JP6747084B2 - 導電性パターン基板およびタッチ位置検出機能付き表示装置 - Google Patents
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Description
図1に示すように、タッチ位置検出機能付き表示装置10は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置15と、表示装置15の観察者側に配置されたタッチパネル基板30と、を組み合わせることによって構成されている。表示装置15は、表示面16aを有する表示パネル16と、表示パネル16に接続された表示制御部(図示せず)と、を有している。表示パネル16は、映像を表示することができる矩形状のアクティブエリアA1と、アクティブエリアA1を取り囲むようにしてアクティブエリアA1の外側に配置された非アクティブエリア(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて表示パネル16を駆動する。表示パネル16は、表示制御部の制御信号に基づいて、所定の映像を表示面16aに表示する。すなわち、表示装置15は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置としての役割を担っている。
次に図1および図2を参照して、タッチパネル基板30について説明する。図2は、観察者側から見た場合のタッチパネル基板30を示す平面図である。
図2に示すように、タッチパネル基板30は、タッチパネル基板30の一方の側(観察者側30a)に設けられ、第1電極方向D1に延びる複数の第1電極41と、タッチパネル基板30の他方の側(表示装置15側である30b)に設けられ、第1電極方向D1と交差する第2電極方向D2に沿って延びる複数の第2電極46と、を備えている。なお図2においては図示を省略しているが、タッチパネル基板30は、タッチパネル基板30の一方の側30aにおいて第1電極41の間に設けられた複数の第1ダミー部42と、タッチパネル基板30の他方の側30bにおいて第2電極46の間に設けられた複数の第2ダミー部47と、をさらに備えている。本実施の形態において、第1電極41および第1ダミー部42は、基材32の第1面(観察者側の面)32a上に設けられている。また第2電極46および第2ダミー部47は、基材32の第2面(表示装置15側の面)32b上に設けられている。なお図2においては、基材32の第1面32a側に設けられている構成要素が実線で表され、基材32の第2面32b側に設けられている構成要素が点線で表されている。後述するように、第1電極41、第1ダミー部42、第2電極46および第2ダミー部47はいずれも、金属材料を含む導線によって構成されている。
基材32を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)やガラスなど、十分な透光性を有する材料が用いられる。基材32が例えばPETを含む場合、PETの厚みは例えば100〜200μmの範囲内になっている。なお電極41,46やダミー部42,47を適切に保持することができる限りにおいて、基材32の具体的な構成が特に限られることはない。例えば、PET層などの表面に設けられたハードコート層がさらに基材32に含まれていてもよい。すなわち本実施の形態において、基材32とは、何らかの具体的な構造や材料を意味するものではなく、タッチパネル基板30を構成する第1電極41や第2電極46などのパターンの下地となるものを意味するに過ぎない。
次に図3Aおよび図3Bを参照して、第1電極41および第1ダミー部42について説明する。図3Aは、タッチパネル基板30の一方の側から見た場合の第1電極41および第1ダミー部42を拡大して示す平面図であり、図3Bは、図3Aにおいて符号IIIBが付された二点鎖線で囲まれた部分における第1電極41および第1ダミー部42をさらに拡大して示す平面図である。
次に図4Aおよび図4Bを参照して、第2電極46および第2ダミー部47について説明する。図4Aは、タッチパネル基板30の一方の側から見た場合の第2電極46および第2ダミー部47を拡大して示す平面図であり、図4Bは、図4Aにおいて符号IVBが付された二点鎖線で囲まれた部分における第2電極46および第2ダミー部47をさらに拡大して示す平面図である。
