JP6406578B2 - タッチパネルセンサおよびタッチパネルセンサの製造方法およびタッチ位置検出機能付き表示装置 - Google Patents

タッチパネルセンサおよびタッチパネルセンサの製造方法およびタッチ位置検出機能付き表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、外部導体の位置を検出するためのタッチパネルセンサおよびタッチパネルセンサの製造方法に関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は一般に、タッチパネルセンサ、保護カバー、タッチパネルセンサ上への接触位置を検出する制御回路、配線およびFPC(フレキシブルプリント基板)などを含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置においては、タッチパネルセンサが表示装置の表示面上に配置されており、これによって、表示装置に対する極めて直接的な入力が可能になっている。タッチパネルセンサのうち表示装置の表示領域に対面する領域は透明になっており、タッチパネルセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
タッチパネルセンサとして、投影型容量結合方式のタッチパネルセンサが知られている。容量結合方式のタッチパネルセンサにおいては、位置を検知されるべき外部導体(典型的には、指)が誘電体を介してタッチパネルセンサに接触(接近)する際、新たに奇生容量が発生する。この奇生容量に起因する静電容量の変化に基づいて、タッチパネルセンサ上における外部導体の位置が検出される。このような投影型容量結合方式のタッチパネルセンサは例えば、タッチパネルセンサの一方の側に設けられ、第1方向に沿って所定の配列ピッチで並べられるとともに第1方向に交差する方向に沿って延びる複数の第1電極と、タッチパネルセンサの他方の側に設けられ、第2方向に沿って所定の配列ピッチで並べられるとともに第2方向に交差する方向に沿って延びる複数の第2電極と、を備えている。この場合、第1方向に沿って並べられた複数の第1電極のうちのどの第1電極に、外部導体に起因する静電容量の変化が生じるかに基づいて、第1方向における外部導体の位置が算出される。同様に、第2方向に沿って並べられた複数の第2電極のうちのどの第2電極に、外部導体に起因する静電容量の変化が生じるかに基づいて、第2方向における外部導体の位置が算出される。従って、各第1電極および各第2電極における静電容量の変化を測定することによって、外部導体の位置を特定することが可能である。
従来、第1電極および第2電極は、透光性および導電性を有する透明導電材料から構成されてきた。また近年は、第1電極および第2電極の電気抵抗値を低くするため、第1電極および第2電極を構成する材料として、透明導電材料よりも高い導電性を有する銀や銅、およびそれらの合金などの金属材料が用いられることもある。第1電極および第2電極が金属材料から構成される場合、第1電極および第2電極には、表示装置からの映像光を適切な比率で透過させるための開口部が形成されている。例えば第1電極および第2電極は、金属材料からなり、網目状に配置された導線によって構成されている。
一方、表示装置とタッチパネルセンサの組み合わせにおいて網目状に配置された導線がタッチパネルセンサの一方の側および他方の側に設けられる場合、一方の側に位置する第1電極を構成する導線(以下、第1導線とも称する)と、他方の側に位置する第2電極を構成する導電(以下、第2導線)と、表示装置の画素パターンとの位置関係によっては、干渉縞(以下、モアレとも称する)が生じることがある。モアレの発生は、表示装置に表示される映像を見にくくさせ、この結果、タッチパネル装置の視覚的な操作性を低下させてしまう。モアレは、タッチパネル装置を構成するタッチパネルセンサの各電極間の位置関係だけではなく、表示装置の画素パターンと、タッチパネルセンサの電極の網目状の導線のパターンとの位置関係に基づいて生じることもある。
モアレの発生を抑制するため、特許文献1においては、第1電極が延びる方向に対して時計方向および反時計方向に所定角度傾いた複数の第1導線を正方格子状に配置することによって、第1電極を構成し、また、第2電極が延びる方向に対して時計方向および反時計方向に所定角度傾いた複数の第2導線を正方格子状に配置することによって、第2電極を構成することが提案されている。第1導線および第2導線を傾ける角度としては、90°未満の角度が提案されている。特許文献1においては、上述のように第1電極および第2電極を構成することによって、第1電極と第2電極との位置関係によって生ずるおそれがある低周波モアレを低減させるとともに、表示装置の画素パターンと網目状の第1電極および第2電極との間で生ずるおそれがある低周波モアレをも低減させるということが実現されている。
特開2011−248722号公報
網目状に配置された複数の第1導線によって第1電極が構成される場合、タッチパネルセンサを設計する作業は、各第1電極の配置、すなわち各第1電極の輪郭を決定する作業に加えて、各第1電極の輪郭によって囲われた領域内に位置する複数の第1導線の配置を決定する作業を含む。従って、第1電極がITO等の透明導電材料によって構成される場合に比べて、タッチパネルセンサの設計に要する負荷が高くなっている。
また、第1導線のパターンが目立ってしまうことを抑制するためには、隣接する2つの第1電極において、一方の第1電極を構成する第1導線を延長した線が他方の第1電極を構成する第1導線に重なるように第1導線が配置されていることが好ましい。また、第1電極の間に、第1導線によって構成されたダミー部が配置される場合は、第1電極を構成する第1導線を延長した線がダミー部を構成する第1導線に重なるように第1導線が配置されていることが好ましい。しかしながら、第1導線を第1方向や第2方向に対して傾ける場合、第1導線によって構成される正方格子が並べられる方向、すなわち正方格子の配列方向が、第1電極の配列方向とは相違するようになる。従って、1つの第1電極を構成する第1導線の配置を、その他の第1電極を構成する第1導線の配置として流用した場合、隣接する2つの第1電極の間や、隣接する第1電極とダミー部との間において、一方の第1電極を構成する第1導線を延長した線が他方の第1電極やダミー部を構成する第1導線に重ならない可能性が高い。このため、第1導線のパターンが目立ってしまうことを抑制するためには、複数の第1電極における第1導線の配置をそれぞれ個別に設計することが必要になり、設計に要する負荷がさらに高くなってしまう。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るタッチパネルセンサおよびタッチパネルセンサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、タッチパネルセンサであって、前記タッチパネルセンサの一方の側に設けられ、第1方向に沿って並べられるとともに前記第1方向に交差する方向に沿って延びる複数の第1電極と、前記タッチパネルセンサの他方の側に設けられ、前記第1方向に直交する第2方向に沿って並べられるとともに前記第2方向に交差する方向に沿って延びる複数の第2電極と、を備え、前記第1電極は、遮光性および導電性を有する複数の第1導線を、各第1導線の間に四角形状の開口部が形成されるよう網目状に配置することによって構成されており、前記複数の第1導線が配置された前記タッチパネルセンサの一方の側の領域を、前記第1方向に延びる長さP1の一対の第1辺と、前記第2方向に延びる長さP2の一対の第2辺とを有する複数の長方形状の単位領域によって区画する場合、各単位領域において前記第1導線は同一のパターンを有しており、ここで、P1は、前記第1方向における前記第1電極の配列ピッチを表し、P2は、前記第2方向における前記第2電極の配列ピッチを表し、前記複数の第1導線は、前記四角形状の開口部の対向する一対の辺を構成する第1種第1導線と、前記四角形状の開口部の対向するその他の一対の辺を構成する第2種第1導線と、に分類され、
各単位領域において、前記複数の第1導線は、以下の条件(1)および(2)を満たすよう配置されている、
(1)前記第1種第1導線または前記第2種第1導線のいずれか一方は、前記第1方向に対して30〜40°の範囲内の角度を成すこと;
