JP6747875B2 - 鋳造品搬送冷却装置 - Google Patents

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本発明は、鋳造後に鋳造品を冷却するための搬送装置に関する。
従来、鋳造品10の冷却は、鋳造において注湯済み鋳型より鋳造品10を取り出した後、製品温度を降下させるため、鋳造品10を鋳造品冷却箱PBOXに収納する。鋳造品10が収納された鋳造品冷却箱PBOXを、図38および図39に示すように、長い搬送路400上を長時間循環搬送させることで、鋳造品10の温度を降下させる。
しかし、従来の鋳造品10の冷却装置では、平面的に広がった広範囲に複数の搬送路400を設けるため、広い設置スペースを必要とする。また、設置スペースに制限がある場合は、立体的な搬送路を構築せねばならず、設備コストが増大するという問題があった。
本発明の目的は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、鋳造品を収納した冷却箱の搬送を狭い設置スペースで設備コストの低減を図って行なうことができる鋳造品搬送冷却装置を提供することである。
本発明の構成上の特徴は、鋳造品搬送冷却装置において、注湯済みの鋳型から取り出された鋳造品が着脱可能に収納される複数の同形状の鋳造品冷却箱と、前記鋳造品冷却箱が着脱可能に載置され搬送される複数の冷却箱搬送台車と、複数の前記冷却箱搬送台車が搬送路に沿って並べられ冷却のために搬送される台車搬送冷却装置と、前記台車搬送冷却装置に並設され、少なくとも前記鋳造品冷却箱が搬送路に沿って並べられて搬送される冷却箱搬送装置と、を備え、前記鋳造品冷却箱は、前記鋳造品を収納する収納部と、前記収納部の上下端の一端に設けられ前記鋳造品が収納された前記収納部同士を通風可能に所定距離離して積み重ね可能とする段積み支持部と、を有し、前記台車搬送冷却装置と前記冷却箱搬送装置との間には、前記冷却箱搬送装置上を搬送された前記鋳造品冷却箱を、前記段積み支持部により前記台車搬送冷却装置上に複数段に積み重ねて載置する段積み装置と、複数段に積み重ねられ前記台車搬送冷却装置上を搬送された前記鋳造品冷却箱を、前記冷却箱搬送装置上に前記鋳造品冷却箱毎に分離して載置する鋳造品冷却箱分離装置と、を有する。
これによると、冷却箱搬送装置に搬送された鋳造品冷却箱は、段積み装置によって、複数段に積み重ねられた状態で台車搬送冷却装置上を搬送される。複数段に積み重ねられた鋳造品冷却箱は、段積み支持部によって、重ねられた鋳造品冷却箱の収納部同士が、通風可能に所定距離離されており、積み重ねにより熱が篭ることなく収納された鋳造品を冷却することができる。
鋳造品冷却箱は、複数段に積み重ねて、冷却のための搬送を行なうことができるので、鋳造品搬送冷却装置の設置スペースを少なくし、設備コストの低減を図ることが可能である。
第一実施形態の鋳造品搬送冷却装置の全体の概要を示す図である。 振動コンベヤから冷却箱搬送装置へ、冷却箱搬送装置から台車搬送冷却装置へ鋳造品を移動させる工程をII-II断面で示す概要図である。 段積み装置の把持爪の開状態を示す図である。 段積み装置の把持爪の閉状態を示す図である。 冷却箱搬送装置をV-V断面で示す概要図である。 台車搬送冷却装置をVI-VI断面で示す概要図である。 冷却箱搬送装置および台車搬送冷却装置を示す平面図である。 鋳造品冷却箱分離装置をVIII-VIII断面で示す概要図である。 分離装置用把持爪の開状態を示す図である。 分離装置用把持爪の閉状態を示す図である。 冷却箱搬送装置、台車搬送冷却装置および製品移し替え作業エリアをXI-XI断面で示す概要図である。 冷却箱搬送装置における反転装置をXII-XII断面で示す概要図である。 反転装置の待機状態を示す概要図である。 反転装置の反転状態を示す概要図である。 鋳造品冷却箱の収納部を示す平面図である。 鋳造品冷却箱の底面図である。 鋳造品冷却箱の側面図である。 鋳造品冷却箱の正面図である。 冷却箱搬送台車の平面図である。 台車上面係合部を拡大して示す平面図。 冷却箱搬送台車の正面図である。 冷却箱搬送台車の側面図である。 冷却箱搬送台車に三つの鋳造品冷却箱を段積みした状態を示す図である。 水平位置決め被係合部に水平位置決め係合部が係合した状態を示す概要図である。 台車上面係合部に水平位置決め係合部が係合した状態を示す概要図である。 鋳造品冷却箱の段積み工程を示す図である。 鋳造品冷却箱の分離工程において、第三搬送路に段積みされた鋳造品冷却箱を採取しようとする状態を示す概要図である。 段積みされた鋳造品冷却箱を鋳造品冷却箱分離装置で採取した状態を示す概要図である。 段積みされた鋳造品冷却箱を冷却箱搬送装置まで移動させた状態を示す概要図である。 段積みされた鋳造品冷却箱を冷却箱搬送装置に載置した状態を示す概要図である。 最下段の鋳造品冷却箱のみを冷却箱搬送装置に載置することで、下段より順に分離することを示す概要図である。 下から二番目の鋳造品冷却箱のみを冷却箱搬送装置に載置することで、下から二番目の鋳造品冷却箱を分離することを示す概要図である。 最上段にあった鋳造品冷却箱のみを冷却箱搬送装置に載置することで、最後に最上段にあった鋳造品冷却箱を分離することを示す概要図である。 鋳造品冷却箱分離装置が、台車搬送冷却装置に待機のために移動した状態を示す図である。 第二実施形態の鋳造品搬送冷却装置の全体の概要を示す図である。 第二実施形態における冷却箱搬送装置、台車搬送冷却装置および製品移し替え作業エリアを前側から見た断面で示す概要図である。 第二実施形態における反転装置を前側から見た断面で示す概要図である。 従来例の鋳造品搬送冷却装置の全体の概要を示す図である。 従来例の鋳造品搬送冷却装置を、搬送方向に直角な方向から見た側面図で示す概要図である。
(第一実施形態)
本件発明にかかる鋳造品搬送冷却装置1の第一実施形態について、図1〜図34に基づいて以下に説明する。
第一実施形態の鋳造品搬送冷却装置1は、図1に示すように、振動コンベヤ91、マニピュレータ3、冷却箱搬送装置4、段積み装置5、台車搬送冷却装置6、鋳造品冷却箱分離装置7および製品取出しコンベヤ8を備えている。
振動コンベヤ91は、造型設備9から流れてきた鋳造品10を搬送し、マニピュレータ3は、振動コンベヤ91で搬送された冷却前鋳造品10aを冷却箱搬送装置4上の冷却箱搬送台車41に乗った鋳造品冷却箱2に収納する。
冷却箱搬送装置4は、冷却箱搬送台車41によって鋳造品冷却箱2に収納された鋳造品10を搬送し、段積み装置5は、冷却箱搬送装置4で搬送された鋳造品冷却箱2を段積みする。
台車搬送冷却装置6は、段積みされた鋳造品冷却箱2を冷却箱搬送台車61によって搬送し、鋳造品冷却箱分離装置7は、段積みされた鋳造品冷却箱2を鋳造品冷却箱2毎に分離する。製品取出しコンベヤ8は、冷却後鋳造品10bを堰、湯口等と分別搬送する。
造型設備9から脱型された鋳造品10には、鋳造品に付着した鋳物砂、湯口、湯道、堰、揚りと呼ばれる鋳造時にのみ必要で、最終製品には不要な部分が付随している。鋳造品10は、脱型後に図略のシェイクアウトマシンによって、振動を加えられ鋳造品10と鋳物砂とが分離される(この場合、湯口や堰が振動によって分離される場合もあるが、鋳造品10の表面には、鋳物砂が残り、堰や湯口が製品に付随した状態である。)。
振動コンベヤ91は、搬送路91aに振動を加えながら高温状態の鋳造品10aを搬送するものであり、公知技術であるので説明を省略する。振動コンベヤ91としては、例えば、特開平5−278830号公報に記載の振動コンベヤを挙げることができる。
マニピュレータ3は、先端に把持部31が付いた多軸機構を備えたロボットアーム32を作業者が操作するものである。マニピュレータ3は、高温状態の鋳造品10aを振動コンベヤ91より採取し、冷却箱搬送装置4上の鋳造品冷却箱2に冷却前鋳造品10aを収納する作業を行なう。マニピュレータ3は、公知技術であるので説明を省略する。マニピュレータ3としては、例えば、特開平7−75981号公報に記載の自立移動式マニピュレータを挙げることができる。
(冷却箱搬送装置)
冷却箱搬送装置4は、図1において、いずれも後述する鋳造品冷却箱2を載置する冷却箱搬送台車41を左方向に搬送させる第一搬送路4aと、第一搬送路4aに対して平行に設けられ、図1において、鋳造品冷却箱2を載置する冷却箱搬送台車41を右方向に搬送させる第二搬送路4bとを備えている。また、第一搬送路4aの下流端位置4a1に整列する第一搬出位置4a11と第二搬送路4bの上流端位置4b2に整列する第二搬入位置4b22との間には、第一のトラバーサ搬送装置43が設けられている。第二搬送路4bの下流端位置4b1に整列する第二搬出位置4b11と第一搬送路4aの上流端位置4a2に整列する第一搬入位置4a22との間には、第二のトラバーサ搬送装置44が設けられている。
