JP6752599B2 - 耐震構造及び耐震補強方法 - Google Patents

耐震構造及び耐震補強方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6752599B2
JP6752599B2 JP2016056911A JP2016056911A JP6752599B2 JP 6752599 B2 JP6752599 B2 JP 6752599B2 JP 2016056911 A JP2016056911 A JP 2016056911A JP 2016056911 A JP2016056911 A JP 2016056911A JP 6752599 B2 JP6752599 B2 JP 6752599B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brace
braces
fixing portion
fixing
pair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016056911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017172139A (ja
JP2017172139A5 (ja
Inventor
陽介 荒木
陽介 荒木
賞子 三浦
賞子 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Homes Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Homes Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Homes Corp filed Critical Asahi Kasei Homes Corp
Priority to JP2016056911A priority Critical patent/JP6752599B2/ja
Publication of JP2017172139A publication Critical patent/JP2017172139A/ja
Publication of JP2017172139A5 publication Critical patent/JP2017172139A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6752599B2 publication Critical patent/JP6752599B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

本発明は、耐震構造及び耐震補強方法に関する。
従来から住宅等の建物において、一対の柱間で互いに交差する第1の斜材及び第2の斜材を備えた耐力壁を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。第1の斜材は、一方の柱の柱頭と他方の柱の柱脚とが連結され、第2の斜材は、一方の柱の柱脚と他方の柱の柱頭とが連結されて、第1の斜材及び第2の斜材が交差している。また、この耐力壁では、第1の斜材が2本以上設けられていると共に、第2の斜材が2本以上設けられている。
特開2015−1115号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、柱に接続された固定部と斜材とを溶接によって接合しているので、溶接部の強度が確保されるように溶接の品質管理が必要となり、作業工数もかかる。
本発明は、斜材であるブレースを柱に固定する際に、溶接の品質管理が不要で作業工数を抑えた耐震構造及び耐震補強方法を提供することを目的とする。
本発明の耐震構造は、柱及び梁によって構成された構造体に対しブレースが取り付けられた耐震構造であって、ボルト穴が形成され、構造体に固定された又は構造体の一部である固定部と、同一の方向に延在し、固定部に固定された一対のブレースと、を備え、固定部の前記ボルト穴に挿通された同一のボルトによって、一対のブレースが同一の固定部に対してボルト接合されている。
この耐震構造では、一対のブレースが同一の固定部に対して、溶接による接合ではなく、共通のボルトによってボルト接合されているので、溶接の品質管理が不要となり、ブレースを接合する際の作業工数を削減することができる。
また、一対のブレースは、固定部を挟んだ状態でボルト接合されている構成でもよい。この構成の耐震構造によれば、一対のブレースが固定部を挟んだ状態でボルト接合されているので、ブレースから固定部に伝わる構造的な力の偏りを抑制できる。
また、固定部は、板状であって、柱に固定されており、柱の中心軸線を含む面に沿っており、ブレースは、軸力材と、軸力材の長手方向の端部に設けられ固定部に固定される板状の固定片と、を備え、固定片は、軸力材の軸心からずれた位置に配置され、その一方の面が固定部の一方の面に当接されてボルト接合されており、軸力材は、固定部に対して固定片が固定された状態において、柱の中心軸線を含む面に対し直交する方向において固定片よりも固定部側に配置されている構成でもよい。この構成の耐震構造によれば、軸力材を固定部側に配置することができるので、ブレースを含む壁体を薄くすることができる。
また、固定部は、板状であって、柱の中心軸線を含む面に沿っており、ブレースは、軸力材と、軸力材の長手方向の端部に設けられ固定部に固定される板状の固定片と、を備え、固定片は、軸力材の軸心からずれた位置に配置され、その一方の面が固定部の一方の面に当接されてボルト接合されており、軸力材は、固定部に対して固定片が固定された状態において、柱の中心軸線を含む面に対し直交する方向において固定片よりも固定部とは反対側に配置されている構成でもよい。この構成の耐震構造によれば、軸力材が固定部側とは反対側に配置されて、軸力材同士の干渉を抑制することができ、軸力材の外径を大きくすることもできる。
