本発明は、ルーバー用パネル、及びルーバー用パネルの取付構造に関し、詳しくは、一対の板材の間に、矩形枠状のスペーサーユニットと芯材を挟んだサンドイッチ構造のルーバー用パネル、及びルーバー用パネルの取付構造に関する。
(実施形態1)
図1A、図1B、図2A及び図2Bには、本発明に係る実施形態1のルーバー用パネル1の取付構造が示されている。ルーバー用パネル1は、略矩形板状であり、自身の長手方向が鉛直方向に対して平行となる起立姿勢で設置されている。以下では、図1Aに示す状態を基準として、ルーバー用パネル1の厚み方向を前後方向とし、ルーバー用パネル1の長手方向を上下方向とし、ルーバー用パネル1の短手方向を左右方向として、各構成について説明する。各図において、矢印Xで示す方向が前方であり、矢印Yで示す方向が右方であり、矢印Zで示す方向が上方である。
図1A及び図1Bに示すように、ルーバー用パネル1は、互いに対向する一対の板材2,3、矩形枠状のスペーサーユニット4、及び芯材5を備える。さらに、ルーバー用パネル1は、建物への取り付けに用いられる、一対の第一取付部材6、一対の第二取付部材7、及び一対の回転支持部材8を備える。
矩形枠状のスペーサーユニット4は、一対の板材2,3間のうちの外周部分に全周に亘って位置する。芯材5は、一対の板材2,3間のうちスペーサーユニット4によって囲まれる領域の全体に位置する。
矩形枠状のスペーサーユニット4は、長手方向と短手方向と厚み方向とを有する。スペーサーユニット4の長手方向が、ルーバー用パネル1の長手方向と平行であり、スペーサーユニット4の短手方向が、ルーバー用パネル1の短手方向と平行であり、スペーサーユニット4の厚み方向が、ルーバー用パネル1の厚み方向と平行である。
一対の第一取付部材6は、スペーサーユニット4の長手方向の一端部(本実施形態では下端部)に設けられ、一対の第二取付部材7は、スペーサーユニット4の長手方向の他端部(本実施形態では上端部)に設けられる。一対の回転支持部材8のうちの一方は、スペーサーユニット4の長手方向の一端部(本実施形態では下端部)に設けられ、一対の回転支持部材8のうちの他方は、スペーサーユニット4の長手方向の他端部(本実施形態では上端部)に設けられる。以下では、スペーサーユニット4の下端部に設けられる回転支持部材8を、第一回転支持部材80と記載し、スペーサーユニット4の上端部に設けられる回転支持部材8を、第二回転支持部材81と記載する。
図2Aに示すように、ルーバー用パネル1の前面を構成する板材2は、スペーサーユニット4及び芯材5の前方に位置する前面部20と、スペーサーユニット4の左右に位置する一対の側面部21を含む。さらに、図1Bに示すように、板材2は、スペーサーユニット4の上方に位置する上面部22と、スペーサーユニット4の下方に位置する下面部23を含む。
面部21,22,23のそれぞれは、前面部20の上下左右の各縁から後方に突出しており、前面部20に対して略垂直である。一対の側面部21は、前面部20の左右の縁に上下方向に亘って設けられている。上面部22は、前面部20の上縁のうち一対の第二取付部材7の挿通部分に対応する部分を除いた残りの部分に、左右方向に亘って設けられている。下面部23は、前面部20の下縁のうち一対の第一取付部材6の挿通部分に対応する部分を除いた残りの部分に、左右方向に亘って設けられている。
図2Aに示すように、ルーバー用パネル1の後面を構成する板材3は、スペーサーユニット4及び芯材5の後方に位置する後面部30と、スペーサーユニット4の左右に位置する側面部31を含む。さらに、図1Bに示すように、板材3は、スペーサーユニット4の上方に位置する上面部32と、スペーサーユニット4の下方に位置する下面部33を含む。
各面部31,32,33は、後面部30の各縁から前方に突出しており、後面部30に対して略垂直である。一対の側面部31は、後面部30の左右の縁に上下方向に亘って設けられている。上面部32は、後面部30の上縁のうち一対の第二取付部材7の挿通部分に対応する部分を除いた残りの部分に、左右方向に亘って設けられている。下面部33は、後面部30の下縁のうち一対の第一取付部材6の挿通部分に対応する部分を除いた残りの部分に、左右方向に亘って設けられている。
板材2,3のそれぞれは、金属板を折り曲げて形成される。金属板は、塗装鋼板、亜鉛めっき鋼板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、エスジーエル(登録商標)鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム鋼板、チタン板等であるが、これらに限定されない。金属板の厚みは、例えば0.35mm〜1.2mmである。
図1Aに示すように、スペーサーユニット4は、互いに接合されていない複数のスペーサー40で構成される。複数のスペーサー40は、矩形枠状に配置されている。
複数のスペーサー40は、スペーサーユニット4の一対の長辺部分を構成する直管状の長辺側スペーサー41と、スペーサーユニット4の一対の短辺部分を構成する短辺側スペーサー42を含む。
一対の長辺側スペーサー41の長手方向の長さ(上下方向の長さ)は、互いに同じである。一対の短辺側スペーサー42の長手方向の長さ(左右方向の長さ)は、互いに同じである。長辺側スペーサー41の長手方向の長さは、短辺側スペーサー42の長手方向の長さよりも長い。スペーサー41,42は、前後方向の長さ(つまり厚み)が互いに同じである。
図2Aに示すように、一対の長辺側スペーサー41のそれぞれは、板材2の前面部20と板材3の後面部30の間に位置するスペーサー本体43と、スペーサー本体43の左右方向外側に位置する化粧カバー44とを有する。一対の長辺側スペーサー41のそれぞれは、スペーサー本体43と化粧カバー44とが一体に設けられたアルミニウム製の押出成形品である。一対の長辺側スペーサー41のそれぞれは、長手方向に亘って断面形状が一定である。
スペーサー本体43は、長手方向の両端(つまり上端と下端)が開口している。スペーサー本体43は、平断面略矩形枠状であり、左右方向外側の枠部分に開口430を有する。スペーサー本体43は、4つの角部分のうち左右方向外側の2つの角部分の内側にそれぞれ、挿入孔431が設けられている。これにより、スペーサー本体43の長手方向の両端面には、この両端面の開口を部分的に塞ぐカバー材45が、取り付け可能となっている。
図2Bに示すように、化粧カバー44は、スペーサー本体43の開口430の前縁と後縁からそれぞれ左右方向外側に突出した一対の突片部440と、一対の突片部440と一体の矩形板状のカバー本体441とを有する。カバー本体441の前後方向の長さは、スペーサー本体43の前後方向の長さと略同じである。カバー本体441は、スペーサー本体43との間に隙間をおいて位置する。
カバー本体441と一対の突片部440とで囲まれる領域は、スペーサー本体43の内側の領域と開口430を介して連通している。したがって、スペーサー本体43の長手方向の両端の開口と、化粧カバー44の長手方向の両端の開口は連通している。
カバー材45は、長辺側スペーサー41の長手方向の両端面の開口に対応した形状の板体である。詳しくは、カバー材45は、スペーサー本体43の長手方向の両端の開口のうち左右方向外側の半部と、化粧カバー44の長手方向の両端の開口の全体とを閉塞する形状に設けられている。図1A及び図2Bに示すように、カバー材45は、長辺側スペーサー41の長手方向の両端の開口のうち、取付部材6,7の挿通部分を除いた残りの部分を閉塞する。カバー材45は、ビス等の固定具によって、長辺側スペーサー41の長手方向の端面に取り付けられる。
