JP6428233B2 - タッチパネルセンサ - Google Patents

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本発明は、タッチパネルセンサに関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は一般に、タッチパネルセンサ、保護カバー、タッチパネルセンサ上への接触位置を検出する制御回路、配線およびFPC(フレキシブルプリント基板)などを含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置においては、タッチパネルセンサが表示装置の表示面上に配置されており、これによって、表示装置に対する極めて直接的な入力が可能になっている。タッチパネルセンサのうち表示装置の表示領域に対面する領域は透明になっており、タッチパネルセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
タッチパネルセンサとして、投影型容量結合方式のタッチパネルセンサが知られている。容量結合方式のタッチパネルセンサにおいては、位置を検知されるべき外部導体(典型的には、指)が誘電体を介してタッチパネルセンサに接触(接近)する際、新たに奇生容量が発生する。この奇生容量に起因する静電容量の変化に基づいて、タッチパネルセンサ上における外部導体の位置が検出される。このような投影型容量結合方式のタッチパネルセンサは例えば、PETなどからなる基材と、基材の観察者側の面に設けられた複数の第1電極と、基材の表示装置側の面に設けられた複数の第2電極と、を備えている。第1電極および第2電極は、例えば、透光性および導電性を有する透明導電材料から構成される。
また第1電極および第2電極の電気抵抗値を低くするため、第1電極および第2電極を構成する材料として、透明導電材料よりも高い導電性を有する銀や銅などの金属材料を用いることが提案されている。第1電極および第2電極が金属材料から構成される場合、第1電極および第2電極には、表示装置からの映像光を適切な比率で透過させるための開口部が形成されている。例えば第1電極および第2電極は、金属材料からなり、網目状に配置された導線によって構成されている。
ところで、第1電極および第2電極が金属材料からなる導線によって構成される場合、金属材料が不透明であることに起因して第1電極および第2電極のパターンが観察者(ユーザー)に視認されてしまうことが考えられる。パターンが視認されることは、金属材料からなる導線がアクティブエリアに不均一に配置されている場合に特に生じやすくなる。このような課題を考慮し、例えば隣接する第1電極の間の領域に、第1電極を構成している導線と同一または同様の導線をダミーパターンとして網目状に配置し、これによって、導線の分布密度を均一化することが考えられる(例えば、特許文献1参照)。この場合、第1電極の領域とその他の領域との区別がつきにくくなり、このため、第1電極のパターンが視認されてしまうことを抑制することができる。このようなダミーパターンは、第1電極間の寄生容量を低下させるという効果をもたらすこともできる。隣接する第2電極の間の領域にも同様のダミーパターンが設けられてもよい。
特開2012−79238号公報
電極を構成する導線と、ダミーパターンを構成する導線との間には、両者の導通を防止するよう導線を分断する分断部が多数設けられる。また、ダミーパターンを構成する導線同士の間にも、すなわちダミーパターン内にも多数の分断部が設けられる。従って、ダミーパターン内には、2つの分断部の間に位置する、他の導線から孤立した導線の線分が存在することになる。
網目状に配置された導線と、分断部とを有する上述のダミーパターンを形成する方法の1つとして、はじめに、基材上に金属層を設け、次に、ダミーパターンの導線に対応するパターンを有するレジストを金属層上に設け、その後、ウェットエッチング法を用いて金属層をパターニングする、という方法が考えられる。一方、ウェットエッチング法において、エッチング液によって単位時間当たりに除去される金属の量は、エッチング液の温度などエッチング液の状態に強く依存する。このため、金属層上に設けられているレジストのパターンと完全に同一のパターンが形成されるように金属層をエッチングすることは一般に困難である。例えば、レジストのパターンよりも内側にエッチング液が侵入するまでエッチング工程が実施され、この結果、得られる導線のパターンの幅や面積が、レジストの幅や面積よりも小さくなることがある。すなわち、想定よりも過剰にエッチングが進行することがある。
ところで、ダミーパターン内には、上述のように、2つの分断部の間に位置する、他の導線から孤立した導線の線分が存在する。この場合、孤立した導線の線分の面積が小さいと、対応するレジストパターンのフットプリントも相対的に小さくなる事に加え、金属層の表面状態によってはレジストパターンの密着阻害が発生する場合があり、エッチング加工の過程においてレジストパターンが脱離して想定よりも過剰にエッチングが進行し、孤立した導線の線分が基材上から除去されてしまう可能性がある。
分断部が形成された場所において、光は、導線によって遮蔽されることなくタッチパネルセンサを透過することができる。従って、分断部が存在しているということは、分断部の面積の分だけ光の透過率が上昇することを導く。また、上述のように孤立した導線の線分が基材上から除去されてしまうと、除去された導線の線分の分だけ、分断部の面積が想定外に拡大してしまう。このため、光の透過率の局所的な増加の程度がさらに高くなり、この結果、光の透過率の分布が不均一になってしまう。このことは、タッチパネルセンサの意匠性の低下を導く。例えば、ダミーパターンが観察者に視認されてしまうことを導く。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、光の透過率の分布が不均一になってしまうことを抑制することができるタッチパネルセンサを提供することを目的とする。
本発明は、タッチパネルセンサであって、前記タッチパネルセンサの一方の側に設けられ、第1方向に延びる複数の第1電極と、前記タッチパネルセンサの一方の側において前記第1電極の間に設けられた複数の第1ダミー部と、を備え、前記第1電極および前記第1ダミー部は、遮光性および導電性を有する第1導線を網目状に配置することによって構成されており、前記第1電極を構成する前記第1導線と前記第1ダミー部を構成する前記第1導線との間、および、前記第1ダミー部を構成する前記第1導線同士の間には、隣接する前記第1導線を電気的に絶縁するための複数の第1分断部が設けられており、前記第1ダミー部において、2つの前記第1分断部の間に位置する前記第1導線の線分の面積が、50um以上になっている、タッチパネルセンサである。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記複数の第1導線は、複数の第1導線が互いに交わることによって形成される複数の交点が不規則に並ぶよう配置されていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1導線が互いに交差する交点と、前記第1分断部との間の距離が12um以上になっていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1分断部を挟んで隣接する2つの前記第1導線の間を最短距離で結ぶ方向と、前記第1導線が延びる方向とがなす角度の絶対値が、30°以下になっていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1分断部を挟んで隣接する2つの第1導線の間の間隔が、100um以下になっていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサには、前記タッチパネルセンサの他方の側に設けられ、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延びる複数の第2電極と、前記タッチパネルセンサの他方の側において前記第2電極の間に設けられた複数の第2ダミー部と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記第2電極および前記第2ダミー部は、遮光性および導電性を有する第2導線を網目状に配置することによって構成されており、前記第2電極を構成する前記第2導線と前記第2ダミー部を構成する前記第2導線との間、および、前記第2ダミー部を構成する前記第2導線同士の間には、隣接する前記第2導線を電気的に絶縁するための複数の第2分断部が設けられており、前記第2ダミー部において、2つの前記第2分断部の間に位置する前記第2導線の線分の面積が、50um以上になっていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記タッチパネルセンサの一方の側から見た場合に、前記複数の第1分断部の少なくとも一部は、前記第2導線と少なくとも部分的に重なっていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記タッチパネルセンサの一方の側から見た場合に、前記複数の第2分断部の少なくとも一部は、前記第1導線と少なくとも部分的に重なっていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサの第1ダミー部において、2つの第1分断部の間に位置する第1導線の線分の面積は、50um以上になっている。