JP6746823B1 - ブレーキディスクを製造する方法及びブレーキディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を有するブレーキディスクにおいて凹部と凸部との面取り量の差異を減少させる。【解決手段】ブレーキディスク中間品において上型及び下型を用いて凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を成形し、ブレーキディスク中間品を金型にセットし、金型は波形部に対応する斜面を有し、ブレーキディスク中間品が金型にセットされた状態で波形部の外周縁に沿って形成された角部が斜面に当接し、ブレーキディスク中間品を金型の方向に押圧して斜面に当接する角部を変形させて面取り部を成形し、斜面は、金型の内側底面に対してなす面取り角度が、凹部に当接する部分で、凸部に当接する部分よりも大きくなるように形成される。凹部における上型と下型との間のクリアランスは、凸部における上型と下型との間のクリアランスより大きい。【選択図】図7

Description

本発明は、ブレーキディスクを製造する方法及びブレーキディスクに関する。
ブレーキディスクは、第一のプレス工程にて板状部材に丸抜きが行われ、その後に面取り加工が行われることによって成形されている。しかし、面取りを切削加工で行う場合は、工数が多くなってコストアップの原因となり、下記先行技術文献1から3のようにプレス加工によって、面取りが行われるケースが多い。しかし、これらの方法では、面取り量のバラツキが発生し、ブレーキ性能への影響がある。この傾向は、単なる円形状のディスクでは大きな問題とはならないが、花びら状の外周面に凹凸のある形状のディスクにおいては、そのバラツキが顕著になりブレーキ性能への影響が無視できないレベルとなる。また、第一のプレス工程において花びらの凹形状部では、プレス条件によってダレが少なくなったり、バリが多くなったりし、ダレ量を確保するために上型と下型のクリアランスを大きくするとバリが多くなり、面押し時の位置決め精度への影響がでる。さらに、面押しプレス時には、側面の隆起が大きくなることも従来の課題であった。
特許第4155301号公報 特許第4973586号公報 特開2008−298094号公報
本発明は、上記事実に鑑みなされたもので、外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を有するブレーキディスクにおいて、凹部と凸部との面取り量の差異を減少させることをその目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のブレーキディスクの製造方法は、プレス成形により、外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を備えるブレーキディスク中間品を成形するプレス工程と、前記ブレーキディスク中間品を金型にセットする金型セット工程であって、前記金型は前記波形部に対応する斜面を有し、前記ブレーキディスク中間品が前記金型にセットされた状態で、前記波形部の少なくとも1つの外周縁に沿って形成された角部が前記斜面に当接する、金型セット工程と、前記金型にセットされた前記ブレーキディスク中間品を前記金型の方向に押圧することによって前記斜面に当接する前記角部を変形させて面取り部を成形する面押し工程と、を備え、前記金型の前記斜面は、前記金型の内側底面に対してなす面取り角度が、前記凹部に当接する部分で、前記凸部に当接する部分よりも大きくなるように形成したものである。
好ましい前記プレス工程は、少なくとも上型及び下型を用いて前記ブレーキディスク中間品をプレス成形する工程であり、前記凹部における前記上型と前記下型との間のクリアランスは、前記凸部における前記上型と前記下型との間のクリアランスより大きい。
好ましくは、前記上型と前記下型との間のクリアランスは、前記プレス工程により前記波形部の他方の外周縁に沿って形成されたダレが前記凸部と前記凹部とで均一のダレ量となるように設定されている。
本発明では、前記ブレーキディスクの前記凹部の形状は左右非対称であってもよい。また、前記ブレーキディスクの前記凹部を構成する2つの側辺のうち少なくともいずれかの接線が径方向に対して45°以下の角度をなしていてもよい。
好ましくは、前記凹部を構成する2つの側辺のうち径方向に対してより小さい角度を有する側辺における前記面取り角度が反対側の側辺における面取り角度よりも大きくなるように前記金型の斜面が設定されている。この場合、より好ましくは、前記斜面の前記面取り角度は、前記波形部の外周縁に沿って面取り量が均一になるように設定されている。
好ましくは、前記金型セット工程及び前記面押し工程を通して、前記ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間が維持される。
前記プレス工程により生じた前記波形部のバリを除去するバリ除去工程をさらに備えていてもよく、前記金型セット工程は、前記バリ除去工程によりバリが除去された前記ブレーキディスク中間品を金型にセットする工程である。
前記面押し工程の後、前記ブレーキディスク中間品の仕上げを行い、該仕上げによって前記面取り部から前記隙間へと延在するバリが除去される仕上げ工程をさらに備えていてもよい。