(第一搬送路)
次に、第一搬送路4aについて、以下に詳述する。
ベース40上には、図2および図12に示すように、第一搬送路4aを主に構成する一対の台車レール45が設けられ、台車レール45上を鋳造品10が載置された複数の冷却箱搬送台車41が搬送方向に配列されている。一対の台車レール45は、搬送方向に延在する一対の梁部材45a(図12参照)の上端外側に夫々対応して敷設され、一対の梁部材45aはベース40より突設された複数本の支柱45bにより夫々固定支持されて台車レール45を高架状に支持している。第一搬送路4aの中央部には、鋳造品冷却箱2を上下逆に反転させる反転装置12が設けられている。
第二搬送路4bは、第一搬送路4aに対して平行に反対方向に搬送するよう設けられ、構成は第一搬送路4aと同様なので、その説明を省略する。
(トラバーサ搬送装置)
次に、第一のトラバーサ搬送装置43について、以下に詳述する。
第一のトラバーサ搬送装置43は、図5および図7に示すように、第一搬出位置4a11と第二搬入位置4b22との間に配設されたベースフレーム(図略)を有している。このベースフレームには一対の第一移送レール433が敷設され、第一移送レール433は第一搬送路4aおよび第二搬送路4bに対して直角な方向に延在して第一搬出位置4a11と第二搬入位置4b22とを繋ぐようになっている。第一移送レール433上には、冷却箱搬送台車41を載せて搬送方向に直角な移動方向に動く移送台車434が載置されている。移送台車434は、第一移送レール433上を転動する移送車輪434aと、移送車輪434aが転動自在に支持される移送ベース434bと、移送ベース434bの上に台車レール45に整列するよう設けられた移送台レール434cとを有している(図7参照)。移送台車434は、図略の駆動装置によって、第一搬出位置4a11と第二搬入位置4b22とを往復移動する。
第一搬送路4aの上流端位置4a2に整列する第一搬入位置4a22と、第二搬送路4bの下流端位置4b1に整列する第二搬出位置4b11とには、第二搬出位置4b11と第一搬入位置4a22とを繋ぐ第二移送レール443が配置されている。この第二移送レール443を備えた第二のトラバーサ搬送装置44は、第一のトラバーサ搬送装置43と構成が同様なので、その説明を省略する。
(押出し装置、クッション装置)
さらに、冷却箱搬送装置4は、図1に示すように、第一押出し装置46と第一クッション装置47と第二押出し装置48と第二クッション装置49とを備えている。
第一押出し装置46は、第一搬送路4aの上流端位置4a2および前記第一搬入位置4a22に対向して設けられ、第一搬送路4aに直列状に配列された複数の冷却箱搬送台車41を搬送方向に押出す。
第一クッション装置47は、第一搬送路4aの下流端位置4a1および前記第一搬出位置4a11に対向して設けられ、第一押出し装置46により押出された冷却箱搬送台車41の搬送方向の運動を停止させる。
第二押出し装置48は、前記第二搬送路4bの上流端位置4b2および前記第二搬入位置4b22に対向して設けられ、第二搬送路4bに直列状に配列された複数の冷却箱搬送台車41を搬送方向に押出す。
第二クッション装置49は、第二搬送路4bの下流端位置4b1および前記第二搬出位置4b11に対向して設けられ、第二押出し装置48により押出された冷却箱搬送台車41の搬送方向の運動を停止させる。
(押出し装置の詳細)
次に、第一押出し装置46について、以下に詳述する。
前記第一押出し装置46は、図1および図7に示すように、プッシュ部材461と駆動機構462とを有している。
プッシュ部材461は、先端に緩衝部461aが設けられ直列状に並んだ冷却箱搬送台車41の最後端をプッシュする。駆動機構462は、プッシュ部材461を冷却箱搬送台車41が搬送される搬送方向に前進させる。駆動機構462は、例えば、油圧で駆動するシリンダ機構であって、シリンダ機構は、油圧供給装置(図略)に連通している。シリンダ機構と油圧供給装置との間には電磁切替弁が設けられている。油圧供給装置の駆動(例えば油圧ポンプ)と、電磁切替弁の切替動作は、図略の制御装置によって制御される。
なお、図1に示す、第二押出し装置48については、第一押出し装置46と構成が同様であるので、その説明を省略する。
(クッション装置の詳細)
次に、第一クッション装置47について、以下に詳述する。
第一クッション装置47は、図7に示すように、ピストン部471とシリンダ部472とを備えている。
ピストン部471は、先端に緩衝部471aが設けられ直列状に並んだ冷却箱搬送台車41の最前端を受け、シリンダ部472は、ピストン部471を退入進出させる。
シリンダ部472には、いずれも図示はしないが、例えば制御装置で制御される電磁比例リリーフ弁および油圧タンクに連通する配油管が接合されている。電磁比例リリーフ弁にはカット弁が並列に設けられている。
なお、図1に示す、第二クッション装置49は、第一クッション装置47と構成が同様なので、その説明を省略する。
(冷却前鋳造品搬出ステーション等)
また、冷却箱搬送装置4には、図1に示すように、鋳造直後鋳造品搬入ステーションA1S、冷却前鋳造品搬出ステーションB1S、冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sおよび冷却済鋳造品搬出ステーションD1Sが設けられている。
鋳造直後鋳造品搬入ステーションA1Sは、第一搬送路4aの中央部の下流側に設けられ、マニピュレータ3によって鋳造直後の高温状態の鋳造品10a(冷却前鋳造品)が搬入される。鋳造直後鋳造品搬入ステーションA1Sには、第一搬送路4aの上流側で空になった鋳造品冷却箱2が搬送され、搬送された鋳造品冷却箱2に高温状態の鋳造品10a(冷却前鋳造品)が収納されて下流側へ1ピッチずつ送られる。
冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sは、第二搬送路4bの中央部の上流側に設けられ、鋳造品冷却箱2の段積み装置5の始端5Sが設けられている。
冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sは、第二搬送路4bの中央部の上流側に設けられ、鋳造品冷却箱分離装置7の終端7Eが設けられている。
冷却済鋳造品搬出ステーションD1Sは、第一搬送路4aの中央部の上流側に設けられ、製品移し替え作業エリアTFAを構成する。
(鋳造品冷却箱)
次に、鋳造品冷却箱2について、図15〜図18に基づき以下に説明する。
鋳造品冷却箱2は、収納部21と段積み支持部22とを有している。収納部21は、例えば鉄製部材により、平面図として上方より見た場合に矩形状(平面矩形状)で、上部が開放した箱状に形成されている。収納部21の内側の四隅には、水平位置決め被係合部23が例えば溶接によって夫々溶着されている。水平位置決め被係合部23は、図15、図17および図18に示すように、断面略直角二等辺三角形の棒材で形成され、上端部が収納部21の上端より例えば3〜5cm上方へ突出させて構成されている。水平位置決め被係合部23は、収納部21の平面矩形状の(搬送方向に対して直角な方向である)前後方向の一辺に平行な方向に沿った前後内側当接壁23aと、収納部の平面矩形状の(搬送方向に対して平行な方向である)左右方向の一辺に平行な方向に沿った左右内側当接壁23bとを夫々有している。各水平位置決め被係合部23の上端縁の外側面には、上端に向かって内側に前傾する面取りによるガイド部23cが形成されている。
段積み支持部22は、収納部21の底部の四隅より夫々下方に延在する断面L字状の長尺部材で主に構成されている。段積み支持部22は、断面L字状の開口部側が収納部21の対角線上に沿うように配置されている。段積み支持部22の下端部には、水平位置決め係合部24が設けられている。水平位置決め係合部24は、収納部21の平面矩形状の(搬送方向に対して直角な方向である)前後方向の一辺に平行な方向に沿った前後外側当接壁24aと、収納部21の平面矩形状の(搬送方向に対して平行な方向である)左右方向の一辺に平行な方向に沿った左右外側当接壁24bとを夫々有している。前後方向に対向する前後外側当接壁24aの下部には、外側に向かって突出する掛止凸部24cが夫々設けられている。これらの掛止凸部24cは、後述する反転装置12の被掛止部122dに掛止される。
