JP6749441B2 - 重合性組成物、硬化物、および、プラスチックレンズ - Google Patents

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本発明は、重合性組成物、硬化物、および、プラスチックレンズに関する。
プラスチックレンズは、ガラスレンズに比べて軽量であり、成形性や加工性に優れ、しかも安全性も高いため、眼鏡レンズ分野において急速に普及し、その大部分を占めている。
このようなプラスチックレンズは、重合性組成物を硬化させて得られる場合が多く、様々な重合性組成物が提案されている。例えば、特許文献1においては、官能基を有する重合性モノマーと、官能基を有する金属酸化物粒子とを含む重合性組成物が開示されており、上記官能基としては、イソシアナート基、イソチオシアナート基、水酸基、エポキシ基、およびチオエポキシ基から選ばれる少なくともいずれかの官能基が開示されている。
特許5350294号公報
一方、近年では、プラスチックレンズの薄型化、軽量化のさらなる要求に応えるべく、より高屈折率な素材の開発が求められている。例えば、特許文献1に記載の重合性組成物より得られる硬化物では、昨今のより高い要求レベルを満たしておらず、さらなる屈折率の改良が必要であった。
また、このようなプラスチックレンズの形成に用いられる重合性組成物は、工業的な生産性の点から、分散安定性に優れることも求められる。
本発明は、上記実情に鑑みて、高屈折率のプラスチックレンズを製造することができ、分散安定性にも優れる重合性組成物を提供することを課題とする。
また、本発明は、上記重合性組成物を用いて得られる硬化物、および、プラスチックレンズを提供することも課題とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、金属酸化物粒子および重合性化合物に含まれる官能基として特定の官能基を使用することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) (メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子と、エピスルフィド基を有する重合性化合物と、を含む重合性組成物。
(2) 金属酸化物粒子の含有量が、固形分全質量に対して、40質量%以上である、(1)に記載の重合性組成物。
(3) さらに、溶媒を含む、(1)または(2)に記載の重合性組成物。
(4) 溶媒が、SP値が15〜25(MPa)1/2の溶媒を含む、(3)に記載の重合性組成物。
(5) 溶媒が、ケトン系溶媒である、(3)または(4)に記載の重合性組成物。
(6) レンズの形成に用いられる、(1)〜(5)のいずれかに記載の重合性組成物。
(7) (1)〜(6)のいずれかの記載に重合性組成物を用いて形成された、硬化物。
(8) (7)の硬化物から形成されている、プラスチックレンズ。
本発明によれば、高屈折率のプラスチックレンズを製造することができ、分散安定性にも優れる重合性組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、上記重合性組成物を用いて得られる硬化物、および、プラスチックレンズを提供することができる。
以下に、本発明の重合性組成物、硬化物、および、プラスチックレンズの好適態様について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「〜」で記載される数値範囲は上限値および下限値を含むものとする。例えば、「10〜20」という数値範囲は「10」および「20」を含む。
本発明の重合性組成物の特徴点としては、金属酸化物粒子および重合性化合物に含まれる官能基として特定の官能基を選択している点が挙げられる。より具体的には、金属酸化物粒子には(メタ)アクリロイル基が、重合性組成物にはエピスルフィド基が含まれる。本発明の重合性組成物によって所望の効果が得られる理由の詳細は不明だが、以下のように推測される。まず、金属酸化物粒子はエピスルフィド基の開環反応の触媒として機能し、チオール基が生成され、得られたチオール基と(メタ)アクリロイル基とが反応して架橋反応が進行する。結果として、重合性化合物と金属酸化物粒子との間で強固な共有結合が形成され、金属酸化物粒子の分散性がより向上し、結果としてより高い屈折率が得られる。
また、本発明の重合性組成物においては、金属酸化物粒子の含有量が多い場合でも、金属酸化物粒子の沈澱や、重合性組成物の白濁などが生じにくく、重合性組成物の分散安定性にも優れる。
さらに、本発明の重合性組成物から得られる硬化物は、ガラス転移温度も高い。
本発明の重合性組成物には、(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子と、エピスルフィド基を有する重合性化合物とが少なくとも含まれる。
以下、重合性組成物に含まれる各成分について詳述する。
<(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子>
(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子中のベースとなる金属酸化物粒子部分としては、高屈折率を有する金属酸化物を好適に使用することができる。