本発明の別の態様に係るブレーキディスクの製造方法は、プレス成形により、外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を備えるブレーキディスク中間品を成形するプレス工程と、前記ブレーキディスク中間品を金型にセットする金型セット工程であって、前記金型は前記波形部に対応する斜面を有し、前記ブレーキディスク中間品が前記金型にセットされた状態で、前記波形部の外周縁に沿って形成された角部が前記斜面に当接すると共に、該ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間が形成されている、金型セット工程と、前記金型にセットされた前記ブレーキディスク中間品を前記金型の方向に押圧することによって前記斜面に当接する前記角部を変形させて面取り部を成形する面押し工程であって、該面押し工程の終了時においても前記ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間が残された状態にする、面押し工程と、を備えて構成したものである。
例えば、前記金型は、前記金型セット工程及び前記面押し工程の間に、前記ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間を形成するため、前記ブレーキディスク中間品を支持する支持バーを備えていてもよい。この場合、前記支持バーの端部は、前記ブレーキディスク中間品の底面と当接しており、その状態で、上下に移動可能であってもよい。
本発明のさらに別の態様に係る、ブレーキパッドが当接可能な外周部を有するブレーキディスクが提供される。当該ブレーキディスクの外周部は、その外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を有し、前記凹部の形状は非対称であり、前記波形部の少なくとも一方の外周縁には面取り部が形成され、前記面取り部は、前記外周縁の前記角部からブレーキパッド当接面方向の面取り長さL1が0.2mm以上である。
また、上記ブレーキディスクは、前記凹部を形成する2つの側辺のうち少なくともいずれかの接線が径方向に対してなす角度が45°以下であり、前記凹部の左右の側辺における前記面取り部の面取り量が、該左右の側辺の中央部において誤差0.3mm以下の範囲となるよう均一化されている。
本発明のブレーキディスクの前記面取り部は、前記外周縁の前記角部からブレーキパッ
ド当接面方向の面取り長さL1が0.2〜0.6mmであり、前記角部から前記波形部の外周端面方向の面取り長さL2が0.3〜0.7mmであるように成形されていてもよい。
本発明のなおさらに別の態様に係る、ブレーキパッドが当接可能な外周部を有するブレーキディスクが提供される。当該ブレーキディスクの外周部は、その外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を有し、前記波形部の一方の外周縁には面取り部が形成され、他方の外周縁にはダレが形成されており、前記面取り部は、材料の隆起部が存在することなく破断面から形成されており、前記ダレは、そのダレ量のばらつきが前記波形部の全周に亘って0.2mm以下の範囲に収まるよう均一化されており、前記面取り部は、その面取り量のばらつきが前記波形部の全周に亘って0.2mm以下の範囲に収まるよう均一化されている。この態様において、前記凹部の形状は左右非対称であったり、前記凹部を形成する2つの側辺のうち少なくともいずれかの接線が径方向に対してなす角度が45°以下であったりしてもよい。
本発明のブレーキディスクにおいて、前記外周部の内側に、前記ブレーキディスクを回転体に取り付けるための複数の取り付け孔が形成された取り付け部をさらに備え、前記取り付け部は、前記外周部と一体に成形されていてもよい。
本発明のブレーキディスクにおいて、前記外周部の内側に、前記ブレーキディスクを回転体に取り付けるための複数の取り付け孔が形成された取り付け部をさらに備え、前記取り付け部は、前記外周部と連結手段を用いて連結されていてもよい。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るブレーキディスク(ブレーキディスク)の正面図である。 図2は、第1の実施形態に係るブレーキディスクの背面図である。 図3は、第1の実施形態に係るブレーキディスクの斜視図である。 図4は、第1の実施形態に係るブレーキディスクの側面図である。 図5は、図1のA−A線に沿って取られた、第1の実施形態に係るブレーキディスクの断面図である。 図6は、図3に示されたブレーキディスクの一部拡大図である。 図7は、本発明の第1の実施形態に係るブレーキディスクを製造する方法の流れを示すフローチャートである。 図8は、図7に示されたブレーキディスクを製造する方法におけるプレス工程を説明するための概略図である。 図9は、図8に示されたプレス工程で成形されたブレーキディスク中間品の概略的な一部断面図である。 図10は、通常のプレス工程及び面押し工程を実施した場合の、R面、C面におけるブレーキディスク波形部の凹部及び凸部の側面方向の形状を示す概略図である。 図11は、通常のプレス工程及び面押し工程を実施した場合の、ブレーキディスク波形部の凹部及び凸部の側面方向の形状を示す概略図であって、クリアランスとダレ量との関係を示す概略図である。 図12は、図7に示されたブレーキディスクを製造する方法における面押し工程を説明するための概略図であって、(a)は、ブレーキディスク波形部の凹部の面押し工程の流れ、(b)はブレーキディスク波形部の凸部の面押し工程の流れを示す。 図13は、図7に示されたブレーキディスクを製造する方法によって製造された、第1の実施形態に係るブレーキディスクの背景部の凹部及び凸部の拡大図である。 図14は、本発明の第2の実施形態に係るブレーキディスクの正面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1から図5には、本発明の第1の実施形態に係るブレーキディスク1が示されている。このブレーキディスク1は、自転車や自動二輪車等で用いられるブレーキディスクとして実現したものである。ブレーキディスク1の材料として、例えばアルミニウム、ステンレス、炭素鋼等を用いてもよいが、これらの例に限定されるものではない。図1は、ブレーキディスク1を制動表面17aから見た図、図2は、ブレーキディスク1を制動裏面17bから見た図である。
