座標変換処理がそれら各座標位置Cc,Ce,Cb毎に実行されれば、S105での全域に対する処理までは必須でないことに依拠する。
このようなS105において図示はしないが、S104により選定の静止物4cが唯一つの場合には、当該唯一つの静止物4cに仮想座標原点Cvが設定される。一方で図4,9,10に示すように、S104により選定の静止物4cが複数の場合には、当該複数静止物4cのうち例えば周辺環境認識センサ3での検知不良確率が低いと予測される等の特定静止物4csに、仮想座標原点Cvが設定される。さらにいずれの場合でも、仮想座標原点Cvの設定される唯一つの静止物4c又は特定静止物4csは、周辺空間4のうち判別領域42内にて自車両2から可及的に離間した物体であるとよい。尚、図4,9,10は、幅寄せシーンにおける自車両2の移動方向にて奥行側へと可及的に離間した物体に、仮想座標原点Cvの設定された例を示している。また、図4(b)と共に図9,10では、仮想座標原点Cを設定しながらの自車両2の走行位置に対応して、当該設定原点Cvを中心としたXY座標系又はXY座標面の各軸が、示されている。
こうしたS105の実行後には図7に示すように、S106,S107を順次実行する。まずS106では、図4(b),9,10に示すように、仮想座標原点Cvを基準として自車両2を案内するためのガイド7を、幅寄せシーンにて周辺空間マップ6に基づき生成する。
具体的にS106では、S102により取得の周辺空間マップ6のうち、操舵支援の必要範囲において図9,10の如く予定される予定幅寄せ位置αpを通るように、予定走行軌道を表したガイド7を生成する。このとき図9,10に示すように、周辺空間マップ6における自車両2の座標位置Ccと、同マップ6における授受施設4aの座標位置Ce及び障害物4bの座標位置Cbとは、S105にて静止物4cに設定の仮想座標原点Cvを基準としてそれぞれ推定される。ここで座標位置Ccは、自車両2の任意箇所に想定可能であるが、本実施形態では初期座標原点C0に準じて、自車両2における前端部の左右中心点に想定される。これに対して座標位置Ce,Cbは、授受施設4a又は障害物4bである対象要素の任意箇所に想定可能であるが、本実施形態では当該対象要素の特徴箇所Pfにおける少なくとも一点、例えば自車両2に対する最近接部又は角部等に想定される。
ここで自車両2が移動中にあっても、上述したS102でのマップ取得時に準じて、静止物4cの同定は可能となる。故に、静止物4cの仮想座標原点Cvを基準とした推定によれば、自車両2における例えば車速及び操舵角等の車両関連情報の精度誤差が座標位置Ccに与える悪影響は、自車両2と共に移動する初期座標原点C0を基準とした場合に比べて、低減され得る。また、授受施設4a及び障害物4bの各座標位置Ce,Cbに対する相対位置関係が実質変化しない静止物4cの仮想座標原点Cvを基準とした推定によれば、それら座標位置Ce,Cbの精度誤差には、自車両2における車両関連情報の精度誤差が上乗せされ難い。
これらのことから、自車両2の座標位置Ccと、授受施設4a及び障害物4bの各座標位置Ce,Cbとは、仮想座標原点Cvを基準として精確に推定され得る。故に、授受施設4a及び障害物4bに対して時々刻々と変化する自車両2の相対位置関係であっても、精確に認識され得る。そこでS106では、仮想座標原点Cvを基準に推定された自車両2の座標位置Ccを起点とする範囲であって、同原点Cvを基準にそれぞれ座標位置Ce,Cbの推定された授受施設4a及び障害物4bを避ける範囲に位置合わせして、ガイド7を生成している。これにより、乗員がスムーズな清算、受券又は商品受け取りを実現可能となるように、自車両2を安全に誘導して正しく幅寄せさせるためのガイド7が、生成され得る。
また続くS107では図7に示すように、S106にて生成のガイド7に従って自車両2の操舵を、幅寄せシーンにおいて支援する。このとき乗員へのガイド7の提示方法(換言すれば出力方法)としては、次の三つの態様のうちいずれかが採用される。
ガイド7の一態様による提示方法では、図9〜11に示すように、あたかも雪道を走るときの轍(わだち)の如く機能する電子轍70により、自車両2における乗員の操舵が直接的に支援される。この提示方法では、自車両2の今から通るべき経路となるガイド7に沿って電子轍70が設定されることで、ステアリングハンドルには図11の如き反力Fが与えられる。ここで特に本実施形態の反力Fは、授受施設4a及び障害物4bのいずれかへと近づくほど増大するように、与えられる。こうしたことから乗員は、ガイド7を外れるような操舵を行うと、ステアリングハンドルを通じて反力Fを受けることになるので、危険な状況には陥らないように支援され得る。