高屈折率を有する金属酸化物粒子として、Al、Sn、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、In、および、Tiから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物の粒子が好適に挙げられる。なかでも、屈折率が高い点で、Tiを含む酸化物の粒子(酸化チタン粒子)が好ましい。
なお、金属酸化物粒子には、上記に例示した1種の金属(金属原子)のみが含まれていてもよいし、2種以上の金属(金属原子)が含まれていてもよい。
金属酸化物粒子の平均粒径は特に制限されないが、1〜200nmが好ましく、5〜30nmがより好ましい。上記範囲内であれば、重合性組成物の分散安定性に優れると共に、硬化物の白色化をより抑制できる。
なお、上記平均粒径は、透過型顕微鏡にて100個以上の金属酸化物粒子の直径を測定して、それらを算術平均して求める。なお、金属酸化物粒子が真円状でない場合、長径を直径とする。
金属酸化物粒子は、重合性組成物における分散安定性を高め、かつ架橋密度を向上させるために、(メタ)アクリロイル基を有する。なお、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基およびメタクリロイル基を含む概念である。
金属酸化物粒子に(メタ)アクリロイル基を付与する方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、(メタ)アクリロイル基および金属酸化物粒子と相互作用しえる官能基(相互作用性基)とを有する化合物で、金属酸化物粒子を処理することにより、化合物中の相互作用性基が金属酸化物粒子表面と相互作用して、(メタ)アクリロイル基を付与することができる。なお、上記相互作用性基の種類は特に制限されず、アミノ基、チオール基、シラン基など公知の基が挙げられる。
<エピスルフィド基を有する重合性化合物>
重合性化合物には、エピスルフィド基が含まれる。エピスルフィド基は、重合性化合物中に1つのみが含まれていてもよく、2つ以上含まれていてもよい。得られる硬化物の強度がより優れる点で、2つ以上含まれていることが好ましい。
なお、エピスルフィド基とは、エポキシ基における酸素原子が硫黄原子に置換された官能基を表し、チオエポキシ基やエピチオ基と称することもある。
より具体的には、重合性化合物は、以下の式(1)で表される基を有する。
重合性化合物の好適態様の一つとしては、下記(2)式で表される重合性化合物が挙げられる。
mは0〜4の整数、nは0〜1の整数を表す。
なお、このようなエピスルフィド基を持つ重合性モノマーとしては、特開2004−345123号公報の段落[0038]、[0039]に記載されたものが好適に使用できる。
なかでも、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアンなどのエピスルフィド基を分子内に2個有するエピスルフィド化合物が好適に挙げられる。
なお、重合性組成物には、1種の重合性化合物のみが含まれていてもよいし、2種以上の重合性化合物が含まれていてもよい。
<任意の成分>
重合性組成物には、上述した金属酸化物粒子、重合性化合物以外の他の成分が含まれていてもよい。以下、重合性組成物に含まれていてもよい任意成分について詳述する。
重合性組成物には、チオール系化合物が含まれていてもよい。チオール化合物としては、脂肪族ポリチオール化合物、芳香族ポリチオール化合物、メルカプト基含有環状化合物、メルカプト基含有スルフィド化合物などの特開2004−315556号公報に記載の1分子中にSH基を1個以上有するSH基含有有機化合物が挙げられる。
重合性組成物には、溶媒が含まれていてもよい。溶媒としては、水であっても、有機溶媒であってもよい。
有機溶媒の種類は特に制限されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸メチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジル、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、カプロラクトン等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、テトラリン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン(N−メチル−2−ピロリドン)等のアミドまたは環状アミド系溶媒類、ジメチルスルホン等のスルホン系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒等が例示できる。
なかでも、重合性組成物の分散安定性がより優れる点で、ケトン系溶媒が好ましく、メチルエチルケトンがより好ましい。
また、重合性組成物の分散安定性がより優れる点で、SP値が15〜25(MPa)1/2の溶媒が好ましく、SP値が17〜23(MPa)1/2の溶媒がより好ましく、18〜21(MPa)1/2の溶媒がさらに好ましい。
