JP2014069721A - 周辺監視装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】運転負担を軽減する。
【解決手段】実施形態の周辺監視装置は、撮像部により撮像された画像データを俯瞰表示しない周辺監視装置において、車両の周辺の環境に存在する路面に表された、車両を案内する案内線を認識する認識部と、周辺の環境に存在する物体の位置を検出する検出部と、周辺の環境に存在する、検出部により検出された物体の位置を表した地図情報に、認識部により認識された案内線を合成して表示する表示部と、を備える。
【選択図】図4
【解決手段】実施形態の周辺監視装置は、撮像部により撮像された画像データを俯瞰表示しない周辺監視装置において、車両の周辺の環境に存在する路面に表された、車両を案内する案内線を認識する認識部と、周辺の環境に存在する物体の位置を検出する検出部と、周辺の環境に存在する、検出部により検出された物体の位置を表した地図情報に、認識部により認識された案内線を合成して表示する表示部と、を備える。
【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、周辺監視装置、制御方法、及びプログラムに関する。
従来、車両の駐車を支援する技術として、車両に設置された複数のカメラで、車両の周辺環境として撮像された画像データを運転者に提供する技術が提案されている。
しかしながら、従来技術では、複数のカメラを用いて俯瞰画像を生成して、当該俯瞰画像が表示されることで、運転手は周辺の状況を認識できるため運転の負担を軽減できる。一方、俯瞰画像を生成するためには、車両の周辺に複数のカメラを設ける必要があるため、画像処理のための処理負担が大きくなる。
実施形態の周辺監視装置は、車両の周辺の環境に存在する路面に表された、車両を案内する案内線を認識する認識部と、前記周辺の環境に存在する物体の位置を検出する検出部と、前記周辺の環境に存在する、前記検出部により検出された前記物体の位置を表した地図情報に、前記認識部により認識された前記案内線を合成して表示する表示部と、を備える。当該構成により一例として、車両と、案内線と、物体との位置関係を認識できるため、運転の負担の軽減と、処理負担の軽減との両立を図るという効果を奏する。
ここで、実施形態にかかる周辺監視装置において、外部の環境を撮像する撮像部を備え、前記認識部は、前記撮像部により撮像された前記周辺の環境を示した前記画像データに基づいて、前記案内線を認識すると好適である。当該構成により一例として、車両を駐車区画等に導く案内線が表示されるので、運転の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる周辺監視装置において、前記検出部は、前記周辺の環境に照射されたレーザ光の反射時間を測定し、前記周辺の環境に存在する物体の位置を検出し、前記認識部は、前記検出部が測定した前記レーザ光の反射率に基づいて、前記路面に表された前記案内線を認識すると好適である。当該構成により一例として、撮像部を備えずとも、路面に示された案内線が表示されるので、運転の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる周辺監視装置において、前記表示部は、前記周辺の環境のうち、前記検出部により検出が行われた領域と、前記検出部により検出が行われていない領域と、を区別して表示すると好適である。当該構成により一例として、検出が行われた領域であるか否か区別できるので、運転の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる周辺監視装置において、前記認識部が認識する前記案内線は、前記車両を駐車させる駐車区画線であると好適である。当該構成により一例として、駐車区画線が表示されることで、該表示で確認しながら運転が可能となるため、運転の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる周辺監視装置において、前記認識部により前記案内線が認識された場合に前記案内線に従って前記車両を駐車させる位置を設定し、前記認識部により前記案内線が認識されなかった場合に、前記検出部により検出された前記物体に接触しないよう前記車両を駐車させる位置を設定する設定部を、さらに備えると好適である。当該構成により一例として、案内線が認識されたか否かに応じて、車両を駐車させる位置を設定するので、適切な駐車位置の設定が可能となり、運転の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる周辺監視装置において、前記設定部は、前記認識部により認識された前記案内線に基づく駐車区画のうち、前記検出部により検出された前記物体と接触しない又は当該物体から予め定められた閾値の距離以上離れた位置を通過する移動軌跡に基づいた駐車区画内の位置を、車両を駐車する位置として設定すると好適である。当該構成により一例として、物体と接触しないように車両を駐車する位置を設定するため、運転の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる周辺監視装置において、前記車両の進行方向が、前記車両を駐車させる駐車区画と隣接する他の駐車区画との境界を定める前記案内線と略平行な方向になったことをトリガーとして、報知を行う報知部を、さらに備えると好適である。当該構成により一例として、運転手は運転を行うタイミングを把握できるので、運転の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる周辺監視装置において、前記表示部は、前記認識部により前記案内線が認識されず、前記検出部により複数の物体が検出され、当該複数の物体の間に前記車両を駐車させる空間が存在する場合に、前記複数の物体間の略中心を、前記車両を駐車させる目標位置として表示すると好適である。当該構成により一例として、複数の物体に接触する可能性が低い目標駐車位置が表示されるため、運転の負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかる制御方法は、周辺監視装置で実行される制御方法であって、車両の周辺の環境に存在する路面に表された、車両を案内する案内線を認識する認識ステップと、前記周辺の環境に存在する物体の位置を検出する検出ステップと、前記周辺の環境に存在する、前記検出ステップにより検出された前記物体の位置を表した地図情報に、前記認識ステップにより認識された前記案内線を合成して表示する表示ステップと、を含む。当該構成により一例として、車両と、案内線と、物体との位置関係を認識できるため、運転負担を軽減できるという効果を奏する。
