JP6743731B2 - 透明導電性フィルム積層体、透明導電性フィルムの製造方法およびタッチセンサーパネルの製造方法 - Google Patents

透明導電性フィルム積層体、透明導電性フィルムの製造方法およびタッチセンサーパネルの製造方法 Download PDF

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本発明は、例えばタッチセンサーパネルの製造に用いられる透明導電性フィルム積層体と、その透明導電性フィルム積層体を用いた透明導電性フィルムの製造方法と、上記タッチセンサーパネルの製造方法とに関するものである。
タッチセンサーパネル等に用いられる透明導電性フィルムは、例えば真空装置において、図11に示すように、ロールから繰り出されるフィルム基材101を冷却ドラム102で冷却しながら、スパッタリング等により、フィルム基材101上に透明導電膜を成膜することによって製造される。
このようにして製造される透明導電性フィルムにおいて、近年では、フィルム基材101の薄膜化が進んでいる。フィルム基材101が薄くなると、フィルム基材101が搬送中に破断しやすくなり、そのフィルム基材101を含む透明導電性フィルムも搬送中に破断しやすくなる。
この点、例えば特許文献1では、保護フィルム上に透明導電性フィルムを積層した積層体が提案されている。保護フィルムを用いることにより、積層体全体にコシ(剛性)を付与することができるため、透明導電性フィルムの搬送中の破断を抑えることができると考えられる。また、特許文献1では、上記の保護フィルムにおいて、透明導電性フィルムとは反対側の面に、表面凹凸を形成している。上記の表面凹凸は、アンチブロッキング性(積層体を巻き取ったときのフィルム同士の貼り付きを防止する機能)を発揮するため、破断の起点となりやすいアンチブロッキング層(例えば任意の粒子を添加した樹脂層)を保護フィルムに設けることなく、巻き取り時のブロッキングを抑えるようにしている。つまり、アンチブロッキング層を設けることによる破断も抑えられる。
一方、透明導電膜が成膜されるフィルム基材と保護フィルムとを積層した積層体において、フィルム基材として例えばシクロオレフィン系樹脂を用い、保護フィルムとしてPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂を用いると、透明導電膜の加熱加工後に、両者の熱収縮率や線膨張係数の違いにより、積層体にカールが生じ、その後の搬送に支障をきたす。そこで、特許文献2では、保護フィルム上に、粘着剤層、フィルム基材および透明導電膜をこの順で有する構成において、フィルム基材としてシクロオレフィン系樹脂を用い、保護フィルムとしてポリカーボネート系樹脂を用いることで、過剰な熱収縮を抑制し、積層体にカールが生じるのを抑えるよう試みている。
特開2016−107504号公報(請求項1、2、段落〔0004〕、〔0008〕〜〔0011〕、図1等参照) 特開2016−107503号公報(請求項1、5、段落〔0006〕、〔0008〕〜〔0013〕、図1等参照)
ところで、透明導電膜を成膜するまでのフィルム基材の搬送中の破断防止については、特許文献1では一切検討されていないが、例えば、保護フィルム上に粘着剤層を介して薄型のフィルム基材を積層し、真空プロセスによって上記フィルム基材上に透明導電膜を成膜することにより、フィルム基材が保護フィルムによって補強されるため、フィルム基材の搬送中の破断を防止できるとも考えられる。そして、この方法において、特許文献2のように、フィルム基材としてシクロオレフィン系樹脂を用い、保護フィルムとしてポリカーボネート系樹脂を用いることで、真空プロセスでのフィルム基材および保護フィルムの過剰な熱収縮を抑えて、積層体のカールを抑えることができるとも考えられる。
しかし、真空プロセスでは、積層体において透明導電膜の成膜側が高温となり、冷却ドラム側が低温となって温度差が大きく、透明導電膜側のフィルム基材と冷却ドラム側の保護フィルムとで熱収縮の度合いに大きな差が生じる。このため、フィルム基材および保護フィルムを構成する各樹脂として、熱収縮率の近い樹脂を選択しただけでは、積層体のカールの抑制が不十分である。したがって、例えば、熱収縮しようとしても物理的に収縮できない、あるいはその収縮を物理的に抑えることができるような構造を積層体が有していることが望ましいが、このような構造はこれまで全く提案されていない。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、熱収縮を物理的に抑えることができるような構造を採用することにより、カールを十分に抑えることができる透明導電性フィルム積層体、透明導電性フィルムの製造方法、およびタッチセンサーパネルの製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の製造方法によって達成される。
1.保護フィルム上に、粘着剤層、フィルム基材および透明導電膜をこの順で有する透明導電性フィルム積層体であって、
前記フィルム基材および前記保護フィルムの少なくとも一方は、幅手方向の一方の最端部および他方の最端部からそれぞれ前記幅手方向の内側100mmまでの各端部領域における前記粘着剤層側の面に、凹凸部を有しており、
前記各端部領域における前記凹凸部の表面の実効粗さRxは、0.1〜20μmであり、
前記粘着剤層は、前記幅手方向において、一方の端部領域の凹凸部と、他方の端部領域の凹凸部との間で、前記一方の端部領域の凹凸部との離間距離が0〜10mmとなる位置から、前記他方の端部領域の凹凸部との離間距離が0〜10mmとなる位置にわたって設けられていることを特徴とする透明導電性フィルム積層体。
2.前記フィルム基材が、前記粘着剤層側の面に前記凹凸部を有していることを特徴とする前記1に記載の透明導電性フィルム積層体。
3.前記フィルム基材および前記保護フィルムは、同種の樹脂で構成されていることを特徴とする前記1または2に記載の透明導電性フィルム積層体。
4.前記1から3のいずれかに記載の透明導電性フィルム積層体の前記透明導電膜を加工する加工工程と、
前記透明導電性フィルム積層体から前記保護フィルムを剥離して透明導電性フィルムを取得する工程とを含むことを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法。
5.前記4に記載の製造方法によって製造された透明導電性フィルムを2枚用い、各透明導電性フィルムの透明導電膜が接着層側となるように、透明基板上に、一方の透明導電性フィルム、前記接着層、他方の透明導電性フィルムをこの順で積層する工程を含むことを特徴とするタッチセンサーパネルの製造方法。
上記の透明導電性フィルム積層体の構成によれば、フィルム基材および保護フィルムの少なくとも一方は、幅手方向の各端部領域における粘着剤層側の面に、凹凸部を有している。そして、粘着剤層は、幅手方向において、一方の端部領域の凹凸部と、他方の端部領域の凹凸部との間で、一方の端部領域の凹凸部との離間距離が0〜10mmとなる位置から、他方の端部領域の凹凸部との離間距離が0〜10mmとなる位置にわたって設けられている。これにより、該積層体が熱収縮するような環境に置かれても、凹凸部が粘着剤層の端部に衝突し、収縮を物理的に抑えることが可能となる。その結果、積層体の熱収縮によるカールを十分に抑えることが可能となる。
本発明の実施の形態に係るタッチパネル表示装置の概略の構成を示す断面図である。 上記タッチパネル表示装置のタッチセンサーパネルの製造に用いられる透明導電性フィルム積層体の一構成例を示す断面図である。 上記透明導電性フィルム積層体を用いて上記タッチセンサーパネルを製造する製造工程の流れを示すフローチャートである。 上記透明導電性フィルム積層体の他の構成を示す断面図である。 上記透明導電性フィルム積層体のさらに他の構成を示す断面図である。 上記透明導電性フィルム積層体のさらに他の構成を示す断面図である。 上記透明導電性フィルム積層体のさらに他の構成を示す断面図である。 上記透明導電性フィルム積層体のさらに他の構成を示す断面図である。 光学フィルムの製造装置の概略の構成を示す説明図である。 上記光学フィルムの製造工程の流れを示すフローチャートである。 真空プロセスによってフィルム基材上に透明導電膜を成膜する様子を模式的に示す説明図である。
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、本明細書において、数値範囲をA〜Bと表記した場合、その数値範囲に下限Aおよび上限Bの値は含まれるものとする。
〔タッチパネル表示装置〕
図1は、本実施形態のタッチパネル表示装置1の概略の構成を示す断面図である。タッチパネル表示装置1は、表示部2上にタッチセンサーパネル3を有して構成されている。表示部2は、例えば液晶表示装置で構成されているが、OLED(Organic light-Emitting Diode)とも呼ばれる有機EL(Electro-Luminescence)表示装置など、他の表示装置で構成されていてもよい。