別態様による提示方法では、図12に示すように、ガイド7と自車両2の位置とが例えばメータ等の表示装置71に画像表示されることで、当該ガイド7に自車両2がならうように乗員の操舵が間接的に支援される。この提示方法では、自車両2の今から通るべき経路となるガイド7を模した画像7aが表示されるのに対し、自車両2を模した画像2aの相対位置と、授受施設4aを模した画像41a及び障害物4bを模した画像41bの各相対位置とが、表示されることになる。これにより乗員は、ガイド7上をなぞるように自車両2を操舵することで、危険な状況には陥らないように支援され得る。
さらに別態様による提示方法は、図13に示すようにメータ72に配置されて実像表示されるランプ73、又は図14に示すようにヘッドアップディスプレイ(HUD)の表示領域74に虚像表示されるランプ73を、ガイド7として機能させる。具体的には、ランプ73の点灯又は点滅するパターンにより、操作すべきステアリングハンドルの操舵方向が指示されることで、当該パターンに自車両2がならうように乗員の操舵が間接的に支援される。この提示方法では、乗員はランプ73の点灯又は点滅するパターンに合わせてステアリングハンドルを操舵することで、自車両2の今から通るべき経路となるガイド7に沿って自車両2を進行させることになるので、危険な状況には陥らないように支援され得る。
尚、S107により幅寄せシーンでの操舵をガイド7に従って支援する提示方法としては、上述した三つ態様に限られるものではなく、それら態様のうち少なくとも二つずつを組み合わせることの他、例えば音声出力等によって、実現されてもよい。またS107での操舵支援は、本実施形態では自車両2に対する乗員の手動による操舵であるが、それに代えて又は加えて自車両2の自動制御による操舵であってもよい。さらにS107は、ガイド7の生成範囲(即ち、操舵支援の必要範囲)のうち一部にて操舵支援が完了するまで、継続して実行される。
こうした操舵支援を実現するS107の実行後には、図7に示すようにS108を実行する。S108では、支援対象シーンとしての幅寄せシーンが終了したか否かを、判定する。このときには、授受施設4aに対する自車両2の実幅寄せ位置が図10の如き予定幅寄せ位置αp若しくはその周辺に到達する、又は図9の如き同位置αpよりも先の誘導路40aでの誘導が完了することで肯定判定が下されると、幅寄せシーンは終了したとしてS101に戻る。これに対して、授受施設4aに対する自車両2の位置が予定幅寄せ位置αp若しくはその周辺に到達していない、又は同位置αpよりも先の誘導路40aでの誘導が完了していないことで否定判定が下されると、幅寄せシーンは継続されているとしてS106に戻る。その結果、次回のS106では、先のS107による操舵支援を受けて移動した自車両2の実際の座標位置Ccに応じて、ガイド7が更新されることとなる。
以上、S103にて進行可との判定が下されることで当該進行可の状況を乗員に提示する場合のS104〜S108について、説明した。これに対して以下では、S103にて進行不可との判定が下された場合に実行されるS109について、説明する。
S109では、自車両2の停止を指示する自車両停止指示と、ガイド7の生成を停止するガイド生成停止とのうち、少なくとも一方を実行することで、これ以上は授受施設4a側へと自車両2が進行しないように、進行不可の状況を乗員へと提示する。これによっても乗員は、危険な状況には陥らないように支援され得る。尚、S109の実行後には、S101に戻る。
このように第一実施形態では、S102を実行する運転支援装置1の機能部分が「マップ取得ユニット」に相当し、S103を実行する運転支援装置1の機能部分が「進行判定ユニット」に相当する。また第一実施形態では、S104を実行する運転支援装置1の機能部分が「静止物判別ユニット」に相当し、S105を実行する運転支援装置1の機能部分が「原点設定ユニット」に相当する。さらに第一実施形態では、S106を実行する運転支援装置1の機能部分が「ガイド生成ユニット」に相当し、S107を実行する運転支援装置1の機能部分が「操舵支援ユニット」に相当し、S109を実行する運転支援装置1の機能部分が「停止ユニット」に相当する。
