JP6753443B2 - パーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法 - Google Patents

パーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、パーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法に関する。
パーフルオロシクロアルケン化合物は、半導体用ドライエッチングガスの他、有機合成用ビルディングブロック等として期待される化合物であり、炭素−炭素二重結合を1つ有する環状化合物である。
このパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法として、例えば、非特許文献1では、バッチ反応でヘキサフルオロブタジエンを300℃で64時間加熱することでヘキサフルオロシクロブテンが47%の収率で得られている。
Journal of Fluorine Chemistry, 61 (1993) 57-83
本開示は、反応の転化率が高く、パーフルオロシクロアルケン化合物を高収率及び高選択率に得ることができる方法を提供することを目的とする。
本開示は、以下の構成を包含する。
項1.一般式(1):
Figure 0006753443
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法であって、
触媒存在下に、
一般式(2):
CR1 2=CR2-CR3=CR4 2 (2)
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の環化反応を行う工程
を備える、製造方法。
項2.一般式(1):
Figure 0006753443
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法であって、
一般式(2):
CR1 2=CR2-CR3=CR4 2 (2)
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の環化反応を気相連続流通式で行う工程
を備える、製造方法。
項3.一般式(1):
Figure 0006753443
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法であって、
触媒存在下に、
一般式(2):
CR1 2=CR2-CR3=CR4 2 (2)
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の環化反応を気相連続流通式で行う工程
を備える、製造方法。
項4.前記触媒が、周期表第1族〜第12族に属する金属元素の少なくとも1種を含むフッ化物である、項1又は3に記載の製造方法。
項5.前記フッ化物が、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び周期表第4族に属する金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むフッ化物である、項4に記載の製造方法。
項6.前記環化反応が、270℃以上で行われる、項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
項7.前記環化反応工程が、前記一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の他、一般式(3):
CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
[式中、R1〜R4は前記に同じである。]
で表されるパーフルオロアルキン化合物も製造する工程である、項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
項8.一般式(3):
CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロアルキン化合物の製造方法であって、
項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法により副生されたパーフルオロシクロアルケン化合物を基質として用いて、前記パーフルオロアルカジエン化合物を得る工程を備える、製造方法。
項9.一般式(1):
Figure 0006753443
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物と、
一般式(3):
CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
[式中、R1〜R4は前記に同じである。]
で表されるパーフルオロアルキン化合物とを含有する組成物であって、
組成物全量を100モル%として、前記一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の含有量が60〜99.9モル%である、組成物。
項10.エッチングガス又は有機合成用ビルディングブロックとして用いられる、項9に記載の組成物。
本開示によれば、反応の転化率が高く、パーフルオロシクロアルケン化合物を高収率及び高選択率に得ることができる。
本明細書において、「含有」は、「含む(comprise)」、「実質的にのみからなる(consist essentially of)」、及び「のみからなる(consist of)」のいずれも包含する概念である。また、本明細書において、数値範囲を「A〜B」で示す場合、A以上B以下を意味する。
1.パーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法(その1:触媒存在下)
本開示のパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法は、一般式(1):
Figure 0006753443
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法であって、
触媒存在下に、
一般式(2):
CR1 2=CR2-CR3=CR4 2 (2)
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の環化反応を行う工程
を備える。
