以下に、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
本発明に係る情報配信システム1は、図1に示すように、ユーザ端末10と、非接触電子タグ11と、ユーザ端末10と通信可能なサーバ12と、を備えている。
ユーザ端末10は、画面を表示する表示部(出力部)と、ユーザの操作により所定の指示の入力を受け付ける受付部(入力部)と、無線通信用の通信部と、データを記憶させる記憶部と、各部を制御する制御部と、を備えている。ユーザ端末10の通信部は、ネットワーク13を介してサーバ12と無線通信可能である。ユーザ端末10は、例えば、タッチパネル付きの携帯端末装置(スマートフォン)、タブレット型端末装置、携帯用のノートパソコン等である。
非接触電子タグ11は、例えば、ICタグやRFIDタグを含む。非接触電子タグ11は、例えば、商品を販売する店舗、スーパーマーケット、量販店等の商品販売店の商品棚、デジタルサイネージ(電光掲示板)、自動販売機に設置される。又、非接触電子タグ11は、美容院、病院、歯科院、クリニック、整骨院等のサービス提供店のサービス棚に設置される。ここで、非接触電子タグ11には、ユーザ端末10の読取に対して、非接触電子タグ11の記憶媒体に予め記憶された情報を提供するベーシックタグ11aと、ユーザ端末10の読取に対して、当該ユーザ端末10の読取関連部品の固定IDを取得し、当該固定IDを反映させた情報を提供するインテリジェントタグ11bとが存在する。ベーシックタグ11aやインテリジェントタグ11bの使用方法に特に限定は無いが、例えば、ベーシックタグ11aは、商品棚14aに設置され、インテリジェントタグ11bは、商品棚14aの他に、商品購入のためのキャッシュレジスター14bに設置される。
サーバ12は、一般的に使用されるコンピュータ等であり、基本的に、無線及び有線通信用の通信部と、データを蓄積する記憶部と、各部を制御する制御部と、を備えている。サーバ12は、ネットワーク13を経由してユーザ端末10とデータの送受信をする。サーバ12は、制御部の種類に応じて、1台でも2台以上でも構わない。
ネットワーク13は、ユーザ端末10と、サーバ12とのそれぞれに通信可能に接続される。ネットワーク13は、Wifi(登録商標)アクセスポイントを介したLAN(Local Area Network)の他、無線基地局を介したWAN(Wide Area Network)、第3世代(3G)の通信方式、LTEなどの第4世代(4G)の通信方式、第5世代(5G)以降の通信方式、Bluetooth(登録商標)、特定小電力無線方式等の無線通信ネットワークを含む。
ユーザ端末10と、サーバ12とは、図示しないCPU、ROM、RAM、HDD、SSD等を内蔵しており、CPUは、例えば、RAMを作業領域として利用し、ROM、HDD、SSD等に記憶されているプログラムを実行する。又、後述する各部についても、CPUがプログラムを実行することで当該各部を実現する。
<本発明の第一の実施形態>
次に、図2、図3を参照しながら、非接触電子タグ11がベーシックタグ11aの場合の本発明の第一の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。ベーシックタグ11aは、図4Aに示すように、例えば、商品販売店内の商品棚14aに設置される。
先ず、ユーザが、ユーザ端末10を携帯して、商品販売店に入り、興味のある商品棚14aを見ながら、商品棚14aに設置のベーシックタグ11aをユーザ端末10で読み取る(図3:S101)。
すると、ベーシックタグ11aの情報提供制御部201は、ベーシックタグ11aのタグID(例えば、「t01」)を含み、サーバ12のトラッキングタグを埋め込んだウェブサイトのネットワーク特定情報(ドメイン)(例えば、「www.abc.com?tid=t01」)をユーザ端末10に対して提供する(図3:S102)。
ここで、タグIDは、ベーシックタグ11aを識別するための特有の識別情報であり、唯一無二で、ベーシックタグ11aを含む非接触電子タグ11毎に異なる識別情報である。又、ネットワーク特定情報は、例えば、URL(Uniform Resource Locator)を挙げることが出来る。
ネットワーク特定情報の提供方法に特に限定は無い。例えば、ベーシックタグ11aは、ユーザ端末10の読取に対応して特定の情報を出力する通信のタグである。ベーシックタグ11aの管理者が、ベーシックタグ11aに割り当てたタグID(「t01」)を、ベーシックタグ11aの読取により表示させたいネットワーク特定情報(「www.abc.com」)にパラメータとして付加し、付加したネットワーク特定情報(「www.abc.com?tid=t01」)をベーシックタグ11aの記憶媒体に予め記憶させておく。すると、ユーザがユーザ端末10でベーシックタグ11aを読み取った場合、ベーシックタグ11aの情報提供制御部201は、記憶媒体に記憶されたネットワーク特定情報(「www.abc.com?tid=t01」)をユーザ端末10に無線で出力して提供する。
ネットワーク特定情報の提供が完了すると、ユーザは、ネットワーク特定情報が示すウェブサイトにユーザ端末10でアクセス可能となる。そこで、ユーザは、ユーザ端末10でネットワーク特定情報を指定すると、ユーザ端末10が、ネットワーク13を介してネットワーク特定情報のウェブサイトにアクセスし、ユーザ端末10のブラウザ(ウェブブラウザ)で当該ネットワーク特定情報のウェブサイトをユーザ端末10の表示部に表示させる(図3:S103)。
ここで、ウェブサイトの画面の構成に特に限定は無い。例えば、ウェブサイト400には、図4Aに示すように、ネットワーク特定情報401と、商品棚14aに関係するクーポン情報402(例えば、「Coupon A」)とが表示される。ウェブサイト400は、更に、クーポン情報402を使用するためのバーコード情報403を表示しても構わない。ネットワーク特定情報401で示すウェブサイト400は、ベーシックタグ11aが設置される商品棚14aに関係する情報が表示される。
又、ウェブサイト400には、サーバ12のトラッキングタグ(トラッキングコード)404が埋め込まれている。そのため、ユーザ端末10がブラウザでウェブサイト400のトラッキングタグ404を表示させると、トラッキングタグ404は、ユーザ端末10でプログラム的に起動し、サーバ12と通信する。
トラッキングタグ404の起動により、サーバ12のユーザID制御部202は、トラッキングタグ404を表示したユーザ端末10を認識し、当該ユーザ端末10のブラウザに、ウェブサイト上の閲覧履歴(アクセス履歴)を識別するためのユーザIDが存在するか否かを判定する(図3:S104)。
ここで、ユーザIDが存在する(保存される)ユーザ端末10のブラウザに特に限定は無いが、例えば、クッキーやウェブストレージ等を挙げることが出来る。クッキーもウェブストレージも、サーバ12特有のユーザIDを利用することで、ユーザ端末10がウェブサイト上で閲覧した際に、ユーザ端末10のブラウザに記憶される閲覧履歴をサーバ12に収集する方法である。尚、ユーザ端末10のブラウザにユーザIDが存在することで、ユーザ端末10の閲覧履歴は、ブラウザだけでなく、サーバ12にも保存される場合もある。
本発明の第一の実施形態では、ユーザIDが存在するユーザ端末10のブラウザをクッキーとして説明する。クッキーに保存されるユーザIDは、クッキーIDと呼ばれることもある。又、クッキーには、ユーザがアクセスしているネットワーク特定情報のサーバによって発行されたファーストパーティークッキーと、利用者がアクセスしているネットワーク特定情報とは異なるネットワーク特定情報のサーバによって発行されるサードパーティークッキーが存在するが、ユーザ端末10のブラウザの中には、セキュリティーの点から、ファーストパーティークッキーの設定のみを許可している場合がある。そのため、クッキーは、ファーストパーティークッキーであると好ましく、これに対応して、トラッキングタグは、ファーストパーティークッキータグであると好ましい。
