JP6760245B2 - 薄膜soi層を有するsoiウェーハの製造方法 - Google Patents

薄膜soi層を有するsoiウェーハの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、SOIウェーハの製造方法に関し、特に、FDSOI(Fully Depleted Silicon−On−Insulator:完全空乏型SOI)と呼ばれ、極めて薄いSOI層膜厚と、高いSOI層膜厚均一性が要求されるSOIウェーハの製造方法に関する。
半導体素子用のウェーハの一つとして、絶縁膜である埋め込み酸化膜の上にシリコン層(以下、SOI層、またはSOI膜ともいう)を形成したSOIウェーハがある。このSOIウェーハは、デバイス作製領域となる基板表層部のSOI層が埋め込み絶縁層(埋め込み酸化膜層(BOX層))により基板内部と電気的に分離されているため、寄生容量が小さく、耐放射性能力が高いなどの特徴を有する。そのため、高速・低消費電力動作、ソフトエラー防止などの効果が期待され、高性能半導体素子用の基板として有望視されている。
このSOI層という薄い層に関して、目的の値の膜厚を有するものが得られるよう、様々な膜厚調整方法がとられている(例えば、特許文献1−3)。
特許文献1では、SOI層の最終の膜厚調整において、HFとオゾンの混合液を用いたエッチングによる薄膜化が記載されている。また、特許文献2では、SOI層の最終の膜厚調整において、オゾン水によりSOI層表面に酸化膜を形成後、該酸化膜を除去してSOI層膜厚の薄膜化を行っている。また、特許文献3では、SOI層の最終の膜厚調整において、オゾン水+HFによるSOI層膜厚の薄膜化が記載されている。
特開2007−266059号公報 特開2004−343013号公報 特開2004−349493号公報
ところで、FDSOIと呼ばれる完全空乏形デバイス用のSOIウェーハではSOI層膜厚の高い制御性が求められるが、通常のRCA洗浄をしたウェーハは洗浄後の経過時間に応じて表面に自然酸化膜が成長する。本発明者らが、鋭意研究を行ったところ、この自然酸化膜は空気中の酸素とSOI層表面のSiとが反応したもので、反応が進むに従って、表面酸化膜は厚くなり、SOI層膜厚は薄くなる傾向が見られ、SOI層膜厚が経過時間に依存して変化する事がわかった。
この際、自然酸化膜の膜厚は1〜2nm程度の厚さであるため、その成長によってSOI層が薄くなる厚さは高々0.5〜1nm程度である。従って、たとえSOIウェーハの製造完了後の経過時間が長く、デバイスプロセスに投入されるまでの間にSOI層表面の自然酸化膜厚が飽和する程度にまで成長したとしても、SOI層がある程度厚いSOIウェーハの場合には、製品出荷時のSOI層膜厚との差異は誤差レベルになるため、特に問題は発生しない。
しかしながら、20nm以下のSOI層膜厚が要求されるFDSOI用などのSOIウェーハでは、SOI層が薄くなる厚さが0.5〜1nm程度であっても無視できる膜厚の変化(減厚)ではなく、製品出荷時のSOI層膜厚と、実際にデバイスプロセスに投入する際のSOI層膜厚との差異の比率が大きくなるため、デバイスプロセスに悪影響を及ぼすという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、膜厚が20nm以下の薄膜SOI層を有するSOIウェーハであっても、製造完了後の経過時間の長さに関係なく、ほぼ一定の膜厚を有する薄膜SOI層を有するSOIウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、薄膜SOI層を有するSOIウェーハの製造方法であって、
前記薄膜SOI層として膜厚が20nm以下のSOI層を形成してSOIウェーハを作製した後、
最終薬液洗浄工程として、前記薄膜SOI層の表面に酸化膜を形成可能な洗浄薬液を用いた洗浄を行って前記薄膜SOI層の表面に1nm以上の酸化膜を形成し、
その後、該洗浄で形成した酸化膜を除去することなく、乾燥を行って製品とすることを特徴とする薄膜SOI層を有するSOIウェーハの製造方法を提供する。