従来は、非特許文献1に示されているように、300℃と高温で反応させた場合であっても、パーフルオロシクロアルケン化合物の収率は47%に過ぎず十分とは言えないうえに加熱条件によってはフルオロシクロアルケン化合物を製造できない例も記載されており、収率の改善は困難であった。本開示においては、反応の転化率が高く、パーフルオロシクロアルケン化合物を高収率及び高選択率に得ることができる。
また、本開示において、気相連続流通式の場合は特に経済的に有利である。気相連続流通式の場合は原料を一括仕込みするバッチ式と比較して、原料が常に供給されるため時間の経過とともに原料濃度が減少することなく速い反応速度を維持できる。よって単位時間当たりにおける高い生産量を達成できる。
一般式(1)及び(2)において、R1〜R4で示されるパーフルオロアルキル基としては、特に制限されず、炭素数1〜6(特に1〜4)のパーフルオロアルキル基が挙げられ、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。
一般式(1)及び(2)において、R1〜R4としては、反応の転化率、得られるパーフルオロシクロアルケン化合物の高収率及び高選択率等の観点から、いずれもフッ素原子であることが好ましい。なお、R1〜R4は同一でも異なっていてもよい。
以上から、製造しようとする一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物は、例えば、
Figure 0006753443
等が挙げられる。
また、以上のような条件を満たす一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物としては、例えば、CF2=CFCF=CF2、CF2=CFCF=CFCF3、CF3CF=CFCF=CFCF3、CF(CF3)=CFCF=CF2、C(CF3)2=CFCF=CF2、CF(CF3)=CFCF=CF(CF3)、C(CF3)2=CFCF=CF(CF3)、C(CF3)2=CFCF=C(CF3)2、CF2=C(CF3)C(CF3)=CF2等が挙げられる。これらの一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。このようなパーフルオロアルカジエン化合物は、公知又は市販品を採用することができる。また、特開2001−192345号公報等の常法にしたがって合成することも可能である。
本開示においては、環化反応の触媒としては、特に制限されないが、反応の転化率が特に高く、パーフルオロシクロアルケン化合物をより高収率及び高選択率に得ることができる観点から、周期表第1族〜第12族に属する金属元素の少なくとも1種を含むフッ化物が好ましく、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族に属する金属元素等の少なくとも1種を含むフッ化物が好ましく、ナトリウム、マグネシウム、ジルコニウム等の少なくとも1種を含むフッ化物がさらに好ましい。環化反応の触媒には、上記した金属元素が1種のみ含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。
このような条件を満たす環化反応の触媒としては、例えば、NaF、MgF2、ZrF4等が挙げられる。これらの環化反応の触媒として使用するフッ化物は単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
以上のような環化反応の触媒の使用量は触媒量とすることができ、特に制限されないが、反応の転化率が特に高く、パーフルオロシクロアルケン化合物をより高収率及び高選択率に得ることができる観点から、時間あたりのパーフルオロアルカジエン化合物供給速度に対する触媒重量比(W/F)は0.1〜200g・sec./ccが好ましく、0.5〜150g・sec./ccがより好ましい。なお、環化反応の触媒を複数使用する場合は、その合計量が上記範囲内となるように調整することが好ましい。上記のW/Fは特に気相反応の場合の触媒量を特定したものであるが、液相反応を採用する場合も、フッ化物の使用量は触媒量とすることができ、適宜調整することができる。
本開示の製造方法において、環化反応工程は、基質である一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物と、環化反応の触媒以外にも、伝熱や触媒濃度を薄める目的で、金属ニッケル(特に金属ニッケルビーズ)や活性炭等を、W/Fが0.1〜200g・sec./cc、特に0.5〜150 g・sec./ccになるように使用することも可能である。上記のW/Fは特に気相反応の場合の使用量を特定したものであるが、液相反応を採用する場合も、金属ニッケルや活性炭の使用量は適宜調整することができる。
本開示の製造方法は、液相中で行うことも可能であるが、気相中、特に固定床反応器を用いた気相連続流通式で行うことが好ましい。気相連続流通式で行う場合は、装置、操作等を簡略化できるとともに、経済的に有利である。
本開示の製造方法において、環化反応工程は加熱して行われることが好ましい。具体的には、系中に基質である一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物と、環化反応の触媒とを接触させた後に加熱することが好ましい。この際の加熱温度は、反応の転化率が特に高く、パーフルオロシクロアルケン化合物をより高収率及び高選択率に得ることができる観点から、270℃以上が好ましく、320〜800℃がより好ましい。
本開示の製造方法において、環化反応工程における雰囲気は特に制限はなく、例えば、反応雰囲気は不活性ガス雰囲気(窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気等)が好ましく、反応時間(最高到達温度における維持時間)は反応が十分に進行する程度とすることができる。
本開示の製造方法においては、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物のみならず、一般式(3):
CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
[式中、R1〜R4は前記に同じである。]
で表されるパーフルオロアルキン化合物も製造され得る。なお、一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物の詳細については後述する。