さて、ユーザIDの存否の判定方法に特に限定は無い。例えば、ユーザID制御部202は、ユーザ端末10のブラウザのクッキーに基づいて、サーバ12により発行されたユーザIDがクッキー内に既に存在するか否かを判定する。ユーザIDは、サーバ12にアクセス(接触)した特定のユーザ端末10を識別するための特有の識別情報であり、唯一無二で、ユーザ端末10毎に異なる識別情報である。
例えば、ユーザID制御部202は、ユーザ端末10のブラウザのクッキーを参照し、参照したクッキーに、サーバ12の発行先とユーザIDとが保存されているか否かを判定する。判定の結果、サーバ12の発行先とユーザIDとが保存されている場合は、ユーザID制御部202は、ユーザIDがクッキー内に存在すると判定する。一方、判定の結果、サーバ12の発行先とユーザIDとが保存されていない場合は、ユーザID制御部202は、ユーザIDがクッキー内に存在しないと判定する。
ここで、ユーザ端末10がサーバ12に初めてアクセスした場合には、ユーザ端末10のブラウザのクッキー内にユーザIDは存在しない。そのため、この場合は、ユーザID制御部202は、ユーザ端末10のクッキーにユーザIDが存在しないと判定し(図3:S104NO)、当該ユーザ端末10のクッキーにユーザIDを割り付ける(図3:S105)。
ユーザIDの割り付け方法に特に限定は無い。例えば、ユーザID制御部202は、初めてアクセスしたユーザ端末10に対応して、特有のユーザID(「a01」)を無作為に発行し、図4Bに示すように、ネットワーク13を経由して、当該ユーザID(「a01」)をユーザ端末10に送信し、ユーザ端末10のクッキーに保存(割付)する。
ユーザIDが保存されるユーザ端末10のブラウザのクッキーの形態に特に限定は無い。例えば、図5Aに示すように、クッキー500(又はクッキーファイル)が、ユーザIDの発行元501毎にドメイン502を形成している場合、ドメイン502内に、固有の識別情報を示すデバイスID503が保存される。発行元501は、ユーザ端末10のクッキーを送信する送信先のアドレスに対応し、サーバ12を指定する。このようなクッキーの形態では、ユーザID制御部202がユーザID(「a01」)をユーザ端末10に送信すると、サーバ12を指定する発行元501a(例えば、「adinte.jp」)に対して新たにドメイン502aが形成され、そのドメイン502a内に、発行されたユーザID503a(「a01」)がデバイスID503として保存される。尚、発行元501が異なるユーザID503は、発行元501相互で読み書き出来ないようになっている。
又、クッキー500の形態は、ブラウザの種類により適宜設計されるため、例えば、ドメイン502が存在しない場合もある。その場合であっても、図5Aに示すように、クッキー500において、ユーザID503は、発行元501(送信先)と対で保存される。尚、ブラウザの種類により、クッキー500やユーザID503に有効期限(トラフィック可能期間)が設定される場合がある。
ところで、S104において、ユーザ端末10がサーバ12に二回以上アクセスしていた場合、例えば、ユーザ端末10が、上述のトラッキングタグが埋め込まれたウェブサイトを閲覧していた場合、ユーザID制御部202は、そのユーザ端末10に既にユーザIDを割り付けている。この場合は、ユーザ端末10のブラウザのクッキーに、サーバ12の発行先とユーザIDとが保存されている。そのため、ユーザID制御部202は、ユーザ端末10のクッキーにユーザIDが存在すると判定し(図3:S104YES)、S105のユーザIDの割付処理を省略する。これにより、一のユーザ端末10に対してユーザIDの重複割付を防止することが出来る。
さて、ユーザIDの割付が完了すると、サーバ12のタグID制御部203は、ユーザID(「a01」)に、当該ネットワーク特定情報に含まれるタグID(「t01」)を関連付ける(図3:S106)。
ここで、タグIDの関連付け方法に特に限定は無い。タグID(「t01」)がネットワーク特定情報(「www.abc.com?tid=t01」)にパラメータとして含まれる場合、タグID制御部203は、図5Bに示すように、ネットワーク特定情報からタグID(「t01」)を取得し、ユーザIDタグIDテーブル504を参照する。ユーザIDタグIDテーブル504には、ユーザID項目505とタグID項目506とが関連付けて記憶されている。そこで、タグID制御部203は、ユーザID項目505に、ユーザ端末10のユーザID(「a01」)を記憶させ、タグID項目506に、取得したタグID(「t01」)を記憶させる。これにより、ユーザIDをタグIDに関連付けることが可能となる。尚、ユーザID項目505に、同一のユーザIDが記憶されている場合は、同一のユーザIDに対してタグIDを関連付けて記憶させることになる。
さて、タグIDの関連付けが完了すると、ユーザ端末10のクッキーにユーザIDが割り付けられた後に、サーバ12の閲覧履歴制御部204は、ユーザIDを有するユーザ端末10のブラウザ又はサーバ12に記憶される閲覧履歴を取得する(図3:S107)。
ここで、ユーザ端末10の閲覧履歴の取得方法に特に限定は無い。例えば、ウェブサイト400のトラッキングタグ404の起動により、ユーザ端末10が、図6Aに示すように、ブラウザが表示のウェブサイト400の閲覧情報を取得する。閲覧情報は、例えば、ネットワーク特定情報401(「www.abc.com?tid=t01」)の他に、ベーシックタグ11aへの接触の位置情報や日時情報(接触履歴情報)、ウェブサイト400におけるクーポン利用履歴情報等が含まれる。以下では、閲覧情報は、主にネットワーク特定情報を例に挙げて説明するが、他の情報も含まれる。そして、ユーザ端末10は、クッキー500のユーザID503a(「a01」)とともに、発行元501a(「adinte.jp」)のサーバ12にネットワーク13を介して送信する。すると、閲覧履歴制御部204は、ユーザ端末10からユーザID503a(「a01」)と閲覧情報(例えば、ネットワーク特定情報401「www.abc.com?tid=t01」)を受信し、ユーザID503a(「a01」)にウェブサイト400の閲覧情報401(「www.abc.com?tid=t01」)を関連付けて蓄積する。尚、上述では、クッキーについて、閲覧履歴の取得方法を説明しているが、ウェブストレージについても、同様である。
又、ユーザ端末10のブラウザにユーザIDが付与されることで、ユーザ端末10の閲覧履歴が、ブラウザだけでなく、サーバ12にも保存される場合、閲覧履歴制御部204は、ユーザIDに基づいて、サーバ12に保存されたユーザIDのユーザ端末10の閲覧履歴を取得しても構わない。
ここで、例えば、ユーザが、先ほど読み取ったベーシックタグ11aから離れて、他の商品棚へ行き、他の商品棚に設置の他のベーシックタグ11cをユーザ端末10で読み取ると、他のベーシックタグ11cでは、他の商品棚に関係する他のネットワーク特定情報(「www.def.com?tid=t02」)が記憶されている。そのため、ユーザ端末10は、他のベーシックタグ11cから他のネットワーク特定情報(「www.def.com?tid=t02」)を受け取り、図6Bに示すように、ユーザ端末10のブラウザでウェブサイト600をユーザ端末10の表示部に表示させる。表示された他のネットワーク特定情報(「www.def.com?tid=t02」)のウェブサイト600には、上述のように、他のネットワーク特定情報601と、他の商品棚に関係するクーポン情報602(例えば、「Coupon B」)とが表示される。更に、ウェブサイト600には、クーポン情報602を使用するためのバーコード情報603が表示されても良い。
