JP2006142363A - ブレーキディスクの製造方法 - Google Patents

ブレーキディスクの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006142363A
JP2006142363A JP2004338651A JP2004338651A JP2006142363A JP 2006142363 A JP2006142363 A JP 2006142363A JP 2004338651 A JP2004338651 A JP 2004338651A JP 2004338651 A JP2004338651 A JP 2004338651A JP 2006142363 A JP2006142363 A JP 2006142363A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coining
blank
disc
pressing
burr
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004338651A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Yamazaki
秀夫 山崎
Shogo Usami
昭吾 宇佐美
Koji Echigoya
浩司 越後谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NHK Spring Co Ltd filed Critical NHK Spring Co Ltd
Priority to JP2004338651A priority Critical patent/JP2006142363A/ja
Publication of JP2006142363A publication Critical patent/JP2006142363A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】プレス抜きにより形成したブレーキディスクにおける外観の商品価値を高める。
【解決手段】プレス抜きで生じたダレ及びかえりをコイニングするために、上側コイニング型8と下側コイニング型9とによりディスクブランク1を挟持するように押圧し、ダレ及びかえりをコイニングする。ダレ及びかえりを消失させてその部分に新たな面取り形状を形成することができるため、ディスクブランクの両面から見た外観を良好なものとすることができる。その外観の向上をコイニングという簡単かつ安価な方法で実現できるため、ブレーキディスクの外観の商品価値を簡単かつ安価に高めることができる。さらに、せん断切り口面におけるダレ及びかえりのディスクブランク半径方向ずれに応じて各コイニング面をずらすことにより、均等なコイニングによる面取りを行うことができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ブレーキディスクの製造方法に関するものである。
従来、自動車や製造機械などに用いられているブレーキディスクにあってソリッドタイプのものにあっては、そのディスクブランクを板材からプレス抜きして形成したものがある。例えば自動二輪車用ブレーキディスクにおいて、パッドの摩耗粉を効果的に摺動面から排出するためにブレーキディスクに多数の孔をプレス加工して設けたものがある。(例えば特許文献1参照。)。
特開2000−205314号公報
また、自動二輪車用ブレーキディスクにあっては、その外形を波形にするなど種々の形状に加工して商品性を高めるようにしたものがある。そのような複雑な形状も板材をプレス抜きすることにより容易に形成することができる。しかしながら、板材のプレス抜きの場合にはそのせん断切り口面においてプレス方向手前側にダレが生じると共にプレス方向先側にかえりが生じる。かえりはそのままではパッドと干渉する虞があるばかりでなく上記商品性にとって外観を損ねるという問題がある。
外形が円形のままのブレーキディスクの場合には外周部に生じたかえりを例えば旋盤加工により容易に取り除くことができる。しかしながら、上記ブレーキディスクに孔加工をした場合や外周を例えば星形状に加工した場合の面取りは、上記特許文献1ではバフ研磨またはブラスト処理によるとしており、簡単かつ安価に行うことができないという問題がある。
このような課題を解決して、プレス抜きにより形成したブレーキディスクにおける外観の商品価値を高めることを実現するために本発明に於いては、ブレーキディスク用ディスクブランクを板材からプレス抜きして形成し、前記プレス抜きにより前記ディスクブランクにかえりが生じた部分に対してコイニングを行って面取りするものとした。さらに、前記プレス抜きにより前記ディスクブランクにダレが生じた部分に対してコイニングを行って面取りすると良い。
特に、前記ダレ及び前記かえりをそれぞれコイニングするための各コイニング用型を有し、前記各コイニング用型の各コイニング面同士が、前記ダレと前記かえりとの前記ディスクブランクの半径方向に対するずれに応じてずらして配設されていると良い。また、前記コイニングにより前記ディスクブランクの前記コイニング面の側方に膨出する部分を当該膨出を防止するべく前記コイニングと同時に押さえ込むと良い。
