JP6744234B2 - マレイミド樹脂組成物、プリプレグ及びその硬化物 - Google Patents
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Description
一方、低誘電特性以外にも、近年、鉛フリー半田の使用によるリフロー温度の上昇等の影響から、材料に対してより高い耐熱性が求められている。従来、このような用途には、主に紙を基材とした紙−フェノール樹脂、ガラス布を基材としたガラス布−エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられている。これらの熱硬化性樹脂は特有な架橋構造により高い耐熱性や寸法安定性等の特性を発現するため、電子部品などの高い信頼性が要求される分野において広く使われており、特に銅張積層板や層間絶縁材料においては、近年の高密度化への要求から、微細配線形成のための高い銅箔接着性や、ドリル又は打ち抜きにより穴あけなどの加工をする際の機械強度及び強靭性が必要とされている。エポキシ樹脂は機械強度及び耐熱性が比較的良好であるものの、近年のプリント配線板の高密度実装、高多層化構成にともなう耐熱性向上、基板の薄型化による樹脂の機械強度の向上及びCPUなどの高度な処理能力のある半導体チップは高分子材料で作られる積層板に搭載され、CPU等の素子の高速化が進み、クロック周波数が高くなるにつれ、信号伝搬遅延や伝送損失が問題となり、更に配線板に低誘電率化、低誘電正接化が求められるようになっている。
これらの問題を解決する手段として、エポキシ樹脂と同等の硬化プロセスで硬化可能で、耐熱性、低吸水特性、電気信頼性を併せもつ樹脂組成物の開発が行われている(特許文献2及び3)。しかしながら、耐熱性、及び誘電特性(比誘電率、誘電正接)などにおいてバランスがとれた硬化物特性を有する樹脂組成物の開発など、さらなる改良が求められている。
下記式(1)で表されるポリマレイミド樹脂(A)及び不飽和二重結合基含有化合物(B)を含有するマレイミド樹脂組成物、
[2]
不飽和二重結合基含有化合物(B)がエテニルベンゼン、エテニルベンゼン誘導体、ビニル化合物、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、及びビニルエーテル基を有する化合物、マレイミド誘導体、不飽和ポリエステルからなる群から選ばれる1種以上の化合物である前項[1]に記載のマレイミド樹脂組成物、
[3]
さらに触媒を含有する前項[1]又は[2]に記載のマレイミド樹脂組成物、
[4]
難燃剤及びフィラー、金属複合塩、活性炭、層状粘土鉱物、金属酸化物の充填剤等のいずれか一種以上を含有する前項[1]〜[3]のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂組成物、
[5]
前項[1]〜[4]のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂組成物をシート状の繊維基材に保持し、半硬化状態にあるプリプレグ、
[6]
前項[1]〜[5]のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂組成物の硬化物、
に関する。
式(1)のポリマレイミド樹脂を製造する場合、その前駆体として下記式(2)の化合物が必要になるが、例えば特許文献A(特開平3−100016号公報)及び特許文献B(特公平8−16151号公報)にはアニリン類とジハロゲノメチル化合物やジアルコキシメチル化合物との反応が記載されているが、これらと同様の方法を採用してアニリン類とビスハロゲノメチルビフェニル類又はビスアルコキシメチルビフェニル類とを反応させることにより式(2)の化合物が得られる。
使用されるビスハロゲノメチルビフェニル類またはビスアルコキシメチルビフェニル類としては、4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ブロモメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(フルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ヨードメチル)ビフェニル、4,4’−ジメトキシメチルビフェニル、4,4’−ジエトキシメチルビフェニル、4,4’−ジプロポキシメチルビフェニル、4,4’−ジイソプロポキシメチルビフェニル、4,4’−ジイソブトキシメチルビフェニル、4,4’−ジブトキシメチルビフェニル、4,4’−ジ−tert−ブトキシメチルビフェニルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。ビスハロゲノメチルビフェニル類またはビスアルコキシメチルビフェニル類の使用量は、使用されるアニリン類1モルに対して通常0.05〜0.8モルであり、好ましくは0.1〜0.6モルである。