このため、ウェットエッチングによって第1金属層をパターニングして第1導線を形成する際に、2つの第1分断部の間に位置する第1導線の線分が基材上から除去されてしまうことを抑制することができる。これによって、第1ダミー部における開口率が局所的に高くなってしまうことを抑制することができ、このことにより、第1ダミー部のパターンが観察者に視認されてしまうことを抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるタッチ位置検出機能付き表示装置を示す展開図。 図2は、図1のタッチ位置検出機能付き表示装置におけるタッチパネルセンサを示す平面図。 図3Aは、第1電極および第1ダミー部を拡大して示す平面図。 図3Bは、図3Aにおいて符号IIIBが付された二点鎖線で囲まれた部分における第1電極および第1ダミー部をさらに拡大して示す平面図。 図4Aは、第2電極および第2ダミー部を拡大して示す平面図。 図4Bは、図4Aにおいて符号IVBが付された二点鎖線で囲まれた部分における第2電極および第2ダミー部をさらに拡大して示す平面図。 図5Aは、図3Aに示す第1電極および第1ダミー部並びに図4Aに示す第2電極および第2ダミー部を重ねて示す平面図。 図5Bは、図5Aにおいて符号VBが付された二点鎖線で囲まれた部分を拡大して示す平面図。 図6Aは、第1導線のパターンを設計する方法を説明するための図。 図6Bは、第1導線のパターンを設計する方法を説明するための図。 図6Cは、第1導線のパターンを設計する方法を説明するための図。 図6Dは、第1導線のパターンを設計する方法を説明するための図。 図7(a)〜(e)は、タッチパネルセンサの製造方法を説明するための図。 図8は、第2の実施の形態における第1導線のパターンを示す平面図。 図9Aは、第2の実施の形態による第1導線のパターンを設計する方法を説明するための図。 図9Bは、第2の実施の形態による第1導線のパターンを設計する方法を説明するための図。 図9Cは、第2の実施の形態による第1導線のパターンを設計する方法を説明するための図。 図9Dは、第2の実施の形態による第1導線のパターンを設計する方法を説明するための図。 図10(a)は、第1感光層を露光するための第1露光マスクのパターンの一例を示す平面図、図10(b)は、図10(a)に示す第1露光マスクを用いた露光によってパターニングされた第1感光層をレジストとして第1金属層をエッチングすることによって得られる第1導線のパターンの一例を示す平面図。 図11(a)は、第1感光層を露光するための第1露光マスクのパターンの好ましい一例を示す平面図、図11(b)は、図11(a)に示す第1露光マスクを用いた露光によってパターニングされた第1感光層をレジストとして第1金属層をエッチングすることによって得られる第1導線のパターンの一例を示す平面図。 図12(a)は、第1露光マスクの線状の開口部と遮光部との関係の一例を示す平面図、図12(b)は、図12(a)に示す第1露光マスクを用いた露光によってパターニングされた第1感光層をレジストとして第1金属層をウェットエッチングした場合に得られる第1導線のパターンの一例を示す平面図。 図13(a)は、第1露光マスクの線状の開口部と遮光部との関係の好ましい一例を示す平面図、図13(b)は、図13(a)に示す第1露光マスクを用いた露光によってパターニングされた第1感光層をレジストとして第1金属層をウェットエッチングした場合に得られる第1導線のパターンの一例を示す平面図。 図14は、第1導線と第1分断部との関係のその他の例を示す図。 図15Aは、タッチパネルセンサの層構成の一変形例を示す断面図。 図15Bは、図15Aに示すタッチパネルセンサの貼り合わせの形態の一変形例を示す断面図。 図15Cは、図15Aに示すタッチパネルセンサの貼り合わせの形態の一変形例を示す断面図。 図16は、タッチパネルセンサの電極の一変形例を示す平面図。
第1の実施の形態
以下、図1乃至図7(a)〜(e)を参照して、本発明の実施の形態の一例について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
タッチパネル装置およびタッチ位置検出機能付き表示装置
はじめに図1を参照して、タッチ位置検出機能付き表示装置10について説明する。図1に示すように、タッチ位置検出機能付き表示装置10は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置15と、表示装置15の観察者側に配置されたタッチパネルセンサ30と、を組み合わせることによって構成されている。表示装置15は、表示面16aを有する表示パネル16と、表示パネル16に接続された表示制御部(図示せず)と、を有している。表示パネル16は、映像を表示することができる矩形状のアクティブエリアA1と、アクティブエリアA1を取り囲むようにしてアクティブエリアA1の外側に配置された非アクティブエリア(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて表示パネル16を駆動する。表示パネル16は、表示制御部の制御信号に基づいて、所定の映像を表示面16aに表示する。すなわち、表示装置15は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置としての役割を担っている。
タッチパネルセンサ30は、表示装置15の表示面16aに、例えば接着層(図示せず)を介して接着されている。図1において、タッチパネルセンサ30のうち観察者側に位置する面に符号30aが付され、表示装置15側に位置する面に符号30bが付されている。なお図示はしないが、タッチパネルセンサ30の観察者側には、タッチパネルセンサ30や表示装置15を保護するための保護カバーが設けられていてもよい。
タッチパネルセンサ
次に図2を参照して、タッチパネルセンサ30について説明する。図2は、観察者側から見た場合のタッチパネルセンサ30を示す平面図である。
ここでは、タッチパネルセンサ30が、投影型の静電容量結合方式のタッチパネルセンサとして構成される例について説明する。なお、「容量結合」方式は、タッチパネルの技術分野において「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等とも呼ばれており、本件では、これらの「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等と同義の用語として取り扱う。典型的な静電容量結合方式のタッチパネルセンサは、透光性を有する導電性のパターンを有しており、外部の導体(典型的には人間の指)がタッチパネルセンサに接近することにより、外部の導体とタッチパネルセンサの導電性のパターンとの間でコンデンサ(静電容量)が形成される。そして、このコンデンサの形成に伴った電気的な状態の変化に基づき、タッチパネルセンサ上において外部導体が接近している位置の位置座標が特定される。なお本実施の形態によるタッチパネルセンサ30において採用されている、後述する技術思想は、自己容量方式または相互容量方式のいずれにも対応可能である。
(第1電極および第2電極)