ここで、他のベーシックタグ11cの読取では、上述と同様に、他のネットワーク特定情報601に、タグID(「t02」)が含まれ、ウェブサイト600には、サーバ12のトラッキングタグ604が埋め込まれている。そのため、トラッキングタグ604が起動し、ユーザ端末10のクッキーにはユーザID503a(「a01」)が既に割り付けられていることから、タグID制御部203は、ユーザIDタグIDテーブルにおいて、ユーザID503a(「a01」)にタグID(「t02」)を関連付け、閲覧履歴制御部204は、ユーザID503a(「a01」)に閲覧情報601(「www.def.com?tid=t02」)を関連付けて蓄積することになる。
尚、閲覧履歴制御部204の閲覧履歴の取得は、ユーザ端末10のベーシックタグの読取によるウェブサイトの表示に限られない。例えば、ユーザが、商品販売店内で、自己の興味のあるウェブサイトを検索し、図6Bに示すように、ユーザ端末10のブラウザでウェブサイト605をユーザ端末10の表示部に表示させて、閲覧したとする(ネットサーフィン)。閲覧されたウェブサイト605には、ウェブサイト605のネットワーク特定情報606(「www.xyz.com」)と、閲覧情報607(例えば、サプリメントの情報)とが表示される。
ここで、このウェブサイト605にサーバ12のトラッキングタグ608が埋め込まれている場合、トラッキングタグ608が起動し、閲覧履歴制御部204は、上述と同様に、ユーザID503a(「a01」)に閲覧情報606(「www.xyz.com」)を関連付けて蓄積することになる。尚、ネットワーク特定情報606(「www.xyz.com」)には、タグIDが存在しないため、タグID制御部203は、タグIDの関連付けを省略する。
又、例えば、ユーザ端末10のクッキーの有効期限が過ぎる前に、ユーザが、再度、商品販売店に入り、同じ商品棚14aに設置のベーシックタグ11aをユーザ端末10で読み取ると、ユーザ端末10は、ベーシックタグ11aからネットワーク特定情報(「www.abc.com?tid=t01」)を受信し、図6Bに示すように、ユーザ端末10のブラウザでウェブサイト400をユーザ端末10の表示部に表示させる。このネットワーク特定情報401には、タグID(「t01」)が含まれ、ウェブサイト400には、サーバ12のトラッキングタグ404が埋め込まれている。そのため、上述と同様に、タグID制御部203は、ユーザID503a(「a01」)にタグID(「t01」)を関連付け、閲覧履歴制御部204は、ユーザID503a(「a01」)に閲覧情報401(「www.abc.com?tid=t01」)を関連付けて蓄積することになる。
ここで、サーバ12では、ユーザID503a(「a01」)のユーザIDタグIDテーブルや閲覧履歴により、ユーザID503a(「a01」)のユーザ端末10が同一のベーシックタグ11aを読み取り、同一のウェブサイト400にアクセスしたことを認識する。すると、サーバ12は、二回目にアクセスしたウェブサイト400に、リピートを示す情報609(例えば、「Repeat」)を表示させ、クーポン情報402に、リピーターに更に特典を与える情報を表示させる。これにより、ユーザによる同一のベーシックタグ11aの繰り返し読取を促すことが可能となる。又、ベーシックタグ11aの繰り返し読取により、同一のユーザID503a(「a01」)に関連付けられる閲覧情報を収集し易くなる。
又、サーバ12は、特定のネットワーク特定情報(例えば、「www.abc.com?tid=t01」)が示すウェブサイトを、ベーシックタグ11aに対するユーザ端末10の読取の時間帯に応じて異なる表示内容に切り替えるよう構成することが出来る。例えば、時間帯が通常の時間帯(例えば、10時〜15時、15時30分〜21時)の場合、サーバ12は、図7Aに示すように、通常のクーポン情報402を有するウェブサイト400を特定のネットワーク特定情報401(「www.abc.com?tid=t01」)に関連付ける。一方、時間帯が特別な時間帯(例えば、15時〜15時30分)の場合、サーバ12は、特別値引きのクーポン情報402を有するウェブサイト400を特定のネットワーク特定情報401(「www.abc.com?tid=t01」)に関連付ける。特別値引きのウェブサイト400では、タイムセールを示す情報710(例えば、「Time Sale」)が表示される。このように、ユーザ端末10の読取の時間帯に応じてウェブサイト400の表示内容を切り替えることで、ユーザによるベーシックタグ11aの読取の時間に応じて、ウェブサイト400の内容を変化させることが可能となる。
さて、閲覧履歴制御部204が閲覧履歴を取得すると、サーバ12の広告ID制御部205は、ユーザID(「a01」)のユーザ端末10の閲覧履歴の位置日時情報と、ユーザ端末10の位置日時情報とを突合することで、突合したユーザ端末固有の広告IDを取得し、当該ユーザID(「a01」)に関連付ける(図3:S108)。
ここで、ユーザ端末10は、通常、OSの標準的なアプリを搭載していることから、ユーザ端末10固有の広告IDが、各ユーザ端末10毎に付与されている。
広告IDは、オプトアウト可能な、匿名かつ一意な広告配信用の識別情報であり、アプリのSDKを介して付されるユーザ端末固有の識別情報である。広告IDは、例えば、AppleのIDFA(Advertising Identifier)やGoogleのADID(Google Advertising Identifier)等を挙げることが出来る。ユーザ端末10に一つのアプリ(標準的なアプリを含む)がインストールされると、当該ユーザ端末10に一意の広告IDが付与され、ユーザ端末10に複数のアプリがインストールされている場合であっても、ユーザ端末10には特定の一意の広告IDが付与され続ける。
ここで、広告IDの関連付け方法に特に限定は無い。一般的に、ユーザIDと広告IDは、全く異なる識別情報である。一方、ユーザIDでは、特定のユーザ端末10がブラウザで閲覧したウェブサイトの閲覧履歴と位置日時情報(位置情報と日時情報又は時間情報)と関係し、広告IDは、特定のユーザ端末10に配信する広告情報と、当該特定のユーザ端末10の位置日時情報(位置情報と日時情報又は時間情報)とに関係する。ウェブサイトの閲覧履歴は、ユーザ端末10の位置日時情報が含まれ、広告情報の配信に利用する広告IDは、ユーザ端末10の位置日時情報が含まれる。
ここで、同等の位置日時情報を有するユーザ端末10のユーザIDと広告IDは、同一のユーザ端末10に関連付けられていると類推することが出来る。同等の位置日時情報を有するユーザ端末10とは、同等の位置情報で、且つ、同等の時間情報を有するユーザ端末10を意味する。そのため、ユーザ端末10毎の閲覧履歴の位置日時情報と、ユーザ端末10毎の広告情報に関連付いた位置日時情報とに基づいて、閲覧履歴の位置日時情報に突合した(対応した)位置日時情報を有するユーザ端末の広告IDを特定し、ユーザIDを有する特定のユーザ端末10の広告IDを類推して特定することが出来る(クロスデバイス)。
尚、ユーザIDと広告IDとの類推には、例えば、サーバ12に通信可能に接続され、ウェブサイトの閲覧履歴や広告情報の蓄積量が多い外部サーバ12aにより行われても構わない。上述のように、ユーザ端末10のブラウザにユーザIDが付与されることで、ユーザ端末10の閲覧履歴が、ブラウザ及びサーバ12にも保存される場合、外部サーバ12aは、ユーザIDから、サーバ12又は外部サーバ12aに保存されたユーザIDのユーザ端末10の閲覧履歴を利用しても構わない。