このような本発明の20nm以下という薄膜SOI層(以下、単にSOI層ともいう)を有するSOIウェーハの製造方法であれば、最終薬液洗浄工程後の経過時間が極めて長時間になったとしても、自然酸化膜の成長を抑制できる。従って、最終薬液洗浄工程後のSOI層膜厚と長時間経過後(デバイスプロセス投入時)のSOI層膜厚との差異(以下、時間経過によるSOI層の膜厚差異ともいう)を低減することができる。そのため、SOI層膜厚をほぼ一定に管理でき、上記差異を起因とする問題(デバイスプロセスへの悪影響等)の発生を防ぐことが可能である。
また、そのための酸化膜の形成を最終薬液洗浄工程で行うので、酸化膜を形成するための熱処理等のプロセスを別途付加する必要がなく、コストアップを回避できる。
このとき、前記酸化膜形成可能な洗浄薬液をオゾン水とすることができる。
このように上記洗浄薬液がオゾン水であれば、比較的緻密な酸化膜を形成することができるので、その後の自然酸化膜成長を抑制する効果がより高いという利点がある。
また、前記形成する薄膜SOI層の膜厚を15nm以下とすることができる。
15nm以下という極めて薄いSOI層膜厚が必要とされる場合には、最終薬液洗浄工程後(あるいは製品出荷時)のSOI層膜厚と、実際にデバイスプロセスに投入する際のSOI層膜厚との差異の比率がかなり大きくなる。そのため、15nm以下のSOI層を有するSOIウェーハを製造するにあたって本発明の製造方法を適用することは、デバイスプロセスに悪影響が生じるのを防ぐ上で、特に有効である。
本発明のSOIウェーハの製造方法であれば、最終薬液洗浄工程後と長時間経過後のSOI層膜厚との差異を低減でき、SOI層の膜厚変化により長時間経過後のデバイスプロセス等で悪影響が生じるのを防ぐことができる。また、そのための酸化膜の形成を最終薬液洗浄工程で行うので、酸化膜を形成するための熱処理等のプロセスを別途付加する必要がなく、コスト面での向上を図ることができる。
本発明のSOIウェーハの製造方法における工程フローの一例を示す説明図である。 オゾン水による洗浄時間と該洗浄により形成された酸化膜厚との関係を示すグラフである。 表面酸化膜およびSOI層の膜厚の変化量と経過時間との関係を示すグラフである。 自然酸化膜の膜厚と経過時間との関係を示すグラフである。 SOI層膜厚と経過時間との関係を示すグラフである。 自然酸化膜およびSOI層の膜厚の変化量と経過時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
前述したように、本発明者らが洗浄後のSOI層膜厚について鋭意研究を行ったところ、SOI層の表面に形成された自然酸化膜は経過時間に依存して変化する事がわかった。
具体的には、以下のような調査を行って上記変化を見出した。
従来の製造方法で作製され、洗浄されたSOIウェーハを用意し、最終洗浄した直後と、所定時間経過後における自然酸化膜(表面酸化膜)、SOI層の膜厚を測定して調べた。SOIウェーハのSOI層、BOX層の膜厚、最終洗浄条件、膜厚測定条件は以下の通りである。
(SOIウェーハ)SOI層膜厚/BOX層膜厚=12nm/25nm
(最終洗浄条件)SC1 、80℃、5分
(測定条件) エリプソメータ、面内41点測定の平均値
図4に表面酸化膜(自然酸化膜)の膜厚と経過時間(日数)との関係を示す。また、図5にSOI層膜厚と経過時間との関係を示す。最終洗浄直後(すなわち、図4の経過日数が0日のとき)の酸化膜厚は約0.9nmであり、1nmに届いていなかった。
図4に示すように、洗浄後の経過日数が増えるに従い、自然酸化膜の膜厚が徐々に厚くなっていくのが分かる。一方で、図5に示すように、SOI層の膜厚が徐々に薄くなっていくのが分かる。
また、多数のサンプルについて、同様の条件で洗浄して膜厚測定を行った。そのときの自然酸化膜(表面酸化膜)およびSOI層の膜厚の変化量と経過時間(日数)との関係を図6に示す。
図6においても、同様に、自然酸化膜の膜厚は徐々に厚くなっていき、SOI層の膜厚は徐々に薄くなっていった。また、例えば70日経過付近を見ると、自然酸化膜の膜厚は約0.2nm増え、SOI層膜厚は0.08nm程度減少していることが分かる。
さらに本発明者らは、最終薬液洗浄工程において洗浄薬液で1nm以上の酸化膜を形成し、これを除去せずに乾燥工程を経て製品とすることで、上記のような従来品での自然酸化膜の膜厚増加(SOI層の膜厚減少)を防ぐことができることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明のSOIウェーハの製造方法について詳細に述べる。図1に本発明の製造方法の工程フローの一例を示す。
