JP6747875B2 - 鋳造品搬送冷却装置 - Google Patents
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鋳造品冷却箱は、複数段に積み重ねて、冷却のための搬送を行なうことができるので、鋳造品搬送冷却装置の設置スペースを少なくし、設備コストの低減を図ることが可能である。
本件発明にかかる鋳造品搬送冷却装置1の第一実施形態について、図1〜図34に基づいて以下に説明する。
第一実施形態の鋳造品搬送冷却装置1は、図1に示すように、振動コンベヤ91、マニピュレータ3、冷却箱搬送装置4、段積み装置5、台車搬送冷却装置6、鋳造品冷却箱分離装置7および製品取出しコンベヤ8を備えている。
冷却箱搬送装置4は、冷却箱搬送台車41によって鋳造品冷却箱2に収納された鋳造品10を搬送し、段積み装置5は、冷却箱搬送装置4で搬送された鋳造品冷却箱2を段積みする。
冷却箱搬送装置4は、図1において、いずれも後述する鋳造品冷却箱2を載置する冷却箱搬送台車41を左方向に搬送させる第一搬送路4aと、第一搬送路4aに対して平行に設けられ、図1において、鋳造品冷却箱2を載置する冷却箱搬送台車41を右方向に搬送させる第二搬送路4bとを備えている。また、第一搬送路4aの下流端位置4a1に整列する第一搬出位置4a11と第二搬送路4bの上流端位置4b2に整列する第二搬入位置4b22との間には、第一のトラバーサ搬送装置43が設けられている。第二搬送路4bの下流端位置4b1に整列する第二搬出位置4b11と第一搬送路4aの上流端位置4a2に整列する第一搬入位置4a22との間には、第二のトラバーサ搬送装置44が設けられている。
次に、第一搬送路4aについて、以下に詳述する。
ベース40上には、図2および図12に示すように、第一搬送路4aを主に構成する一対の台車レール45が設けられ、台車レール45上を鋳造品10が載置された複数の冷却箱搬送台車41が搬送方向に配列されている。一対の台車レール45は、搬送方向に延在する一対の梁部材45a(図12参照)の上端外側に夫々対応して敷設され、一対の梁部材45aはベース40より突設された複数本の支柱45bにより夫々固定支持されて台車レール45を高架状に支持している。第一搬送路4aの中央部には、鋳造品冷却箱2を上下逆に反転させる反転装置12が設けられている。
第二搬送路4bは、第一搬送路4aに対して平行に反対方向に搬送するよう設けられ、構成は第一搬送路4aと同様なので、その説明を省略する。
次に、第一のトラバーサ搬送装置43について、以下に詳述する。
第一のトラバーサ搬送装置43は、図5および図7に示すように、第一搬出位置4a11と第二搬入位置4b22との間に配設されたベースフレーム(図略)を有している。このベースフレームには一対の第一移送レール433が敷設され、第一移送レール433は第一搬送路4aおよび第二搬送路4bに対して直角な方向に延在して第一搬出位置4a11と第二搬入位置4b22とを繋ぐようになっている。第一移送レール433上には、冷却箱搬送台車41を載せて搬送方向に直角な移動方向に動く移送台車434が載置されている。移送台車434は、第一移送レール433上を転動する移送車輪434aと、移送車輪434aが転動自在に支持される移送ベース434bと、移送ベース434bの上に台車レール45に整列するよう設けられた移送台レール434cとを有している(図7参照)。移送台車434は、図略の駆動装置によって、第一搬出位置4a11と第二搬入位置4b22とを往復移動する。
さらに、冷却箱搬送装置4は、図1に示すように、第一押出し装置46と第一クッション装置47と第二押出し装置48と第二クッション装置49とを備えている。
第一押出し装置46は、第一搬送路4aの上流端位置4a2および前記第一搬入位置4a22に対向して設けられ、第一搬送路4aに直列状に配列された複数の冷却箱搬送台車41を搬送方向に押出す。
次に、第一押出し装置46について、以下に詳述する。
前記第一押出し装置46は、図1および図7に示すように、プッシュ部材461と駆動機構462とを有している。
なお、図1に示す、第二押出し装置48については、第一押出し装置46と構成が同様であるので、その説明を省略する。
次に、第一クッション装置47について、以下に詳述する。
第一クッション装置47は、図7に示すように、ピストン部471とシリンダ部472とを備えている。
なお、図1に示す、第二クッション装置49は、第一クッション装置47と構成が同様なので、その説明を省略する。
