JP6745005B2 - 分散性に優れたシリカ粉末およびそれを用いた樹脂組成物、ならびにその製造方法 - Google Patents

分散性に優れたシリカ粉末およびそれを用いた樹脂組成物、ならびにその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水や溶剤への分散性に優れたシリカ粉末およびそれを用いた樹脂組成物に関するものである。
近年、電子機器の高速化、小型軽量化、高性能化に伴い、高密度実装・配線微細化に対応したプリント配線板の開発がなされている。この配線板を構成する絶縁層には、絶縁層と銅配線やICチップとの熱膨張率の違いにより発生するクラックの防止、耐湿性等の信頼性向上を目的として、シリカ粉末などがフィラーとして使用される。
このような絶縁材料の製法としては、シリカ粉末などの無機フィラーを溶剤に分散したスラリー、または無機フィラーを直接樹脂材料中に分散して樹脂組成物を製造した後、成型、固化して最終成型する方法が一般的に知られている。
フィラーへの要求トレンドとしては、絶縁層の薄膜化に伴い樹脂組成物に使用されるフィラーの小径化が進んでいることにより、凝集粒子のサイズや量を低減し、分散性を向上させる要求が非常に高まっている。凝集は溶剤や樹脂等への分散時間や外観不良の発生率等に影響し、生産性の低下、品質の低下を引き起こす原因となる。
分散性の改善手法については、シラノール基密度や粒度分布、またシランカップリング剤によるシリカ粉末の均一な表面処理方法について、多くの提案がなされている(例えば特許文献1)。しかしながら、凝集力に配慮した吸着水への対応が不足しており、シリカ自体の分散性に問題があった。当然ながらそれらを表面処理したシリカについても同様の問題が残っていた。
特開2011−213514号公報
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、水や溶剤や樹脂中に容易に一次粒子まで分散することができるシリカ粉末を提供することを解決すべき課題とした。
本発明の実施形態では、上記の課題を解決するために、以下を提供できる。
(1) 25℃〜200℃に加熱した際に発生する水分量より算出される、シリカ粒子表面のH2O密度が5μg/m2以上80μg/m2以下であることを特徴とするシリカ粉末。
(2) シリカ粒子の比表面積が3m2/g以上50m2/g以下であること、
レーザー回折式粒度分布測定機により算出される体積平均粒径が0.05μm以上2.0μm以下であること、および
(水またはメチルエチルケトンに分散する前の平均粒径/分散後の平均粒径)の値が1.50以下であること
のうちの一種以上を満たすことを特徴とする(1)に記載のシリカ粉末。
(3) 200℃〜550℃に加熱した際の水分量により算出される水素結合OH基密度が0.5個/nm2以上、3個/nm2以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載のシリカ粉末。
(4) (1)〜(3)のいずれか一項に記載のシリカ粉末を含んだ樹脂組成物。
(5) 金属シリコンを加熱して反応させることにより、水の露点および沸点より高温の状態にある球状シリカ粉末を得る工程と、
前記球状シリカ粉末を、水の露点および沸点より高温の状態で回収して、水が実質的に存在しない雰囲気下で、水の露点および沸点より低温の状態になるよう冷却する工程と、
冷却された前記球状シリカ粉末の含むシリカ粒子表面のH2O密度が5μg/m2以上80μg/m2以下であるようにして、防湿環境中に保存する工程と
を含むことを特徴とする、シリカ粉末の製造方法。
(6) 金属シリコンを加熱して反応させることにより、水の露点および沸点より高温の状態にある球状シリカ粉末を得る工程と、
前記球状シリカ粉末を、水の露点および沸点より高温の状態で回収して、温度40℃以下且つ絶対湿度40g/m3以下の雰囲気下において、170時間よりも短い期間で冷却する工程と、
冷却された前記球状シリカ粉末の含むシリカ粒子表面のH2O密度が5μg/m2以上80μg/m2以下であるようにして、防湿環境中に保存する工程と
を含むことを特徴とする、シリカ粉末の製造方法。