水平位置決め係合部24の左右外側当接壁24bは、水平位置決め被係合部23の左右内側当接壁23bに当接し、左右方向(搬送方向)に沿って互いに当接する。
水平位置決め係合部24の前後外側当接壁24aは、水平位置決め被係合部23の前後内側当接壁23aに当接し、前後方向(搬送方向に直角な方向)に沿って互いに当接する。
段積み支持部22は、収納部21の底部の四隅より夫々下方に延在するよう設けている。積み重ねる前の鋳造品冷却箱2において、鋳造品10を収納する収納部21の開口部の上方には、収納部21への収納作業の支障となるものが何も無い。このような構造とすることで、鋳造品10を把持したマニピュレータ3による収納部21への収納作業を容易に行なうことができる。
(冷却箱搬送台車)
次に、冷却箱搬送装置4に搬送される冷却箱搬送台車41について図19〜図22に基づき以下に説明する。
冷却箱搬送台車41は、矩形板状の載置台41aと台車車輪41bとを備えている。載置台41aの上面には、載置台41aの四隅近傍に台車上面係合部411が夫々設けられている。台車上面係合部411は、例えば鉄製部材によって断面直角二等辺三角形の棒状に形成され、載置台41aの上面より例えば3〜5cm上方に突出する長さに形成されている。各台車上面係合部411は、三角形の断面の斜辺側が載置台41aの対角線上に沿うように対向して配置され、例えば溶接によって載置台41aの上面に溶着されている。各台車上面係合部411の上端縁の外側面には、上端に向かって内側に前傾する面取りによるガイド部411aが形成されている(図21参照)。
冷却箱搬送台車41の下部には、図21および図22に示すように、前後方向に夫々一対となった軸受部41cが設けられ、各軸受部41cには台車車輪41bが回転自在に支承されている。これらの台車車輪41bによって冷却箱搬送台車41は第一搬送路4aおよび第二搬送路4bの上流から下流へ向かう搬送方向に移動可能になっている。
(台車搬送冷却装置)
台車搬送冷却装置6は、図1において左方向に冷却箱搬送台車61を搬送させる第三搬送路6aと、第三搬送路6aに対して平行に設けられ図1において右方向に冷却箱搬送台車61を搬送させる第四搬送路6bとを備えている。台車搬送冷却装置6で搬送される冷却箱搬送台車61は、冷却箱搬送装置4の冷却箱搬送台車41と同様であり、冷却箱搬送台車41の台車上面係合部411と同様の台車上面係合部611を備えている。
また、第三搬送路6aの下流端位置6a1に整列する第三搬出位置6a11と第四搬送路6bの上流端位置6b2に整列する第四搬入位置6b22との間には、第三のトラバーサ搬送装置63が設けられている。第四搬送路6bの下流端位置6b1に整列する第四搬出位置6b11と第三搬送路6aの上流端位置6a2に整列する第三搬入位置6a22との間には、第四のトラバーサ搬送装置64が設けられている。
第三のトラバーサ搬送装置63および第四のトラバーサ搬送装置64は、第一のトラバーサ搬送装置43および第二のトラバーサ搬送装置44と同様なので、説明を省略する。
台車搬送冷却装置6には、冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sおよび冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sが設けられている。
冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sは、第三搬送路6aの中央部の下流側に設けられ、段積み装置5の終端5Eが設けられている。冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sにおいて、第三搬送路6aの搬送を停止させた状態で、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sから搬送する鋳造品冷却箱2を積み重ねる(段積みすると同義)。
冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sは、第三搬送路6aの中央部の上流側に設けられ、鋳造品冷却箱分離装置7の始端7Sが設けられている。冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sから三段積みされた状態の鋳造品冷却箱2が、第二搬送路4bの冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sに向かって搬出される。
さらに、台車搬送冷却装置6は、第三押出し装置66と、第三クッション装置67とを備えている。第三押出し装置66は、第三搬送路6aの上流端位置6a2および前記第三搬入位置6a22に対向して設けられ、第三搬送路6aに直列状に配列された複数の冷却箱搬送台車61を搬送方向に押出す。第三クッション装置67は、第三搬送路6aの下流端位置6a1および前記第三搬出位置6a11に対向して設けられ、第三押出し装置66により押出された冷却箱搬送台車61の搬送方向の運動を停止させる。
また、台車搬送冷却装置6は、第四押出し装置68と、第四クッション装置69とを備えている。第四押出し装置68は、前記第四搬送路6bの上流端位置6b2および前記第四搬入位置6b22に対向して設けられ、第四搬送路6bに直列状に配列された複数の冷却箱搬送台車61を搬送方向に押出す。第四クッション装置69は、第四搬送路6bの下流端位置6b1および前記第四搬出位置6b11に対向して設けられ、第四押出し装置68により押出された冷却箱搬送台車61の搬送方向の運動を停止させる。
第一搬送路4aおよび第二搬送路4bが1ピッチで搬送可能な冷却箱搬送台車41の数が15台であるのに対し、第三搬送路6aおよび第四搬送路6bは、1ピッチで搬送可能な冷却箱搬送台車61が29台である。第三搬送路6aおよび第四搬送路6bは、これらの点以外は、第一搬送路4aおよび第二搬送路4bと構成が同様であるので、第三搬送路6aおよび第四搬送路6bの説明を省略する。
また、図1および図7に示す、第三および第四の押出し装置66,68については、第一押出し装置46と構成が同様であるので、その説明を省略する。
また、第三および第四のクッション装置67,69については、第一のクッション装置47と構成が同様であるので、説明を省略する。
(段積み装置)
段積み装置5は、冷却箱搬送装置4と台車搬送冷却装置6との間に設けられている。言い換えると、第二搬送路4bの冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sと、第三搬送路6aの冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sとを、跨いで設けられている。
段積み装置5は、図2に示すように、段積み装置用走行フレーム51と、移動台52と、昇降シリンダ53と、横架枠部材54と、二対の把持爪55と、往復シリンダ(図略)とを備えている。
段積み装置用走行フレーム51は、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sと冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sとを跨ぐように設けられた一対の走行レール51aと、一対の走行レール51aの端部を支持する四本の支持柱51bとを備えている。
移動台52は、板状の支持台52aと、支持台52aに回動可能に設けられ走行レール51a上を転動する4つの走行車輪52bとを有している。移動台52は、油圧等で駆動される図略の往復シリンダにより走行レール51a上を往復移動する。
昇降シリンダ53は、シリンダ部53aとピストン部53bとを備えている。シリンダ部53aは、下部外周が移動台52の支持台に固定され、上下方向に立設されている。ピストン部53bは、移動台52の下方で上下方向に進退するようになっている。ピストン部53bの下端は、横架枠部材54の上端中央部に連結されている。シリンダ部53aは、例えば、油圧等でピストン部53bを進退させる。
横架枠部材54は、平面矩形状に形成され、前後方向の端部において把持爪55の後述する回転支持部55bを支持する回転軸54aを備えている。回転軸54aは、左右方向に沿って延在する。
次に、把持爪55および把持爪55の開閉機構について、図3および図4に基づいて以下に詳しく説明する。
