JP6757582B2 - 建具とその組み立て方法 - Google Patents
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Description
そして、一方の縦框の屋内側におけるガラスパネルの装着部より屋内側の見込み面にグレモン錠のハンドルが取り付けられている。上框と下框と左右の縦框の屋外側にはガラスパネルを固定する外押縁がそれぞれ装着されている。上框、下框、左右の縦框に装着するガラスパネルに対して各框の屋外側に形成した押縁取り付け溝に押縁をそれぞれ嵌着して、ガラスパネルの4周縁部を固定している。
しかも、屋内側の一方の縦框にはグレモン錠等のハンドルが取り付けられているために屋内側からガラスパネルを設置して押縁を取り付けることが困難であった。
本発明によれば、障子のいずれかの框部のパネル嵌合溝の底部より見込み方向屋内側にハンドルが取り付けられているので開口面積とパネルの面積を広くとることができ、パネルの面積が広いことで断熱性と意匠性を向上できる。しかも、少なくとも三方の框部の屋内側に押縁が取り付けられているため、屋内側からパネルを固定することができる。
また、他方の框部では押縁の嵌合スペースを確保する必要があるため飲み込み代を大きくとる上に、ハンドルを設けた一方の框部では枠との間に小開口ストッパー等の開閉部材を設置するためのスペースが必要であるために飲み込み代が小さくなる。
本発明によれば、障子のいずれかの框部のパネル嵌合溝の底部より見込み方向屋内側にハンドルが取り付けられているので開口面積とパネルの面積を広くとることができ、パネルの面積が広いことで断熱性と意匠性を向上できる。しかも、少なくとも三方の框部の屋内側に押縁が取り付けられているため、屋内側からパネルを固定することができる。
また、框部の見込み面にハンドルを取り付けることでその框部の見付け方向の幅を小さくすることができる。
また、前記ハンドルは、前記縦框に取り付けられ、前記ハンドルが取り付けられた前記縦框には押縁が設けられていなくてもよい。
本発明では、パネルの取り付けに際して、ハンドルを取り付けた一方の框部のパネル嵌合溝にパネルの一端部を差し込んだ後に対向する他端部を対向する他方の框部に押し込んでスライドさせて他方の框部のパネル嵌合溝にパネルを嵌め込むことができ、更に少なくとも三方に押縁を取り付けて固定することができる。
また、本発明による建具の組み立て方法では、ハンドルを取り付けた一方の框部のパネル嵌合溝にパネルの一端部を差し込んだ後に対向する他端部を他方の框部に押し込んでパネル嵌合溝に嵌め込み、押縁でパネルを固定できる。そのため、框部にハンドルを設けていても屋内側から容易にパネルを取り付けて押縁で固定できる。
図1に示す実施形態による縦辷り出し窓1は例えばアルミ合金等の金属部材と樹脂部材の複合建具からなっている。この縦辷り出し窓1は、躯体開口部2にそれぞれアルミ合金及び樹脂からなる上枠3及び下枠4と左右の縦枠5、6とが四角形枠状に形成された枠体7を取り付けている。
枠体7内に開閉可能に納めた障子9は、それぞれアルミ合金と樹脂からなる框部としての上框10及び下框11と左右の縦框12,13とが略四角形枠状に形成された框体14を有している。框体14の内部にはパネルとして例えば二層ガラス等の複層ガラスからなるガラスパネル15を納めている。障子9の吊元は枠体7の見付け方向の一端部である縦枠6近傍に設けられ、その軸線は上下方向に延びて上枠3と下枠4に支持されている。
また、図3に示す横断面図において、戸先側(図3において左側)に設けた縦枠5は屋外側に設けたアルミ合金からなる金属縦枠5aと屋内側に設けた樹脂縦枠5bとが互いに係合されている。吊元側に設けた縦枠6は屋外側に設けたアルミ合金からなる金属縦枠6aと屋内側に設けた樹脂縦枠6bとが互いに係合されている。
金属上框17と金属下框18に形成したパネル嵌合溝17a、18aの屋内側にはパッキン22を介してガラスパネル15の屋内側の側面を押圧保持するための上部押縁24、下部押縁25が取り付けられている。