また、ブレースは、軸力材を有し、一対のブレースにおいて、軸力材の外径が互いに異なっていてもよい。これにより必要な構造耐力に応じて、一対のブレースが負担する軸力を容易に調整することができる。
また、ブレースの固定片と固定部との間には、スペーサが配置されている構成でもよい。これにより、一対の軸力材同士の間隔が大きくなるので、軸力材同士の干渉を抑制することができる。
また、固定部のボルト穴の位置と径に対応する開口が形成され、固定部とブレースとの間に固定されて固定部を補強する補強材を備える構成でもよい。これにより、固定部の強度が向上され、より大きな軸力を負担するブレースを使用することができる。
また、本発明は、柱及び梁によって構成された構造体を有する建物を補強する耐震補強方法であって、建物は、ボルト穴が形成され構造体に固定された又は構造体の一部である固定部と、柱及び梁によって構成された構造体に対し取り付けられ、固定部にボルト接合されることで、構造体に固定された既存のブレースと、を備え、耐震補強方法は、既存のブレースを固定するボルト接合を解除する解除工程と、既存のブレースに対して新たなブレースをその軸心方向が同一の方向となるように配置して、これらの一対のブレースを、固定部に対してボルト接合するブレース設置工程と、を含み、ブレース設置工程では、固定部のボルト穴に同一のボルトを挿通して、この同一のボルトによって一対のブレースを同一の固定部に対してボルト接合する。
この耐震補強方法では、柱に固定された又は柱の一部である既存の固定部を利用して、既存のブレースの他に、新たな別のブレースを追加することができ、建物を耐震補強することができる。
また、固定部は、板状であって、柱の中心軸線を含む面に沿っており、既存のブレース及び新たなブレースは、軸力材と、軸力材の長手方向の端部に設けられ固定部に固定される板状の固定片と、を備え、固定片は、軸力材の軸心からずれた位置に配置され、その一方の面が固定部の一方の面に当接されてボルト接合されており、解除工程の前段階において、既存ブレースの軸力材は、柱の中心軸線を含む面に対し直交する方向において固定片よりも固定部側に配置されており、ブレース設置工程において、既存のブレース及び新たなブレースを、軸力材が柱の中心軸線を含む面に対し直交する方向において固定片よりも固定部とは反対側となるように配置して、固定片で固定部を挟んだ状態でボルト接合するようにしてもよい。
本発明によれば、一対のブレースを柱に固定する際に、溶接の品質管理を不要とし作業工数を抑えることができる。
本発明の第1実施形態の耐震構造を示す正面図である。 図1中の柱脚部を示す斜視図である。 図3に示す柱脚部の側面図である。 図3に示す柱脚部の正面図である。 図1中の間柱の柱頭部と梁との接合部を拡大して示す斜視図である。 図1中の通し柱と梁との接合部を拡大して示す斜視図である。 一対のブレースの配置のパターンを示す概略図である。 固定部に固定された補強材を示す正面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(全体構造)
図1に示される壁構造体1は、鉄骨造の建物(例えば、規格化された柱や梁等を使用するプレハブ住宅など)の外壁部または内壁部に使用される構造体である。壁構造体1は、躯体2を備え、この躯体2は柱3及び梁4が接合されて構成されている。本実施形態では地上階の壁構造体1について説明するが、この壁構造体1は2階以上の各階にも設置されている。
柱3は、上下方向(Z方向)に延在し、水平方向(X方向)に離間して複数設けられている。図1では、通し柱5と間柱6とからなる一対の柱3を図示している。通し柱5は、図示右側に配置され、1階から2階に亘って延在し、間柱6によって支持された梁4よりも上方に延びている。間柱6は、図示左側に配置され、基礎7と梁4との間で上下方向に延在している。
通し柱5は、柱本体8、柱頭部(不図示)及び柱脚部9を備え、間柱6は、柱本体10、柱頭部11及び柱脚部12を備える。
梁4は、例えばH形鋼であり、水平方向に延在している。梁4の一端側(図示右側の端部)は、通し柱5に固定されている。また、梁4は、間柱6によって下方から支持されている。
柱3は、建物の基礎7から上方に突出するアンカーボルト13を介して基礎7に固定されている。具体的には、図2〜図4に示されるように、柱脚部9,12がアンカーボルト13によって基礎7に対して固定されている。
(柱脚部)
次に図2〜図4を参照して柱脚部12について説明する。図2では、間柱6において柱本体10の下端に設けられた柱脚部12を示し、図3及び図4では、通し柱5において柱本体8の下端に設けられた柱脚部9を示している。柱脚部9,12は、一部異なる点があるが基本的に同様の構成である。
柱脚部9,12は、基礎7上に配置される底板14と、柱本体10の下端部に連結された下端板15と、底板14及び下端板15に連結された固定部16とを備えている。底板14は矩形の板であり、底板14にはアンカーボルト13を挿通させるためのボルト穴が複数設けられている。底板14は板厚方向が上下方向に沿うように配置されている。なお、間柱6の固定部16は、後述する一対のブレース31,32を固定する固定部として機能する。通し柱5の固定部16は、後述する一対のブレース33,34を固定する固定部として機能する。
下端板15は矩形の板であり、柱本体8,10の下端部に溶接されている。下端板15は板厚方向が上下方向に沿うように配置され、上下方向において底板14と離間して配置されている。
固定部16は、互いに交差するように配置された第1固定板17及び第2固定板18を備え、水平方向に切った切断面が十字を成すように形成されている。第1固定板17は板厚方向が建物の壁体の厚み方向(Y方向、柱の長手方向に直交する方向で、且つ、一対の柱が対向する方向に直交する方向)に沿うように配置されている。第1固定板17の下端部は底板14に溶接され、第1固定板17の上端部は下端板15に溶接されている。同様に、第2固定板18の下端部は底板14に溶接され、第2固定板18の上端部は下端板15に溶接されている。また、第1固定板17には、一対のブレース31〜34をボルト接合する際にボルト43が挿通されるボルト穴が形成されている。このボルト穴は、第1固定板17の板厚方向に貫通している。ボルト穴は、工場において加工されている。また、第1固定板17及び第2固定板18は、柱本体8,10の中心軸線を含む面に沿って配置されている。