以下、第1分断部53および第2分断部58が存在する場合の課題について説明する。第1分断部53が形成された位置では、光は、第1ライン部51によって遮蔽されることなくタッチパネル基板30の一方の側(第1面30a側)の領域を通過する。同様に、第2分断部58が形成された位置では、光は、第2ライン部56によって遮蔽されることなくタッチパネル基板30の他方の側(第2面30b側)の領域を通過する。従って、第1分断部53や第2分断部58が無秩序に配置される場合、第1分断部53や第2分断部58によって占められる領域の面積の分だけ、分断部53,58を含まない、電極41,46が設けられている領域における光の透過率と、分断部53,58を含む、ダミー部42,47が設けられている領域における光の透過率との差が大きくなってしまう。
このような課題を考慮し、本件発明者は、タッチパネル基板30の一方の側30aから見た場合に、少なくとも一つの第1ライン部51が、一つの第2分断部58によって分断された二つの第2ライン部56の各々の、少なくとも当該第2分断部58に隣接する側の端を含む一部分と、線状に重なっていることを提案する。図6は、図5BのVI−VI線に沿った断面図、すなわち第1ライン部51および第2ライン部56の延びる方向に沿った断面図である。図6からも理解されるように、タッチパネル基板30の一方の側30a(図6に於ける基材32の第1面32a側でもある)から見た場合、第2分断部58には、第1ライン部51が重ねられている。これによって、第2分断部58の位置において光がタッチパネル基板30を透過してしまうことを抑制することができる。このような構成によれば、上述した第1領域、第2領域および第3領域間の光の透過率の差を減らすことができ、特定の領域部分が視認されやすくなることを抑制することができる。
次に、以上のような構成からなるタッチパネル基板30を製造する方法について、図7A〜図7Eを参照して説明する。
その後、図7Bに示すように、所定のパターンで遮光部72aおよび開口部72bが形成された第1露光マスク72を第1感光層71の近傍に設置し、かつ、所定のパターンで遮光部77aおよび開口部77bが形成された第2露光マスク77を第2感光層76の近傍に設置する。第1露光マスク72の遮光部72aのパターンは、第1ライン部51のパターンに対応しており、第1露光マスク72の開口部72bのパターンは、第1開口部52および第1分断部53のパターンに対応している。また第2露光マスク77の遮光部77aのパターンは、第2ライン部56のパターンに対応しており、第2露光マスク77の開口部77bのパターンは、第2開口部57および第2分断部58のパターンに対応している。次に、第1露光マスク72に対する第2露光マスク77の相対位置を調整する。例えば、第1露光マスク72または第2露光マスク77のいずれか一方の露光マスクに形成されているアライメントマークを基準として、他方の露光マスクの位置を調整する。若しくは、基材32などに設けられている同一のアライメントマークを共通に用いて、第1露光マスク72および第2露光マスク77の位置を調整する。これによって、第1露光マスク72に対して高い位置精度で第2露光マスク77を配置することができる。その後、第1露光マスク72を介して第1感光層71に所定のパターンで露光光を照射し、かつ、第2露光マスク77を介して第2感光層76に所定のパターンで露光光を照射する露光工程を実施する。なお、第1感光層71に対する露光光の照射と、第2感光層76に対する露光光の照射は、同時に実施されてもよく、異なるタイミングで実施されてもよい。
次に、第1感光層71および第2感光層76を現像する。これによって、図7Cに示すように、パターニングされた第1感光層71および第2感光層76を得ることができる。
その後、図7Dに示すように、第1感光層71をレジストとして第1金属層61をウェットエッチングする。これによって、第1電極41および第1ダミー部42の第1導線50に対応するパターンで第1金属層61をパターニングすることができる。また、第2感光層76をレジストとして第2金属層66をウェットエッチングする。これによって、第2電極46および第2ダミー部47の第2導線55に対応するパターンで第2金属層66をパターニングすることができる。次に、図7Eに示すように、感光層71,76を除去する。このようにして、上述のタッチパネル基板30を得ることができる。