あるいは、前記コイニングが、前記ダレ及びかえりをそれぞれコイニングするための各コイニング面を有するように形成されたローラにより転造されて行われると良い。さらに、前記ローラの軸が、前記ダレ及びかえりの前記ディスクブランクの半径方向に対するずれに応じて傾動し得るように設けられていると良い。
このように本発明によれば、板材からプレス抜きしてディスクブランクを形成した場合にそのせん断切り口面に生じたかえりに対してコイニングすることにより、ディスクブランクの端面から突出するようになるかえりを消失させてその部分に新たな面取り形状を形成することができるため、かえりにより外観が損ねられてしまうことを防止し、それを単純な除去ではなくコイニングによる面取り形状とすることから、プレス抜きのせん断切り口面における外観を良好なものとすることができる。その外観の向上をコイニングという簡単かつ安価な方法で実現できるため、ブレーキディスクの外観の商品価値を簡単かつ安価に高めることができるる。さらに、せん断切り口面に生じるダレに対してもコイニングしてその部分に新たな面取り形状を形成することにより、ディスクブランクの両面から見た外観を良好なものとすることができる。
特に、ダレ及びかえりに対する各コイニング面を、ダレ及びかえりにおけるディスクブランクの半径方向のずれに応じて配設することにより、均等にコイニングすることができるため、ダレ及びかえりに対する面取りによる外観の違いが生じることが無い。また、コイニング時にコイニング面の側方に膨出する部分に対してその膨出を防止する型面をコイニング型に形成するなどしてその膨出を押さえ込むことにより、膨出部分が生じて外観の見栄えが悪化することを防止することができ、コイニングによる良好な外観を損ねることがない。
あるいは、コイニングをローラによる転造コイニングとすることができ、それにより、ディスクブランクの外周形状を例えば半径方向に凹凸変化する波形に設計した場合に種々の形状違いに対してもローラが追従できる凹凸変化内であれば1種類のローラで対応できるため、ディスクブランクの外形の設計変更に対して汎用性が高く、設備費を低廉化し得る。さらに、ローラの軸を傾動自在に設けることにより、せん断におけるダレとかえりとのディスクブランクの半径方向に対するずれに容易に対応でき、ダレ及びかえりに対して均等なコイニングを行うことができる。それにより、ディスクブランクの両端面から見た面取りの仕上がりに違和感が無いため、ブレーキディスクの外観を向上し得る。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明が適用された自動二輪車用ブレーキディスクのディスク単体製品となる前のディスクブランク1の外観を示す正面図である。本ディスクブランク1は、板材としての例えば鋼板を素材として、図に示されるように外周に多数の半径方向凸部を有する形状に形成されている。なお、製品としてのブレーキディスクとプレートディスク1とは外形は略同一であり、仕上げ加工の有無の違いがある程度である。また、対象となるブレーキディスクは、自動二輪車用に限られず、自動車や製造機械などに用いられるブレーキディスクにも適用可能である。
図2にディスクブランク1の加工要領を示す。図2(a)には、図示されない帯状の鋼板から正方形に切り出され、かつ中心に軸孔1aがプレス抜きにより形成された素材板2及びその一部を切除したものが示されている。また、帯状の鋼材から円形プレス型抜きにより1回のプレスでディスクブランクの外径を決めるプレス成形を行うようにしても良い。なお、軸孔1aの形状は図示例では円形であるが、車軸取り付け部の形状に合わせて任意の形状にすることができる。
図2(a)に示されるように、軸孔1aを形成された正方形の素材板2に対して、4つの角部2aを1つずつプレス抜きして図の二点鎖線に示されるように円形の外周を有する円形ディスク3が形成される。この時、各角部2aのプレス抜きを1つの角部毎に4回に分けて行うことにより、抜きカスとなる角部以外を押さえることができるため、一度に全周をプレス抜きするものにおける抜きカスとなる部分の押さえ型を必要としない。したがって、ディスクブランク1の外径と同一外径の円形ディスクブランク3をプレス抜きして形成する場合に、図の二点鎖線に示されるように正方形の素材板2の一辺の長さを円形ディスクブランク3の外径とほぼ同一とすることができるため、抜きカスの量を低減して省資源化を促進することができる。
次に、上記したプレス抜きにより全周を形成された円形ディスクブランク3に対して、図2(b)に示されるように、複数のロータ孔1bをプレス抜きにより形成する。また、それに前後して外径の荒切削を行って円形ディスクブランク3の外径を荒仕上げする。この時の各加工にあっては、軸孔1aを基準とすることにより各加工を同心的に行うことができる。