また、図3及び図4に示されるように、通し柱5の下端部に設けられた柱脚部9の第2固定板18には、ボルト穴が設けられている。第2固定板18に設けられたボルト穴は、例えば第1固定板17に設けられたボルト穴よりも高い位置に配置されている。
(柱頭部)
次に図5を参照して柱頭部について説明する。柱頭部11は、柱本体10の上端部に連結された上端板19と、上端板19に連結された固定部20と、梁4と接合される接合片21とを備えている。上端板19は矩形の板であり、柱本体10の上端部に溶接されている。上端板19は板厚方向が上下方向に沿うように配置されている。
接合片21は板状を成し板厚方向が上下方向に沿うように配置され、上下方向において上端板19と離間して配置されている。また、接合片21は上下方向において梁4の下フランジ4cと対向して配置されている。接合片21には上下方向に貫通するボルト穴(不図示)が設けられている。接合片21は、例えば固定部20の第1固定板22の上端部が折り曲げられて形成されている。接合片21は、例えば柱本体10の中心から屋外側に折り曲げられている。接合片21は、接合片21及び下フランジ4cを貫通するボルト45Bを用いて、下フランジ4cに対してボルト接合されている。
固定部20は、互いに交差するように配置された第1固定板22及び第2固定板23を備え、水平方向に切った切断面が十字を成すように形成されている。第1固定板22は板厚方向が建物の壁体の厚み方向に沿うように配置されている。換言すれば、平面視において、梁4が延在する方向に対して直交する方向に、第1固定板22の板厚方向が配置されている。第1固定板22の下端部は上端板19に溶接され、第1固定板22の上端部は板厚方向に折り曲げられて上述したように接合片21を形成している。また、第1固定板22の下端部は上端板19に溶接されている。なお、固定部20の第1固定板22は、一対のブレース33,34を固定する固定部として機能する。また、第1固定板22及び第2固定板23は、柱本体10の中心軸線を含む面に沿って配置されている。
(通し柱と梁との接合部)
図6は、通し柱5と梁4との接合部を拡大して示す斜視図である。図6では、屋内側を斜め上方から示している。また、図6では、通し柱5の両側に梁4が配置されている場合を図示している。なお、図1では、通し柱5の片側に梁4が接続されている構成を示しているが、図6に示されるように、通し柱5の両側(X方向の両側)に梁4が接続されている構成でもよい。また、図示はしないが、壁体の厚み方向(Y方向)に延在する梁が通し柱5に対して接続されていてもよい。
梁4は、柱梁接合金物24及びガゼットプレート25を介して、通し柱5にボルト接合されている。柱梁接合金物24は、柱本体8の側壁8aにボルト接合され、ガゼットプレート25は、梁4の長手方向の端部に溶接されている。図6において図示右側に配置された梁4の場合には、ウエブ4aの屋外側にガゼットプレート25が配置され、図示左側に配置された梁4の場合には、ウエブ4aの屋内側にガゼットプレート25が配置されている。
柱本体8の側壁8aには、柱梁接合金物24を通し柱5に固定するための複数のボルト穴が設けられている。柱梁接合金物24は、通し柱5の側壁8aに固定される柱側固定片26と、ガゼットプレート25に固定される梁側固定片27とを備えている。柱側固定片26及び梁側固定片27は板状を成し、互いに交差するように配置され、柱梁接合金物24はT字を成している。
柱側固定片26は、通し柱5の側壁8aに当接されて通し柱5に対してボルト固定されている。柱側固定片26は上下方向に延在し、柱側固定片26の上端部は、梁4の上フランジ4bよりも上方に張り出すように形成され、柱側固定片26の下端部は、梁4の下フランジ4cよりも下方に張り出すように形成されている。
梁側固定片27は、柱側固定片26に対して例えば溶接されている。梁側固定片27の板厚方向は、梁4のウエブ4aの板厚方向に沿うように配置されている。梁側固定片27は上下方向に延在し、梁側固定片27の上端部は、梁4の上フランジ4bよりも上方に張り出すように形成され、梁側固定片27の下端部は、梁4の下フランジ4cよりも下方に張り出すように形成されている。また、梁側固定片27には、複数のボルト穴28が形成されている。なお、柱梁接合金物24は、一対のブレース31,32を固定する固定部として機能する。また、柱梁接合金物24の梁側固定片27は、柱本体8の中心軸線を含む面に沿って配置されている。
ガゼットプレート25は板状を成し、梁4が延在する方向において、一端部が柱梁接合金物24に接合され、他端部が梁4のウエブ4aに溶接されている。ガゼットプレート25と柱梁接合金物24とはボルト接合されている。本実施例では、ガゼットプレート25は、梁4に対して溶接されているが、梁4に対してボルト接合されていてもよい。なお、柱梁接合金物24が、直接、梁4に接合されている構成でもよい。
(ブレース)
ここで、壁構造体1は、一対の柱3(5,8)間で当該一対の柱3に対して傾斜して配置されたブレース31〜34を備えている。壁構造体1は、具体的には、通し柱5に接続された柱梁接合金物(通し柱5と梁4との接合部)24と、間柱6の柱脚部12とを接続する一対のブレース31,32と、間柱6の柱頭部11と通し柱5の柱脚部9とを接続する一対のブレース33,34とを備えている。すなわち、一対のブレース31,32と、一対のブレース33,34とが互いに交差するように配置されている。
ブレース31〜34は、ブレース本体(軸力材)35,36と、ブレース本体35,36の長手方向の端部の設けられた羽子板(固定片)41と、を備えている。一対のブレース31,32のうちの一方のブレース31は、ブレース本体35を有し、他方のブレース32は、ブレース本体36を有する。同様に、一対のブレース33,34のうちの一方のブレース33は、ブレース本体35を有し、他方のブレース34は、ブレース本体36を有する。ブレース本体35,36には、複数の棒状部材35a,36a同士を長手方向に連結するターンバックル37が設けられている。棒状部材35a,36aは、例えば円柱状を成している。