図2に示すように、タッチパネルセンサ30は、タッチパネルセンサ30の一方の側(観察者側)に設けられ、第1方向D1に延びる複数の第1電極41と、タッチパネルセンサ30の他方の側(表示装置15側)に設けられ、第1方向D1に交差する第2方向D2に沿って延びる複数の第2電極46と、を備えている。なお図2においては図示を省略しているが、タッチパネルセンサ30は、タッチパネルセンサ30の一方の側において第1電極41の間に設けられた複数の第1ダミー部42と、タッチパネルセンサ30の他方の側において第2電極46の間に設けられた複数の第2ダミー部47と、をさらに備えている。本実施の形態において、第1電極41および第1ダミー部42は、基材32の第1面(観察者側の面)32a上に設けられている。また第2電極46および第2ダミー部47は、基材32の第2面(表示装置15側の面)32b上に設けられている。なお図2においては、基材32の第1面32a側に設けられている構成要素が実線で表され、基材32の第2面32b側に設けられている構成要素が点線で表されている。後述するように、第1電極41、第1ダミー部42、第2電極46および第2ダミー部47はいずれも、金属材料を含む導線によって構成されている。
相互容量方式が採用される場合、第1電極41および第2電極46の一方が駆動電極になり、他方が、駆動電極からの信号電圧が印加される検出電極となる。例えば、タッチパネルセンサ30の観察者側に設けられた第1電極41が検出電極になり、タッチパネルセンサ30の表示装置15側に設けられた第2電極46が駆動電極になる。
第1電極41は、第1方向D1に沿って並べられた複数の第1膨出部41aと、隣接する2つの第1膨出部41aを接続するよう第1方向D1に延びる第1ライン部41bと、を含んでいる。第1膨出部41aとは、第1方向D1に交差する第2方向D2における寸法が、第2方向D2における第1ライン部41bの寸法よりも大きくなっている部分のことである。また第2電極46は、第2方向D2に沿って並べられた複数の第2膨出部46aと、隣接する2つの第2膨出部46aを接続するよう第2方向D2に延びる第2ライン部46bと、を含んでいる。第2膨出部46aとは、第2方向D2に交差する第1方向D1における寸法が、第1方向D1における第2ライン部46bの寸法よりも大きくなっている部分のことである。
図2に示すように、タッチパネルセンサ30は、タッチ位置を検出され得る領域に対応する矩形状のアクティブエリアAa1と、アクティブエリアAa1の周辺に位置する矩形枠状の非アクティブエリアAa2と、を含んでいる。アクティブエリアAa1および非アクティブエリアAa2はそれぞれ、表示パネル16のアクティブエリアA1および非アクティブエリアA2に対応して区画されたものである。矩形状のアクティブエリアAa1の輪郭は、例えば、第1方向D1に延びる長辺31aと、第2方向D2に延びる短辺31bと、を含んでいる(図1参照)。
上述の第1電極41、第1ダミー部42、第2電極46および第2ダミー部47は、アクティブエリアAa1内に配置されている。また非アクティブエリアAa2のうち基材32の第1面32a上には、各第1電極41に電気的に接続された複数の第1額縁配線43と、基材32の外縁近傍に配置され、各第1額縁配線43に電気的に接続された複数の第1端子部44と、が設けられている。さらに、非アクティブエリアAa2のうち基材32の第2面32b上には、各第2電極46に電気的に接続された複数の第2額縁配線48と、基材32の外縁近傍に配置され、各第2額縁配線48に電気的に接続された複数の第2端子部49と、が設けられている。
信号を適切に伝達することができる限りにおいて、第1額縁配線43および第1端子部44並びに第2額縁配線48および第2端子部49の具体的な構成が特に限られることはない。例えば第1額縁配線43および第1端子部44は、第1電極41や第1ダミー部42を構成する後述する第1導線51と同一の層構成で第1導線51と同時に形成されるものであってもよい。同様に、第2額縁配線48および第2端子部49は、第2電極46や第2ダミー部47を構成する後述する第2導線56と同一の層構成で第2導線56と同時に形成されるものであってもよい。
(基材)
基材32を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)やガラスなど、十分な透光性を有する材料が用いられる。基材32が例えばPETを含む場合、PETの厚みは例えば100〜200μmの範囲内になっている。なお電極41,46やダミー部42,47を適切に保持することができる限りにおいて、基材32の具体的な構成が特に限られることはない。例えば、PET層などの表面に設けられたハードコート層がさらに基材32に含まれていてもよい。すなわち本実施の形態において、基材32とは、何らかの具体的な構造や材料を意味するものではなく、タッチパネルセンサ30を構成する第1電極41や第2電極46などのパターンの下地となるものを意味するに過ぎない。
(第1電極および第1ダミー部の詳細について)
次に図3Aおよび図3Bを参照して、第1電極41および第1ダミー部42について説明する。図3Aは、タッチパネルセンサ30の一方の側から見た場合の第1電極41および第1ダミー部42を拡大して示す平面図であり、図3Bは、図3Aにおいて符号IIIBが付された二点鎖線で囲まれた部分における第1電極41および第1ダミー部42をさらに拡大して示す平面図である。
第1電極41および第1ダミー部42は、遮光性および導電性を有する複数の第1導線51を、各第1導線51の間に開口部52が形成されるよう網目状に配置することによって構成されている。第1導線51は、後述するように、金属材料からなる第1金属層61を含んでいる。第1導線51に含まれる金属材料としては、例えば、銀、銅、アルミニウムまたはこれらの合金等を挙げることができる。
第1電極41や第1ダミー部42が広がる領域の面積のうち開口部52によって占められる面積の比率(以下、開口率と称する)が十分に高くなり、これによって、表示装置15からの映像光が適切な透過率でタッチパネルセンサ30のアクティブエリアAa1を透過することができる限りにおいて、第1導線51の寸法や形状が特に限られることはない。例えば第1電極41および第1ダミー部42は、開口部52の形状が菱形の形状になるように複数の第1導線51を配置することによって構成されている。菱形状の開口部52は、図3Bに示すように、第1方向D1および第2方向D2の両方に対して傾斜した第3方向D3に延びる第1導線51と、第4方向D4に延びる第1導線51と、の組み合わせによって構成されている。第3方向D3と第4方向とは、第1方向D1を対称軸とした線対称の関係にある。本実施の形態においては、菱形の内角のうち鋭角になる内角が第1方向D1に沿って並ぶよう、第3方向D3および第4方向が定められている。開口率の範囲は、表示装置から放出される映像光の特性などに応じて適宜設定される。
第1導線51の線幅は、求められる開口率などに応じて設定されるが、例えば第1導線51の幅は1〜10μmの範囲内、より好ましくは2〜7μmの範囲内に設定されている。これによって、観察者が視認する映像に対して第1導線51が及ぼす影響を、無視可能な程度まで低くすることができる。第1導線51の厚みは、第1電極41に対して求められる電気抵抗値などに応じて適宜設定されるが、例えば0.1〜0.5μmの範囲内となっている。
図3Aおよび図3Bに示すように、第1電極41を構成する第1導線51と第1ダミー部42を構成する第1導線51との間には、複数の第1分断部53が設けられている。このような第1分断部53を設けることにより、第1電極41と第1ダミー部42との間を電気的に絶縁することができる。通常は、1つの第1分断部53を挟んで隣接する2つの第1導線51の一方を延長すると他方の第1導線51に重なるよう、第1分断部53および第1導線51が構成されている。隣接する第1導線51が延びる方向における第1分断部53の寸法は、例えば1〜500μmの範囲内に設定される。
第1電極41と第1ダミー部42との間の境界部の形状、すなわち第1電極41の輪郭は、第1電極41と第1ダミー部42との間の第1分断部53の配置によって画定される。図3Aおよび図3Bにおいて、タッチパネルセンサ30の一方の側からタッチパネルセンサ30を見た場合における、すなわち平面視における第1電極41の輪郭が、符号B1が付された一点鎖線によって示されている。
また図3Bに示すように、第1ダミー部42を構成する第1導線51同士の間にも、複数の第1分断部53が設けられている。なお図3Aにおいては、第1ダミー部42内の第1分断部53が便宜上省略されている。