反応は必要によりトルエン、キシレンなどの有機溶剤を使用して行っても、無溶剤で行っても良い。例えば、アニリン類と溶剤の混合溶液に酸性触媒を添加した後、触媒が水を含む場合は共沸により水を系内から除く。しかる後に40〜100℃、好ましくは50〜80℃でビスハロゲノメチルビフェニル類またはビスアルコキシメチルビフェニル類を1〜5時間、好ましくは2〜4時間かけて添加し、その後溶剤を系内から除きながら昇温して180〜240℃、好ましくは190〜220℃で5〜30時間、好ましくは10〜20時間反応を行う。反応終了後、アルカリ水溶液で酸性触媒を中和後、油層に非水溶性有機溶剤を加えて廃水が中性になるまで水洗を繰り返し、加熱減圧下で過剰のアニリン類や有機溶剤を留去することにより式(2)の化合物が得られる。前記特許文献B(特公平8−16151号公報)や特許文献2(特開2009−001783号公報)においては言及されていないが、この段階で副生成物であるジフェニルアミンは、触媒量・原料使用比率・温度・時間等により異なるが、通常樹脂中に2〜10重量%含まれる。ジフェニルアミンは、アニリンを留去する条件では除去できない。少なくともアニリンの沸点以上の温度での加熱減圧下での水蒸気や、大量の窒素ガス等の不活性ガスの吹き込みを行うことでジフェニルアミンを除去することができる。
また、式(1)のnの値は整数であり、1<nの平均値≦5を表す。nの値はポリマレイミド樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定により求められた重量平均分子量の値から算出することが出来るが、近似的には原料である式(2)で表されるアミン化合物のGPCの測定結果から算出したnの値とほぼ同等と考えることができる。
不飽和二重結合基含有化合物(B)の配合量は通常、重量比でポリマレイミド樹脂(A)の0.01〜10倍であり、好ましくは0.05〜5倍であり、特に好ましくは0.1〜2倍の範囲である。不飽和二重結合基含有化合物(B)の配合量がポリマレイミド樹脂(A)の0.01倍以下になると硬化性、誘電特性の向上が十分でない可能性があり、10倍以上になると耐熱性、密着性が低下してしまう可能性がある。
触媒又硬化促進剤は1種類以上を併用しても構わない。
触媒又は硬化促進剤(C)は少なすぎると硬化不良の原因になり、多すぎると樹脂組成物の硬化物性に悪影響を及ぼす恐れがある。そのため触媒(C)の配合量は、ポリマレイミド樹脂(A)と不飽和二重結合基含有化合物(B)成分の合計100重量部に対して0.01〜20重量%添加することが好ましい。
得られた樹脂組成物は粉砕後、タブレットマシーン等の成型機で円柱のタブレット状に成型、もしくは顆粒状の紛体、もしくは粉状の成型体とする、もしくはこれら組成物を表面支持体の上で溶融し0.05mm〜10mmの厚みのシート状に成型し、マレイミド樹脂組成物成型体とすることもできる。得られた成型体は0〜20℃でべたつきのない成型体となり、−25〜0℃で1週間以上保管しても流動性、硬化性をほとんど低下させない。
得られた成型体についてトランスファー成型機、コンプレッション成型機にて硬化物に成型することができる。
また、前記ワニスを、強化繊維に含浸させて加熱乾燥させることにより本発明のプリプレグを得ることもできる。
上記のプリプレグを所望の形に裁断、必要により銅箔などと積層後、積層物にプレス成形法やオートクレーブ成形法、シートワインディング成形法などで圧力をかけながら積層板用エポキシ樹脂組成物を加熱硬化させることにより積層板を得ることができる。
更に、表面に銅箔を重ねてできた積層板に回路を形成し、その上にプリプレグや銅箔等を重ねて上記の操作を繰り返して多層の回路基板を得ることができる。
以下に実施例で用いた各種分析方法について記載する。
エポキシ当量: JIS K 7236 (ISO 3001) に準拠
・ICI溶融粘度: JIS K 7117−2 (ISO 3219) に準拠
・軟化点: JIS K 7234 に準拠
・全塩素: JIS K 7243−3 (ISO 21672−3) に準拠
・鉄分: ICP発光分光分析
・GPC:
解析条件
カラム(Shodex KF−603、KF−602x2、KF−601x2)
連結溶離液はテトラヒドロフラン
流速は0.5ml/min.