例えば、広告ID制御部205は、図7Bに示すように、外部サーバ12aと通信し、ユーザID(「a01」)と当該ユーザIDのユーザ端末10の閲覧履歴(位置日時情報を含む)を外部サーバ12aに入力し、外部サーバ12aにユーザIDと閲覧履歴から、同等の位置日時情報を有するユーザ端末10の広告ID(例えば、「abc」)を類推させ、外部サーバ12aから出力される広告ID(「abc」)を取得する。そして、広告ID制御部205は、ユーザID広告IDテーブル700を参照する。ユーザID広告IDテーブル700には、ユーザID項目701と広告ID項目702とが関連付けて記憶されている。そこで、広告ID制御部205は、ユーザID項目701に、ユーザ端末10のユーザID(「a01」)を記憶させ、広告ID項目702に、広告ID(「abc」)を記憶させる。これにより、ユーザID(「a01」)に広告ID(「abc」)を関連付けることが可能となる。
尚、サーバ12が、ユーザIDと閲覧履歴から、閲覧履歴の位置日時情報と同等の位置日時情報を有するユーザ端末10の広告IDを類推することが可能である場合は、ユーザIDのユーザ端末10の閲覧履歴の位置日時情報と、ユーザ端末10の位置日時情報とを突合することで、ユーザIDから広告IDを内部的に類推して取得しても良い。
さて、広告IDの関連付けが完了すると、所定のタイミングで、サーバ12のユーザ属性制御部206は、ユーザ端末10の閲覧履歴と、当該ユーザ端末のユーザIDに関連付けられたタグIDのタグ属性とに基づいて、ユーザ端末10のユーザ属性を分析する(図3:S109)。ここで、所定のタイミングは、例えば、閲覧履歴の蓄積量が所定量になった場合やタグIDの蓄積量が所定量になった場合、特定のタグの読取が行われた場合等を挙げることが出来る。
又、ユーザ属性の分析方法に特に限定は無い。例えば、ユーザ属性制御部206は、収集されたウェブサイトの閲覧履歴を参照する。ウェブサイトの閲覧履歴800には、図8Aに示すように、ユーザID801毎に関連付けられた閲覧情報802(例えば、ネットワーク特定情報のURL)が蓄積されている。そこで、ユーザ属性制御部206は、分析対象のユーザ端末10に割り当てられたユーザID801a(「a01」)に属するウェブサイトの閲覧情報802aを抽出する。そして、ユーザ属性制御部206は、抽出したウェブサイトの閲覧情報802aから、ネットワーク特定情報を特定し、特定したネットワーク特定情報から、キーワード、URL、ウェブサイト上の文脈の文字情報を収集し、収集した文字情報に基づいて、ウェブサイトの閲覧におけるユーザの興味関心を示す閲覧属性(例えば、「Uw01」)を決定する。閲覧属性の決定には、言語構造解析を含む。
又、ユーザ属性制御部206は、ユーザIDタグIDテーブルを参照する。ユーザIDタグIDテーブル803には、図8Bに示すように、ユーザID804毎に関連付けられたタグID805が蓄積されている。そこで、ユーザ属性制御部206は、分析対象のユーザ端末10に割り当てられたユーザID804a(「a01」)に属するタグID805a(「t01」、「t02」)を抽出する。
そして、ユーザ属性制御部206は、タグIDタグ属性テーブルを参照する。タグIDタグ属性テーブル806には、図8Bに示すように、タグID807毎に、当該タグIDのベーシックタグ11aを含む非接触電子タグ11の属性を示すタグ属性808が関連付けて記憶されている。タグ属性808は、例えば、非接触電子タグ11が設置された商品棚14aの種類、ジャンル、設置場所、商品棚14aを有する商品販売店の種類、ジャンル、店の場所等のいずれか又はこれらの組み合わせを挙げることが出来る。ユーザ属性制御部206は、タグIDタグ属性テーブル806から、抽出したタグID805a(「t01」、「t02」)に対応するタグ属性808a(「Ut01」、「Ut02」)を決定する。
そして、ユーザ属性制御部206は、決定した閲覧属性(「Uw01」)とタグ属性(「Ut01」、「Ut02」)を用いて、ユーザ属性(例えば、「Ua01」)を分析する。ユーザ属性は、例えば、性別(男性、女性、LGBT)、年代(年齢分布帯)、世帯規模(一人、二人、四人等)、世帯類型(単身、夫婦、パートナー、核家族、二世代同居)、所得(年収)、社会属性(学生、ビジネスマン、主婦等)、雇用形態(正社員、アルバイト、パート等)、教育歴(最終学歴等)、心理のライフスタイル(文化志向、アウトドア志向、スポーツ志向等)、パーソナリティ(神経質、温和、社交的、権威主義的、野心的等)、行動の価値観(物質重視、体験重視、即物的、観念的等)、興味関心(外食、楽器、週末の過ごし方、料理、車、ゴルフ等)、ロイヤリティ(ポイント取得、手数料重視等)、態度(ロイヤリティの取得、使用密度等)を含む。
ここで、ユーザ属性の分析方法に特に限定は無く、例えば、ユーザ属性制御部206は、閲覧属性(「Uw01」)とタグ属性(「Ut01」、「Ut02」)とを組み合わせることで想定されるユーザ属性を分析しても良いし、閲覧属性(「Uw01」)とタグ属性(「Ut01」、「Ut02」)との共通点から想定されるユーザ属性を分析しても良い。閲覧属性は、ユーザが実際に閲覧したウェブサイトを反映し、タグ属性は、ユーザがユーザ端末10で実際に読み取った非接触電子タグ11を反映しているため、閲覧属性とタグ属性とを組み合わせることで、ユーザ属性を確からしく分析することが可能となる。
尚、ユーザ属性の分析は、1回のベーシックタグ11aの読取だけでも可能であり、2回以上のベーシックタグ11aの読取でも可能である。例えば、ユーザが、ユーザ端末10で、汎用店における男性用ヘア関連のベーシックタグ11aを読み取ることで、ユーザ属性制御部206は、男性用ヘア関連情報の閲覧履歴と、汎用店舗情報のタグ属性とに基づいて、一般的な男性のユーザ属性を分析することが出来る。このユーザが、更に、ユーザ端末10で、専門店における男性用化粧品関連のベーシックタグ11aを読み取ることで、ユーザ属性制御部206は、男性用ヘア関連情報と男性用化粧品関連情報の閲覧履歴と、汎用店情報と専門店情報のタグ属性とに基づいて、更に限定した若年層の男性のユーザ属性を分析することが出来る。このように、ユーザ属性の分析は、1回のベーシックタグ11aの読取だけでも可能であるが、2回以上のベーシックタグ11aの読取であると、ユーザ属性を絞り込み易くなるため、好ましい。
さて、ユーザ属性の分析が完了すると、サーバ12の情報配信制御部207は、ユーザID(「a01」)に対応する広告ID(「abc」)に基づいて、ユーザ属性(「Ua01」)に対応する情報をユーザ端末10に配信する(図3:S110)。
ここで、情報の配信方法に特に限定は無い。例えば、情報配信制御部207は、ユーザ属性コンテンツ情報テーブルを参照する。ユーザ属性コンテンツ情報テーブル900には、図9Aに示すように、分析されるユーザ属性901(例えば、「Ua01」)に対して、当該ユーザ属性901のユーザが興味を示すと推定されるコンテンツ情報902(例えば、「Ai01」)が関連付けて記憶されている。
情報配信制御部207は、参照したユーザ属性コンテンツ情報テーブル900から、分析したユーザ属性901a(「Ua01」)に対応するコンテンツ情報902a(「Ai01」)を取得する。これにより、ユーザ属性901aに合った最適なコンテンツ情報902aを選択することが出来る。
そして、情報配信制御部207は、ユーザID広告IDテーブル504を参照して、ユーザID(「a01」)に対応する広告ID(「abc」)を取得し、当該広告ID(「abc」)を用いて、ユーザ端末10を特定し、特定したユーザ端末10に、取得したコンテンツ情報902a(「Ai01」)をネットワーク13を介して送信する。