図1から図3に最も良く示されているように、ブレーキディスク1は、制動時に図示しないブレーキパッドが当接されて荷重が作用する外周部2と、外周部2の内側に形成された中央開口部3と、ブレーキディスク1をホイール等の回転体(図示せず)に取り付けるため外周部2から中央開口部3内へと突出する位置に形成された複数の取り付け孔5と、を備えている。
外周部2の外縁には、径方向に凹部10aと凸部10bとの繰り返しからなる花びら状の波形部10が形成されており、外周部2は、図示しないブレーキパッドが適用可能であるパッド押圧面を形成する。例えばブレーキパッドは一対のパッドで外周部2を制動表面17a及び制動裏面17bの両面から当接することによってブレーキディスクにブレーキ力を印可することができる。よって、回転伝達時、すなわちブレーキパッドが外周部2に当接してブレーキ力が印可されたとき、ブレーキディスク1の回転方向とは逆方向に外周部2に直接荷重がかけられる。また、パッド押圧面には、波形部10の凸部10bが含まれており、凸部10bの各々が凹部10aを挟んでブレーキパッドに順次当たることにより、ブレーキパッドの摩耗により生じた微量粉末を除去することが可能となる。
凹部10aは、2つの側辺20、21から形成されており、本実施形態では凹部10aの形状が非対称に形成されている。非対称の形状として、例えば、側辺20の接線が径方向に対する角度は、45°以下であり、側辺21の接線が径方向に対する角度は、45°より大きい。
また、外周部2には、多数の抜き孔11も形成されており、表面積の増大による放熱性の向上、軽量化、慣性モーメントの低減による制動性の向上、摩耗屑及び泥除け性の向上が図られている。
図1から図5の例では、取り付け孔5は、8個設けられている。図の例では、8個の取り付け孔5は、隣接する2つの取り付け孔5,5がブレーキディスクの中心に対してなす中心角(分割角度)が実質的に等しい等分角度となるように周方向に分布している。取り付け孔5が8個の場合、等分角度は、360°/8=45°となる。取り付け孔5の配置は、ブレーキディスク1が取り付けられるホイール等の回転体の仕様に応じて決定されるため、必ずしも分割角度の各々が等しくなる等分角度であるとは限らない。例えば、ホイールの仕様に応じて、分割角度が30°、50°、55°、60°、65°,...というように不均等(一部均等を含んでもよい)であっても本発明を適用することができる。
また、図1から図5の例では、取り付け孔5は、ブレーキディスクの中心Oから径方向に等距離の位置に形成されている。しかし、この点に関しても、取り付け孔5の配置は、ホイール等の仕様に応じて決定されるため、必ずしも取り付け孔5の中心Oからの径方向
距離が等しくなるとは限らず、異なっていてもよく(一部等半径を含んでもよい)、この場合でも、本発明を適用することができる。
各々の取り付け孔5は、外周部2から中央開口部3内へと径方向(ディスク中心Oから半径方向に延びる方向)に対して傾斜した角度で延在する第1の桟部6と、外周部2から中央開口部3内へと径方向に対して傾斜した角度で延在する第2の桟部7とが交差した領域8に形成されている。第1の桟部6、第2の桟部7及び交差した領域8は、外周部2と共に周開口部9を各々形成している。これらの交差領域8は、図示のように連結されていてもよい。
図4の側面図から明らかなように、ブレーキディスク1は、外周部2、第1の桟部6、第2の桟部7、交差した領域8及び波形部10が所定の厚さ範囲に収まるように、プレート状に形成されている。
ブレーキディスク1は、図2に示される制動裏面17bをホイールに押し当て、図1に示される制動表面17aから取り付け孔5にボルトを通してホイールのネジ孔に螺合することによって、ホイールに取り付けられる。そのため、図1、図2及び図5に示されるように、取り付け孔5は、表側面において、ボルトの頭が着座できるように、皿状に凹んだ部分12(図3)を有していてもよい。
図6には、凹部10aと凸部10bとからなる波形部の一部拡大図が示されている。図示されるように、制動表面17aと外周端面18との間の境界にある外周縁部には、面取り部40が形成され、制動裏面17bと外周端面18との間の境界にある外周縁部には、面取り部41が形成されている。
図10には、上述のような波形部を有するブレーキディスクに、かかる面取り部を成形するための、特許文献1から3に記載された、従来技術に係る面押し工程後の状態図が示されている。
図10に示されるように、凸部及び凹部を有する波形部の外周は、パンチとダイとを用いたプレス工程によって先ず成形される。このプレス工程によって、パンチ面に対向するR面には、波形部の一方の外周縁にダレが形成され、波形部の他方の外周縁に角部が形成される。このダレ部のダレ量が十分であれば、ダレ部を面取り部として使用することができ、よって、一方の外周縁に対する面取り工程を省略することが可能となる。
プレス工程の後に行われる面取り工程では、R面と反対側のC面に形成された角部に対して面取りを実行する。図10には、従来技術に係るプレス工程及び面押し工程を実施した場合の、R面、C面におけるブレーキディスク波形部の凹部及び凸部の側面方向の形状が示されている。
図10に示されるように、R面にある凹部のダレ量は、凸部のダレ量よりも小さく、C面にある、凹部の面取り量は、凸部の面取り量よりも小さいことが理解できる。すなわち、従来技術では、凹部と凸部との面取り量が均一にはならないという課題が存在している。