また、実施形態にかかるプログラムは、車両の周辺の環境に存在する路面に表された、車両を案内する案内線を認識する認識ステップと、前記周辺の環境に存在する物体の位置を検出する検出ステップと、前記周辺の環境に存在する、前記検出ステップにより検出された前記物体の位置を表した地図情報に、前記認識ステップにより認識された前記案内線を合成して表示する表示ステップと、を実行させる。当該構成により一例として、車両と、案内線と、物体との位置関係を認識できるため、運転負担を軽減できるという効果を奏する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、車両1は、例えば、内燃機関(エンジン、図示されず)を駆動源とする自動車(内燃機関自動車)であってもよいし、電動機(モータ、図示されず)を駆動源とする自動車(電気自動車、燃料電池自動車等)であってもよいし、それらの双方を駆動源とする自動車(ハイブリッド自動車)であってもよい。また、車両1は、種々の変速装置を搭載することができるし、内燃機関や電動機を駆動するのに必要な種々の装置(システム、部品等)を搭載することができる。また、車両1における車輪3の駆動に関わる装置の方式や、数、レイアウト等は、種々に設定することができる。
第1の実施形態では、車両1は、例えば、内燃機関(エンジン、図示されず)を駆動源とする自動車(内燃機関自動車)であってもよいし、電動機(モータ、図示されず)を駆動源とする自動車(電気自動車、燃料電池自動車等)であってもよいし、それらの双方を駆動源とする自動車(ハイブリッド自動車)であってもよい。また、車両1は、種々の変速装置を搭載することができるし、内燃機関や電動機を駆動するのに必要な種々の装置(システム、部品等)を搭載することができる。また、車両1における車輪3の駆動に関わる装置の方式や、数、レイアウト等は、種々に設定することができる。
図1に示されるように、車体2は、乗員(図示されず)が乗車する車室2aを構成している。車室2a内には、乗員としての運転者の座席2bに臨む状態で、操舵部4や、加速操作部5、制動操作部6、変速操作部7等が設けられている。本実施形態では、一例として、操舵部4は、ダッシュボード(インストルメントパネル)から突出したステアリングホイールであり、加速操作部5は、運転者の足下に位置されたアクセルペダルであり、制動操作部6は、運転者の足下に位置されたブレーキペダルであり、変速操作部7は、センターコンソールから突出したシフトレバーであるが、これらには限定されない。
また、車室2a内には、表示装置8(表示出力部)や、音声出力装置9(音声出力部)が設けられている。表示装置8は、例えば、LCD(liquid crystal display)や、OELD(organic electroluminescent display)等である。音声出力装置9は、一例として、スピーカである。また、本実施形態では、一例として、表示装置8は、透明な操作入力部10(例えば、タッチパネル等)で覆われている。乗員等は、操作入力部10を介して表示装置8の表示画面に表示される映像(画像)を視認することができる。また、乗員等は、表示装置8の表示画面に表示される映像(画像)に対応した位置で手指等で操作入力部10を触れたり押したり動かしたりして操作することで、操作入力(指示入力)を実行することができる。また、本実施形態では、一例として、表示装置8や、音声出力装置9、操作入力部10等は、ダッシュボードの車幅方向(左右方向)の中央部に位置されたモニタ装置11に設けられている。モニタ装置11は、スイッチや、ダイヤル、ジョイスティック、押しボタン等の操作入力部(図示されず)を有することができる。また、モニタ装置11とは異なる車室2a内の他の位置に音声出力装置(図示されず)を設けることができるし、モニタ装置11の音声出力装置9と他の音声出力装置から、音声を出力することができる。また、本実施形態では、一例として、モニタ装置11は、ナビゲーションシステムやオーディオシステムと兼用されているが、周辺監視装置用のモニタ装置を、これらシステムとは別に設けてもよい。また、音声出力装置9の他に、ブザー24(図3参照)等の音声出力部から、警報音等が出力されるように構成することができる。
また、図1,2に示されるように、本実施形態では、一例として、車両1は、四輪車(四輪自動車)であり、左右二つの前輪3Fと、左右二つの後輪3Rとを有する。さらに、本実施形態では、これら四つの車輪3は、いずれも操舵されうるように(転舵可能に)構成されている。具体的には、図3に示されるように、車両1は、前輪3Fを操舵する前輪操舵システム12と、後輪3Rを操舵する後輪操舵システム13とを有している。これら前輪操舵システム12および後輪操舵システム13は、駐車支援ECU14(electronic control unit)等によって電気的に制御されて、それぞれのアクチュエータ12a,13aを動作させる。前輪操舵システム12ならびに後輪操舵システム13は、例えば、電動パワーステアリングシステムや、SBW(steer by wire)システム等である。前輪操舵システム12ならびに後輪操舵システム13は、アクチュエータ12a,13aによって操舵部4にトルク(アシストトルク)を付加して操舵力を補ったり、対応する車輪3(前輪3Fまたは後輪3R)を操舵(自動操舵)したりする。アクチュエータ12a,13aは、一つの車輪3を操舵してもよいし、複数の車輪3を操舵してもよい。また、本実施形態では、一例として、二つの前輪3Fは、互いに同相(同位相、同転舵方向、同回動方向)で略平行に転舵され、二つの後輪3Rは、互いに同相で略平行に転舵される。なお、駆動輪は種々に設定可能である。
また、本実施形態では、一例として、図2に示されるように、車両1(車体2)には、後端部に撮像部16が設けられている。撮像部16は、例えば、CCD(charge coupled device)やCIS(CMOS image sensor)等の撮像素子を内蔵するデジタルカメラである。撮像部16は、所定のフレームレートで画像データ(動画データ、フレームデータ)を出力することができる。撮像部16は、それぞれ、広角レンズを有し、水平方向には140°〜190°の範囲(視野角)を撮影することができる。また、撮像部16の光軸は下方(斜め下方)に向けて設定されている。よって、撮像部16は、車両1が移動可能な路面を含む車体2の周辺の外部の環境を撮影する。
本実施形態では、一例として、撮像部16は、車体2の後側(車両前後方向の後方側)の端部2eに位置され、リヤトランクのドア2hの下方の壁部に設けられている。駐車支援ECU14は、複数の撮像部16で得られた画像データに基づいて演算処理や画像処理を実行し、より広い視野角の画像を生成したり、車両1(車体2)を上方から見た仮想的な俯瞰画像(平面画像)を生成したりすることができる。
また、駐車支援ECU14は、撮像部16の画像から、車両1の周辺の路面に示された駐車区画線等を識別し、駐車区画線等に示された駐車区画を検出(抽出)する。
また、本実施形態では、一例として、図1,2に示されるように、車両1(車体2)には、複数(本実施形態では、一例として8つ)の測距部17(17a〜17d)と、長距離用測距部15(15a〜15d)と、が設けられている。測距部17及び長距離用測距部15は、例えば、超音波を発射してその反射波を捉えるソナー(ソナーセンサ、超音波探知器)である。駐車支援ECU14は、測距部17の検出結果により、車両1(車体2)の後方に位置された物体(障害物)の有無や距離を測定することができる。さらには、駐車支援ECU14は、長距離用測距部15の検出結果により、車両1(車体2)の側面の方向に位置された物体(障害物)の有無や距離を測定することができる。すなわち、測距部17、長距離用測距部15は、車両1から、外部の環境に存在する物体を検出する検出部の一例である。