このため、反応終了後は、必要に応じて常法にしたがって精製処理を行い、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物を得ることができる。
また、本開示の製造方法により製造された一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物については、必要に応じて常法にしたがって精製処理を行った後に、当該パーフルオロシクロアルケン化合物を基質として用いて、一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物を得ることも可能である。この際の方法や条件等については、特開2014−058488号公報に記載のものを採用することができる。好ましい具体例も採用することができる。
具体的には、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物を基質として用いて、異性化触媒を用いた異性化により一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物を得ることができる。この工程は、気相中、特に固定床反応器を用いた気相連続流通式で行うことができるが、バッチ式反応により行うことも可能である。
異性化反応における触媒として、低吸湿性であるため大気中で扱いやすく、高活性、高選択率の得られるフッ化ナトリウムを使用することが好ましい。フッ化ナトリウムそのものを触媒とする場合は、粉末状でもよいが、ペレット状の方が気相連続流通式反応に好ましい。また、フッ化ナトリウムをアルミナ、多孔性フッ化アルミニウム、活性炭、シリカ、ゼオライト等の担体に担持させたものを使用することも可能である。また、フッ化ナトリウムに他の成分を混合して使用することも可能である。
異性化反応の温度は、通常200〜800℃が好ましく、400〜600℃がより好ましい。
2.パーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法(その2:気相連続流通式)
本開示の製造方法においては、一般式(1):
Figure 0006753443
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法であって、
一般式(2):
CR1 2=CR2-CR3=CR4 2 (2)
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の環化反応を気相連続流通式で行う工程
を備える方法によっても、パーフルオロシクロアルケン化合物を製造することができる。この方法においても、反応の転化率が高く、パーフルオロシクロアルケン化合物を高収率及び高選択率に得ることができる。
一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物及び一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物としては、上記「1.パーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法(その1:触媒存在下)」で説明したものを採用できる。好ましい具体例も同様である。
本開示においては、環化反応の触媒を使用することが好ましい。このような触媒としては、反応の転化率が特に高く、パーフルオロシクロアルケン化合物をより高収率及び高選択率に得ることができる観点から、周期表第1族〜第12族に属する金属元素の少なくとも1種を含むフッ化物が好ましく、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族に属する金属元素等の少なくとも1種を含むフッ化物が好ましく、ナトリウム、マグネシウム、ジルコニウム等の少なくとも1種を含むフッ化物がさらに好ましい。環化反応の触媒には、上記した金属元素が1種のみ含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。このような環化反応の触媒は、上記「1.パーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法(その1:触媒存在下)」で説明したものを採用できる。好ましい具体例や含有量も同様である。触媒を使用する場合、その使用量は触媒量とすることができ、特に制限されないが、反応の転化率が特に高く、パーフルオロシクロアルケン化合物をより高収率及び高選択率に得ることができる観点から、時間あたりのパーフルオロアルカジエン化合物供給速度に対する触媒重量比(W/F)は0.1〜200g・sec./ccが好ましく、0.5〜150 g・sec./ccがより好ましい。なお、環化反応の触媒を複数使用する場合は、その合計量が上記範囲内となるように調整することが好ましい。
本開示の製造方法において、環化反応工程は、基質である一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物と、環化反応の触媒以外にも、伝熱や触媒濃度を薄める目的で、金属ニッケル(特に金属ニッケルビーズ)や活性炭等を、W/Fが0.1〜200g・sec./cc、特に0.5〜150g・sec./ccになるように使用することも可能である。
本開示の製造方法は、固定床反応器を用いた気相連続流通式で行う。気相連続流通式で行う場合は、装置、操作等を簡略化できるとともに、経済的に有利である。
本開示の製造方法において、環化反応工程は加熱して行われることが好ましい。具体的には、基質である一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物と、必要に応じて環化反応の触媒とを接触させた後に加熱することが好ましい。この際の加熱温度は、反応の転化率が特に高く、パーフルオロシクロアルケン化合物をより高収率及び高選択率に得ることができる観点から、270℃以上が好ましく、280〜800℃がより好ましい。なお、加熱温度については、触媒を使用しない場合は280〜800℃が特に好ましく、触媒を使用する場合は320〜800℃が特に好ましい。