上述の実施の形態の形態においては、第1ライン部51および第2ライン部56がそれぞれ規則的に配置される例を示した。具体的には、第1ライン部51の複数の交点51aおよび第2ライン部56の複数の交点56aがそれぞれ所定の方向に沿って周期的に並ぶよう、第1ライン部51および第2ライン部56が配置される例を示した。しかしながら、図8に示すように、第1ライン部51は、複数の交点51aが不規則に並ぶように配置されていてもよい。図8に示すような第1ライン部51のパターンは、例えば、はじめに、複数の交点51aがそれぞれ所定の方向に沿って周期的に並ぶように第1ライン部51を配置し、次に、隣接する交点51a間の距離よりも小さい距離だけ様々な方向で各交点51aをランダムに変位させることにより、作製され得る。複数の交点51aが不規則に並ぶように第1ライン部51を配置することにより、例えば、モアレを低減するという効果が期待される。なお図示はしないが、第2ライン部56は、第1ライン部51と同様の位置に、複数の交点56aが並ぶように配置されている。
また上述の実施の形態の形態においては、第1電極41および第1ダミー部42を構成する第1導線50が、基材32の第1面32a上に設けられ、第2電極46および第2ダミー部47を構成する第2導線55が、基材32の第2面32b上に設けられる例を示した。しかしながら、タッチパネル基板30の一方の側から見た場合に、少なくとも一つの第1ライン部51が、少なくとも一つの第2分断部58によって分断された二つの第2ライン部56の各々の、少なくとも当該第2分断部58に隣接する側の端を含む一部分と、線状に重なっている限りにおいて、タッチパネル基板30の層構成が特に限られることはない。例えば図9Aに示すように、互いに対向する2つの基材32A,32Bの対向面の一方(第1の基材32A)に第1導線50を設け、他方(第2の基材32B)に第2導線55を設け、そして2つの基材32を接着層34によって貼り合わせてもよい。このように2つの基材32A,32Bを貼り合わせる場合であっても、第1導線50によって、タッチパネル基板30の一方の側に設けられる第1電極41および第1ダミー部42を構成することができ、また第2導線55によって、タッチパネル基板30の他方の側に設けられる第2電極46および第2ダミー部47を構成することができる。また、少なくとも一つの第1ライン部51が、少なくとも一つの第2分断部58によって分断された二つの第2ライン部56の各々の、少なくとも当該第2分断部58に隣接する側の端を含む一部分と、線状に重なっているよう、第1導線50および第2導線55を配置することにより、分断部53,58が観察者に視認されてしまうことを抑制することができる。
また上述の実施の形態の形態においては、電極41,46が膨出部41a,46aおよび線状部41b,46bを含む例を示した。すなわち、電極41,46のパターンがいわゆるダイヤモンドパターンである例を示した。しかしながら、電極41,46のパターンが特に限られることはない。例えば図10に示すように、電極41,46のパターンとして、いわゆるストライプパターンが採用されてもよい。
15 表示装置
30 タッチパネル基板
32 基材
34 接着層
41 第1電極
41a 第1膨出部
41b 第1線状部
42 第1ダミー部
46 第2電極
46a 第2膨出部
46b 第2線状部
47 第2ダミー部
50 第1導線
51 第1ライン部
51a 交点
52 第1開口部
53 第1分断部
55 第2導線
56 第2ライン部
56a 交点
57 第2開口部
58 第2分断部
60 積層体
61 第1金属層
66 第2金属層
71 第1感光層
72 第1露光マスク
76 第2感光層
77 第2露光マスク
D1 第1電極方向
D2 第2電極方向
M1 第1方向
M2 第2方向
Claims (8)
- 導電性を有するパターンが設けられた導電性パターン基板であって、
導電性パターン基板の一方の側に網目状に配置された複数の第1ライン部を含み、遮光性および導電性を有する第1導線と、
導電性パターン基板の他方の側に網目状に配置された複数の第2ライン部を含み、遮光性および導電性を有する第2導線と、を備え、
前記第2導線には、前記第2ライン部を電気的に分断するための複数の第2分断部が設けられており、
前記導電性パターン基板の一方の側から見た場合に、少なくとも一つの第1ライン部が、一つの第2分断部によって分断された二つの第2ライン部の各々の、少なくとも当該第2分断部に隣接する側の端を含む一部分と、線状に重なっており、
前記複数の第2導線によって、第2電極方向に延びる複数の第2電極と、前記第2電極の間に配置された複数の第2ダミー部と、が構成され、
前記第2分断部は、前記第2電極を構成する前記第2ライン部と前記第2ダミー部を構成する前記第2ライン部との間、及び、前記第2ダミー部を構成する前記第2ライン部同士の間に位置しており、
