JP6743266B1 - 黒色合成繊維糸 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭素繊維に近い外観を有する黒色合成繊維糸を提供する。【解決手段】繊維径が10〜100μmで、鞘部12と芯部11が相互に異なる組成の熱可塑性樹脂組成物により形成され、鞘部12と芯部11の割合が、体積比で、鞘部:芯部=20:80〜50:50であり、鞘部12にのみカーボンブラックが添加され、鞘部12におけるカーボンブラックの含有量が0.2〜1.5質量%である複数本の鞘芯型複合繊維10を束ねてマルチフィラメント糸にするか、又は溶着一体化させて断面が海島構造のモノフィラメント糸にする。【選択図】図1

Description

本発明は、黒色の合成繊維糸に関し、より詳しくはカーボンブラックを含有する鞘芯型複合繊維で構成される黒色合成繊維糸に関する。
一般に、プラスチック成形体の強化材としては炭素繊維が知られているが、製造コストの抑制や柔軟性の付与などを目的として熱可塑性樹脂を用いた鞘芯型複合繊維も用いられている。また、デザイン性の観点から炭素繊維と同等の色調や光沢を有する黒色の繊維強化材が求められている。従来、織物や不織布用の合成繊維では、原料樹脂に黒色の染料やカーボンブラックを混合することにより着色されている(特許文献1,2参照)。
例えば、特許文献1には、芯の成分のポリマーに平均1次粒子径が10〜30nmの範囲にあるカーボンブラックを5〜10重量%含有させた鞘芯型複合繊維を用いた分繊用黒色原着ポリエステルマルチフィラメントが開示されている。また、特許文献2には、島成分がカーボンブラックを0.08〜3.00質量%を含有する黒色原着ポリエステルである海島型複合繊維フィラメントを用いて製造された人工皮革が開示されている。
特開2008−163487号公報 特開2019−511644号公報
しかしながら、前述した従来の黒色合成繊維は、炭素繊維とは色調が異なり、光沢も十分でない。具体的には、特許文献1,2に記載の繊維は、複合繊維の芯成分や島成分にカーボンブラックを添加しているため、繊維最外面における可視光の吸収率が低く、また、鞘成分や海成分との界面での反射光も減少するため、炭素繊維と同等の光沢度は得られない。
そこで、本発明は、炭素繊維に近い外観を有する黒色合成繊維糸を提供することを目的とする。
本発明に係る黒色合成繊維糸は、複数本の鞘芯型複合繊維で構成されるマルチフィラメント糸であって、黄色度(YI)が14.0以上、20°の入射角に対する光沢度が2.0以上であり、かつ、繊維径が10〜100μmであり、鞘部と芯部が相互に異なる組成の熱可塑性樹脂組成物により形成され、前記鞘部と前記芯部の割合が、体積比で、鞘部:芯部=20:80〜50:50であり、前記鞘部にのみカーボンブラックが添加され、前記鞘部における前記カーボンブラックの含有量が0.2〜1.5質量%である鞘芯型複合繊維により構成されている。
前記鞘芯型複合繊維は、前記鞘部に用いられる熱可塑性樹脂が例えばプロピレンの単独重合体若しくは共重合体又はエチレンの単独重合体若しくは共重合体であり、前記芯部の熱可塑性樹脂が例えばプロピレンの単独重合体若しくは共重合体、ポリエステル又はナイロンである。
また、本発明に係る成形体は、前述した黒色合成繊維糸を用いて形成されたものである。
本発明によれば、炭素繊維に近い外観を有する黒色合成繊維糸を実現することができる。
A,Bは本発明の第1の実施形態の黒色合成繊維糸に用いられる鞘芯型複合繊維の構造例を示す断面図である。 A,Bは本発明の第1の実施形態の黒色合成繊維糸の構造例を模式的に示す断面図であり、Aはマルチフィラメント糸の例、Bはモノフィラメントの例である。 A,Bは本発明の第1の実施形態の黒色合成繊維糸の他の構造例を模式的に示す断面図であり、Aはマルチフィラメント糸の例、Bはモノフィラメントの例である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付の図面を参照して、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態に係る黒色合成繊維糸について説明する。本実施形態の黒色合成繊維糸は、複数本の鞘芯型複合繊維で構成されるマルチフィラメント糸又は複数本の鞘芯型複合繊維を溶着一体化させたモノフィラメント糸である。図1A,Bは本実施形態の黒色合成繊維糸に用いられる鞘芯型複合繊維の構造例を示す断面図である。