タッチセンサーパネル3は、透明基板としてのガラス基板11上に、透明導電性フィルム12、接着層としての光学粘着フィルム13、透明導電性フィルム12をこの順で積層して構成されている。各透明導電性フィルム12は、粘着剤層15、フィルム基材16および透明導電膜17をこの順で積層して構成されている。一方の透明導電性フィルム12は、粘着剤層15がガラス基板11側となり、透明導電膜17が光学粘着フィルム13側となるように位置している。他方の透明導電性フィルム12は、粘着剤層15が表示部2側となり、透明導電膜17が光学粘着フィルム13側となるように位置している。
各透明導電性フィルム12は、図2に示す透明導電性フィルム積層体10から、保護フィルム14を剥離することによって得られる。
〔透明導電性フィルム積層体の概要〕
図2は、透明導電性フィルム積層体10の一構成例を示す断面図である。透明導電性フィルム積層体10は、保護フィルム14上に透明導電性フィルム12を有している。透明導電性フィルム12は、保護フィルム14側から、粘着剤層15、フィルム基材16および透明導電膜17をこの順で有している。なお、透明導電性フィルム12は、フィルム基材16の少なくとも一方の面に硬化樹脂層を有する構成であってもよい。
上記の透明導電性フィルム積層体10は、真空装置内で、フィルム基材16を、粘着剤層15を介して保護フィルム14上に積層した状態で搬送し、フィルム基材16上に、スパッタリングや蒸着などの真空プロセスによって透明導電膜17を成膜することによって得られる。
〔透明導電性フィルム積層体を用いたタッチセンサーパネルの製造方法〕
図3は、透明導電性フィルム積層体10を用いてタッチセンサーパネル3を製造する製造工程の流れを示すフローチャートである。タッチセンサーパネル3の製造方法は、透明導電性フィルム製造工程(S1)と、積層工程(S2)とを含む。
S1の透明導電性フィルム製造工程は、さらに、加工工程(S11)と、剥離工程(S12)とを含む。S11の加工工程では、透明導電性フィルム積層体10の透明導電膜17を加工する。この加工工程は、加熱によって透明導電膜17の導電材料を結晶化させる結晶化工程を含む。なお、上記加工工程は、上記結晶化工程の後、透明導電膜17をエッチングして所望の形状にパターニングするパターニング工程を含んでいてもよい。
S12の剥離工程では、透明導電性フィルム積層体10から保護フィルム14を剥離する。これにより、フィルム基材16の一方の面に加工された透明導電膜17を有し、他方の面に粘着剤層15を有する透明導電性フィルム12を取得することができる。なお、透明導電性フィルム積層体10から保護フィルム14を粘着剤層15とともに剥離して透明導電性フィルム12を得るようにしてもよい。この場合は、フィルム基材16上に透明導電膜17を有する透明導電性フィルム12を得ることができる。
S2の積層工程では、S1の工程によって製造される透明導電性フィルム12を2枚用い、図1で示したように、各透明導電性フィルム12の透明導電膜17が光学粘着フィルム13側となるように、ガラス基板11上に、一方の透明導電性フィルム12、光学粘着フィルム13、他方の透明導電性フィルム12をこの順で積層する。これにより、タッチセンサーパネル3が得られる。
〔透明導電性フィルム積層体の詳細な構成〕
以下、上記した透明導電性フィルム積層体10の詳細な構成について、図2に基づいて説明する。なお、本実施形態の透明導電性フィルム積層体10は長尺状であり、フィルム面内で長手方向に垂直な方向を幅手方向とする。また、透明導電性フィルム積層体10を構成する各フィルム(透明導電性フィルム12、保護フィルム14、フィルム基材16)についても同様に、フィルム面内で長手方向に垂直な方向を幅手方向とする。なお、長尺状の透明導電性フィルム積層体10は、巻芯に巻き取られた状態で保管または搬送されるため、各フィルムの幅手方向は、透明導電性フィルム積層体10を巻き取ったときの巻芯方向に沿う方向であるとも言える。
保護フィルム14およびフィルム基材16は、両方とも、粘着剤層15側の面に凹凸部を有している。より詳しくは、保護フィルム14は、幅手方向の一方の最端部から幅手方向の内側100mmまでの第1の端部領域R1における粘着剤層15側の面14aに、第1の凹凸部14Pを有しているとともに、幅手方向の他方の最端部から幅手方向の内側100mmまでの第2の端部領域R2における粘着剤層15側の面14aに、第2の凹凸部14Pを有している。また、フィルム基材16は、第1の端部領域R1における粘着剤層15側の面16aに、第1の凹凸部16Pを有しているとともに、第2の端部領域R2における粘着剤層15側の面16aに、第2の凹凸部16Pを有している。第1の凹凸部14P・16Pおよび第2の凹凸部14P・16Pは、同図の例では、第1の端部領域R1および第2の端部領域R2の一部(例えば幅手方向の最端部を除く部位)に形成されている。なお、第1の端部領域R1および第2の端部領域R2の幅は、フィルムの幅手最端部から100mm以下の範囲で適宜設定されればよい。
なお、以下では、第1の凹凸部14Pおよび/または第2の凹凸部14Pのことを、単に凹凸部14Pとも称し、第1の凹凸部16Pおよび/または第2の凹凸部16Pのことを、単に凹凸部16Pとも称する。
凹凸部14P・16Pの表面の実効粗さRxは、0.1〜20μmである。上記の実効粗さRxは、例えば接触式膜厚計(ミツトヨ社製)を用いて、押し込み圧4kPaにて、保護フィルム14の凹凸部14Pを有した部分を測定した値(膜厚d1)と保護フィルム14の面14aを有した部分を測定した値(膜厚d2)との差により、また、フィルム基材16の凹凸部16Pを有した部分を測定した値(膜厚d3)とフィルム基材の面16aを有した部分を測定した値(膜厚d4)との差により、求めることができる。すなわち、Rx(μm)=d1(μm)−d2(μm)、または、Rx(μm)=d3(μm)−d4(μm)である。
このような凹凸部14P・16Pは、保護フィルム14およびフィルム基材16の製膜工程(例えば後述する溶液流延製膜法による製膜工程)において、製膜されたフィルムの幅手方向の端部にエンボスローラーを押し付けて形成されてもよいし、インクジェット法によって硬化材料の液滴を上記端部に吐出し、これを硬化(例えば紫外線硬化)させることによって形成されてもよい。
保護フィルム14とフィルム基材16との間に位置する粘着剤層15は、幅手方向において、一方の第1の端部領域R1の第1の凹凸部14P・16Pと、他方の第2の端部領域R2の第2の凹凸部14P・16Pとの間に位置している。より詳しくは、粘着剤層15は、幅手方向において、第1の凹凸部14P・16Pとの離間距離が0mmとなる位置Aから、第2の凹凸部14P・16Pとの離間距離が0mmとなる位置Aにわたって連続して(分離されずに)設けられている。したがって、粘着剤層15は、凹凸部14P・16Pとは重なっていない。
上記の離間距離は、後述する本実施形態の作用効果を発現する観点から、0〜10mmの間で適宜設定可能である。図4は、上記の離間距離をD(mm)として、D≠0mmのときの、凹凸部14P・16Pと粘着剤層15との位置関係を示している。したがって、以上のことをまとめると、粘着剤層15は、幅手方向において、一方の第1の端部領域R1の第1の凹凸部14P・16Pと、他方の第2の端部領域R2の第2の凹凸部14P・16Pとの間で、第1の凹凸部14P・16Pとの離間距離Dが0〜10mmとなる位置Aから、第2の凹凸部14P・16Pとの離間距離Dが0〜10mmとなる位置Aにわたって連続して設けられていると言うことができる。
上記のように、粘着剤層15が保護フィルム14とフィルム基材16との間で、位置Aから位置Aにわたって設けられていることにより、真空プロセスでの透明導電膜17の成膜時や、その後の透明導電膜17の加工工程(S11等)のように、透明導電性フィルム積層体10が熱収縮するような環境にあり、保護フィルム14およびフィルム基材16が幅手方向に熱収縮しようとしても、凹凸部14P・16Pがそれよりも幅手方向の内側に位置する粘着剤層15の端部に衝突する。これにより、保護フィルム14およびフィルム基材16の熱収縮を物理的に抑えることが可能となり、保護フィルム14およびフィルム基材16の熱収縮の差(寸法変動の差)に起因する透明導電性フィルム積層体10のカールを十分に抑えることが可能となる。したがって、その後の透明導電性フィルム積層体10のカールによる搬送不良を低減することが可能となり、透明導電性フィルム積層体10を安定かつ連続して生産することが可能となる。
特に、幅手方向において、凹凸部14P・16Pと粘着剤層15との離間距離Dが0〜10mmであるため、粘着剤層15の端部への凹凸部14P・16Pの衝突によって、保護フィルム14およびフィルム基材16の熱収縮を抑える効果を確実に発現させることができる。なお、上記の作用効果を確実に発現する観点から、離間距離Dは小さいほうが好ましい。より具体的には、D=0〜5mmであることが好ましく、D=0mmであることがより好ましい(図2参照)。
また、凹凸部14P・16Pの表面の実効粗さRxが、0.1μm未満であると、凹凸部14P・16Pの表面が平面に近づくため、凹凸部14P・16Pを粘着剤層15の端部に衝突させることによって得られる効果(熱収縮を抑える効果)の発現が不十分になるおそれがある。一方、凹凸部14P・16Pの表面の実効粗さRxが、20μmを超えると、保護フィルム14上に粘着剤層15を介してフィルム基材16を保持するために、粘着剤層15の厚さを増大させることが必要となる。これは図1で示したタッチセンサーパネル3の厚さの増大を招くため、好ましくはない。以上のことを考慮して、本実施形態では、凹凸部14P・16Pの表面の実効粗さRxを、0.1〜20μmの範囲に設定している。なお、上記実効粗さRxの好ましい範囲は、0.5〜10μmであり、より好ましい範囲は、1〜5μmである。