図1から図6に示された本発明の第1の実施形態に係るブレーキディスク1は、かかる課題を解決する方法によって製造されたものであり、ブレーキディスク1を製造する当該方法を図7のフローチャートを用いて説明する。
図7に示されるように、先ず、ブレーキディスク素材が用意される(ステップ100)
。このブレーキディスク素材として、未加工のロール材(鋼板)や、外周部及び内周部を成形されていない円形板状素材を用いることができる。また、ブレーキディスク素材は、ブレーキディスクの一部(例えば、開口部3、第1の桟部6、第2の桟部7、取り付け孔5を有する交差領域8及び周開口部9から構成される内周部)が既に成形された素材(「ブレーキディスク中間品」)であってもよい。
次に、用意されたブレーキディスク素材に対して、プレス工程を実行する(ステップ102)。このプレス工程では、図8に示されるように、下型(ダイ)32にブレーキディスク素材28が配置され、下型32に対して所定のクリアランスCLを有して離された上型(パンチ)31を下降させてブレーキディスク素材28をプレスすることにより、外周部2が凹部10aと凸部10bとが繰り返し成形された波形部10となったブレーキディスク中間品が成形される。ステップ102のプレス工程において、ブレーキディスク素材28として未加工のロール材や円形板状部材が用いられた場合には、上述のように外周部のみならず内周部も同時に成形してもよい。なお、ブレーキディスク素材28は、制動表面17aが下に制動裏面17bが上になるように下型32上に配置される。これは、制動表面17aに、ダレではない面取り部を成形するためである。勿論、その逆であってもよい。
図9には、ステップ102で成形されたブレーキディスク中間品30の一部拡大断面図が示されている。プレス工程によって、ブレーキディスク中間品30には、ダレ部41、せん断部42、破断部44及び角部46が形成される。角部46には、プレス工程によりバリが生じるが、図9は、バリを除去した状態で示したものである。ここで、ダレ部41と角部46との間には、クリアランスCL=Aが形成されており、このクリアランスは、図8に示される、上型31と下型32との間のクリアランスCLに対応するものである。上型31と下型32との間のクリアランスCLが大きいほど、ダレ部41と角部46との間のクリアランスも大きくなり、ダレ部41のダレ量も大きくなる。
図10に関して上述されたように、凹部10aのダレ量は、凸部10bのダレ量よりも小さくなる。この状況は図11にも示されている。図11に示されるように、ダレ部41と角部46との間のクリアランスが同じであっても、凸部10bにおけるダレ量は適正である一方で、凹部10aにおけるダレ量は少なく、このままでは、ダレ量が凹部10aと凸部10bとで均一ではなくなりブレーキパッドの摩耗を増大させることとなる。一方、凹部10aに合わせて、クリアランスCLを大きくすると、適性であった凸部10bのダレのダレ量が大きくなり過ぎて、バリ等の問題や、面押し時の位置決め精度への影響といった問題が発生する。
このため、本発明では、凹部10aにおけるクリアランスCL(=A)を凸部10bよりも増大させる(A→A+α)ことによって、すなわち、凹部10aにおける上型31と下型32との間のクリアランスCLが凸部10bにおけるクリアランスよりも大きく形成された上型31及び下型32を用いている。これによって、プレス工程によって形成されたダレ量を凸部と凹部とで均一にすること、例えばダレ量のばらつきが凸部と凹部とで0.2mm以下となることを可能としている。
かくして、ステップ102では、波形部10の一つの外周縁に沿って均一である、適正なダレ量のダレが形成される。
図7に戻り、次に、ステップ102のプレス工程により形成された、波形部10のバリ、特に角部46のバリが除去される(ステップ104)。なお、ステップ104は、オプションであり、ステップ104のバリ除去を実行せずに、次のステップ106に直ちに移行してもよい。或いは、ステップ102で生じたバリが均一で少量のときは、ステップ104をスキップし、それ以外のときは、ステップ104を実行するようにしてもよい。
次に、バリが除去されたブレーキディスク中間品30を金型にセットする(ステップ106)。ステップ106のセット状態を、図12(a)、(b)の「面押し前」に示す。図12(a)、(b)に示されるように、金型50は、その上にセットされるブレーキディスク中間品30の波形部10に対応する斜面51を有しており、ブレーキディスク中間品30が金型50にセットされた状態で、波形部10の外周縁に沿って形成された角部46が斜面51に当接する。角度46からはステップ104でバリが除去されているため、ブレーキディスク中間品30は金型50に、位置ずれを起こすことなくセットされる。なお、図12(a)は、凹部10aの角部46が斜面51に当接しているところの断面図であり、図12(b)は、凸部10bの角部46が斜面51に当接しているところの断面図である。
金型50は、斜面56と連続的に形成された内側底面56と、内側底面56から突出して上下に動作可能であり、ブレーキディスク中間品30をその底面から支持する支持バー52と、内側底面56から突出して上下に動作可能であり、丸い先端部54を有する位置決めバー53と、を備えている。面押し前の状態では、支持バー52がブレーキディスク中間品30を支持しており、内側底面56とブレーキディスク中間品30の底面との間に隙間57を形成している。なお、面取り部を成形したい表面が下方に向くようにブレーキディスク中間品30が金型50にセットされる(図の例では、制動表面17a)。