また、冷却箱搬送装置4には、図1に示すように、鋳造直後鋳造品搬入ステーションA1S、冷却前鋳造品搬出ステーションB1S、冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sおよび冷却済鋳造品搬出ステーションD1Sが設けられている。
鋳造直後鋳造品搬入ステーションA1Sは、第一搬送路4aの中央部の下流側に設けられ、マニピュレータ3によって鋳造直後の高温状態の鋳造品10a(冷却前鋳造品)が搬入される。鋳造直後鋳造品搬入ステーションA1Sには、第一搬送路4aの上流側で空になった鋳造品冷却箱2が搬送され、搬送された鋳造品冷却箱2に高温状態の鋳造品10a(冷却前鋳造品)が収納されて下流側へ1ピッチずつ送られる。
冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sは、第二搬送路4bの中央部の上流側に設けられ、鋳造品冷却箱2の段積み装置5の始端5Sが設けられている。
冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sは、第二搬送路4bの中央部の上流側に設けられ、鋳造品冷却箱分離装置7の終端7Eが設けられている。
冷却済鋳造品搬出ステーションD1Sは、第一搬送路4aの中央部の上流側に設けられ、製品移し替え作業エリアTFAを構成する。
次に、鋳造品冷却箱2について、図15〜図18に基づき以下に説明する。
鋳造品冷却箱2は、収納部21と段積み支持部22とを有している。収納部21は、例えば鉄製部材により、平面図として上方より見た場合に矩形状(平面矩形状)で、上部が開放した箱状に形成されている。収納部21の内側の四隅には、水平位置決め被係合部23が例えば溶接によって夫々溶着されている。水平位置決め被係合部23は、図15、図17および図18に示すように、断面略直角二等辺三角形の棒材で形成され、上端部が収納部21の上端より例えば3〜5cm上方へ突出させて構成されている。水平位置決め被係合部23は、収納部21の平面矩形状の(搬送方向に対して直角な方向である)前後方向の一辺に平行な方向に沿った前後内側当接壁23aと、収納部の平面矩形状の(搬送方向に対して平行な方向である)左右方向の一辺に平行な方向に沿った左右内側当接壁23bとを夫々有している。各水平位置決め被係合部23の上端縁の外側面には、上端に向かって内側に前傾する面取りによるガイド部23cが形成されている。
段積み支持部22は、収納部21の底部の四隅より夫々下方に延在するよう設けている。積み重ねる前の鋳造品冷却箱2において、鋳造品10を収納する収納部21の開口部の上方には、収納部21への収納作業の支障となるものが何も無い。このような構造とすることで、鋳造品10を把持したマニピュレータ3による収納部21への収納作業を容易に行なうことができる。
次に、冷却箱搬送装置4に搬送される冷却箱搬送台車41について図19〜図22に基づき以下に説明する。
冷却箱搬送台車41は、矩形板状の載置台41aと台車車輪41bとを備えている。載置台41aの上面には、載置台41aの四隅近傍に台車上面係合部411が夫々設けられている。台車上面係合部411は、例えば鉄製部材によって断面直角二等辺三角形の棒状に形成され、載置台41aの上面より例えば3〜5cm上方に突出する長さに形成されている。各台車上面係合部411は、三角形の断面の斜辺側が載置台41aの対角線上に沿うように対向して配置され、例えば溶接によって載置台41aの上面に溶着されている。各台車上面係合部411の上端縁の外側面には、上端に向かって内側に前傾する面取りによるガイド部411aが形成されている(図21参照)。
台車搬送冷却装置6は、図1において左方向に冷却箱搬送台車61を搬送させる第三搬送路6aと、第三搬送路6aに対して平行に設けられ図1において右方向に冷却箱搬送台車61を搬送させる第四搬送路6bとを備えている。台車搬送冷却装置6で搬送される冷却箱搬送台車61は、冷却箱搬送装置4の冷却箱搬送台車41と同様であり、冷却箱搬送台車41の台車上面係合部411と同様の台車上面係合部611を備えている。
また、第三搬送路6aの下流端位置6a1に整列する第三搬出位置6a11と第四搬送路6bの上流端位置6b2に整列する第四搬入位置6b22との間には、第三のトラバーサ搬送装置63が設けられている。第四搬送路6bの下流端位置6b1に整列する第四搬出位置6b11と第三搬送路6aの上流端位置6a2に整列する第三搬入位置6a22との間には、第四のトラバーサ搬送装置64が設けられている。
冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sは、第三搬送路6aの中央部の下流側に設けられ、段積み装置5の終端5Eが設けられている。冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sにおいて、第三搬送路6aの搬送を停止させた状態で、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sから搬送する鋳造品冷却箱2を積み重ねる(段積みすると同義)。
また、図1および図7に示す、第三および第四の押出し装置66,68については、第一押出し装置46と構成が同様であるので、その説明を省略する。
また、第三および第四のクッション装置67,69については、第一のクッション装置47と構成が同様であるので、説明を省略する。
段積み装置5は、冷却箱搬送装置4と台車搬送冷却装置6との間に設けられている。言い換えると、第二搬送路4bの冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sと、第三搬送路6aの冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sとを、跨いで設けられている。
把持爪55は、先端部に鈎状の掛止部55aが形成され基端部に回転軸54a(横架枠部材54)に支承される回転支持部55bが形成された把持アーム部55cと、把持アーム部55cと一体に形成され把持アーム部55cに対して回転支持部55bより直角方向に突出する操作アーム部55dとを備えている。前側の把持爪55Fおよび後側の把持爪55Rは、鈎状の掛止部55aが内側に対向するように前後方向に並べて二対設けられている。把持爪55F,55Rは、前後方向(搬送方向に直角な方向)に先端部の掛止部55aが接近離間することで開閉する。把持爪55F,55Rの開閉機構は、横架枠部材54の前後方向両側にブラケット56cを介して設けられた油圧シリンダ装置56F,56Rを有する。前側の油圧シリンダ装置56Fおよび後側の油圧シリンダ装置56Rは、夫々シリンダ部56aとピストン部56bとを備えている。ピストン部56bの先端は、操作アーム部55dの先端に回動可能に連結されている。油圧等でピストン部56bを上下方向に進退させると、ピストン部56bの先端に連結する操作アーム部55dによって、把持アーム部55cが回転軸54aを中心に回動する。対向する前後の油圧シリンダ装置56F,56Rを同期して作動させることで、対向する把持爪55F,55Rが互いに反対方向に対称に回動することで開閉動作を実現する。段積み装置5の把持爪55F,55Rは、1つの鋳造品冷却箱2を上側から把持するようになっている。
移動台52を移動させる往復シリンダ、昇降シリンダ53、および把持爪55を開閉させる油圧シリンダ装置56は、図略の油圧供給源に連通している。また、油圧供給源とこれらのシリンダとの間に設けられた電磁切替弁(図略)によって、油圧の供給が切替えられる。電磁切替弁の切替えおよび油圧供給源の作動は、図略の制御装置によって制御されている。
鋳造品冷却箱分離装置7は、図8に示すように、台車搬送冷却装置6と冷却箱搬送装置4との間に設けられている。言い換えると、鋳造品冷却箱分離装置7は、第三搬送路6aの冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sと、第二搬送路4bの冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sとを、跨いで設けられている。
把持爪支持フレーム74(昇降台)は、平面矩形状に形成され、前後方向に対向する辺に当たる部材の中央部に図略の支持部材が横架されている。支持部材には、分離装置用昇降シリンダ73のピストン部73bの下端が固定され、把持爪支持フレーム74は、分離装置用移動台72の下方に配置されている。把持爪支持フレーム74の平面矩形状となった四隅には、下方に垂下する垂下支持部74aが夫々形成されている。鋳造品冷却箱2を把持する際に、垂下支持部74aの下端部は、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2の一番下段の鋳造品冷却箱2の側面下部の両側に配置される。左右方向に対向する垂下支持部74aの下端には、水平方向に延在する回転軸74bが夫々横架され、回転軸74bには分離装置用把持爪75の基端部が回動可能に支持されている。
分離装置用移動台72を移動させる往復シリンダ、分離装置用昇降シリンダ73、および分離装置用把持爪75を開閉させる把持爪開閉装置76は、図略の油圧供給源に連通している。また、油圧供給源とこれらの装置との間に設けられた電磁切替弁(図略)によって、油圧の供給が切替えられる。電磁切替弁の切替えおよび油圧供給源の作動は、図略の制御装置によって制御されている。