本発明におけるSP値とは、25℃の溶解度パラメータのことである。本明細書において、溶解度パラメータは、HansenのSP値であり、Hansen, Charles(2007). Hansen Solubility Parameters: A user's handbook, second Edition. Boca Raton, Fla: CRC Press により算出される。
重合性組成物には、必要に応じて、硬化剤、重合触媒が含まれていてもよい。
なお、上述したように、重合性組成物においては、金属酸化物粒子がエピスルフィド基の開環反応の触媒として機能していると考えられ、硬化剤、重合触媒が含まれていなくてもよい。
また、重合性組成物には、必要に応じて、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色防止剤、染料、充填剤、内部離型剤などの種々の添加剤が含まれていてもよい。
<重合性組成物>
重合性組成物には、上述した(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子が含まれる。(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子の含有量は特に制限されないが、硬化物の屈折率がより高く、重合性組成物の分散安定性がより優れる点で、固形分全質量に対して、40質量%以上が好ましく、40〜90質量%がより好ましく、50〜80質量%がさらに好ましく、50〜60質量%が特に好ましい。
なお、固形分とは、後述する硬化物を構成し得る成分を意図し、例えば、(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子やエピスルフィド基を有する重合性化合物が挙げられ、溶媒は含まれない。
組成物全質量に対する、(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子の含有量は特に制限されないが、硬化物の屈折率がより高く、重合性組成物の分散安定性がより優れる点で、組成物全質量に対して、20質量%以上が好ましく、20〜40質量%がより好ましく、20〜30質量%がさらに好ましく、23〜28質量%が特に好ましい。
重合性組成物には、上述したエピスルフィド基を有する重合性化合物が含まれる。エピスルフィド基を有する重合性化合物の含有量は特に制限されないが、硬化物の屈折率がより高く、重合性組成物の分散安定性がより優れる点で、固形分全質量に対して、10〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましく、40〜50質量%がさらに好ましい。
重合性組成物中において、(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子およびエピスルフィド基を有する重合性化合物の合計質量に対する、(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子の含有量は特に制限されないが、硬化物の屈折率がより高く、重合性組成物の分散安定性がより優れる点で、40質量%以上が好ましく、40〜90質量%がより好ましく、50〜80質量%がさらに好ましく、50〜60質量%が特に好ましい。
重合性組成物に溶媒が含まれる場合、溶媒の含有量としては、重合性組成物の分散安定性がより優れる点で、組成物全質量に対して、45〜70質量%が好ましく、50〜65質量%がより好ましく、50〜60質量%がさらに好ましい。
重合性組成物の調製方法は特に制限されず、公知の方法により、上述した成分を混合することにより調製することができる。また、先に上記金属酸化物粒子を含む溶液を調製し、その後、そこに重合性化合物を加えてもよい。
<硬化物、プラスチックレンズ>
上述した重合性組成物を重合して得られる硬化物には、金属酸化物粒子が均一に硬化物中に分散しているため、光学的に透明であるとともに所望の屈折率を有している。
重合性組成物の硬化方法は特に制限されず、公知の硬化方法が採用されるが、加熱処理を施す熱硬化法が好ましい。
加熱処理の際の温度条件は特に制限されず、使用される材料によって適宜最適な温度が選択されるが、硬化がより進行しやすい点で、加熱温度としては80〜140℃が好ましく、100〜120℃がより好ましく、加熱時間としては1〜50時間が好ましく、3〜45時間がより好ましい。
また、加熱処理は、加熱条件が異なる処理を複数回実施してもよい。
なお、上記硬化処理により得られた硬化物は、高屈折率を示すため、プラスチックレンズに好適に適用できる。プラスチックレンズの製造方法は特に制限されず、公知の方法が採用される。
なお、プラスチックレンズには、レンズの両面が成形モールドからの転写で所定の光学面に仕上げられたフィニッシュレンズ、および、片面が成形モールドからの転写で光学面に仕上げられ、反対側の面が研磨加工により光学面に削られるセミフィニッシュレンズが含まれる。
また、プラスチックレンズの表面には、必要に応じて、プライマー層、ハードコート層、反射防止層および防汚層が形成される。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし本発明はこれらに限定されない。
<実施例1>