まず、図1(工程A)に示すように、絶縁層上にSOI層が形成されたSOIウェーハを作製する。
ここで準備するSOIウェーハは、少なくとも絶縁層上に、膜厚が20nm以下のSOI層が形成されたSOI構造を有するウェーハであればよい。例えば、単結晶シリコン等の支持層上に絶縁層が形成され(埋め込み絶縁層:BOX層)、この埋め込み絶縁層上にSOI層が形成された構造を有するウェーハ等が挙げられる。
SOIウェーハの作製方法等は特に限定されないが、例えば、イオン注入により形成された微小気泡層を有するボンドウェーハと支持基板となるベースウェーハとを絶縁膜を介して接合する工程と、この微小気泡層を境界としてボンドウェーハを剥離してベースウェーハ上に薄膜を形成する工程とを有するイオン注入剥離法によって作製されたSOIウェーハとすることができる。
なお、本発明は、上記のイオン注入剥離法(いわゆるスマートカット(登録商標)法)やrT−CCP法(室温機械剥離法、SiGen法とも呼ばれる。)、或いはSIMOX法(Separation by Implanted Oxygen法)、といったSOIウェーハの製法にかかわらず適用できる。
また、20nm以下のSOI層を形成するにあたって、必要に応じて、例えば表面研磨や犠牲酸化処理などを適宜行うことによってSOI層の薄膜化を行い、目標の膜厚とすることもできる。
なお、後述の最終薬液洗浄工程として酸化膜を形成する洗浄を行うので、その洗浄で形成される酸化膜により減厚されるSOI層膜厚を考慮した上で、このSOIウェーハの作製段階(すなわち、最終薬液洗浄工程直前)でのSOI層膜厚調整を行う必要がある。
FDSOIに要求される、20nm以下という薄膜SOI層の場合、SOI層の膜厚の変化(減厚)が例えば1nm程度と微々たるものであっても、SOI層全体の膜厚とその変化の比率の関係上では無視できるものではなく、デバイスプロセス等への悪影響は大きい。しかし本発明はこの膜厚変化を抑制できるため、上記のような膜厚が薄く、その膜厚変化の影響が次のデバイスプロセスに影響を大きく与えやすいものに対して実に有効的である。
また、特には上記比率がより大きくなる、5〜15nmという極めて薄い膜厚のSOI層の場合に、SOI層膜厚の変化を抑制できる本発明は一層効果的である。
なお、SOI層膜厚の下限は特に限定されず、0nmより大きければ良い。膜厚が薄ければ薄いほど本発明の有効性は高い。
また、SOIウェーハの作製後、必要に応じて、純水によるリンスや各種薬液を使用した洗浄を適宜行うことができる。
特には、次に行う最終薬液洗浄工程の前に、HF含有水溶液に浸漬することによって、所定膜厚のSOI層形成後に既にSOI層表面に形成されている自然酸化膜を除去してもよい。これによって、自然酸化膜の表面に付着している汚染物を自然酸化膜ごと除去することができる。
次に、洗浄薬液を使用する場合の最終洗浄工程(最終薬液洗浄工程:図1(工程B))として、上記のようにして作製したSOIウェーハに対し、SOI層表面に酸化膜を形成可能な洗浄薬液を用いた洗浄を行う。そして、この洗浄によって1nm以上の酸化膜を形成する。
この最終薬液洗浄工程で用いる洗浄薬液としては、例えば、オゾン水、SC1(NHOHとHの混合水溶液)、SC2(HClとHの混合水溶液)など、SOI層表面に酸化膜を形成可能な薬液であれば特に限定されないが、特にオゾン水であれば比較的緻密な酸化膜が形成されるので、その後の自然酸化膜成長を抑制する効果が高いという利点がある。
オゾン水を用いた場合、オゾン濃度が12ppmであれば、洗浄時間が1分で約1.1nm、2分で約1.2nm、3分で約1.3nmの酸化膜を簡単に形成できる。
図2に、オゾン水による洗浄時間と該洗浄により形成された酸化膜厚(SOI層上の表面酸化膜厚)との関係を示す。予め、希フッ酸による洗浄を行い、その後にオゾン水を用いて洗浄時間を変えて洗浄した。洗浄時間として1分、2分、3分の3パターンを設定した。図2から、前述した結果が得られていることが分かる。
なお、この実験におけるSOIウェーハのSOI層、BOX層の膜厚、洗浄条件、膜厚測定条件は以下の通りである。