また、本実施形態の透明導電性フィルム12の製造方法は、図3で示したように、透明導電性フィルム積層体10の透明導電膜17を加工する加工工程(S11)と、透明導電性フィルム積層体10から保護フィルム14を剥離して透明導電性フィルム12を取得する剥離工程(S12)とを含む。上記した透明導電性フィルム積層体10の構成によれば、保護フィルム14およびフィルム基材16の熱収縮による透明導電性フィルム積層体10のカールを抑えて搬送不良を低減できるため、上記各工程を経て、透明導電性フィルム12を安定して取得することができる。
また、本実施形態のタッチセンサーパネル3の製造方法は、上記加工工程および上記剥離工程を含む製造方法によって取得される透明導電性フィルム12を2枚用い、各透明導電性フィルム12の透明導電膜17が光学粘着フィルム13側となるように、ガラス基板11上に、一方の透明導電性フィルム12、光学粘着フィルム13、他方の透明導電性フィルム12をこの順で積層する積層工程(S2)を含む。上記した透明導電性フィルム12の製造方法によれば、透明導電性フィルム12を安定して取得できるため、その透明導電性フィルム12を用いてタッチセンサーパネル3を安定して製造でき、その生産性を向上させることができる。
ところで、保護フィルム14およびフィルム基材16が異種材料で構成されていると、熱収縮率や線膨張係数などの特性の違いにより、透明導電膜17の成膜時の真空プロセスにおいて、フィルム基材16よりも冷却ドラム側の保護フィルム14の収縮が、同種材料の場合よりもさらに大きくなり、透明導電性フィルム積層体10のカールが生じやすくなる。このため、透明導電性フィルム積層体10のカールを確実に抑える観点からは、保護フィルム14およびフィルム基材16は、同種の樹脂で構成されていることが好ましい。例えば、保護フィルム14およびフィルム基材16は両方とも、シクロオレフィン系樹脂で構成されていることが好ましい。
〔透明導電性フィルム積層体の他の構成〕
図5は、透明導電性フィルム積層体10の他の構成を示す断面図である。透明導電性フィルム積層体10において、保護フィルム14およびフィルム基材16のうち、フィルム基材16のみが、凹凸部16Pを有していてもよい。つまり、フィルム基材16は、第1の端部領域R1における粘着剤層15側の面16aに、第1の凹凸部16Pを有し、第2の端部領域R2における粘着剤層15側の面16aに、第2の凹凸部16Pを有していてもよい。この場合、フィルム基材16が幅手方向に熱収縮しようとしても、第1の凹凸部16Pおよび第2の凹凸部16Pが粘着剤層15の端部に衝突してフィルム基材16の熱収縮を物理的に抑えることができるため、フィルム基材16の熱収縮による透明導電性フィルム積層体10のカールを抑えることができる。
図6は、透明導電性フィルム積層体10のさらに他の構成を示す断面図である。透明導電性フィルム積層体10において、保護フィルム14およびフィルム基材16のうち、保護フィルム14のみが、凹凸部14Pを有していてもよい。つまり、保護フィルム14は、第1の端部領域R1における粘着剤層15側の面14aに、第1の凹凸部14Pを有し、第2の端部領域R2における粘着剤層15側の面14aに、第2の凹凸部14Pを有していてもよい。この場合、保護フィルム14が幅手方向に熱収縮しようとしても、第1の凹凸部14Pおよび第2の凹凸部14Pが粘着剤層15の端部に衝突して保護フィルム14の熱収縮を物理的に抑えることができるため、保護フィルム14の熱収縮による透明導電性フィルム積層体10のカールを抑えることができる。
図7は、透明導電性フィルム積層体10のさらに他の構成を示す断面図である。保護フィルム14およびフィルム基材16の粘着剤層15側の面14a・16aに形成される凹凸部14P・16Pは、第1の端部領域R1および第2の端部領域R2の幅手方向の全体にわたって形成されていてもよい。
図8は、透明導電性フィルム積層体10のさらに他の構成を示す断面図である。透明導電性フィルム積層体10において、保護フィルム14は、粘着剤層15側の面14aに凹凸部14Pを有する一方、フィルム基材16は、粘着剤層15とは反対側の面16bに凹凸部16P’を有していてもよい。つまり、フィルム基材16は、第1の端部領域R1における面16bに、第1の凹凸部16P’を有し、第2の端部領域R2における面16bに、第2の凹凸部16P’を有していてもよい。この構成であっても、第1の凹凸部14Pおよび第2の凹凸部14Pの間に粘着剤層15が位置するため、図6の構成の場合と同様に、保護フィルム14が幅手方向に熱収縮しようとしても、第1の凹凸部14Pおよび第2の凹凸部14Pが粘着剤層15の端部に衝突して保護フィルム14の熱収縮を物理的に抑えることができる。これにより、保護フィルム14の熱収縮による透明導電性フィルム積層体10のカールを抑えることができる。
〔各層の材料等について〕
次に、透明導電性フィルム積層体を構成する各層の材料等について説明する。
<透明導電性フィルム>
(フィルム基材)
フィルム基材は、特に制限されないが、透明性を有する各種のプラスチックフィルムが用いられる。当該プラスチックフィルムは、例えば、その材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂(PC)、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、シクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。中でも、フィルム基材は、シクロオレフィン系樹脂またはポリカーボネート系樹脂で形成されることが、光学特性の制御が容易な点で好ましい。
シクロオレフィン系樹脂としては、環状オレフィン(シクロオレフィン)からなるモノマーのユニットを有する樹脂であれば特に限定されるものではない。フィルム基材に用いられるシクロオレフィン系樹脂としては、シクロオレフィンポリマー(COP)またはシクロオレフィンコポリマー(COC)のいずれであってもよい。シクロオレフィンコポリマーとは、環状オレフィンとエチレン等のオレフィンとの共重合体である非結晶性の環状オレフィン系樹脂のことをいう。
上記環状オレフィンとしては、多環式の環状オレフィンと単環式の環状オレフィンとが存在している。かかる多環式の環状オレフィンとしては、ノルボルネン、メチルノルボルネン、ジメチルノルボルネン、エチルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブチルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン、メチルジシクロペンタジエン、ジメチルジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、メチルテトラシクロドデセン、ジメチルシクロテトラドデセン、トリシクロペンタジエン、テトラシクロペンタジエンなどが挙げられる。また、単環式の環状オレフィンとしては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロオクテン、シクロオクタジエン、シクロオクタトリエン、シクロドデカトリエンなどが挙げられる。
シクロオレフィン系樹脂は、市販品としても入手可能であり、例えば、日本ゼオン社製「ZEONOR」、JSR社製「ARTON」、ポリプラスチック社製「TOPAS」、三井化学社製「APEL」などが挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂は、特に限定されないが、例えば、脂肪族ポリカーボネート、芳香族ポリカーボネート、脂肪族−芳香族ポリカーボネートなどが挙げられる。具体的には、例えば、ビスフェノール類を用いたポリカーボネート(PC)としてビスフェノールAポリカーボネート、分岐ビスフェノールAポリカーボネート、発砲ポリカーボネート、コポリカーボネート、ブロックコポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリホスホネートカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(CR−39)などが挙げられる。ポリカーボネート系樹脂には、ビスフェノールAポリカーボネートブレンド、ポリエステルブレンド、ABSブレンド、ポリオレフィンブレンド、スチレン−無水マレイン酸共重合体ブレンドのような他成分とブレンドしたものも含まれる。ポリカーボネート樹脂の市販品としては、恵和社製「オプコン」、帝人社製「パンライト」、三菱ガス化学製「ユーピロン(紫外線吸収剤含有ポリカーボネート)」等が挙げられる。