ここまで説明した第一実施形態によると、授受施設4aに対する幅寄せシーンにおいて自車両2の進行及び操舵を、乗員に対して支援することができる。具体的には、自車両2の周辺空間4における物体状態を表して物体同士の位置関係を定義する周辺空間マップ6の幅寄せシーンにおける取得によれば、同空間4のうち自車両2の走行可能な領域が高精度に認識され得る。故に、幅寄せシーンにおける自車両2の進行可否は、周辺空間マップ6に基づくことで、精確に判定され得る。しかも、進行可と判定された場合に自車両2の幅寄せシーンにおける操舵は、自車両2を案内するガイド7として周辺空間マップ6に基づき生成されるガイド7に従うことで、精確に支援され得る。
このとき特に第一実施形態では、運転に対する苦手意識や、恐怖の体験又は経験を持つ乗員に対して、自車両2がこれから通る経路のガイド7を提示することで、乗員の判断及び操作を支援し得る。故に、苦手意識を解消して事故を未然に防止したり、恐怖の体験又は経験に対して安心感を与えることができる。
また特に第一実施形態では、周辺空間4のうち授受施設4a(4ad,4ai)及び障害物4bを含んだ物体同士につき、幅寄せシーンでの位置関係を定義して取得される周辺空間マップ6に基づくことで、進行可否の判定も操舵支援の従うガイド7の生成も精確性を担保され得る。以上によれば、幅寄せシーンにおいて乗員の安心及び安全を確保することが、可能となる。
さらに第一実施形態によると、周辺空間4に存在する物体のうち、幅寄せシーンの周辺空間マップ6において判別された静止物4cに、同マップ6における仮想座標原点Cvが設定される。これによれば、ガイド7の基準となる仮想座標原点Cvを、実際の幅寄せシーンに適した静止物4cに設定することができるので、当該原点基準のガイド7に従う操舵支援にて精確性が担保され得る。以上によれば、各種の幅寄せシーンにおいて乗員の安心及び安全を確保することが、可能となる。
加えて第一実施形態によると、周辺空間マップ6における座標位置Ccが仮想座標原点Cvを基準として精確に推定され得る自車両2の当該推定座標位置Ccを起点とする範囲に、ガイド7は生成される。これにより、幅寄せシーンにおいて操舵支援が従うことになるガイド7は、精確な推定座標位置Ccから自車両2を案内することができる。故に、幅寄せシーンにおける乗員の安心及び安全を確保する上で有効な操舵支援を提供することが、可能となる。
また加えて第一実施形態によると、周辺空間マップ6における座標位置Ce,Cbが仮想座標原点Cvを基準として精確に推定され得る授受施設4a及び障害物4bを避けた範囲に、ガイド7は生成される。これにより、幅寄せシーンにおいて操舵支援が従うことになるガイド7は、精確な推定座標位置Ce,Cbの授受施設4a及び障害物4bと接触又は衝突させることなく、自車両2を案内することができる。故に、幅寄せシーンにおける乗員の安心及び安全を確保する上で有効な操舵支援を提供することが、可能となる。
さらに加えて第一実施形態の周辺空間4では、幅寄せシーンにおいて自車両2に予定の周辺環境認識センサ3による検知範囲を包含した判別領域42において、静止物4cは判別される。このような判別領域42では検知不良が生じ難い静止物4cの仮想座標原点Cvを基準として、ガイド7を生成することができるので、当該原点基準のガイド7に従う操舵支援にて継続性が担保され易くなる。故に、幅寄せシーンにおいて乗員の安心及び安全を確保する効果の信頼性を向上させることが、可能となる。
(第二実施形態)
第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図15に示すように幅寄せシーンでは、授受施設4a側へと向かう移動途中の自車両2において、例えば仮想座標原点Cvの静止物4cとの間に他車両4dが進入する等の外乱に起因して、当該静止物4cは同定不可となるおそれがある。そこで図16に示すように、第二実施形態による運転支援フローでは、S108にて否定判定が下されると、S2110を実行する。S2110では、直近のS107による操舵支援を受けつつ授受施設4a側へと向かう幅寄せシーンでの自車両2の移動状態に合わせて、仮想座標原点Cvを更新する。ここで自車両2の移動状態としては、例えば車速、操舵角、実軌跡、及び静止物4c若しくは移動体との相対位置関係又は相対速度等のうち、少なくとも一種類が認識される。
具体的に、第二実施形態による運転支援フローのS104に代わるS2104にて複数選定される静止物4cの中から、S2110ではその実行時における自車両2の移動状態に適した特定静止物4csに、仮想座標原点Cvを設定する。このとき仮想座標原点Cvは、特定静止物4csの任意箇所に設定可能であるが、S2110でも図15に示すように特定静止物4csの特徴箇所Pfにおける一点、例えば自車両2に対する最近接部又は角部等に設定される。これにより、S2110の実行前と同一の特定静止物4csが同定可能な状況での更新処理では、当該実行前と同一の特定静止物4csに仮想座標原点Cvが再度設定される。一方、S2110の実行前と同一の特定静止物4csが同定不可となる状況での更新処理では、図15の如く当該実行前とは異なる特定静止物4csに仮想座標原点Cvが変更設定される。