図2A及び図2Bに示すように、一対の長辺側スペーサー41のそれぞれは、スペーサー本体43と前側の突片部440とカバー本体441によって囲まれて形成される前溝部46と、スペーサー本体43と後側の突片部440とカバー本体441によって囲まれて形成される後溝部47を有する。
図1Aに示すように、一対の短辺側スペーサー42のそれぞれは、直管状であり、長手方向の両端が開口している。一対の短辺側スペーサー42のそれぞれは、長手方向に直交する断面の形状が、略矩形枠状である。一対の短辺側スペーサー42のそれぞれは、例えば、角形鋼管である。なお、一対の短辺側スペーサー42のそれぞれは、アルミニウム製でもよい。
一対の短辺側スペーサー42のそれぞれは、その左右両端が、一対の長辺側スペーサー41の上下の端部の左右方向内側の面に当たり、左右両端の開口が一対の長辺側スペーサー41によって閉塞される状態で、一対の長辺側スペーサー41間に介在する。ここで、上側の短辺側スペーサー42は、その上面が、一対の長辺側スペーサー41の上端に取り付けられたカバー材45の上面と面一となるように、一対の長辺側スペーサー41の上端よりも僅かに上方に位置するように配されている。下側の短辺側スペーサー42は、その下面が、一対の長辺側スペーサー41の下端に取り付けられたカバー材45の下面と面一となるように、一対の長辺側スペーサー41の下端よりも僅かに下方に位置するように配されている(図3参照)。
図2Aに示すように、芯材5は、ロックウールやグラスウールなどの繊維状無機材をバインダー等で固めて形成したブロック体を、左右方向に複数並べて1枚の板状に配置したものである。芯材5は、スペーサーユニット4で囲まれる領域の全体に配される。芯材5の厚みは、スペーサーユニット4の厚みと同じである。なお、芯材5は、スペーサーユニット4で囲まれる領域の全体に充填された、樹脂発砲材(ウレタンフォーム、フェノールフォーム、スチレンフォーム等)でもよい。
スペーサーユニット4と芯材5は、板材2の前面部20の全体と、板材3の後面部30の全体にそれぞれ、接着されて固定されている。板材2の左右の側面部21は、一対の長辺側スペーサー41のそれぞれの前溝部46に収容され、板材3の左右の側面部31は、一対の長辺側スペーサー41のそれぞれの後溝部47に収容されている。
板材2の上面部22は、一対の長辺側スペーサー41の上端に取り付けられた一対のカバー材45の前半部と、上側の短辺側スペーサー42の上面の前半部とを覆う。板材2の下面部23は、一対の長辺側スペーサー41の下端に取り付けられた一対のカバー材45の前半部と、下側の短辺側スペーサー42の下面の前半部とを覆う。
板材3の上面部32は、一対の長辺側スペーサー41の上端に取り付けられた一対のカバー材45の後半部と、上側の短辺側スペーサー42の上面の後半部とを覆う。板材3の下面部33は、一対の長辺側スペーサー41の下端に取り付けられた一対のカバー材45の後半部と、下側の短辺側スペーサー42の下面の後半部とを覆う。
板材2,3とスペーサーユニット4及び芯材5の接着は、一対の長辺側スペーサー41のそれぞれの上下の端部に、取付部材6,7が挿入され、かつカバー材45が取り付けられた状態で行なわれる。
一対の第一取付部材6と一対の第二取付部材7は、共通の構造を備える。以下では、まず、一対の第一取付部材6のうち左側に位置する第一取付部材6について詳細に説明する。
図3に示すように、第一取付部材6は、長辺側スペーサー41の長手方向の端部(下端部)の開口に嵌め込まれる嵌め込み部60と、長辺側スペーサー41の外側に位置し、建物に固定するための固定部61とを有する。図5に示すように、固定部61は、スペーサーユニット4の長手方向(下方または上方)から視て、スペーサーユニット4の外形の内側に収まるように構成されている。固定部61には、スペーサーユニット4の厚み方向(本実施形態では後方)に向けて切り欠かれた切欠き部62が設けられている。
嵌め込み部60は、平断面略U字状の挿入部63と、挿入部63に取り付けられた複数の弾性部材64とで構成される。挿入部63は、側壁部630と、側壁部630の前端から左右方向外側に延びた前壁部631と、側壁部630の後端から左右方向外側に延びた後壁部632とを有する。前壁部631と後壁部632は、互いに平行であり、側壁部630に対して略垂直である。側壁部630の前後方向の長さと、前壁部631の左右方向の長さと、後壁部632の左右方向の長さは、互いに略同じである。
側壁部630と前壁部631と後壁部632のそれぞれに、弾性部材64が1つずつ取り付けられている。各壁部630,631,632には、弾性部材64を取り付けるための取付孔65が設けられている。各取付孔65は、側壁部630の前後方向の中央部、前壁部631の左右方向の中央部、後壁部632の左右方向の中央部にそれぞれ位置する。図4に示すように、各取付孔65は、各壁部630,631,632の上端から上下方向の中央部にかけて下方に切り欠かれた孔である。
図3及び図4に示すように、第一取付部材6は、嵌め込み部60と固定部61の間に介在する中間部66をさらに備える。中間部66は、矩形板状の本体部660と、本体部660の前端から左右方向外側に延びた第一中間片部661と、本体部660の後端から左右方向外側に延びた第二中間片部662を含む。第一中間片部661と第二中間片部662は、互いに平行であり、本体部660に対して略垂直である。本体部660は、挿入部63の側壁部630の下端に連続し、第一中間片部661は、挿入部63の前壁部631の下端に連続し、第二中間片部662は、挿入部63の後壁部632の下端に連続する。
本体部660の前後方向の長さは、側壁部630の前後方向の長さと同じであり、本体部660の左右方向の長さ(つまり厚み)は、側壁部630の左右方向の長さ(つまり厚み)と同じである。第一中間片部661の左右方向の長さ及び第二中間片部662の左右方向の長さは、本体部660の前後方向の長さよりも短い。第一中間片部661及び第二中間片部662は、前壁部631及び後壁部632に比べて、左右方向の長さが短い。
図4及び図5に示すように、固定部61は、矩形板状の本体部610と、本体部610の前端から下方に延びた第一固定片部611と、本体部610の後端から下方に延びた第二固定片部612とを含む。第一固定片部611と第二固定片部612は、互いに平行であり、本体部610に対して略垂直である。図3に示すように、本体部610は、中間部66の本体部660の下端に連続し、第一固定片部611は、中間部66の第一中間片部661の下端に連続し、第二固定片部612は、中間部66の第二中間片部662の下端に連続する。本実施形態では、固定部61と中間部66とは、正面視にて円弧状をなすように連続している。
図4に示すように、本体部610の前後方向の長さは、本体部660の前後方向の長さと同じであり、図3に示すように、本体部610の上下方向の長さ(つまり厚み)は、本体部660の左右方向の長さ(つまり厚み)と同じである。第一固定片部611及び第二固定片部612の上下方向の長さは、中間部66の第一中間片部661及び第二中間片部662の左右方向の長さと同じであり、第一固定片部611及び第二固定片部612の前後方向の長さ(つまり厚み)は、中間部66の第一中間片部661及び第二中間片部662の前後方向の長さ(つまり厚み)と同じである。
図5に示すように、第一固定片部611と本体部610の左右方向の中央部分に、後方に向けて切り欠かれた切欠き部62が設けられている。切り欠き部62は、開口側(つまり前側)ほど幅広となるように設けられている。切欠き部62は、本体部610の前縁から前後方向の中央部に亘って設けられ、かつ第一固定片部611に上下方向に亘って設けられている。
第一取付部材6は、挿入部63、中間部66、及び固定部61が、金属製であり、弾性部材64が、ゴム製である。