フィルム基材には、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や下塗り処理を施して、フィルム基材上に形成される透明導電膜との密着性を向上させるようにしてもよい。また、透明導電膜を形成する前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄などにより、フィルム基材表面を除塵、清浄化してもよい。
フィルム基材の厚みは、10〜150μmの範囲内であることが好ましく、15〜100μmの範囲内であることがより好ましく、15〜40μmの範囲内であることが更に好ましい。フィルム基材の厚みが上記範囲の下限未満であると、機械的強度が不足して破断が生じやすくなり、厚みが上記範囲の上限を超えると、透明導電膜の耐擦傷性やタッチパネル用としての打点特性の向上が図れない場合がある。
フィルム基材を形成するシクロオレフィン系樹脂またはポリカーボネート系樹脂のガラス転移温度は、130℃以上であることが好ましく、140℃以上であることがより好ましい。これにより、熱処理工程後のカール発生を抑制し、寸法安定性を向上させ、その後の工程歩留りを確保することができる。
(透明導電膜)
透明導電膜の構成材料は、無機物を含む限り特に限定されず、インジウム、スズ、亜鉛、ガリウム、アンチモン、チタン、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステンからなる群より選択される少なくとも1種の金属の金属酸化物が好適に用いられる。当該金属酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属原子を含んでいてもよい。例えば酸化スズを含有する酸化インジウム(ITO)、アンチモンを含有する酸化スズ(ATO)などが好ましく用いられる。
透明導電膜の厚みは、特に制限されないが、その表面抵抗を1×10Ω/□以下の良好な導電性を有する連続被膜とするには、厚みを10nm以上とするのが好ましい。膜厚は、厚くなりすぎると透明性の低下などをきたすため、15〜35nmであることが好ましく、より好ましくは20〜30nmの範囲内である。透明導電膜の厚みが、10nm未満であると、膜表面の電気抵抗が高くなり、かつ連続被膜になり難くなる。また、透明導電膜の厚みが、35nmを超えると透明性の低下などをきたす場合がある。
透明導電膜の形成方法は、特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のドライプロセスを例示できる。また、必要とする膜厚に応じて適宜の方法を採用することもできる。
透明導電膜は、必要に応じて加熱アニール処理(例えば、大気雰囲気下、80〜150℃で30〜90分間程度)を施して結晶化することができる。透明導電膜を結晶化することで、透明導電膜が低抵抗化されることに加えて、透明性および耐久性が向上する。非晶質の透明導電膜を結晶質に転化させる手段は、特に限定されないが、空気循環式オーブンやIRヒーターなどが用いられる。
「結晶質」の定義については、フィルム基材上に透明導電膜が形成された透明導電性フィルムを、20℃、濃度5重量%の塩酸に15分間浸漬した後、水洗・乾燥し、15mm間の端子間抵抗をテスタにて測定を行い、端子間抵抗が10kΩを超えない場合、ITO膜の結晶質への転化が完了したものとする。なお、表面抵抗値の測定は、JIS K7194に準じて、4端子法により測定できる。
また、透明導電膜は、エッチング等によりパターン化されてもよい。透明導電膜のパターン化に関しては、従来公知のフォトリソグラフィの技術を用いて行うことができる。エッチング液としては、酸が好適に用いられる。酸としては、例えば、塩化水素、臭化水素、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、酢酸等の有機酸、およびこれらの混合物、ならびにそれらの水溶液があげられる。例えば、静電容量方式のタッチパネルやマトリックス式の抵抗膜方式のタッチパネルに用いられる透明導電性フィルムにおいては、透明導電膜がストライプ状にパターン化されることが好ましい。なお、エッチングにより透明導電膜をパターン化する場合、先に透明導電膜の結晶化を行うと、エッチングによるパターン化が困難となる場合がある。そのため、透明導電膜のアニール処理は、透明導電膜をパターン化した後に行うことが好ましい。
透明導電膜がスパッタリング法等のドライプロセスによって形成される場合、フィルム基材を保護フィルム上に粘着層を介して積層した状態で搬送し、フィルム基材上に透明導電膜を形成し、ロール・トゥ・ロールによって、長尺状の透明導電性フィルム積層体として連続的に処理することが好ましい。透明導電性フィルム積層体とすることで、ロール・トゥ・ロール製法において、透明導電性フィルム積層体の破断を防止することができ、その後の工程歩留りを確保できる。
(粘着剤層)
粘着剤層としては、透明性を有するものであれば特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性および接着性等の粘着特性を示し、耐候性や耐熱性等にも優れるという点からは、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
粘着剤層の形成方法は特に制限されず、剥離ライナーに粘着剤組成物を塗布し、乾燥後、保護フィルムに転写する方法(転写法)、保護フィルムに、直接、粘着剤組成物を塗布、乾燥する方法(直写法)や共押出しによる方法等があげられる。なお、粘着剤には、必要に応じて粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤等を適宜に使用することもできる。
粘着剤層の好ましい厚みは、5μm〜100μmであり、より好ましくは10μm〜50μmであり、より好ましくは15μmから35μmである。
<保護フィルム>
保護フィルムは、ロールによる巻き取りなどの取り扱い性等を考慮して、非晶性樹脂で形成されることが好ましい。非晶性樹脂としては、特に限定されないが、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れるものが好ましく、ポリカーボネート、シクロオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートスチレン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリルスチレン共重合体、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトルブタジエンスチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンエーテル等が挙げられる。熱処理工程後のカール発生を抑制し、寸法安定性を向上させる観点から、前述したフィルム基材のようなシクロオレフィン系樹脂やポリカーボネート系樹脂などが好ましい。
保護フィルムを形成する非晶性樹脂のガラス転移温度は、130℃以上であることが好ましく、140℃以上であることがより好ましい。これにより、熱処理工程後のカール発生を抑制し、寸法安定性を向上させ、その後の工程歩留りを確保可能である。
保護フィルムは、フィルム基材と同様に、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や下塗り処理を施して、保護フィルム上の粘着剤層等との密着性を向上させるようにしてもよい。また、粘着剤層を形成する前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄などにより、保護フィルム表面を除塵、清浄化してもよい。
保護フィルムの厚みは、10〜150μmが好ましく、15〜100μmがより好ましく、15〜40μmが更に好ましい。保護フィルムの厚みが上記範囲の下限未満であると、機械的強度が不足して破断が生じやすくなり、厚みが上記範囲の上限を超えると、透明導電膜の耐擦傷性やタッチパネル用としての打点特性の向上が図れない場合がある。
〔フィルムの製造方法〕
上記したフィルム基材および保護フィルム(以下、まとめて「光学フィルム」とも記載する)は、例えば溶液流延製膜法によって製造することができる。図9は、本実施形態の光学フィルムの製造装置31の概略の構成を示す説明図であり、図10は、上記光学フィルムの製造工程の流れを示すフローチャートである。本実施形態の光学フィルムの製造方法は、溶液流延製膜法によって光学フィルムを製造する方法であり、攪拌調製工程(S31)、流延工程(S32)、剥離工程(S33)、第1乾燥工程(S34)、延伸工程(S35)、第2乾燥工程(S36)、切断工程(S37)、エンボス加工工程(S38)、巻取工程(S39)を含む。以下、各工程について説明する。
<攪拌調製工程>
攪拌調製工程では、攪拌装置50の攪拌槽51にて、少なくとも樹脂および溶媒を攪拌し、支持体33(エンドレスベルト)上に流延するドープを調製する。上記樹脂として、例えばシクロオレフィン系樹脂やポリカーボネート系樹脂を用いることができる。溶媒としては、良溶媒および貧溶媒の混合溶媒を用いることができる。なお、良溶媒とは、樹脂を溶解させる性質(溶解性)を有する有機溶媒を言い、1,3−ジオキソラン、THF(テトラヒドロフラン)、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸メチル、塩化メチレン(ジクロロメタン)などがこれに相当する。一方、貧溶媒とは、単独では樹脂を溶解させる性質を有していない溶媒を言い、メタノールやエタノールなどがこれに相当する。