本開示の製造方法において、環化反応工程における雰囲気は特に制限はなく、例えば、反応雰囲気は不活性ガス雰囲気(窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気等)が好ましく、反応時間(最高到達温度における維持時間)は反応が十分に進行する程度とすることができる。
本開示の製造方法においては、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物のみならず、一般式(3):
CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
[式中、R1〜R4は前記に同じである。]
で表されるパーフルオロアルキン化合物も製造され得る。なお、一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物の詳細については後述する。
このため、反応終了後は、必要に応じて常法にしたがって精製処理を行い、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物を得ることができる。
また、本開示の製造方法により製造された一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物については、必要に応じて常法にしたがって精製処理を行った後に、当該パーフルオロシクロアルケン化合物を基質として用いて、一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物を得ることも可能である。この際の方法や条件等については、上記したものを採用できる。
3.パーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法(その3:触媒存在下且つ気相連続流通式)
本開示の製造方法においては、一般式(1):
Figure 0006753443
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法であって、
触媒存在下に、
一般式(2):
CR1 2=CR2-CR3=CR4 2 (2)
[式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の環化反応を気相連続流通式で行う工程
を備える方法によっても、パーフルオロシクロアルケン化合物を製造することができる。この方法においても、反応の転化率が高く、パーフルオロシクロアルケン化合物を高収率及び高選択率に得ることができる。
一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物、一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物及び触媒としては、上記「1.パーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法(その1:触媒存在下)」で説明したものを採用できる。好ましい具体例も同様である。
本開示の製造方法において、環化反応工程は、基質である一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物と、環化反応の触媒以外にも、伝熱や触媒濃度を薄める目的で、金属ニッケル(特に金属ニッケルビーズ)や活性炭等を、W/Fが0.1〜200g・sec./cc、特に0.5〜150g・sec./ccになるように使用することも可能である。
本開示の製造方法は、固定床反応器を用いた気相連続流通式で行う。気相連続流通式で行う場合は、装置、操作等を簡略化できるとともに、経済的に有利である。
本開示の製造方法において、環化反応工程は加熱して行われることが好ましい。具体的には、基質である一般式(2)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物と、環化反応の触媒とを接触させた後に加熱することが好ましい。この際の加熱温度は、反応の転化率が特に高く、パーフルオロシクロアルケン化合物をより高収率及び高選択率に得ることができる観点から、270℃以上が好ましく、320〜800℃がより好ましい。
本開示の製造方法において、環化反応工程における雰囲気は特に制限はなく、例えば、反応雰囲気は不活性ガス雰囲気(窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気等)が好ましく、反応時間(最高到達温度における維持時間)は反応が十分に進行する程度とすることができる。
本開示の製造方法においては、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物のみならず、一般式(3):
CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
[式中、R1〜R4は前記に同じである。]
で表されるパーフルオロアルキン化合物も製造され得る。なお、一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物の詳細については後述する。
このため、反応終了後は、必要に応じて常法にしたがって精製処理を行い、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物を得ることができる。
また、本開示の製造方法により製造された一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物については、必要に応じて常法にしたがって精製処理を行った後に、当該パーフルオロシクロアルケン化合物を基質として用いて、一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物を得ることも可能である。この際の方法や条件等については、上記したものを採用できる。
4.パーフルオロシクロアルケン組成物
以上のようにして、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物を得ることができるが、上記のように、一般式(1)で表されるパーフルオロアルカジエン化合物と、一般式(3):
CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
[式中、R1〜R4は前記に同じである。]