前記第2ダミー部を構成する前記第2ライン部同士の間に位置している前記第2分断部の少なくとも一部は、前記第2電極の輪郭から前記第2ライン部の配列の間隔より大きく離間している、導電性パターン基板。 - 第1の基材と、
前記第1の基材に網目状に配置された複数の第1ライン部を含み、遮光性および導電性を有する第1導線と、
前記第1の基材と向かい合うよう配置された第2の基材と、
前記第2の基材に網目状に配置された複数の第2ライン部を含み、遮光性および導電性を有する第2導線と、を備える導電性パターン基板であって、
前記第2導線には、前記第2ライン部を電気的に分断するための複数の第2分断部が設けられており、
前記導電性パターン基板の一方の側から見た場合に、少なくとも一つの第1ライン部が、一つの第2分断部によって分断された二つの第2ライン部の各々の、少なくとも当該第2分断部に隣接する側の端を含む一部分と、線状に重なっており、
前記複数の第2導線によって、第2電極方向に延びる複数の第2電極と、前記第2電極の間に配置された複数の第2ダミー部と、が構成され、
前記第2分断部は、前記第2電極を構成する前記第2ライン部と前記第2ダミー部を構成する前記第2ライン部との間、及び、前記第2ダミー部を構成する前記第2ライン部同士の間に位置しており、
前記第2ダミー部を構成する前記第2ライン部同士の間に位置している前記第2分断部の少なくとも一部は、前記第2電極の輪郭から前記第2ライン部の配列の間隔より大きく離間している、導電性パターン基板。 - 前記導電性パターン基板の一方の側から見た場合に、前記一つの第2分断部によって分断された二つの第2ライン部のうちの一側に位置する一側第2ライン部は、その長手方向に沿って他側に延長されると、二つの第2ライン部のうちの他側に位置する他側第2ライン部の一側端を含む部分と、線状に重なる、請求項1または2に記載の導電性パターン基板。
- 一つの前記第2分断部によって分断された二つの第2ライン部は、一側に位置する一側第2ライン部と、他側に位置する他側第2ライン部と、であり、
前記導電性パターン基板の一方の側から見た場合に、前記少なくとも一つの第1ライン部は、前記一側第2ライン部の他側端から当該第1ライン部の一側端または前記一側第2ライン部の一側端まで、前記一側第2ライン部に線状に重なっている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の導電性パターン基板。 - 一つの前記第2分断部によって分断された二つの第2ライン部は、一側に位置する一側第2ライン部と、他側に位置する他側第2ライン部と、であり、
前記導電性パターン基板の一方の側から見た場合に、前記少なくとも一つの第1ライン部は、前記他側第2ライン部の一側端から当該第1ライン部の他側端または前記他側第2ライン部の他側端まで、前記他側第2ライン部に線状に重なっている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の導電性パターン基板。 - 前記第1導線には、前記導電性パターン基板の一方の側から見た場合に前記第2分断部と重ならない位置に、前記第1ライン部を電気的に分断するための複数の第1分断部が設けられており、
前記導電性パターン基板の一方の側から見た場合に、少なくとも一つの第2ライン部が、一つの第1分断部によって分断された二つの第1ライン部の各々の、少なくとも当該第1分断部に隣接する側の端を含む一部分と、線状に重なっている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の導電性パターン基板。 - 前記導電性パターン基板は、タッチパネル基板として機能するものであり、
前記複数の第1導線によって、前記第2電極方向と交差する第1電極方向に延びる複数の第1電極と、前記第1電極の間に配置された複数の第1ダミー部と、が構成される、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の導電性パターン基板。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の導電性パターン基板のパターンが、前記導電性パターン基板の一方の側から見た場合に、画素部の間にあるように重ねられている、タッチ位置検出機能付き表示装置。
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