<流延工程>
流延工程では、攪拌調製工程で調製されたドープを、加圧型定量ギヤポンプ等を通して、導管によって流延ダイ32に送液し、無限に移送する回転駆動ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる支持体33上の流延位置に流延ダイ32からドープを流延する。そして、流延したドープを支持体33上で乾燥させて、流延膜35(ウェブ)を形成する。流延ダイ32の傾き、すなわち、流延ダイ32から支持体33へのドープの吐出方向は、支持体33の面(ドープが流延される面)の法線に対する角度で0°〜90°の範囲内となるように適宜設定されればよい。
支持体33は、一対のロール33a・33bおよびこれらの間に位置する複数のロール(不図示)によって保持されている。ロール33a・33bの一方または両方には、支持体33に張力を付与する駆動装置(不図示)が設けられており、これによって支持体33は張力が掛けられて張った状態で使用される。
流延工程では、支持体33上に流延されたドープにより形成された流延膜35を、支持体33上で加熱し、支持体33から剥離ロール34によって流延膜35が剥離可能になるまで溶媒を蒸発させる。溶媒を蒸発させるには、ウェブ側から風を吹かせる方法や、支持体33の裏面から液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があり、適宜、単独であるいは組み合わせて用いればよい。
<剥離工程>
上記の流延工程にて、支持体33上で流延膜35が剥離可能な膜強度となるまで乾燥固化あるいは冷却凝固させた後、剥離工程では、流延膜35を、自己支持性を持たせたまま剥離ロール34によって剥離する。
なお、剥離時点での支持体33上での流延膜35の残留溶媒量は、乾燥の条件の強弱、支持体33の長さ等により、50〜120質量%の範囲であることが望ましい。残留溶媒量がより多い時点で剥離する場合、流延膜35が柔らか過ぎると剥離時平面性を損ね、剥離張力によるシワや縦スジが発生しやすいため、経済速度と品質との兼ね合いで剥離時の残留溶媒量が決められる。なお、残留溶媒量は、下記式で定義される。
残留溶媒量(質量%)=(ウェブの加熱処理前質量−ウェブの加熱処理後質量)/
(ウェブの加熱処理後質量)×100
ここで、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、115℃で1時間の加熱処理を行うことを表す。
<第1乾燥工程>
支持体33から剥離された流延膜35は、乾燥装置36にて乾燥される。乾燥装置36内では、側面から見て千鳥状に配置された複数の搬送ロールによって流延膜35が搬送され、その間に流延膜35が乾燥される。乾燥装置36での乾燥方法は、特に制限はなく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等を用いて流延膜35を乾燥させる。簡便さの点から、熱風で流延膜35を乾燥させる方法が好ましい。なお、第1乾燥工程は、必要に応じて行われればよい。
<延伸工程>
延伸工程では、乾燥装置36にて乾燥された流延膜35を、テンター37によって延伸する。このときの延伸方向としては、フィルム搬送方向(MD方向;Machine Direction)、フィルム面内で上記搬送方向に垂直な幅手方向(TD方向;Transverse Direction)、これらの両方向、のいずれかである。延伸工程では、流延膜35の両側縁部をクリップ等で固定して延伸するテンター方式が、フィルムの平面性や寸法安定性を向上させるために好ましい。なお、テンター37内では、延伸に加えて乾燥を行ってもよい。延伸工程において、流延膜35をMD方向およびTD方向の両方向に延伸することにより、流延膜35をMD方向およびTD方向に対して斜めに交差する方向に延伸(斜め延伸)することもできる。
<第2乾燥工程>
テンター37にて延伸された流延膜35は、乾燥装置38にて乾燥される。乾燥装置38内では、側面から見て千鳥状に配置された複数の搬送ロールによって流延膜35が搬送され、その間に流延膜35が乾燥される。乾燥装置38での乾燥方法は、特に制限はなく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等を用いて流延膜35を乾燥させる。簡便さの点から、熱風で流延膜35を乾燥させる方法が好ましい。
流延膜35は、乾燥装置38にて乾燥された後、光学フィルムFとして巻取装置41に向かって搬送される。
<切断工程、エンボス加工工程>
乾燥装置38と巻取装置41との間には、切断部39およびエンボス加工部40がこの順で配置されている。切断部39では、製膜された光学フィルムFを搬送しながら、その幅手方向の両端部を、スリッターによって切断する切断工程が行われる。光学フィルムFにおいて、両端部の切断後に残った部分は、フィルム製品となる製品部を構成する。一方、光学フィルムFから切断された部分は、シュータにて回収され、再び原材料の一部としてフィルムの製膜に再利用される。
切断工程の後、光学フィルムFの幅手方向の両端部には、エンボス加工部40により、エンボス加工(ナーリング加工)が施される。エンボス加工は、加熱されたエンボスローラーを光学フィルムFの両端部に押し当てることにより行われる。エンボスローラーの表面には細かな凹凸が形成されており、エンボスローラーを光学フィルムFの両端部に押し当てることで、上記両端部に凹凸が形成される。このようなエンボス加工により、次の巻取工程での巻きズレやブロッキング(フィルム同士の貼り付き)を極力抑えることができる。
<巻取工程>
最後に、エンボス加工が終了した光学フィルムFを、巻取装置41によって巻き取り、光学フィルムFの元巻(フィルムロール)を得る。すなわち、巻取工程では、光学フィルムFを搬送しながら巻芯に巻き取ることにより、フィルムロールが製造される。光学フィルムFの巻き取り方法は、一般に使用されているワインダーを用いればよく、定トルク法、定テンション法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等の張力をコントロールする方法があり、それらを使い分ければよい。光学フィルムFの巻長は、1000〜7200mであることが好ましい。また、その際の幅は1000〜3200mm幅であることが好ましく、膜厚は10〜150μmであることが好ましい。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるわけではない。
なお、以下での説明において、透明導電性フィルム積層体のフィルム基材および/または保護フィルムの粘着剤層側の面において、フィルム幅手方向の一方の端部および他方の端部のそれぞれに凹凸部が形成されるとき、フィルム幅手方向において、粘着剤層と一方の凹凸部との離間距離、および、粘着剤層と他方の凹凸部との離間距離を、それぞれD(mm)とする。
≪実施例1≫
<保護フィルムP−1の作製>
(ドープの調製)
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解した後、平均孔径34μmの濾紙および平均孔径10μmの焼結金属フィルターで濾過してシクロオレフィン重合体溶液を調製した。
〈ドープ組成〉
シクロオレフィン重合体(JSR社製「アートン」(登録商標)) 150質量部
ジクロロメタン 380質量部
次に、上記で調整したシクロオレフィン重合体溶液を含む下記組成物を分散機に投入し、微粒子分散液を調製した。
〈微粒子分散液〉
微粒子(アエロジルR812:日本アエロジル社製、一次平均粒子径:7nm、見掛け比重50g/L) 4質量部
ジクロロメタン 76質量部
シクロオレフィン重合体溶液 10質量部
そして、上記シクロオレフィン重合体溶液100質量部と、上記微粒子分散液0.75質量部とを混合し、製膜用ドープを調製した。
(保護フィルムの作製)
上記で調製した製膜用ドープを、次いで、無端ベルト流延装置を用い、ドープを温度31℃、1800mm幅でステンレスベルト支持体上に均一に流延した。ステンレスベルト支持体の温度は、28℃に制御した。
ステンレスベルト支持体上で、流延(キャスト)したフィルム中の残留溶剤量が30質量%になるまで溶剤を蒸発させた。次いで、剥離張力128N/mで、ステンレスベルト支持体上から流延膜(ウェブ)を剥離した。剥離したウェブを乾燥ゾーンに導入し、多数のローラーで搬送させながら乾燥を終了させた。そして、ウェブに160℃の熱を付与しながら、テンターを用いて幅方向に5%延伸した後、テンタークリップで挟んだ部分を含んだ100mmの端部をレーザーカッターでスリットし、その後、エンボスロールを通過させて、幅方向の各端部において、フィルム最端部より5〜20mmの領域に、表面の実効粗さRx=5μmの凹凸部を有する、厚さ30μmの保護フィルムP−1を作製した。
<フィルム基材F−1の作製>
上記した保護フィルムP−1の作製と同様の方法で、フィルム基材F−1を作製した。
<積層フィルムL−1の作製>