で表されるパーフルオロアルキン化合物とを含有する、パーフルオロシクロアルケン組成物の形で得られることもある。この本開示のパーフルオロシクロアルケン組成物において、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物は単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物としては、例えば、CF3C≡CCF3、CF3C≡CCF2CF3、CF3C≡CCF(CF3)2、CF3C≡CC(CF3)3、CF3CF2C≡CCF2CF3、CF3CF2C≡CCF(CF3)2、CF3CF2C≡CC(CF3)3、(CF3)2CFC≡CCF(CF3)2、(CF3)2CFC≡CC(CF3)3、(CF3)3CC≡CC(CF3)3等が挙げられる。一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物は単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
この本開示のパーフルオロシクロアルケン組成物において、本開示のパーフルオロシクロアルケン組成物の総量を100モル%として、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の含有量は60〜99.9モル%が好ましく、70〜99.8モル%がより好ましく、80〜99.7モル%がさらに好ましい。また、一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物の含有量は、同様に本開示のパーフルオロシクロアルケン組成物の総量を100モル%として、0.1〜40モル%が好ましく、0.2〜30モル%がより好ましく、0.3〜20モル%がさらに好ましい。
また、本開示の製造方法によれば、上記一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物及び一般式(3)で表されるパーフルオロアルキン化合物以外にも、
一般式(4A):
CR1 2=CR2-CFR3-CFR4 2 (4A)
[式中、R1〜R4は前記に同じである。]
で表されるパーフルオロアルケン化合物や、
一般式(4B):
CFR1 2-CR2=CH-CFR4 2 (4B)
[式中、R1〜R4は前記に同じである。]
で表されるフルオロアルケン化合物
等も製造され得る。
このため、本開示のパーフルオロシクロアルケン組成物には、一般式(4A)で表されるパーフルオロアルケン化合物や、一般式(4B)で表されるフルオロアルケン化合物も含まれ得る。本開示のパーフルオロシクロアルケン組成物中に一般式(4A)で表されるパーフルオロアルケン化合物が含まれる場合、その含有量は、エッチャント性能の点から、パーフルオロシクロアルケン組成物の総量を100モル%として、0.05モル%以下が好ましく、0.03モル%以下がより好ましい。また、製造コストの点から、0.0001モル%以上が好ましく、0.0002モル%以上がより好ましい。また、本開示のパーフルオロシクロアルケン組成物中に一般式(4B)で表されるフルオロアルケン化合物が含まれる場合、その含有量は、エッチャント性能の点から、パーフルオロシクロアルケン組成物の総量を100モル%として、0.3モル%以下が好ましく、0.2モル%以下がより好ましい。また、製造コストの点から、0.001モル%以上が好ましく、0.002モル%以上がより好ましい。
なお、本開示の製造方法によれば、パーフルオロシクロアルケン組成物として得られた場合であっても、上記のように一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物を特に高収率且つ高選択率で得ることができるため、パーフルオロシクロアルケン組成物中の一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物以外の成分を少なくすることが可能であるため、一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物を得るための精製の労力を削減することができる。
このような本開示のパーフルオロシクロアルケン組成物は、上記したパーフルオロシクロアルケン化合物単独の場合と同様に、半導体、液晶等の最先端の微細構造を形成するためのエッチングガスの他、有機合成用ビルディングブロック等の各種用途に有効利用できる。なお、有機合成用ビルディングブロックとは、反応性が高い骨格を有する化合物の前駆体となり得る物質を意味する。例えば、本開示の本開示のパーフルオロシクロアルケン組成物とCF3Si(CH3)3等の含フッ素有機ケイ素化合物とを反応させると、CF3基等のフルオロアルキル基を導入して洗浄剤や含フッ素医薬中間体となり得る物質に変換することが可能である。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能である。
以下に実施例を示し、本開示の特徴を明確にする。本開示はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1:触媒NaF;W/F= 30g・sec./cc;350℃
触媒として、フッ化ナトリウム(NaF)を金属製管状反応器に充填した。この反応管を350℃まで加熱してW/Fが30g・sec./ccとなるようにヘキサフルオロブタジエン(CF2CF=CFCF2)を反応管に供給することで、気相連続流通式で反応を進行させた。約1時間経過後、反応管からの流出ガスをガスクロトマトグラフィーで分析したところ、転化率は99.2モル%であり、各成分の選択率は、1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-シクロブテン(c-C4F6)が98.1モル%、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(CF3C≡CCF3)が1.60モル%、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-1-ブテン(CF2=CFCF2CF3)が0.00272モル%(E体及びZ体の合計量)、1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン(CF3CF=CHCF3)が0.0492モル%(E体及びZ体の合計量)、その他副生成物が合計0.245モル%であった。
実施例2:触媒NaF;W/F= 30g・sec./cc;400℃