ここで、コンテンツ情報902aの送信タイミングに特に限定は無い。例えば、ユーザ端末10を携帯したユーザが、図9Bに示すように、商品販売店を出た後に、ユーザ端末10のブラウザで、所定のネットワーク特定情報(例えば、「www.ghi.com」)が示すウェブサイト903をユーザ端末10の表示部に表示させた際に、当該ウェブサイト903には、ネットワーク特定情報904(「www.ghi.com」)と、閲覧情報905(例えば、「News」)と、広告表示欄906とが表示される。この広告表示欄906には、広告に関する情報を掲載することが出来る。
そこで、情報配信制御部207は、このタイミングで、取得したコンテンツ情報902a(「Ai01」)を広告表示欄906に送信する。広告表示欄906には、コンテンツ情報902a(「Ai01」)が表示されるが、このコンテンツ情報902a(「Ai01」)は、ユーザ属性901a(「Ua01」)のユーザが興味を持ちそうな情報である。これにより、ユーザ属性(「Ua01」)に対応して、ユーザが興味を持ちそうな情報をタイミング良く送信することが可能となり、ユーザを効果的に惹き付けることが可能となる。又、ユーザ属性(「Ua01」)は、ユーザがウェブサイトを閲覧したという閲覧結果と、ユーザが商品棚14aのベーシックタグ11aをユーザ端末10で読み取ったという行動結果を反映していることから、ユーザにインパクトのある(興味の度合いが強いと考えられる)リターゲティング広告を行うことが可能となる。
尚、上述では、説明を簡略化するために、一つのサーバ12が各部を制御して実行しているが、複数のサーバを組み合わせて協働させることで、情報配信処理を実行しても構わない。例えば、複数のサーバ12として、DSP(Demand Side Platform)サーバと、SSP(Supply Side Platform)サーバとを挙げることが出来る。サーバ12が、広告IDのユーザ端末10にコンテンツ情報を配信する場合、DSPサーバが、広告IDを指定し、SSPサーバが、ウェブサイトにアクセスしたユーザ端末10のうち、広告IDを有するユーザ端末10にコンテンツ情報を配信する。このように構成して、情報配信をしても構わない。
又、第一の実施形態では、ユーザIDタグIDテーブルにおいて、ユーザIDにタグIDを関連付ける際に、非接触電子タグ11に対するユーザ端末10の読取時刻をタグIDに追加して関連付けても良い。そして、ユーザ属性を分析する際に、タグIDに関連付けられた読取時刻を用いて、タグ属性を決定しても構わない。ユーザ端末10の読取時刻を考慮することで、ユーザの活動時間を考慮したユーザ属性の分析を可能とする。
<本発明の第二の実施形態>
次に、図10、図11を参照しながら、非接触電子タグ11がインテリジェントタグ11bの場合の本発明の第二の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。インテリジェントタグ11bは、例えば、ベーシックタグ11aと同様に、図12Aに示すように、商品販売店内の商品棚14aに設置される。
ユーザが、商品販売店に入り、商品棚14aに設置のインテリジェントタグ11bをユーザ端末10で読み取る(図11:S201)。
すると、インテリジェントタグ11bの固定ID制御部208は、ユーザ端末10から、当該ユーザ端末10の読取関連部品の固定ID(例えば、「b01」)を取得する(図11:S202)。ユーザ端末10の読取関連部品は、インテリジェントタグ11bを含む非接触電子タグ11を読み取るための非接触読取用のICチップを含む。又、固定IDは、ユーザ端末10のNFC(Near Field Communication)固有の識別情報であり、例えば、ユーザ端末10の読取関連部品(ICチップ)を特定可能な識別情報であり、唯一無二で、ユーザ端末10毎に異なる識別情報となる。
ここで、固定IDの取得方法に特に限定は無い。例えば、インテリジェントタグ11bは、ユーザ端末10の読取に対応して、ユーザ端末10の種類に応じて情報を変更して、その情報を出力する通信のタグである。インテリジェントタグ11bの管理者が、インテリジェントタグ11bを読み取るユーザ端末10の読取関連部品の固定ID(「b01」)を取得するように設計すれば良い。
さて、ユーザ端末10の読取関連部品の固定IDの取得が完了すると、インテリジェントタグ11bの情報提供制御部201は、インテリジェントタグ11bのタグID(例えば、「t03」)を含み、サーバ12のトラッキングタグを埋め込んだウェブサイトのネットワーク特定情報(例えば、「www.abc.com?tid=t03」)に固定ID(「b01」)を追加した追加ネットワーク特定情報をユーザ端末10に対して提供する(図11:S203)。
追加ネットワーク特定情報の提供方法に特に限定は無い。例えば、インテリジェントタグ11bの管理者が、インテリジェントタグ11bが固定IDを取得すると、インテリジェントタグ11bの記憶媒体に予め記憶されたネットワーク特定情報を取得し、取得した固定IDをネットワーク特定情報に追加した追加ネットワーク特定情報を生成する。
追加ネットワーク特定情報の生成方法に特に限定は無いが、例えば、図12Bに示すように、情報提供制御部201は、固定ID(「b01」)をネットワーク特定情報にネットワーク特定情報(「www.abc.com?tid=t03」)のパラメータとして付加することで、追加ネットワーク特定情報(「www.abc.com?tid=t03&uid=b01」)を生成する。
そして、情報提供制御部201は、生成した追加ネットワーク特定情報(「www.abc.com?tid=t03&uid=b01」)をユーザ端末10に無線で出力して提供する。
さて、追加ネットワーク特定情報の提供が完了すると、ユーザの追加ネットワーク特定情報の指定により、ユーザ端末10が、ネットワーク13を介して追加ネットワーク特定情報のウェブサイトにアクセスし、ユーザ端末10のブラウザでウェブサイトをユーザ端末10の表示部に表示させる(図11:S204)。
ウェブサイトの画面の構成に特に限定は無い。ウェブサイト1200には、図12Bに示すように、追加ネットワーク特定情報1201と、商品棚14aに関係するクーポン情報1202(「Coupon A」)と、クーポン情報1202を使用するためのバーコード情報1203とが表示される。
ここで、追加ネットワーク特定情報1201で示すウェブサイト1200は、サーバ12のトラッキングタグ1204が埋め込まれているため、ウェブサイト1200の表示により、トラッキングタグ1204が起動し、サーバ12と通信する。
サーバ12のユーザID制御部202は、トラッキングタグ1204が起動したユーザ端末10のブラウザ(例えば、クッキー)に、ウェブサイト上の閲覧履歴を識別するためのユーザID(例えば、クッキーIDともいう)が存在するか否かを判定する(図11:S205)。ここで、ユーザIDの存否の判定方法は、第一の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
ユーザ端末10のブラウザのクッキー内にユーザIDが存在しない場合(図11:S205NO)、ユーザID制御部202は、追加ネットワーク特定情報(「www.abc.com?tid=t03&uid=b01」)の固定ID(「b01」)をユーザIDとして割り付ける(図11:S206)