通常の溶液重合法により、ノルマルブチルアクリレート/アクリル酸=100/6(重量比)にて、重量平均分子量50万のアクリルポリマーを合成した。このアクリルポリマー100重量部に対し、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学社製 商品名「テトラッドC(登録商標)」)6重量部を添加して、アクリル粘着剤を作製した。
そして、離型処理されたPETフィルムの離型処理面上に前記のようにして得たアクリル粘着剤を塗布し、厚み20μmの粘着剤層を形成した。
その後、上記で作製した保護フィルムP−1の凹凸(エンボス)のある面に、一方の凹凸部の幅手方向の最も内側の位置(フィルム最端部から内側に20mmの位置)から他方の凹凸部の幅手方向の最も内側の端部(フィルム最端部から内側に20mmの位置)にかけて粘着剤層が位置するように、PETフィルムを貼合した。その後、離型処理されたPETフィルムを剥離して保護フィルムP−1上に粘着剤層を転写させた。
次に、保護フィルムP−1と、上記で作製したフィルム基材F−1とを粘着剤層を介して貼り合わせて、積層フィルムL−1を作製した。このとき、フィルム基材F−1における一方の凹凸部の幅手方向の最も内側の位置(フィルム最端部から幅手内側に20mmの位置)から他方の凹凸部の幅手方向の最も内側の位置(フィルム最端部から幅手内側に20mmの位置)にかけて粘着剤層が位置するように、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を位置合わせして、積層フィルムL−1を作製した。
<透明導電性フィルム積層体B−1の作製>
その後、積層フィルムL−1を巻き取り式スパッタ装置に投入し、フィルム基材F−1の表面に、厚みが27nmの非晶質のインジウム・スズ酸化物層(組成:SnO 10wt%;以下、ITOとも称する)を成膜して、透明導電性フィルム積層体B−1を作製した。より詳しくは、積層フィルムL−1をグロー放電して前処理した後、マグネトロン式スパッタ装置の真空槽内に、ITOターゲットに対峙して配置し、空気をアルゴンに完全置換して得た真空度2×10−3トールの環境下、印加電圧DC9kWで1m/minでスパッタ蒸着を行った。次いで、特開平11-243296号公報の段落〔0046〕〜〔0050〕を参照して、フィルム基材F−1上にITOの導電層を形成し、透明導電性フィルム積層体B−1を得た。なお、透明導電性フィルム積層体B−1において、D=0mmである。
≪実施例2≫
製膜時のエンボスロールを変更して、形成する凹凸の表面の実効粗さRxを0.5μmに変更した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、保護フィルムP−2およびフィルム基材F−2を作製した。そして、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を、保護フィルムP−2およびフィルム基材F−2にそれぞれ変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−2を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−2に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−2を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−2において、D=0mmである。
≪実施例3≫
製膜時のエンボスロールを変更して、形成する凹凸の表面の実効粗さRxを10μmに変更した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、保護フィルムP−3およびフィルム基材F−3を作製した。そして、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を、保護フィルムP−3およびフィルム基材F−3にそれぞれ変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−3を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−3に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−3を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−3において、D=0mmである。
≪実施例4≫
製膜時のエンボスロールを変更して、形成する凹凸の表面の実効粗さRxを20μmに変更した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、保護フィルムP−4およびフィルム基材F−4を作製した。そして、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を、保護フィルムP−4およびフィルム基材F−4にそれぞれ変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−4を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−4に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−4を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−4において、D=0mmである。
≪実施例5≫
製膜時のエンボスロールを変更して、凹凸部の形成領域を、フィルム最端部より幅手方向の内側に5〜10mmの領域に変更した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、保護フィルムP−5およびフィルム基材F−5を作製した。そして、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を、保護フィルムP−5およびフィルム基材F−5にそれぞれ変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−5を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−5に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−5を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−5において、D=0mmである。
≪実施例6≫
保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1の各凹凸部に対する粘着剤層の幅手方向の離間距離Dが、それぞれ10mmとなるように、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を粘着剤層を介して貼り合わせた以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−6を作製した。そして、積層フィルムL−1を積層フィルムL−6に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−6を作製した。
≪実施例7≫
製膜時のエンボスロールを変更して、凹凸部の形成領域を、フィルム最端部より幅手方向の内側に5〜100mmの領域に変更した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、保護フィルムP−7およびフィルム基材F−7を作製した。そして、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を、保護フィルムP−7およびフィルム基材F−7にそれぞれ変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−7を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−7に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−7を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−7において、D=0mmである。
≪実施例8≫
シクロオレフィン重合体をポリカーボネート系樹脂に変更してドープを調製し、製膜を行った以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、保護フィルムP−8を作製した。そして、保護フィルムP−1を保護フィルムP−8に変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−8を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−8に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−8を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−8において、D=0mmである。
≪実施例9≫