こうしたS2110の実行後に第二実施形態の運転支援フローでは、図16に示すように次回のS107へと戻るに先立って、S2111を実行する。S2111では、S2110による更新後の仮想座標原点Cvを基準として、S106に準じたガイド7の生成を再度実行する。これによりガイド7は、更新後の仮想座標原点Cvを基準に推定された自車両2の座標位置Ccを起点とする範囲であって、当該更新後原点Cvを基準に座標位置Ce,Cbの推定された授受施設4a及び障害物4bを避ける範囲に位置合わせし直して、更新される。このとき、先のS107による操舵支援を受けて移動した自車両2の実際の座標位置Ccに応じても、ガイド7は更新されることになる。尚、以上説明した以外の点で第二実施形態による運転支援フローは、第一実施形態による運転支援フローと実質同一である。
このように第二実施形態では、S2104を実行する運転支援装置1の機能部分が「静止物判別ユニット」に相当し、S105,S2110を実行する運転支援装置1の機能部分が「原点設定ユニット」に相当し、S106,S2111を実行する運転支援装置1の機能部分が「ガイド生成ユニット」に相当する。
ここまで説明した第二実施形態によると、幅寄せシーンにおける自車両2の移動状態に合わせて仮想座標原点Cvが更新されるのに応じて、ガイド7も更新される。これによれば、幅寄せシーンでは時々刻々と変化する自車両2の移動状態に適した仮想座標原点Cvを基準として、ガイド7を生成することができるので、当該原点基準のガイド7に従う操舵支援にて継続性が担保され得る。故に、幅寄せシーンにおいて乗員の安心及び安全を確保する効果の信頼性を向上させることが、可能となる。
(第三実施形態)
第三実施形態は、第二実施形態の変形例である。
図17に示すように幅寄せシーンの中には、自車両2が予定の授受施設4a側へと向かう途中に操舵の切り返しを実行すれば、同車両2の誘導及び幅寄せが可能となるシーンもある。ここで切り返しとは、授受施設4a側へ向かう移動と、同施設4aとは反対側へ向かう移動とを、自車両2が繰り返す際に、それら移動の方向転換位置β,γにてステアリングハンドルが切り直しされることで操舵角が変更される車両操舵を、意味する。
こうした切り返しを乗員へと要求するようにガイド7が生成される場合、当該ガイド7に従う切り返しにより自車両2の操舵状態が急激に変化するのに起因して、静止物4cの同定は困難となるおそれがある。そこで図18に示すように、第三実施形態による運転支援フローのS106に続くS3112では、S106にて生成のガイド7が操舵の切り返しを必要としているか否かを、判定する。このとき、自車両2が障害物4b及び授受施設4aへの接触又は衝突を避けながら、一回も切り返しなく前進移動だけで授受施設4aへと幅寄せ可能であれば、否定判定が下される。一方、一回の前進移動だけでは障害物4b及び授受施設4aへの接触又は衝突を避けた幅寄せは困難なため、自車両2と障害物4bとの間に進行可能なマージンを確保しながら、切り返し及び移動の繰り返しにより授受施設4aへと幅寄せ可能であれば、肯定判定が下される。
以上より、S3112にて否定判定が下された場合には、切り返しは不要としてS107に移行することで、第一実施形態と同様に通常の幅寄せシーンでの操舵支援が実現される。一方、S3112にて肯定判定が下された場合には、図18,19に示すように切り返しは必要として、第三実施形態による運転支援フローのS3113に移行することで、切り返しを伴う幅寄せシーンでの操舵支援が実現される。そこで以下では、切り返しを伴う幅寄せシーンでの操舵支援について、詳細に説明する。
まず、図19に示すようにS3113では、授受施設4a側へと向かう途中にて操舵の切り返しが予定されることを、乗員へ報知する。このときの報知は、例えば表示装置71における表示、HUDの表示領域74における表示、スピーカーからの音声出力、及びステアリングハンドル又は乗員シートからの振動出力等のうち、少なくも一種類により実現される。
こうしたS3113の実行後における第三実施形態の運転支援フローでは、S3114,S3115を順次実行する。まずS3114では、幅寄せシーンにおける自車両2の操舵を、直近のS106にて生成されたガイド7に従って、S107と同様に支援する。このときには、次の方向転換位置β,γ又は予定幅寄せ位置αpへと向かう方向に、操舵が支援される。