(2)前記単位領域を、前記第1方向に沿ってm1個(m1は整数)、前記第2方向に沿ってn1個(n1は整数)並べられたm1×n1個の長方形格子によって仮想的に分割する場合、前記第1種第1導線は、前記単位領域の前記一対の第1辺上の各格子点または前記一対の第2辺上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置され、かつ、前記第2種第1導線も、前記単位領域の前記一対の第1辺上の各格子点または前記一対の第2辺上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置されること;
タッチパネルセンサである。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、P1=P2かつm1=n1が成立していてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記複数の第1導線は、前記第1種第1導線および前記第2種第1導線が互いに直交するよう構成されていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1電極は、前記第1電極が延びる方向に沿って並べられた複数の第1膨出部と、隣接する2つの前記第1膨出部を接続する第1ライン部と、を有していてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第2電極は、遮光性および導電性を有する複数の第2導線を、各第2導線の間に四角形状の開口部が形成されるよう網目状に配置することによって構成されており、前記複数の第2導線は、前記四角形状の開口部の対向する一対の辺を構成する第1種第2導線と、前記四角形状の開口部の対向するその他の一対の辺を構成する第2種第2導線と、に分類され、前記第1種第2導線または前記第2種第2導線のいずれか一方は、前記第1方向に対して50〜60°の範囲内の角度を成していてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記複数の第2導線は、前記第1種第2導線および前記第2種第2導線が互いに直交するよう構成されていてもよい。
本発明は、上記記載のタッチパネルセンサの製造方法であって、基材と、基材の第1面上に設けられ、遮光性および導電性を有する第1金属層と、前記第1金属層上に設けられた第1感光層と、を含む積層体を準備する工程と、第1露光マスクを用いて前記第1感光層を露光し、かつ露光された第1感光層を現像することにより、前記第1感光層をパターニングする工程と、パターニングされた前記第1感光層をレジストとして前記第1金属層をエッチングすることにより、前記複数の第1導線を形成する工程と、を備え、パターニングされた前記第1感光層、並びに前記第1露光マスクの遮光部および開口部はいずれも、前記単位領域に対応する繰り返し周期を有する、タッチパネルセンサの製造方法である。
本発明において、複数の第1導線が配置されたタッチパネルセンサの一方の側の領域を、第1方向に延びる長さP1の一対の第1辺と、第2方向に延びる長さP2の一対の第2辺とを有する複数の長方形状の単位領域によって区画する場合、各単位領域において第1導線は同一のパターンを有している。ここで、P1は、第1方向における前記第1電極の配列ピッチを表し、P2は、第2方向における前記第2電極の配列ピッチを表している。また、第1電極を構成する複数の第1導線は、四角形状の開口部の対向する一対の辺を構成する第1種第1導線と、四角形状の開口部の対向するその他の一対の辺を構成する第2種第1導線と、に分類される。また複数の第1導線は、以下の条件(1)を満たすよう配置されている。
(1)第1種第1導線または第2種第1導線のいずれか一方は、第1方向に対して30〜40°の範囲内の角度を成すこと。
このため、表示装置の画素パターンと第1電極の第1導線との間でモアレが発生してしまうことを抑制することができる。
また複数の第1導線は、以下の条件(2)をさらに満たすよう配置されている。
(2)単位領域を、第1方向に沿ってm1個(m1は整数)、第2方向に沿ってn1個(n1は整数)並べられたm1×n1個の長方形格子によって仮想的に分割する場合、第1種第1導線は、単位領域の一対の第1辺上の各格子点または一対の第2辺上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置され、かつ、第2種第1導線も、単位領域の一対の第1辺上の各格子点または一対の第2辺上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置されること。
この場合、第1方向において、第1種第1導線のパターンは、P1に対応する繰り返し周期を有するようになり、また第2方向においても、第1種第1導線のパターンは、P2に対応する繰り返し周期を有するようになる。同様に、第1方向において、第2種第1導線のパターンは、P1に対応する繰り返し周期を有するようになり、また第2方向においても、第2種第1導線のパターンは、P2に対応する繰り返し周期を有するようになる。このため、複数の単位領域を第1方向および第2方向に沿って隙間なく並べる場合、単位領域の第1辺および第2辺上において、1つの単位領域を構成する第1種第1導線および第2種第1導線が、隣接するその他の単位領域を構成する第1種第1導線および第2種第1導線と交わるようになる。このことは、1つの単位領域に対応する第1導線の配置を設計すれば、あとは複数の単位領域を並べることによって、タッチパネルセンサの全域にわたる第1導線の配置の設計が完了することを意味している。このため本発明によれば、モアレの発生を抑制することができるよう配置された複数の第1導線を、低い負荷で設計することができる。
図1は、本発明の実施の形態におけるタッチ位置検出機能付き表示装置を示す展開図。 図2は、図1のタッチ位置検出機能付き表示装置におけるタッチパネルセンサを示す平面図。 図3は、図2において符号IIIが付された一点鎖線で囲まれた部分における第1電極を拡大して示す平面図。 図4は、図3に示す第1単位領域を第1方向および第2方向に沿ってそれぞれ2つ隙間なく並べた場合を示す平面図。 図5は、第2電極を構成する複数の第2導線の配置の一例を示す図。 図6は、図3に示す第1導線と、図5に示す第2導線とを重ねて示す図。 図7(a)〜(e)は、タッチパネルセンサの製造方法を説明するための図。 図8は、第1電極のパターンの変形例を示す平面図。 図9(a)は、第1感光層を露光するための第1露光マスクのパターンの一例を示す平面図、図9(b)は、図9(a)に示す第1露光マスクを用いた露光によってパターニングされた第1感光層をレジストとして第1金属層をエッチングすることによって得られる第1導線のパターンの一例を示す平面図。 図10(a)は、第1感光層を露光するための第1露光マスクのパターンの好ましい一例を示す平面図、図10(b)は、図10(a)に示す第1露光マスクを用いた露光によってパターニングされた第1感光層をレジストとして第1金属層をエッチングすることによって得られる第1導線のパターンの一例を示す平面図。 図11は、タッチパネルセンサの層構成の一変形例を示す断面図。 図12は、図11に示すタッチパネルセンサの貼り合わせの形態の一変形例を示す断面図。 図13は、図11に示すタッチパネルセンサの貼り合わせの形態の一変形例を示す断面図。
以下、図1乃至図7(a)〜(e)を参照して、本発明の実施の形態の一例について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
タッチパネル装置およびタッチ位置検出機能付き表示装置
はじめに図1を参照して、タッチ位置検出機能付き表示装置10について説明する。図1に示すように、タッチ位置検出機能付き表示装置10は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置15と、表示装置15の観察者側に配置されたタッチパネルセンサ30と、を組み合わせることによって構成されている。表示装置15は、表示面16aを有する表示パネル16と、表示パネル16に接続された表示制御部(図示せず)と、を有している。表示パネル16は、映像を表示することができる矩形状のアクティブエリアA1と、アクティブエリアA1を取り囲むようにしてアクティブエリアA1の外側に配置された非アクティブエリア(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて表示パネル16を駆動する。表示パネル16は、表示制御部の制御信号に基づいて、所定の映像を表示面16aに表示する。すなわち、表示装置15は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置としての役割を担っている。