エンボスロールによるエンボス加工を省略した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、フィルム幅手方向の両端に凹凸を有さないフィルム基材F−9を作製した。そして、フィルム基材F−1をフィルム基材F−9に変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−9を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−9に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−9を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−9において、D=0mmである。ただし、上記Dの値は、保護フィルムP−1側に形成された凹凸部と粘着剤層との距離である。
≪実施例10≫
実施例2のフィルム基材F−2を実施例9のフィルム基材F−9(凹凸部なし)に変更した以外は、積層フィルムL−2の作製と同様にして、積層フィルムL−10を作製した。そして、積層フィルムL−2を積層フィルムL−10に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−2の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−10を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−10において、D=0mmである。ただし、上記Dの値は、保護フィルムP−2側に形成された凹凸部と粘着剤層との距離である。
≪実施例11≫
実施例3のフィルム基材F−3を実施例9のフィルム基材F−9(凹凸部なし)に変更した以外は、積層フィルムL−3の作製と同様にして、積層フィルムL−11を作製した。そして、積層フィルムL−3を積層フィルムL−11に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−3の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−11を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−11において、D=0mmである。ただし、上記Dの値は、保護フィルムP−3側に形成された凹凸部と粘着剤層との距離である。
≪実施例12≫
実施例5のフィルム基材F−5を実施例9のフィルム基材F−9(凹凸部なし)に変更した以外は、積層フィルムL−5の作製と同様にして、積層フィルムL−12を作製した。そして、積層フィルムL−5を積層フィルムL−12に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−5の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−12を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−12において、D=0mmである。
≪実施例13≫
実施例1のフィルム基材F−1の表裏を逆にし、このフィルム基材F−1を、凹凸部とは反対側の面が保護フィルムP−1側となるように、粘着剤層を介して保護フィルムP−1と貼り合わせた以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−13を作製した。そして、積層フィルムL−1を積層フィルムL−13に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−13を作製した。すなわち、透明導電性フィルム積層体B−13は、図8の構成に対応するものである。なお、透明導電性フィルム積層体B−13において、D=0mmである。ただし、上記Dの値は、保護フィルムP−1側に形成された凹凸部と粘着剤層との距離である。
≪比較例1≫
製膜時のエンボスロールを変更して、形成する凹凸の表面の実効粗さRxを0.05μmに変更した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、保護フィルムP−21およびフィルム基材F−21を作製した。そして、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を、保護フィルムP−21およびフィルム基材F−21にそれぞれ変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−21を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−21に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−21を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−21において、D=0mmである。
≪比較例2≫
製膜時のエンボスロールを変更して、形成する凹凸の表面の実効粗さRxを50μmに変更した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、保護フィルムP−22およびフィルム基材F−22を作製した。そして、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を、保護フィルムP−22およびフィルム基材F−22にそれぞれ変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−22を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−22に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−22を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−22において、D=0mmである。
≪比較例3≫
保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1の各凹凸部に対する粘着剤層の幅手方向の離間距離Dが、それぞれ50mmとなるように、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を粘着剤層を介して貼り合わせた以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−23を作製した。そして、積層フィルムL−1を積層フィルムL−23変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−23を作製した。
≪比較例4≫
製膜時のエンボスロールを変更して、凹凸部の形成領域を、フィルム最端部より幅手方向の内側に5〜200mmの領域に変更した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、保護フィルムP−24およびフィルム基材F−24を作製した。そして、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を、保護フィルムP−24およびフィルム基材F−24にそれぞれ変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−24を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−24に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−24を作製した。なお、透明導電性フィルム積層体B−24において、D=0mmである。
≪比較例5≫
エンボスロールによるエンボス加工を省略した以外は、保護フィルムP−1の作製と同様にして、フィルム幅手方向の両端に凹凸を有さない保護フィルムP−25およびフィルム基材F−9を作製した。そして、保護フィルムP−1およびフィルム基材F−1を、保護フィルムP−25およびフィルム基材F−9に変更した以外は、積層フィルムL−1の作製と同様にして、積層フィルムL−25を作製した。また、積層フィルムL−1を積層フィルムL−25に変更した以外は、透明導電性フィルム積層体B−1の作製と同様にして、透明導電性フィルム積層体B−25を作製した。
ここで、上記で作製した透明導電性フィルム積層体と、その透明導電性フィルム積層体を構成する保護フィルム、フィルム基材、積層フィルムとの対応関係を表1に示す。
Figure 0006743731
≪評価≫
[カール性]
上記で作製した各透明導電性フィルム積層体において、タッチセンサーパネルに組み込むときに実用上の問題が生じる程度の曲がり(カール)が発生しているかどうかを調べた。具体的には、各透明導電性フィルム積層体において、粘着剤層のない部分を切り落とした後、温度25℃、湿度60%RHの環境で、水平の台に対して透明導電性フィルム積層体の四隅がせり上がった高さを測定してこれらの平均値を算出し、以下の評価基準に基づいて、カールの度合いを評価した。
≪評価基準≫
3:水平の台に対して、透明導電性フィルム積層体のせり上がった高さが、2mm未満である。