把持爪55は、先端部に鈎状の掛止部55aが形成され基端部に回転軸54a(横架枠部材54)に支承される回転支持部55bが形成された把持アーム部55cと、把持アーム部55cと一体に形成され把持アーム部55cに対して回転支持部55bより直角方向に突出する操作アーム部55dとを備えている。前側の把持爪55Fおよび後側の把持爪55Rは、鈎状の掛止部55aが内側に対向するように前後方向に並べて二対設けられている。把持爪55F,55Rは、前後方向(搬送方向に直角な方向)に先端部の掛止部55aが接近離間することで開閉する。把持爪55F,55Rの開閉機構は、横架枠部材54の前後方向両側にブラケット56cを介して設けられた油圧シリンダ装置56F,56Rを有する。前側の油圧シリンダ装置56Fおよび後側の油圧シリンダ装置56Rは、夫々シリンダ部56aとピストン部56bとを備えている。ピストン部56bの先端は、操作アーム部55dの先端に回動可能に連結されている。油圧等でピストン部56bを上下方向に進退させると、ピストン部56bの先端に連結する操作アーム部55dによって、把持アーム部55cが回転軸54aを中心に回動する。対向する前後の油圧シリンダ装置56F,56Rを同期して作動させることで、対向する把持爪55F,55Rが互いに反対方向に対称に回動することで開閉動作を実現する。段積み装置5の把持爪55F,55Rは、1つの鋳造品冷却箱2を上側から把持するようになっている。
移動台52を移動させる往復シリンダ、昇降シリンダ53、および把持爪55を開閉させる油圧シリンダ装置56は、図略の油圧供給源に連通している。また、油圧供給源とこれらのシリンダとの間に設けられた電磁切替弁(図略)によって、油圧の供給が切替えられる。電磁切替弁の切替えおよび油圧供給源の作動は、図略の制御装置によって制御されている。
(鋳造品冷却箱分離装置)
鋳造品冷却箱分離装置7は、図8に示すように、台車搬送冷却装置6と冷却箱搬送装置4との間に設けられている。言い換えると、鋳造品冷却箱分離装置7は、第三搬送路6aの冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sと、第二搬送路4bの冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sとを、跨いで設けられている。
鋳造品冷却箱分離装置7は、分離装置用走行フレーム71と、分離装置用移動台72(移動台)と、分離装置用昇降シリンダ73(昇降装置)と、把持爪支持フレーム74(昇降台)と、二対の分離装置用把持爪75(把持爪)と、往復シリンダ(図略)とを備えている。
分離装置用走行フレーム71は、台車搬送冷却装置6における第三搬送路6aの冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sと、冷却箱搬送装置4における第二搬送路4bの冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sとを跨ぐように設けられた一対の走行レール71aと、一対の走行レール71aの端部を支持する四本の支持柱71bとを備えている。
分離装置用移動台72は、支持台72aと、支持台72aに回動可能に設けられ走行レール71a上を転動する走行車輪72bとを有している。支持台72aは、後述する分離装置用昇降シリンダ73の下部が固定されている。分離装置用移動台72は、図略のシリンダ装置により走行レール71a上を往復移動する。
分離装置用昇降シリンダ73は、シリンダ部73aとピストン部73bとを備えている。シリンダ部73aは、ピストン部73bが出入りする側の下部外周が分離装置用移動台72に固定され、上下方向に立設されている。ピストン部73bは、分離装置用移動台72の下方で進退するようになっている。ピストン部73bの下端は、把持爪支持フレーム74の上端中央部に連結されている。シリンダ部73aは、例えば、油圧等でピストン部73bを進退させる。
次に、把持爪支持フレーム74、分離装置用把持爪75、把持爪開閉装置76について、図9および図10に基づいて以下に詳しく説明する。
把持爪支持フレーム74(昇降台)は、平面矩形状に形成され、前後方向に対向する辺に当たる部材の中央部に図略の支持部材が横架されている。支持部材には、分離装置用昇降シリンダ73のピストン部73bの下端が固定され、把持爪支持フレーム74は、分離装置用移動台72の下方に配置されている。把持爪支持フレーム74の平面矩形状となった四隅には、下方に垂下する垂下支持部74aが夫々形成されている。鋳造品冷却箱2を把持する際に、垂下支持部74aの下端部は、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2の一番下段の鋳造品冷却箱2の側面下部の両側に配置される。左右方向に対向する垂下支持部74aの下端には、水平方向に延在する回転軸74bが夫々横架され、回転軸74bには分離装置用把持爪75の基端部が回動可能に支持されている。
分離装置用把持爪75は、先端部に鈎状の掛止部75aが形成され基端部に回転軸74bに支承される回転支持部75bが形成され下方に向かって延在する把持アーム部75cと、把持アーム部75cと一体に形成され把持アーム部75cに対して回転支持部75bより直角方向に突出する操作アーム部75dとを備えている。前側の分離装置用把持爪75Fおよび後側の分離装置用把持爪75Rは、鈎状の掛止部75aが内側に対向するように前後方向に並べて二対設けられている。各分離装置用把持爪75F,75Rの上方であって、各垂下支持部74aの外側側面には、夫々把持爪開閉装置76が設けられている。
把持爪開閉装置76は、シリンダ部76aとピストン部76bとを有している。シリンダ部76aは、取付ブラケット76cおよび支持軸76dを介して、各垂下支持部74aの外側側面にシリンダ部76aの筒状の中心軸が揺動可能に固定されている。ピストン部76bは、下端部が分離装置用把持爪75の操作アーム部75dに連結軸76eを介して相対回動可能に連結されている。シリンダ部76aは、例えば、図略の油圧供給源に連結され、油圧供給源とシリンダ部76aとの間には、電磁切替弁(図略)が設けられている。各シリンダ部76aに対応する電磁切替弁の切替動作を同期させることで、前後方向に対向する分離装置用把持爪75F,75Rのピストン部76bを進退させる。対向する分離装置用把持爪75F,75Rは、把持爪開閉装置76により離間した状態で待避位置SPに位置決めされ、接近した状態で係合位置KPに位置決めされる。
前後方向に対向する垂下支持部74a間、および前後方向に対向する分離装置用把持爪75F,75Rの間には、三段積みされた鋳造品冷却箱2が下方から挿入可能な配置空間77が設けられている。
分離装置用移動台72を移動させる往復シリンダ、分離装置用昇降シリンダ73、および分離装置用把持爪75を開閉させる把持爪開閉装置76は、図略の油圧供給源に連通している。また、油圧供給源とこれらの装置との間に設けられた電磁切替弁(図略)によって、油圧の供給が切替えられる。電磁切替弁の切替えおよび油圧供給源の作動は、図略の制御装置によって制御されている。
(製品取り出しコンベヤ)
第一搬送路4aの冷却済鋳造品搬出ステーションD1Sに搬送された鋳造品冷却箱2は、図11に示すように、クレーン15によって冷却後鋳造品10bが取り出され、製品取り出しコンベヤ8に移し替えられる。作業デッキ16のある製品移し替え作業エリアTFAに面した製品取り出しコンベヤ8上において、作業者は、例えば、ハンマリングにより、堰、湯口等の最終製品に不要な部分の削除を行う。取り外された堰、湯口等は、製品取り出しコンベヤ8によって搬出される。製品取り出しコンベヤ8として、例えばエプロンコンベヤを使用することができる。エプロンコンベヤは、公知の技術であるので、説明を省略する。エプロンコンベヤとして、例えば、特開平11−222308号公報に記載されたものを挙げることができる。
堰や湯口と分別された鋳造品10は、製品受け箱11に移動されてショットピーニング、バリ取り研磨、塗装等を行う後処理工程に搬送される。
(反転装置)
第一搬送路4aにおいて、第一搬送路4a上の鋳造品冷却箱2から冷却後鋳造品10bが取り出された後の位置(第一搬送路4aの中央部)に、図1および図12に示すように、反転装置12が設けられている。
反転装置12は、図12に示すように、ベース40より所定深さ掘削された掘削穴40aに配置されている。反転装置12は、図13および図14に示すように、基礎フレーム121と、反転枠122と、反転機構123とを有している。