第一搬送路4aの冷却済鋳造品搬出ステーションD1Sに搬送された鋳造品冷却箱2は、図11に示すように、クレーン15によって冷却後鋳造品10bが取り出され、製品取り出しコンベヤ8に移し替えられる。作業デッキ16のある製品移し替え作業エリアTFAに面した製品取り出しコンベヤ8上において、作業者は、例えば、ハンマリングにより、堰、湯口等の最終製品に不要な部分の削除を行う。取り外された堰、湯口等は、製品取り出しコンベヤ8によって搬出される。製品取り出しコンベヤ8として、例えばエプロンコンベヤを使用することができる。エプロンコンベヤは、公知の技術であるので、説明を省略する。エプロンコンベヤとして、例えば、特開平11−222308号公報に記載されたものを挙げることができる。
堰や湯口と分別された鋳造品10は、製品受け箱11に移動されてショットピーニング、バリ取り研磨、塗装等を行う後処理工程に搬送される。
第一搬送路4aにおいて、第一搬送路4a上の鋳造品冷却箱2から冷却後鋳造品10bが取り出された後の位置(第一搬送路4aの中央部)に、図1および図12に示すように、反転装置12が設けられている。
反転装置12は、図12に示すように、ベース40より所定深さ掘削された掘削穴40aに配置されている。反転装置12は、図13および図14に示すように、基礎フレーム121と、反転枠122と、反転機構123とを有している。
第2搬送路4b、第三搬送路6aおよび第四搬送路6bの上部には、図2、図5および図6に示すように、集塵装置13が設けられている。集塵装置13は、例えば、図略の側壁の下部に吸気口(図略)を設け、吸気口から連通するダクトを屋根部まで配設している。吸気口には、塵を除去するフィルターが設けられ、塵が除去された空気を屋根部の開口より外気に排出する。
造型設備9で造型された鋳造品10(冷却前鋳造品10a)は、冷却前の高温状態で振動コンベヤ91上を搬送される。搬送された冷却前鋳造品10aは、マニピュレータ3により把持され、鋳造直後鋳造品搬入ステーションA1Sに搬送された鋳造品冷却箱2に収納される。この場合、鋳造品の大きさや種類によって、一つの冷却前鋳造品10aが一つの鋳造品冷却箱2に収納される場合と、複数の冷却前鋳造品10aが一つの鋳造品冷却箱2に収納される場合とがある。
冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに搬送された鋳造品冷却箱2は、段積み装置5によって、第三搬送路6a上の冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sに搬送される。段積み装置5は、図26に示すように、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに位置決めされた鋳造品冷却箱2を把持して冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sに一つずつ搬入する。
また、冷却箱搬送台車61(41)と鋳造品冷却箱2とは、図25に示すように、冷却箱搬送台車61(41)の隅部より上方に突出する台車上面係合部611(411)に、段積み支持部22の水平位置決め係合部24が係合する。
冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sに搬送された鋳造品冷却箱2は、図27に示すように、三段に積み重ねられた状態で、鋳造品冷却箱分離装置7で、第二搬送路4bの冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sに移送される。鋳造品冷却箱2は、以下の手順で移送される。
制御装置は、往復シリンダ(図略)作動させて、図34に示すように、分離装置用移動台72を第三搬送路6a側に移動させ、分離装置用把持爪75を冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sの上方に配置する。
以下、同様の動作を繰り返すことで、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2の分離作業を実施する。
また、第二搬送路4bの冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sから三段に積み重ねるために空とされて三台の冷却箱搬送台車41は、下流側の冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sにおいて、分離作業に使用される。すなわち、分離作業に使用される冷却箱搬送台車41として、各冷却箱搬送台車41には、夫々鋳造品冷却箱2が1つずつ載置されて使用される。そのため、空の冷却箱搬送台車41の無駄な搬送が生じない。