本実施形態の黒色合成繊維糸に用いられる鞘芯型複合繊維10は、図1Aに示すような鞘部12と芯部11が同心円状のものだけでなく、図1Bに示すような偏心鞘芯型も含む。そして、鞘芯複合繊維10は、繊維径が10〜100μmであり、鞘部12と芯部11は相互に異なる組成の熱可塑性樹脂組成物により形成され、鞘部12と芯部11の割合が、体積比で、鞘部12:芯部11=20:80〜50:50である。また、鞘芯複合繊維10では、鞘部12にのみカーボンブラックが添加されており、鞘部12におけるカーボンブラックの含有量は0.2〜1.5質量%である。このような鞘芯複合繊維10は、例えば溶融紡糸により形成することができる。
図2及び図3は本実施形態の黒色合成繊維糸の構造例を模式的に示す断面図であり、図2A及び図3Aはマルチフィラメント糸の例であり、図2B及び図3Bはモノフィラメント糸の例である。本実施形態の黒色合成繊維がマルチフィラメント糸1である場合、図1A,Bに示す構造の鞘芯型複合繊維10が数十本〜数百本束ねられて1本の糸になっている。マルチフィラメント糸1の外形は、特に限定されるものではなく、図2Aに示すような断面略円形状、図3Aに示すようなテープ状の他、断面楕円形状などでもよい。
また、本実施形態の黒色合成繊維がモノフィラメント糸2である場合は、数十本〜数百本の鞘芯型複合繊維10が、融着又は熱溶着されて1本の糸になっている。このモノフィラメント糸2では、各鞘芯型複合繊維10の鞘部12が溶融して一体化し、断面が、鞘部12に由来する低融点樹脂成分からなる海部に、芯部11に由来する高融点樹脂成分からなる島部が存在する所謂海島構造となっている。モノフィラメント糸2の外形も、特に限定されるものではなく、図2Bに示すような断面円形状、図3Bに示すようなテープ状の他、断面楕円形状などとすることができる。
[繊維径:10〜100μm]
鞘芯複合繊維1の直径が10μm未満の場合、鞘部12が薄くなりすぎて黒色合成繊維糸の明度(L値)が高くなる。また、鞘芯複合繊維1の直径が100μmを超えると、鞘部12が厚くなりすぎて、黒色合成繊維糸の黄色度(YI値)や光沢度が低下する。
[芯部11]
芯部11は、例えばプロピレンの単独重合体若しくは共重合体、ポリエステル又はナイロンなどを樹脂成分として含有し、カーボンブラックや黒色染料などの着色剤を含有していない熱可塑性樹脂組成物により形成されている。芯部11に着色剤が添加されていると、芯部11での可視光の吸収率が高くなり、黒色合成繊維糸の光沢度が低下する。
[鞘部12]
鞘部12は、例えばプロピレンの単独重合体若しくは共重合体又はエチレンの単独重合体若しくは共重合体などを樹脂成分として含有し、カーボンブラックを0.2〜1.5質量%含有する熱可塑性樹脂組成物により形成されている。なお、鞘部12を形成する熱可塑性樹脂組成物の樹脂成分は、芯部11を形成する熱可塑性樹脂組成物の樹脂成分と同じでもよく、また異なっていてもよい。
鞘部12に含有されるカーボンブラック含有量が0.2質量%未満の場合、黒色合成繊維糸の明度(L値)が高くなり過ぎて、L値が炭素繊維の上限値である40を超えてしまう。また、鞘部12に含有されるカーボンブラック含有量が1.5質量%を超えると、黒色合成繊維糸の明度(L値)が低くなりすぎて、L値が炭素繊維の下限値である20に満たなくなる。なお、製造コストや生産性の観点から、鞘部12におけるカーボンブラック含有量は、0.2〜1.0質量%であることが好ましい。
更に、鞘部12に含有されるカーボンブラックの種類は、特に限定されるものではないが、例えばケッチェンブラックやアセチレンブラックなどの公知のカーボンブラックを用いることができる。また、カーボンブラックの粒子径が大きくなると表面積が減少し、黒色合成繊維糸の黒色度が低下してしまうため、鞘部12に含有されるカーボンブラックは粒子径が50nm以下ものを用いることが好ましい。なお、ここでいう粒子径は、透過電子顕微鏡によりカーボンブラックの一次粒子像を撮像し、その画像から、肉眼計測法により各粒子の粒子径を計測し、平均した値である。