加熱温度を400℃としたこと以外は実施例1と同様に反応を進行させた。約1時間経過後、反応管からの流出ガスをガスクロトマトグラフィーで分析したところ、転化率は99.3モル%であり、各成分の選択率は、1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-シクロブテン(c-C4F6)が98.3モル%、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(CF3C≡CCF3)が0.696モル%、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-1-ブテン(CF2=CFCF2CF3)が0.00215モル%(E体及びZ体の合計量)、1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン(CF3CF=CHCF3)が0.0410モル%(E体及びZ体の合計量)、その他副生成物が合計0.956モル%であった。
実施例3:触媒NaF;W/F= 90g・sec./cc;400℃
W/Fを90g・sec./ccとし、加熱温度を400℃としたこと以外は実施例1と同様に反応を進行させた。約1時間経過後、反応管からの流出ガスをガスクロトマトグラフィーで分析したところ、転化率は98.9モル%であり、各成分の選択率は、1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-シクロブテン(c-C4F6)が98.3モル%、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(CF3C≡CCF3)が0.941モル%、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-1-ブテン(CF2=CFCF2CF3)が0.0238モル%(E体及びZ体の合計量)、1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン(CF3CF=CHCF3)が0.0391モル%(E体及びZ体の合計量)、その他副生成物が合計0.695モル%であった。
実施例4:触媒MgF 2 ;W/F= 30g・sec./cc;350℃
触媒としてMgF2を使用したこと以外は実施例1と同様に反応を進行させた。約1時間経過後、反応管からの流出ガスをガスクロトマトグラフィーで分析したところ、転化率は99.7モル%であり、各成分の選択率は、1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-シクロブテン(c-C4F6)が98.3モル%、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(CF3C≡CCF3)が1.21モル%、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-1-ブテン(CF2=CFCF2CF3)が0.00220モル%(E体及びZ体の合計量)、1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン(CF3CF=CHCF3)が0.0440モル%(E体及びZ体の合計量)、その他副生成物が合計0.414モル%であった。
実施例5:触媒MgF 2 ;W/F= 30g・sec./cc;400℃
触媒としてMgF2を使用し、加熱温度を400℃としたこと以外は実施例1と同様に反応を進行させた。約1時間経過後、反応管からの流出ガスをガスクロトマトグラフィーで分析したところ、転化率は99.8モル%であり、各成分の選択率は、1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-シクロブテン(c-C4F6)が99.0モル%、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(CF3C≡CCF3)が0.340モル%、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-1-ブテン(CF2=CFCF2CF3)が0.00190モル%(E体及びZ体の合計量)、1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン(CF3CF=CHCF3)が0.00440モル%(E体及びZ体の合計量)、その他副生成物が合計0.654モル%であった。
実施例6:触媒ZrF 4 ;W/F=15g・sec./cc;350℃
触媒としてZrF4を使用し、W/Fを15g・sec./ccとしたこと以外は実施例1と同様に反応を進行させた。約1時間経過後、反応管からの流出ガスをガスクロトマトグラフィーで分析したところ、転化率は99.1モル%であり、各成分の選択率は、1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-シクロブテン(c-C4F6)が95.3モル%、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(CF3C≡CCF3)が3.71モル%、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-1-ブテン(CF2=CFCF2CF3)が0.0163モル%(E体及びZ体の合計量)、1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン(CF3CF=CHCF3)が0.0851モル%(E体及びZ体の合計量)、その他副生成物が合計0.923モル%であった。
実施例7:触媒ZrF 4 ;W/F=30g・sec./cc;350℃
触媒としてZrF4を使用したこと以外は実施例1と同様に反応を進行させた。約1時間経過後、反応管からの流出ガスをガスクロトマトグラフィーで分析したところ、転化率は99.5モル%であり、各成分の選択率は、1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-シクロブテン(c-C4F6)が96.3モル%、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロ-2-ブチン(CF3C≡CCF3)が2.68モル%、1,1,2,3,3,4,4,4-オクタフルオロ-1-ブテン(CF2=CFCF2CF3)が0.0127モル%(E体及びZ体の合計量)、1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン(CF3CF=CHCF3)が0.118モル%(E体及びZ体の合計量)、その他副生成物が合計0.916モル%であった。