ここで、固定IDの割付方法に特に限定は無い。例えば、図13Aに示すように、ユーザID制御部202は、追加ネットワーク特定情報(「www.abc.com?tid=t03&uid=b01」)にパラメータとして付加された固定ID(「b01」)を取得し、ネットワーク13を経由して、当該固定ID(「b01」)をユーザ端末10に送信する。すると、ユーザ端末10のクッキーでは、サーバ12の発行元501a(「adinte.jp」)に対して新たにドメイン502aが形成され、そのドメイン502a内に、固定ID(「b01」)がユーザIDとして保存される。保存されたユーザIDは、ユーザ端末10の読取関連部品の固定IDであるから、唯一無二で、ユーザ端末10毎に異なる識別情報となる。
このように、ユーザ端末10の読取関連部品の固定IDをユーザIDとして利用することで、クッキーの有効期限が過ぎて、クッキーに記憶されたデータ(例えば、発行先やユーザID)が消滅した場合であっても、ユーザ端末10がインテリジェントタグ11bを読み取れば、同一の固定IDをユーザIDとして保存させることが可能となる。
尚、ユーザID制御部202が、固定IDをユーザIDとして割り付ける際に、固定IDを所定の規則に基づいて、規則性の無い固定長の値(例えば、ハッシュ値)を算出し、算出したハッシュ値を固定IDの代わりにユーザIDとして割り付けても良い。これにより、固定IDがクッキーを介して公開されることを防止し、ユーザ端末10のセキュリティーを高めることが出来る。
さて、ユーザIDの割付が完了すると、サーバ12のタグID制御部203は、ユーザID(「b01」)に、当該ネットワーク特定情報に含まれるタグID(「t02」)を関連付ける(図11:S207)。ここで、タグIDの関連付け方法は、第一の実施形態と同様であり、例えば、ユーザIDタグIDテーブルにおいて、ユーザID(「b01」)にタグID(「t02」)が関連付けて記憶される。
ところで、S205において、ユーザ端末10がサーバ12に二回以上アクセスしていた場合、ユーザID制御部202は、ユーザ端末10のクッキーにユーザIDが存在すると判定する(図11:S205YES)。この場合、ユーザID制御部202は、更に、ユーザ端末10のクッキーのユーザIDが固定IDであるか否かを判定する(図11:S208)。言い換えると、クッキーにユーザIDが存在するユーザ端末10は、インテリジェントタグ11bを一度読み取ったか否かを判定する。
ユーザIDの判定方法に特に限定は無い。例えば、ユーザID制御部202は、ユーザ端末10のクッキーからユーザID(例えば、「c01」)を取得するとともに、追加ネットワーク特定情報から固定ID(「b01」)を取得し、取得したユーザIDが固定IDと同一か否かを判定する。
判定の結果、ユーザIDが固定IDと同一でない場合(図11:S208NO)、この場合は、ユーザ端末10は、インテリジェントタグ11b以外で、サーバ12にアクセスすることで、ユーザIDが割り付けられたことになる。この場合、図13Bに示すように、ユーザID制御部202は、固定ID(「b01」)をユーザ端末10に送信し、ユーザ端末10のクッキーのユーザID(「c01」)を固定ID(「b01」)に書き換える(図11:S209)。これにより、ユーザIDを再現性のある固定IDに変更することが可能となる。
固定IDの書き換えが完了すると、タグID制御部203は、書き換え前のユーザIDに関連付けられたタグIDを固定IDに関連付け直す(図11:S210)。
ここで、タグIDの関連付け直し方法に特に限定は無い。例えば、タグID制御部203は、ユーザIDタグIDテーブル1400を参照する。既にユーザIDが保存されている場合、ユーザIDタグIDテーブル1400には、図14Aに示すように、書き換えられたユーザID(旧ユーザID)(「c01」)を含むユーザID項目1401とタグID項目1402(例えば、「t01」)とが関連付けて記憶されている。そこで、タグID制御部203は、参照したユーザIDタグIDテーブル1400から、旧ユーザID1401a(「c01」)を固定ID(新ユーザID)(「b01」)に変更する。これにより、上述と同様に、旧ユーザID1401a(「c01」)に関連付けられたタグID1402a(「t01」)を新ユーザID(「b01」)に引き継がせることが出来る。
尚、ユーザ端末10がインテリジェントタグ11bを読み取ることなく、サーバ12にアクセスしていた場合には、ユーザIDタグIDテーブル1400には、旧ユーザIDに関連付いたタグIDは存在しない。その場合は、タグID制御部203は、タグIDの関連付け直しを省略しても構わない。
そして、タグID制御部203は、追加ネットワーク特定情報からタグID(「t03」)を取得し、ユーザIDタグIDテーブル1400のユーザID項目1401に、固定ID1401b(「b01」)を記憶させ、タグID項目1402に、取得したタグID1402b(「t03」)を記憶させ、固定IDにタグIDを関連付ける(図11:S210)。これにより、ユーザ端末10がインテリジェントタグ11bを読み取ったことを記憶させることが出来る。
タグIDの関連付け直しが完了し、仮に、書き換え前のユーザIDに広告IDが関連付けられている場合、広告ID制御部205は、書き換え前のユーザIDに関連付けられた広告IDを固定IDに関連付け直す(図11:S211)。
ここで、広告IDの関連付け直し方法に特に限定は無い。例えば、広告ID制御部205は、ユーザID広告IDテーブル1403を参照する。既に広告IDが関連付けられている場合、ユーザID広告IDテーブル1403には、図14Aに示すように、書き換え前のユーザID(旧ユーザID)(「c01」)を含むユーザID1404と広告ID1405(例えば、「def」)とが関連付けて記憶されている。そこで、広告ID制御部205は、参照したユーザID広告IDテーブル1403から、旧ユーザID1404a(「c01」)を固定ID(新ユーザID)(「b01」)に変更する。これにより、旧ユーザID1404a(「c01」)に関連付けられた広告ID1405a(「def」)を新ユーザID(「b01」)に引き継がせることが出来る。
尚、ウェブサイトの閲覧履歴の蓄積量が不十分等の理由により、書き換え前のユーザIDに広告IDが関連付けられていない場合、広告ID制御部205は、広告IDの関連付け直しを省略しても構わない。
ところで、S208において、判定の結果、ユーザIDが固定IDと同一である場合(図11:S208YES)、この場合は、ユーザ端末10は、既にインテリジェントタグ11bを読み取り、固定IDがユーザIDとして割り付けられて、固定IDの書き換えが完了していることになる。そのため、この場合は、S209の固定IDの書き換え処理と、S210のタグIDの関連付け直し処理と、S211の広告IDの関連付け直し処理と、を省略する。これにより、無駄な処理を省略することが出来る。
さて、ユーザ端末10のクッキーに固定IDがユーザIDとして割り付けられた後では、サーバ12の閲覧履歴制御部204は、ユーザIDを有するユーザ端末10のブラウザに記憶される閲覧履歴を取得する(図11:S212)。
ここで、ユーザIDが固定IDに書き換えられた直後であれば、閲覧履歴制御部204は、先ず、図14Bに示すように、閲覧履歴1406のユーザID1407のうち、旧ユーザID1407a(「c01」)を固定ID(新ユーザID)(「b01」)に変更することで、旧ユーザID1407aに関連付けられた閲覧情報1408aを固定IDに関連付け直す。これにより、旧ユーザIDで収集された閲覧情報1408aを固定IDに引き継がせて、精度高いユーザ属性の分析を行うことが出来る。
そして、閲覧履歴制御部204は、閲覧履歴1406において、固定ID1407b(「b01」)にウェブサイト1200の閲覧情報1201(例えば、「www.abc.com?tid=t03&uid=b01」)を関連付けて蓄積する。このように、ユーザ端末10が、サーバ12のトラッキングタグを有するウェブサイトを表示させる度に、閲覧履歴制御部204が、固定ID(「b01」)に閲覧情報を関連付けて記憶させることになる。