本発明の実施形態に係るシリカ粉末は、上記構成を持つことから、水や溶剤や樹脂中に容易に一次粒子まで分散させることができる。
本明細書においては、別段の定めがないかぎりは数値範囲はその上限値と下限値を含むものとする。
本発明の実施形態に係るシリカ粉末は形状が球状に近く、一次粒子同士が連結したストラクチャーを形成していない(凝集していない)ことが好適である。より具体的には、溶媒(水やメチルエチルケトンなど)へシリカ粉末を分散する前後の平均粒径の比から、凝集の程度を定量的に確認できる。好ましい実施形態においては、(水またはメチルエチルケトンに分散する前の平均粒径/分散後の平均粒径)の値が1.50以下、より好ましくは1.30以下、さらに好ましくは1.20以下であってよい。「球状」の程度としては、平均球形度が0.85以上であることが好ましく、平均球形度は実体顕微鏡、例えば「モデルSMZ−10型」(ニコン社製)、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡等にて撮影した粒子像を画像解析装置、例えば、(日本アビオニクス社製など)に取り込み、以下のようにして測定することができる。すなわち、写真から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)を測定する。周囲長(PM)に対する真円の面積を(B)とすると、その粒子の真円度はA/Bとして表示できる。そこで試料粒子の周囲長(PM)と同一の周囲長をもつ真円を想定すると、PM=2πr、B=πr2であるから、B=π×(PM/2π)2となり、個々の粒子の球形度は、球形度=A/B=A×4π/(PM)2として算出することができる。このようにして得られた任意の粒子200個の球形度を求めてその平均値を平均球形度とできる。そのような球状シリカの製造方法としては、例えば金属シリコン粒子を化学炎や電気炉等で形成された高温場に投じて酸化反応させながら球状化する方法(例えば特許第3229353号明細書)、金属シリコン粒子スラリーを火炎中に噴霧して酸化反応させながら球状化する方法(例えば特許第3853137号明細書)などによって製造することができる。ケイ素系ハロゲン化物の気相高温加熱分解法によって製造されたシリカ粉末は、粒子同士がストラクチャーを形成しているため好ましくない。平均粒子径、比表面積、水素結合性OH基密度は、製造時の反応容器内の金属シリコン濃度や水蒸気量等のパラメーターを調整することで制御できる。しかしながら、シリカ粒子表面のH2O密度については反応場の制御だけでは目的の範囲内に低位安定化させることはできない。BFなどから高温で捕集されたシリカ粉末に対し水分の吸着リスクに配慮した製造方法を採用する必要があり、これまで実施されてはいなかった。
上記リスクに対応した製造方法とは、例えば、上記の既知の手法により製造された球状シリカ粉末を水の露点および沸点より高温(例えば100℃超であり、一例として200℃など)の状態で回収し、減圧、真空、不活性ガスや乾燥Airで置換された雰囲気等、水が極力存在しない雰囲気下(すなわち、実質的にシリカ粉末に吸着する水が存在しない雰囲気下)で、水の露点および沸点よりも低い温度まで冷却し(例えば100℃以下まで冷却、一例として室温まで冷却)、防湿環境(アルミ製等の防湿袋など)に回収する方法が例示できる。この方法は、シリカ粉体温度が水の露点および沸点より高い状態においては、仮にいくらか存在する水分子がシリカ粒子表面へ吸着しようとしても直ぐに気化し、シリカ粒子の凝集を抑制できるという知見に基づく。
あるいは別の製造方法として、温度40℃以下且つ絶対湿度40g/m3以下の雰囲気下(一例としては大気雰囲気下(気温25℃、相対湿度60%を想定))にて、上記の既知の手法により製造された熱い球状シリカ粉末の粉体温度を100℃以下まで冷却してから、170時間よりも短い期間、好ましくは一週間よりも短い期間内に防湿環境(アルミ製等の防湿袋など)に回収する方法も例示できる。この製造方法は、温度40℃以下且つ絶対湿度40g/m3以下の雰囲気下においてシリカ粉体温度が100℃以下の場合、シリカ粒子表面への吸着水分量が経時増加するが、シリカ粒子が凝集する吸着水分量に到達するまでは大気雰囲気下では一週間掛かるという知見に基づく。