基礎フレーム121は、直方体の各辺を構成する複数本(12本)の枠組部材121aと、上端の枠組部材121aの前側一辺の両端部に対応する位置に、左右方向に対向するよう立設された一対の支持柱121bと、を備えている。一対の支持柱121bの上端部には左右方向に延在する回動軸121cが支持されている。基礎フレーム121は、掘削穴40aの底部に配置されている。
反転枠122は、上方が開放し、鋳造品冷却箱2および冷却箱搬送台車41を保持する保持部122aを備えている。保持部122aには、冷却箱搬送台車41が搬送可能な保持レール122bと、保持レール122bの上流側および下流側には、第一搬送路4aに整列する出入口が設けられている。保持部122aの左右方向に延在する側壁には、鋳造品冷却箱2の掛止凸部24cに係合する被掛止部122dが設けられている。保持部122aの前側の上部には、回動軸121cを相対回転可能に回動する軸支部122eが設けられている。反転枠122は、第一搬送路4aと出入可能とする保持位置HPと、回動軸を中心に回動して鋳造品冷却箱2を反転させる反転位置RPとを有している。
反転機構123は、反転シリンダ装置123aを有している。反転シリンダ装置123aは、基礎フレーム121の底部に下端が回動可能かつ相対移動不能に連結されたシリンダ部123bと、シリンダ部123bの上部より進退するとともに上端部が反転枠122の底部にブラケット123dにより回動可能に連結されたピストン部123cと、を備えている。シリンダ部123bは、例えば油圧供給源(図略)に連結され、油圧供給源とシリンダ部123bとの間に設けられた電磁切替弁(図略)によって反転シリンダ装置123aの作動が切替えられる。ピストン部123cが前進した場合に反転位置RPに位置決めされ、ピストン部123cが後退した場合に保持位置HPに位置決めされる。
反転装置12の手前側には、漏斗部材14aを上部に設けた搬出コンベヤ14が併設され、搬出コンベヤ14によって、反転装置12で反転された鋳造品冷却箱2から移された堰の一部や砂などが搬出される。
(集塵装置)
第2搬送路4b、第三搬送路6aおよび第四搬送路6bの上部には、図2、図5および図6に示すように、集塵装置13が設けられている。集塵装置13は、例えば、図略の側壁の下部に吸気口(図略)を設け、吸気口から連通するダクトを屋根部まで配設している。吸気口には、塵を除去するフィルターが設けられ、塵が除去された空気を屋根部の開口より外気に排出する。
次に、上記のように構成された鋳造品搬送冷却装置1の作動について、図1および図26を参照して以下に説明する。
造型設備9で造型された鋳造品10(冷却前鋳造品10a)は、冷却前の高温状態で振動コンベヤ91上を搬送される。搬送された冷却前鋳造品10aは、マニピュレータ3により把持され、鋳造直後鋳造品搬入ステーションA1Sに搬送された鋳造品冷却箱2に収納される。この場合、鋳造品の大きさや種類によって、一つの冷却前鋳造品10aが一つの鋳造品冷却箱2に収納される場合と、複数の冷却前鋳造品10aが一つの鋳造品冷却箱2に収納される場合とがある。
鋳造直後鋳造品搬入ステーションA1Sへは、第一搬送路4aの上流側(図1において右側)から、第一押出し装置46により、冷却箱搬送台車41に載置された空の鋳造品冷却箱2が搬入され、搬入された鋳造品冷却箱2には鋳造品10aが収納される。鋳造品10aが収納された鋳造品冷却箱2は、第一押出し装置46により一つの冷却箱搬送台車41の搬送方向の長さである1ピッチずつ押されて下流側へ搬送される。
第一搬送路4aの下流端位置4a1に搬送された鋳造品冷却箱2は、第一押出し装置46によって、第一のトラバーサ搬送装置43上に移される。鋳造品冷却箱2は、さらに、第一のトラバーサ搬送装置43によって、第二搬送路4b側にある第一搬入位置4a22に搬送される。そして、第一搬入位置4a22に搬入された鋳造品冷却箱2は、第二押出し装置48によって、第二搬送路4bの上流端位置4b2に搬入される。鋳造品冷却箱2は、図5に示すように、第二押出し装置48によって、第一搬送路4aと同様にして、第二搬送路4bの中央部にある冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sまで搬送される。
(段積み手順)
冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに搬送された鋳造品冷却箱2は、段積み装置5によって、第三搬送路6a上の冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sに搬送される。段積み装置5は、図26に示すように、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに位置決めされた鋳造品冷却箱2を把持して冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sに一つずつ搬入する。
第三搬送路6aは、冷却箱搬送台車61による搬送が停止され、冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sに位置決めされた空の冷却箱搬送台車61上に、先に搬送された鋳造品冷却箱2が下段となるように積み重ねられる。この場合の、下段より順に積み重ねる制御装置のプログラム、移動台52、昇降シリンダ53および把持爪55等が下段先行段積み部を構成する。本実施形態では、鋳造品冷却箱2は、図23に示すように、冷却箱搬送台車61の上に三段に積み重ねられる。重ねられた鋳造品冷却箱2同士は、図24に示すように、収納部21の隅部より上方に突出する水平位置決め被係合部23に、段積み支持部22の水平位置決め係合部24が係合する。係合の際には、水平位置決め被係合部23のガイド部23cによって、容易に係合する。水平位置決め被係合部23の前後内側当接壁23aは、水平位置決め係合部24の前後外側当接壁24aに当接する。水平位置決め被係合部23の左右内側当接壁23bは、水平位置決め係合部24の左右外側当接壁24bに当接する。
また、冷却箱搬送台車61(41)と鋳造品冷却箱2とは、図25に示すように、冷却箱搬送台車61(41)の隅部より上方に突出する台車上面係合部611(411)に、段積み支持部22の水平位置決め係合部24が係合する。
図1および図6に示すように、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2は、第三押出し装置66によって、一ピッチずつ下流側へ搬送され、鋳造品冷却箱2に収納された鋳造品10を冷却する。第三搬送路6aの下流端位置6a1に搬送された鋳造品冷却箱2は、第三押出し装置66によりさらに押されて、第三のトラバーサ搬送装置63に移送される。三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2は、第三のトラバーサ搬送装置63によって、第四搬送路6b側にある第四搬入位置6b22に搬送される。そして、鋳造品冷却箱2は、第四押出し装置68によりさらに押されて、第四搬送路6bの上流端位置6b2に搬入される。
第四搬送路6bに搬入された鋳造品冷却箱2は、第四押出し装置68によって、第四搬送路6bの下流側へ同様にして搬送される。第四搬送路6bの下流端位置6b1に搬送された鋳造品冷却箱2は、第四のトラバーサ搬送装置64に移され、第三搬送路6a側にある第三搬入位置6a22に搬送される。そして、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2は、第三押出し装置66によって、第三搬送路6aの上流端位置6a2に搬入される。
第三搬送路6aの上流端位置6a2に搬入された三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2は、第三押出し装置66によって、冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sに搬送される。三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2に収納された鋳造品10は、第三搬送路6aおよび第四搬送路6bを搬送されている間に冷却されて、冷却後鋳造品10bとなる。
(分離手順)
冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sに搬送された鋳造品冷却箱2は、図27に示すように、三段に積み重ねられた状態で、鋳造品冷却箱分離装置7で、第二搬送路4bの冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sに移送される。鋳造品冷却箱2は、以下の手順で移送される。