弾性部材64は、凹凸面640を有する板状の本体部641と、本体部641と一体の平面視略T字状の取付片642とを含む。取付片642は、本体部641のうち凹凸面640とは反対側の面から突出している。取付片642は、本体部641の上半部と一体である。取付片642の上下方向の長さは、本体部641の上下方向の長さのおよそ半分である。凹凸面640は、本実施形態では、三角形状の山が3つ並んだ形である。なお、凹凸面640は、四角形状の山が並んだ形など、その他の形を有してもよい。
弾性部材64は、各壁部630,631,632の取付孔65に取付片642が嵌まり込むことで、各壁部630,631,632に固定される。弾性部材64の本体部641は、各壁部630,631,632の外側に配され、凹凸面640が外側を向く。
弾性部材64は、例えば、エチレン・プロピレン・ジエンゴムで形成される。なお、弾性部材64は、ゴム製に限らず、その他の弾性を有する材料で形成されてもよい。
図1Aに示すように、一対の第一取付部材6のうち、右側に位置する第一取付部材6は、左側に位置する第一取付部材6と同一の形状及び大きさの部材であり、左側に位置する第一取付部材6を水平面上で180度回転させた部材である。
右側に位置する第一取付部材6では、切欠き部62は、後側の第二固定片部612と本体部610の左右方向の中央部分に、前方に向けて切り欠かれている。切欠き部62は、本体部610の後縁から前後方向の中央部に亘って設けられ、かつ第二固定片部612に上下方向に亘って設けられている。左側に位置する第一取付部材6の切欠き部62の切り欠かれた向きと、右側に位置する第一取付部材6の切欠き部62の切り欠かれた向きとは、互いに逆である。
一対の第二取付部材7のそれぞれは、第一取付部材6を鉛直面上で180度回転させた部材と略同じ構造である。
以下では、第二取付部材7の各構成について、第一取付部材6の各構成と共通する構成については、同一の名称を付して、詳しい説明を省略する。
一対の第二取付部材7のそれぞれは、長辺側スペーサー41の長手方向の端部(上端部)の開口に嵌め込まれる嵌め込み部70と、長辺側スペーサー41の外側に位置し、建物に固定するための固定部71とを有する。固定部71は、スペーサーユニット4の長手方向(下方または上方)から視て、スペーサーユニット4の外形の内側に収まるように構成されている。固定部71には、スペーサーユニット4の厚み方向に向けて切り欠かれた切欠き部72が設けられている。
一対の第二取付部材7のそれぞれは、さらに、挿入部73、弾性部材74、取付孔75、及び中間部76を備える。固定部71は、本体部、第一固定片部、及び第二固定片片部を含み、挿入部73は、側壁部、前壁部、及び後壁部を含み、中間部76は、本体部、第一中間片部、及び第二中間片部を含む。弾性部材74は、凹凸面、本体部及び取付片を含む。
左側に位置する第二取付部材7では、切欠き部72は、固定部71の前側の第一固定片部と本体部の左右方向の中央部分に、後方に向けて切り欠かれている。左側に位置する第二取付部材7の切欠き部72の切り欠かれた向きは、左側に位置する第一取付部材6の切欠き部62の切り欠かれた向きと、互いに同じである。
右側に位置する第二取付部材7では、切欠き部72は、固定部71の後側の第二固定片部と本体部の左右方向の中央部分に、前方に向けて切り欠かれている。右側に位置する第二取付部材7の切欠き部72の切り欠かれた向きは、右側に位置する第一取付部材6の切欠き部62の切り欠かれた向きと、互いに同じである。また、左側に位置する第二取付部材7の切欠き部72の切り欠かれた向きと、右側に位置する第二取付部材7の切欠き部72の切り欠かれた向きとは、互いに逆である。
右側に位置する第二取付部材7は、左側に位置する第二取付部材7と同一の形状及び大きさの部材であり、左側に位置する第二取付部材7を水平面上で180度回転させた部材である。
一対の第一取付部材6のそれぞれは、長辺側スペーサー41の下端部の内周面に、3つの弾性部材64がそれぞれ押し当たることで、長辺側スペーサー41に嵌め込まれている。一対の第一取付部材6のそれぞれは、長辺側スペーサー41に沿って上下方向にスライド移動可能であり、固定部61の上下位置の調整が可能である。
ここで、長辺側スペーサー41の下端の開口のうち、中間部76が挿通される部分を除いた残りの部分がカバー材45及び板材2,3の下面部23,33によって閉塞されている。これにより、一対の第一取付部材6のそれぞれは、嵌め込み部60が長辺側スペーサー41から抜け出すことが抑制されている。
同様に、一対の第二取付部材7のそれぞれは、長辺側スペーサー41の上端部の内周面に、3つの弾性部材64がそれぞれ押し当たることで、長辺側スペーサー41に嵌め込まれている。一対の第二取付部材7のそれぞれは、長辺側スペーサー41に沿って上下方向にスライド移動可能であり、固定部71の上下位置の調整が可能である。
ここで、長辺側スペーサー41の上端の開口のうち、中間部76が挿通される部分を除いた残りの部分がカバー材45及び板材2,3の上面部22,32によって閉塞されている。これにより、一対の第二取付部材7のそれぞれは、嵌め込み部70が長辺側スペーサー41から抜け出すことが抑制されている。
第一回転支持部材80は、下側の短辺側スペーサー42の下面から下方に突出するように設けられている。第一回転支持部材80は、下側の短辺側スペーサー42の下面のうち左右方向及び前後方向の中央部に設けられている。
第二回転支持部材81は、上側の短辺側スペーサー42の上面から上方に突出するように設けられている。第二回転支持部材81は、上側の短辺側スペーサー42の上面のうち左右方向及び前後方向の中央部に設けられている。
つまり、回転支持部材80,81のそれぞれは、ルーバー用パネル1の重心と上下方向に重なる位置に設けられている。回転支持部材80,81は、互いに同じ構造である。以下では、下側の第一回転支持部材80について詳しく説明する。
図3に示すように、第一回転支持部材80は、寸切ボルト82と、寸切ボルト82の一端(下端)に固定された袋ナット83と、寸切ボルト82の一部に移動自在に取り付けられた六角ナット84と、寸切ボルト82をスライド自在に支持する板状のベース部85を有する。寸切ボルト82は、六角ナット84よりも他端側(上側)の部分が、ベース部85と下側の短辺側スペーサー42に挿通されている。ベース部85と下側の短辺側スペーサー42には、寸切ボルト82が挿通される挿通孔86が設けられている。ベース部85は、下側の短辺側スペーサー42の下面にねじ固定されている。
第一回転支持部材80は、六角ナット84を袋ナット83に近付ける方向(つまり下側)に回転させることで、下側の短辺側スペーサー42からの下方への突出量が短くなるように構成されている。そして、第一回転支持部材80は、六角ナット84を反対側(つまり上側)に回転させることで、下側の短辺側スペーサー42からの下方への突出量が長くなるように構成されている。
同様に、第二回転支持部材81は、六角ナット84を袋ナット83に近付ける方向(つまり上側)に回転させることで、上側の短辺側スペーサー42からの上方への突出量が短くなるように構成されている。そして、第二回転支持部材81は、六角ナット84を反対側(つまり下側)に回転させることで、上側の短辺側スペーサー42からの上方への突出量が長くなるように構成されている。
第一回転支持部材80は、下側の短辺側スペーサー42の下面を覆う板材2,3の下面部23,33の下から、下側の短辺側スペーサー42に取り付けられている。第二回転支持部材81は、上側の短辺側スペーサー42の上面を覆う板材2,3の上面部22,32の上から、上側の短辺側スペーサー42に取り付けられている。