タッチパネルセンサ30は、表示装置15の表示面16aに、例えば接着層(図示せず)を介して接着されている。図1において、タッチパネルセンサ30のうち観察者側に位置する面に符号30aが付され、表示装置15側に位置する面に符号30bが付されている。なお図示はしないが、タッチパネルセンサ30の観察者側には、タッチパネルセンサ30や表示装置15を保護するための保護カバーが設けられていてもよい。
タッチパネルセンサ
次に図2を参照して、タッチパネルセンサ30について説明する。図2は、表示装置15側から見た場合のタッチパネルセンサ30を示す平面図である。
ここでは、タッチパネルセンサ30が、投影型の静電容量結合方式のタッチパネルセンサとして構成される例について説明する。なお、「容量結合」方式は、タッチパネルの技術分野において「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等とも呼ばれており、本件では、これらの「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等と同義の用語として取り扱う。典型的な静電容量結合方式のタッチパネルセンサは、透光性を有する導電性のパターンを有しており、外部の導体(典型的には人間の指)がタッチパネルセンサに接近することにより、外部の導体とタッチパネルセンサの導電性のパターンとの間でコンデンサ(静電容量)が形成される。そして、このコンデンサの形成に伴った電気的な状態の変化に基づき、タッチパネルセンサ上において外部導体が接近している位置の位置座標が特定される。なお本実施の形態によるタッチパネルセンサ30において採用されている、後述する技術思想は、自己容量方式または相互容量方式のいずれにも対応可能である。
(第1電極)
図2に示すように、タッチパネルセンサ30は、タッチパネルセンサ30の一方の側(観察者側)に設けられ、第1方向D1に沿って一定の配列ピッチP1で並べられた複数の第1電極41と、タッチパネルセンサ30の他方の側(表示装置15側)に設けられ、第1方向D1に直交する第2方向D2に沿って一定の配列ピッチP2で並べられた複数の第2電極46と、を備えている。本実施の形態において、第1電極41は、基材32の第1面32a上に設けられ、第2電極46は、同一の基材32の第2面32b上に設けられている。図2においては、基材32の第1面32a側に設けられている構成要素が実線で表され、基材32の第2面32b側に設けられている構成要素が点線で表されている。第1電極41の配列ピッチP1および第2電極46の配列ピッチP2は、タッチ位置の検出に関して求められる分解能に応じて定められる。例えば、配列ピッチP1は1〜20mmの範囲内になっており、配列ピッチP2は1〜20mmの範囲内になっている。第1方向D1における第1電極41の配列ピッチP1および第2方向D2における第2電極46の配列ピッチP2は、同一でもよく、異なっていてもよい。本実施の形態においては、P1=P2となっている。
図2に示すように、第1電極41は、第1方向D1に交差する方向、例えば第1方向D1に直交する第2方向D2に沿って帯状に延びている。なお図2においては図示を省略しているが、タッチパネルセンサ30は、タッチパネルセンサ30の一方の側において第1電極41の間に設けられた第1ダミー部42をさらに備えていてもよい。第1ダミー部42は、第1電極41と同様に、基材32の第1面32a上に設けられる。
図2に示すように、第2電極46は、第2方向D2に交差する方向、例えば第2方向D2に直交する第1方向D1に沿って帯状に延びている。なお図2においては図示を省略しているが、タッチパネルセンサ30は、タッチパネルセンサ30の他方の側において第2電極46の間に設けられた第2ダミー部47をさらに備えていてもよい。第2ダミー部47は、第2電極46と同様に、基材32の第2面32b上に設けられる。
後述するように、第1電極41、第1ダミー部42、第2電極46および第2ダミー部47はいずれも、金属材料を含む導線によって構成される。
相互容量方式が採用される場合、第1電極41および第2電極46の一方が駆動電極になり、他方が、駆動電極からの信号電圧が印加される検出電極となる。例えば、表示装置15側に位置する第2電極46が、信号電圧が印加される駆動電極として機能し、観察者側に位置する第1電極41が、駆動電極からの信号電圧を検出する検出電極として機能するよう、第1電極41および第2電極46が利用される。また、観察者側に位置する第1電極41が、信号電圧が印加される駆動電極として機能し、表示装置15側に位置する第2電極46が、駆動電極からの信号電圧を検出する検出電極として機能するよう、第1電極41および第2電極46を利用してもよい。
図2に示すように、タッチパネルセンサ30は、タッチ位置を検出され得る領域に対応する矩形状のアクティブエリアAa1と、アクティブエリアAa1の周辺に位置する矩形枠状の非アクティブエリアAa2と、を含んでいる。アクティブエリアAa1および非アクティブエリアAa2はそれぞれ、表示パネル16のアクティブエリアA1および非アクティブエリアA2に対応して区画されたものである。矩形状のアクティブエリアAa1の輪郭は、第1方向D1に延びる長辺と、第2方向D2に延びる短辺と、を含んでいる。一般には、表示装置15の画素パターンの配列方向は、第1方向D1または第2方向D2に一致している。
上述の第1電極41、第1ダミー部42、第2電極46および第2ダミー部47は、アクティブエリアAa1内に配置される。また非アクティブエリアAa2のうち基材32の第1面32a上には、図2に示すように、各第1電極41に電気的に接続された複数の第1額縁配線44aと、基材32の外縁近傍に配置され、各第1額縁配線44aに電気的に接続された複数の第1端子部44bと、が設けられている。さらに図2に示すように、非アクティブエリアAa2のうち基材32の第2面32b上には、各第2電極46に電気的に接続された複数の第2額縁配線49aと、基材32の外縁近傍に配置され、各第2額縁配線49aに電気的に接続された複数の第2端子部49bと、が設けられている。
信号を適切に伝達することができる限りにおいて、第1額縁配線44aおよび第1端子部44b並びに第2額縁配線49aおよび第2端子部49bの具体的な構成が特に限られることはない。例えば第1額縁配線44aおよび第1端子部44bは、第1電極41および第1ダミー部42を構成する後述する第1導線51と同一の層構成で第1導線51と同時に形成されるものであってもよい。同様に、第2額縁配線49aおよび第2端子部49bは、第2電極46および第2ダミー部47を構成する後述する第2導線と同一の層構成で第2導線と同時に形成されるものであってもよい。
(基材)
基材32は、タッチパネルセンサ30において誘電体として機能するものである。基材32を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)やガラスなど、十分な透光性を有する材料が用いられる。基材32が例えばPETを含む場合、PETの厚みは例えば100〜200μmの範囲内になっている。なお第1電極41、第2電極46、額縁配線44a,49aや端子部44b,49bを適切に保持することができる限りにおいて、基材32の具体的な構成が特に限られることはない。例えば、PET層などの表面に設けられたハードコート層がさらに基材32に含まれていてもよい。すなわち本実施の形態において、基材32とは、何らかの具体的な構造や材料を意味するものではなく、タッチパネルセンサ30を構成する第1電極41や第2電極46などのパターンの下地となるものを意味するに過ぎない。
(第1電極および第1ダミー部)
次に、第1電極41および第1ダミー部42のパターンについて詳細に説明する。図3は、図2において符号IIIが付された一点鎖線で囲まれた領域を、観察者側から見た場合を示す平面図である。図3に示すように、第1電極41および第1ダミー部42は、遮光性および導電性を有する複数の第1導線51を、各第1導線51の間に四角形状の開口部52が形成されるよう網目状に配置することによって構成されている。第1導線51は、後述するように、金属材料からなる第1金属層61を含んでいる。第1導線51に含まれる金属材料としては、例えば、銀、銅、アルミニウムまたはこれらの合金等を挙げることができる。