また、位置決めバー53が、ブレーキディスク中間品30に形成されている位置決め孔55を貫通して先端部54をブレーキディスク中間品30の上方に突き出て、当該中間品を動かないように固定している。なお、位置決め孔55は、ブレーキディスク中間品30に形成された、取り付け孔5(図1)で代用してもよいし、内周部がまだ成形されていない場合は、開口部3等が成形される前の部分に形成された抜き穴(内周部を成形する際に削除される)であってもよい。
図12(a)と図12(b)とを比較すると、凹部10a(凹部の中央部)では、斜面51の内側底面56からの角度B=135°となっており、凸部10b(凸部の中央部)では、斜面51の内側底面56からの角度C=120°となっている。すなわち、凹部10aにおける斜面の角度は、凸部10bにおける斜面の角度よりも大きい。斜面51の角度は、好ましくは、連続的に変化させる。
次に、図12(a)、(b)の「面押し」に示されるように、図示しないパンチにより、金型50にセットされたブレーキディスク中間品30を上方から押圧する面押し工程を実行する(図7のステップ108)。このとき、支持バー52は、面押しにより僅かに下方に移動するが、隙間57は狭くなりつつも維持される。この面押しによって、斜面51に当接していた角部46は変形して面取り部40が成形される。
図10に関して上述したように、従来技術の金型を用いた面押し後には、C面に形成された面取り部の面取り量は、凹部において凸部より小さくなっている。その上、ステップ102のプレス工程で、図11に示されるように、凹部のクリアランスを凸部に比べて、より大きくしている。面取り量が凹部でより小さくなることと、凹部でクリアランスが大きくなることとに対応するため、本実施形態では、斜面51の角度を、凹部で凸部より大きくすることによって、場所毎の面取り量の差異を減少させている。かくして、図7のステップ108では、ブレーキディスク中間品30の外周に亘って均一な面取り量の面取り部40を成形することが可能となる。
次に、図12(a)、(b)の「面押し後」に示されるように、支持バー52を上方に動作させることによってブレーキディスク中間品30をセット位置から浮き上がらせ、その状態でブレーキディスク中間品を金型50から取り出す(図7のステップ110)。面
取り部40には、面押し工程によってバリ48が生じているが、バリ48は、面押し工程の間、隙間57が維持されるため、ブレーキディスク中間品30の側面部ではなく、隙間57の方向、すなわち、ブレーキディスク中間品30の底面の縁から下方に突出するように形成される。これによって、面押しプレスで波形部10の外周端面が隆起することを防止することができる。
次に、仕上げ工程を実行する(図7のステップ114)。この仕上げ工程では、ステップ108で生じたバリ48の除去が同時に行われる。
以上のようにして、本発明の方法によって、図1から図5に示されるようなブレーキディスク1が成形される。面取り部40、41(ダレ部)が波形部10の外周に亘って均一の面取り量、ダレ量となるように成形され、波形部10の外周端面の隆起が無くなるため、ブレーキディスク1を使用した車両のブレーキ性能を向上させることができる。
図13には、本発明の上記方法によって製造された、一例としてのブレーキディスクの波形部の一部拡大図が示されている。
このブレーキディスクは凹部10aを形成する側辺20の接線が径方向に対してなす角度が45°以下であり、波形部10の外周縁には面取り部40が形成され、凹部10aの左右の側辺における面取り部40の面取り量が、該左右の側辺の中央部において誤差0.3mm以下の範囲となるよう均一化されている。面取り部40は、外周縁の角部46からブレーキパッド当接面方向の面取り長さL1が0.2mm以上であり、或いは好ましくは0.2mm〜0.6mmであり、角部46から波形部の外周端面方向の面取り長さL2が0.3〜0.7mmであるように成形されている。また、凹部10a中央における面取り部40の面取り角度θは45°(垂直線に対する)であり、凸部10bとの境界付近における面取り部40の面取り角度θは30°(垂直線に対する)となる。これらのθ1、θの値は、図12の金型40の斜面51の角度(B=135°、C=120°)を反映したものである。
上記のように凹部10aの形状が左右非対称の場合、凹部10aの側辺のうち径方向に対する角度がより小さい側辺20における面取り角度が反対側の側辺21における面取り角度よりも浅く、すなわち大きくなるようにしてもよい。これにより、面押し工程での、ブレーキディスク中間品30の回転方向へのずれを防ぎ、左右均一な面取りが可能となる。
従来の技術では、凹部の形状が対称的(よって凸部の形状も対称的)であり、かつ、凹部の側辺の接線が径方向となす角度が45°より大きいブレーキディスクが製造対象であった。かかる場合でも、従来の製造方法を適用すると、均一な面取りが困難となっていた。さらに、凹部が非対称で少なくとも1つの側辺の角度が45°以下となるブレーキディスクを製造する際に従来の技術を適用すると、面押し工程でブレーキディスク中間品30の回転ずれが発生し、均一な面取りがさらに困難になるという問題が生じていた。本発明の実施形態によれば、かかる場合においても、金型40の斜面の角度を凹部10aの位置に応じて変化させているため、面取り量のばらつきが0.2mm以下となり、均一な面取りが可能となる。
なお、本発明に係るブレーキディスクの製造方法は、凹部10aが対称的であるブレーキディスクを製造するのにも適用することができ、かかる場合においても、従来技術に比べて、面取り量をより均一にすることが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、ブレーキディスク1全体が一体に成形されていた。本発明のブレーキディスクは、これに限定されるものではなく、2つ以上の部品から構成することもできる。この例を第2の実施形態として図14を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の第2の実施形態の構成要件については、第1の実施形態と同じ参照番号にbを附し