続いて、上述したルーバー用パネル1の取付構造について説明する。
図1Aに示すように、取付構造は、ルーバー用パネル1と、ルーバー用パネル1の長手方向の一端部(本実施形態では下端部)を建物に取り付けるための第一構造9と、ルーバー用パネル1の長手方向の他端部(本実施形態では上端部)を建物に取り付けるための第二構造10とを備える。本実施形態では、建物は、上下方向に対向して位置する枠材11と枠材12を備える。ルーバー用パネル1は、建物の下側の枠材11と上側の枠材12との間に設置される。
第一構造9は、下側の枠材11に固定される第一固定部材13と、第一固定部材13に設けられ、一対の第一取付部材6の切欠き部62にそれぞれ挿通された状態で、第一取付部材6を第一固定部材13に連結する一対の第一ねじ部材14とを含む。
図3及び図5に示すように、第一固定部材13は、左右方向に長い矩形板状の本体部130と、本体部130の前端から上方に略垂直に延びた第一突片部131と、本体部130の後端から上方に略垂直に延びた第二突片部132とを有する。
本体部130には、第一回転支持部材80の袋ナット83を受ける支持孔133と、本体部130を下側の枠材11に対して固定するねじ等の固定具15が挿通される複数(本実施形態では4つ)の挿通孔134と、第一ねじ部材14が固定される一対の固定孔135が設けられている。
支持孔133は、本体部130の左右方向の中央部に位置する。固定孔135は、本体部130の左右方向の両端部に1つずつ位置する。挿通孔134は、本体部130のうち、各固定孔135の左右両側に隣接する箇所に1つずつ位置する。各孔133,134,135は、本体部130のうち前後方向の中央部に位置する。
第一突片部131は、本体部130の前端のうち左右方向の中央部を除いた残りの部分に左右方向に亘って設けられる。第一突片部131は、本体部130の前端の左右方向の中央部よりも左側に位置する第一片部136と、本体部130の前端の左右方向の中央部よりも右側に位置する第二片部137とを含む。第一片部136と第二片部137とは左右方向に距離をおいて位置する。
第一片部136は、その左右方向外側の端部(つまり左端部)に、左側の第一取付部材6の固定部61を支持する支持部138を有する。第一片部136は、その左右方向外側の端部がその他の部分よりも一段低い(上下方向に短い)部分となっており、この一段低い部分が支持部138である。支持部138の左右方向の長さは、左側の第一取付部材6の固定部61の左右方向の長さよりも若干長い。
同様に、第二片部137は、その左右方向外側の端部(つまり右端部)に、右側の第一取付部材6の固定部61を支持する支持部138を有する。第二片部137は、その左右方向外側の端部がその他の部分よりも一段低い(上下方向に短い)部分となっており、この一段低い部分が支持部138である。支持部138の左右方向の長さは、右側の第一取付部材6の固定部61の左右方向の長さよりも若干長い。
第二突片部132は、第一突片部131の各片部136,137に対応した、第一片部139及び第二片部140を含む。第一片部139と第二片部140とは左右方向に距離をおいて位置する。
第一片部139と第二片部140のそれぞれは、その左右方向外側の端部に、左右の第一取付部材6の固定部61を支持する支持部141を有する。第一片部139と第二片部140のそれぞれは、その左右方向外側の端部がその他の部分よりも一段低い(上下方向に短い)部分となっており、この一段低い部分が支持部141である。支持部の左右方向の長さは、左右の第一取付部材6の固定部61の左右方向の長さよりも若干長い。第二突片部132の第一片部139と第二片部140における支持部141の左右方向の位置は、第一突片部131の第一片部136と第二片部137における支持部138の左右方向の位置と同じである。
一対の第一ねじ部材14のそれぞれは、本実施形態では、第一固定部材13の本体部130の固定孔135に一端(下端)が固定された寸切ボルト142と、寸切ボルト142の他端側に取り付けられるナット143とを有する。寸切ボルト142は、例えば、スタッド溶接等によって本体部130の固定孔135に対して固定されている。
第二構造10は、第一構造9を鉛直面上で180度回転させた構造である。
図1Aに示すように、第二構造10は、建物の上側の枠材12に固定される第二固定部材16と、第二固定部材16に設けられ、一対の第二取付部材7の切欠き部72にそれぞれ挿通された状態で、第二取付部材7を第二固定部材16に連結する一対の第二ねじ部材17とを含む。第二構造10は、上側の枠材12に埋め込まれる取付プレート18をさらに含む。取付プレート18は、上側の枠材12の下面のうち、第二固定部材16が固定される部分に、取付強度確保のために設けられる。
第二固定部材16は、第一固定部材13と同様の構造であるため、詳しい説明を省略する。第二固定部材16は、ねじ等の固定具19によって上側の枠材12の取付プレート18を介して上側の枠材12に固定される。
一対の第二ねじ部材17のそれぞれは、第一ねじ部材14と同様の構造である。一対の第二ねじ部材17のそれぞれは、第二固定部材16の固定孔に一端(上端)が固定された寸切ボルト170と、寸切ボルト170の他端側に取り付けられるナット171とを有する。寸切ボルト170は、例えば、スタッド溶接等によって第二固定部材16の固定孔に対して固定される。
続いて、ルーバー用パネル1の施工方法の一例について説明する。
ルーバー用パネル1としては、一対の板材2,3間にスペーサーユニット4及び芯材5が固定され、かつスペーサーユニット4に一対の取付部材6,7、カバー材45、及び一対の回転支持部材80,81が取り付けられたものを用いる。一対の取付部材6,7のそれぞれは、長辺側スペーサー41の長手方向の内側(つまり奥側)へ差し込んでおく。
まず、固定部材13,16を固定具15,19で上下の枠材11,12に固定する。固定部材13,16は、上下方向に対向して位置するように、枠材11,12に固定する。
次いで、第一固定部材13と第二固定部材16の間に、ルーバー用パネル1を配置し、第一固定部材13の支持孔133に第一回転支持部材80の袋ナット83を差し込み、第二回転支持部材81の長さを長くして第二回転支持部材81の袋ナット83を、第二固定部材16の支持孔に差し込む。これにより、ルーバー用パネル1は、固定部材13,16間に、回転自在に支持される(図6A参照)。
次いで、ルーバー用パネル1を回転支持部材80,81を中心に回転させて、取付部材6,7の各切欠き部62,72内に、固定部材13,16に設けられたねじ部材14,17の寸切ボルト142,170を差し込む。
次いで、各取付部材6,7を、長辺側スペーサー41から引き出して、各取付部材6,7の固定部61,71を、固定部材13,16の支持部138,141に当てる。このとき、各取付部材6,7の固定部61,71の第一固定片部611,711と第二固定片部612,712との間に固定部材13,16が位置することで、ルーバー用パネル1の回転が規制される。つまり、第一取付部材6の固定部61の第一固定片部611と第二固定片部612は、第一固定部材13の前後方向の端部(スペーサーユニット4の厚み方向の端部)に引っ掛かることのできる、第一引っ掛け部を構成している。第二取付部材7の固定部71の第一固定片部711と第二固定片部712は、第二固定部材16の前後方向の端部(スペーサーユニット4の厚み方向の端部)に引っ掛かることのできる、第二引っ掛け部を構成している。
次いで、ねじ部材14,17のナット143,171を締めて、取付部材6,7の固定部61,71を、固定部材13,16に固定する(図6B参照)。