これによると、冷却箱搬送装置4に搬送された鋳造品冷却箱2は、段積み装置5によって、複数段に積み重ねられた状態で台車搬送冷却装置6上を搬送される。複数段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2は、段積み支持部22によって、重ねられた鋳造品冷却箱2の収納部21同士が、通風可能に所定距離離されており、積み重ねにより熱が篭ることなく収納された鋳造品10(10a)を冷却することができる。
鋳造品冷却箱2は、複数段に積み重ねて、冷却のための搬送を行なうことができるので、鋳造品搬送冷却装置1の設置スペースを少なくし、設備コストの低減を図ることが可能となる。
これによると、反転装置12によって、鋳造品冷却箱2に残った砂、鋳物カスなど最終製品に不要な物を鋳造品冷却箱2から容易に廃棄することができる。
これによると、積み重ねられた鋳造品冷却箱2を配置空間77内に挿入し、分離装置用把持爪75で積み重ねられた状態の鋳造品冷却箱2を段積み状態で、容易に把持することができ、確実に搬送することができる。
(先に搬入された鋳造品冷却箱2を上段側に積み重ねる手順)
冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに先に搬入された鋳造品冷却箱2が上段側となるように積み重ねる場合には、例えば、鋳造品冷却箱分離装置7で使用した把持爪支持フレーム74および分離装置用把持爪75を、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sと冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sとの間で段積み装置として場所を変更して使用する。また、冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sと冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sとの間で、段積み装置5の横架枠部材54、把持爪55等を、鋳造品冷却箱分離装置として場所を変更して使用する。
この場合、上段より順に積み重ねる制御装置のプログラム、分離装置用昇降シリンダ73、分離装置用把持爪75および第二搬送路4bの第二押出し装置48等が上段先行断積み部を構成する。
この場合、上段より順に分離する制御装置のプログラム、移動台52、昇降シリンダ53、把持爪55および第二搬送路4bの第二押出し装置48等が上段先行分離部を構成する。
次に、本件発明にかかる鋳造品搬送冷却装置の第二実施形態について、図35〜図37に基づいて以下に説明する。
第二実施形態の鋳造品搬送冷却装置201は、冷却箱搬送装置204において、第一実施形態のように冷却箱搬送台車41に乗せて鋳造品冷却箱2を搬送するのではなく、ローラコンベヤ204aで鋳造品冷却箱202を直接搬送すること、鋳造品冷却箱202の段積み支持部2022には掛止凸部24cがなく、段積み支持部2022に支持レール204bが設けられていること、反転装置212において、鋳造品冷却箱202のみを反転させること、第一のトラバーサ搬送装置43および第二のトラバーサ搬送装置44が存在しないこと。これらの点について、第一実施形態と相違する。その他の構成は、第一実施形態と同様なので同じ符号を添付して説明を省略する。
ローラコンベヤ204aは、図35に示すように、搬送方向に直角な水平方向に沿って対に配設された複数の支持軸204bを備え、各支持軸204bには搬送輪204cが回転自在に軸支されている。このローラコンベヤ204aは、公知のものであるため、説明を省略する。
支持レール2022aは、例えば、断面L字状の鉄製長尺部材で形成されている。支持レール2022aは、搬送方向(左右方向)に対向する段積み支持部2022の下端部間に横架するよう、例えば溶接によって設けられている。支持レール2022aのL字を構成する一方の壁部2022bが水平に突出するように設けられ、突出した壁部2022bの下端面にローラコンベヤ204aの搬送輪204cが当接するようになっている。
反転装置212は、ローラコンベヤ204aに連続する支持コンベヤ212aが設けられている。支持レール2022aの突出した壁部2022bに係合する係合突起212bが設けられている。係合突起212bは、反転装置212が反転した際に鋳造品冷却箱202が反転装置212より脱落するのを防止する。