て詳細な説明を省略する。
図14に示されるように、第2の実施形態に係るブレーキディスク1bは、外周部2bと桟内周部13とを備えており、桟内周部13は、外周部2bから中央開口部3bへと延びる複数のブリッジ部15と、ピン14を介して外周部2bと連結される。
桟内周部13には、ブレーキディスク1bの全ての第1の桟部6b及び第2の桟部7bが一体に成形されており、第1及び第2の桟部の交差した領域8bの各々には、取り付け孔5bが各々形成されている。なお、複数の取り付け孔5bの中には、中心Oからの距離が異なるものも含まれている。
外周部2bは、第1の実施形態に係る外周部2と同様の構成であり、図7の方法によって製造することができる。この場合、図7のステップ114は、工程100〜112で製造された外周部2bに、別の工程で製造された桟内周部13と連結する工程を含むことになる。
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の作用効果の他に、ホイールの仕様に応じて桟内周部13のみを交換するだけで対応できるブレーキディスクを提供することができる。或いはその逆に外周部2bのみを摩耗等により交換することもできる。
以上が本発明の実施形態に係るブレーキディスク及びブレーキディスクの製造方法であるが、本発明は、上記例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で任意好適に変更可能である。
例えば、面取り部41は、プレス工程で発生したダレを面取り部として使用したものであるが、図12(a)、(b)に示される面押し工程により、成形することもできる。
また、ブレーキディスク1の内周部(外周部2よりも径方向内側の構成)は、上記例に限定するものではなく、使用用途、性能等に応じて適宜変更可能である。
本発明として、以下の形態が考えられる。
(形態1) ブレーキディスクの製造方法であって、
プレス成形により、外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を備えるブレーキディスク中間品を成形するプレス工程と、
前記ブレーキディスク中間品を金型にセットする金型セット工程であって、前記金型は前記波形部に対応する斜面を有し、前記ブレーキディスク中間品が前記金型にセットされた状態で、前記波形部の少なくとも1つの外周縁に沿って形成された角部が前記斜面に当接する、金型セット工程と、
前記金型にセットされた前記ブレーキディスク中間品を前記金型の方向に押圧することによって前記斜面に当接する前記角部を変形させて面取り部を成形する面押し工程と、
を備え、
前記金型の前記斜面は、前記金型の内側底面に対してなす面取り角度が、前記凹部に当接する部分で、前記凸部に当接する部分よりも大きくなるように形成されている、ブレーキディスクの製造方法。
(形態2)
前記プレス工程は、少なくとも上型及び下型を用いて前記ブレーキディスク中間品をプレス成形する工程であり、
前記凹部における前記上型と前記下型との間のクリアランスは、前記凸部における前記上型と前記下型との間のクリアランスより大きい、形態1に記載のブレーキディスクの製造方法。
(形態3)
前記上型と前記下型との間のクリアランスは、前記プレス工程により前記波形部の他方の外周縁に沿って形成されたダレが前記凸部と前記凹部とで均一のダレ量となるように設定されている、形態2に記載のブレーキディスクの製造方法。
(形態4)
前記ブレーキディスクの前記凹部の形状は左右非対称である、形態1から3のいずれか1項に記載のブレーキの製造方法。
(形態5)
前記ブレーキディスクの前記凹部を構成する2つの側辺のうち少なくともいずれかの接線が径方向に対して45°以下の角度をなす、形態4に記載のブレーキの製造方法。
(形態6)
前記凹部を構成する2つの側辺のうち径方向に対してより小さい角度を有する側辺における前記面取り角度が反対側の側辺における面取り角度よりも大きくなるように前記金型の斜面が設定されている、形態4又は5に記載のブレーキディスクの製造方法。
(形態7)
前記斜面の前記面取り角度は、前記波形部の外周縁に沿って面取り量が均一になるように設定されている、形態5に記載のブレーキディスクの製造方法。
(形態8)
前記金型セット工程及び前記面押し工程を通して、前記ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間が維持される、形態1から7のいずれか1項に記載のブレーキディスクの製造方法。
(形態9)
前記プレス工程により生じた前記波形部のバリを除去するバリ除去工程をさらに備え、
前記金型セット工程は、前記バリ除去工程によりバリが除去された前記ブレーキディスク中間品を金型にセットする工程である、形態1から8のいずれか1項に記載のブレーキディスクの製造方法。
(形態10)
前記面押し工程の後、前記ブレーキディスク中間品の仕上げを行い、該仕上げによって前記面取り部から前記隙間へと延在するバリが除去される仕上げ工程をさらに備える、形態8に記載のブレーキディスクの製造方法。
(形態11) ブレーキディスクの製造方法であって、
プレス成形により、外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を備えるブレーキディスク中間品を成形するプレス工程と、
前記ブレーキディスク中間品を金型にセットする金型セット工程であって、前記金型は前記波形部に対応する斜面を有し、前記ブレーキディスク中間品が前記金型にセットされた状態で、前記波形部の外周縁に沿って形成された角部が前記斜面に当接すると共に、該ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間が形成されている、金型セット工程と、