次いで、下側の枠材11とルーバー用パネル1との隙間に、弾性変形可能なシーリング剤24を充填して、この隙間をシーリング剤24で埋める。これにより、一対の第一取付部材6、第一回転支持部材80、及び第一構造9が、シーリング剤24によって覆い隠される。
また、上側の枠材12とルーバー用パネル1との隙間に、弾性変形可能なシーリング剤24を充填して、この隙間をシーリング剤24で埋める。これにより、一対の第二取付部材7、第二回転支持部材81、及び第二構造10が、シーリング剤24によって覆い隠される。
建物の上側の枠材12と下側の枠材11との間には、同様の手順で、複数のルーバー用パネル1を、左右方向に並ぶように設置してもよい。
以上のようにして施工された、図1Aに示すルーバー用パネル1の取付構造では、ルーバー用パネル1が、上下の枠材11,12に対して揺動可能に取り付けられている。そのため、本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造では、地震が起こった場合などに、層間変位に追従してルーバー用パネル1が揺動することができ、ルーバー用パネル1の脱落や破壊を抑制することができる。
ここで、本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造では、略金属製の取付部材6,7が、金属製の長辺側スペーサー41に挿入されているため、地震の際に強い力がかかった際に、長辺側スペーサー41の破壊が生じにくく、その結果、ルーバー用パネル1の破壊が生じにくい。
また、本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造では、取付部材6,7の固定部61,71に設けられた切欠き部62,72を、固定部材13,16に設けられたねじ部材14,17の寸切ボルト142,170に合わせてナット143,171を締めるといった簡単な方法で、取付部材6,7を固定部材13,16に固定することができる。すなわち、本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造では、取付部材6,7を溶接により枠材11,12に固定する必要がなくて、施工が容易である。この方法によれば、枠材11,12とルーバー用パネル1との間の間隔が小さい場合でも、施工しやすい。
また、本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造では、取付部材6,7の固定部61,71及び固定部材13,16がいずれも、上下方向から視て、ルーバー用パネル1の外形の内側に収まっているため、建物への取付部分の収まりがよい。
また、本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造を屋外に設けた場合には、板材2,3間のスペーサーユニット4で囲まれる領域に芯材5が位置することで、雨が板材2,3に当たって雨音が響くこと(つまり太鼓現象の発生)を抑制することができる。
(変更例)
続いて、本実施形態のルーバー用パネル1及びその取付構造の変更例について説明する。
ルーバー用パネル1は、一対の回転支持部材80,81のうち、第一回転支持部材80のみを備えてもよい。
また、ルーバー用パネル1は、一対の回転支持部材80,81を備えなくてもよく、この場合、第一構造9と第二構造10のそれぞれが、ルーバー用パネル1を回転自在に支持する回転支持部材80,81を備えればよい。また、第一構造9のみが第一回転支持部材80を備えてもよい。また、ルーバー用パネル1、第一構造9及び第二構造10のいずれも、回転支持部材8を備えなくてもよい。
ルーバー用パネル1は、取付部材6,7の固定部61,71が板状の本体部610,710のみを有し、固定部61,71が第一固定片部及び第二固定片部(つまり引っ掛かり部)を備えなくてもよい。
化粧カバー44のカバー本体441は、矩形板状に限らず、例えば、左右方向外側の面が、平断面円弧状の凸曲面であるアール面となるように成形されてもよい。この場合、ルーバー用パネル1を外装ルーバーとして用いたときに、カバー本体441から風切り音が生じることを抑制することができる。また、カバー本体441は、矩形板状、アール面を有する形状以外も、適宜選択可能である。
(実施形態2)
続いて、図7,8に示す本発明に係る実施形態2のルーバー用パネル1及びその取付構造について説明する。以下では、実施形態1のルーバー用パネル1及びその取付構造と同様の構成については、図中に同一の符号を付して詳しい説明を省略し、異なる構成について詳しく説明する。
本実施形態のルーバー用パネル1では、上下の短辺側スペーサー42の形状が、実施形態1の上下の短辺側スペーサー42の形状と異なる。上下の短辺側スペーサー42は、互いに鉛直面上で180度回転させた構造である。以下では、下側の短辺側スペーサー42について詳しく説明する。
下側の短辺側スペーサー42は、その下面に、下方に向けて開口するように凹んだ凹部420を有する。凹部420は、短辺側スペーサー42の下面に長手方向(左右方向)に亘って設けられている。つまり、短辺側スペーサー42は、長手方向に亘って断面形状が一定である。短辺側スペーサー42は、アルミニウム製の押出成形品である。
凹部420は、短辺側スペーサー42の下面のうち前後方向の中央部に位置する。凹部420の深さ(上下長さ)は、取付部材6の固定部61の上下長さよりも若干長く、凹部420の前後幅は、固定部61の前後長さよりも若干長い。また、凹部420の前後幅は、第一固定部材13の前後幅よりも若干長い。
下側の短辺側スペーサー42は、その下面に、凹部420とその前後に位置する一対の平坦部421を有する。第一板材2の下面部23は、前側の平坦部421を覆い、第二板材3の下面部33は、後側の平坦部421を覆うように取り付けられる。凹部420は、下面部23,33によって覆われていない。
下側の短辺側スペーサー42は、下側の2つの角部分の内側にそれぞれ、挿入孔422が設けられている。この挿入孔422を利用して、短辺側スペーサー42の長手方向の両端面には、短辺側スペーサー42と隣接する長辺側スペーサー41の間を塞ぐ塞ぎ板423が、ねじ等の固定具によって取り付けられる。
塞ぎ板423は、下方に開口した略U字状の板材である。塞ぎ板423は、短辺側スペーサー42の左右の端面の開口の下半部のうち、凹部420を除く残りの部分全体を閉塞するように、短辺側スペーサー42に取り付けられる。
塞ぎ板423は、例えば、アルミニウム製の板材や、ブチルテープ等の弾性部材で覆われた板体である。塞ぎ板423は、短辺側スペーサー42の下面(平坦部421)よりも若干上方に位置するように取り付けられ、塞ぎ板423の下方には、シーリング剤25が充填される。塞ぎ板423及びシーリング剤25によって、短辺側スペーサー42と長辺側スペーサー41の間の隙間を埋めることで、この隙間から芯材5に雨水が浸入することが抑制される。
本実施形態では、下側の短辺側スペーサー42は、長辺側スペーサー41と類似の断面形状を有する。長辺側スペーサー41は、短辺側スペーサー42と同じ断面形状を有してもよく、この場合には、同一の金型を用いることができて、製造コストが抑えられる。
凹部420の底面424のうち、左右方向の中央部には、矩形ブロック状の取付台425が設けられる。取付台425の下面には、第一回転支持部材80のベース部85がねじ等の固定具87で固定される。同一の固定具87によって、取付台425は底面424に固定される。なお、取付台425は、他のねじ等の固定具で底面424に固定されてもよいし、溶着や接着により底面424に固定されてもよい。