そして、円形ディスクブランク3の外周部に対して等角度ピッチで花びら形状となる半径方向外向き凸部1cを形成するように、各半径方向外向き凸部1c間をプレス抜きする。それにより、図1に示されるように外周の全周に渡って波形状が形成されたディスクブランク1が加工される。なお、このようにして加工された図1のディスクブランク1にあっては、ロータ孔1b及び外周の波形部分が上記したようにプレス抜きされるため、そのプレス加工によりせん断された切り口面の形状は、波形部分の断面形状を示す図3に示されるように、プレス方向Pに、型の工具部分の食い込みによるダレ4と、プレス方向Pに沿うせん断面5と、クラックが生じて破断された破断面6と、プレス方向Pにディスクブランク1から突出するばりとなるかえり7とがこの順に生じる。
次に、上記ダレ4及びかえり7に対して図4に示されたコイニング装置によりコイニング処理を行う。図示例のコイニング装置にあっては、上記したようにディスクブランク1の外周部分に対して波形状にプレス抜きした部分(半径方向外向き凸部1cにより形成された凹状部分)の上記ダレ4及びかえり7に対してディスクブランク1を上下から挟持するように上側及び下側コイニング型8・9が配設されている。
両コイニング型8・9は、ディスクブランク1の外径に合わせた環状に形成されており、下側コイニング型9が固定され、上側コイニング型8が図示されない例えばシリンダ装置により上下動するようになっている。なお、両コイニング型8・9及びその回りの構造は、上側コイニング型8が上下動する以外は同様であって良いため、下側コイニング型9について以下に示す。
下側コイニング型9は、ベースに固定された基台11の上に固着されている。下側コイニング型9の内側には、基台11の上面に積層状態に設けられたスペーサ12からその上方に間隔をあけて可動支持板13が配置されている。可動支持板13には、スペーサ12を貫通しかつ基台11により上下方向に変位可能に支持された複数本のロッド14の各上端部がねじ結合されている。
また、各ロッド14毎に同軸的に配設された圧縮コイルばね15が可動支持板13と基台11との間に介装されており、それら圧縮コイルばね15により可動支持板13が所定の初期弾発力にて上方に付勢されている。これら上下の可動支持板13によりディスクブランク1を上下から押圧して支持することができ、ディスクブランク1の外周部に対するコイニングを安定して行うことができる。なお、図示例では下側の可動支持板13の上面中央には、ディスクブランク1の位置決め用に軸孔1aと所定の公差をもって嵌合状態になるボス部13aが突設されている。
次に、各コイニング型8・9の面形状の一例について図5を参照して示す。図に示される各コイニング型8・9には、だれ4及びかえり5に対応する位置にC面取り用の斜面からなる各コイニング面8a・9aが形成されている。さらに図示例のコイニング型8・9にあっては、厚さ方向押さえ面8b・9bと側方押さえ面8c・9cとがコイニング面8a・9aに隣接して設けられている。
上側コイニング型9を所定のプレス圧力でディスクブランク1に押し付けるようにすることにより、各コイニング面8a・9aによりダレ4及びかえり7をコイニングする。それにより、例えば図6に示されるようにダレ4及びかえり7の部分に対してコイニングによる面取り面1dがそれぞれ形成されると共に、その面取り面1dの両側方に膨出する膨出部分16a・16bが生じる。コイニング時に上記厚さ方向押さえ面8b・9b及び側方押さえ面8c・9cにより各対応する膨出部分16a・16bを押さえて成形することができ、膨出部分16a・16bが生じることを防止することができるため、各面取り面1dの縁に続く面が平滑面となり、美観が確保される。
上記膨出部分16a・16bの成形を行わない場合には、図6の二点鎖線に示されるようにディスクブランク1の端面側の膨出部分16aに対しては後工程で端面研削を行う場合に同時に除去可能であるが、外周面側の膨出部分16bに対しては簡単かつ安価に除去することができない。そのため除去せずに残した場合には、その膨出部分16bにて光の乱反射が起こり、外観を損ねて商品価値が低下するという問題がある。
それに対して、上記したようにコイニング型8・9に厚さ方向押さえ面8b・9b及び側方押さえ面8c・9cを設けてコイニングと同時に膨出部分16a・16bの発生を防止することにより、簡単かつ安価に外観を損ねることがない成形を行うことができる。
なお、上記図示例ではダレ4及びかえり7を共にコイニングする要領について示したが、ダレ4はディスクブランク1の軸線方向端面から突出するものではなく、またR面取りに似ていることから、特にダレ4に対してコイニングすることなく、なるかえり7のみに対してコイニングするようにしても良い。その場合には図7に示されるように、ダレ4側の可動支持板23の外径をディスクブランク1の外径よりも大径にして、かえり7に対するコイニング時に半径方向外向き凸部1cの図における上面を押さえることができるようにすれば良い。この場合には、両側にコイニング型を用いる必要がないため、コイニング装置を低廉化し得る。
また、図3で説明した破断面6は切断面5に対して少し後退するように形成されるため、ダレ4に対してかえり7がディスクブランク1の半径方向内側にずれて位置するようになる。したがって、上下のコイニング面8a・9aも、そのずれ(図5のδ)に対応してディスクブランク1の半径方向にずらして配設されている。これにより、ダレ4とかえり7に対して均等な面取りを行うことができ、ディスクブランク1を表と裏とから見た場合の違和感が生じないため外観性を向上することができる。