ここで、クッキーに有効期限が存在する場合、クッキーの有効期限が過ぎると、クッキーのデータが消滅するため、閲覧履歴制御部204が取得した閲覧履歴1406は、クッキーが消滅した特定のユーザ端末10と関連付かなくなり、役に立たなくなる。つまり、第一の実施形態では、クッキーに有効期限が存在する場合、クッキーの有効期限内に取得した閲覧履歴しか、ユーザ属性の分析と情報配信に利用することが出来ないのである。
一方、第二の実施形態では、ユーザ端末10の読取関連部品の固定IDをユーザIDとして利用する。これにより、仮に、クッキーの有効期限の徒過により、クッキーのデータが消滅したとしても、ユーザ端末10がインテリジェントタグ11bを再度読み取ることで、同一のユーザ端末10のクッキーに同一の固定IDをユーザIDとして割り付けることが可能となり、ユーザIDの再現と過去の閲覧履歴の再利用を図ることが出来る。
例えば、ユーザがユーザ端末10でインテリジェントタグ11bを最初に読み取った後、クッキーのデータが消滅し、再度、ユーザがユーザ端末10でインテリジェントタグ11bを二回目に読み取った場合、図15Aに示すように、閲覧履歴制御部204は、二回目のインテリジェントタグ11bの読取による閲覧履歴1500として、同一の固定IDをユーザID1501(「b01」)として、当該ユーザID1501に閲覧情報1502を関連付けて蓄積することになる。尚、ウェブストレージであっても同様である。
ここで、閲覧履歴制御部204が閲覧履歴を取得すると、サーバ12の広告ID制御部205は、ユーザID(「b01」)のユーザ端末10の閲覧履歴の位置日時情報と、ユーザ端末10の位置日時情報とを突合することで、突合したユーザ端末固有の広告ID(例えば、「def」)を取得し、例えば、ユーザID広告IDテーブルにおいて、ユーザID(「b01」)に広告ID(「def」)を関連付けて記憶する(図11:S213)。ここで、広告IDの関連付け方法は、第一の実施形態と同様である。尚、S211において、広告IDの関連付け直し処理が行われている場合は、S213の広告IDの関連付け処理を省略しても構わない。又、広告IDの関連付けは、類推であるため、更に蓄積された閲覧履歴(位置日時情報を含む)と、ユーザ端末10の位置日時情報とを用いて、再度、閲覧履歴の位置日時情報とユーザ端末10の位置日時情報とを突合して、広告IDを再度取得して、関連付け直しても構わない。
さて、広告IDの関連付けが完了して、所定のタイミングで、サーバ12のユーザ属性制御部206が、ユーザ端末10のユーザ属性を分析する場合(図11:S214)、インテリジェントタグ11bの最初の読取による固定ID1407(「b01」)のウェブサイトの閲覧情報1408と、インテリジェントタグ11bの二回目の読取による固定ID1501(「b01」)のウェブサイトの閲覧情報1502を抽出して、閲覧属性(例えば、「Uw02」)を決定することになる。つまり、ユーザ端末10のクッキーに、再度、同一の固定IDがユーザIDとして割り付けられることで、固定IDが二回目に割り付けられた閲覧履歴1500のみならず、固定IDが最初に割り付けられた閲覧履歴1406もユーザ属性の分析に利用することが出来るのである。
又、タグ属性についても同様である。ユーザ属性制御部206は、図15Bに示すように、インテリジェントタグ11bの最初の読取によるユーザIDタグIDテーブル1403と、インテリジェントタグ11bの二回目の読取によるユーザIDタグIDテーブル1503とを参照し、インテリジェントタグ11bの最初の読取による固定ID1404(「b01」)のタグID1405(例えば、「t01」、「t03」)と、インテリジェントタグ11bの二回目の読取による固定ID1504(「b01」)のタグID1505(例えば、「t04」、「t05」)とを抽出して、タグIDタグ属性テーブルを用いて、抽出したタグIDに対応するタグ属性(例えば、「Ut06」)を決定する。ここで、ユーザ属性制御部206は、タグIDの数が多い場合、同一又は類似するタグIDを集約してタグ属性を決定しても良いし、抽出したタグIDに対応するタグ属性の数が多い場合、同一又は類似するタグ属性を集約してタグ属性を決定しても良い。このように、インテリジェントタグ11bの二回目の読取履歴のみならず、インテリジェントタグ11bの最初の読取履歴もユーザ属性の分析に利用することが可能となる。
そして、ユーザ属性制御部206は、閲覧属性(「Uw02」)とタグ属性(「Ut06」)とに基づいて、ユーザ属性を分析する。このように、クッキーに有効期限が存在したとしても、同一の固定IDをユーザIDとして割り付けることで、過去の閲覧履歴やタグの読取履歴を幅広くユーザ属性の分析に利用することが出来るようになり、より確からしいユーザ属性の分析を行うことが可能となる。
例えば、インテリジェントタグ11bの最初の読取により、男性用洋服関連の閲覧履歴と特定の男性洋品店でのタグの読取履歴が収集され、その後、インテリジェントタグ11bの二回目の読取により、ファミリー関連の閲覧履歴と大衆食事店でのタグの読取履歴が収集された場合、二つの閲覧履歴に基づいて、家族持ちで、平均年収の男性というユーザ属性を分析することが出来る。尚、最初の閲覧履歴だけでは、ユーザ属性が男性と幅広く分析され、二回目の閲覧履歴だけでは、ユーザ属性が家族持ちを幅広く分析されてしまうが、二つの閲覧履歴を合わせることで、より確からしいユーザ属性を分析することが出来るのである。
さて、サーバ12の情報配信制御部207は、ユーザID(「b01」)に対応する広告ID(「def」)に基づいて、ユーザ属性(「Ua02」)に対応する情報をユーザ端末10に配信する場合(図11:S215)、ユーザ属性(「Ua02」)がより確からしいことから、ユーザが興味を惹き易い情報を効果的に配信することが可能となる。
例えば、上述のように、ユーザ属性が、家族持ちで、平均年収の男性である場合、情報配信制御部207は、家族向けで父親に関係する情報や所帯持ちのサラリーマン向けの情報を配信することになる。
<本発明の応用例>
次に、ベーシックタグ11aとインテリジェントタグ11bとを組み合わせた場合の本発明の応用例について説明する。一般的に、一方向通信のベーシックタグ11aは、安価であり、双方向通信のインテリジェントタグ11bは、高価であることから、ベーシックタグ11aを、商品販売店の複数の商品棚のそれぞれに設置し、インテリジェントタグ11bを、商品購入のためのキャッシュレジスター14bに設置する。
先ず、ユーザが、商品販売店に入り、複数の商品棚の周りを回遊し、図16Aに示すように、興味のある第一の商品棚14aに設置の第一のベーシックタグ11aをユーザ端末10で読み取る。
すると、情報提供制御部201は、第一のベーシックタグ11aのタグID(例えば、「t11」)を含み、トラッキングタグを有するウェブサイトのネットワーク特定情報(例えば、「www.aaa.com?tid=t11」)をユーザ端末10に対して提供する。又、ユーザが、ユーザ端末10のブラウザで、提供されたネットワーク特定情報1601のウェブサイト1600を表示させると、トラッキングタグ1602の起動により、ユーザID制御部202が、当該ユーザ端末10のクッキーにユーザID(例えば、「d01」)を割り付ける。
そして、タグID制御部203は、ユーザID(「d01」)に、当該ネットワーク特定情報(「www.aaa.com?tid=t11」)に含まれるタグID(「t11」)を関連付ける。又、閲覧履歴制御部204は、ユーザID(「d01」)を有するユーザ端末10のブラウザに記憶される閲覧情報(例えば、「www.aaa.com?tid=t11」)を関連付けて、当該ユーザ端末10の閲覧履歴を取得する。