また、本実施形態では、一例として、図3に示されるように、駐車支援システムでは、駐車支援ECU14や、モニタ装置11、前輪操舵システム12、後輪操舵システム13、測距部17等の他、ブレーキシステム18、舵角センサ19(角度センサ)、アクセルセンサ20、シフトセンサ21、車輪速センサ22等が、車内ネットワーク23(電気通信回線)を介して電気的に接続されている。車内ネットワーク23は、一例としては、CAN(controller area network)として構成されている。駐車支援ECU14は、車内ネットワーク23を通じて制御信号を送ることで、前輪操舵システム12や、後輪操舵システム13、ブレーキシステム18等を制御することができる。また、駐車支援ECU14は、車内ネットワーク23を介して、トルクセンサ12b、舵角センサ13b(後輪3R用)、長距離用測距部15、測距部17、ブレーキセンサ18b、舵角センサ19(前輪3F用)、アクセルセンサ20、シフトセンサ21、車輪速センサ22等の検出結果、ならびに、操作入力部10等の指示信号(制御信号、操作信号、入力信号、データ)を受け取ることができる。
駐車支援ECU14は、周辺監視装置の一例として、CPU14a(central processing unit)や、ROM14b(read only memory)、RAM14c(random access memory)、表示制御部14d、音声制御部14e、SSD14f(solid state drive、フラッシュメモリ)等を有している。CPU14aは、例えば、表示装置8で表示される画像に関連した画像処理や、車両1の移動経路の演算、物体との干渉の有無の判断等の各種の演算処理を実行することができる。CPU14aは、ROM14b等の不揮発性の記憶装置に記憶された(インストールされた)プログラムを読み出し、当該プログラムにしたがって演算処理を実行することができる。RAM14cは、CPU14aでの演算で用いられる各種のデータを一時的に記憶する。また、表示制御部14dは、駐車支援ECU14での演算処理のうち、主として、撮像部16で得られた画像データを用いた画像処理や、表示装置8で表示される画像データの画像処理(一例としては合成等)等を実行する。また、音声制御部14eは、駐車支援ECU14での演算処理のうち、主として、音声出力装置9で出力される音声データの処理を実行する。また、SSD14fは、書き換え可能な不揮発性の記憶部であって、駐車支援ECU14の電源がオフされた場合にあってもデータを記憶することができる。なお、CPU14aや、ROM14b、RAM14c等は、同一パッケージ内に集積されることができる。また、駐車支援ECU14は、CPU14aに替えて、DSP(digital signal processor)等の他の論理演算プロセッサや論理回路等が用いられる構成であってもよい。また、SSD14fに替えてHDD(hard disk drive)が設けられてもよいし、SSD14fやHDDは、駐車支援ECU14とは別に設けられてもよい。
ブレーキシステム18は、ブレーキのロックを抑制するABS(anti-lock brake system)や、コーナリング時の車両1の横滑りを抑制する横滑り防止装置(ESC:electronic stability control)、ブレーキ力を増強させる(ブレーキアシストを実行する)電動ブレーキシステム、BBW(brake by wire)等である。ブレーキシステム18は、アクチュエータ18aを介して、車輪3(車両1)に制動力を与える。
舵角センサ19は、操舵部4(本実施形態では、一例としてステアリングホイール)の操舵量(回動角度)を検出するセンサであり、一例としては、ホール素子などを用いて構成される。また、舵角センサ13bは、後輪3Rの操舵量(回動角度)を検出するセンサであり、一例としては、ホール素子などを用いて構成される。駐車支援ECU14は、運転者による操舵部4の操舵量や、自動操舵時の各車輪3の操舵量等を、舵角センサ19,13bから取得して各種制御を実行する。なお、トルクセンサ12bは、運転者が操舵部4に与えるトルクを検出する。
車輪速センサ22は、車輪3の回転量や単位時間当たりの回転数を検出するセンサであり、一例としては、ホール素子などを用いて構成される。駐車支援ECU14は、車輪速センサ22から取得したデータに基づいて車両1の移動量などを演算し、各種制御を実行する。車輪速センサ22は、ブレーキシステム18に設けられている場合もある。また、ブレーキシステム18は、左右の車輪3の回転差などからブレーキのロックや、車輪3の空回り、横滑りの兆候等を検出して、各種制御を実行することができる。車輪速センサ22がブレーキシステム18に設けられている場合には、駐車支援ECU14は、ブレーキシステム18を介してデータを取得する。ブレーキセンサ18bは、ブレーキペダルの操作量を検出するセンサであり、駐車支援ECU14は、ブレーキシステム18を介して情報を取得する。駐車支援ECU14は、例えば、自動操舵中に制動操作部6が操作されたような場合に、自動操舵には適さない状況にあるとして自動操舵を中断したり中止したりすることができる。
シフトセンサ21は、一例としては、変速操作部7の可動部(レバーや、アーム、ボタン等)の位置を検出するセンサ(スイッチ)であり、変位センサなどを用いて構成される。例えば、駐車支援ECU14は、可動部がリバースにセットされた場合に支援制御を開始したり、リバースから前進に変更された場合に支援制御を終了させたりすることができる。
なお、上述した各種センサやアクチュエータの構成や、配置、電気的な接続形態等は、あくまで一例であって、種々に設定(変更)することができる。
図4は、駐車支援ECU14内に実現される駐車支援部400の構成を示すブロック図である。図4に示す駐車支援部400内の各構成は、図3の駐車支援ECU14として構成されたCPU14aが、ROM14b内に格納されたソフトウェアを実行することで実現される。
駐車支援部400は、ROM14b内に格納されたソフトウェアを実行することで、操作受付部401と、操舵角取得部402と、画像データ入力処理部403と、測距データ入力処理部404と、認識部405と、障害物検出部406と、マップ生成部407と、処理部408と、表示制御部410と、を実現する。
そして、本実施形態にかかる駐車支援部400は、車両1が移動して駐車を行う際に、
測距部17及び長距離用測距部15から入力処理された測距データと、撮像部16から入力処理された画像データと、に基づいて、障害物の位置を認識できるマップデータを表示することで、運転者の操舵による駐車を支援する。
測距部17及び長距離用測距部15から入力処理された測距データと、撮像部16から入力処理された画像データと、に基づいて、障害物の位置を認識できるマップデータを表示することで、運転者の操舵による駐車を支援する。