なお当然ながら製造方法については、水分の吸着リスクを抑制する製法であれば上記に限定されるものではない。
上記に例示した製法により製造されたシリカ粉末は、25℃から200℃に加熱した際に発生する水分量より算出される、シリカ粒子表面のH2O密度が5μg/m2以上80μg/m2以下である。より好ましくは、シリカ粒子の比表面積が3m2/g以上50m2/g以下、レーザー回折式粒度分布測定機により算出される体積平均粒径が0.1μm以上2.0μm以下であってよい。
シリカ粒子表面のH2O密度は5μg/m2以上80μg/m2以下であって、80μg/m2を越えると液架橋に起因するシリカ凝集物が発生、または発生する確率が上昇し、水や溶剤や樹脂への分散性が低下する。シリカ粒子表面のH2O密度の好ましい範囲は、5μg/m2以上50μg/m2以下であり、より好ましくは5μg/m2以上30μg/m2以下としてよい。
ここで、シリカ粒子表面のH2O密度とは、シリカ粒子単位表面積当たりの吸着水量であり、吸着水量は25℃から200℃に加熱したときの揮発水分量をカールフィッシャー法により測定した値、として定義される。すなわち、測定装置(例えば三菱化学社製「微量水分測定装置CA−06」)を用い、空焼きされたアルミナボートに試料を入れ、それを25℃に恒温した炉内に投入した後、200℃まで加熱した際に揮発した水分を電量滴定法により定量された値である。滴定溶液としては、例えば陰極液に三菱化学社製「アクアミクロンAX」、陽極液に「アクアミクロンCXU」を用いることができる。
シリカ粉末の比表面積は、BET法に基づく値である。比表面積測定機としては、例えば「Macsorb HM model−1208」(MACSORB社製)を用いて測定することができる。
シリカ粉末のBET比表面積値は、3〜50m2/gが好ましい。当該BET比表面積値が3m2/g以上であると、溶媒に分散させた際、沈降速度が速くなりすぎず、保存安定性を確保できる。また当該BET比表面積値が50m2/g以下であると、シリカ凝集物の発生を抑止できる。
シリカ粉末の体積平均粒径は0.05〜2.0μmであるのが好ましい。当該体積平均粒径が2.0μm以下であると、溶媒に分散させた際、沈降速度が速くなりすぎず、保存安定性を確保できる。また当該体積平均粒径が0.05μm以上であると、シリカ凝集物の発生を抑止できる。当該体積平均粒径の好ましい範囲は0.1〜1.2μmであってよい。
シリカ粉末の体積平均粒径は、レーザー回折光散乱法による粒度測定に基づく値であり、粒度分布測定機としては、例えば「モデルLS−230」(ベックマン・コールター社製) にて測定することができる。
シリカ粉末の水素結合性OH基密度は0.5個/nm2以上、3個/nm2以下であるのが好ましい。当該水素結合性OH基密度が3個/nm2以下であると、溶媒や樹脂への馴染み性(濡れ性)が良くなり、0.5個/nm2以上であると、水への馴染み性(濡れ性)が良くなる。当該水素結合性OH基密度の好ましい範囲は1〜2.5個/nm2であってよい。
ここで、シリカ粉末の水素結合性OH基密度とは、シリカ粒子単位表面積当たりの水素結合性OH基であり、温度200℃から550℃に加熱したときの揮発水分量をカールフィッシャー法により測定した値、として定義される。すなわち、測定装置(例えば三菱化学社製「微量水分測定装置CA−06」)を用い、空焼きされたアルミナボートに試料を入れ、それを炉内に投入して加熱し、200℃〜550℃の温度範囲において揮発した水分を電量滴定法により定量された値である。滴定溶液としては、例えば陰極液に三菱化学社製「アクアミクロンAX」、陽極液に「アクアミクロンCXU」を用いることができる。
以下本発明の実施例、比較例を挙げて更に詳しく説明する。
(1)球状シリカ粉末の製造