上記破断面6の勾配である後退角(図3のθ)とディスクブランク1の板厚とからずれδの量が算出されるため、それに合わせて上下のコイニング面8a・9aの配置を設定することは容易である。厳密には切断面5の長さを考慮する必要があるが、その長さは相対的に短く、誤差範囲内となり得る。なお、後退角θは0度<θ<10度の範囲となるのが一般的である。
また、コイニングの対象としては、ディスクブランク1の外周部の波形状における凹状部分だけでなく、例えば凹状部分と外径(半径方向外向き凸部1cの突出端を結ぶ円の直径)部分とを同時にプレス抜きして形成されたディスクブランクに対しても可能である。その場合には、凹状部分と外径部分を同時にコイニングするように、例えば図8に示されるようにコイニング面(9a)8aが周方向に連続する波形状に形成されていれば良い。
また、上記面取り形状にあっては、上記C面取りに限定されず、曲面となるR面取りであっても良い。その場合のコイニング型18・19の例を図9に示す。この場合においても、だれ4及びかえり7に対する各コイニング面18a・19aをディスクブランク1の半径方向のずれδに対応させてずらして配設する。なお、そのずれの基準は各コイニング面18a・19aの曲面を形成する円(半径Ra・Rb)の中心であって良い。また、膨出部の押さえとして、上記と同様に各厚さ方向押さえ面18b・19b及び側方押さえ面18c・19cが設けられている。このようにして形成されたコイニング型18・19によるR面取りに置ける面取り及び膨出部分の押さえ効果は上記C面取りと同じである。
さらに、コイニングとしては、上記したような上下のコイニング型8・9・18・19を用いることに限定されず、図10に示されるように押圧ローラを用いた転造コイニングを行うようにしても良い。図示例では、ディスクブランク1のコイニング対象となる上記各半径方向外向き凸部1c間の凹状部分内で回転可能な大きさの押圧ローラ21を用い、その押圧ローラ21を凹状部分に対してディスクブランク1の半径方向内向きに所定の押圧力で押し付けつつディスクブランク1を回転させることにより転造コイニングを行う。
押圧ローラ21にあっては、図11(a)に示されるように、両つばを有する形状に形成されている。図における上側のつばの傾斜内壁面からなるコイニング21aがダレ4に対する上記コイニング面8aに相当し、下側つばの傾斜内壁面からなるコイニング21bがかえり7に対する上記コイニング面9aに相当する。
また、押圧ローラ21の軸21cの両端部にはそれぞれ図示されないシリンダ装置のピストンが連結されている。各シリンダ装置は押圧ローラ21をディスクブランク1の半径方向内向きに変位させる向きに押圧するようにされており、各押圧力は同じになるように設定されている。また、ピストンの押圧方向に対して軸21cが傾動自在になるように両者が連結されている。
これにより、図11(b)に示されるように押圧ローラ21をディスクブランク1に押し付けて転造コイニングを行う時に、両コイニング面21a・21b間のローラ底面21dが破断面6に密接するように、軸21cが後退角θ分だけ傾くことができる。そのように傾いた状態で転造コイニングを行うことにより、上記した外周面側の膨出部分16bに対して押さえ付けることができ、その後の除去処理を不要とすることができる。なお、端面側の膨出部分16aが生じてしまうが、それに対しては、上記したように後加工の研削で容易に除去可能であるため何ら問題ない。
なお、押圧ローラ21による転造コイニング対象を各半径方向外向き凸部1c間の凹状部分に対してのみ行うことができる。その場合には半径方向外向き凸部1cの最外縁部(ディスクブランク1の最外周に相当する部分)に対しては、ディスクブランク1を円形にプレス抜きした時に面取りしておけば良い。それに対して、押圧ローラ21を用いて、半径方向外向き凸部1cの最外縁部を含めて転造コイニングを行っても良い。その場合には、ディスクブランク1の円形プレス抜き後の面取り処理を行わず、半径方向外向き凸部1cの形成のためのプレス抜きを行った後に、押圧ローラ21をディスクブランク1の外周部に上記したように所定の押圧力をもって押し当てて、ディスクブランク1を回転させることにより、波形形状に押圧ローラ21に追従し、それによりディスクブランク1の全周に対して転造コイニングすることができる。
この押圧ローラによる転造コイニングによれば、破断面6の後退角θが部材毎に異なった場合にも容易に対応でき、汎用性の高いコイニング処理を行うことができる。
また、ディスクブランク1の外周部に対するコイニングにより外周部と軸孔1aとの間の部分に半径方向内向きへの応力が発生し、それにより軸孔1aの内周面が軸心側に膨出するようになる。そのような肉の逃げが生じた場合には、十分なコイニングを行うことができなくなり、その結果コイニング面の美観が損なわれてしまう。