本実施形態にかかる表示制御部410で表示されるマップデータ(地図情報)は、車両1周辺の外部環境に存在する物体や車両などの位置関係を、視覚で認識できるようにイラスト、図、記号等で描かれたグラフィカルなデータとする。表示されるマップデータには、撮像部16による撮像結果(撮像画像データ)は含まない。さらに、表示制御部410で表示されるマップデータ(地図情報)に合成して表示される案内線には、駐車区画線や、交通表示も含まれているが、当該案内線は、撮像部16の撮像結果に基づいてイラスト、図、記号等で描かれたデータでもよいし、撮像部16の撮像結果から抽出されたデータでもよい。
図5は、本実施形態にかかる車両1の駐車する際の位置関係を俯瞰的に示した第1の図である。図5に示す例では、車両1の移動と共に変化する測距部17及び長距離用測距部15による測距範囲511〜514、521〜524内の物体の検出を行う。しかしながら、車両1の駐車先となる駐車区画550の周辺には障害物となる物体が存在しない。手動操舵して駐車する状況で、隣接する車両が存在しない場合、測距部17及び長距離用測距部15が検知するものが存在しないため、車両1を駐車させる位置の特定が難しい。
このような場合、従来、測距部による測距に基づいてマップデータは、図6の(A)に示すマップデータが生成、表示されていた。図6の(A)に示すマップデータでは、物体の位置601、602、603が存在することは認識できるものの、車両1をどこに駐車すればよいのか認識できなかった。
そこで、本実施形態にかかる駐車支援部400では、路面に表された駐車区画線や、交通表示を抽出して、マップデータに合成して表示する。図6の(B)に示す例では、駐車区画線を合成したマップデータの例を示している。当該マップデータにおいて、駐車区画線611、612が表示されているため、運転手は、車両1の駐車先である駐車区画650を認識できるので、車両1を駐車する際の運転負担を軽減できる。さらには、本実施形態では、複数の撮像部で生成される俯瞰画像データを表示する場合と同等の効果を得られるにも拘わらず、複数の撮像部を車両1に設ける必要がない。このため、コストの削減が可能となる。さらには、俯瞰画像データを作成するための処理負担も軽減できる。
図4に戻り、駐車支援部400の各構成について説明する。操作受付部401は、操作入力部10等の指示信号(制御信号)を受け付ける。操作受付部401は、これら指示信号から、運転者からの操作を受け付ける。
操舵角取得部402は、舵角センサ19から前輪3Fの舵角と、舵角センサ13bから後輪3Rの舵角と、を取得する。
画像データ入力処理部403は、車両1の後方周辺の領域を、撮像部16により撮像された画像データを入力処理する。
測距データ入力処理部404は、長距離用測距部15、及び測距部17が外部の環境に対して測距した結果である測距データを入力処理する。
認識部405は、抽出部421を備え、入力処理された画像データに基づいて、車両1の周辺の環境に存在する路面に表された、車両1を案内する駐車区画線を認識する。なお、認識対象は、駐車区画線に制限するものではなく、車両1を案内する線や図等であればよく、例えば交通表示等でも良い。そして、抽出部421が、画像データから、認識部405により認識された駐車区画線を抽出し、処理部408に出力する。
障害物検出部406は、測距データ入力処理部404が入力処理した測距データから、車両1周辺に存在する物体、及び当該物体の位置を検出する。なお、物体の検出手法は、従来用いられている手法等を用いてもよいため、説明を省略する。
マップ生成部407は、障害物検出部406が検出した物体の位置に基づいて、車両1の周辺に存在する物体の位置を示したマップデータを生成する。なお、マップデータの生成手法は、周知の手法を問わず、どのような手法を用いても良いものとして説明を省略する。
処理部408は、合成部422を備え、表示制御部410が表示制御するために必要な処理を行う。
合成部422は、マップ生成部407により生成された、車両1の周辺に存在する物体の位置を示したマップデータに対して、認識部405内の抽出部421から出力された、駐車区画線等の車両1を案内するための情報を合成し、合成したマップデータを表示制御部410に出力する。
表示制御部410は、処理部408内の合成部422により合成されたマップデータを、表示装置8に表示する。これにより、障害物検出部406により検出された物体の位置と、認識部405により認識された駐車区画線との位置関係を運転手は認識できる。
この表示される画像データの例として、例えば、図6の(B)で示した画像データが考えられる。なお、本実施形態では行っていないが、車両1の移動予想軌跡を、画像データに合成しても良い。なお、移動予想軌跡は、操舵角取得部402が取得する、車両1の操舵角から求めることができる。
図5に示す例では、隣接車両が存在しない場合について説明したが、隣接車両が存在する場合でも本実施形態で示すマップデータを表示することで、運転負担を軽減できる。
図7は、本実施形態にかかる車両1の駐車する際の位置関係を俯瞰的に示した第2の図である。図7に示す例では、車両1の移動先の駐車区画に隣接する位置に車両701、702が既に存在する場合とする。図7の車両701に示されるように、駐車区画に駐車されている車両は、駐車区画線に対して略平行に駐車されているとは限らない。このような場合に隣接する車両の位置に従って車両1の駐車を行うと、駐車区画線で区切られた駐車区画750に対して適切に駐車することが難しい。
このような場合、測距データのみに基づくと、図8の(A)に示すマップデータが生成される。図8の(A)に示すマップデータでは、物体の位置801、802のみ確認できる。このため、運転手が、図8の(A)に示されるマップデータを参照した場合に、物体の位置801、802の中間に車両1を駐車させようとすると、位置801に存在する車両が駐車区画線に乗り上げている以上、車両1も駐車区画線をはみ出す可能性がある。
これに対して、本実施形態では、図8の(B)に示すマップデータの例を表示する。図8の(B)で示されるマップデータの例では、駐車区画線811、812が合成されたマップデータが表示されるため、運転手は、車両1の駐車先である駐車区画850を認識できる。これにより、車両1を駐車する際の運転負担を軽減できるとともに、車両1を適切に駐車区画850に駐車させることが可能となる。このように、隣接車両の位置と、駐車区画線811、812と、のそれぞれを参照することで、隣接車両との間で適切に間隔を取ることと、駐車区画内に駐車することの両立を図ることが可能となる。
次に、本実施形態にかかる駐車支援部400における、マップデータを表示するまでの処理について説明する。図9は、本実施形態にかかる駐車支援部400における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、画像データ入力処理部403が、撮像部16で撮像された画像データを入力処理する(ステップS901)。
次に、測距データ入力処理部404が、長距離用測距部15、及び測距部17からの測距データを入力処理する(ステップS902)。