2:水平の台に対して、透明導電性フィルム積層体のせり上がった高さが、2mm以上5mm未満である。
1:水平の台に対して、透明導電性フィルム積層体のせり上がった高さが、5mm以上である(許容範囲外である)。
[タッチセンサーパネル評価]
(タッチパネル表示装置の作製)
上記の手法で、透明導電性フィルム積層体を各実施例および各比較例ごとに2つずつ作製し、各透明導電性フィルム積層体から保護フィルムを剥離して、2枚の透明導電性フィルムを作製した。そして、図1で示すように、ガラス基板上に、透明導電性フィルム、光学粘着フィルム、透明導電性フィルムの順に積層して、タッチセンサーパネルを作製した。
次に、SONY製21.5インチVAIOTap21(SVT21219DJB)の予め貼合されていたタッチセンサーパネルを剥がして、上記作製したタッチセンサーパネルを貼合し、タッチパネル表示装置を作製した。
(抵抗値変化率評価)
得られたタッチパネル表示装置に対し、打鍵試験機202型−950−2(株式会社タッチパネル研究所製)を用いて打鍵試験を行った。この打鍵試験は、打鍵速度を2Hz、荷重150gの条件で、カバーガラス(ガラス基板)側の上方から入力ペンを1万5000回押し当てて行った。なお、入力ペンのペン先材料はポリアセタールで、Rは0.8mmであった。そして、打鍵試験前後のタッチパネル表示装置の端子間抵抗値を測定し、抵抗値の変化率を下記評価基準に基づいて評価した。
≪評価基準≫
5:打鍵試験前後の表面抵抗値の上昇率が、0.1%未満である。
4:打鍵試験前後の表面抵抗値の上昇率が、0.1%以上0.5%未満である。
3:打鍵試験前後の表面抵抗値の上昇率が、0.5%以上1%未満である。
2:打鍵試験前後の表面抵抗値の上昇率が、1%以上であり、許容範囲外である。
1:打鍵後の表面抵抗値が断線のため測定できない。
(タッチパネル応答性評価)
打鍵試験後のタッチパネル表示装置を表示にした状態において、評価者がタッチパネル画面の左端から右端へ指でなぞり、ポインターが下記評価基準に基づいて動作したかを、以下の評価基準に基づいて評価した。
≪評価基準≫
3:5人の評価者が、1人20回ずつ上記作業を行った時、ポインターが100回中100回応答した。
2:5人の評価者が、1人20回ずつ上記作業を行った時、ポインターが100回中99回応答した。
1:5人の評価者が、1人20回ずつ上記作業を行った時、ポインターが100回中98回以下応答した(許容範囲外である)。
(有効幅収率)
上記で作製した各透明導電性フィルム積層体において、タッチセンサーパネルに組み込む時点で得られる使用可能な領域の収率を調べた。具体的には、各透明導電性フィルム積層体において、粘着剤層のない部分および凹凸のある部分を切り落とす前と後のフィルム幅より収率を算出し、以下の評価基準に基づき評価した。すなわち、収率(%)=(切り落とし後のフィルム幅)/(切り落とし前のフィルム幅))×100である。
≪評価基準≫
○:収率が90%以上である。
△:収率が85%以上90%未満である。
×:収率が85%未満である。
各実施例および各比較例の透明導電性フィルム積層体の構成および評価の結果を表2に示す。なお、表2中、COPは、シクロオレフィン系樹脂を示し、PCはポリカーボネート系樹脂を示す。
Figure 0006743731
表2より、実施例1〜13では、透明導電性フィルム積層体のカールが抑えられており、透明導電性フィルム積層体から保護フィルムを剥離して得られる透明導電性フィルムをタッチセンサーパネルに適用した場合でも、打鍵試験前後での表面抵抗値の変化が少なく、応答性も良好であることがわかる。実施例1〜13では、粘着剤層が、フィルム基材と保護フィルムとの間で、幅手方向の一方の凹凸部と他方の凹凸部との間に設けられており、凹凸部と重なっていない。このため、保護フィルムおよびフィルム基材が幅手方向に熱収縮するような環境にあっても、各凹凸部がそれよりも幅手方向の内側に位置する粘着剤層の端部に衝突し、保護フィルムおよびフィルム基材の熱収縮を物理的に抑えることができるため、透明導電性フィルム積層体のカールが抑えられているものと考えられる。また、透明導電性フィルム積層体のカールが抑えられることで、タッチセンサーパネルの製造時に透明導電性フィルム積層体の良好な搬送性を確保できる。これにより、タッチセンサーパネルを精度よく製造できるため、タッチセンサーパネルにおいて良好な抵抗値変化率および応答性を示すと考えられる。
これに対して、比較例1では、保護フィルムおよびフィルム基材の幅手端部の凹凸部の表面の実効粗さRxが小さすぎるため、保護フィルムおよびフィルム基材が幅手方向に熱収縮するような環境にあるときに、凹凸部を粘着剤層に衝突させて熱収縮を物理的に抑える効果が十分得られず、その結果、透明導電性フィルム積層体にカールが生じているものと考えられる。
また、比較例2では、凹凸部の表面の実効粗さRxが大きすぎるため、保護フィルムおよびフィルム基材の凹凸同士が粘着剤層厚より厚くなって接触してしまい、端部の十分な接着性が得られなくなる。したがって、比較例1と同様に、熱収縮を物理的に抑える効果が十分得られず、その結果、透明導電性フィルム積層体にカールが生じているものと考えられる。十分な接着性を得るには粘着剤層の増大が必要となる。
また、比較例3では、凹凸部と粘着剤層との離間距離が50mmと大きすぎるため、熱収縮時に凹凸部を粘着剤層に衝突させることができず、熱収縮を物理的に抑えることができないため、透明導電性フィルム積層体にカールが生じているものと考えられる。比較例4では、凹凸部幅が大きすぎるため、カール性は遜色ないレベルではあるが、得られる有効幅収率に劣り、経済性に見劣りする。
さらに、比較例5では、保護フィルムおよびフィルム基材の幅手端部に凹凸部が設けられておらず、保護フィルムおよびフィルム基材の熱収縮を物理的に抑える構造を透明導電性フィルム積層体が有していないため、透明導電性フィルム積層体にカールが生じているものと考えられる。また、比較例1〜3、5では、透明導電性フィルム積層体のカールを抑えることができない結果、タッチセンサーパネルにおいても抵抗値変化率および応答性が不良になっていると考えられる。
なお、凹凸部の表面の実効粗さRxが、比較例1の「0.05μm」では、透明導電性フィルム積層体にカールが発生し、実施例2・10の「0.5μm」では、カールを抑えることができている。このことから、これらの間の「0.1μm」にカールを抑えることができる臨界値があると考えられる。つまり、凹凸部の表面の実効粗さRxが少なくとも0.1μmあれば、透明導電性フィルム積層体のカールを抑える効果が得られると言える。
本発明の透明導電性フィルム積層体は、例えばタッチパネル表示装置のタッチセンサーパネルに利用可能である。
3 タッチセンサーパネル
10 透明導電性フィルム積層体
12 透明導電性フィルム
13 光学粘着フィルム(接着層)
14 保護フィルム
14a 面
14P 凹凸部
14P第1の凹凸部
14P第2の凹凸部
15 粘着剤層
16 フィルム基材
16a 面
16P 凹凸部
16P第1の凹凸部
16P第2の凹凸部
17 透明導電膜
R1 第1の端部領域
R2 第2の端部領域

Claims (5)

  1. 保護フィルム上に、粘着剤層、フィルム基材および透明導電膜をこの順で有する透明導電性フィルム積層体であって、
    前記フィルム基材および前記保護フィルムの少なくとも一方は、幅手方向の一方の最端部および他方の最端部からそれぞれ前記幅手方向の内側100mmまでの各端部領域における前記粘着剤層側の面に、凹凸部を有しており、
    前記各端部領域における前記凹凸部の表面の実効粗さRxは、0.1〜20μmであり、
    前記粘着剤層は、前記幅手方向において、一方の端部領域の凹凸部と、他方の端部領域の凹凸部との間で、前記一方の端部領域の凹凸部との離間距離が0〜10mmとなる位置から、前記他方の端部領域の凹凸部との離間距離が0〜10mmとなる位置にわたって設けられていることを特徴とする透明導電性フィルム積層体。
  2. 前記フィルム基材が、前記粘着剤層側の面に前記凹凸部を有していることを特徴とする請求項1に記載の透明導電性フィルム積層体。
  3. 前記フィルム基材および前記保護フィルムは、同種の樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の透明導電性フィルム積層体。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の透明導電性フィルム積層体の前記透明導電膜を加工する加工工程と、
    前記透明導電性フィルム積層体から前記保護フィルムを剥離して透明導電性フィルムを取得する工程とを含むことを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法によって製造された透明導電性フィルムを2枚用い、各透明導電性フィルムの透明導電膜が接着層側となるように、透明基板上に、一方の透明導電性フィルム、前記接着層、他方の透明導電性フィルムをこの順で積層する工程を含むことを特徴とするタッチセンサーパネルの製造方法。
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