羽子板41は、棒状部材35a,36aの軸心からずれた位置に配置されている。具体的には、羽子板41は、棒状部材35a,36aの外周面に溶接されている。また、羽子板41は、長手方向において、棒状部材35a,36aの長手方向の端部より外方に張り出している。
また、羽子板41には、板厚方向に貫通するボルト穴が形成されている。一対のブレース31,32の羽子板41同士は、固定部を挟んでそれぞれ配置されている。同様に、一対のブレース33,34の羽子板41同士は、固定部を挟んでそれぞれ配置されている。一対のブレース31,32の上端部の羽子板41は、図6に示されるように、固定部である梁側固定片27を挟んだ状態でボルト接合されている。2枚の羽子板41を梁側固定片27に対して固定するボルト43は、2枚の羽子板41のボルト穴及び梁側固定片27のボルト穴にそれぞれ挿通されている。
一対のブレース31,32の下端部の羽子板41は、図2に示されるように、固定部16の第1固定板17を挟んだ状態でボルト接合されている。2枚の羽子板41を第1固定板17に対して固定するボルト43は、2枚の羽子板41のボルト穴及び第1固定板17のボルト穴にそれぞれ挿通されている。
一対のブレース33,34の上端部の羽子板41は、図5に示されるように、固定部20の第1固定板22を挟んだ状態でボルト接合されている。2枚の羽子板41を第1固定板22に対して固定するボルト43は、2枚の羽子板41のボルト穴及び第1固定板22のボルト穴にそれぞれ挿通されている。
一対のブレース33,34の下端部の羽子板41は、図3及び図4に示されるように、固定部16の第1固定板17を挟んだ状態でボルト接合されている。2枚の羽子板41を第1固定板17に対して固定するボルト43は、羽子板41のボルト穴及び第1固定板17のボルト穴にそれぞれ挿通されている。
また、一対のブレース31〜34では、一方のブレース31,33の軸力材35aと他方のブレース32,34の軸力材36aとにおいて外径が異なっている。一方の軸力材35aの外径は、他方の軸力材36aの外径よりも大きくなっている。一方の軸力材35aの外径は例えば17mm程度であり、他方の軸力材36aの外径は例えば11mm程度である。また、一対のブレース31〜34において、羽子板41の板厚は例えば同一である。一対のブレース31〜34において、軸力材35a,36aの外径に応じて、羽子板41の板厚を変えてもよい。このように、軸力材35a,36aの外径を変えることで、必要な構造耐力に応じて、ブレース31〜34が負担する軸力を容易に調整することができる。
また、一対のブレース31〜34は、建物の壁体の厚み方向において羽子板41の外側に、軸力材35a,36aが配置されている。一対のブレース31〜34では、壁体の厚み方向において、羽子板41同士の間隔よりも、軸力材35a,36a同士の間隔が広くなっている。
また、羽子板41と固定部(第1固定板17,22、梁側固定片27)との間に、スペーサが配置されている構成でもよい。これにより、一対の棒状部材35a,36a同士の間隔が大きくなるので、棒状部材35a,36a同士の干渉を抑制することができる。
このような壁構造体1では、一対のブレース31,32の対向する羽子板41同士が同一の固定部に対して、溶接による接合ではなく、共通のボルト43によってボルト接合されているので、溶接の品質管理が不要となり、ブレース31,32を接合する際の作業工数を削減することができる。同様に、一対のブレース33,34の対向する羽子板41同士が同一の固定部に対して、ボルト接合されているので、溶接の品質管理が不要となり、ブレース33,34を接合する際の作業工数を削減することができる。
また、この壁構造体1では、第1固定板17,22及び梁側固定片27のボルト穴にボルト43が挿通されて、第1固定板17,22及び梁側固定片27を挟んで両側に羽子板41が配置されているので、ブレース33,34から第1固定板17に伝わる構造的な力の偏りを抑制できる。ボルト43に作用するせん断応力を複数箇所に分散させることができる。1本のブレースを太くして補強する場合と比較して、2本のブレースを用いて補強した方が、ボルト43に作用するせん断応力を分散させることができ、ボルト径の増大を抑制することができる。
(耐震補強方法)
次に、耐震補強方法について説明する。ここでは、例えば、既存の建物の増改築時において、既存のブレース31,33の他に、新たな別のブレース32,34を追加して、建物を耐震補強する場合について説明する。既存のブレース31,33としては、ブレース31の上端部が通し柱5にボルト接合され、ブレース31の下端部が間柱6の柱脚部12にボルト接合され、ブレース33の上端部が間柱6の柱頭部11に接合され、ブレース33の下端部が通し柱5の柱脚部9にボルト接合されている。ブレース31,33は、一対の柱3間で、一対の柱3に対して傾斜して配置されている。
既存の状態では、ブレース31,33の羽子板41は、固定部に対してそれぞれボルト接合されている。また、壁体の厚み方向において、軸力材35aは羽子板41よりも内側(固定部側)に配置されている。そして、新たな別のブレース32,34として、ブレース32の上端部を通し柱5に接合し、ブレース32の下端部を間柱6の柱脚部12に接合し、ブレース34の上端部を間柱6の柱頭部11に接合し、ブレース34の下端部を通し柱5の柱脚部9に接合する場合について説明する。
耐震補強方法では、まず、既存のブレース31,33を取り外す。ここでは、既存のブレース31,33を固定するボルトナットを緩めて、ボルト接合を解除する解除工程を実施する。
次に、柱梁接合金物24を通し柱5に接合しているボルト45Aの交換を行う。柱梁接合金物24は、複数(例えば4本)のボルト45Aによって固定されており、1本ずつ、ボルト交換を行う。このとき、既存のボルト45Aよりも強度が高いボルト45Aに交換する。