そして、障害物検出部406が、入力処理された測距データから、車両1の周辺の環境に存在する物体を検出する(ステップS903)。その後、マップ生成部407が、車両1の周辺に存在する物体の位置を示したマップデータを生成する(ステップS904)。
次に、認識部405が、入力処理された画像データから、外部の環境の路面に示された駐車区画線を認識する(ステップS905)。認識された駐車区画線は、抽出部421により抽出され、合成部422に出力される。
そして、合成部422が、物体の位置が示されたマップデータに対して、抽出された駐車区画線を合成する(ステップS906)。次に、表示制御部410が、合成されたマップデータを表示する(ステップS907)。
上述した処理手順により表示されたマップデータを運転手が参照することで、障害物の位置と、移動先の駐車区画等との位置関係を認識できる。
本実施形態では、複数カメラを設置した上で俯瞰画像データを生成せずとも、車両、障害物の位置、及び駐車区画等との間の位置関係を認識できるため、運転負担を軽減すると共に、俯瞰表示に必要だった複数カメラの設置コストを軽減できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、マップデータに駐車区画線等を合成する例について説明した。しかしながら、第1の実施形態は、マップデータに合成する駐車区画線等に制限するものではない。第2の実施形態では、駐車区画線等の他に、車両の移動先となる駐車目標位置をマップデータに合成する例について説明する。
第1の実施形態では、マップデータに駐車区画線等を合成する例について説明した。しかしながら、第1の実施形態は、マップデータに合成する駐車区画線等に制限するものではない。第2の実施形態では、駐車区画線等の他に、車両の移動先となる駐車目標位置をマップデータに合成する例について説明する。
図10は、第2の実施形態にかかる駐車支援部1000の構成を示すブロック図である。図10に示す駐車支援部1000内の各構成は、図3で示した駐車支援ECU14として構成されたCPU14aが、ROM14b内に格納されたソフトウェアを実行することで実現される。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、説明を省略する。
駐車支援部1000は、ROM14b内に格納されたソフトウェアを実行することで、第1の実施形態の駐車支援部400と比べて、処理部408と処理が異なる処理部1001を備えた構成となる。
処理部1001は、設定部1021と、合成部1022とを備え、表示制御部410が表示制御するために必要な処理を行う。
設定部1021は、車両1が駐車を行う際に、目標となる駐車位置を設定する。認識部405により駐車区画線等が認識された場合に、設定部1021は、駐車区画線等に従って車両1を駐車させる目標駐車位置を設定する。一方、認識部405により駐車区画線等が認識されなかった場合に、設定部1021は、障害物検出部406により検出された物体に接触しないよう車両1を駐車させる目標駐車位置を設定する。
このように本実施形態にかかる設定部1021は、認識した駐車区画線を第一の基準とし、障害物の位置に関する情報を第二の基準として目標駐車位置を設定する。
具体的には、駐車区画線がみえる場合に、設定部1021は、当該駐車区画線に基づいて目標駐車位置を設定する。そして、駐車区画線が隣接する車両が駐車区画線の上に乗っているため見えない、又は駐車区画線が路面に示されていない場合に、設定部1021は、隣接する車両を含む物体の位置に基づいて目標駐車位置を設定することになる。
そして、合成部1022が、マップ生成部407により生成されたマップデータに対して、認識部405で認識された駐車区画線等の他に、設定部1021により設定された目標駐車位置を合成する。
そして、本実施形態にかかる表示制御部410は、マップデータとして、検出された物体の位置、目標駐車位置、及び駐車区画線等を表示する。
例えば、図5に示したような位置関係の場合に、目標駐車位置と障害物等との位置関係のみ表示すると、図11の(A)に示されるように、物体の位置601、602、603と、目標駐車位置1111と、が表示される。この場合、移動先がなぜ目標駐車位置1111に設定されたのか、運転手は認識できない。
これに対して、本実施形態では、図11の(B)に示されるように、物体の位置601、602、603、及び目標駐車位置1150の他に、駐車区画線1121、1122を表示する。これにより運転手は、周辺の環境を認識した上で、目標駐車位置まで操舵できる。
同様に、本実施形態では、図7に示す様に目標駐車位置に隣接する位置に車両が駐車している場合も、図12の(A)に示されるような、物体の位置1201、1202等と、目標駐車位置1211と、の表示のみならず、図12の(B)に示されるように、駐車区画線1221、1222も、目標駐車位置1223等と共に表示される。
なお、このように設定された目標駐車位置を運転者が調整(変更)したい場合も想定される。この場合、例えば、操作受付部401が、運転者から、表示された目標駐車位置1211、1223の画面上における位置(上下左右)及び姿勢(傾き)を、画面に表示された矢印スイッチ等を用いた調整操作を受け付ける。当該調整操作に従って、設定部1021が、目標駐車位置の位置及び向きを再設定する。これにより、運転者が所望する目標駐車位置の調整が可能となる。
次に、本実施形態にかかる駐車支援部1000における、マップデータを表示するまでの処理について説明する。図13は、本実施形態にかかる駐車支援部1000における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まずは、図9に示したフローチャートのステップS901〜S905と同様の処理手順で、駐車区画線の認識まで行われる(ステップS1301〜S1305)。
その後、設定部1021が、駐車区画線を認識した場合には駐車区画線を基準とし、駐車区画線等を認識しなかった場合は物体の位置を基準として、目標駐車位置を設定する(ステップS1306)。
そして、合成部1022が、マップデータに対して、駐車区画線、及び目標駐車位置を合成する(ステップS1307)。
次に、表示制御部410が、合成されたマップデータを表示する(ステップS1308)。
上述した処理手順により、目標駐車位置と共に、障害物等の位置並びに駐車区画線等が表示されるため、運転手は、周辺の環境を認識した上で、表示に従って操舵を行うことで、目標駐車位置まで車両1を移動させることができる。これにより、第1の実施形態の効果に加えて、さらなる運転の負担を軽減できる。
(第2の実施形態の変形例1)
第2の実施形態では、目標駐車位置を設定し、設定された目標駐車位置の表示を行う例について説明した。しかしながら、目標駐車位置の表示に制限するものではなく、当該目標駐車位置まで自動操舵を行っても良い。
第2の実施形態では、目標駐車位置を設定し、設定された目標駐車位置の表示を行う例について説明した。しかしながら、目標駐車位置の表示に制限するものではなく、当該目標駐車位置まで自動操舵を行っても良い。