ところで、第1ダミー部42を構成する第1導線51同士の間に複数の第1分断部53が設けられることは、2つの第1分断部53の間に位置する、他の第1導線51から孤立した第1導線51の線分が生じることを導く。言い換えると、第1ダミー部42内には、2つの第1分断部53によって他の第1導線51から分断された、第1導線51の線分が、複数存在している。図3Bにおいて、符号51bは、一方向(ここでは第3方向D3または第4方向D4)に延びる1つの第1導線51のみによって構成されている、孤立状態にある線分(以下、単独線分とも称する)を表している。また符号51cは、異なる方向に延び、互いに交差する2つの第1導線51の線分によって構成されている、孤立状態にある線分(以下、結合線分とも称する)を表している。本実施の形態においては、これら孤立状態にある線分51b,51cの面積が、少なくとも50um以上になるよう、第1導線51のパターンおよび第1分断部53の配置が定められている。これによって、後述するように、ウェットエッチングによって第1金属層61をパターニングして第1導線51を形成する際に、2つの第1分断部53の間に位置する、孤立状態にある第1導線51の線分が、基材32上から除去されてしまうことを抑制することができる。従って、第1ダミー部42における開口率が局所的に想定外に高くなってしまうことを抑制することができ、このことにより、第1ダミー部42のパターンが観察者に視認されてしまうことを抑制することができる。
ところで、観察者がタッチ位置検出機能付き表示装置10を使用する際、観察者の注意は一般に、タッチパネルセンサ30のアクティブエリアAa1の周縁部よりも中心部に集まる。言い換えると、観察者がタッチパネルセンサ30のアクティブエリアAa1の周縁部に注目する頻度は、中心部に比べて低い。従って、アクティブエリアAa1の周縁部においては、孤立状態で存在すべき第1導線51の線分がいくつか基材32上から除去されていたとしても、タッチパネルセンサ30の意匠性に与える影響は小さいと言える。この点を考慮すると、第1ダミー部42に含まれる孤立状態にある第1導線51の線分の全てが、50um以上の面積を有している必要はなく、少なくともアクティブエリアAa1の中心部に位置する、孤立状態にある第1導線51の線分が、50um以上の面積を有していればよいと言える。なお「アクティブエリアAa1の中心部」とは、例えば図1に示すように、アクティブエリアAa1の長辺31aの1/2の長さを有する一対の辺31cと、アクティブエリアAa1の短辺31bの1/2の長さを有する一対の辺31dと、によって囲われた、アクティブエリアAa1の中心に位置する領域のことである。
(第2電極および第2ダミー部の詳細について)
次に図4Aおよび図4Bを参照して、第2電極46および第2ダミー部47について説明する。図4Aは、タッチパネルセンサ30の一方の側から見た場合の第2電極46および第2ダミー部47を拡大して示す平面図であり、図4Bは、図4Aにおいて符号IVBが付された二点鎖線で囲まれた部分における第2電極46および第2ダミー部47をさらに拡大して示す平面図である。
第1電極41および第1ダミー部42の場合と同様に、第2電極46および第2ダミー部47は、遮光性および導電性を有する第2導線56を、各第2導線56の間に開口部57が形成されるよう網目状に配置することによって構成されている。第2導線56は、後述するように、金属材料からなる第2金属層66を含んでいる。第2導線56に含まれる金属材料としては、第1導線51の場合と同様に、例えば、銀、銅、アルミニウムまたはこれらの合金等を挙げることができる。
第1導線51の場合と同様に、第2導線56の寸法や形状が特に限られることはない。ここでは、第2電極46および第2ダミー部47が、開口部57の形状が菱形の形状になるように複数の第2導線56を配置することによって構成される例が示されている。
第2導線56の線幅や厚みは、第1導線51と同等に設定されてもよく、若しくは、第1導線51とは異なるように設定されてもよい。
図4Aおよび図4Bに示すように、第2電極46を構成する第2導線56と第2ダミー部47を構成する第2導線56との間には、複数の第2分断部58が設けられている。このような第2分断部58を設けることにより、第2電極46と第2ダミー部47との間を電気的に絶縁することができる。通常は、1つの第2分断部58を挟んで隣接する2つの第2導線56の一方を延長すると他方の第2導線56に重なるよう、第2分断部58および第2導線56が構成されている。隣接する第2導線56が延びる方向における第2分断部58の寸法は、例えば1〜500μmの範囲内に設定される。
第2電極46と第2ダミー部47との間の境界部の形状、すなわち第2電極46の輪郭は、第2電極46と第2ダミー部47との間の第2分断部58の配置によって画定される。図4Aおよび図4Bにおいて、平面視における第2電極46の輪郭が、符号B2が付された一点鎖線によって示されている。
また図4Bに示すように、第1ダミー部42を構成する第2導線56同士の間にも、複数の第2分断部58が設けられている。なお図4Aにおいては、第2ダミー部47内の第2分断部58が便宜上省略されている。
好ましくは、第1導線51の場合と同様に、2つの第2分断部58の間に位置する、他の第2導線56から孤立した第2導線56の線分の面積が、少なくとも50um以上になるよう、第2導線56のパターンおよび第2分断部58の配置が定められている。これによって、後述するように、ウェットエッチングによって第2金属層66をパターニングして第2導線56を形成する際に、2つの第2分断部58の間に位置する、孤立状態にある第2導線56の線分が、基材32上から除去されてしまうことを抑制することができる。
図5Aは、図3Aに示す第1電極41および第1ダミー部42並びに図4Aに示す第2電極46および第2ダミー部47を重ねて示す平面図である。また図5Bは、図5Aにおいて符号VBが付された二点鎖線で囲まれた部分を拡大して示す平面図である。なお図5Aおよび図5Bにおいては、便宜上、タッチパネルセンサ30の一方の側に設けられている、第1電極41や第1ダミー部42などの構成要素が、タッチパネルセンサ30の他方の側に設けられている、第2電極46や第2ダミー部47などの構成要素よりも太い線で表されている。ここでは、図5Aおよび図5Bに示すように、第1導線51同士の交点51aと第2導線56同士の交点56aとが互いに重ならないように第1導線51および第2導線56が配置されている例が示されている。
タッチパネルセンサの製造方法
次に、以上のような構成からなるタッチパネルセンサ30を製造する方法について説明する。はじめに、第1導線51および第2導線56のパターンを設計する方法について説明する。なお第1導線51のパターンおよび第2導線56のパターンは、電極とダミー部との間の境界部の形状は異なるが、その他の点はほぼ同一であるので、ここでは第1導線51のパターンを設計する方法についてのみ説明する。
〔第1導線のパターンの設計方法〕
はじめに図6Aに示すように、開口部52の形状が菱形の形状になるように複数の第1導線51を配置する。具体的には、第3方向D3に延びる複数の第1導線51を、第3方向D3に交差する方向において一定の間隔で並べる。さらに、第4方向D4に延びる複数の第1導線51を、第4方向D4に交差する方向において一定の間隔で並べる。なお図6Aおよび後述する図6B乃至図6Dにおいては、便宜上、設計段階の仮想的な第1導線、開口部、第1分断部などに対して、上述の図3Bに示す、現実に形成された第1導線、開口部、第1分断部などと同一の符号51,52,53などが付されている。
次に図6Bに示すように、予め定められた第1電極41の輪郭を表す線B1に沿って、第1電極41の第1導線51と第1ダミー部42の第1導線51とを電気的に絶縁するための第1分断部53を設ける。
その後、図6Cに示すように、第1ダミー部42を構成する第1導線51同士を電気的に絶縁するための第1分断部53を複数設ける。この際、第1分断部53の配置は、何らかの規則に基づいて定められてもよく、若しくは無秩序に定められてもよい。
ところで、第1ダミー部42内に多数の第1分断部53が設けられる場合、2つの第1分断部53間に位置する、孤立状態にある第1導線51の線分の面積が極めて小さくなってしまうことがある。例えば図6Cにおいては、第1電極41と第1ダミー部42との間の境界部を定める第1分断部53に隣接する単独線分51bの面積が極めて小さくなっており、例えば50um未満になっている。この場合、後述する第1金属層61のウェットエッチングが想定よりも過剰に進行すると、これら単独線分51bが基材32上から除去されてしまうことが考えられる。
このような課題を考慮し、本実施の形態においては、図6Cに示すように所定の面積を満たさない第1導線51の線分が存在していることが判明した場合、第1分断部53の配置を調整する工程を実施する。具体的には、図6Dに示すように、上述の単独線分51bの面積を拡大するよう、単独線分51bに隣接する2つの第1分断部53のうちの一方の第1分断部53の位置を、一方の第1分断部53が他方の第1分断部53から遠ざかるように変更する。これによって、単独線分51bの面積を50um以上にすることができる。基材32の第2面32b側の第2導線56および第2分断部58についても同様に、単独線分56bの面積を50um以上にするよう、第1分断部53の位置を変更してもよい。