それに対して、下側のコイニング型の構成において、図示例ではコイニング時にディスクブランク1の軸孔1aをボス部13aにより支持することができる。それにより、ディスクブランク1における上記半径方向への逃げを抑制することができ、コイニングによる良好な仕上がりとなる成形を行うことができる。
なお、ボス部13aは図示例では下側コイニング型9の方に設けている。そのように片側だけで十分な効果を奏することができる。必要に応じて上側コイニング型8の方にも設けても良い。または、ボス部13aの突出高さを軸孔1aの深さ(軸線方向長さ)とほぼ同じにすることにより、軸孔1aの内周面のほぼ全てで上記逃げを受けることができる。
さらに、図12に示されるように、下側コイニング型9に設けたボス部13aの基端側角部を面取り面13bとして形成すると良い。図示例では面取り面13bの断面形状をR面取り用のため曲線としているが、C面取り用の場合には例えば45度の斜線とすれば良い。このように形成しておくことにより、軸孔1aと半径方向外向き凸部1cとを同じ方向にプレス抜きして形成した場合に軸孔1aに生じるかえりを、ディスクブランク1の外周部に対するコイニングと同時にコイニングにより成形することができる。これにより、ディスクブランク1から製品としてのブレーキディスクとなった場合の外観をより一層向上することができる。
なお、軸孔1aに対するコイニングは、両コイニング型8・9・18・19によるコイニングにより可能というのではなく、押圧ロール21による転造コイニングにおいても同様に行うことができる。例えば軸孔1aを嵌合させる芯金を設け、その嵌合によりディスクブランク1を支持することができる。その芯金による支持状態でディスクブランク1の外周部に対して上記したように押圧ローラ21により転造コイニングを行う。
その芯金をディスクブランク1の端面を支持するようなプレートに突設し、そのプレートと芯金の基端部との角部の形状を上記と同様にC面取りまたはR面取りに応じた形状にすることができる。また、芯金に軸孔1aを嵌合した場合には、押圧ローラ21の半径方向内向き押圧力を芯金により受けることができるため、上記半径方向内向きの肉の逃げを抑制することができる。
自動二輪車用ブレーキディスクのディスクブランクの外観を示す正面図である。 (a)は板材から分割プレス抜きしてディスクブランクを形成する要領を示す図であり、(b)は外形が円形状態のディスクブランクを示す図であり、(c)は外周部を波形に形成することを示す図である。 図1の矢印III−III線に沿って見た要部拡大断面図である。 コイニング装置の概略を示す要部破断側面図である。 上下のコイニング型を示す要部拡大断面図である。 コイニングにより生じる膨出部を示す要部拡大断面図である。 かえり用コイニング装置を示す図4に対応する図。 図4の矢印VIII線から見た部分平面図である。 R面取り用の図5に対応する図である。 ローラによる転造コイニング要領を示す要部平面図である。 (a)はローラの形状を示す要部拡大側面図であり、(b)は転造時のローラの状態を示す要部拡大側面図である。 コイニング時にディスクブランクの軸孔を支持する要領を示す要部拡大側断面図である。
符号の説明
1 ディスクブランク、1a 軸孔
4 ダレ
5 せん断面
6 破断面
7 かえり
8・9 コイニング型
8a・9a コイニング面、8b・9b 厚さ方向押さえ面、8c・9c 側方押さえ面
16a・16b 膨出部分
18・19 コイニング型
21 押圧ローラ
21a・21b コイニング面、21c 軸
23 可動支持板

Claims (6)

  1. ブレーキディスク用ディスクブランクを板材からプレス抜きして形成し、
    前記プレス抜きにより前記ディスクブランクにかえりが生じた部分に対してコイニングを行って面取りすることを特徴とするブレーキディスクの製造方法。
  2. 前記プレス抜きにより前記ディスクブランクにダレが生じた部分に対してコイニングを行って面取りすることを特徴とする請求項1に記載のブレーキディスクの製造方法。
  3. 前記ダレ及び前記かえりをそれぞれコイニングするための各コイニング用型を有し、
    前記各コイニング用型の各コイニング面同士が、前記ダレと前記かえりとの前記ディスクブランクの半径方向に対するずれに応じてずらして配設されていることを特徴とする請求項2に記載のブレーキディスクの製造方法。
  4. 前記コイニングにより前記ディスクブランクの前記コイニング面の側方に膨出する部分を当該膨出を防止するべく前記コイニングと同時に押さえ込むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のブレーキディスクの製造方法。
  5. 前記コイニングが、前記ダレ及びかえりをそれぞれコイニングするための各コイニング面を有するように形成されたローラにより転造されて行われることを特徴とする請求項1に記載のブレーキディスクの製造方法。
  6. 前記ローラの軸が、前記ダレ及びかえりの前記ディスクブランクの半径方向に対するずれに応じて傾動し得るように設けられていることを特徴とする請求項5に記載のブレーキディスクの製造方法。