続いてS3115では、支援対象シーンとしての幅寄せシーンが終了したか否かを、S108と同様に判定する。その結果、肯定判定が下された場合には、幅寄せシーンは終了したとしてS101に戻る。一方、否定判定が下された場合には、幅寄せシーンは継続されているとして、第三実施形態による運転支援フローのS3116に移行する。
S3116では、直近のS3114による操舵支援を受けつつ授受施設4a側へと向かう幅寄せシーンでの、自車両2の切り返しを含んだ操舵状態に合わせて、仮想座標原点Cvを更新する。ここで自車両2の操舵状態は、例えばステアリングハンドルの操舵角、車輪の転舵角、及び重心点まわりのヨーレート等のうち、少なくとも一種類等に基づき認識される。
具体的に、S2104にて複数選定される静止物4cの中から、S3116ではその実行時における自車両2の操舵状態に適した特定静止物4csに、仮想座標原点Cvを設定する。このとき仮想座標原点Cvは、特定静止物4csの任意箇所に設定可能であるが、S3116でも図17に示すように特定静止物4csの特徴箇所Pfにおける一点、例えば自車両2に対する最近接部又は角部等に設定される。これにより、切り返しから移動状態へと移行した自車両2では、S3116の実行前と同一の特定静止物4csが同定可能な状況での更新処理となるので、当該実行前と同一の特定静止物4csに仮想座標原点Cvが再度設定される。また、切り返し時点又は切り返し直後での自車両2にあっても、S3116の実行前と同一の特定静止物4csが同定可能となる状況での更新処理では、当該実行前と同一の特定静止物4csに仮想座標原点Cvが再度設定される。これらに対して、自車両2が切り返し時点又は切り返し直後にあることで、S3116の実行前と同一の特定静止物4csが同定不可となる状況での更新処理では、図17の如く当該実行前とは異なる特定静止物4csに仮想座標原点Cvが変更設定される。
こうしたS3116の実行後に第三実施形態の運転支援フローでは、図19に示すように次回のS3114へと戻るに先立って、S3117を実行する。S3117では、S3116による更新後の仮想座標原点Cvを基準として、S106に準じたガイド7の生成を再度実行する。これによりガイド7は、更新後の仮想座標原点Cvを基準に推定された自車両2の座標位置Ccを起点とする範囲であって、当該更新後原点Cvを基準に座標位置Ce,Cbの推定された授受施設4a及び障害物4bを避ける範囲に位置合わせし直して、更新される。このとき、先のS3114による操舵支援を受けて移動した自車両2の実際の座標位置Ccに応じても、ガイド7は更新されることになる。尚、以上説明した以外の点で第三実施形態による運転支援フローは、第二実施形態による運転支援フローと実質同一である。
このように第三実施形態では、S105,S2110,S3116を実行する運転支援装置1の機能部分が「原点設定ユニット」に相当し、S106,S2111,S3117を実行する運転支援装置1の機能部分が「ガイド生成ユニット」に相当し、S107,S3114を実行する運転支援装置1の機能部分が「操舵支援ユニット」に相当する。
ここまで説明した第三実施形態によると、幅寄せシーンにおける自車両2の切り返しを含んだ操舵状態に合わせて仮想座標原点Cvが更新されるのに応じて、ガイド7も更新される。これによれば、切り返しに伴って自車両2の操舵状態が急激に変化したとしても、当該操舵状態に適した仮想座標原点Cvを基準として、ガイド7を生成することができるので、当該原点基準のガイド7に従う操舵支援にて継続性が担保され得る。故に、幅寄せシーンの種類にかかわらず乗員の安心及び安全を確保することが、可能となる。
(第四実施形態)
第四実施形態は、第一実施形態の変形例である。
図20に示すように、幅寄せシーンの授受施設4aに対して自車両2の幅寄せ位置を決める幅寄せ間隔D及び幅寄せ角度ψの各許容範囲は、例えば乗員体格、自車両サイズ、又は誘導路幅等に応じて乗員毎に異なってくることが、懸念される。例えば体格の比較的大きな乗員の場合、幅寄せ間隔Dが授受施設4aに対して自車両2を可及的に近づける狭幅の間隔でなくても、あるいは幅寄せ角度ψが授受施設4aに対して自車両2を平行とする角度でなくても、必要物の授受が可能となる。
ここで、例えば図20の如く幅寄せ間隔Dは、幅寄せ状態における自車両2の座席位置に基づき推定される乗員の肩の位置から、授受施設4aまでの間の距離等によって定義される。また、例えば図20の如く幅寄せ角度ψは、幅寄せ状態における自車両2から車長方向に沿って仮想される軸線Vcと、授受施設4aから誘導路40の幅方向に沿って仮想される軸線Veとの間に、挟まれる角度等によって定義される。これらの定義から幅寄せ間隔Dは、自車両2の座標位置Cc及び座席位置と、授受施設4aの座標位置Ceと、幅寄せ角度ψとから算出され得る。