次に、第1電極41および第1ダミー部42のパターンの規則性について説明する。本実施の形態においては、タッチパネルセンサ30の一方の側の領域を、第1方向D1に延びる長さP1の一対の第1辺81と、第2方向D2に延びる長さP2の一対の第2辺86とを有する複数の長方形状の第1単位領域80によって区画する場合、各第1単位領域80において第1導線51が同一のパターンを有している。ここで長さP1は、第1方向D1における第1電極41の上述の配列ピッチP1に等しく、また長さP2は、第2方向D2における第2電極46の上述の配列ピッチP2に等しい。またタッチパネルセンサ30の一方の側における複数の第1導線51のパターンは、複数の第1単位領域80を第1方向D1および第2方向D2に沿って隙間なく並べることによって構成されている。図3は、複数の第1単位領域80によって構成されたタッチパネルセンサ30の一方の側の領域のうちの1つの第1単位領域80を拡大して示している。
図3に示すように、第1電極41および第1ダミー部42を構成する複数の第1導線51は、四角形状の開口部52の対向する一対の辺を構成する第1種第1導線53と、四角形状の開口部52の対向するその他の一対の辺を構成する第2種第1導線54と、に分類される。図3に示す例において、第1種第1導線53および第2種第1導線54は、互いに直交するように配置されており、この結果、四角形状の開口部52は矩形状になっている。より具体的には、図3に示す四角形状の開口部52は正方形状になっている。なお、後述する条件(1)および(2)が満たされる限りにおいて、開口部52の形状が特に限られることはない。例えば、菱形などの平行四辺形や、非平行四辺形などが、開口部52の形状として採用され得る。開口部52の寸法は、第1電極41や第1ダミー部42が広がる領域の面積のうち開口部52によって占められる面積の比率(以下、開口率と称する)が十分に高くなり、これによって、表示装置15からの映像光が適切な透過率でタッチパネルセンサ30のアクティブエリアAa1を透過することができるよう、設定されている。
第1導線51の線幅は、求められる開口率などに応じて設定されるが、例えば第1導線51の幅は1〜10μmの範囲内、より好ましくは2〜7μmの範囲内に設定されている。これによって、観察者が視認する映像に対して第1導線51が及ぼす影響を、無視可能な程度まで低くすることができる。第1導線51の厚みは、第1電極41に対して求められる電気抵抗値などに応じて適宜設定されるが、例えば0.1〜4.0μmの範囲内となっている。
図3に示すように、第1電極41を構成する第1導線51と第1ダミー部42を構成する第1導線51との間には、複数の分断部51aが設けられている。このような分断部51aを設けることにより、第1電極41と第1ダミー部42との間を電気的に絶縁することができる。分断部51aおよび第1導線51は、1つの分断部51aを挟んで隣接する2つの第1導線51の一方を延長した線が他方の第1導線51に重なるよう、構成されている。これによって、第1導線51のパターンが目立ってしまうことを抑制することができる。なお図示はしないが、第1ダミー部42を構成する第1導線51同士の間にも、分断部51aが設けられていてもよい。
第1電極41と第1ダミー部42との間の境界部の形状、すなわち第1電極41の輪郭は、第1電極41と第1ダミー部42との間の分断部51aの配置によって画定される。図3において、タッチパネルセンサ30の一方の側からタッチパネルセンサ30を見た場合における、すなわち平面視における第1電極41の輪郭が、一点鎖線によって示されている。
以下、第1導線51のパターンについてより詳細に説明する。本実施の形態において、複数の第1導線は、以下の条件(1)を満たすよう配置されている。
(1)第1種第1導線53または第2種第1導線54のいずれか一方は、第1方向D1に対して30〜40°の範囲内の角度を成すこと。
図3において、第1種第1導線53が第1方向D1に対して成す角度がθ11で表されており、第2種第1導線54が第1方向D1に対して成す角度がθ21で表されている。図3に示す例においては、第1種第1導線53が第1方向D1に対して成す角度θ11が30〜40°の範囲内になるよう、第1導線51が配置されている。上述のように、図3に示す例において第1種第1導線53および第2種第1導線54は互いに直交しており、このため、第2種第1導線54が第1方向D1に対して成す角度θ21は120〜130°の範囲内になっている。
本実施の形態によれば、第1種第1導線53が第1方向D1に対して成す角度θ11が、45°および90°のいずれからもある程度ずれた角度になっている。このため、表示装置15の画素パターンと第1導線51のパターンとの間でモアレが発生してしまうことを抑制することができる。
ところで、上述のように第1導線51の第1種第1導線53を第1方向D1に対して傾ける場合、第1導線51が並べられる方向が、第1方向D1や第2方向D2とは相違するようになる。この場合、1つの分断部51aを挟んで隣接する2つの第1導線51の一方を延長した線が他方の第1導線51に重なるようにするためには、従来、複数の第1電極41における第1導線51の配置をそれぞれ個別に設計することが必要であった。このため、第1導線51の配置の設計に要する負荷が極めて高くなっていた。
このような課題を解決するため、本実施の形態においては、以下の条件(2)をさらに満たすように複数の第1導線51を配置することを提案する。
(2)第1単位領域80を、第1方向D1に沿ってm1個(m1は整数)、第2方向D2に沿ってn1個(n1は整数)並べられたm1×n1個の長方形格子によって仮想的に分割する場合、第1種第1導線53は、第1単位領域80の一対の第1辺81上の各格子点または一対の第2辺86上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置され、かつ、第2種第1導線54も、第1単位領域80の一対の第1辺81上の各格子点または一対の第2辺86上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置されること。
図3に示す第1単位領域80の第1導線51は、上述の条件(1)に加えて条件(2)をも満たすように配置されている。以下、図3に示す例において条件(2)がどのように満たされているかについて説明する。
図3において、第1単位領域80を仮想的に分割するm1×n1個の長方形格子が点線で示されている。図3においては、第1方向D1に沿って延びる点線が符号82で表され、第2方向D2に沿って延びる点線が符号87で表されている。図3に示す例において、上述のm1およびn1はいずれも8になっている。また、長方形格子の格子点のうち、第1方向D1に延びる第1辺81上に位置する格子点が符号83で表され、第2方向D2に延びる第2辺86上に位置する格子点が符号88で表されている。
図3に示すように、複数の第1種第1導線53はいずれも、第1単位領域80の一対の第2辺86上の各格子点88を通るように配置されている。この場合、第2方向D2において、第1種第1導線53のパターンは、P2/n1すなわちP2/8の繰り返し周期を有するようになる。また第1方向D1においても、第1種第1導線53のパターンは、P1/t11(t11は整数)の繰り返し周期を有するようになる。ここでt11は、一対の第2辺86の一方から他方へ第1種第1導線53が至るまでの間の、第2方向D2における変位量に対応している。例えば図3に示す例において、第1種第1導線53は、一対の第2辺86の一方から他方へ至るまでの間に、第2方向D2において長方形格子5個分だけ変位する。従って、t11は5となる。すなわち第1方向D1において、第1種第1導線53のパターンは、P1/5の繰り返し周期を有している。なお上述の条件(1)および(2)を満たすことができる限りにおいて、第1種第1導線53が一対の第2辺86の一方から他方へいたるまでの間に第2方向D2において変位する量が特に限られることはない。