(SOIウェーハ)SOI層膜厚/BOX層膜厚= 12nm/25nm
(洗浄条件)
HF溶液(5wt%、3分)→オゾン水(オゾン濃度 12ppm)、25℃、1−3分
(測定条件) エリプソメータ、面内41点測定の平均値
また、洗浄時間が3分のときの、その後の表面酸化膜およびSOI層の膜厚の変化量と経過時間との関係を図3に示す。
図3に示すように、表面酸化膜の膜厚は70日程度経過しても0.03nm程度しか増えておらず、また、SOI層膜厚は0.03nm程度しか減少していないことが分かる。図6の場合(前述したように0.08nm程度)と比較して格段にSOI層膜厚の変化が抑えられている。
この最終薬液洗浄工程で1nm以上の酸化膜を形成し、後述するようにこの酸化膜を除去することなく残した状態で製品とすることによって、従来の製造方法で製造したSOIウェーハよりも、自然酸化膜の膜厚増加を抑えることができ、時間経過によるSOI層の膜厚差異を格段に抑制することができる。例えば、時間経過によるSOI層の膜厚差異の値を従来の半分以下に留めることができる。
なお、特許文献3のオゾン水+HFによるSOI層膜厚の最終調整について前に述べたが、そのHF処理後に表面を親水性にするため、オゾン水による洗浄が記載されている。しかしながら、このオゾン水による表面酸化膜の厚さや、SOI層の薄膜化の防止については記載がない。時間経過によるSOI層の膜厚差異の値を半分以下に抑えることができるという、1nmという酸化膜の膜厚の臨界性は本発明者らが初めて見出したものである。
また、形成する酸化膜の厚さは1nm以上であれば良く、1.1nm以上が好ましく、1.2nm以上がより好ましい。このような膜厚のものを形成することで、より確実に、SOI層膜厚の減少を抑えることができる。また、形成する酸化膜の厚さは、最終薬液洗浄工程で形成可能な厚さであればその上限は特に限定されないが、一般的には2.0nm程度もあれば十分である。
この最終薬液洗浄工程の後、形成された酸化膜を除去することなく、例えば純水によるリンス等を必要に応じて行うこともできる。
そして、乾燥工程(図1(工程C))を経て、製品として出荷する(図1(工程D))。乾燥方法自体は特に限定されるものではなく、風乾、スピン乾燥等、形成された酸化膜が除去されずに残存させたまま乾燥できる方法であれば良い。乾燥後には、その製品SOIウェーハを出荷ボックスに梱包してクライアントへ出荷する。
以上のような本発明のSOIウェーハの製造方法であれば、経過時間によるSOI層の膜厚差異を著しく低減することができる。最終薬液洗浄工程後、デバイスプロセスに投入するまでに長時間経過していたとしても、自然酸化膜の膜厚増加によるSOI層の膜厚減少が抑えられ、膜厚変化を起因とするデバイスプロセスでの悪影響の発生を従来よりも格段に防ぐことができる。
しかも、最終薬液洗浄工程中に洗浄薬液で酸化膜を形成することができるので、熱処理工程などの酸化膜を形成するための工程をわざわざ別途に設ける必要もない。それらのプロセスを設ける場合に比べて手間や時間、費用を削減することができる。
したがって、SOI膜厚がより確実に精度高く管理されたSOIウェーハを、コストをかけずにクライアントに提供することができる。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
直径300mm、結晶方位<100>のシリコン単結晶ウェーハを用い、イオン注入剥離法により、SOI層膜厚/BOX層膜厚=12nm/25nmのSOIウェーハを作製した。そして、最終薬液洗浄工程としてオゾン水による洗浄(オゾン濃度12ppm、3分)を行い、SOI層表面に約1.3nmの酸化膜を形成した。
その後、純水によるリンスを施し、乾燥させた。このとき、SOI層表面の酸化膜は上記膜厚のまま、除去されずに残っていた。これを製品SOIウェーハとし、ウェーハ収納ボックスにSOIウェーハを収納し、クリーンルーム内に70日間放置した。その後にSOI層膜厚を測定し、最終薬液洗浄工程直後の上記膜厚と比較した。
(比較例1)
直径300mm、結晶方位<100>のシリコン単結晶ウェーハを用い、イオン注入剥離法により、SOI層膜厚/BOX層膜厚=12nm/25nmのSOIウェーハを作製した。そして、最終薬液洗浄工程としてSC1による洗浄(80℃、5分)を行った。SOI層表面には、約0.9nmの酸化膜が形成されていた。