前記金型にセットされた前記ブレーキディスク中間品を前記金型の方向に押圧することによって前記斜面に当接する前記角部を変形させて面取り部を成形する面押し工程であって、該面押し工程の終了時においても前記ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間が残された状態にする、面押し工程と、
を備える、ブレーキディスクの製造方法。
(形態12)
前記金型は、前記金型セット工程及び前記面押し工程の間に、前記ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間を形成するため、前記ブレーキディスク中間品を支持する支持バーを備える、形態11に記載のブレーキディスクの製造方法。
(形態13)
前記支持バーの端部は、前記ブレーキディスク中間品の底面と当接しており、その状態で、上下に移動可能である、形態12に記載のブレーキディスクの製造方法。
(形態14)
ブレーキパッドが当接可能な外周部を有するブレーキディスクであって、
前記外周部は、その外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を有し、
前記凹部の形状は非対称であり、
前記波形部の少なくとも一方の外周縁には面取り部が形成され、
前記面取り部は、前記外周縁の前記角部からブレーキパッド当接面方向の面取り長さL1が0.2mm以上である、ブレーキディスク。
(形態15)
前記凹部を形成する2つの側辺のうち少なくともいずれかの接線が径方向に対してなす角度が45°以下であり、
前記凹部の左右の側辺における前記面取り部の面取り量が、該左右の側辺の中央部において誤差0.3mm以下の範囲となるよう均一化されている、形態14に記載のブレーキディスク。
(形態16)
前記面取り部は、前記外周縁の前記角部からブレーキパッド当接面方向の面取り長さL1が0.2〜0.6mmであり、前記角部から前記波形部の外周端面方向の面取り長さL2が0.3〜0.7mmであるように成形されている、形態14又は15に記載のブレーキディスク。
(形態17)
ブレーキパッドが当接可能な外周部を有するブレーキディスクであって、
前記外周部は、その外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を有し、
前記波形部の一方の外周縁には面取り部が形成され、他方の外周縁にはダレが形成されており、
前記面取り部は、材料の隆起部が存在することなく破断面から形成されており、
前記ダレは、そのダレ量のばらつきが前記波形部の全周に亘って0.2mm以下の範囲に収まるよう均一化されており、
前記面取り部は、その面取り量のばらつきが前記波形部の全周に亘って0.2mm以下の範囲に収まるよう均一化されている、ブレーキディスク。
(形態18)
前記外周部の内側に、前記ブレーキディスクを回転体に取り付けるための複数の取り付け孔が形成された取り付け部をさらに備え、
前記取り付け部は、前記外周部と一体に成形されている、形態14から17のいずれか1項に記載のブレーキディスク。
(形態19)
前記凹部の形状は左右非対称である、形態17に記載のブレーキディスク。
(形態20)
前記凹部を形成する2つの側辺のうち少なくともいずれかの接線が径方向に対してなす角度が45°以下である、形態19に記載のブレーキディスク。
(形態21)
前記外周部の内側に、前記ブレーキディスクを回転体に取り付けるための複数の取り付け孔が形成された取り付け部をさらに備え、
前記取り付け部は、前記外周部と連結手段を用いて連結されている、形態14から20のいずれか1項に記載のブレーキディスク。
1、1b ブレーキディスク
2、2b 外周部
3、3b 中央開口部
5、5b 取り付け孔
6、6b 第1の桟部
7、7b 第2の桟部
8、8b 交差した領域
9、9b 周開口部
10 波形部
10a 凹部
10b 凸部
11、11b 重量軽減用の孔
12 皿状に凹んだ部分
13 桟内周部
14 ピン
15 ブリッジ部
17a 制動表面
17b 制動裏面
20 凹部10aの側辺(径方向に対して45°以下となるサイド)
21 凹部10aの側辺(径方向に対して45°以上となるサイド)
28 ブレーキディスク素材
30 ブレーキディスク中間品
31 上型
32 下型
40 面取り部
41 ダレ部
42 せん断部
44 破断部
46 角部
48 バリ
50 金型
51 斜面
52 支持バー
53 位置決めバー
54 丸い先端部
55 位置決め孔
56 内側底面
57 隙間

Claims (20)

  1. ブレーキパッドが当接可能な外周部を有するブレーキディスクであって、
    前記外周部は、その外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を有し、
    前記凹部の形状は非対称であり、
    前記波形部の少なくとも一方の外周縁には面押しされた破断面である面取り部が形成され、
    前記面取り部は、前記外周縁の角部からブレーキパッド当接面方向の面取り長さL1が0.2mm以上であり、全周に亘って均一化されている、ブレーキディスク。
  2. 前記凹部を形成する2つの側辺のうち少なくともいずれかの接線が径方向に対してなす角度が45°以下であり、
    前記凹部の左右の側辺における前記面取り部の面取り量が、該左右の側辺の中央部において誤差0.3mm以下の範囲となるよう均一化されている、請求項1に記載のブレーキディスク。