また図3に示すように、複数の第2種第1導線54はいずれも、第1単位領域80の一対の第1辺81上の各格子点83を通るように配置されている。この場合、第1方向D1において、第2種第1導線54のパターンは、P1/m1すなわちP1/8の繰り返し周期を有するようになる。また第2方向D2においても、第2種第1導線54のパターンは、P2/t21(t21は整数)の繰り返し周期を有するようになる。ここでt21は、一対の第1辺81の一方から他方へ第2種第1導線54が至るまでの間の、第1方向D1における変位量に対応している。例えば図3に示す例において、第2種第1導線54は、一対の第1辺81の一方から他方へ至るまでの間に、第1方向D1において長方形格子5個分だけ変位する。従って、t21は5となる。すなわち第2方向D2において、第2種第1導線54のパターンは、P2/5の繰り返し周期を有している。なお上述の条件(1)および(2)を満たすことができる限りにおいて、第2種第1導線54が一対の第1辺81の一方から他方へいたるまでの間に第1方向D1において変位する量が特に限られることはない。
上述のように、本実施の形態において、P1=P2かつm1=n1になっている。また、上述のt11およびt21は互いに等しくなっている。このため、第1種第1導線53および第2種第1導線54によって構成される開口部52は、上述のように正方形状になっている。
上述のように、第1種第1導線53のパターンおよび第2種第1導線54のパターンはいずれも、第1方向D1および第2方向D2において、P1およびP2を整数で割ることによって算出される繰り返し周期を有している。このため、複数の第1単位領域80を第1方向D1および第2方向D2に沿って隙間なく並べる場合、第1単位領域80の第1辺81および第2辺86上において、1つの第1単位領域80を構成する第1種第1導線53および第2種第1導線54は、隣接するその他の第1単位領域80を構成する第1種第1導線53および第2種第1導線54と交わるようになる。このことは、1つの第1単位領域80に対応する第1導線51の配置を設計すれば、あとは複数の第1単位領域80を並べることによって、タッチパネルセンサ30の全域にわたる第1導線51の配置の設計が完了することを意味している。
図4は、図3に示す第1単位領域80を第1方向D1および第2方向D2に沿ってそれぞれ2つ隙間なく並べた場合を示す平面図である。図4に示すように、第1導線51の第1種第1導線53および第2種第1導線54はいずれも、隣接する2つの第1単位領域80間の第1辺81上の格子点83および第2辺86上の格子点88で交わっている。すなわち、複数の第1単位領域80は、第1種第1導線53および第2種第1導線54が滑らかに接続されるように並べられている。このため、隣接する2つの第1単位領域80間で第1種第1導線53や第2種第1導線54のパターンが目立ってしまうことを抑制することができる。
(第2電極および第2ダミー部)
次に図5を参照して、第2電極46および第2ダミー部47について説明する。上述の第1電極41および第1ダミー部42の場合と同様に、第2電極46および第2ダミー部47も、遮光性および導電性を有する複数の第2導線56を、各第2導線56の間に四角形状の開口部57が形成されるよう網目状に配置することによって構成されていてもよい。第2導線56は、後述するように、金属材料からなる第1金属層61を含んでいる。第2導線56に含まれる金属材料としては、例えば、銀、銅、アルミニウムまたはこれらの合金等を挙げることができる。第2導線56の線幅や開口部57の開口率は、上述の第1導線51や開口部52の場合と同様であるので、詳細な説明を省略する。
第1導線51の場合と同様に、第2導線56に関しても、タッチパネルセンサ30の他方の側の領域を、第1方向D1に延びる長さP1の一対の第1辺91と、第2方向D2に延びる長さP2の一対の第2辺96とを有する複数の長方形状の第2単位領域90によって区画する場合、各第2単位領域90において第2導線56は同一のパターンを有していてもよい。この場合、タッチパネルセンサ30の他方の側における複数の第2導線56のパターンは、複数の第2単位領域90を第1方向D1および第2方向D2に沿って隙間なく並べることによって構成されている。図5は、複数の第2単位領域90によって構成されたタッチパネルセンサ30の他方の側の領域のうちの1つの第2単位領域90を、タッチパネルセンサ30の一方の側から透視して見た場合の図である。
図5に示すように、第2電極46および第2ダミー部47を構成する複数の第2導線56は、四角形状の開口部57の対向する一対の辺を構成する第1種第2導線58と、四角形状の開口部57の対向するその他の一対の辺を構成する第2種第2導線59と、に分類される。また図5に示すように、第2電極46を構成する第2導線56と第2ダミー部47を構成する第2導線56との間には、複数の分断部56aが設けられている。分断部56aおよび第2導線56は、1つの分断部56aを挟んで隣接する2つの第2導線56の一方を延長した線が他方の第2導線56に重なるよう、構成されている。
第2導線56も、上述の第1導線51の場合と同様に、モアレが発生することを抑制するとともに、パターンの設計が容易になるように構成されている。具体的には、複数の第2導線56は、以下の条件(3)を満たすよう配置されている。
(3)第1種第2導線58または第2種第2導線59のいずれか一方は、第1方向D1に対して50〜60°の範囲内の角度を成すこと。
図5において、第1種第2導線58が第1方向D1に対して成す角度がθ12で表されており、第2種第2導線59が第1方向D1に対して成す角度がθ22で表されている。図5に示す例においては、第1種第2導線58が第1方向D1に対して成す角度θ12が50〜60°の範囲内になるよう、第2導線56が配置されている。図5に示す例において第1種第2導線58および第2種第2導線59は互いに直交しており、このため、第2種第2導線59が第1方向D1に対して成す角度θ22は140〜150°の範囲内になっている。これらのことにより、表示装置15の画素パターンと第2導線56のパターンとの間でモアレが発生してしまうことを抑制することができる。
また複数の第2導線56は、以下の条件(4)をさらに満たすよう配置されている。
(4)第2単位領域90を、第1方向D1に沿ってm2個(m2は整数)、第2方向D2に沿ってn2個(n2は整数)並べられたm2×n2個の長方形格子によって仮想的に分割する場合、第1種第2導線58は、第2単位領域90の一対の第1辺91上の各格子点または一対の第2辺96上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置され、かつ、第2種第2導線59も、第2単位領域90の一対の第1辺91上の各格子点または一対の第2辺96上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置されること。
図5において、第2単位領域90を仮想的に分割するm2×n2個の長方形格子が点線で示されている。図5においては、第1方向D1に沿って延びる点線が符号92で表され、第2方向D2に沿って延びる点線が符号97で表されている。図5に示す例において、上述のm2およびn2はいずれも8になっている。また、長方形格子の格子点のうち、第1方向D1に延びる第1辺91上に位置する格子点が符号93で表され、第2方向D2に延びる第2辺96上に位置する格子点が符号98で表されている。なお図5においては、m2およびn2が上述のm1およびn1と同一である例を示したが、これに限られることはなく、m2およびn2が上述のm1およびn1とは異なっていてもよい。
図5に示すように、複数の第1種第2導線58はいずれも、第2単位領域90の一対の第1辺91上の各格子点93を通るように配置されている。この場合、第1方向D1において、第1種第2導線58のパターンは、P1/m2すなわちP1/8の繰り返し周期を有するようになる。また第2方向D2においても、第1種第2導線58のパターンは、P2/t12(t12は整数)の繰り返し周期を有するようになる。ここでt12は、一対の第1辺91の一方から他方へ第1種第2導線58が至るまでの間の、第1方向D1における変位量に対応している。例えば図5に示す例において、第1種第2導線58は、一対の第1辺91の一方から他方へ至るまでの間に、第1方向D1において長方形格子5個分だけ変位する。従って、t12は5となる。すなわち第2方向D2において、第1種第2導線58のパターンは、P2/5の繰り返し周期を有している。