また、鋳造品冷却箱2の段積み支持部22は、収納部21の下方に設けていることに限定されない。例えば、上方に延在するように設けられていてもよい。この場合でも、重ねられる収納部間に空間を生じさせるので、冷却前鋳造品10aを効率よく冷却することができる。
また、第二実施形態において、冷却箱搬送装置204を、ローラコンベヤ204aによって鋳造品冷却箱202を搬送するものとしたが、これに限定されない。例えば、チェーンコンベヤ、ベルトコンベヤ等公知の搬送技術を使って鋳造品冷却箱202を搬送するものでもよい。また、押出し装置およびクッション装置により搬送するものに限定されず、例えば、モータ等による駆動式のコンベヤでもよい。
Claims (7)
- 注湯済みの鋳型から取り出された鋳造品が着脱可能に収納される複数の同形状の鋳造品冷却箱と、
前記鋳造品冷却箱が着脱可能に載置され搬送される複数の冷却箱搬送台車と、
複数の前記冷却箱搬送台車が搬送路に沿って並べられ冷却のために搬送される台車搬送冷却装置と、
前記台車搬送冷却装置に並設され、少なくとも前記鋳造品冷却箱が搬送路に沿って並べられて搬送される冷却箱搬送装置と、を備え、
前記鋳造品冷却箱は、前記鋳造品を収納する収納部と、前記収納部の上下端の一端に設けられ前記鋳造品が収納された前記収納部同士を通風可能に所定距離離して積み重ね可能とする段積み支持部と、を有し、
前記台車搬送冷却装置と前記冷却箱搬送装置との間には、
前記冷却箱搬送装置上を搬送された前記鋳造品冷却箱を、前記段積み支持部により前記台車搬送冷却装置上に複数段に積み重ねて載置する段積み装置と、
複数段に積み重ねられ前記台車搬送冷却装置上を搬送された前記鋳造品冷却箱を、前記冷却箱搬送装置上に前記鋳造品冷却箱毎に分離して載置する鋳造品冷却箱分離装置と、を有する鋳造品搬送冷却装置。 - 前記段積み支持部の端部には、上下に積み重ねられる前記鋳造品冷却箱の水平方向の相互位置を位置決めする水平位置決め係合部が設けられ、
前記収納部の上下端の他端には、前記水平位置決め係合部に係合する水平位置決め被係合部が設けられ、
前記冷却箱搬送台車の上面には、前記段積み支持部の下端に設けられた前記水平位置決め係合部または前記収納部の下端に設けられた前記水平位置決め被係合部に係合する台車上面係合部を備えている請求項1に記載の鋳造品搬送冷却装置。 - 前記段積み装置は、前記冷却箱搬送装置上を先に搬送された前記鋳造品冷却箱が下段側となるように前記複数段に積み重ねて前記台車搬送冷却装置上に載置する下段先行段積み部を有し、
前記鋳造品冷却箱分離装置は、積み重ねられた前記複数段の鋳造品冷却箱を、下段側から先に前記鋳造品冷却箱毎に分離して前記冷却箱搬送装置上に載置する下段先行分離部を有している請求項1または2に記載の鋳造品搬送冷却装置。 - 前記段積み装置は、前記冷却箱搬送装置上を先に搬送された前記鋳造品冷却箱が上段側となるように前記複数段に積み重ねて前記台車搬送冷却装置上に載置する上段先行段積み部を有し、
前記鋳造品冷却箱分離装置は、積み重ねられた前記複数段の鋳造品冷却箱を、上段側から先に前記鋳造品冷却箱毎に分離して前記冷却箱搬送装置上に載置する上段先行分離部を有している請求項1または2に記載の鋳造品搬送冷却装置。 - 前記冷却箱搬送装置には、前記鋳造品が取り出された前記鋳造品冷却箱を反転させる反転装置を備えている請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の鋳造品搬送冷却装置。
- 前記段積み支持部は、上下方向に延在する少なくとも四本の長尺部材を有し、
前記収納部は、平面矩形状に形成され、
前記水平位置決め係合部および前記水平位置決め被係合部は、
前記収納部の平面矩形状の一方の辺に直角な方向および他方の辺に直角な方向に沿って互いに当接する請求項2に記載の鋳造品搬送冷却装置。 - 前記鋳造品冷却箱分離装置は、
前記冷却箱搬送装置と前記台車搬送冷却装置とに跨る走行レールと、
前記走行レール上を前記走行レールに沿って走行する移動台と、
前記移動台に設けられ昇降装置により上下方向に昇降可能に設けられた昇降台と、
前記昇降台に設けられ、積み重ねられた前記鋳造品冷却箱が下方より挿入可能な配置空間と、
前記昇降台に前記配置空間の下端部で開閉可能に設けられ、前記鋳造品冷却箱の両側に係脱可能な把持爪と、
を備える請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の鋳造品搬送冷却装置。
Priority Applications (1)
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