そこで、第2の実施形態の変形例1では、当該目標駐車位置まで自動操舵を行う例とする。本変形例にかかる処理部1001は、操舵角取得部402が取得した操舵角等に基づいて、設定された目標駐車位置まで車両1を移動させるための処理を行う。なお、自動操舵の手法については、周知の手法を問わず、どのような手法を用いても良い。
(第2の実施形態の変形例2)
第2の実施形態では、駐車区画線が示されている例について主に説明した。しかしながら、駐車場等において駐車区画線が表されているとは限らない。そこで、第2の実施形態の変形例2では、駐車区画線が表されていない場合とする。
第2の実施形態では、駐車区画線が示されている例について主に説明した。しかしながら、駐車場等において駐車区画線が表されているとは限らない。そこで、第2の実施形態の変形例2では、駐車区画線が表されていない場合とする。
駐車区画線が表されていない場合、設定部1021は、検出された物体(例えば車両)の間に目標駐車位置を設定する際に、両隣の車両と間隔が等しくなるように、目標駐車位置を設定する。
図14は、第2の実施形態の変形例2にかかる設定部1021により設定される目標駐車位置を示した説明図である。図14の(A)に示されるように、処理部1001は、障害物検出部406が検出した車両1411、1412の間に車両1が駐車可能な空間が存在することを認識する。
そこで、設定部1021が、車両1411、1412の間において、等間隔(長さl毎)の位置を中心線として、車両1の目標駐車位置1401を設定する。
これにより、本実施形態にかかる表示制御部410は、設定部1021により行われた設定に従って、認識部405により案内線が認識されず、障害物検出部406により複数の物体が検出され、当該複数の物体の間に車両を駐車させる空間が存在する場合に、複数の物体間の略中心を基準に、車両を駐車させる目標駐車位置として表示する。
その際に、表示制御部410は、目標駐車位置の設定に用いた略中心の位置を表示しても良い。当該表示により、車両1411、1412と等間隔に空いた位置に車両1を移動させることが容易となる。さらに、車両1が車両1411、1412に接触する可能性を低減できる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態は、駐車区画線が認識された場合には、物体の位置を考慮せずに目標駐車位置を設定する場合について説明した。当然ながら、周辺に存在する物体の位置を考慮しても良い。そこで、第3の実施形態では、周辺に存在する物体の位置を考慮した例について説明する。
第2の実施形態は、駐車区画線が認識された場合には、物体の位置を考慮せずに目標駐車位置を設定する場合について説明した。当然ながら、周辺に存在する物体の位置を考慮しても良い。そこで、第3の実施形態では、周辺に存在する物体の位置を考慮した例について説明する。
なお、第3の実施形態にかかる駐車支援部の構成は、第2の実施形態にかかる駐車支援部1000と同様の構成を備えるものとして説明を省略する。なお、第3の実施形態においても、第2の実施形態の変形例1と同様に目標駐車位置に対して車両1を自動操舵しても良い。
本実施形態にかかる設定部1021は、認識された駐車区画線に従って、目標駐車位置を設定する際に、障害物検出部406により検出された物体の位置も考慮する。例えば認識した駐車区画線を基準とした目標駐車位置に従って移動する際、検出された物体と接触する可能性があると判定された場合に、設定部1021は、駐車区画線内で障害物と接触しない位置を目標駐車位置として提案する。これにより、障害物に接触することなく駐車区画線内に駐車を行うことが可能となる。
目標駐車位置の再設定手法としては、例えば設定部1021が目標駐車位置を設定する際に、車両1の移動経路が、検出された物体の位置から、予め定められた閾値以上離れた位置を通過する移動経路による移動先を、目標駐車位置として設定する等が考えられる。
図15は、本実施形態にかかる設定部1021が設定する目標駐車位置を説明する図である。図15の(A)の例に示されるように、車両1511と車両1512との間に存在する駐車区画線を基準に目標駐車位置を設定する場合、車両1511が駐車区画線に乗り上げているため、駐車区画線のみを基準に目標駐車位置を設定すると、車両1が車両1511と接触する可能性がある。
そこで、本実施形態にかかる設定部1021は、図15の(B)の例に示されるように、検出された物体(例えば車両1511)と所定の距離だけ離れた位置に目標駐車位置を設定する。換言すれば、駐車区画線と目標駐車位置1550との間にマージン1551が設けられる。よって、本実施形態では、駐車区画線内に駐車しつつ、車両1を移動する際に周辺にある物体と所定の距離を離れて移動することが可能となる。これにより周辺に存在する物体と接触する可能性を抑止できる。
本実施形態では、車両1を駐車する際に、複数カメラによる俯瞰画像データを参照せずとも、車両1を隣接する車両の傾きやズレ等を考慮した上で、駐車区画線に基づく目標駐車位置に精度良く駐車させることが可能となる。
(第4の実施形態)
第2、3の実施形態で設定された目標駐車位置に車両1を運転手が操舵して駐車させる際に、どの位置でハンドルを切ればよいのか分からない場合がある。そこで、第4の実施形態では、運転手に運転を補助するための報知を行う例について説明する。
第2、3の実施形態で設定された目標駐車位置に車両1を運転手が操舵して駐車させる際に、どの位置でハンドルを切ればよいのか分からない場合がある。そこで、第4の実施形態では、運転手に運転を補助するための報知を行う例について説明する。
図16は、第4の実施形態にかかる駐車支援部1600の構成を示すブロック図である。駐車支援部1600は、ROM14b内に格納されたソフトウェアを実行することで、第2の実施形態の駐車支援部1000と比べて、処理部1001の処理が異なる処理部1601を備え、報知部1602が追加された構成となる。なお、第2の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、説明を省略する。
処理部1601は、設定部1021と合成部1022とを備える他、角度算出部1621をさらに備えている。
角度算出部1621は、認識部405により認識された、隣接する駐車スペース等との間の境界を示した駐車区画線の方向と、車両1の進行方向と、の間の角度差を算出する。そして、角度算出部1621は、当該角度差が略0度又は略180度になった場合に、車両1と駐車区画線とが略平行になった旨を報知部1602に出力する。なお、車両1と駐車区画線とは厳密に平行になった場合に限らず、目標駐車位置に駐車可能な程度に平行に近似していればよい。
なお、本実施形態では、駐車区画線と車両1とが平行になったタイミングで報知を行う例について説明するが、報知を行う基準に駐車区画線を用いることに制限するものではない。例えば、縦列駐車シーンにおいて、前後車両や縁石・壁などの障害物と、自車両との角度差を判定し、略平行になったタイミングで報知してもよい。
報知部1602は、角度算出部1621から略平行になった旨の通知を受け付けた場合に、報知を行う。報知手法としては、音声による報知でも良いし、表示装置8への表示による報知でも良い。本実施形態では、音声により報知を行う例とする。これにより、運転手が周辺を目視しながら操舵を行っている場合でも、ハンドルを切るタイミングを認識できる。