また図5に示すように、複数の第2種第2導線59はいずれも、第2単位領域90の一対の第2辺96上の各格子点98を通るように配置されている。この場合、第2方向D2において、第2種第2導線59のパターンは、P2/n2すなわちP2/8の繰り返し周期を有するようになる。また第1方向D1においても、第2種第2導線59のパターンは、P1/t22(t22は整数)の繰り返し周期を有するようになる。ここでt22は、第2辺96の一方から他方へ第2種第2導線59が至るまでの間の、第2方向D2における変位量に対応している。例えば図5に示す例において、第2種第2導線59は、一対の第2辺96の一方から他方へ至るまでの間に、第2方向D2において長方形格子5個分だけ変位する。従って、t22は5となる。すなわち第1方向D1において、第2種第2導線59のパターンは、P1/5の繰り返し周期を有している。
上述のように、第1種第2導線58のパターンおよび第2種第2導線59のパターンはいずれも、第1方向D1および第2方向D2において、P1およびP2を整数で割ることによって算出される繰り返し周期を有している。このため、第1導線51の場合と同様に、第2導線56を設計する作業を容易化することができる。
図6は、図3に示す第1導線51のパターンと、図5に示す第2導線56のパターンとを重ねて示す図である。上述のように、第1導線51の第1種第1導線53と第1方向D1とが成す角度θ11は30〜40°の範囲内になっており、第1導線51の第2種第1導線54と第1方向D1とが成す角度θ21は120〜130°の範囲内になっている。また、第2導線56の第1種第2導線58と第1方向D1とが成す角度θ12は50〜60°の範囲内になっており、第2導線56の第2種第2導線59と第1方向D1とが成す角度θ22は140〜150°の範囲内になっている。このため、表示装置15の画素パターンと第1導線51のパターンおよび第2導線56のパターンとの間でモアレが発生してしまうことを抑制することができる。また、第1導線51のパターンと第2導線56のパターンとの間でモアレが発生してしまうことを抑制することができる。なお図6においては、第1単位領域80の第1辺81および第2辺86と第2単位領域90の第1辺91および第2辺96とが重なるように第1単位領域80と第2単位領域90とが重ねられる例を示したが、これに限られることはない。
タッチパネルセンサの製造方法
次に、以上のような構成からなるタッチパネルセンサ30を製造する方法について、図7(a)〜(e)を参照して説明する。
はじめに図7(a)に示すように、タッチパネルセンサ30を作製するための元材としての積層体60(ブランクとも呼ばれる)を準備する。積層体60は、基材32と、基材32の第1面32a上に設けられ、遮光性および導電性を有する第1金属層61と、基材32の第2面32b上に設けられ、遮光性および導電性を有する第2金属層66と、を備えている。基材32の各面32a,32b上に金属層61,66を設ける方法が特に限られることはなく、蒸着法やスパッタリング法などの公知の方法が適宜用いられ得る。
次に図7(b)に示すように、第1金属層61上に第1感光層71を設け、かつ、第2金属層66上に第2感光層76を設ける。第1感光層71および第2感光層76は、特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有している。感光層71,76のタイプが特に限られることはない。例えば光溶解型の感光層が用いられてもよく、若しくは光硬化型の感光層が用いられてもよい。ここでは、光硬化型の感光層が用いられる例について説明する。第1金属層61上および第2金属層66上に第1感光層71および第2感光層76を設ける方法としては、例えば、ドライフィルムレジストを第1金属層61上および第2金属層66上にそれぞれ貼付するという方法や、感光材を第1金属層61上および第2金属層66上にそれぞれ塗布するという方法を採用することができる
(露光工程)
その後、図7(b)に示すように、所定のパターンで遮光部72aおよび開口部72bが形成された第1露光マスク72を第1感光層71の近傍に設置し、かつ、所定のパターンで遮光部77aおよび開口部77bが形成された第2露光マスク77を第2感光層76の近傍に設置する。第1露光マスク72の遮光部72aのパターンは、開口部52および分断部51aのパターンに対応しており、第1露光マスク72の開口部72bのパターンは、第1導線51のパターンに対応している。また第2露光マスク77の遮光部77aのパターンは、開口部57および分断部56aのパターンに対応しており、第2露光マスク77の開口部77bのパターンは、第2導線56のパターンに対応している。次に、第1露光マスク72に対する第2露光マスク77の相対位置を調整する。例えば、第1露光マスク72または第2露光マスク77のいずれか一方の露光マスクに形成されているアライメントマークを基準として、他方の露光マスクの位置を調整する。若しくは、基材32などに設けられている同一のアライメントマークを共通に用いて、第1露光マスク72および第2露光マスク77の位置を調整する。これによって、第1露光マスク72に対して高い位置精度で第2露光マスク77を配置することができる。その後、第1露光マスク72を介して第1感光層71に所定のパターンで露光光を照射し、かつ、第2露光マスク77を介して第2感光層76に所定のパターンで露光光を照射する露光工程を実施する。なお、第1感光層71に対する露光光の照射と、第2感光層76に対する露光光の照射は、同時に実施されてもよく、異なるタイミングで実施されてもよい。
(現像工程)
次に、第1感光層71および第2感光層76を現像する。これによって、図7(c)に示すように、パターニングされた第1感光層71および第2感光層76を得ることができる。
ここで上述のように、第1導線51のパターンは、上述の条件(1)および(2)を満たすように配置された第1種第1導線53および第2種第1導線54を含む第1単位領域80を第1方向D1および第2方向D2に沿って隙間なく並べることによって構成されている。従って、パターニングされた第1感光層71のパターン、並びに、第1露光マスク72の遮光部72aのパターンおよび開口部72bのパターンも同様に、第1方向D1および第2方向D2において、第1単位領域80に対応する繰り返し周期を有している。このため、第1露光マスク72の遮光部72aのパターンおよび開口部72bのパターンを全域にわたって個々に設計する場合に比べて、第1露光マスク72の設計に要する負荷を低減することができる。第2露光マスク77についても同様である。
(エッチング工程)
その後、図7(d)に示すように、第1感光層71をレジストとして第1金属層61をウェットエッチングする。これによって、第1電極41および第1ダミー部42の第1導線51に対応するパターンで第1金属層61をパターニングすることができる。また、第2感光層76をレジストとして第2金属層66をウェットエッチングする。これによって、第2電極46および第2ダミー部の第2導線56に対応するパターンで第2金属層66をパターニングすることができる。次に、図7(e)に示すように、感光層71,76を除去する。このようにして、上述のタッチパネルセンサ30を得ることができる。
なお図示はしないが、第1導線51および第2導線56には、第1導線51および第2導線56による光の反射を抑制するための低反射処理が施されていてもよい。例えば第1導線51の表面には、黒化処理が施されていてもよい。また、第2導線56は、金属材料からなる層に加えて、金属材料からなる層と基材32の第2面32bとの間に設けられた低反射層をさらに含んでいてもよい。
本実施の形態において、第1導線51および第2導線56は、第1方向D1に対して所定の角度でずらされており、かつ、第1方向D1および第2方向D2において第1電極41の配列ピッチP1および第2電極46の配列ピッチP2に対応した繰り返し周期を有している。このため、モアレの発生を抑制することができるよう配置された複数の第1導線51および第2導線56、並びに第1導線51および第2導線56を製造するために用いられる第1露光マスク72および第2露光マスク77を、低い負荷で設計することができる。
変形例
上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、いくつかの変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の各実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