若しくは、図示はしないが、所定の面積を満たさない第1導線51の線分が存在していることが判明した場合、所定の面積を満たさない第1導線51の線分に隣接する2つの第1分断部53のうちの一方の第1分断部53を削除してもよい。すなわち、所定の面積を満たさない第1導線51の線分を、当該線分に隣接するその他の第1導線51の線分につなげるようにしてもよい。この方法によっても、面積が50um以下の単独線分51bが存在することを防ぐことができる。
なお、単独線分51b,56bの面積の下限値は、アクティブエリアAa1内に位置する単独線分51b,56bの全てに対して適用されてもよく、若しくは、アクティブエリアAa1の所定の領域、例えば上述のアクティブエリアAa1の中心部内に位置する単独線分51b,56bに対してのみ適用されてもよい。
また結合線分51c,56cについても同様に、結合線分51c,56cの面積を50um以上にするよう、分断部53,58の位置を変更してもよい。
なお、単独線分51bに隣接する2つの第1分断部53のうちの一方が、第1電極41と第1ダミー部42との間の境界部を画定している第1分断部53であり、他方が、第1ダミー部42の第1導線51同士を分断している第1分断部53である場合、一方すなわち第1電極41側の第1分断部53の位置ではなく、他方すなわち第1ダミー部42内の第1分断部53の位置を変更することが好ましい。これによって、第1電極41と第1ダミー部42との間の境界部の位置を変更することなく、単独線分51bの面積を50um以上にすることができる。
〔タッチパネルセンサの作製方法〕
次に、上述の方法によって設計された第1導線51のパターンに基づいてタッチパネルセンサ30を作製する方法について説明する。
はじめに図7(a)に示すように、タッチパネルセンサ30を作製するための元材としての積層体60(ブランクとも呼ばれる)を準備する。積層体60は、基材32と、基材32の第1面32a上に設けられ、遮光性および導電性を有する第1金属層61と、基材32の第2面32b上に設けられ、遮光性および導電性を有する第2金属層66と、を備えている。基材32の各面32a,32b上に金属層61,66を設ける方法が特に限られることはなく、蒸着法やスパッタリング法などの公知の方法が適宜用いられ得る。
次に図7(b)に示すように、第1金属層61上に第1感光層71を設け、かつ、第2金属層66上に第2感光層76を設ける。第1感光層71および第2感光層76は、特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有している。感光層71,76のタイプが特に限られることはない。例えば光硬化型の感光層が用いられてもよく、若しくは光硬化型の感光層が用いられてもよい。ここでは、光溶解型の感光層が用いられる例について説明する。第1金属層61上および第2金属層66上に第1感光層71および第2感光層76を設ける方法としては、例えば、ドライフィルムレジストを第1金属層61上および第2金属層66上にそれぞれ貼付するという方法や、感光材を第1金属層61上および第2金属層66上にそれぞれ塗布するという方法を採用することができる
(露光工程)
その後、図7(b)に示すように、所定のパターンで遮光部72aおよび開口部72bが形成された第1露光マスク72を第1感光層71の近傍に設置し、かつ、所定のパターンで遮光部77aおよび開口部77bが形成された第2露光マスク77を第2感光層76の近傍に設置する。遮光部72aのパターンは、開口部52および第1分断部53のパターンに対応しており、第1露光マスク72の開口部72bのパターンは、第1導線51のパターンに対応している。また第2露光マスク77の遮光部77aのパターンは、開口部57および第2分断部58のパターンに対応しており、第2露光マスク77の開口部77bのパターンは、第2導線56のパターンに対応している。なお露光マスク72,77は、単独線分51b,56bの面積が上述の下限値を下回らないよう、構成されている。具体的には、単独線分51b,56bに対応する露光マスク72,77の開口部72b,77bの面積が、所定の下限値以上となるよう、構成されている。
次に、第1露光マスク72に対する第2露光マスク77の相対位置を調整する。例えば、第1露光マスク72または第2露光マスク77のいずれか一方の露光マスクに形成されているアライメントマークを基準として、他方の露光マスクの位置を調整する。若しくは、基材32などに設けられている同一のアライメントマークを共通に用いて、第1露光マスク72および第2露光マスク77の位置を調整する。これによって、第1露光マスク72に対して高い位置精度で第2露光マスク77を配置することができる。その後、第1露光マスク72を介して第1感光層71に所定のパターンで露光光を照射し、かつ、第2露光マスク77を介して第2感光層76に所定のパターンで露光光を照射する露光工程を実施する。なお、第1感光層71に対する露光光の照射と、第2感光層76に対する露光光の照射は、同時に実施されてもよく、異なるタイミングで実施されてもよい。
(現像工程)
次に、第1感光層71および第2感光層76を現像する。これによって、図7(c)に示すように、パターニングされた第1感光層71および第2感光層76を得ることができる。
ここで、上述のように第1ダミー部42を構成する第1導線51が、孤立状態の単独線分51bを含む場合、単独線分51bに対応する位置に設けられる第1感光層71も、他の第1感光層71から孤立したものとなっている。本実施の形態において、そのような孤立状態にある第1感光層71は、対応する単独線分51bの上述の最小面積を確保するよう、少なくとも150um以上の面積を有している。第2感光層76についても同様である。
(エッチング工程)
その後、図7(d)に示すように、第1感光層71をレジストとして第1金属層61をウェットエッチングする。これによって、電極41および第1ダミー部42の第1導線51に対応するパターンで第1金属層61をパターニングすることができる。また、第2感光層76をレジストとして第2金属層66をウェットエッチングする。これによって、第2電極46および第2ダミー部47の第2導線56に対応するパターンで第2金属層66をパターニングすることができる。次に、図7(e)に示すように、感光層71,76を除去する。このようにして、上述のタッチパネルセンサ30を得ることができる。
なお図示はしないが、第1導線51および第2導線56には、第1導線51および第2導線56による光の反射を抑制するための低反射処理が施されていてもよい。例えば第1導線51の表面には、黒化処理が施されていてもよい。また、第2導線56は、金属材料からなる層に加えて、金属材料からなる層と基材32の第2面32bとの間に設けられた低反射層をさらに含んでいてもよい。
本実施の形態によれば、導線51,56のパターンを設計する工程において、孤立状態にある導線51,56の線分の面積が少なくとも50um以上になるよう、分断部53,58の配置が定められている。このため、ウェットエッチングによって第1金属層61をパターニングして第1導線51を形成する際に、2つの第1分断部53の間に位置する第1導線51の孤立状態の線分が基材32上から除去されてしまうことを抑制することができる。同様に、ウェットエッチングによって第2金属層66をパターニングして第2導線56を形成する際に、2つの第2分断部58の間に位置する第2導線56の孤立状態の線分が基材32上から除去されてしまうことを抑制することができる。これによって、ダミー部42,47における開口率が局所的に想定外に高くなってしまうことを抑制することができ、このことにより、ダミー部42,47のパターンが観察者に視認されてしまうことを抑制することができる。
(変形例)
ところで、第1分断部53または第2分断部58が形成された場所において、光は、第1導線51または第2導線56によって遮蔽されることなくタッチパネルセンサ30を透過することができる。従って、第1分断部53や第2分断部58が無秩序に配置される場合、第1分断部53や第2分断部58によって占められる領域の面積の分だけ、分断部53,58を含まない、電極41,46が設けられている領域における光の透過率と、分断部53,58を含む、ダミー部42,47が設けられている領域における光の透過率との差が大きくなってしまう。特に、図5Bにおいて符号R1が付された点線で囲まれた領域のように、タッチパネルセンサ30の一方の側の第1分断部53と他方の側の第2分断部58とが平面視で重なっている場合に、光の透過率が他の領域に比べて大きくなってしまう。