次に、間柱6の交換を行う。具体的には既存の間柱6に代えて、新たな別の間柱6を設置する。この新たな間柱6の柱脚部12では、第1固定板17及び第2固定板18の板厚は既存の間柱6の柱脚部12のものよりも厚くなっている。同様に、新たな間柱6の柱頭部11では、第1固定板22及び第2固定板23の板厚は既存の間柱6の柱頭部11のものよりも厚くなっている。さらに、間柱6と梁4とを接合するボルト45Bを、既存のボルト45Bよりも強度が高いボルト45Bに交換する。
なお、耐震補強方法において、ボルト交換及び間柱6の交換を実施せずに、既存のボルト及び間柱6を継続して使用してもよい。この場合には、既存のボルト穴を再利用することができ、作業工数を削減することができる。
次に、取り外された既存のブレース31,33と、新たな別のブレース32,34と、を一対の柱3に対して設置するブレース設置工程を実施する。このとき、既存のブレース31と新たなブレース32とを一対のブレース31,32として、同一の方向に配置し、上端部を通し柱5に接続された柱梁接合金物24に固定し、下端部を間柱6の柱脚部12に固定する。また、既存のブレース33と新たなブレース34とを一対のブレース33,34として、同一の方向に配置し、上端部を間柱6の柱頭部11に固定し、下端部を通し柱5の柱脚部9に固定する。
既存のブレース31,33では、壁体の厚み方向において、羽子板41を外側(固定部とは反対側)に配置して、軸力材35aを内側(固定部側)に配置した状態で接合されていた。ブレース設置工程において、一対のブレース31〜34を配置する際には、壁体の厚み方向において、羽子板41を内側に配置して、軸力材35a,36aを外側に配置する。ブレース31,33においては、取り外す前と取り付けた後において、壁体の厚み方向における羽子板41に対する軸力材35aの配置が異なっている。
また、このブレース設置工程では、既存のブレース31,33を接合していたボルト43ではなく、既存のボルト43よりも強度が高いボルト43を用いて、一対のブレース31〜34を固定部に対してボルト接合する。なお、既存のボルトより強度が高いボルトを使用しなくてもよい。
ブレース設置工程において、一対のブレース31,32の上端部を固定する際には、柱梁接合金物24の梁側固定片27のボルト穴にボルト43を挿通して、このボルト43によって羽子板41を柱梁接合金物24に対してボルト接合する。一対のブレース31,32の下端部を固定する際には、固定部16の第1固定板17のボルト穴にボルト43を挿通して、このボルト43によって羽子板41を第1固定板17に対してボルト接合する。
ブレース設置工程において、一対のブレース33,34の上端部を固定する際には、固定部20の第1固定板22のボルト穴にボルト43を挿通して、このボルト43によって羽子板41を第1固定板22に対してボルト接合する。一対のブレース33,34の下端部を固定する際には、固定部16の第1固定板17のボルト穴にボルト43を挿通して、このボルト43によって羽子板41を第1固定板17に対してボルト接合する。
このような耐震補強方法によれば、柱に固定された既存の固定部又は柱の一部である既存の固定部を利用して、既存のブレース31,33の他に、新たなブレース32,34を追加することができ、既存の建物を耐震補強することができる。
この耐震補強方法では、一対のブレース31,32の対向する羽子板41同士が同一の固定部にボルト接合されているので、溶接の品質管理が不要となり、ブレース31,32を接合する際の作業工数を削減することができる。同様に、一対のブレース33,34の対向する羽子板41同士が同一の固定部に対して、ボルト接合されているので、溶接の品質管理が不要となり、ブレース33,34を接合する際の作業工数を削減することができる。
また、既存のボルト穴を用いて、共通のボルト43によりボルト接合するので、新たなボルト穴を現場にて加工する必要がなく、現場作業の増加を抑制することができる。
この耐震補強方法では、第1固定板17,22及び梁側固定片27のボルト穴にボルト43を挿通し、第1固定板17,22及び梁側固定片27を挟んで両側に羽子板41を配置するので、ブレース31〜34から固定部に伝わる構造的な力の偏りを抑制できる。
また、柱脚部9,12の固定部のボルト穴は、床スラブより上方に位置していることが好ましい。これにより、新たなブレース32,34を追加する際に、床スラブを除去する等の工事をすることなく、柱脚部9,12と新たなブレース32,34とをボルト接合できるので、ブレース追加の作業が簡素化される。
(一対のブレースの配置パターン)
次に図7を参照して、一対のブレースの配置パターン(実施例1〜5)について説明する。図7では、一対のブレース31,32の下端部が、間柱6の柱脚部12に接合されている状態を図示している。また、図7では、ブレース31が屋内側に配置され、ブレース32が屋外側に配置されている。すなわち、ブレース31の羽子板41が第1固定板17の屋内側に配置され、ブレース32の羽子板41が第1固定板17の屋外側に配置されている。
また、一対のブレース31,32と交差する一対のブレース33,34については、図7において図示されていないが、ブレース33が屋外側に配置され、ブレース34が屋内側に配置されている。すなわち、ブレース33の羽子板41が第1固定板17の屋外側に配置され、ブレース34の羽子板41が第1固定板17の屋内側に配置されている。なお、ブレース31,34が屋外側に配置され、ブレース32,33が屋内側に配置されていてもよい。
図7(a)では、実施例1の配置パターンを示している。この実施例1では、一対のブレース31,32の軸力材35a,36aは、壁体の厚み方向において、それぞれの羽子板41よりも外側に配置されている。同様に、一対のブレース31,32と交差する一対のブレース33,34の軸力材35a,36aは、壁体の厚み方向において、それぞれの羽子板41よりも外側に配置されている。また、4本のブレース31〜34は、これらが交差する部分において、屋内側から屋外側に向かって、例えば、ブレース31,34,32,33の順に配置されている。