まず、制御装置は、電磁弁(図略)を切替えて把持爪開閉装置76(図9参照)のピストン部76bを退入させて分離装置用把持爪75の掛止部75aが開くように作動させる。次に、制御装置は、分離装置用昇降シリンダ73のピストン部73bを進出させて把持爪支持フレーム74および分離装置用把持爪75を降下させる。
三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2は、前後方向に対向する把持爪支持フレーム74および分離装置用把持爪75が形成する配置空間77(図9参照)内に収納された状態となる。
次に、制御装置は、電磁弁(図略)を切替えて把持爪開閉装置76(図9参照)のピストン部76bを進出させて分離装置用把持爪75の対向する掛止部75aが閉じるように作動させる。掛止部75aは、鋳造品冷却箱2の収納部21の下端を両側から掛止する(図27参照)。
次に制御装置は、分離装置用昇降シリンダ73のピストン部73bを退入させて、図28に示すように、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2を上昇端まで上昇させる。
次に、制御装置は、図29に示すように、往復シリンダ(図略)を作動させて分離装置用移動台72を第二搬送路4b側に移動させ、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2を、冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sの上方に配置する。
制御装置は、図30に示すように、分離装置用昇降シリンダ73のピストン部73bを進出させて、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2を冷却後鋳造品搬入ステーションC1S上に降下させる。続いて、分離装置用把持爪75を開いて、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2を搬送された冷却箱搬送台車41に載置する。
次に、制御装置は、分離装置用昇降シリンダ73のピストン部73bを退入し、分離装置用把持爪75を下から二番目の鋳造品冷却箱2の収納部21の下端位置まで上昇させる。
次に、制御装置は、分離装置用把持爪75を閉じて、下から二番目および下から三番目の鋳造品冷却箱2を把持し、図31に示すように、把持した状態で下から二番目および下から三番目の鋳造品冷却箱2を上昇させる。
次に、制御装置は、第二押出し装置48を操作して、第二搬送路4bの冷却箱搬送台車41群を1ピッチ下流側に搬送し、新たな空の冷却箱搬送台車41を冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sに位置決めする。
そして、制御装置は、図32に示すように、下から二番目の鋳造品冷却箱2のみを冷却箱搬送台車41に載置する。制御装置は、分離装置用把持爪75を閉じて、下から三番目であった鋳造品冷却箱2を把持し、図32に示すように、把持した状態で下から三番目であった鋳造品冷却箱2を上昇させる。続いて、制御装置は、第二押出し装置48を操作して、第二搬送路4bの冷却箱搬送台車41群を1ピッチ下流側に搬送する。
そして、図33に示すように、冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sに位置決めされた、さらに新たな空の冷却箱搬送台車41に下から三番目であった鋳造品冷却箱2を載置する。このようにして、三段積みされた鋳造品冷却箱2を一つずつ冷却箱搬送台車41に載置していくことで、分離する。この場合の、下段より順に分離する制御装置のプログラム、分離装置用昇降シリンダ73、分離装置用把持爪75および第二搬送路4bの第二押出し装置48等が下段先行分離部を構成する。
次に、制御装置は、分離装置用把持爪75および把持爪支持フレーム74を上昇端まで上昇させる。
制御装置は、往復シリンダ(図略)作動させて、図34に示すように、分離装置用移動台72を第三搬送路6a側に移動させ、分離装置用把持爪75を冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sの上方に配置する。
以下、同様の動作を繰り返すことで、三段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2の分離作業を実施する。
三段に積み重ねる作業において、先に搬送された鋳造品冷却箱2を下から順に積み重ねている。また、三段に積み重ねた鋳造品冷却箱2を鋳造品冷却箱2毎に分離する作業において、下側に積み重ねられた鋳造品冷却箱2を先に分離して搬送している。
また、第二搬送路4bの冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sから三段に積み重ねるために空とされて三台の冷却箱搬送台車41は、下流側の冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sにおいて、分離作業に使用される。すなわち、分離作業に使用される冷却箱搬送台車41として、各冷却箱搬送台車41には、夫々鋳造品冷却箱2が1つずつ載置されて使用される。そのため、空の冷却箱搬送台車41の無駄な搬送が生じない。
上記の記載で明らかなように、第一実施形態の鋳造品搬送冷却装置1において、注湯済みの鋳型から取り出された鋳造品10が着脱可能に収納される複数の同形状の鋳造品冷却箱2と、鋳造品冷却箱2が着脱可能に載置される複数の冷却箱搬送台車41,61と、複数の冷却箱搬送台車61が第三搬送路6aおよび第四搬送路6bに沿って並べて搬送される台車搬送冷却装置6と、台車搬送冷却装置6に並設され、少なくとも鋳造品冷却箱2が第一搬送路4aおよび第二搬送路4bに沿って並べられて搬送される冷却箱搬送装置4と、を備え、前記鋳造品冷却箱2は、鋳造品10を収納する収納部21と、収納部21の上下端の一端に設けられ鋳造品10が収納された収納部21同士を通風可能に所定距離(例えば、鋳造品10の高さの2〜3倍)離して積み重ね可能とする段積み支持部22と、を有し、台車搬送冷却装置6と冷却箱搬送装置4との間には、冷却箱搬送装置4上を搬送された鋳造品冷却箱2を、台車搬送冷却装置6上に複数段に積み重ねて載置する段積み装置5と、台車搬送冷却装置6上を搬送された複数段の鋳造品冷却箱2を、冷却箱搬送装置4上に鋳造品冷却箱2毎に分離して載置する鋳造品冷却箱分離装置7と、を有する。
これによると、冷却箱搬送装置4に搬送された鋳造品冷却箱2は、段積み装置5によって、複数段に積み重ねられた状態で台車搬送冷却装置6上を搬送される。複数段に積み重ねられた鋳造品冷却箱2は、段積み支持部22によって、重ねられた鋳造品冷却箱2の収納部21同士が、通風可能に所定距離離されており、積み重ねにより熱が篭ることなく収納された鋳造品10(10a)を冷却することができる。
鋳造品冷却箱2は、複数段に積み重ねて、冷却のための搬送を行なうことができるので、鋳造品搬送冷却装置1の設置スペースを少なくし、設備コストの低減を図ることが可能となる。
また、第一実施形態の鋳造品搬送冷却装置1において、段積み支持部22の端部には、上下に積み重ねられる鋳造品冷却箱2の水平方向の相互位置を位置決めする水平位置決め係合部24が設けられ、収納部21の上下端の他端(上端)には、水平位置決め係合部24に係合する水平位置決め被係合部23が設けられ、冷却箱搬送台車41,61の上面には、段積み支持部22の下端に設けられた水平位置決め係合部24に係合する台車上面係合部411,611を備えている。
これによると、冷却箱搬送台車41,61の台車上面係合部411,611は、下端に設けられた段積み支持部22の水平位置決め係合部24に係合する。積み重ねられ段積みされた鋳造品冷却箱2を、荷崩れすることなく冷却箱搬送台車41,61に係合して確実に搬送することができる。
また、段積み装置5は、冷却箱搬送装置4上を先に搬送された鋳造品冷却箱2が下段側となるように複数段に積み重ねて台車搬送冷却装置6上に載置する下段先行段積み部(移動台52,昇降シリンダ53,把持爪55,油圧シリンダ装置56等)を有し、鋳造品冷却箱分離装置7は、積み重ねられた複数段の鋳造品冷却箱2を、下段側から先に鋳造品冷却箱2毎に分離して冷却箱搬送装置4上に載置する下段先行分離部(分離装置用昇降シリンダ73,把持爪支持フレーム74,把持爪開閉装置76,第二押出し装置48等)を有している。