このような課題を考慮し、タッチパネルセンサ30の一方の側から見た場合に、第1分断部53が第2導線56に少なくとも部分的に重なり、第2分断部58が第1導線51に少なくとも部分的に重なるよう、第1導線51および第1分断部53並びに第2導線56および第2分断部58を配置してもよい。
図5Bにおいて、符号R2が付された点線の領域においては、第1分断部53が第2導線56に重なるように第1分断部53および第2導線56が配置されている。この場合、第1分断部53が設けられている領域において、光は、少なくとも部分的に第2導線56によって遮蔽されることになる。これによって、第1分断部53を設けることに起因して光の透過率が高くなることを抑制することができる。
また、符号R3が付された点線の領域においては、第2分断部58が第1導線51に重なるように第2分断部58および第1導線51が配置されている。この場合、第2分断部58が設けられている領域において、光は、少なくとも部分的に第1導線51によって遮蔽されることになる。これによって、第2分断部58を設けることに起因して光の透過率が高くなることを抑制することができる。
第2の実施の形態
次に図8乃至図9Dを参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
上述の第1の実施の形態の形態においては、第1導線51および第2導線56がそれぞれ規則的に配置される例を示した。具体的には、第1導線51の複数の交点51aおよび第2導線56の複数の交点56aがそれぞれ所定の方向に沿って周期的に並ぶよう、第1導線51および第2導線56が配置される例を示した。しかしながら、図8に示すように、第1導線51は、複数の交点51aが不規則に並ぶように配置されていてもよい。第2導線56についても同様である。
複数の交点51a,56aが不規則に並ぶように導線51,56を配置することにより、例えば、モアレを低減するという効果が期待される。
本実施の形態においても、第1ダミー部42において、2つの第1分断部53の間に位置する、第1導線51の孤立状態の線分の面積は、少なくとも50um以上になっている。このため、ウェットエッチングによって金属層61をパターニングして第1導線51を形成する際に、2つの第1分断部53の間に位置する第1導線51の孤立状態の線分が基材32上から除去されてしまうことを抑制することができる。
図示はしないが、第2ダミー部47においても同様に、2つの第2分断部58の間に位置する、第2導線56の孤立状態の線分の面積が少なくとも50um以上になっていてもよい。
〔第1導線のパターンの設計方法〕
次に、本実施の形態による第1導線51のパターンを設計する方法について説明する。
はじめに、図6Aに示す第1の実施の形態の場合と同様に、開口部52の形状が菱形の形状になるように複数の第1導線51を配置する。次に図9Aに示すように、隣接する交点51a間の距離よりも小さい距離だけ様々な方向で各交点51aをランダムに変位させる。その後、図9Bに示すように、予め定められた第1電極41の輪郭を表す線B1に沿って、第1電極41の第1導線51と第1ダミー部42の第1導線51とを電気的に絶縁するための第1分断部53を設ける。
次に、図9Cに示すように、第1ダミー部42を構成する第1導線51同士を電気的に絶縁するための第1分断部53を複数設ける。この際、第1分断部53の配置は、何らかの規則に基づいて定められてもよく、若しくは無秩序に定められてもよい。その後、図6Dに示す上述の第1の実施の形態の場合と同様に、孤立状態にある単独線分51bの面積が少なくとも50um以上になるよう、第1分断部53の配置を調整する。これによって、図9Dに示すように、第1導線51の孤立状態の線分の面積を少なくとも50um以上にすることができる。
第3の実施の形態
次に図10および図11を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。ここでは、ウェットエッチングによって金属層61,66をパターニングして導線51,56を作製する場合に金属層61,66上に形成される感光層71,76を露光するための露光マスク72,77の具体的なパターンの例について説明する。本実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図10(a)は、第1感光層71を露光するための第1露光マスク72のパターンの一例を示す平面図である。ここでは、第1導線51の交点51aとなる部分およびその周辺の部分に照射される露光光を生成するための第1露光マスク72のパターンについて具体的に説明する。図10(a)に示すように、第1露光マスク72は、第1導線51に対応するパターンで線状に延びる複数の開口部72bと、線状に延びる開口部72bを画定するように広がる遮光部72aと、を含んでいる。図10(a)において、異なる方向に線状に延びる開口部72bが互いに接続される部分(以下、接続部分とも称する)が符号72kで表され、また線状に延びる開口部72bの交点が符号72cで表されている。図10(a)に示す例において、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bは、交点72cからの距離に依らず同一の幅sを有している。
図10(b)は、図10(a)に示す第1露光マスク72を用いて露光することにより得られた第1感光層71をレジストとして第1金属層61をウェットエッチングすることによって得られる第1導線51のパターンの一例を示す平面図である。図10(b)に示すように、異なる方向に延びる第1導線51が互いに接続される接続部分51kの形状は、第1露光マスク72の対応する接続部分72kの形状とは異なっている。具体的には、第1導線51の接続部分51kは、第1露光マスク72の接続部分72kよりも広がった形状を有している。このことは、第1露光マスク72を用いて第1感光層71を露光する際に、第1感光層71の解像性の限界のため、接続部分72kの形状が完全には第1感光層71に反映されず、第1露光マスク72の接続部分72kに対応する第1感光層71の接続部分の形状が、図9(b)に示す第1導線51の接続部分51kのように鈍った形状になることに起因していると考えられる。また、第1金属層61をウェットエッチングする際に、第1露光マスク72の接続部分72kに対応する第1感光層71の接続部分のところにまでエッチング液が十分に侵入することができないことにも起因していると考えられる。接続部分51kにおける第1金属層61のエッチングが不完全なものであるため、図10(b)に示すように、交点51aの近傍における第1導線51の幅w1が、交点51aから遠い部分における第1導線51の幅w2よりも大きくなってしまう。このことは、交点51a近傍の領域における光の反射率が、交点51aから遠い領域における光の反射率よりも高くなり、この結果、交点51aが視認されやすくなる、ということを導く。すなわち、交点51aからの距離に応じて、光の反射率および透過率が局所的にばらついてしまうことが考えられる。
このような課題を考慮すると、図11(a)に示すようなパターンで第1露光マスク72の接続部分72kが形成されることが好ましいと考えらえる。図11(a)に示す例において、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bのうち、接続部分72kに接しているまたは接続部分72kを含む部分(以下、第1部分とも称する)が符号72xで表されている。また、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bのうち、第1部分72xよりも交点72cから遠位に設けられ、かつ第1部分72xに接続されている部分(以下、第2部分とも称する)が符号72yで表されている。また、第2部分72yを交点72c近傍にまで仮想的に延長した場合の線が点線で表されている。図11(a)に示すように、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bの第1部分72xは、第2部分72yを延長した点線よりも交点72c側に位置するよう設けられている。すなわち、第1露光マスク72の遮光部72aは、図9(a)に示す場合に比べて、交点72cに向かって突出している。この結果、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bの第1部分72xの幅s1は、第2部分72yの幅s2よりも小さくなっている。