上述の実施の形態の形態においては、電極41,46が帯状に延びるいわゆるストライプパターンが採用される例を示した。しかしながら、電極41,46のパターンが特に限られることはない。例えば図8に示すように、第1電極41は、第1電極41が延びる方向に沿って並べられた複数の第1膨出部41aと、隣接する2つの第1膨出部41aを接続する第1ライン部41bと、を有していてもよい。第2電極46についても同様である。すなわち、電極41,46のパターンとして、いわゆるダイヤモンドパターンが採用されてもよい。
図8に示すダイヤモンドパターンが採用される場合、第1方向D1および第2方向D2における第1膨出部41aおよび第1ライン部41bの繰り返し周期が、P1およびP2に対応したものとなるよう、第1膨出部41aおよび第1ライン部41bが構成される。図8においては、第1方向D1および第2方向D2における第1膨出部41aおよび第1ライン部41bの繰り返し周期が、それぞれP1およびP2である例が示されている。これによって、図8に示すように、隣接する2つの第1単位領域80間でダイヤモンドパターンを滑らかに接続することができる。
(第2の変形例)
次に図9および図10を参照して、本発明の第2の変形例について説明する。ここでは、ウェットエッチングによって金属層61,66をパターニングして導線51,56を作製する場合に金属層61,66上に形成される感光層71,76を露光するための露光マスク72,77の具体的なパターンの例について説明する。本実施の形態において、上述の本実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、上述の本実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図9(a)は、第1感光層71を露光するための第1露光マスク72のパターンの一例を示す平面図である。ここでは、第1導線51の交点51cとなる部分およびその周辺の部分に照射される露光光を生成するための第1露光マスク72のパターンについて具体的に説明する。図9(a)に示すように、第1露光マスク72は、第1導線51に対応するパターンで線状に延びる複数の開口部72bと、線状に延びる開口部72bを画定するように広がる遮光部72aと、を含んでいる。図9(a)において、異なる方向に線状に延びる開口部72bが互いに接続される部分(以下、接続部分とも称する)が符号72kで表され、また線状に延びる開口部72bの交点が符号72cで表されている。図9(a)に示す例において、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bは、交点72cからの距離に依らず同一の幅sを有している。
図9(b)は、図9(a)に示す第1露光マスク72を用いて露光することにより得られた第1感光層71をレジストとして第1金属層61をウェットエッチングすることによって得られる第1導線51のパターンの一例を示す平面図である。図9(b)に示すように、異なる方向に延びる第1導線51が互いに接続される接続部分51kの形状は、第1露光マスク72の対応する接続部分72kの形状とは異なっている。具体的には、第1導線51の接続部分51kは、第1露光マスク72の接続部分72kよりも広がった形状を有している。このことは、第1露光マスク72を用いて第1感光層71を露光する際に、第1感光層71の解像性の限界のため、接続部分72kの形状が完全には第1感光層71に反映されず、第1露光マスク72の接続部分72kに対応する第1感光層71の接続部分の形状が、図9(b)に示す第1導線51の接続部分51kのように鈍った形状になることに起因していると考えられる。また、第1金属層61をウェットエッチングする際に、第1露光マスク72の接続部分72kに対応する第1感光層71の接続部分のところにまでエッチング液が十分に侵入することができないことにも起因していると考えられる。接続部分51kにおける第1金属層61のエッチングが不完全なものであるため、図9(b)に示すように、交点51cの近傍における第1導線51の幅w1が、交点51cから遠い部分における第1導線51の幅w2よりも大きくなってしまう。このことは、交点51c近傍の領域における光の反射率が、交点51cから遠い領域における光の反射率よりも高くなり、この結果、交点51cが視認されやすくなる、ということを導く。すなわち、交点51cからの距離に応じて、光の反射率および透過率が局所的にばらついてしまうことが考えられる。
このような課題を考慮すると、図10(a)に示すようなパターンで第1露光マスク72の接続部分72kが形成されることが好ましいと考えらえる。図10(a)に示す例において、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bのうち、接続部分72kに接しているまたは接続部分72kを含む部分(以下、第1部分とも称する)が符号72xで表されている。また、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bのうち、第1部分72xよりも交点72cから遠位に設けられ、かつ第1部分72xに接続されている部分(以下、第2部分とも称する)が符号72yで表されている。また、第2部分72yを交点72c近傍にまで仮想的に延長した場合の線が点線で表されている。図10(a)に示すように、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bの第1部分72xは、第2部分72yを延長した点線よりも交点72c側に位置するよう設けられている。すなわち、第1露光マスク72の遮光部72aは、図9(a)に示す場合に比べて、交点72cに向かって突出している。この結果、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bの第1部分72xの幅s1は、第2部分72yの幅s2よりも小さくなっている。
図10(b)は、図10(a)に示す第1露光マスク72を用いて露光することにより得られた第1感光層71をレジストとして第1金属層61をウェットエッチングすることによって得られる第1導線51のパターンの一例を示す平面図である。上述のように、図10(a)に示す例において、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bの第1部分72xは、第2部分72yを延長した点線よりも交点72c側に位置するよう設けられている。このことは、ウェットエッチングの際に、第2部分72yを延長した仮想的な点線が互いに交わる部分に対応して除去された第1感光層71の位置にまでエッチング液が侵入し易くなることを導く。このため図10(b)に示すように、交点51c近傍の領域における第1導線51の幅w1が、交点51cから遠い領域における第1導線51の幅w2よりも大きくなってしまうことを抑制することができる。これによって、交点51c近傍の領域における光の反射率が、交点51cから遠い領域における光の反射率よりも高くなってしまうことを抑制することができる。このことにより、交点51cが視認されることを抑制することができる。
なお、第1露光マスク72の接続部分72kに対応して形成される第1感光層71の接続部分にエッチング液が侵入し易くなるようにすることができる限りにおいて、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bの第1部分72xの具体的な形状が特に限られることはなく、様々な形状が適宜採用され得る。また図示はしないが、第2露光マスク77の線状に延びる開口部77bも、第1露光マスク72の場合と同様の第1部分および第2部分を有していてもよい。
ところで、タッチパネルセンサ30において、第1導線51の交点51cは多数存在しており、従って第1露光マスク72において、第1導線51の交点51cに対応する交点72cも多数存在している。このため、接続部分72kの形状の上述の補正が各交点72cに対して個別に実施される場合、第1露光マスク72の設計の負荷が非常に高くなる。一方、本実施の形態においては上述のように、タッチパネルセンサ30の第1導線51のパターン並びに第1露光マスク72の遮光部72aのパターンおよび開口部72bのパターンは、第1方向D1および第2方向D2において第1電極41の配列ピッチP1および第2電極46の配列ピッチP2に対応した繰り返し周期を有している。このため、1つの第1単位領域80に対応する第1露光マスク72の1つの領域において接続部分72kの形状の補正を実施すれば、その補正を第1露光マスク72の全域にわたって適用させることができる。
(第3の変形例)