その後、純水によるリンスを施し、乾燥させた。このとき、SOI層表面の酸化膜は上記膜厚のまま、除去されずに残っていた。これを製品SOIウェーハとし、ウェーハ収納ボックスにSOIウェーハを収納し、クリーンルーム内に70日間放置した。その後にSOI層膜厚を測定し、最終薬液洗浄工程直後の上記膜厚と比較した。
(実施例2)
直径300mm、結晶方位<100>のシリコン単結晶ウェーハを用い、イオン注入剥離法により、SOI層膜厚/BOX層膜厚=20nm/25nmのSOIウェーハを作製した。そして、最終薬液洗浄工程としてオゾン水による洗浄(オゾン濃度12ppm、1分)を行い、SOI層表面に約1.1nmの酸化膜を形成した。
その後、純水によるリンスを施し、乾燥させた。このとき、SOI層表面の酸化膜は上記膜厚のまま、除去されずに残っていた。これを製品SOIウェーハとし、ウェーハ収納ボックスにSOIウェーハを収納し、クリーンルーム内に70日間放置した。その後にSOI層膜厚を測定し、最終薬液洗浄工程直後の上記膜厚と比較した。
(比較例2)
直径300mm、結晶方位<100>のシリコン単結晶ウェーハを用い、イオン注入剥離法により、SOI層膜厚/BOX層膜厚=20nm/25nmのSOIウェーハを作製した。そして、最終薬液洗浄工程としてSC1による洗浄(80℃、5分)を行った。SOI層表面には、約0.9nmの酸化膜が形成されていた。
その後、純水によるリンスを施し、乾燥させた。このとき、SOI層表面の酸化膜は上記膜厚のまま、除去されずに残っていた。これを製品SOIウェーハとし、ウェーハ収納ボックスにSOIウェーハを収納し、クリーンルーム内に70日間放置した。その後にSOI層膜厚を測定し、最終薬液洗浄工程直後の上記膜厚と比較した。
なお、膜厚測定は、エリプソメータを用い、ウェーハ面内の41点において測定し、それらの平均値をとった。
以上の実施例1、2、比較例1、2の各種条件、測定結果を表1にまとめた。
Figure 0006760245
表1に示すように、最終薬液洗浄工程直後のSOI層膜厚が共に12.04nmの実施例1、比較例1を比べると、実施例1でのSOI層膜厚の減厚量は0.03nmであるのに対し、比較例1では0.08nmであった。また、最終薬液洗浄工程直後のSOI層膜厚が共に19.98nmの実施例2、比較例2を比べると、実施例2でのSOI層膜厚の減厚量は0.04nmであるのに対し、比較例2では0.09nmであった。
このように本発明によれば、最終薬液洗浄工程直後から長時間経過した後に形成されるSOI層表面の自然酸化膜の成長を抑制できるため、長期間経過後のSOI層膜厚の減厚を、従来(最終工程直後の自然酸化膜の膜厚が1nmよりも薄い場合)に比べて半分以下に低減することができた。
上記実施例1、2では最終薬液洗浄工程でオゾン水を用いたが、これとは別にSC1やSC2を用いて1nm以上の酸化膜を形成した場合においても、実施例1、2と同様に、長期間経過後のSOI層膜厚の減厚を格段に抑制することができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (3)

  1. 薄膜SOI層を有するSOIウェーハの製造方法であって、
    前記薄膜SOI層として膜厚が20nm以下のSOI層を形成してSOIウェーハを作製した後、
    最終薬液洗浄工程として、前記薄膜SOI層の表面に酸化膜を形成可能な洗浄薬液を用いた洗浄を行って前記薄膜SOI層の表面に1nm以上の酸化膜を形成し、
    その後、該洗浄で形成した酸化膜を除去することなく、乾燥を行って製品とし、該製品のSOIウェーハを出荷ボックスに梱包してクライアントへ出荷することを特徴とする薄膜SOI層を有するSOIウェーハの製造方法。
  2. 前記酸化膜形成可能な洗浄薬液をオゾン水とすることを特徴とする請求項1に記載の薄膜SOI層を有するSOIウェーハの製造方法。
  3. 前記形成する薄膜SOI層の膜厚を15nm以下とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の薄膜SOI層を有するSOIウェーハの製造方法。
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