取付台425の高さ(上下長さ)は、凹部420の深さよりも短い。第一回転支持部材80のベース部85はその全体が、凹部420内に収まり、六角ナット84は、その大部分が、凹部420内に収まる。第一回転支持部材80の寸切ボルト82の先端部(下端部)の袋ナット83は、凹部420の外側(平坦部421よりも下方)で上下移動可能である。
上側の短辺側スペーサー42は、その上面が、下側の短辺側スペーサー42の下面と同様の構造となっている。
本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造では、固定部材13,16の形状が、実施形態1の取付構造の固定部材13,16の形状と異なる。
固定部材13,16は、互いに鉛直面上で180度回転させた構造である。以下では、第一固定部材13について詳しく説明する。
第一固定部材13は、本体部130の前後の端部から略垂直に上方に延びる突片部131,132の各片部136,137,139,140が、左右方向に亘って上下長さが一定である。そのため、第一固定部材13の左右一対の支持部138,141は、各片部136,137,139,140の凹んだ部分ではなく、長手方向(左右方向)の一部である。
本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造では、一対の第一ねじ部材14のそれぞれは、第一固定部材13の本体部130の固定孔135に一端(下端)が固定された寸切ボルト142と、寸切ボルト142の他端側(上端側)に重ねて取り付けられる2つのナット143を有する。2つのナット143のそれぞれは、例えば、六角ナットである。本実施形態では、ナット143を2つ重ねて取り付けるようにすることで、振動などを受けてナット143が緩むことを抑制している。
本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造では、一対の第一ねじ部材14の上端部(詳しくは、寸切ボルト142の上端部と上側のナット143の上半部)が、下側の短辺側スペーサー42の下面の凹部420内に位置する状態で、ルーバー用パネル1は第一固定部材13の上方に設置される。
同様に、本実施形態のルーバー用パネル1の取付構造では、一対の第二ねじ部材17の下端部(詳しくは、寸切ボルト142の下端部と下側のナット143の下半部)が、上側の短辺側スペーサー42の上面の凹部420内に位置する状態で、ルーバー用パネル1は第二固定部材16の下方に設置される。
ルーバー用パネル1と上下の枠材11,12との間の隙間の上下長さは、例えば、25mmであり、シール施工がしやすく、かつ隙間が目立ちにくい長さである。
以上説明した実施形態2のルーバー用パネル1の取付構造においても、略金属製の取付部材6,7が、金属製の長辺側スペーサー41に挿入されているため、地震の際に強い力がかかった際に、長辺側スペーサー41の破壊が生じにくく、その結果、ルーバー用パネル1の破壊が生じにくい。
また、実施形態2のルーバー用パネル1の取付構造においても、取付部材6,7の固定部61,71に設けられた切欠き部62,72を、固定部材13,16に設けられたねじ部材14,17の寸切ボルト142,170に合わせてナット143,171を締めるといった簡単な方法で、取付部材6,7を固定部材13,16に固定することができる。
すなわち、実施形態2のルーバー用パネル1の取付構造では、取付部材6,7を溶接により枠材11,12に固定する必要がなくて、施工が容易である。この方法によれば、枠材11,12とルーバー用パネル1との間の間隔が小さい場合でも、施工しやすい。
また、実施形態2のルーバー用パネル1の取付構造では、取付部材6,7の固定部61,71及び固定部材13,16がいずれも、上下方向から視て、ルーバー用パネル1の外形の内側に収まっているため、建物への取付部分の収まりがよい。
また、実施形態2のルーバー用パネル1の取付構造は、上下の短辺側スペーサー42に凹部420を設けたことで、この凹部420内の空間を利用して、ねじ部材14,17の寸切ボルト142,170に対してナット143,171を2つずつ締めることができる。
そのため、実施形態2のルーバー用パネル1の取付構造は、実施形態1のように、ルーバー用パネル1のフラットな下面と寸切ボルト142,170の先端部との間に、ナット143,171を挿入するための隙間を確保する場合に比べて、ルーバー用パネル1と上下の枠材11,12との間の隙間を小さくすることができる。
また、実施形態2のルーバー用パネル1の取付構造によれば、実施形態1の取付構造に比べて、回転支持部材80,81のルーバー用パネル1からの突出長さを抑えることができ、これによっても、ルーバー用パネル1と上下の枠材11,12との間の隙間を小さくすることができる。
また、実施形態2のルーバー用パネル1は、上下の短辺側スペーサー42の凹部420に、上下の取付部材6,7の固定部61,71を収めた状態で、搬送することができる。そのため、実施形態2のルーバー用パネル1は、搬送の際に、取付部材6,7の固定部61,71が邪魔になりにくい。
また、実施形態2のルーバー用パネル1では、回転支持部材80,81の一部が、上下の短辺側スペーサー42の凹部420内に位置するため、ルーバー用パネル1からの突出長さを抑えることができて、搬送の際に、回転支持部材80,81が邪魔になりにくい。
(変更例)
続いて、実施形態2のルーバー用パネル1及びその取付構造の変更例について説明する。
上下の短辺側スペーサー42は、固定部材13,16側を向く面に凹部420が設けられたものであればよく、図8に示す断面形状のものに限定されない。つまり、短辺側スペーサー42は、長辺側スペーサー41とは異なる専用の金型で成形されてもよい。
短辺側スペーサー42と長辺側スペーサー41とは、塞ぎ板423及びシーリング剤25を介さずに隙間無く配置されてもよい。
回転支持部材80,81は、取付台425を介さずに、凹部420の底面424に直接固定されてもよい。
(実施形態3)
続いて、図9,10に示す本発明に係る実施形態3のルーバー用パネル1及びその取付構造について説明する。以下では、実施形態1のルーバー用パネル1及びその取付構造と同様の構成については、図中に同一の符号を付して詳しい説明を省略し、異なる構成について詳しく説明する。
本実施形態では、ルーバー用パネル1は、自身の長手方向が左右方向に対して平行となり、自身の厚み方向が鉛直方向に対して略平行となる倒伏姿勢にて、建物に取り付けられる。
ルーバー用パネル1は、建物の左右方向に対向して位置する枠材11,12間に設置される。
本実施形態では、一対の取付部材6,7の固定部61,71に設けられた切欠き部62,72の切り欠かれた向きが、実施形態1の一対の取付部材6,7とは異なる。
図10に示すように、一対の第一取付部材6では、切欠き部62は、下側の第二固定片部612と本体部610の前後方向の中央部分に、上方に向けて切り欠かれている。一対の第一取付部材6の切欠き部62の切り欠かれた向きは、互いに同じである。
また、一対の第二取付部材7では、切欠き部72は、下側の第二固定片部712と本体部710の前後方向の中央部分に、上方に向けて切り欠かれている。一対の第二取付部材7の切欠き部72の切り欠かれた向きは、互いに同じである。また、一対の第一取付部材6の切欠き部62の切り欠かれた向きと、一対の第二取付部材7の切欠き部72の切り欠かれた向きも、互いに同じである。
本実施形態では、ルーバー用パネル1の取付構造は、ルーバー用パネル1を回転自在に支持する回転支持部材を備えていない。つまり、ルーバー用パネル1、第一構造9、及び第二構造10のいずれにも、回転支持部材が設けられていない。
続いて、本実施形態のルーバー用パネル1の施工方法の一例について説明する。