  3. 前記面取り部は、前記外周縁の前記角部からブレーキパッド当接面方向の面取り長さL1が0.2〜0.6mmであり、前記角部から前記波形部の外周端面方向の面取り長さL2が0.3〜0.7mmであるように成形されている、請求項1又は2に記載のブレーキディスク。
  4. ブレーキパッドが当接可能な外周部を有するブレーキディスクであって、
    前記外周部は、その外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を有し、
    前記波形部の一方の外周縁には面取り部が形成され、他方の外周縁にはダレが形成されており、
    前記面取り部は、材料の隆起部が存在することなく面押しされた破断面から形成されており、
    前記ダレは、そのダレ量のばらつきが前記波形部の全周に亘って0.2mm以下の範囲に収まるよう均一化されており、
    前記面取り部は、その面取り量のばらつきが前記波形部の全周に亘って0.2mm以下の範囲に収まるよう均一化されている、ブレーキディスク。
  5. 前記外周部の内側に、前記ブレーキディスクを回転体に取り付けるための複数の取り付け孔が形成された取り付け部をさらに備え、
    前記取り付け部は、前記外周部と一体に成形されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のブレーキディスク。
  6. 前記凹部の形状は左右非対称である、請求項5に記載のブレーキディスク。
  7. 前記凹部を形成する2つの側辺のうち少なくともいずれかの接線が径方向に対してなす角度が45°以下である、請求項6に記載のブレーキディスク。
  8. 前記外周部の内側に、前記ブレーキディスクを回転体に取り付けるための複数の取り付け孔が形成された取り付け部をさらに備え、
    前記取り付け部は、前記外周部と連結手段を用いて連結されている、請求項1から7のいずれか1項に記載のブレーキディスク。
  9. ブレーキディスクの製造方法であって、
    プレス成形により、外周に亘って凹部と凸部とが繰り返し形成された波形部を備えるブレーキディスク中間品を成形するプレス工程と、
    前記ブレーキディスク中間品を金型にセットする金型セット工程であって、前記金型は前記波形部に対応する斜面を有し、前記ブレーキディスク中間品が前記金型にセットされた状態で、前記波形部の少なくとも1つの外周縁に沿って形成された角部が前記斜面に当接する、金型セット工程と、
    前記金型にセットされた前記ブレーキディスク中間品を前記金型の方向に押圧することによって前記斜面に当接する前記角部を変形させて面取り部を成形する面押し工程と、を備え、
    前記面押し工程において、前記面取り部は、前記外周縁の前記角部からブレーキパッド当接面方向の面取り長さL1が0.2mm以上となるように前記金型と前記ブレーキディスク中間品との間の隙間が調整されている、ブレーキディスクの製造方法。
  10. 前記プレス工程は、少なくとも上型及び下型を用いて前記ブレーキディスク中間品をプレス成形する工程であり、
    前記凹部における前記上型と前記下型との間のクリアランスは、前記凸部における前記上型と前記下型との間のクリアランスより大きい、請求項9に記載のブレーキディスクの製造方法。
  11. 前記上型と前記下型との間のクリアランスは、前記プレス工程により前記波形部の他方の外周縁に沿って形成されたダレが前記凸部と前記凹部とで均一のダレ量となるように設定されている、請求項10に記載のブレーキディスクの製造方法。
  12. 前記ブレーキディスクの前記凹部の形状は左右非対称である、請求項9から11のいずれか1項に記載のブレーキディスクの製造方法。
  13. 前記ブレーキディスクの前記凹部を構成する2つの側辺のうち少なくともいずれかの接線が径方向に対して45°以下の角度をなす、請求項12に記載のブレーキの製造方法。
  14. 前記凹部を構成する2つの側辺のうち径方向に対してより小さい角度を有する側辺における前記面取り角度が反対側の側辺における面取り角度よりも大きくなるように前記金型の斜面が設定されている、請求項12又は13に記載のブレーキディスクの製造方法。
  15. 前記斜面の前記面取り角度は、前記波形部の外周縁に沿って面取り量が均一になるように設定されている、請求項13に記載のブレーキディスクの製造方法。
  16. 前記金型セット工程及び前記面押し工程を通して、前記ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間が維持される、請求項9から15のいずれか1項に記載のブレーキディスクの製造方法。
  17. 前記プレス工程により生じた前記波形部のバリを除去するバリ除去工程をさらに備え、
    前記金型セット工程は、前記バリ除去工程によりバリが除去された前記ブレーキディスク中間品を金型にセットする工程である、請求項9から16のいずれか1項に記載のブレーキディスクの製造方法。
  18. 前記面押し工程の後、前記ブレーキディスク中間品の仕上げを行い、該仕上げによって前記面取り部から前記隙間へと延在するバリが除去される仕上げ工程をさらに備える、請求項16に記載のブレーキディスクの製造方法。
  19. 前記金型は、前記金型セット工程及び前記面押し工程の間に、前記ブレーキディスク中間品の底面と前記金型の内側底面との間に隙間を形成するため、前記ブレーキディスク中間品を支持する支持バーを備える、請求項16に記載のブレーキディスクの製造方法。
  20. 前記支持バーの端部は、前記ブレーキディスク中間品の底面と当接しており、その状態で、上下に移動可能である、請求項19に記載のブレーキディスクの製造方法。
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