最外部より、可燃性ガス供給管、助燃性ガス供給管、金属シリコン粉末スラリー供給管の順に組まれた三重巻管構造のバーナーを製造炉の頂部に設置する一方、製造炉の下部がサイクロン等の分級及び捕集系(生成粉末をブロワーで吸引しバッグフィルターにて捕集)に接続されてなる装置を用い、球状シリカ粉末を製造した。なお、バーナーの外周には外周火炎を形成させる外周バーナーが更に3本設置されている。可燃性ガス供給管からLPGを7 Nm3/hr、助燃性ガス供給管から酸素を12 Nm3/hr供給して、製造炉内に高温火炎を形成した。金属シリコン粉末をメチルアルコールに分散させて調製した金属シリコンスラリーを、スラリーポンプを用いて、金属シリコン粉末スラリー供給管から火炎中に供給し、生成した球状シリカ粉末を粉体温度が110℃から200℃の状態でサイクロンまたはバグフィルターより捕集した。さらに捕集した球状シリカ粉末を大気雰囲気下(気温25℃、相対湿度60%)で160時間かけて40℃まで冷却した後、防湿アルミ袋に回収を行った。なお、球状シリカ粉末の平均粒径、比表面積の作り分けは、スラリー濃度の調整により、炉内の金属シリコン濃度を制御することで実施した。
(2)シリカ粒子表面のH2O密度および水素結合性OH基密度の調整
シリカ粉末のH2O密度および水素結合性OH基密度の調整は、日立アプライアンス社製「EC−45MHHP」を用いて、温度25℃、湿度60%の環境下に球状シリカ粉末を暴露し、暴露時間の調整により実施した。
シリカ粉末の物性評価方法を以下(1)〜(3)に示し、表1、2にまとめた。
(1)シリカ粒子表面のH2O密度、水素結合OH基密度評価
シリカ粒子の表面のH2O密度、水素結合OH基密度は、それぞれ上記記載の方法にて、三菱化学社製「CA−100」を用いて規定した温度範囲より発生する水分量を測定することで行った。なお、水素結合OH基密度は以下の式を用いて算出した。
単位比表面積あたりの水分量(μg/m2)=200℃〜550℃の温度領域で発生する水分量(μg)/(シリカ試料量(g)×比表面積(m2/g))
水素結合OH基密度(個/nm2)=単位比表面積あたりの水分量(μg/m2)×6.02×1023(個/mol)×2×10-6×10-18/18(g/mol)
[数値の説明]
6.02×1023(個/mol):アボガドロ数
2:OH基2分子の脱水により、H2O1分子が生成
10-6:μg→gへの単位換算
10-18:m2→nm2への単位換算
18(g/mol):水の分子量
(2)シリカ粉末の粒度評価
シリカ粉末の体積平均粒径はレーザー回折光散乱法に基づき測定し、粒度測定機として、ベックマン・コールター社製「モデルLS−230」を用いた。測定に際しては、溶媒には水を用い、前処理として、60秒間、超音波ホモジナイザーを用いて200Wの出力をかけて分散処理させる。また、PIDS(Polarization Intensity Differential Scattering)濃度を45〜55質量%になるように調製した。なお、屈折率には、用いる溶剤の屈折率を用い、粉末の屈折率については粉末の材質の屈折率を考慮した。たとえば、非晶質シリカについては屈折率を1.50として測定した。なお、測定した粒度分布は、粒子径チャンネルがlog(μm)=0.04の幅になるよう変換した。
(3)シリカ粉末の比表面積
シリカ粉末を1.0g計量し、測定用のセルに投入、前処理後、BET比表面積値を測定した。測定機はMACSORB社製「Macsorb HM model−1208」を使用した。以下に前処理条件を示す。
脱気温度:300℃
脱気時間:18分
冷却時間:4分
シリカ粉末の分散性評価方法を以下(1)、(2)に示し、評価結果を表3、4にまとめた。
(1)水またはMEKへの分散性評価
シリカ粉末を水またはメチルエチルケトン(MEK)溶媒中に添加し、上記の「(2)シリカ粉末の粒度評価」に記載の粒度測定において、超音波ホモジナイザーによる分散処理前後の体積平均径(D50)を測定し、以下を基準として実施した。
◎:D50(分散前)≦1.2×D50(分散後)
○:D50(分散前)≦1.5×D50(分散後)かつ>1.2×D50(分散後)
×:D50(分散前)>1.5×D50(分散後)
(2)樹脂への分散性評価
エポキシ樹脂として三菱化学社製、ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂タイプ「807」100質量部に対し、シリカ粉末を67質量部添加し、シンキー社製「ARE−310」自転公転混合機を用いて、以下の条件で処理し樹脂組成物を調製した。