このような知見の下、図21に示すように第四実施形態の運転支援フローでは、S108にて肯定判定が下された場合に、S4118へと移行する。S4118では、支援対象シーンとしての幅寄せシーンが異常終了したか否かを、判定する。ここで異常終了とは、例えば車外への身の乗り出し若しくは降車等のために、予定幅寄せ位置αp又はその周囲にて乗員が自車両2のドアを開けることで、必要物の授受が完了してしまった状況を、意味する。そこで、乗員が自車両2のドアを開けて幅寄せシーンを異常終了させた場合には、S4118により肯定判定が下されるのに応じて、第一実施形態と同様にS101へと戻る。一方、乗員が自車両2のドアを開けることなく幅寄せシーンを正常終了させた場合には、S4118により否定判定が下されるのに応じて、第四実施形態による運転支援フローのS4119へと移行する。
S4119では、S107での操舵支援を受けた自車両2が図22の如く実際に幅寄せされた最終の実幅寄せ位置αrにつき、当該操舵支援により提示されたガイド7の予定幅寄せ位置αpに対するずれ度を、判定する。このとき実幅寄せ位置αrは、例えば予定幅寄せ位置αp又はその周辺における自車両2の停止、乗員による窓の開放操作、及び乗員による幅寄せ終了意思の音声入力又は手動入力等のうち、少なくとも一種類から認識可能である。
こうしたS4119では、各幅寄せ位置αr,αpにおける幅寄せ間隔D同士のずれ幅が上限許容幅以下となる場合、又は当該ずれ幅の車幅に対するずれ比率が上限許容率以下となる場合等に、実幅寄せ位置αrが予定幅寄せ位置αpと一致、即ちずれ度が実質0であると判定を下すことで、図21の如くS101へと戻る。一方でS4119では、各幅寄せ位置αr,αpにおける幅寄せ間隔D同士のずれ幅が上限許容幅を超える場合、又は当該ずれ幅の車幅に対するずれ比率が上限許容率を超える場合等に、予定幅寄せ位置αpに対する実幅寄せ位置αrのずれ有りと判定を下すことで、S4120へと移行する。
S4120では、S4119によって実幅寄せ位置αrとの間に確認された直近過去の予定幅寄せ位置αpのずれ度に応じて、当該直近過去の予定幅寄せ位置αpを更新する。ここで予定幅寄せ位置αpは、幅寄せシーンでの授受施設4aに対して、周辺空間マップ6での自車両2の予定走行軌道を表したガイド7の相対位置を、規定する。この予定幅寄せ位置αpは、所定のデータ形式でメモリ1aに記憶されており、第四実施形態による運転支援フローでは、今回のS4120での更新後にてS106に代わる次回のS4106によりガイド7を生成する際に当該メモリ1aから読み出される。その結果、次回のS4106実行時点での周辺空間マップ6における授受施設4aとガイド7との相対位置は、更新された予定幅寄せ位置αpに従う位置となるように、周辺空間マップ6において調整される。即ち、次回のS4106では、更新後の予定幅寄せ位置αpに従ってガイド7が生成されることになる。そこで今回のS4120では、先のS4106にて生成されたガイド7の予定幅寄せ位置αpに対して実幅寄せ位置αrのずれ度がS4119での確認度合いよりも減少又は実質消失する相対位置を学習して、当該学習相対位置を規定するように予定幅寄せ位置αpを更新するのである。尚、こうしたS4120の実行後には、S101へと戻る。
このように第四実施形態では、S4106を実行する運転支援装置1の機能部分が「ガイド生成ユニット」に相当し、S4119,S4120を実行する運転支援装置1の機能部分が「更新ユニット」に相当する。
ここまで説明した第四実施形態によると、幅寄せシーンでの授受施設4aとガイド7との周辺空間マップ6における相対位置は、予定幅寄せ位置αpに従って調整される。そこで特に予定幅寄せ位置αpは、操舵支援を受けて幅寄せされた自車両2の実幅寄せ位置αrとガイド7とのずれ度に応じて、更新される。これによれば、自車両2が授受施設4aとの間に確保する幅寄せ間隔Dを、乗員感覚の反映された実幅寄せ位置αrでの間隔に、近づけることができる。故に、幅寄せシーンにおいて乗員へと与える安心感を高めることが、可能となる。
(他の実施形態)
以上、複数の実施形態について説明したが、本開示はそれらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