[鞘部12:芯部11=20:80〜50:50]
鞘芯型複合繊維1における芯部11の割合が50質量%未満の場合、鞘部12が厚くなりすぎて、黒色合成繊維糸の黄色度(YI値)や光沢度が低下する。また、芯部11の割合が80質量%を超えると、鞘部12が薄くなりすぎて、黒色合成繊維糸の明度(L値)が高くなる。その結果、色調や光沢が炭素繊維に近い黒色合成繊維糸が得られなくなる。以上の理由から、本実施形態の黒色合成繊維では、鞘芯型複合繊維1における鞘部12と芯部11の比を、体積比で、鞘部12:芯部11=20:80〜50:50とする。
[マルチフィラメントの色調・光沢]
本実施形態の黒色合成繊維糸は、モノフィラメントでも黒色であるが、マルチフィラメントの形態をとることで、より炭素繊維に近い色調及び光沢が得られる。具体的には、黄色度(YI)が14.0以上、20°の入射角に対する光沢度が2.0以上の黒色合成繊維糸を実現することができる。このような色特性を有する黒色合成繊維糸(マルチフィラメント)は、成形体などに加工した際に、より炭素繊維に近い外観が得られる。ここで、マルチフィラメントの色調は、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製 光源ハロゲンランプ)により測定することができ、また、マルチフィラメントの光沢は、グロスメーター(スガ試験機株式会社製 光源タングステン電球)により測定することができる。
以上詳述したように、本実施形態の黒色合成繊維糸は、鞘部のみに特定量のカーボンブラックが配合された鞘芯型複合繊維で構成されているため、繊維全体や芯部のみにカーボンブラックを配合した場合に比べて、色調及び光沢度が優れ、炭素繊維により近い外観が得られる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る成形体について説明する。本実施形態の成形体は、前述した第1の実施形態の黒色合成繊維糸を用いて形成されたものであり、例えば黒色合成繊維糸からなる編織物を熱加工して所定形状に成形したもの、編織物又は糸のままフィルムと積層したシート状の積層体、編織物又は糸のまま樹脂材料や金属材料と複合化して所定形状に成形したものなどが挙げられる。
本実施形態の成形体は、鞘部のみに特定量のカーボンブラックが配合された鞘芯型複合繊維からなる黒色合成繊維糸を用いているため、補強効果に加えて、炭素繊維により近い外観が得られる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。本実施例においては、下記表1に示す条件で実施例及び比較例の黒色合成繊維糸を作製し、その色調及び光沢度を炭素繊維と比較して評価した。その際、マルチフィラメント糸のフィラメント数(束ねた単繊維の本数)及びモノフィラメント糸の製造に用いた単繊維の本数(モノフィラメント糸1本あたりの単繊維の本数)は、いずれも120本とした。
Figure 0006743266
上記表1に示す鞘芯複合繊維の主原料のうち、PPは株式会社プライムポリマー製 ポリプロピレン Y2000GV、co−PPは株式会社プライムポリマー製 プロピレン・エチレン共重合体 Y2045GPであり、PETはユニチカ株式会社製 ポリエチレンテレフタレート NEH2050である。また、カーボンブラック(CB)としては、東京インキ株式会社製 着色剤マスターバッチ TPM 9BB019 BLACK MFを用いた。なお、上記表1に示すカーボンブラック含有量は、マスターバッチ中のカーボンブラック量及び鞘部原料へのマスターバッチ添加量から算出した。
<色調>
(1)装置による測定
参考例の炭素繊維(東レ製炭素繊維「トレカ」品種:T300B−6000−50B)と実施例及び比較例の各糸をそれぞれ平板上に隙間なく並べ、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製 光源ハロゲンランプ)を用いて、300〜1000nmの波長の範囲で反射率を測定し、得られたスペクトルから明度(L値)及び黄色度(YI値)を算出した。
(2)官能評価