回転数:2000rpm
自転:3分
公転:1分
樹脂組成物をJIS−5600−2−5に準拠して、幅90mm、長さ240mm、最大深さ100μmのグラインドゲージを用いることにより、分布図法にて樹脂への分散性を評価した。なお、本評価については、代表して実施例2、7、12、比較例2、7で用いたシリカ粉末に対して実施した。
◎:粒子が密集し始めた位置の目盛が10μm未満
○:粒子が密集し始めた位置の目盛が10μm以上20μm未満
×:粒子が密集し始めた位置の目盛が20μm以上
Figure 0006745005
Figure 0006745005
Figure 0006745005
Figure 0006745005
実施例、比較例の対比から明らかなように、本発明のシリカ粉末は水、溶剤、樹脂に対して、きわめて高い分散性を有していることが分かった。
本特性により、本発明のシリカ粉末及びそれを用いたスラリー、樹脂組成物は、例えば電子機器分野でプリント配線板等の用いられる絶縁層のフィラー用途として好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. 25℃から200℃に加熱した際に発生する水分量より算出される、シリカ粒子表面のH2O密度が5μg/m2以上80μg/m2以下であり、200℃から550℃に加熱した際の水分量により算出される水素結合OH基密度が3個/nm2以下であることを特徴とするシリカ粉末。
  2. シリカ粒子の比表面積が3m2/g以上50m2/g以下であること、
    レーザー回折式粒度分布測定機により算出される体積平均粒径が0.05μm以上2.0μm以下であること、および
    (水またはメチルエチルケトンに分散する前の平均粒径/分散後の平均粒径)の値が1.50以下であること
    のうちの一種以上を満たすことを特徴とする請求項1記載のシリカ粉末。
  3. 200℃から550℃に加熱した際の水分量により算出される水素結合OH基密度が0.5個/nm2以上、3個/nm2以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のシリカ粉末。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のシリカ粉末を含んだ樹脂組成物。
  5. 金属シリコンを加熱して反応させることにより、雰囲気の露点および水の沸点より高温の状態にある球状シリカ粉末を得る工程と、
    前記球状シリカ粉末を、雰囲気の露点および水の沸点より高温の状態で回収して、水が実質的に存在しない雰囲気下で、雰囲気の露点および水の沸点より低温の状態になるよう冷却する工程と、
    冷却された前記球状シリカ粉末の含むシリカ粒子表面の、25℃から200℃に加熱した際に発生する水分量より算出される2O密度が5μg/m2以上80μg/m2以下、かつ、200℃から550℃に加熱した際の水分量により算出される水素結合OH基密度が3個/nm2以下であるようにして、防湿環境中に保存する工程と
    を含むことを特徴とする、シリカ粉末の製造方法。
  6. 金属シリコンを加熱して反応させることにより、雰囲気の露点および水の沸点より高温の状態にある球状シリカ粉末を得る工程と、
    前記球状シリカ粉末を、雰囲気の露点および水の沸点より高温の状態で回収して、温度40℃以下且つ絶対湿度40g/m3以下の雰囲気下において、170時間よりも短い期間で冷却する工程と、
    冷却された前記球状シリカ粉末の含むシリカ粒子表面の、25℃から200℃に加熱した際に発生する水分量より算出される2O密度が5μg/m2以上80μg/m2以下、かつ、200℃から550℃に加熱した際の水分量により算出される水素結合OH基密度が3個/nm2以下であるようにして、防湿環境中に保存する工程と
    を含むことを特徴とする、シリカ粉末の製造方法。
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