図17は、本実施形態にかかる車両1が、駐車区画線で定められた目標駐車位置まで駐車する際に報知するタイミングを示した図である。図17に示す例では、駐車区画線1711、1712で定められた目標駐車位置に車両1を駐車させる。車両1は、位置1701、位置1702、位置1703、位置1704、位置1705の順に移動する。
そして、角度算出部1621は、車両1が移動する毎に、操舵角取得部402が取得する操舵角に基づく車両1の移動方向が、駐車区画線1711、1712に沿った方向と略平行になっているか否かを判定する。
例えば、車両1の移動方向が、駐車区画線1711、1712に沿った方向と略平行となったタイミング(例えば位置1704)で、角度算出部1621が、略平行になったと判定し、その旨を報知部1602に出力する。そして、報知部1602は、角度算出部1621からの入力をトリガーとして報知を行う。そして、当該報知がなされたタイミングで、運転手がハンドルを切ることで、目標駐車位置まで車両1を容易に移動できる。
また、本実施形態は、駐車区画線で定められた駐車スペースに駐車する場合に報知することに制限するものではなく、縦列駐車を行う場合等に報知を行っても良い。
図18は、本実施形態にかかる車両1が、縦列駐車で空いている領域に駐車する際に報知するタイミングを示した図である。図18に示す例では、目標駐車位置1850が設定されているものとする。そして、車両1は、位置1801、位置1803、位置1803の順に移動しているものとする。
そして、角度算出部1621は、車両1が移動する毎に、操舵角取得部402が取得する操舵角に基づく車両1の移動方向が、物体(例えば車両)1811、1813、又は壁又は縁石1812に沿った方向と、が略平行になっているか否かを判定する。
例えば、角度算出部1621は、車両1が位置1803に来たタイミングで、略平行になったと判定し、その旨を報知部1602に出力する。そして、報知部1602は、角度算出部1621からの入力をトリガーとして報知を行う。当該報知がなされたタイミングで、車両1の移動を停止することで、目標駐車位置1850まで車両1を容易に移動させることができる。
次に、本実施形態にかかる駐車支援部1600における、マップデータを表示するまでの処理について説明する。図19は、本実施形態にかかる駐車支援部1600における上述した処理の手順を示すフローチャートである。なお、図19に示す処理の手順は、車両1が移動する毎に繰り返し行われるものとする。
まずは、図13に示したフローチャートのステップS1301〜S1308と同様の処理手順で、駐車区画線や目標駐車位置等が合成されたマップデータの表示まで行われる(ステップS1901〜S1908)。
表示と共に、角度算出部1621が、車両1の移動方向と、駐車区画の境界線、縁石、壁又は隣接する車両の側面に沿った方向と、の間の角度を算出し、これらの方向が略平行(一致)するか否かを判定する(ステップS1909)。一致しないと判定された場合(ステップS1909:No)、そのまま処理を行わずに終了する。
一方、角度算出部1621が、略平行(一致する)と判定した場合(ステップS1909:Yes)、報知部1602が報知を行い(ステップS1910)、処理を終了する。
上述した処理手順により車両1が曲がらずに後進した場合に目標駐車位置に移動可能な位置に来た段階で報知を行うことで、車両1の運転が容易になる。
(第5の実施形態)
上述した実施形態及び変形例では、測距部17(17a〜17d)と、長距離用測距部15(15a〜15d)により検出された物体の位置と、撮像部16により撮像された画像データから認識された案内線(駐車区画、又は交通表示)に従った表示を行う例について説明した。しかしながら、このような構成で表示を行うことに制限するものではない。そこで、第5の実施形態では、レーザーレーダーを用いた例について説明する。
上述した実施形態及び変形例では、測距部17(17a〜17d)と、長距離用測距部15(15a〜15d)により検出された物体の位置と、撮像部16により撮像された画像データから認識された案内線(駐車区画、又は交通表示)に従った表示を行う例について説明した。しかしながら、このような構成で表示を行うことに制限するものではない。そこで、第5の実施形態では、レーザーレーダーを用いた例について説明する。
図20に示されるように、本実施形態にかかる駐車支援システムは、図3に示した駐車支援システムと比べて、長距離用測距部15、測距部17、及び撮像部16が削除された代わりに、レーザーレーダー2002を備えた構成とする。これに伴い、駐車支援ECU2001も当該レーザーレーダー2002から入力された情報(以下、レーザ情報と称す)に基づいて画面表示を行う。
また、本実施形態では、一例として、図21に示されるように、車両2000には、レーザーレーダー2002(2002a、2002b)が、左右のドアミラーの上端に設けられている。そして、レーザーレーダー2002が回転し、周辺の環境に照射されたレーザ光の反射時間を測定することで、車両2000の周辺外部の環境を計測する。これにより、車両2000の周辺外部に存在する物体の位置を検出することができる。
さらには、レーザーレーダー2002(2002a、2002b)は、路面の計測を行う際、反射率の違いから、路面に表された駐車区画線や交通表示などを認識できる。
図22は、駐車支援ECU2001内に実現される駐車支援部2200の構成を示すブロック図である。図22に示す駐車支援部2200内の各構成は、図20の駐車支援ECU2001として構成されたCPU14aが、ROM14b内に格納されたソフトウェアを実行することで実現される。
駐車支援部2200は、ROM14b内に格納されたソフトウェアを実行することで、操作受付部401と操舵角取得部402と、レーザ情報入力処理部2201と、運動推定部2202と、マップ生成部2203と、認識部2204と、処理部2205と、表示制御部410と、報知部1602と、を実現する。なお、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
レーザ情報入力処理部2201は、レーザーレーダー2002の計測結果であるレーザ情報を入力処理する。
運動推定部2202は、車両2000の車両情報や、レーザ情報に基づいて、車両2000の位置の推定等を行う。
マップ生成部2203は、レーザ情報に基づいて、推定された車両2000を基準として物体の位置等が示されたマップデータを生成する。
認識部2204は、設定部2222を備え、生成されたマップデータのうち、路面の反射率から、駐車区画線などの車両2000を案内する線や図等を認識する。
さらに、設定部2222が認識された駐車区画線や、物体の位置等に基づいて、目標駐車位置を設定する。
処理部2205は、合成部2223を備え、表示制御部410が表示制御するために必要な処理を行う。
合成部2223は、マップ生成部2203により生成された、車両2000の周辺に存在する物体の位置を示したマップデータに対して、認識部2204により認識された駐車区画線、及び目標駐車位置を示す情報を合成し、合成したマップデータを表示制御部410に出力する。これにより、上述した実施形態と同様の表示が可能となる。