ルーバー用パネル1としては、一対の板材2,3間にスペーサーユニット4及び芯材5が固定され、かつスペーサーユニット4に一対の取付部材6,7及びカバー材45が取り付けられたものを用いる。一対の取付部材6,7のそれぞれは、長辺側スペーサー41の長手方向の内側(つまり奥側)へ差し込んでおく。
まず、固定部材13,16を固定具15,19で枠材11,12に固定する。固定部材13,16は、左右方向に対向して位置するように、枠材11,12に固定する。
次いで、第一固定部材13と第二固定部材16の間に、ルーバー用パネル1を倒伏姿勢で配置し、各取付部材6,7の切欠き部62,72内に、固定部材13,16に設けられたねじ部材14,17の寸切ボルト142,170を差し込む。
次いで、各取付部材6,7を、長辺側スペーサー41から引き出して、各取付部材6,7の固定部61,71を、固定部材13,16の支持部に当てる。これにより、各取付部材6,7の固定部61,71が、固定部材13,16に対して位置決めされる。
次いで、ねじ部材14,17のナット143,171を締めて、取付部材6,7の固定部61,71を、固定部材13,16に固定する。
次いで、左側の枠材11とルーバー用パネル1との隙間に、弾性変形可能なシーリング剤24を充填して、この隙間をシーリング剤24で埋める。これにより、一対の第一取付部材6の固定部61、及び第一構造9が、シーリング剤24によって覆い隠される。
また、右側の枠材12とルーバー用パネル1との隙間に、弾性変形可能なシーリング剤24を充填して、この隙間をシーリング剤24で埋める。これにより、一対の第二取付部材7の固定部71、及び第二構造10が、シーリング剤24によって覆い隠される。
建物の左右の枠材11と枠材12の間には、同様の手順で、複数のルーバー用パネル1を、上下方向に並ぶように設置してもよい。
以上説明した実施形態3のルーバー用パネル1の取付構造においても、略金属製の取付部材6,7が、金属製の長辺側スペーサー41に挿入されているため、地震の際に強い力がかかった際に、長辺側スペーサー41の破壊が生じにくく、その結果、ルーバー用パネル1の破壊が生じにくい。
また、実施形態3のルーバー用パネル1の取付構造においても、取付部材6,7の固定部61,71に設けられた切欠き部62,72を、固定部材13,16に設けられたねじ部材14,17の寸切ボルト142,170に合わせてナット143,171を締めるといった簡単な方法で、取付部材6,7を固定部材13,16に固定することができる。すなわち、実施形態3のルーバー用パネル1の取付構造では、取付部材6,7を溶接により枠材11,12に固定する必要がなくて、施工が容易である。この方法によれば、枠材11,12とルーバー用パネル1との間の間隔が小さい場合でも、施工しやすい。
また、実施形態3のルーバー用パネル1の取付構造では、取付部材6,7の固定部61,71及び固定部材13,16がいずれも、左右方向から視て、ルーバー用パネル1の外形の内側に収まっているため、建物への取付部分の収まりがよい。
(変更例)
続いて、実施形態3のルーバー用パネル1及びその取付構造の変更例について説明する。
ルーバー用パネル1は、取付部材6,7の固定部61,71が板状の本体部610,710のみを有し、固定部61,71が第一固定片部及び第二固定片部(つまり引っ掛かり部)を備えなくてもよい。
一対の短辺側スペーサー42は、実施形態2の短辺側スペーサー42と同様に、凹部420を有してもよい。
また、ルーバー用パネル1は、上記の倒伏姿勢に限らず、自身の長手方向が鉛直方向に対して傾いた傾斜姿勢で、建物に設置されてもよい。
(効果)
以上説明した実施形態1〜3のルーバー用パネル1のように、本発明に係る第一の様態のルーバー用パネル1は、以下の第一の構成を備えることを特徴とする。
すなわち、第一の様態のルーバー用パネル1は、互いに対向する一対の板材2,3と、一対の板材2,3の間に位置する矩形枠状のスペーサーユニット4と、一対の板材2,3の間のうちスペーサーユニット4で囲まれる領域に位置する芯材5を備える。スペーサーユニット4は、長手方向と短手方向と厚み方向を有する。
さらに、第一の様態のルーバー用パネル1は、スペーサーユニット4の長手方向の一端部に設けられる一対の第一取付部材6と、スペーサーユニット4の長手方向の他端部に設けられる一対の第二取付部材7を備える。一対の第一取付部材6と一対の第二取付部材7のそれぞれは、建物(枠材11,12)への取り付けに用いられる。
スペーサーユニット4は、互いに接合されていない複数のスペーサー40で構成される。複数のスペーサー40と芯材5のそれぞれは、一対の板材2,3の両方に対して固定される。複数のスペーサー40は、スペーサーユニット4の一対の長辺部分を構成する一対の直管状の長辺側スペーサー41を含む。
一対の第一取付部材6と一対の第二取付部材7のぞれぞれは、長辺側スペーサー41の長手方向の端部に嵌め込まれる嵌め込み部60,70と、長辺側スペーサー41の外側に位置し、建物(枠材11,12)に固定するための固定部61,71とを有する。
固定部61,71は、スペーサーユニット4の長手方向から視て、スペーサーユニット4の外形の内側に収まるように構成される。固定部61,71には、スペーサーユニット4の厚み方向に向けて切り欠かれた切欠き部62,72が設けられている。
上記の第一の構成を備えることで、第一の様態のルーバー用パネル1では、取付部材6,7を嵌め込む長辺側スペーサー41として強度の強い管を利用することができる。これにより、第一の様態のルーバー用パネル1では、地震が起こった際などに、ルーバー用パネル1に破損が生じることを抑制できる。
また、第一の様態のルーバー用パネル1は、各取付部材6,7の固定部61,71に、スペーサーユニット4の厚み方向に向けて切り欠かれた切欠き部62,72が設けられている。そのため、第一の様態のルーバー用パネル1は、建物側に設けたねじ部材(ねじ部材14,17)に、各取付部材6,7の固定部61,71の切欠き部62,72を差し込んで取り付けることができ、溶接の施工を省略できて、施工がしやすい。
また、第一の様態のルーバー用パネル1では、各取付部材6,7のうち、長辺側スペーサー41の外側に位置する固定部61,71が、スペーサーユニット4の長手方向から視て、スペーサーユニット4の外形の内側に収まるように構成されている。そのため、第一の様態のルーバー用パネル1は、建物に対して取り付けた状態で、各取付部材6,7が露出しにくくて、建物への取付部分(固定部61,71)の収まりがよい。
さらに、実施形態1,2のルーバー用パネル1のように、本発明に係る第二の態様のルーバー用パネル1は、上記の第一の構成に加えて、下記の第二の構成を備える。
すなわち、第二の態様のルーバー用パネル1では、一対の第一取付部材6の切欠き部62の切り欠かれた向きは、互いに逆であり、一対の第二取付部材7の切欠き部72の切り欠かれた向きは、互いに逆である。
上記の第二の構成を備えることで、第二の態様のルーバー用パネル1では、自身の長手方向が鉛直方向に対して平行となる起立姿勢で設置する際に、ルーバー用パネル1を回転させることで、建物側に設けたねじ部材(ねじ部材14,17)に対して、各取付部材6,7の固定部61,71の切欠き部62,72を差し込んで取り付けることができ、施工しやすい。
さらに、実施形態1,2のルーバー用パネル1のように、本発明に係る第三の態様のルーバー用パネル1は、上記の第一及び第二の構成に加えて、下記の第三の構成を備える。
すなわち、第三の様態のルーバー用パネル1では、複数のスペーサー40は、スペーサーユニット4の一対の短辺部分を構成する一対の短辺側スペーサー42を含む。一対の短辺側スペーサー42のうちの少なくとも一方には、スペーサーユニット4の長手方向の外側に突出する回転支持部材8が設けられる。