同様に下部押縁25も金属押縁片25aと樹脂押縁片25bが係合部a,b,c,dで係合され、金属押縁片25aとパネル嵌合溝18aとで断面略コの字状とされてガラスパネル15を保持する。
そのため、上框10は金属上框17と上部押縁24で構成され、下框11は金属下框18と下部押縁25で構成されている。
右側の金属縦框20にはガラスパネル15の右側端部を嵌合するための断面略L字状のパネル嵌合溝20aが形成され、ゴム等のシール材からなるパッキン22によってガラスパネル15の右側端部の両面を保持している。
そして、右側の金属縦框20に形成した断面略L字状のパネル嵌合溝20aの屋内側にはパッキン22を介してガラスパネル15を押圧保持するための縦部押縁28が取り付けられている。
また、金属縦枠6aの屋内側端部には略L字状に屈曲する屋外側を向く部分に受け部6aaが形成され、この受け部6aaにシール部材26cが取り付けられている。閉鎖状態にある障子9の金属縦框20の屋内側端部がシール部材26cに当接して気密にシールする。
ここで、図2乃至図4において、各押縁24、25、28の金属押縁片24a、25a、28aと金属上框17、金属下框18、吊元側の金属縦框20との各係合部c,dに関し、例えば金属押縁片24a、25a、28a側に設けた係合受け部40と金属上框17、金属下框18、吊元側の金属縦框20の爪部41とが係合されている。しかも、係合受け部40は屋外側から屋内側に向けて湾曲するフック状に形成され、爪部41は屋内側から屋外側に向けて突出する突片に形成されて、互いに係合している。そのため、屋外側からガラスパネル15に吹き付ける風圧Fによって、ガラスパネル15側から屋内側の各押縁24、25、28に向けて強い風圧Faがかかっても係合部c、dで受け止めることができて耐風圧強度が向上する。
また、吊先側の金属縦枠5aの屋内側端部には略L字状に屈曲して屋外側を向く部分に受け部5aaが形成され、この受け部5aaに気密性を確保するシール部材26dが取り付けられている。閉鎖状態にある障子9の金属縦框19の屋内側端部がシール部材26dに当接して気密にシールする。
ハンドル30を取り付ける見込み面19baは吊先側の金属縦框19におけるパネル嵌合溝19aの底部19cよりも見込み方向の屋内側に設けたため、パネル嵌合溝19a,20a間の開口面積を広くとることができる。そのため、ガラスパネル15の横幅と開口面積を広く設定することができるため、断熱性と意匠性が向上する。
また、パネル嵌合溝19aの飲み込み代36を比較的小さくしたため、吊先側の金属縦框19と金属縦枠5aとの空間38に障子9の開口範囲を規制する小開口規制アーム等の開閉部材を取り付けるためのスペースを取ることができる。
また、図3において、対向する縦框12,13におけるガラスパネル15の屋内側に金属縦框19及び樹脂縦框27のホロー部と縦部押縁28のホロー部とをそれぞれ設けため、断熱性を向上させることができる。しかも、縦框12,13においてアルミ合金製の金属縦框19、20が屋外側から屋内側に延びているので、この点でもガラスパネル15にかかる風圧に対する耐風圧強度が高いといえる。
また、図2において、金属上枠3aと金属上框17の間には障子9の開放範囲を規制するフリクションアーム33が連結され、金属下枠4aと金属下框18の間にも障子9の開放範囲を規制するフリクションアーム34が連結されている。
先ず図6(a)において、建物の躯体開口部2に屋内側から枠体7と障子9の框体14をセットで取り付ける。或いは、先に躯体開口部に枠体7を取り付け、次に障子9の框体14を屋内側から枠体7に取り付けてもよい。この状態で吊先側の縦框12の屋内側の見込み面19baにハンドル30が固定されている。
障子9のハンドル30を設置しない吊元側の金属縦框20、金属上框17、金属下框18の3カ所に縦部押縁28、上部押縁24、下部押縁25を押し込み固定することで框体14にガラスパネル15を強固に装着できる。しかも、ハンドル30がガラスパネル15の装着の邪魔にならない。