JP2004338651A 2004-11-24 2004-11-24 ブレーキディスクの製造方法 Pending JP2006142363A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004338651A JP2006142363A (ja) 2004-11-24 2004-11-24 ブレーキディスクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004338651A JP2006142363A (ja) 2004-11-24 2004-11-24 ブレーキディスクの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006142363A true JP2006142363A (ja) 2006-06-08

Family

ID=36622626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004338651A Pending JP2006142363A (ja) 2004-11-24 2004-11-24 ブレーキディスクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006142363A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1958713A1 (de) * 2007-02-15 2008-08-20 LuK Lamellen und Kupplungsbau Beteiligungs KG Verfahren zur Herstellung einer Tellerfeder, Tellerfeder sowie Reibungskupplung mit einer solchen
JP2009197853A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Yutaka Giken Co Ltd ブレーキディスク及びブレーキディスクの製造方法
JP2012141065A (ja) * 2012-04-25 2012-07-26 Yutaka Giken Co Ltd ブレーキディスクの製造方法
JP2013071179A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Daihen Corp 曲げ加工品の製造方法及び曲げ加工品製造用切り板の切断面成形装置
KR20150026890A (ko) * 2013-08-28 2015-03-11 페인툴 인터내셔널 홀딩 에이쥐 압인 부품을 제조하기 위한 도구와 방법
CN107442631A (zh) * 2017-06-14 2017-12-08 无锡贺邦汽车配件有限公司 一种用于汽车刹车盘的冲压装置
EP3409392A1 (de) * 2017-05-30 2018-12-05 Feintool International Holding AG Verfahren zur herstellung von stanzteilen
CN110405103A (zh) * 2019-08-05 2019-11-05 浙江凌宇机械股份有限公司 一种刹车盘生产线
EP3909698A4 (en) * 2019-03-06 2022-06-29 Sunstar Engineering Inc. Method for producing brake disc, and brake disc
CN117798280A (zh) * 2024-02-29 2024-04-02 天津金洪智造机械有限公司 一种汽车零部件加工用冲压成型模具

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1958713A1 (de) * 2007-02-15 2008-08-20 LuK Lamellen und Kupplungsbau Beteiligungs KG Verfahren zur Herstellung einer Tellerfeder, Tellerfeder sowie Reibungskupplung mit einer solchen
JP2009197853A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Yutaka Giken Co Ltd ブレーキディスク及びブレーキディスクの製造方法
JP2013071179A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Daihen Corp 曲げ加工品の製造方法及び曲げ加工品製造用切り板の切断面成形装置
JP2012141065A (ja) * 2012-04-25 2012-07-26 Yutaka Giken Co Ltd ブレーキディスクの製造方法
KR102226591B1 (ko) 2013-08-28 2021-03-11 페인툴 인터내셔널 홀딩 에이쥐 스탬핑된 부품을 제조하기 위한 도구와 방법