図11(b)は、図11(a)に示す第1露光マスク72を用いて露光することにより得られた第1感光層71をレジストとして第1金属層61をウェットエッチングすることによって得られる第1導線51のパターンの一例を示す平面図である。上述のように、図11(a)に示す例において、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bの第1部分72xは、第2部分72yを延長した点線よりも交点72c側に位置するよう設けられている。このことは、ウェットエッチングの際に、第2部分72yを延長した仮想的な点線が互いに交わる部分に対応して除去された第1感光層71の位置にまでエッチング液が侵入し易くなることを導く。このため図11(b)に示すように、交点51a近傍の領域における第1導線51の幅w1が、交点51aから遠い領域における第1導線51の幅w2よりも大きくなってしまうことを抑制することができる。これによって、交点51a近傍の領域における光の反射率が、交点51aから遠い領域における光の反射率よりも高くなってしまうことを抑制することができる。このことにより、交点51aが視認されることを抑制することができる。
なお、第1露光マスク72の接続部分72kに対応して形成される第1感光層71の接続部分にエッチング液が侵入し易くなるようにすることができる限りにおいて、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bの第1部分72xの具体的な形状が特に限られることはなく、様々な形状が適宜採用され得る。また図示はしないが、第2露光マスク77の線状に延びる開口部77bも、第1露光マスク72の場合と同様の第1部分および第2部分を有していてもよい。
ところで、交点71aの近傍における第1感光層71の第1部分71xの形状の上述の補正は、エッチング液の流動性が第1感光層71の形状に起因して変化することを補償するために実施されるものである。従って、第1感光層71の接続部分71k以外にも、エッチング液の流動性に影響を及ぼし得る要素が交点71aの近傍に存在する場合、そのような要素を考慮した補正をさらに実施することが好ましい。例えば、線状に延びる第1感光層71を分断する第1分断部73と、交点71aとの間の距離L1(図11(a)参照)が、所定値よりも小さい場合、第1分断部73の影響で、交点71a近傍におけるエッチング液の流動性が変化し、この結果、得られる第1導線51の、交点51a近傍における形状が変化することがある。このような影響が表れることを抑制するため、好ましくは、第1分断部73と、交点71aとの間の距離L1が20um以上に設定される。言い換えると、第1導線51のパターンを設計する際、交点51aと第1分断部53との間の距離L2が12um以上になるよう、第1分断部53の配置が定められる。これによって、交点51a近傍における第1導線51の形状を精度良く制御することができる。
第4の実施の形態
次に図12乃至図14を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。ここでは、分断部53,58の具体的な形状の例について説明する。本実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
第1導線51のパターンを設計する工程において、第1分断部53の配置を決定する方法としては、設計者が第1分断部53を第1導線51上に1つ1つ点状に配置していく方法や、所定の方向に沿って、例えば第1方向D1や第2方向D2に沿って所定の幅で延びる第1分断部53を線状に描くという方法が考えられる。このうち、作業の効率性を考えると、後者のように第1分断部53を線状に描くことが好ましい。
ところで、上述のように開口部52が菱形の形状を有する場合、第1導線51が延びている第3方向D3や第4方向D4は、タッチパネルセンサ30の基準となる第1方向D1や第2方向D2に対して傾斜している。このため、第1分断部53を線状に描く場合、図12(a)に示すように、第1導線51に対応するパターンを有する、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bと、第1露光マスク72の遮光部72aのうち第1分断部53に対応する分断部72agとが、90°から大きくずれた角度で、例えば約45°で交わることがある。言い換えると、第1露光マスク72の開口部72bが延びる方向M1と、遮光部72aの分断部72agを挟んで隣接する2つの線状の開口部72bの間を最短距離で結ぶ方向M2とが成す角度θ12が、90°から大きくずれた値に、例えば約45°になることがある。この場合、図12(a)に示すように、線状の開口部72bの端部に先細部分72sが形成されることになる。
なお、線状に延びる第1分断部53の方向と、第1導線51が延びる方向との角度が、90°から大きくずれた値になることは、第1電極41が第1膨出部41aおよび第1ライン部41bを含み、このため第1電極41と第1ダミー部42との間の第1分断部53が、複数の方向に延びる直線状の分断部を含む場合にも生じ得る。
先細部分72sを含む開口部72bを有する第1露光マスク72を用いた露光によって形成される第1感光層71によって覆われている第1金属層61に対しては、ウェットエッチング工程の際、様々な方向からエッチング液が侵入することになる。このため、エッチングが過剰に進行しやすく、この結果、先細状の形状を有することになる第1金属層61は、エッチングの際に先細部分が除去され易い。図12(b)は、図12(a)に示す第1感光層71をレジストとして第1金属層61をウェットエッチングすることによって得られる第1導線51のパターンの一例を示す平面図である。図12(b)においては、先細部分72sを含む開口部72bを有する第1露光マスク72を用いた露光によって形成される第1感光層71によって覆われている第1金属層61が除去された結果、第1分断部53を介して隣接する2つの第1導線51の間の、方向M1における間隔gが、すなわち方向M1における第1分断部53の寸法が、第1感光層71の第1分断部の寸法に比べて拡大している。また、先細部分72sを含む開口部72bに対応して形成される第1導線51の先端部が丸められている。
第1分断部53の寸法が想定よりも拡大することは、開口率や光の透過率が想定よりも局所的に高くなることを導く。すなわち、開口率や光の透過率の分布にばらつきが生じることを導く。
このような課題を考慮すると、図13(a)に示すような形状で第1露光マスク72の開口部72bおよび遮光部72aの分断部72agが形成されることが好ましいと考えらえる。図13(a)に示す例において、第1露光マスク72の線状に延びる開口部72bが延びる方向M1と、遮光部72aの分断部72agを挟んで隣接する2つの線状の開口部72bの間を最短距離で結ぶ方向M2とが成す角度θ12の絶対値は、30°以下になっている。これによって、先細部分72sを含む開口部72bを有する第1露光マスク72を用いた露光によって形成される第1感光層71によって覆われている第1金属層61が過剰にエッチングされることを抑制することができる。図13(b)は、図13(a)に示す第1露光マスク72を用いた露光によって形成される第1感光層71をレジストとして第1金属層61をウェットエッチングすることによって得られる第1導線51のパターンの一例を示す平面図である。第1感光層71の先端部における過剰なエッチングを抑制することができるので、図13(b)においては、第1導線51のパターンが、第1露光マスク72の線状の開口部72bのパターンとほぼ同一になっている。例えば、第1導線51が延びる方向M1と、第1分断部53を挟んで隣接する2つの第1導線51の線分の間を最短距離で結ぶ方向M3とが成す角度θ13の絶対値は、30°以下になっている。また、第1分断部53を介して隣接する2つの第1導線51の間の間隔gは、50um以下になっている。このため、開口率や光の透過率が想定よりも局所的に高くなることを抑制することができ、これによって、開口率や光の透過率の分布にばらつきが生じることを抑制することができる。
図示はしないが、第2露光マスク77についても同様に、第2露光マスク77の線状に延びる開口部77bが延びる方向と、遮光部77aの分断部を挟んで隣接する2つの線状の開口部77bの間を最短距離で結ぶ方向とが成す角度の絶対値が、30°以下になっていてもよい。