上記の第三の構成を備えることで、第三の態様のルーバー用パネル1では、自身の長手方向が鉛直方向に対して平行となる起立姿勢で設置する際に、回転支持部材8によってルーバー用パネル1を支持しながら回転させることができる。これにより、第三の態様のルーバー用パネル1では、建物側に設けたねじ部材に対して、各取付部材6,7の固定部61,71の切欠き部62,72を差し込んで取り付ける施工が、より容易に行うことができる。
また、実施形態1〜3のルーバー用パネルの取付構造のように、本発明に係る第四の態様のルーバー用パネルの取付構造は、下記の第四の構成を備える。
すなわち、第四の態様のルーバー用パネルの取付構造は、上記の第一の構成を備えるルーバー用パネル1と、ルーバー用パネル1の前記長手方向の一端部を建物(枠材11)に取り付ける第一構造9と、ルーバー用パネル1の前記長手方向の他端部を建物(枠材12)に取り付ける第二構造10とを備える。
第一構造9は、建物(枠材11)に固定される第一固定部材13と、第一固定部材13に設けられ、一対の第一取付部材6の切欠き部62にそれぞれ挿通された状態で、第一取付部材6を第一固定部材13に連結する一対の第一ねじ部材14とを含む。
第二構造10は、建物(枠材12)に固定される第二固定部材16と、第二固定部材16に設けられ、一対の第二取付部材7の切欠き部72にそれぞれ挿通された状態で、第二取付部材7を第二固定部材16に連結する一対の第二ねじ部材17とを含む。
第一固定部材13と第二固定部材16のそれぞれは、スペーサーユニット4の長手方向から視て、スペーサーユニット4の外形の内側に収まるように構成されている。
上記の第四の構成を備えることで、第四の様態のルーバー用パネルの取付構造では、取付部材6,7を嵌め込む長辺側スペーサー41として強度の強い管を利用することができる。これにより、第四の様態のルーバー用パネルの取付構造では、地震が起こった際などに、ルーバー用パネル1に破損が生じることを抑制できる。
また、第四の様態のルーバー用パネルの取付構造は、各取付部材6,7の固定部61,71に、スペーサーユニット4の厚み方向に向けて切り欠かれた切欠き部62,72が設けられているため、建物に固定される固定部材13,16に設けたねじ部材14,17に、各取付部材6,7の固定部61,71の切欠き部62,72を差し込んで取り付けることができ、溶接による施工が省略できて、施工がしやすい。
また、第四の様態のルーバー用パネルの取付構造では、各取付部材6,7のうち、長辺側スペーサー41の外側に位置する固定部61,71と、建物に固定される固定部材13,16がいずれも、スペーサーユニット4の長手方向から視て、スペーサーユニット4の外形の内側に収まるように構成されている。そのため、第四の様態のルーバー用パネルの取付構造では、建物への取付部分(固定部61,71及び固定部材13,16)が露出しにくくて、収まりがよい。
さらに、実施形態1,2のルーバー用パネルの取付構造のように、本発明に係る第五の態様のルーバー用パネルの取付構造は、上記の第四の構成に加えて、下記の第五の構成を備える。
すなわち、第五の態様のルーバー用パネルの取付構造では、ルーバー用パネル1は、複数のスペーサー40に、スペーサーユニット4の一対の短辺部分を構成する一対の短辺側スペーサー42を含む。
第五の態様のルーバー用パネルの取付構造は、第一固定部材13と第一固定部材13に対向して位置する短辺側スペーサー42との間に介在し、ルーバー用パネル1を第一固定部材13に対して回転自在に支持することのできる第一回転支持部材80をさらに備える。一対の第一取付部材6の切欠き部62は、切り欠かれた向きが互いに逆である。
上記の第五の構成を備えることで、第五の態様のルーバー用パネルの取付構造では、ルーバー用パネル1を自身の長手方向が鉛直方向に対して平行となる起立姿勢で設置する際に、回転支持部材8によってルーバー用パネル1を支持しながら回転させることができる。これにより、第五の態様のルーバー用パネルの取付構造では、建物に固定される固定部材13,16に設けたねじ部材14,17に対して、各取付部材6,7の固定部61,71の切欠き部62,72を差し込んで取り付ける施工が、より容易に行うことができる。
さらに、実施形態1,2のルーバー用パネルの取付構造のように、本発明に係る第六の態様のルーバー用パネルの取付構造は、上記の第四及び第五の構成に加えて、下記の第六の構成を備える。
すなわち、第六の態様のルーバー用パネルの取付構造は、第二固定部材16と第二固定部材16に対向して位置する短辺側スペーサー42との間に介在し、ルーバー用パネル1を第二固定部材16に対して回転自在に支持することのできる第二回転支持部材81をさらに備える。一対の第二取付部材7の切欠き部72は、切り欠かれた向きが互いに逆である。
上記の第六の構成を備えることで、第六の態様のルーバー用パネルの取付構造では、ルーバー用パネル1を自身の長手方向が鉛直方向に対して平行となる起立姿勢で設置する際に、回転支持部材80,81によって上下からルーバー用パネル1を支持しながら回転させることができる。これにより、第六の態様のルーバー用パネルの取付構造では、建物に固定される固定部材13,16に設けたねじ部材14,17に対して、各取付部材6,7の固定部61,71の切欠き部62,72を差し込んで取り付ける施工が、より安定して行うことができる。
さらに、実施形態1〜3のルーバー用パネルの取付構造のように、本発明に係る第七の態様のルーバー用パネルの取付構造は、上記の第四乃至第六の態様のいずれかのルーバー用パネルの取付構造において、下記の第七の構成を備える。
すなわち、第七の態様のルーバー用パネルの取付構造では、一対の第一取付部材6のそれぞれの固定部61は、第一固定部材13の、スペーサーユニット4の厚み方向の端部に引っ掛かることのできる第一引っ掛かり部(固定片部611,612)を有する。一対の第二取付部材7のそれぞれの固定部71は、第二固定部材16の、スペーサーユニット4の厚み方向の端部に引っ掛かることのできる第二引っ掛かり部(固定片部711,712)を有する。
上記の第七の構成を備えることで、第七の態様のルーバー用パネルの取付構造では、取付部材6,7の固定部61,71を固定部材13,16に固定する際に、各引っ掛かり部を固定部材13,16に対して引っ掛けることができるため、固定部材13,16に対する固定部61,71の位置決めを容易に行うことができる。
さらに、実施形態2,3のルーバー用パネルの取付構造のように、本発明に係る第八の態様のルーバー用パネルの取付構造は、上記の第四乃至第七の態様のいずれかのルーバー用パネルの取付構造において、下記の第八の構成を備える。
すなわち、第八の態様のルーバー用パネルの取付構造では、ルーバー用パネル1は、複数のスペーサー40に、スペーサーユニット4の一対の短辺部分を構成する一対の短辺側スペーサー42を含む。
一対の短辺側スペーサー42のうち、第一固定部材13に対向して位置する短辺側スペーサー42には、第一固定部材13側を向く面に凹部420が設けられている。一対の短辺側スペーサー42のうち、第二固定部材16に対向して位置する短辺側スペーサー42には、第二固定部材16側を向く面に凹部420が設けられている。
上記の第八の構成を備えることで、第八の態様のルーバー用パネルの取付構造では、固定部材13,16に設けられるねじ部材14,17を、凹部420内に一部が位置する状態で、ルーバー用パネル1を設置することができ、ルーバー用パネル1と建物(枠材11,12)の間の隙間を極力抑えることができる。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。