実施例8:触媒なし;W/F= 30g・sec./cc;300℃
触媒を使用せず、加熱温度を300℃としたこと以外は実施例1と同様に反応を進行させた。約1時間経過後、反応管からの流出ガスをガスクロトマトグラフィーで分析したところ、転化率は97.9モル%であり、各成分の選択率は、1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-シクロブテン(c-C4F6)が77.8モル%、その他副生成物が合計22.2モル%であった。
実施例9:触媒なし;W/F= 30g・sec./cc;400℃
触媒を使用せず、加熱温度を400℃としたこと以外は実施例1と同様に反応を進行させた。約1時間経過後、反応管からの流出ガスをガスクロトマトグラフィーで分析したところ、転化率は98.1モル%であり、各成分の選択率は、1,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロ-1-シクロブテン(c-C4F6)が67.4モル%、その他副生成物が合計32.6モル%であった。
結果を表1に示す。
Figure 0006753443

Claims (9)

  1. 一般式(1):
    Figure 0006753443
    [式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法であって、
    触媒存在下に、
    一般式(2):
    CR1 2=CR2-CR3=CR4 2 (2)
    [式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の環化反応を行う工程
    を備え、前記触媒は、周期表第1族〜第12族に属する金属元素の少なくとも1種を含むフッ化物である、製造方法。
  2. 一般式(1):
    Figure 0006753443
    [式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法であって、
    一般式(2):
    CR1 2=CR2-CR3=CR4 2 (2)
    [式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の環化反応を気相連続流通式で行う工程
    を備え、前記工程は、触媒非存在下であるか、周期表第1族〜第12族に属する金属元素の少なくとも1種を含むフッ化物である触媒の存在下に行う、製造方法。
  3. 一般式(1):
    Figure 0006753443
    [式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の製造方法であって、
    触媒存在下に、
    一般式(2):
    CR1 2=CR2-CR3=CR4 2 (2)
    [式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の環化反応を気相連続流通式で行う工程
    を備え、前記触媒は、周期表第1族〜第12族に属する金属元素の少なくとも1種を含むフッ化物である、製造方法。
  4. 前記フッ化物が、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び周期表第4族に属する金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むフッ化物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記環化反応が、270℃以上で行われる、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記環化反応工程が、前記一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の他、一般式(3):
    CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
    [式中、R1〜R4は前記に同じである。]
    で表されるパーフルオロアルキン化合物も製造する工程である、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 一般式(3):
    CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
    [式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]
    で表されるパーフルオロアルキン化合物の製造方法であって、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法により副生されたパーフルオロシクロアルケン化合物を基質として用いて、前記パーフルオロアルキン化合物を得る工程を備える、製造方法。
  8. 一般式(1):
    Figure 0006753443
    [式中、R1〜R4は同一又は異なって、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示す。]で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物と、
    一般式(3):
    CR1 2R2-C≡C-CR3R4 2 (3)
    [式中、R1〜R4は前記に同じである。]
    で表されるパーフルオロアルキン化合物とを含有する組成物であって、
    組成物全量を100モル%として、前記一般式(1)で表されるパーフルオロシクロアルケン化合物の含有量が60〜99.9モル%である、組成物。
  9. エッチングガス又は有機合成用ビルディングブロックとして用いられる、請求項に記載の組成物。
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