カラム温度は40℃
検出:RI(示差屈折検出器)
・HPLC:
解析条件
カラム :Inertsil ODS−2(ジーエルサイエンス)
検出器 :UV274nm
温度 :40℃溶離液 :アセトニトリル/水
流量 :1.0ml/min
注入量 :5μl (濃度: 約10mg/6ml)
グラジエントプログラム
アセトニトリル/水
スタート 30/70 グラジエント → 28分後 100/0 そのまま保持
・硬化完了に判断:得られた硬化物をMDSC測定による発熱ピークの有無の測定。
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコにアニリン372部とトルエン200部を仕込み、室温で35%塩酸146部を1時間で滴下した。滴下終了後加熱して共沸してくる水とトルエンを冷却・分液した後、有機層であるトルエンだけを系内に戻して脱水を行った。次いで4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル125部を60〜70℃に保ちながら1時間かけて添加し、更に同温度で2時間反応を行った。反応終了後、昇温をしながらトルエンを留去して系内を195〜200℃とし、この温度で15時間反応をした。その後冷却しながら30%水酸化ナトリウム水溶液330部を系内が激しく還流しないようにゆっくりと滴下し、80℃以下で昇温時に留去したトルエンを系内に戻し、70℃〜80℃で静置した。分離した下層の水層を除去し、反応液の水洗を洗浄液が中性になるまで繰り返した。次いでロータリーエバポレーターで油層から加熱減圧下(200℃、0.6KPa)において過剰のアニリンとトルエンを留去することにより芳香族アミン樹脂(a1)173部を得た。芳香族アミン樹脂(a1)中のジフェニルアミンは2.0%であった。
得られた樹脂を、再びロータリーエバポレーターで加熱減圧下(200℃、4KPa)において水蒸気吹き込みの代わりに水を少量づつ滴下した。その結果、芳香族アミン樹脂(A1)166部を得た。得られた芳香族アミン樹脂(A1)の軟化点は56℃、溶融粘度は0.035Pa・s、ジフェニルアミンは0.1%以下であった。
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコに無水マレイン酸147部とトルエン300部を仕込み、加熱して共沸してくる水とトルエンを冷却・分液した後、有機層であるトルエンだけを系内に戻して脱水を行った。次に、合成例1で得られた芳香族アミン樹脂(A1)195部をN−メチル−2−ピロリドン195部に溶解した樹脂溶液を、系内を80〜85℃に保ちながら1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で2時間反応を行い、p−トルエンスルホン酸3部を加えて、還流条件で共沸してくる縮合水とトルエンを冷却・分液した後、有機層であるトルエンだけを系内に戻して脱水を行いながら20時間反応を行った。反応終了後、トルエンを120部追加し、水洗を繰り返してp−トルエンスルホン酸及び過剰の無水マレイン酸を除去し、加熱して共沸により水を系内から除いた。次いで反応溶液を濃縮して、マレイミド樹脂(M1)を70%含有する樹脂溶液を得た。
[ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシアクリレートの合成]
ビスフェノールA型エポキシ樹脂282.5g(製品名:RE−310S、日本化薬株式会社製)をトルエン266.8gに溶解し、これに重合禁止剤としてジブチルヒドロキシトルエン0.8gを加え、60℃まで昇温した。その後、エポキシ基の100%当量のアクリル酸117.5gを加え更に80℃まで昇温し、これに反応触媒であるトリメチルアンモニウムクロライド0.6gを添加して、98℃で約30時間攪拌し、反応液を得た。この反応液を水洗し、トルエンを留去することにより、目的とするビスフェノールA型のエポキシアクリレート(B3)395gを得た。
[ビスフェノールFエポキシ樹脂のエポキシアクリレートの合成]
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(RE−304S、エポキシ当量160g/eq、日本化薬株式会社製)68.9gをトルエン66.7gに溶解し、これに重合禁止剤としてジブチルヒドロキシトルエン1500ppmを加え、60℃まで昇温した。その後、アクリル酸31.1gを加え更に80℃まで昇温し、これに反応触媒であるトリメチルアンモニウムクロライド1500ppmを添加して、98℃で約30時間攪拌した。得られた反応液を水洗し、トルエンを留去することにより、ビスフェノールFエポキシのエポキシアクリレート(B4)を得た。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を72重量部、成分(B)としてスチレン(B1:和光純薬製 試薬)29重量部、触媒としてトリフェニルホスフィン(TPP 純正化学製 試薬)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を72重量部、成分(B)としてスチレン(B1:和光純薬性 試薬)29重量部、触媒としてジクミルミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を78重量部、成分(B)としてジペンタエリスリトール(B2:和光純薬性 試薬)23重量部、触媒としてDCP (化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を64重量部、成分(B)として合成例3で得られたアクリル化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(B3)35重量部、触媒としてTPP(純正化学製 