そして、壁体の厚み方向において、第1固定板17を挟んで、一方側に、ブレース31,34が配置され、他方側に、ブレース32,33が配置されている。このように、第1固定板17を挟んで、ブレース31〜34がボルト接合されているので、ブレース31〜34から第1固定板17に伝わる構造的な力の偏りを抑制できる。また、壁体の厚み方向において、軸力材35a,36aが羽子板41よりも外側に配置されていると、軸力材35a,36a同士の干渉を抑制することができ、軸力材35a,36aの外径を大きくすることもできる。外径がより大きい場合であっても軸力材35a,36a同士の干渉を抑制することができる。
図7(b)では、実施例2の配置パターンを示している。この実施例2では、軸力材35aは、壁体の厚み方向において、羽子板41の外側(固定部と反対側)に配置され、棒状部材36aは、壁体の厚み方向において、羽子板41の内側(固定部側)に配置されている。また、実施例2では、棒状部材36aに接続された羽子板41と、第1固定板17との間に間隔調整用金物(スペーサ)46が配置されている。これにより、間隔調整用金物46の板厚を調整して、壁体の厚み方向における棒状部材36aの配置を調整することができる。このように、軸力材36aの位置を調整することで、他の棒状部材35aとの干渉を防止することができる。
間隔調整用金物46には、ボルト43を貫通させるための切欠き部(開口)が設けられている。または、間隔調整用金物は、ボルト43と干渉しない位置、例えば、ボルト43を避けた上下の位置に設けられていてもよい。
図7(c)では、実施例3の配置パターンを示している。この実施例3は、実施例2と軸力材35a,36aの配置パターンは同一であるが、間隔調整用金物47,48の配置が異なっている。間隔調整用金物47,48は、間隔調整用金物46の半分程度の板厚であり、一方の間隔調整用金物47は、軸力材36aに接続された羽子板41と第1固定板17との間に配置され、他方の間隔調整用金物48は、軸力材35aに接続された羽子板41と第1固定板17との間に配置されている。
図7(d)では、実施例4の配置パターンを示している。この実施例4では、軸力材35aは、壁体の厚み方向において、羽子板41の内側に配置され、軸力材36aは、壁体の厚み方向において、羽子板41の外側に配置されている。また、実施例4では、軸力材36aに接続された羽子板41と、第1固定板17との間に間隔調整用金物49が配置されている。この間隔調整用金物49は、例えば、実施例2の間隔調整用金物46よりも板厚が厚くなっている。ここでいう板厚とは、ボルト43の軸線方向に沿う長さである。
また、実施例4の変形例として、実施例4と軸力材35a,36aの配置パターンは同一であるが、間隔調整用金物の配置及び板厚が異なっている構成が挙げられる。具体的には、間隔調整用金物49の半分程度の板厚の間隔調整用金物を、第1固定板17の両側にそれぞれ配置する。これにより、4本のブレース31〜34の配置を適宜ずらすことができる。
図7(e)では、実施例5の配置パターンを示している。この実施例5では、軸力材35a,36aは、壁体の厚み方向において、それぞれの羽子板41よりも内側に配置されている。また、実施例5では、軸力材36aに接続された羽子板41と、第1固定板17との間に間隔調整用金物50が配置されている。この間隔調整用金物50は、例えば、実施例4の間隔調整用金物49よりも板厚が厚くなっている。
また、実施例5の変形例として、実施例5と軸力材35a,36aの配置パターンは同一であるが、間隔調整用金物の配置及び板厚が異なっている構成が挙げられる。具体的には、間隔調整用金物50の半分程度の板厚の間隔調整用金物を、第1固定板17の両側にそれぞれ配置する。これにより、4本のブレース31〜34の配置を適宜ずらすことができる。また、他の変形例として、実施例5と軸力材35a,35aの配置パターンは同一であり、間隔調整用金物が配置されていない構成でもよい。これにより、ブレースを含む壁体を薄くすることができる。
(補強材)
次に、図8を参照して、固定部に設けられた補強材について説明する。補強材51には、第1固定板17のボルト穴17aの位置と径に対応する開口51aが設けられている。補強材51は、第1固定板17のボルト穴17aと開口51aとが重なる位置に配置され、ボルト43を締め付けることで第1固定板17とブレース31〜34の羽子板41との間に固定される。このような補強材を備える構成であると、第1固定板17の強度が向上され、より大きな軸力を負担するブレース31〜34を使用することができる。なお、補強材51は、第1固定板17に対して、ボルトやビスにより接合されていてもよいし、溶接により固定されていても良い。
なお、補強材51は、第1固定板17の片側にのみ設けられていてもよく、両側に設けられていてもよい。このような補強材51によって、第1固定板17のボルト穴17aの周囲の強度を向上させることができる。補強材51は、上述した間隔調整用金物としても使用することができる。また、補強材51は、第1固定板22のボルト穴や、柱梁接合金物24のボルト穴に対して設けられていてもよい。
なお、補強材は、第1固定板17のボルト穴の周囲の強度を向上させることができるものであれば、本実施例のような平板に限定されるものではなく、例えば、複数の平板を立体的に組み合わせて形成された金物等であってもよい。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。
上記の実施形態では、一対のブレース31〜34において、軸力材35a,36a同士の外径が異なっている構成としているが、軸力材35a,36a同士の外径は同一でもよい。
また、上記の実施形態では、一対のブレース31〜34が建物の壁体の厚み方向(Y方向)において並んで配置されている構成について説明しているが、一対のブレース31〜34は上下方向(Z方向)に並んで配置されていてもよい。また、一対のブレース31〜34は、その他の方向に並んで配置されていてもよい。