変形例1では、S101〜S103,S2104,S105〜S109,S3112〜S3117は実行するが、S2110,S2111は実行しないように、図18,19の運転支援フローが変更されてもよい。この場合には、S105,S3116を実行する運転支援装置1の機能部分が「原点設定ユニット」に相当し、S106,S3117を実行する運転支援装置1の機能部分が「ガイド生成ユニット」に相当することになる。
変形例2では、S108での否定判定からS102へと戻るように、図7,21の運転支援フローが変更されてもよい。この場合、S108での否定判定からS102へ戻った後のS105とS106又はS4106とにより、図16,18,19のS2110,S3116のうち少なくとも前者と、図16,18,19のS2111,S3117のうち少なくとも前者とが、それぞれ実現されてもよい。また特に図7,21において、S108からS102へ戻った後のS105とS106又はS4106とにより、図19のS3116とS3117とが実現される場合には、図18,19と同様なS3112,S3113がS106又はS4106とS107との間に実行されてもよい。
変形例3では、S106に代えて図21と同様なS4106を実行し、且つS108,S3115のうち少なくとも前者での肯定判定後に図21と同様なS4118〜S4120を実行するように、図16,18,19の運転支援フローが変更されてもよい。この場合、S2111,S3117のうち少なくとも前者では、周辺空間マップ6における授受施設4aとガイド7との相対位置がメモリ1aの予定幅寄せ位置αpに従って調整されるとよい。
変形例4では、S4118を実行しないで、S108での肯定判定からS4119へ直接に移行するように、図21の運転支援フローが変更されてもよい。この場合、支援対象シーンとしての幅寄せシーンが異常終了した場合でも、S4119によって当該異常終了時の実幅寄せ位置αrとの間に確認された予定幅寄せ位置αpのずれ度に応じて、当該予定幅寄せ位置αpがS4120によって更新されることになる。
周辺環境認識センサ3としては、LIDAR、カメラ及びレーダが先の第一実施形態において例示されているが、変形例5の周辺環境認識センサ3には、例えばソナー等が追加されていてもよい。これは、自車両2が検知対象に近接した状況下、先に例示された周辺環境認識センサ3の単独によっては当該検知対象の自車両2に対する近接側端部が検知範囲外となった場合に、追加のソナー等を併用することで、自車両2を検知対象と接触又は衝突させないように乗員へと警告することが有効となるからである。
具体的には、図23に示すように周辺環境認識センサ3の検知範囲を規定する視野角θには、限界(同図は0°<θ<180°の場合)がある。そのため、周辺空間4において自車両2が検知対象の検知対象A,Bに距離L以内まで近接した場合、当該検知対象A,Bの全体まで検知することが不能となる懸念がある。ここで距離Lは、自車両2の車幅W及びその余裕幅Δと、周辺環境認識センサ3の視野角θとを用いた計算式 L=[(W+Δ)/2]/[tan(θ/2)] にて表される。故に、計算式から予め想定可能な距離L以内まで自車両2が検知対象A,Bに近接した場合には、変形例5によりソナー等で補うことが有効となるのである。
また変形例5に代わる変形例6では、複数の周辺環境認識センサ3を図24に示す隣接状態に並列配置して、それぞれの視野角θの合計が180°となるように設定することで、自車両2から距離L以内でも検知対象A,Bの全体を検知することが可能となる。あるいは変形例5に代わる変形例7では、複数の周辺環境認識センサ3を図25に示す離間状態に並列配置して、それぞれの視野角θの合計が180°を超えるように設定することで、自車両2から距離L以内でも検知対象A,Bの全体を検知することが可能となる。
1 運転支援装置、2 自車両、3 周辺環境認識センサ、4 周辺空間、4a 授受施設、4ad 直接的授受施設、4ai 補助的授受施設、4b 障害物、4c 静止物、4cs 特定静止物、4d 他車両、5 車内ネットワーク、6 周辺空間マップ、7 ガイド、40 誘導路、42 判別領域、70 電子轍、71 表示装置、72 メータ、73 ランプ、A,B 検知対象、C0 初期座標原点、Cv 仮想座標原点、Cb,Cc,Ce 座標位置、D 幅寄せ間隔、F 反力、L 距離、Pf 特徴箇所、Vc,Vr 軸線、W 車幅、αp 予定幅寄せ位置、αr 実幅寄せ位置、β,γ 位置、Δ 余裕幅、θ 視野角、ψ、幅寄せ角度

Claims (9)

  1. 自車両(2)において乗員の運転を支援する運転支援装置(1)であって、