更に、広告ID制御部205は、ユーザID(「d01」)のユーザ端末10の閲覧履歴の位置日時情報と、ユーザ端末10の位置日時情報とを突合することで、突合したユーザ端末固有の広告ID(例えば、「ghi」)を取得し、当該ユーザID(「d01」)に関連付ける。ここで、ユーザ属性制御部206がユーザ属性を分析しても良いが、後述のように、インテリジェントタグ11bの読取の後に行うようにすると、好ましい。
一方、ユーザは、ウェブサイト1600内のクーポン情報1604を確認し、第一の商品棚14aから所望の第一の商品を取得する。又、ユーザは、更に他に興味のある第二の商品棚14aへ行き、図16Aに示すように、第二の商品棚14aに設置の第二のベーシックタグ11aをユーザ端末10で読み取る。
すると、上述と同様に、情報提供制御部201は、トラッキングタグを有するウェブサイトのネットワーク特定情報(例えば、「www.bbb.com?tid=t12」)をユーザ端末10に対して提供する。ユーザが、ユーザ端末10のブラウザでネットワーク特定情報1604のウェブサイト1603を表示させると、トラッキングタグ1605が起動する。ここで、ユーザIDは、ユーザ端末10のクッキーに保存されているため、ユーザIDの割付処理は、省略される。
一方、タグID制御部203は、ユーザID(「d01」)に、当該ネットワーク特定情報(「www.bbb.com?tid=t12」)に含まれるタグID(「t12」)を関連付け、閲覧履歴制御部204は、ユーザID(「d01」)に閲覧情報(例えば、「www.bbb.com?tid=t12」)を関連付ける。又、ユーザIDに広告IDが既に関連付けられているため、広告IDの取得処理は、省略されても良いが、ユーザ端末10の閲覧履歴の蓄積量に応じて、その都度、実行されても良い。又、ユーザ属性制御部206がユーザ属性を分析しても良いが、後述のように、インテリジェントタグ11bの読取の後に行う。
ユーザは、ウェブサイト1603内のクーポン情報1606を確認し、第二の商品棚14aから所望の第二の商品を取得し、キャッシュレジスター14bに向かい、図16Bに示すように、キャッシュレジスター14bに設置のインテリジェントタグ11bをユーザ端末10で読み取る。
すると、固定ID制御部208は、当該ユーザ端末10の読取関連部品の固定ID(例えば、「e01」)を取得し、情報提供制御部201は、トラッキングタグを埋め込んだウェブサイトのネットワーク特定情報(例えば、「www.ccc.com?tid=t13」)に固定ID(「e01」)を追加した追加ネットワーク特定情報(例えば、「www.ccc.com?tid=t13&?uid=e01」)をユーザ端末10に対して提供する。ユーザが、ユーザ端末10のブラウザで追加ネットワーク特定情報1608のウェブサイト1607を表示させると、トラッキングタグ1609が起動する。ここで、ユーザID(「d01」)は固定ID(「e01」)と異なるため、ユーザID制御部202は、ユーザ端末10のクッキー1610のユーザID1611(「d01」)を固定ID1612(「e01」)に書き換える。
ここで、タグID制御部203は、図17Aに示すように、ユーザIDタグIDテーブル1700のユーザID項目1701において、書き換え前のユーザID1701a(「d01」)に関連付けられたタグID項目1702のタグID1702a(「t11」、「t12」)を固定ID1701b(「e01」)に関連付け直し、追加ネットワーク特定情報1608のタグID1702b(「t13」)を固定ID1701b(「e01」)に関連付ける。
又、ユーザIDが固定IDに書き換えられた直後であるため、閲覧履歴制御部204は、図17Aに示すように、閲覧履歴1703のユーザID1704のうち、旧ユーザID1704a(「d01」)を固定ID1704b(「e01」)に変更して、閲覧情報1705のうち、旧ユーザID1704a(「d01」)に属する閲覧情報1705aを引き継ぎ、固定ID1704b(「e01」)にウェブサイト1607の閲覧情報1608(例えば、「www.ccc.com?tid=t13&?uid=e01」)を関連付ける。
又、広告ID制御部205は、書き換え前のユーザID(「d01」)に関連付けられた広告ID(「ghi」)を固定ID(「e01」)に関連付け直す。
ここで、ユーザ属性制御部206が、第一のベーシックタグ11aと第二のベーシックタグ11aとの読取履歴と閲覧履歴に基づいて、ユーザ属性を分析することになるため、例えば、ユーザのクーポン情報の取得の仕方でユーザ属性を素早く分析することが可能となる。又、インテリジェントタグ11bの読取により、固定IDをユーザIDとして割り付けることで、上述のように、クッキーの消滅が生じたとしても、過去のタグの読取履歴と閲覧履歴を利用することが出来るため、ユーザ属性を正確に分析出来るようになる。
一方、サーバ12は、閲覧履歴1703から、第一のベーシックタグ11aの読取によるクーポン情報1603と、第一のベーシックタグ11aの読取によるクーポン情報1606とを認識し、図16Bに示すように、ウェブサイト1607に、今まで取得した全てのクーポン情報1613を一括で表示するとともに、全てのクーポン情報1613に対応するバーコード情報1614を表示する。これにより、ユーザは、店員に、キャッシュレジスター14bのバーコードリーダでバーコード情報1614を読み取らせることで、今まで取得した全てのクーポン情報1613を利用することが可能となり、キャッシュレジスター14bでの決済を容易にする。
このように、ベーシックタグ11aとインテリジェントタグ11bとを組み合わせることで、ユーザによるベーシックタグ11aの読取の仕方でユーザ属性を素早く分析することが出来るとともに、再現性を有する固定IDへの割り付けを容易に行うことが可能となる。
ところで、本発明の実施形態では、ユーザID広告IDテーブルを用いて、ユーザ端末10の閲覧履歴からユーザ属性を分析し、ユーザ端末10に情報を配信するよう構成したが、他のシステムと連携することで、更に精度高いユーザ属性を分析することが可能となる。例えば、他のシステムは、無線機器とユーザ端末との近距離無線通信を利用して得られる端末ID広告IDテーブルを用いて、ユーザ端末の端末ID(例えば、MACアドレス)の行動履歴からユーザ属性を分析する。図17Bに示すように、ユーザID広告IDテーブル1706では、ユーザID1707と広告ID1708とが関連付けて記憶され、端末ID広告IDテーブル1709では、端末ID1710と広告ID1711とが関連付けて記憶される。そこで、サーバ12を他のシステムと連携させ、サーバ12が、ユーザID広告IDテーブル1706の広告ID1708と、端末ID広告IDテーブル1709の広告ID1711とを突合する。突合方法は、特に限定は無く、例えば、機械学習やディープラーニング等の方法を採用することが出来る。そして、サーバ12は、突合した広告ID1708、1711を介してユーザID1717と端末ID1710とを関連付けて、ユーザ端末10の閲覧履歴とユーザ端末の行動履歴とを結び付ける。ユーザ端末10の閲覧履歴とユーザ端末の行動履歴とに基づいて、ユーザ属性を分析することで、ユーザ属性を多元的に分析することが可能となる。
尚、本発明の実施形態では、情報配信システム1が各部を備えるよう構成したが、当該各部を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、プログラムを装置に読み出させ、当該装置が各部を実現する。その場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各部が実行するステップをハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。