試薬)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を64重量部、成分(B)として合成例3で得られたアクリル化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(B3)35重量部、触媒としてDCP (化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を67重量部、成分(B)として合成例4で得られたビスフェノールFエポキシのエポキシアクリレート(B4)32重量部、触媒としてDCP (化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を67重量部、成分(B)として合成例4で得られたビスフェノールFエポキシのエポキシアクリレート(B4)35重量部、触媒としてTPP(化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を67重量部、成分(B)としてスチレン(B1:和光純薬製 試薬)15重量部、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン(B5:東京化成工業株式会社、試薬)12重量部、触媒としてDCP (化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を67重量部、成分(B)としてスチレン(B1:和光純薬製 試薬)15重量部、ジエチレングリコールジビニルエーテル(B6:東京化成工業株式会社、試薬)12重量部、触媒としてDCP (化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を67重量部、成分(B)としてスチレン(B1:和光純薬製 試薬)15重量部、成分(B)としてジエチレングリコールジビニルエーテル(B6:東京化成工業株式会社、試薬)12重量部、触媒としてTPP(化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。
エポキシ樹脂1(EP1:日本化薬製 NC−3000 エポキシ当量277g/eq. 軟化点57.5℃)を72部、フェノールノボラック(P−2 明和化成製 H−1、水酸基当量106g/eq.)27重量部、触媒としてTPP(C1 純正化学 試薬)1重量部を配合しミキシングロールで混ミキシングロールを用いて均一に混合・混練し、エポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物をタブレット化後、トランスファー成形で樹脂成形体を調製し、硬化条件180℃×2時間で硬化させた。
エポキシ樹脂2(EP2:日本化薬製 EPPN−502H エポキシ当量169g/eq. 軟化点67.5℃ という。)を61部、フェノールノボラック(P−2 明和化成製 H−1、水酸基当量106g/eq.)38重量部、触媒としてTPP(C1 純正化学 試薬)1重量部を配合しミキシングロールで混ミキシングロールを用いて均一に混合・混練し、エポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物をタブレット化後、トランスファー成形で樹脂成形体を調製し、硬化条件180℃×2時間で硬化させた。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を96重量部、触媒としてトリフェニルホスフィン(TPP 純正化学 試薬)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、硬化条件180℃×2時間で硬化させ、比較用の硬化物を得た。
合成例2で得られたマレイミド樹脂(M1)を96重量部、触媒としてジクミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、マレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を硬化条件180℃×2時間で硬化させ、比較用の硬化物を得た。
・解析条件
解析モード:MDSC測定
測定器:Q2000 TA−instruments社製、
昇温速度:3℃/min
なお、180℃で硬化可能な樹脂組成、すなわち180℃で硬化した樹脂組成とは硬化性樹脂組成物中の硬化性樹脂成分が有する官能基の反応が実質的に完結した状態を意味し、例えば、示差走査熱量測定(DSC)装置により硬化時の反応による発熱量を測定することにより評価することができる。具体的には、この発熱量がほとんど検出されない状態を指すものである。
実施例1と実施例2で得られた本発明の硬化物及び比較例2と3で得られた比較用の硬化物について、下記の条件で硬化物性を測定した。結果を表2に示す。
動的粘弾性測定器:TA−instruments製、Q−800
測定温度範囲:30℃〜280℃
温速度:2℃/min
試験片サイズ:5mm×50mmに切り出した物を使用した(厚みは約800μm)。
・誘電率及び誘電正接:(空洞共振機 Agilent Technologies社製)K6991に準拠して1GHzにおいて測定
・吸水率:100℃×24h 浸漬させた硬化物の重量増加%
Claims (4)
- さらに触媒を含有する請求項1に記載のマレイミド樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載のマレイミド樹脂組成物をシート状の繊維基材に保持し、半硬化状態にあるプリプレグ。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂組成物の硬化物。
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JP2017137492A (ja) | 2017-08-10 |
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