これによると、注湯済み鋳型から取り出されて鋳造品搬送冷却装置1に搬入された鋳造品10は、搬入された冷却前の鋳造品10aの順番と同じ順番で、次の工程に冷却後の鋳造品10bを搬出することができる。これによって、生産される鋳造品10の種類が変更されても、順番や組み合わせを誤ることなく鋳造品を後工程へ送ることができる。
また、冷却箱搬送装置4には、鋳造品10が取り出された鋳造品冷却箱2を反転させる反転装置12を備えている。
これによると、反転装置12によって、鋳造品冷却箱2に残った砂、鋳物カスなど最終製品に不要な物を鋳造品冷却箱2から容易に廃棄することができる。
また、鋳造品搬送冷却装置1において、段積み支持部22は、上下方向に延在する少なくとも四本の長尺部材を有し、収納部21は、平面矩形状に形成され、水平位置決め係合部24および水平位置決め被係合部23は、収納部21の平面矩形状の一方の辺に直角な方向および他方の辺に直角な方向に沿って互いに当接する。
これによると、収納部21の平面矩形状の一方の辺に直角な方向および他方の辺に直角な方向に沿って互いに当接するという製造も容易な簡単な構造で、水平方向の相対的な位置ずれを確実に規制することができる。
また、鋳造品冷却箱分離装置7は、冷却箱搬送装置4と台車搬送冷却装置6とに跨る走行レール71aと、走行レール71a上を走行レール71aに沿って走行する分離装置用移動台72と、分離装置用移動台72に設けられ分離装置用昇降シリンダ73により上下方向に昇降可能に設けられた把持爪支持フレーム74と、把持爪支持フレーム74に設けられ、積み重ねられた鋳造品冷却箱2が下方より挿入可能な配置空間77と、把持爪支持フレーム74に配置空間77の下端部で開閉可能に設けられ、鋳造品冷却箱2の両側に係脱可能な分離装置用把持爪75と、を備える。
これによると、積み重ねられた鋳造品冷却箱2を配置空間77内に挿入し、分離装置用把持爪75で積み重ねられた状態の鋳造品冷却箱2を段積み状態で、容易に把持することができ、確実に搬送することができる。
なお、本実施形態では、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに先に搬入された鋳造品冷却箱2が下段側となるように積み重ねている。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに先に搬入された鋳造品冷却箱2が上段側となるように積み重ねてもよい。
(先に搬入された鋳造品冷却箱2を上段側に積み重ねる手順)
冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに先に搬入された鋳造品冷却箱2が上段側となるように積み重ねる場合には、例えば、鋳造品冷却箱分離装置7で使用した把持爪支持フレーム74および分離装置用把持爪75を、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sと冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sとの間で段積み装置として場所を変更して使用する。また、冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sと冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sとの間で、段積み装置5の横架枠部材54、把持爪55等を、鋳造品冷却箱分離装置として場所を変更して使用する。
具体的手順を以下に説明する。例えば、一番目に冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに搬入された鋳造品冷却箱2を、把持爪(分離装置用把持爪75)で把持して冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sの上方に上昇させる。第二押出し装置48で、第二搬送路4bの冷却箱搬送台車41群を1ピッチ下流側へ移動させ、二番目(上流側で冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに隣接していた)の鋳造品冷却箱2を冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに位置決めする。把持爪(分離装置用把持爪75)を下降させて、二番目の鋳造品冷却箱2に一番目に冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに搬入された鋳造品冷却箱2を積み重ねる。把持爪(分離装置用把持爪75)を開いて、二番目の鋳造品冷却箱2に係止できる位置まで下降させる。続いて、把持爪(分離装置用把持爪75)を閉じて、二番目の鋳造品冷却箱2に一番目の鋳造品冷却箱2を重ねた状態で把持し、冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sの上方に上昇させる。
次に、第二押出し装置48で、第二搬送路4bの冷却箱搬送台車41群を1ピッチ下流側へ移動させ、三番目(上流側で冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに隣接していた)の鋳造品冷却箱2を冷却前鋳造品搬出ステーションB1Sに位置決めする。続いて、把持爪(分離装置用把持爪75)を下降させて、三番目の鋳造品冷却箱2に二番目の鋳造品冷却箱2と一番目の鋳造品冷却箱2を積み重ねる。把持爪(分離装置用把持爪75)を開いて、三番目の鋳造品冷却箱2に係止できる位置まで下降させる。続いて、把持爪(分離装置用把持爪75)を閉じて、三番目の鋳造品冷却箱2に二番目の鋳造品冷却箱2と一番目の鋳造品冷却箱2とが積み重ねられた状態で把持する。
この場合、上段より順に積み重ねる制御装置のプログラム、分離装置用昇降シリンダ73、分離装置用把持爪75および第二搬送路4bの第二押出し装置48等が上段先行断積み部を構成する。
そして、三段に積み重ねた鋳造品冷却箱2を、分離装置用把持爪75で把持して、第三搬送路6aの冷却前鋳造品搬入ステーションE2Sへ搬送する。三段に積み重ねた鋳造品冷却箱2は、台車搬送冷却装置6の第三搬送路6aおよび第四搬送路6bを搬送されて冷却される。
台車搬送冷却装置6で冷却された鋳造品冷却箱2は、第三搬送路6aの冷却後鋳造品搬出ステーションF2Sおいて、鋳造品冷却箱分離装置として使用される段積み装置5によって、第二搬送路4bの冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sに搬送される。この場合、例えば、積み重ねられた鋳造品冷却箱2は、最上段より一つずつ冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sに搬送される。冷却後鋳造品搬入ステーションC1Sでは、上流側から空の冷却箱搬送台車41を1ピッチずつ順に搬送し、搬送された冷却箱搬送台車41に一つずつ鋳造品冷却箱2を載置することで分離作業をおこなう。このように分離することで、先に搬送され上段側に積み重ねられた鋳造品冷却箱2から順に分離され、先に冷却箱搬送台車41に搬送される。
この場合、上段より順に分離する制御装置のプログラム、移動台52、昇降シリンダ53、把持爪55および第二搬送路4bの第二押出し装置48等が上段先行分離部を構成する。
上記の記載で明らかなように、鋳造品搬送冷却装置1の別例において、段積み装置(鋳造品冷却箱分離装置7)は、冷却箱搬送装置4上を先に搬送された鋳造品冷却箱2が上段側となるように複数段に積み重ねて台車搬送冷却装置6上に載置する上段先行段積み部(分離装置用昇降シリンダ73,分離装置用把持爪75,第二押出し装置48等)を有し、鋳造品冷却箱分離装置(段積み装置5)は、積み重ねられた複数段の鋳造品冷却箱2を、上段側から先に鋳造品冷却箱2毎に分離して冷却箱搬送装置4上に載置する上段先行分離部(移動台52,昇降シリンダ53,把持爪55,第三押出し装置66等)を有している。
これによると、注湯済み鋳型から取り出されて鋳造品搬送冷却装置101に搬入された鋳造品10は、搬入された冷却前の鋳造品10aの順番と同じ順番で、次の工程に冷却後の鋳造品10bを搬出することができる。これによって、生産される鋳造品の種類が変更されても、順番や組み合わせを誤ることなく製品を出荷することができる。
(第二実施形態)
次に、本件発明にかかる鋳造品搬送冷却装置の第二実施形態について、図35〜図37に基づいて以下に説明する。