ビーカーに、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを加えて、さらに、(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子(酸化チタン粒子、平均粒径:10nm)を含むメチルエチルケトン溶液(金属酸化物粒子濃度:30質量%)を加えて、30分間撹拌して、重合性組成物を得た。なお、得られた重合性組成物中、(メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子の固形分全質量に対する含有量は50質量%であり、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドの固形分全質量に対する含有量は50質量%であり、メチルエチルケトン(SP値:19.1(MPa)1/2)の組成物全質量に対する含有量は54質量%であった。
得られた重合性組成物を一晩静置して、減圧条件下にて放置して、溶媒を揮発させ、その後、100℃で5時間加熱処理を施して、硬化物を得た。
<各種評価>
(分散安定性)
上述した30分間撹拌後のビーカー内の重合性組成物をビーカーの上面から目視で観察して、以下の基準に従って評価した。実用上、AまたはBが好ましい。
「A」:ビーカーの底面が見える程度に、凝集物がない場合
「B」:ビーカーの底面は見えるがやや見づらく、重合性組成物がやや白濁している場合
「C」:重合性組成物が白濁しており、ビーカーの底面が見えない場合
(屈折率測定)
硬化物の屈折率は、メトリコン社のプリズムカプラーを用いて3点の光線(473nm、594nm、632.8nm)を20℃で測定し、その結果からe線(波長546nm)を算出した。
(ガラス転移温度測定)
硬化物のガラス転移温度(Tg)は、TMA法を用いて測定を行った。
<実施例2>
使用する重合性化合物を、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドからビス(β−エピチオプロピル)スルフィドに変更し、各成分量を表1のように変更した以外は、実施例1と同様の手順に従って、硬化物を製造した。結果を表1にまとめて示す。
なお、以下の表1中、「ジスルフィド」はビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを意図し、「スルフィド」はビス(β−エピチオプロピル)スルフィドを意図する。
また、以下の表1中、「>150」は150超であることを意図する。
表1に示すように、本発明の重合性組成物は、優れた分散安定性を示すと共に、得られた硬化物は高屈折率を示した。また、硬化物のガラス転移温度も高かった。
なお、特許文献1に記載の実施例にて得られる硬化物の屈折率は最大でも1.792であり、本発明の重合性組成物より得られる硬化物は優れた屈折率を示すことが確認された。
<実施例3>
金属酸化物粒子の固形分全質量に対する含有量を60質量%から40質量%、50質量%、70質量%、および、80質量%に変更した以外は、実施例2と同様の手順に従って、硬化物を作製した。
なお、金属酸化物粒子の固形分全質量に対する含有量が40質量%の場合、重合性化合物の固形分全質量に対する含有量は60質量%であり、溶媒の組成物全質量に対する含有量は48質量%であった。また、金属酸化物粒子の固形分全質量に対する含有量が50質量%の場合、重合性化合物の固形分全質量に対する含有量は50質量%であり、溶媒の組成物全質量に対する含有量は54質量%であった。また、金属酸化物粒子の固形分全質量に対する含有量が70質量%の場合、重合性化合物の固形分全質量に対する含有量は30質量%であり、溶媒の組成物全質量に対する含有量は62質量%であった。また、金属酸化物粒子の固形分全質量に対する含有量が80質量%の場合、重合性化合物の固形分全質量に対する含有量は20質量%であり、溶媒の組成物全質量に対する含有量は65質量%であった。
含有量(50質量%、70質量%、および、80質量%)にて得られた重合性組成物は、実施例2と同様の分散安定性「A」を示すと共に、各重合性組成物から形成された硬化物は優れた屈折率を示した。
含有量(40質量%)にて得られた重合性組成物は、分散安定性「B」を示すと共に、各重合性組成物から形成された硬化物は優れた屈折率を示した。
これらの結果より、金属酸化物粒子の含有量を変更した場合も所望の効果が得られることが確認された。

Claims (6)

  1. (メタ)アクリロイル基を有する金属酸化物粒子と、一般式(2)で表される化合物と、SP値が15〜23(MPa)1/2の溶媒とを含む重合性組成物。
    mは0〜4の整数、nは0〜1の整数を表す。
  2. 前記金属酸化物粒子の含有量が、固形分全質量に対して、40質量%以上である、請求項1に記載の重合性組成物。
  3. 前記溶媒が、ケトン系溶媒である、請求項1または2に記載の重合性組成物。
  4. レンズの形成に用いられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合性組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合性組成物中に含まれる前記溶媒を揮発させた後、加熱処理する、硬化物の形成方法。
  6. 前記硬化物がプラスチックレンズである、請求項5に記載の硬化物の形成方法。
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