    前記自車両の周辺空間(4)における物体状態を表すことにより、前記周辺空間のうち授受施設(4a,4ad,4ai)及び障害物(4b)を含んだ物体同士の位置関係を定義する周辺空間マップ(6)を、前記授受施設に対する幅寄せシーンにおいて取得するマップ取得ユニット(S102)と、
    前記幅寄せシーンにおける前記自車両の進行可否を、前記マップ取得ユニットにより取得された前記周辺空間マップに基づき判定する進行判定ユニット(S103)と、
    前記幅寄せシーンにおいて前記自車両を案内するガイド(7)を、前記マップ取得ユニットにより取得された前記周辺空間マップに基づき生成するガイド生成ユニット(S4106)と、
    前記進行判定ユニットにより前記自車両は進行可と判定された場合に、前記自車両の前記幅寄せシーンにおける操舵を、前記ガイド生成ユニットにより生成された前記ガイドに従って支援する操舵支援ユニット(S107,S3114)と
    前記ガイド生成ユニットにより生成された前記ガイドにおいて前記自車両に予定された予定幅寄せ位置(αp)と、前記操舵支援ユニットによる操舵支援を受けて幅寄せされた前記自車両の実幅寄せ位置(αr)との、ずれ度を減少又は消失させるように、当該予定され予定幅寄せ位置を更新する更新ユニット(S4119,S4120)とを、備え、
    前記ガイド生成ユニットは、前記授受施設と前記ガイドとの前記周辺空間マップにおける相対位置を、更新後の予定幅寄せ位置に従って調整する運転支援装置。
  2. 前記周辺空間に存在する物体のうち静止物(4c)を、前記マップ取得ユニットにより取得された前記周辺空間マップにおいて判別する静止物判別ユニット(S104,S2104)と、
    前記マップ取得ユニットにより取得された前記周辺空間マップにおける仮想座標原点(Cv)を、前記静止物判別ユニットにより判別された前記静止物に設定する原点設定ユニット(S105,S2110,S3116)とを、さらに備え、
    前記ガイド生成ユニットは、前記原点設定ユニットにより前記周辺空間マップに設定された前記仮想座標原点を基準として前記自車両を案内する前記ガイドを、生成する請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記原点設定ユニットは、前記静止物判別ユニットにより前記静止物として判別された前記授受施設に、前記仮想座標原点を設定する請求項2に記載の運転支援装置。
  4. 前記ガイド生成ユニットは、前記仮想座標原点を基準として前記周辺空間マップにおける座標位置(Cc)を推定した前記自車両の当該座標位置を起点とする範囲に、前記ガイドを生成する請求項2又は3に記載の運転支援装置。
  5. 前記ガイド生成ユニットは、前記仮想座標原点を基準として前記周辺空間マップにおける座標位置(Ce,Cb)を推定した前記授受施設及び前記障害物を避ける範囲に、前記ガイドを生成する請求項2〜4のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  6. 前記幅寄せシーンにおける前記自車両の移動状態に合わせて前記原点設定ユニットが前記仮想座標原点を更新するのに応じて、前記ガイド生成ユニットが前記ガイドを更新する請求項2〜5のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  7. 前記幅寄せシーンにおける前記自車両の切り返しを含んだ操舵状態に合わせて前記原点設定ユニットが前記仮想座標原点を更新するのに応じて、前記ガイド生成ユニットが前記ガイドを更新する請求項2〜6のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  8. 前記自車両に搭載された周辺環境認識センサ(3)により前記周辺空間において前記物体状態の検知される検知範囲は、前記自車両に対して予め設定されており、
    前記静止物判別ユニットは、前記周辺空間のうち、前記幅寄せシーンにおいて前記自車両に予定される前記検知範囲を包含する判別領域(42)において、前記静止物を判別する請求項2〜7のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  9. 前記進行判定ユニットが進行不可の判定を下した場合には、前記自車両の停止を指示する自車両停止指示と、前記ガイドの生成を停止するガイド生成停止とのうち、少なくとも一方を実行する停止ユニット(S109)を、さらに備える請求項1〜のいずれか一項に記載の運転支援装置。
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