上述の実施の形態の形態においては、第1電極41および第1ダミー部42を構成する第1導線51が、基材32の第1面32a上に設けられ、第2電極46および第2ダミー部47を構成する第2導線56が、基材32の第2面32b上に設けられる例を示した。しかしながら、第1導線51または第2導線56が第1方向D1および第2方向D2において所定の繰り返し周期を有する限りにおいて、タッチパネルセンサ30の層構成が特に限られることはない。例えば図11に示すように、互いに対向する2つの基材32A,32Bの対向面の一方(第1の基材32A)に第1導線51を設け、他方(第2の基材32B)に第2導線56を設け、そして2つの基材32A,32Bを貼り合わせてもよい。このように2つの基材32を貼り合わせる場合であっても、第1導線51によって、タッチパネルセンサ30の一方の側に設けられる第1電極41および第1ダミー部42を構成することができ、また第2導線56によって、タッチパネルセンサ30の他方の側に設けられる第2電極46および第2ダミー部47を構成することができる。
なお図11においては、第1の基材32Aのうち第1導線51が設けられている面と、第2の基材32Bのうち第2導線56が設けられている面とが向かい合うように2つの基材32A,32Bを貼りあわせる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図12に示すように、第1の基材32Aのうち第1導線51が設けられている面とは反対側の面と、第2の基材32Bのうち第2導線56が設けられている面とは反対側の面とが向かい合うように、2つの基材32A,32Bを貼りあわせてもよい。その他にも、図13に示すように、第1の基材32Aのうち第1導線51が設けられている面とは反対側の面と、第2の基材32Bのうち第2導線56が設けられている面とが向かい合うように、2つの基材32A,32Bを貼りあわせてもよい。
(その他の変形例)
上述の実施の形態の形態においては、1つの四角形状の開口部52を構成する第1種第1導線53および第2種第1導線54と、その他の四角形状の開口部52を構成する第1種第1導線53および第2種第1導線54とが互いに平行である例を示した。すなわち、第1導線51の複数の交点51cが所定の方向に沿って周期的に並ぶよう、第1導線51が配置される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、上述の条件(1)および(2)を満たすことができる限りにおいて、1つの四角形状の開口部52を構成する第1種第1導線53および第2種第1導線54と、その他の四角形状の開口部52を構成する第1種第1導線53および第2種第1導線54とが非平行であってもよい。この場合、第1種第1導線53が第1方向D1に対して成す角度θ11、および、第2種第1導線54が第1方向D1に対して成す角度θ21はそれぞれ、複数の第1種第1導線53が第1方向D1に対して成す角度の平均値、および複数の第2種第1導線54が第1方向D1に対して成す角度の平均値として算出される。第2導線56についても同様である。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 タッチ位置検出機能付き表示装置
15 表示装置
30 タッチパネルセンサ
32 基材
41 第1電極
41a 第1膨出部
41b 第1ライン部
42 第1ダミー部
46 第2電極
47 第2ダミー部
51 第1導線
51a 切断部
52 開口部
53 第1種第1導線
54 第2種第1導線
56 第2導線
56a 切断部
57 開口部
58 第1種第2導線
59 第2種第2導線
60 積層体
61 第1金属層
66 第2金属層
71 第1感光層
72 第1露光マスク
76 第2感光層
77 第2露光マスク
80 第1単位領域
81 第1辺
83 格子点
86 第2辺
88 格子点

Claims (6)

  1. タッチパネルセンサであって、
    前記タッチパネルセンサの一方の側に設けられ、第1方向に沿って並べられるとともに前記第1方向に交差する方向に沿って延びる複数の第1電極と、
    前記タッチパネルセンサの他方の側に設けられ、前記第1方向に直交する第2方向に沿って並べられるとともに前記第2方向に交差する方向に沿って延びる複数の第2電極と、を備え、
    前記第1電極は、遮光性および導電性を有する複数の第1導線を、各第1導線の間に四角形状の開口部が形成されるよう網目状に配置することによって構成されており、
    前記複数の第1導線が配置された前記タッチパネルセンサの一方の側の領域を、前記第1方向に延びる長さP1の一対の第1辺と、前記第2方向に延びる長さP2の一対の第2辺とを有する複数の長方形状の単位領域によって区画する場合、各単位領域において前記第1導線は同一のパターンを有しており、ここで、P1は、前記第1方向における前記第1電極の配列ピッチを表し、P2は、前記第2方向における前記第2電極の配列ピッチを表し、
    前記複数の第1導線は、前記四角形状の開口部の対向する一対の辺を構成する第1種第1導線と、前記四角形状の開口部の対向するその他の一対の辺を構成する第2種第1導線と、に分類され、
    各単位領域において、前記複数の第1導線は、以下の条件(1)および(2)を満たすよう配置されている、
    (1)前記第1種第1導線または前記第2種第1導線の一方は、前記第1方向に対して30〜40°の範囲内の角度を成し、前記第1種第1導線または前記第2種第1導線の他方は、前記第1方向に対して120〜130°の範囲内の角度を成すこと;
    (2)前記単位領域を、前記第1方向に沿ってm1個(m1は整数)、前記第2方向に沿ってn1個(n1は整数)並べられたm1×n1個の長方形格子によって仮想的に分割する場合、前記第1種第1導線は、前記単位領域の前記一対の第1辺上の各格子点または前記一対の第2辺上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置され、かつ、前記第2種第1導線も、前記単位領域の前記一対の第1辺上の各格子点または前記一対の第2辺上の各格子点の少なくともいずれか一方を通るよう配置されること;
    前記第2電極は、遮光性および導電性を有する複数の第2導線を、各第2導線の間に四角形状の開口部が形成されるよう網目状に配置することによって構成されており、
    前記複数の第2導線は、前記四角形状の開口部の対向する一対の辺を構成する第1種第2導線と、前記四角形状の開口部の対向するその他の一対の辺を構成する第2種第2導線と、に分類され、
    前記第1種第2導線または前記第2種第2導線の一方は、前記第1方向に対して50〜60°の範囲内の角度を成し、前記第1種第2導線または前記第2種第2導線の他方は、前記第1方向に対して140〜150°の範囲内の角度を成している、タッチパネルセンサ。
  2. P1=P2かつm1=n1が成立している、請求項1に記載のタッチパネルセンサ。
  3. 前記複数の第1導線は、前記第1種第1導線および前記第2種第1導線が互いに直交するよう構成されている、請求項2に記載のタッチパネルセンサ。
  4. 前記第1電極は、前記第1電極が延びる方向に沿って並べられた複数の第1膨出部と、隣接する2つの前記第1膨出部を接続する第1ライン部と、を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  5. 前記複数の第2導線は、前記第1種第2導線および前記第2種第2導線が互いに直交するよう構成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  6. 請求項1に記載のタッチパネルセンサを製造する方法であって、
    基材と、基材の第1面上に設けられ、遮光性および導電性を有する第1金属層と、前記第1金属層上に設けられた第1感光層と、を含む積層体を準備する工程と、
    第1露光マスクを用いて前記第1感光層を露光し、かつ露光された第1感光層を現像することにより、前記第1感光層をパターニングする工程と、
    パターニングされた前記第1感光層をレジストとして前記第1金属層をエッチングすることにより、前記複数の第1導線を形成する工程と、を備え、
    パターニングされた前記第1感光層、並びに前記第1露光マスクの遮光部および開口部はいずれも、前記単位領域に対応する繰り返し周期を有する、タッチパネルセンサの製造方法。
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