JP2015044237A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 ファインツール インターナショナル ホールディング アーゲー 工具及び打抜き部材の製造のための方法
KR20150026890A (ko) * 2013-08-28 2015-03-11 페인툴 인터내셔널 홀딩 에이쥐 압인 부품을 제조하기 위한 도구와 방법
CN108971295B (zh) * 2017-05-30 2020-10-27 法因图尔国际控股股份公司 用于制造冲裁件的方法
CN108971295A (zh) * 2017-05-30 2018-12-11 法因图尔国际控股股份公司 用于制造冲裁件的方法
KR20200052252A (ko) * 2017-05-30 2020-05-14 페인툴 인터내셔널 홀딩 에이쥐 스탬핑된 부품을 제조하기 위한 방법
EP3409392A1 (de) * 2017-05-30 2018-12-05 Feintool International Holding AG Verfahren zur herstellung von stanzteilen
KR102253535B1 (ko) 2017-05-30 2021-05-18 페인툴 인터내셔널 홀딩 에이쥐 스탬핑된 부품을 제조하기 위한 방법
CN107442631A (zh) * 2017-06-14 2017-12-08 无锡贺邦汽车配件有限公司 一种用于汽车刹车盘的冲压装置
EP3909698A4 (en) * 2019-03-06 2022-06-29 Sunstar Engineering Inc. Method for producing brake disc, and brake disc
US11554407B2 (en) 2019-03-06 2023-01-17 Sunstar Engineering Inc. Method for manufacturing brake disc and brake disc
CN110405103A (zh) * 2019-08-05 2019-11-05 浙江凌宇机械股份有限公司 一种刹车盘生产线
CN117798280A (zh) * 2024-02-29 2024-04-02 天津金洪智造机械有限公司 一种汽车零部件加工用冲压成型模具
CN117798280B (zh) * 2024-02-29 2024-04-26 天津金洪智造机械有限公司 一种汽车零部件加工用冲压成型模具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8015708B2 (en) Method and apparatus for manufacturing tonewheel for vehicles
JP2006142363A (ja) ブレーキディスクの製造方法
JP6472190B2 (ja) 工具及び打抜き部材の製造のための方法
JP5065966B2 (ja) 円筒状クラッチ部品の成形方法
EP2581621A1 (en) Process for producing brake disk, and brake disk
JPS63112029A (ja) 円筒絞り加工方法
JP3751792B2 (ja) ギア部品の成形方法
JP3667814B2 (ja) シンクロナイザーリングの製造方法
JP5224747B2 (ja) せん断加工方法
JP2005273755A (ja) スラスト円筒ころ軸受用保持器とその製造方法
US11186119B2 (en) Wheel disc manufacturing method and wheel disc
JP3942256B2 (ja) 軸受外輪及びその製造方法、並びにクラッチレリーズ軸受
KR102034525B1 (ko) 자동차 액츄에이터용 아마츄어 제작방법
JP2010058125A (ja) 自動車用ホイールディスクの製造方法
JP6063736B2 (ja) ブレーキディスクの製造方法
JPH0576970A (ja) 板金製プーリの軸穴形成方法
JP2012170988A (ja) 外輪ラジアル圧縮成形装置およびベアリング製造方法
US11141776B2 (en) Method of manufacturing washers
JPH07144244A (ja) 歯車鍛造品の鍛造金型及び歯車鍛造品の鍛造方法
JP2020142275A (ja) ブレーキディスクを製造する方法及びブレーキディスク
CN102483128B (zh) 制造预定成为无级变速器的推送带的一部分的横向元件的方法
JP4115765B2 (ja) 押圧支持リングを設けた金型装置
JP2014104490A (ja) ブレーキディスクの製造方法
JP4764092B2 (ja) 円弧状ブレーキシューの製造方法
JP2000079418A (ja) 開口を有するクラッチカバーの成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060811

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100302