本実施形態ではレーザーレーダー2002を用いることで、レーザ光の届く範囲や障害物等により検出が行われた領域と、検出が行われていない領域とが、存在する。そこで、本実施形態にかかる表示制御部410は、検出が行われた領域と、検出が行われていない領域と、を区別して表示する。
次に、本実施形態にかかる駐車支援部2200における、マップデータを表示するまでの処理について説明する。図23は、本実施形態にかかる駐車支援部2200における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、レーザ情報入力処理部2201が、レーザーレーダー2002の計測結果であるレーザ情報を入力処理する(ステップS2301)。
次に、運動推定部2202が、レーザ情報等に基づいて、車両2000の位置の推定等を行う(ステップS2302)。
そして、マップ生成部2203が、入力処理されたレーザ情報から、車両2000の周辺の環境に存在する物体を検出する(ステップS2303)。その後、マップ生成部2203が、検出された物体、及び推定された車両2000の位置に基づいて、車両2000の周辺に存在する物体の位置を示したマップデータを生成する(ステップS2304)。
次に、認識部405が、入力処理された画像データから、外部の環境の路面に示された駐車区画線を認識する(ステップS2305)。さらに、設定部2222が、駐車区画線を認識した場合には駐車区画線を基準とし、駐車区画線等を認識しなかった場合は物体の位置を基準として、目標駐車位置を設定する(ステップS2306)。
その後は、図13に示したフローチャートのステップS1307〜S1308と同様の処理手順で、合成されたマップデータの表示処理まで行われる(ステップS2307〜S2308)。
図24は、表示制御部410により表示されるマップデータの例を示した図である。図24に示すマップデータの例では、車両2000を示す領域2701を基準に、検出が行われた領域2703と、検出が行われていない領域2702と、が区別可能に示されている。また、マップデータには、設定部2222により設定された目標駐車位置2704も示されている。
また、検出が行われた領域2703においては、検出された各種情報も示されている。例えば、領域2703には、静止物2711、2712、2713、2714が示されている。さらには、認識部2204により認識された駐車区画線2721、2722、2723、2724、2725、2726、2727、2728が示されている。なお、図24に示す例では、移動物や縁石等は検出されなかったものとして、説明を省略する。
当該表示により、車両2000と外部の環境に存在する物体、駐車区画線との位置関係が認識できるため、操作負担を軽減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
400、1000、1600、2200…駐車支援部、401…操作受付部、402…操舵角取得部、403…画像データ入力処理部、404…測距データ入力処理部、405、2204…認識部、406…障害物検出部、407…マップ生成部、408、1001、1601、2205…処理部、410…表示制御部、421…抽出部、422、1022、2223…合成部、1021、2222…設定部、1602…報知部、1621…角度算出部、2002…レーザーレーダー、2201…レーザ情報入力処理部、2202…運動推定部、2203…マップ生成部
Claims (11)
- 車両の周辺の環境に存在する路面に表された、車両を案内する案内線を認識する認識部と、
前記周辺の環境に存在する物体の位置を検出する検出部と、
前記周辺の環境に存在する、前記検出部により検出された前記物体の位置を表した地図情報に、前記認識部により認識された前記案内線を合成して表示する表示部と、
を備える周辺監視装置。 - 外部の環境を撮像する撮像部を備え、
前記認識部は、前記撮像部により撮像された前記周辺の環境を示した前記画像データに基づいて、前記案内線を認識する、
請求項1に記載の周辺監視装置。 - 前記検出部は、前記周辺の環境に照射されたレーザ光の反射時間を測定し、前記周辺の環境に存在する物体の位置を検出し、
前記認識部は、前記検出部が測定した前記レーザ光の反射率に基づいて、前記路面に表された前記案内線を認識する、
請求項1に記載の周辺監視装置。 - 前記表示部は、前記周辺の環境のうち、前記検出部により検出が行われた領域と、前記検出部により検出が行われていない領域と、を区別して表示する、
請求項3に記載の周辺監視装置。 - 前記認識部が認識する前記案内線は、前記車両を駐車させる駐車区画線である、
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の周辺監視装置。 - 前記認識部により前記案内線が認識された場合に前記案内線に従って前記車両を駐車させる位置を設定し、前記認識部により前記案内線が認識されなかった場合に、前記検出部により検出された前記物体に接触しないよう前記車両を駐車させる位置を設定する設定部を、
さらに備える請求項1乃至5のいずれか一つに記載の周辺監視装置。 - 前記設定部は、前記認識部により認識された前記案内線に基づく駐車区画のうち、前記検出部により検出された前記物体と接触しない又は当該物体から予め定められた閾値の距離以上離れた位置を通過する移動軌跡に基づいた前記駐車区画内の位置を、車両を駐車する位置として設定する、
請求項6に記載の周辺監視装置。 - 前記車両の進行方向が、前記車両を駐車させる駐車区画と隣接する他の駐車区画との境界を定める前記案内線と略平行な方向になったことをトリガーとして、報知を行う報知部を、
さらに備える請求項1乃至7のいずれか一つに記載の周辺監視装置。 - 前記表示部は、前記認識部により前記案内線が認識されず、前記検出部により複数の物体が検出され、当該複数の物体の間に前記車両を駐車させる空間が存在する場合に、前記複数の物体間の略中心を、前記車両を駐車させる目標位置として表示する、
請求項1乃至8のいずれか一つに記載の周辺監視装置。 - 周辺監視装置で実行される制御方法であって、
車両の周辺の環境に存在する路面に表された、車両を案内する案内線を認識する認識ステップと、
前記周辺の環境に存在する物体の位置を検出する検出ステップと、
前記周辺の環境に存在する、前記検出ステップにより検出された前記物体の位置を表した地図情報に、前記認識ステップにより認識された前記案内線を合成して表示する表示ステップと、
を含む制御方法。 - 車両の周辺の環境に存在する路面に表された、車両を案内する案内線を認識する認識ステップと、
前記周辺の環境に存在する物体の位置を検出する検出ステップと、
前記周辺の環境に存在する、前記検出ステップにより検出された前記物体の位置を表した地図情報に、前記認識ステップにより認識された前記案内線を合成して表示する表示ステップと、
を実行させるためのプログラム。
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