第二実施形態の鋳造品搬送冷却装置201は、冷却箱搬送装置204において、第一実施形態のように冷却箱搬送台車41に乗せて鋳造品冷却箱2を搬送するのではなく、ローラコンベヤ204aで鋳造品冷却箱202を直接搬送すること、鋳造品冷却箱202の段積み支持部2022には掛止凸部24cがなく、段積み支持部2022に支持レール204bが設けられていること、反転装置212において、鋳造品冷却箱202のみを反転させること、第一のトラバーサ搬送装置43および第二のトラバーサ搬送装置44が存在しないこと。これらの点について、第一実施形態と相違する。その他の構成は、第一実施形態と同様なので同じ符号を添付して説明を省略する。
ローラコンベヤ204aは、図35に示すように、搬送方向に直角な水平方向に沿って対に配設された複数の支持軸204bを備え、各支持軸204bには搬送輪204cが回転自在に軸支されている。このローラコンベヤ204aは、公知のものであるため、説明を省略する。
支持レール2022aは、例えば、断面L字状の鉄製長尺部材で形成されている。支持レール2022aは、搬送方向(左右方向)に対向する段積み支持部2022の下端部間に横架するよう、例えば溶接によって設けられている。支持レール2022aのL字を構成する一方の壁部2022bが水平に突出するように設けられ、突出した壁部2022bの下端面にローラコンベヤ204aの搬送輪204cが当接するようになっている。
反転装置212は、ローラコンベヤ204aに連続する支持コンベヤ212aが設けられている。支持レール2022aの突出した壁部2022bに係合する係合突起212bが設けられている。係合突起212bは、反転装置212が反転した際に鋳造品冷却箱202が反転装置212より脱落するのを防止する。
第二実施形態の鋳造品搬送冷却装置201は、冷却箱搬送装置204が一列であるため、設備を設置するためのスペースも少なくて済み、設備のコストの低減を図ることができる。また、冷却箱搬送装置204は、冷却箱搬送台車41を必要としないため、鋳造品冷却箱202の搬送に、空の冷却箱搬送台車41の回送を待つ必要が無く、鋳造品冷却箱2が載置できるスペースさえ空いていれば、冷却箱搬送装置204上に鋳造品冷却箱2を載置して搬送することができる。
なお、上記実施形態において、鋳造品冷却箱2を三段に積み重ねるものとしたが、これに限定されず、例えば、二段でも良く、四段以上に積み重ねてもよい。
また、鋳造品冷却箱2の段積み支持部22は、収納部21の下方に設けていることに限定されない。例えば、上方に延在するように設けられていてもよい。この場合でも、重ねられる収納部間に空間を生じさせるので、冷却前鋳造品10aを効率よく冷却することができる。
また、第二実施形態において、冷却箱搬送装置204を、ローラコンベヤ204aによって鋳造品冷却箱202を搬送するものとしたが、これに限定されない。例えば、チェーンコンベヤ、ベルトコンベヤ等公知の搬送技術を使って鋳造品冷却箱202を搬送するものでもよい。また、押出し装置およびクッション装置により搬送するものに限定されず、例えば、モータ等による駆動式のコンベヤでもよい。
斯様に、上記した実施の形態で述べた具体的構成は、本発明の一例を示したものにすぎず、本発明はそのような具体的構成に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の態様を採り得るものである。
1…鋳造品搬送冷却装置、2…鋳造品冷却箱、23…水平位置決め被係合部、24…水平位置決め係合部、4…冷却箱搬送装置、41…冷却箱搬送台車、411…台車上面係合部、48…第二押出し装置(下段先行分離部・上段先行断積み部・上段先行分離部)、5…段積み装置、52…移動台(下段先行段積み部・上段先行分離部)、53…昇降シリンダ(下段先行段積み部・上段先行分離部)、55…把持爪(下段先行段積み部・上段先行分離部)、56…油圧シリンダ装置(下段先行段積み部)、6…台車搬送冷却装置、61…冷却箱搬送台車、611…台車上面係合部、7…鋳造品冷却箱分離装置、71a…走行レール、73…分離装置用昇降シリンダ(昇降装置・下段先行分離部・上段先行断積み部)、73b…ピストン部(上下昇降部)、74…把持爪支持フレーム(下段先行分離部・上段先行断積み部)、75…分離装置用把持爪(把持爪・下段先行分離部・上段先行断積み部)、76…把持爪開閉装置(下段先行分離部・上段先行断積み部)、77…配置空間、10…鋳造品、12…反転装置、201…鋳造品搬送冷却装置、202…鋳造品冷却箱、204…冷却箱搬送装置、212…反転装置。

Claims (7)

  1. 注湯済みの鋳型から取り出された鋳造品が着脱可能に収納される複数の同形状の鋳造品冷却箱と、
    前記鋳造品冷却箱が着脱可能に載置され搬送される複数の冷却箱搬送台車と、
    複数の前記冷却箱搬送台車が搬送路に沿って並べられ冷却のために搬送される台車搬送冷却装置と、
    前記台車搬送冷却装置に並設され、少なくとも前記鋳造品冷却箱が搬送路に沿って並べられて搬送される冷却箱搬送装置と、を備え、
    前記鋳造品冷却箱は、前記鋳造品を収納する収納部と、前記収納部の上下端の一端に設けられ前記鋳造品が収納された前記収納部同士を通風可能に所定距離離して積み重ね可能とする段積み支持部と、を有し、
    前記台車搬送冷却装置と前記冷却箱搬送装置との間には、
    前記冷却箱搬送装置上を搬送された前記鋳造品冷却箱を、前記段積み支持部により前記台車搬送冷却装置上に複数段に積み重ねて載置する段積み装置と、
    複数段に積み重ねられ前記台車搬送冷却装置上を搬送された前記鋳造品冷却箱を、前記冷却箱搬送装置上に前記鋳造品冷却箱毎に分離して載置する鋳造品冷却箱分離装置と、を有する鋳造品搬送冷却装置。
  2. 前記段積み支持部の端部には、上下に積み重ねられる前記鋳造品冷却箱の水平方向の相互位置を位置決めする水平位置決め係合部が設けられ、
    前記収納部の上下端の他端には、前記水平位置決め係合部に係合する水平位置決め被係合部が設けられ、
    前記冷却箱搬送台車の上面には、前記段積み支持部の下端に設けられた前記水平位置決め係合部または前記収納部の下端に設けられた前記水平位置決め被係合部に係合する台車上面係合部を備えている請求項1に記載の鋳造品搬送冷却装置。
  3. 前記段積み装置は、前記冷却箱搬送装置上を先に搬送された前記鋳造品冷却箱が下段側となるように前記複数段に積み重ねて前記台車搬送冷却装置上に載置する下段先行段積み部を有し、
    前記鋳造品冷却箱分離装置は、積み重ねられた前記複数段の鋳造品冷却箱を、下段側から先に前記鋳造品冷却箱毎に分離して前記冷却箱搬送装置上に載置する下段先行分離部を有している請求項1または2に記載の鋳造品搬送冷却装置。
  4. 前記段積み装置は、前記冷却箱搬送装置上を先に搬送された前記鋳造品冷却箱が上段側となるように前記複数段に積み重ねて前記台車搬送冷却装置上に載置する上段先行段積み部を有し、
    前記鋳造品冷却箱分離装置は、積み重ねられた前記複数段の鋳造品冷却箱を、上段側から先に前記鋳造品冷却箱毎に分離して前記冷却箱搬送装置上に載置する上段先行分離部を有している請求項1または2に記載の鋳造品搬送冷却装置。
  5. 前記冷却箱搬送装置には、前記鋳造品が取り出された前記鋳造品冷却箱を反転させる反転装置を備えている請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の鋳造品搬送冷却装置。
  6. 前記段積み支持部は、上下方向に延在する少なくとも四本の長尺部材を有し、
    前記収納部は、平面矩形状に形成され、
    前記水平位置決め係合部および前記水平位置決め被係合部は、
    前記収納部の平面矩形状の一方の辺に直角な方向および他方の辺に直角な方向に沿って互いに当接する請求項2に記載の鋳造品搬送冷却装置。
  7. 前記鋳造品冷却箱分離装置は、
    前記冷却箱搬送装置と前記台車搬送冷却装置とに跨る走行レールと、
    前記走行レール上を前記走行レールに沿って走行する移動台と、
    前記移動台に設けられ昇降装置により上下方向に昇降可能に設けられた昇降台と、
    前記昇降台に設けられ、積み重ねられた前記鋳造品冷却箱が下方より挿入可能な配置空間と、
    前記昇降台に前記配置空間の下端部で開閉可能に設けられ、前記鋳造品冷却箱の両側に係脱可能な把持爪と、
    を備える請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の鋳造品搬送冷却装置。
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