参考例の炭素繊維と実施例及び比較例の各糸をそれぞれ平板上に隙間なく並べたものを20ルクスの電灯光下に置いて、繊維評価経験1年以上の5名のパネルにより平板に対して垂直の方向から目視観察を行い、評価対象の糸の色調と炭素繊維の色調が近似しているか否かを判定した。評価にあたって、目視観察では、参考例の炭素繊維と区別できない(炭素繊維との違いを認識できない)ものを「近似している」と判断し、それ以外の(炭素繊維と区別できる)ものは「近似していない」と判断する旨、パネル全員で確認した。そして、パネル全員(5名)が「近似している」と判断したものを○、3名又は4名が「近似している」と判断したものを△、「近似していると」判断したパネルが2名以下であったものを×とした。
<光沢度>
(1)装置による測定
参考例の炭素繊維と実施例及び比較例の各糸をそれぞれ平板上に隙間なく並べ、グロスメーター(スガ試験機株式会社製 光源タングステン電球)により、各糸の長手方向に対し、20°、60°、85°の入射光を当てて、光沢度を測定した。
(2)官能評価
参考例の炭素繊維と実施例及び比較例の各糸をそれぞれ平板上に隙間なく並べたものを20ルクスの電灯光下に置いて、繊維評価経験1年以上の5名のパネルにより、平板に対して垂直の方向から各糸の長手方向に20°傾けた方向から目視観察を行い、評価対象の糸の光沢度と炭素繊維の光沢感が近似しているか否かを判定した。評価にあたって、目視観察では、参考例の炭素繊維と区別できない(炭素繊維との違いを認識できない)ものを「近似している」と判断し、それ以外の(炭素繊維と区別できる)ものは「近似していない」と判断する旨、パネル全員で確認した。そして、パネル全員(5名)が「近似している」と判断したものを○、3名又は4名が「近似している」と判断したものを△、「近似していると」判断したパネルが2名以下であったものを×とした。
以上の評価結果を下記表2にまとめて示す。
Figure 0006743266
上記表2に示すように、芯部にのみカーボンブラックを添加した比較例1の糸(マルチフィラメント)は、参考例の炭素繊維に近い色調であったが、光沢が異なっていた。また、鞘部と芯部の両方にカーボンブラックを添加した比較例2の糸(マルチフィラメント)は、色調及び光沢度共に参考例の炭素繊維と異なっていた。芯部にのみカーボンブラックを添加した比較例3の糸(モノフィラメント)の糸、及び、単一繊維を用いた比較例4の糸(マルチフィラメント)も、色調及び光沢度共に参考例の炭素繊維とは異なるものであった。更に、鞘部にのみカーボンブラックを添加しているが、添加量が本発明の範囲に満たない比較例5の糸(マルチフィラメント)は、光沢度は参考例の炭素繊維に近似していたが、色調が異なっていた。
これに対して、実施例1〜9の糸は、色調及び光沢度共に、参考例の炭素繊維に近いものであった。特に、実施例1〜7のマルチフィラメントは、参考例の炭素繊維に近似した外観を有していた。以上の結果から、本発明によれば、炭素繊維に近い外観を有する黒色合成繊維糸を実現できることが確認された。
1 黒色合成繊維糸(マルチフィラメント)
2 黒色合成繊維糸(モノフィラメント)
10 鞘芯複合繊維
11 芯部
12 鞘部

Claims (3)

  1. 複数本の鞘芯型複合繊維で構成されるマルチフィラメント糸であって、
    黄色度(YI)が14.0以上、20°の入射角に対する光沢度が2.0以上であり、かつ、
    前記鞘芯型複合繊維は、
    繊維径が10〜100μmであり、
    鞘部と芯部が相互に異なる組成の熱可塑性樹脂組成物により形成され、
    前記鞘部と前記芯部の割合が、体積比で、鞘部:芯部=20:80〜50:50であり、
    前記鞘部にのみカーボンブラックが添加され、前記鞘部における前記カーボンブラックの含有量が0.2〜1.5質量%である
    黒色合成繊維糸。
  2. 前記鞘芯型複合繊維は、
    前記鞘部の熱可塑性樹脂がプロピレンの単独重合体若しくは共重合体又はエチレンの単独重合体若しくは共重合体であり、
    前記芯部の熱可塑性樹脂がプロピレンの単独重合体若しくは共重合体、ポリエステル又はナイロンである
    請求項1に記載の黒色合成繊維糸。
  3. 請求項1又は2に記載の黒色合成繊維糸を用いて形成された成形体。
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