また、上記の実施形態では、軸力材35a,36aの端部に設けられた羽子板41が、軸力材35a,36aの軸心からずれた位置に配置されている構成について説明しているが、軸力材35a,36aの軸心上に羽子板41が配置されている構成でもよい。
また、上記の実施形態では、一対のブレース31〜34同士が、交差して配置されている構成について説明しているが、一対のブレース31〜34が一方向のみに配置されている構成でもよい。例えば、一対のブレース31,32を備え、一対のブレース33,34を備えていない構成でもよく、一対のブレース33,34を備え、一対のブレース31,32を備えていない構成でもよい。また、一対のブレース31,32に対して交差するブレースは1本である構成でもよい。また、ブレースが同一の方向において3本以上配置されている構成でもよい。
また、上記実施形態では、柱脚部9,12、柱頭部11及び柱梁接合金物24に対してブレース31〜34を固定しているが、柱本体8,10に固定された固定部、柱脚部9,12に固定された固定部、柱頭部11に固定された固定部、柱3と梁4の両方に固定された固定部など、その他の固定部にブレース31〜34が接合されてもよい。
また、上記実施形態では、第1固定板17,22に対して、羽子板41をボルト接合している場合を例示しているが、第2固定板18,23に対して羽子板41をボルト接合してもよい。
また、上記実施形態では、ブレース本体35,36の端部に板状の固定片として、羽子板41が設けられている構成について説明しているが、ブレース本体35,36の端部には、その他の形状の端部が設けられ、この端部にボルト接合するためのボルト穴が形成されている構成でもよい。例えば、角柱状、円柱状、半円状の端部に、ボルト穴が形成されているブレースでもよい。
また、上記実施形態では、ブレース本体35,36が棒状の軸力材35a,36aを備える構成について例示しているが、軸力材35a,36aは板状の部材でもよく、角柱状などその他の形状の部材でもよい。
また、上記実施形態では、一対の柱3である通し柱5及び間柱6間において、一対のブレース31〜34が配置されている構成について例示しているが、一対の柱3は、隣り合う通し柱5,5同士でもよく、隣り合う間柱6,6同士でもよい。
また、上記実施形態では、一対のブレース31〜34を1階部分に配置しているが、2階以上の部分に配置してもよい。
1…壁構造体、3…柱、4…梁、5…通し柱、6…間柱、9,12…柱脚部、11…柱頭部、17,22…第1固定板(固定部)、27…梁側固定片(固定部)、31〜34…ブレース、35,36…ブレース本体、35a,36a…軸力材、41…羽子板(固定片)、43…ボルト、46〜50…間隔調整用金物(スペーサ)。

Claims (5)

  1. 柱及び梁によって構成された構造体に対しブレースが取り付けられた耐震構造であって、
    ボルト穴が形成され、前記構造体に固定された又は前記構造体の一部である固定部と、
    同一の方向に延在し、前記固定部に固定された一対の前記ブレースと、を備え、
    前記固定部の前記ボルト穴に挿通された同一のボルトによって、前記一対のブレースが同一の前記固定部に対してボルト接合されており、
    前記ブレースは、軸力材を有し、
    前記一対のブレースにおいて、前記軸力材の外径が互いに異なっている、耐震構造。
  2. 柱及び梁によって構成された構造体に対しブレースが取り付けられた耐震構造であって、
    ボルト穴が形成され、前記構造体に固定された又は前記構造体の一部である固定部と、
    同一の方向に延在し、前記固定部に固定された一対の前記ブレースと、を備え、
    前記固定部の前記ボルト穴に挿通された同一のボルトによって、前記一対のブレースが同一の前記固定部に対してボルト接合されており、
    前記ブレースの固定片と前記固定部との間には、スペーサが配置されている、耐震構造。
  3. 柱及び梁によって構成された構造体に対しブレースが取り付けられた耐震構造であって、
    ボルト穴が形成され、前記構造体に固定された又は前記構造体の一部である固定部と、
    同一の方向に延在し、前記固定部に固定された一対の前記ブレースと、を備え、
    前記固定部の前記ボルト穴に挿通された同一のボルトによって、前記一対のブレースが同一の前記固定部に対してボルト接合されており、
    前記固定部の前記ボルト穴の位置と径に対応する開口が形成され、前記固定部と前記ブレースとの間に固定されて前記固定部を補強する補強板を備える、耐震構造。
  4. 柱及び梁によって構成された構造体を有する建物を補強する耐震補強方法であって、
    前記建物は、
    ボルト穴が形成され前記構造体に固定された又は前記構造体の一部である固定部と、
    前記柱及び梁によって構成された構造体に対し取り付けられ、前記固定部にボルト接合されることで、前記構造体に固定された既存のブレースと、を備え、
    前記耐震補強方法は、
    前記既存のブレースを固定するボルト接合を解除する解除工程と、
    前記既存のブレースに対して新たなブレースをその軸心方向が同一の方向となるように配置して、これらの一対のブレースを、前記固定部に対してボルト接合するブレース設置工程と、を含み、
    前記ブレース設置工程では、前記固定部の前記ボルト穴に同一のボルトを挿通して、この同一のボルトによって前記一対のブレースを同一の前記固定部に対してボルト接合する、耐震補強方法。
  5. 前記固定部は、板状であって、前記柱の中心軸線を含む面に沿っており、
    前記既存のブレース及び前記新たなブレースは、軸力材と、前記軸力材の長手方向の端部に設けられ前記固定部に固定される板状の固定片と、を備え、
    前記固定片は、前記軸力材の軸心からずれた位置に配置され、その一方の面が前記固定部の一方の面に当接されてボルト接合されており、
    前記解除工程の前段階において、前記既存のブレースの軸力材は、前記柱の中心軸線を含む面に対し直交する方向において前記固定片よりも前記固定部側に配置されており、