しかも、ハンドル30側の縦框12に押縁を設けずに他の3方の上框10、下框11、縦框13に上部押縁24、下部押縁25、縦部押縁28の各押縁をそれぞれ取り付けてガラスパネル15を強固に固定できる。
また、框体14の上框10、下框11、左右の縦框12,13の見付け方向の幅を小さくできて見栄えがよい。特にハンドル30を吊先側の縦框12の見込み面19baに設けたため、一層この縦框12の幅を小さくできる。
また、上述の実施形態では、ハンドル30を障子9の吊先側の縦框12の見込み面19baに取り付けたが、これに代えて見付け面に取り付けてもよい。この場合にはハンドル30を見込み面19baに取り付けた場合よりも縦框12の見付け方向の幅が大きくなる。また、押縁はハンドル30を設置した縦框にも取り付け可能である。しかもハンドル30は左右の縦框や上下框等に取り付けてもよいし押縁に取り付けてもよい。
また、本発明による建具として縦辷り出し窓1を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、横辷り出し窓にも適用できる。この場合、ハンドル30は下框や上框等の横框に取り付けることができる。ガラスパネル15も下框側や上框側から上下方向に取り付けることができる。
また、本発明は上記の窓以外にも引き違い窓等各種の建具にも適用できる。
また、本発明による建具はビル用に限らず一般住宅用の建具等にも採用できる。
7 枠体
9 障子
12、13 縦框
15 ガラスパネル
17a,18a,19a,20a パネル嵌合溝
19、20 金属縦框
19ba 見込み面
19c 底部
24 上部押縁
25 下部押縁
28 縦部押縁
30 ハンドル
36,37 飲み込み代
45 気密ピース
Claims (4)
- 枠体内に障子を取り付けた建具において、
前記障子は上框及び下框と左右の縦框を備えてその内部にパネルが納められ、
前記上框及び下框と左右の縦框のいずれかの框部におけるパネル嵌合溝の底部より見込み方向屋内側にハンドルが取り付けられ、
少なくとも三方の前記框部の屋内側に押縁が取り付けられ、
前記ハンドルを設けた前記框部の前記パネル嵌合溝よりも前記ハンドルに対向する前記框部の前記パネル嵌合溝の方が前記パネルの飲み込み代が大きく設定されていることを特徴とする建具。 - 枠体内に障子を取り付けた建具において、
前記障子は上框及び下框と左右の縦框を備えてその内部にパネルが納められ、
前記上框及び下框と左右の縦框のいずれかの框部におけるパネル嵌合溝の底部より見込み方向屋内側にハンドルが取り付けられ、
少なくとも三方の前記框部の屋内側に押縁が取り付けられ、
前記ハンドルは前記框部の見込み面に取り付けられていることを特徴とする建具。 - 前記ハンドルは、前記縦框に取り付けられ、
前記ハンドルが取り付けられた前記縦框には押縁が設けられていない請求項1または請求項2に記載の建具。 - 枠体内に障子を取り付けた建具の組み立て方法において、
ハンドルを取り付けた一方の框部のパネル嵌合溝にパネルの一方の端部を押し込む工程と、
前記パネルの一方の端部に対向する他方の端部を前記一方の框部に対向する他方の框部のパネル嵌合溝に押し込む工程と、
四方の前記框部の少なくとも三方に押縁を取り付ける工程と、
を備えたことを特徴とする建具の組み立て方法。
Priority Applications (1)
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JP2016066562A JP6757582B2 (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 建具とその組み立て方法 |
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