なお、上述のように角度θ12の絶対値が30°以下になるように遮光部72aの分断部72agを形成したとしても、第1露光マスク72を用いた露光によって形成される第1感光層71の先端部の特に角部においては、第1金属層61のエッチングが過剰に進行し、この結果、図14に示すように、得られる第1導線51の先端部が、面取りされた形状になることがある。この場合、第1分断部53を挟んで隣接する2つの第1導線51の線分を最短距離で結ぶ方向M3は、2つの第1導線51の先端部の頂部51pを結ぶ方向になる。図14に示す例においても、第1導線51が延びる方向M1と、2つの第1導線51の先端部の頂部51pの間を結ぶ方向M3とが成す角度θ13の絶対値が、30°以下になっており、間隔gが50um以下になっていることが好ましい。
変形例
上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、いくつかの変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の各実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(層構成の変形例)
また上述の実施の形態の形態においては、第1電極41および第1ダミー部42を構成する第1導線51が、基材32の第1面32a上に設けられ、第2電極46および第2ダミー部47を構成する第2導線56が、基材32の第2面32b上に設けられる例を示した。しかしながら、タッチパネルセンサ30の一方の側から見た場合に、第1分断部53が第2導線56と少なくとも部分的に重なり、第2分断部58が第1導線51と少なくとも部分的に重なることができる限りにおいて、タッチパネルセンサ30の層構成が特に限られることはない。例えば図15Aに示すように、互いに対向する2つの基材32A,32Bの対向面の一方(第1の基材32A)に第1導線51を設け、他方(第2の基材32B)に第2導線56を設け、そして2つの基材32A,32Bを貼り合わせてもよい。このように2つの基材32を貼り合わせる場合であっても、第1導線51によって、タッチパネルセンサ30の一方の側に設けられる第1電極41および第1ダミー部42を構成することができ、また第2導線56によって、タッチパネルセンサ30の他方の側に設けられる第2電極46および第2ダミー部47を構成することができる。
なお図15Aにおいては、第1の基材32Aのうち第1導線51が設けられている面と、第2の基材32Bのうち第2導線56が設けられている面とが向かい合うように2つの基材32A,32Bを貼りあわせ、これによって、タッチパネルセンサ30の一方の側に設けられる第1導線51の間の第1分断部53が、タッチパネルセンサ30の他方の側に設けられる第2導線56と少なくとも部分的に重なる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図15Bに示すように、第1の基材32Aのうち第1導線51が設けられている面とは反対側の面と、第2の基材32Bのうち第2導線56が設けられている面とは反対側の面とが向かい合うように、2つの基材32A,32Bを貼りあわせてもよい。その他にも、図15Cに示すように、第1の基材32Aのうち第1導線51が設けられている面とは反対側の面と、第2の基材32Bのうち第2導線56が設けられている面とが向かい合うように、2つの基材32A,32Bを貼りあわせてもよい。これらの場合であっても、第1分断部53が第2導線56と少なくとも部分的に重なり、第2分断部58(図示せず)が第1導線51と少なくとも部分的に重なるよう、第1導線51、第1分断部53、第2導線56および第2分断部58を配置することにより、電極41,46が観察者に視認されてしまうことを抑制することができる。
(電極のパターンの変形例)
また上述の実施の形態の形態においては、電極41,46が膨出部41a,46aおよびライン部41b,46bを含む例を示した。すなわち、電極41,46のパターンがいわゆるダイヤモンドパターンである例を示した。しかしながら、電極41,46のパターンが特に限られることはない。例えば図16に示すように、電極41,46のパターンとして、いわゆるストライプパターンが採用されてもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 タッチ位置検出機能付き表示装置
12 保護カバー
15 表示装置
30 タッチパネルセンサ
32 基材
41 第1電極
41a 第1膨出部
41b 第1ライン部
42 第1ダミー部
46 第2電極
46a 第2膨出部
46b 第2ライン部
47 第2ダミー部
51 第1導線
51a 交点
51b 単独線分
51c 結合線分
52 開口部
53 第1分断部
56 第2導線
56a 交点
56b 単独線分
56c 結合線分
57 開口部
58 第2分断部
60 積層体
61 第1金属層
66 第2金属層
71 第1感光層
71a 交点
71k 接続部分
71x 第1部分
71y 第2部分
72 第1露光マスク
73 第1分断部
76 第2感光層
77 第2露光マスク
D1 第1方向
D2 第2方向

Claims (7)

  1. タッチパネルセンサであって、
    前記タッチパネルセンサの一方の側に設けられ、第1方向に延びる複数の第1電極と、
    前記タッチパネルセンサの一方の側において前記第1電極の間に設けられた複数の第1ダミー部と、を備え、
    前記第1電極および前記第1ダミー部は、遮光性および導電性を有する第1導線を網目状に配置することによって構成されており、
    前記第1電極を構成する前記第1導線と前記第1ダミー部を構成する前記第1導線との間、および、前記第1ダミー部を構成する前記第1導線同士の間には、隣接する前記第1導線を電気的に絶縁するための複数の第1分断部が設けられており、
    前記第1ダミー部は、2つの前記第1分断部の間において一方向に延びる1つの前記第1導線の線分からなる単独線分であって、前記一方向とは異なる方向に延びる前記第1導線とは交差しておらず、且つ50um以上の面積を有する単独線分と、異なる方向に延び、互いに交差する2つの前記第1導線の線分によって構成されている結合線分であって、50um以上の面積を有する結合線分と、を有する、タッチパネルセンサ。
  2. 前記複数の第1導線は、複数の第1導線が互いに交わることによって形成される複数の交点が不規則に並ぶよう配置されている、請求項1に記載のタッチパネルセンサ。
  3. 前記第1導線が互いに交差する交点と、前記第1分断部との間の距離が12um以上になっている、請求項1または2に記載のタッチパネルセンサ。
  4. 前記第1分断部を挟んで隣接する2つの第1導線の間の間隔が、100um以下になっている、請求項1乃至のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  5. 前記タッチパネルセンサの他方の側に設けられ、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延びる複数の第2電極と、
    前記タッチパネルセンサの他方の側において前記第2電極の間に設けられた複数の第2ダミー部と、をさらに備え、
    前記第2電極および前記第2ダミー部は、遮光性および導電性を有する第2導線を網目状に配置することによって構成されており、
    前記第2電極を構成する前記第2導線と前記第2ダミー部を構成する前記第2導線との間、および、前記第2ダミー部を構成する前記第2導線同士の間には、隣接する前記第2導線を電気的に絶縁するための複数の第2分断部が設けられており、
    前記第2ダミー部は、2つの前記第2分断部の間において一方向に延びる1つの前記第2導線の線分からなる単独線分であって、前記一方向とは異なる方向に延びる前記第2導線とは交差しておらず、且つ50um以上の面積を有する単独線分と、異なる方向に延び、互いに交差する2つの前記第2導線の線分によって構成されている結合線分であって、50um以上の面積を有する結合線分と、を有する、請求項1乃至のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  6. 前記タッチパネルセンサの一方の側から見た場合に、前記複数の第1分断部は、前記第2導線と少なくとも部分的に重なっている、請求項に記載のタッチパネルセンサ。
  7. 前記タッチパネルセンサの一方の側から見た場合に、前記複数の第2分断部は、前記第1導線と少なくとも部分的に重なっている、請求項に記載のタッチパネルセンサ。
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