    前記ブレース設置工程において、前記既存のブレース及び前記新たなブレースを、前記軸力材が前記柱の中心軸線を含む面に対し直交する方向において前記固定片よりも前記固定部とは反対側となるように配置して、前記固定片で前記固定部を挟んだ状態でボルト接合する、請求項に記載の耐震補強方法。
JP2016056911A 2016-03-22 2016-03-22 耐震構造及び耐震補強方法 Active JP6752599B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016056911A JP6752599B2 (ja) 2016-03-22 2016-03-22 耐震構造及び耐震補強方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016056911A JP6752599B2 (ja) 2016-03-22 2016-03-22 耐震構造及び耐震補強方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017172139A JP2017172139A (ja) 2017-09-28
JP2017172139A5 JP2017172139A5 (ja) 2019-04-04
JP6752599B2 true JP6752599B2 (ja) 2020-09-09

Family

ID=59973007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016056911A Active JP6752599B2 (ja) 2016-03-22 2016-03-22 耐震構造及び耐震補強方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6752599B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7037382B2 (ja) * 2018-02-13 2022-03-16 株式会社竹中工務店 耐震補強方法
CN108343266B (zh) * 2018-03-29 2019-01-15 海南浙大钢构有限公司 一种多功能支撑装置
JP2020196995A (ja) * 2019-05-30 2020-12-10 株式会社B&B技術事務所 ブレース用接合金具およびその製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0416801Y2 (ja) * 1985-08-01 1992-04-15
JPH02161033A (ja) * 1988-12-12 1990-06-20 Sumitomo Metal Ind Ltd 両面軸ブレースおよびその取付け方法
JP3837248B2 (ja) * 1998-12-25 2006-10-25 株式会社タカシマ 鋼材の接合方法、構造物及び部材
JP4727699B2 (ja) * 2008-07-25 2011-07-20 株式会社大豊建設 木造軸組耐力壁、木造軸組建築物及びその施工方法
US8366083B1 (en) * 2009-10-20 2013-02-05 The Steel Netork, Inc. Tensioning device for tensioning a strap of a metal wall structure
JP5311696B1 (ja) * 2013-05-17 2013-10-09 株式会社メッツ 木造建築物の補強体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017172139A (ja) 2017-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6752599B2 (ja) 耐震構造及び耐震補強方法
JP6763653B2 (ja) ユニット建物
JP2006316611A (ja) 柱梁接合構造
JP2015068005A (ja) 溶接接合連続小梁構造
JP6669088B2 (ja) 鋼板耐震壁、耐震フレームおよびこれを備えた建物
JP4198697B2 (ja) 木造建築構造体
JP2009030321A (ja) 複合梁と木製柱の接続による門型フレーム
JP2018104884A (ja) 建物の補強構造及び補強方法
JP7058158B2 (ja) 屋外階段構造、及び屋外階段構造の設置方法
JP2018150722A (ja) 柱梁接合構造及び柱梁接合構造の形成方法
JP7033406B2 (ja) あと付けブレースの接合構造
KR20170082391A (ko) 철골-프리캐스트 콘크리트 합성보
JP5004434B2 (ja) スチールハウス
JP6860354B2 (ja) 建物構造
KR20090092540A (ko) 유닛 모듈라 시스템의 연결구, 모듈라 유닛 및 그 모듈라유닛의 제작방법
JP6565543B2 (ja) 柱及び梁の接合構造、柱及び梁の接合構造を備えた建物
JP2007284918A (ja) 横架体および木造構造物
JP2524409B2 (ja) 軸組、パネル工法の家屋
JP7363522B2 (ja) 梁補強構造
JPH09317021A (ja) ユニット建物とその施工方法
JP7127921B1 (ja) 建物ユニット
JP7103158B2 (ja) 梁の平面構造
JP7371824B2 (ja) 建物の耐力壁構造及び建物の耐力壁の施工方法
JP4379732B2 (ja) 建物の耐震補強工法
JP2008255713A (ja) 木造建築物及び木造建築物の耐震補強方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200721

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6752599

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150