JP6739960B2 - 反射型マスクブランク、反射型マスク及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

反射型マスクブランク、反射型マスク及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造などに使用される露光用マスクを製造するための原版である反射型マスクブランク及び反射型マスク、並びに前記反射型マスクを用いる半導体装置の製造方法に関する。
半導体製造における露光装置の光源の種類は、波長436nmのg線、同365nmのi線、同248nmのKrFレーザ、及び同193nmのArFレーザと、波長を徐々に短くしながら進化してきている。より微細なパターン転写を実現するため、光源の波長として13.5nm近傍の極端紫外線(EUV:Extreme Ultra Violet)を用いたEUVリソグラフィが提案されている。EUVリソグラフィでは、EUV光に対する材料間の吸収率の差が小さいことなどから、反射型のマスクが用いられる。反射型マスクとしては、例えば、基板上に露光光を反射する多層反射膜が形成され、当該多層反射膜を保護するための保護膜の上に、露光光を吸収する位相シフト膜がパターン状に形成されたものが提案されている。露光機(パターン転写装置)に搭載された反射型マスクに入射した光は、位相シフト膜パターンのある部分では吸収され、位相シフト膜パターンのない部分では多層反射膜により反射されることにより、光像が反射光学系を通して半導体基板上に転写されるものである。位相シフト膜パターンに入射する露光光の一部が、多層反射膜により反射される光と約180度の位相差を有して反射され(位相シフト)、これによりコントラスト(解像度)を得ている。
このようなEUVリソグラフィ用の反射型マスク及びこれを作製するためのマスクブランクに関連する技術が特許文献1〜3などによって開示されている。
特許文献1には、ハーフトーンマスクの原理をEUV露光に適用して転写解像性を向上させるために、薄膜(位相シフト膜)を2層膜とすることが記載されている。具体的な2層膜の材料としては、Mo層とTa層の組み合わせが記載されている。
特許文献2には、ハーフトーンマスクの原理をEUV露光に適用して転写解像性を向上させるために、単層膜からなるハーフトーン膜(位相シフト膜)の材料を、屈折率及び消衰係数を座標軸とする平面座標で示す図2において、四角枠で囲む領域から選択することが記載されている。具体的な単層膜の材料としては、TaMo(組成比1:1)が記載されている。
特許文献3には、ハーフトーン型EUVマスクにおいて、反射率の選択性の自由度及び洗浄耐性の高さを持ち、射影効果(シャドーイング効果)を低減させるために、ハーフトーン膜の材料をTaとRuとの化合物とし、その組成範囲を規定することが記載されている。
ここで、シャドーイング効果とは、次のような現象である。例えば、反射型マスクを使用する露光装置において、入射光と反射光の光軸が重ならないように、光をマスクに対して垂直方向から少し傾けて入射させている。マスクの位相シフト膜パターンに厚みがあると、光の入射方向の傾斜に起因して、位相シフト膜パターンの厚みに基づく影が生じる。この影の分だけ転写パターンの寸法が変化してしまうことをシャドーイング効果という。
特許文献4には、基板上に形成された高反射部と、前記高反射部の上に形成されたパターニングされた低反射部とを備え、低反射部がTa(タンタル)、Mo(モリブデン)及びSi(シリコン)を有するハーフトーン型EUVマスクが記載されている。
特開2004−207593号公報 特開2006−228766号公報 特許第5233321号 特開2009−098611号公報
反射型マスクの位相シフト膜は、位相シフト膜パターンに入射する露光光の一部の多層反射膜により反射される光と、位相シフト膜パターンのない部分での多層反射膜により反射される光とが、13.5nmの波長の光に対して約180度の位相差を持つように設計される。また、位相シフト膜の表面には、検査光の露光における反射率が低い材料を用いた反射防止層を設けられている。2層以上の膜からなる位相シフト膜の場合、位相シフト膜の最表面からの反射光と、位相シフト膜の下に存在する多層反射膜からの反射光との干渉によって、例えば図3に示すように、位相差の膜厚依存性に振動構造が生じる。この振動構造が大きいと、位相シフト膜の膜厚変化に対して位相差が大きく変化することになるため、位相シフト膜の膜厚変化に対して安定した位相差が得られなくなる。
そこで、本発明は、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜を有する反射型マスクブランクを提供することを目的とする。
本発明者らは、最上層及びその他の層からなる位相シフト膜において、位相シフト膜に反射抑制機能を持たせることにより、位相シフト膜の最上層からの反射光と、位相シフト膜を透過した光の多層反射膜からの反射光との干渉を弱めることによって、位相差の膜厚依存性に振動構造が生じることを抑制することができることを見出した。本発明者らは、位相差の膜厚依存性に振動構造が生じることを抑制することにより、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜を有する反射型マスクブランクを得ることを見出し、本発明に至った。
具体的には、最上層及びその他の層からなる位相シフト膜において、露光波長λ=13.5nmの光の位相シフト膜内の光路長(屈折率n×膜厚d)が、λ/4の奇数倍を中心に、±α(nm)の範囲にあるときに、位相シフト膜の反射抑制機能が有効に働き、位相差の膜厚依存性に振動構造が生じることを抑制することができることを見出した。本発明者らは、光学的なシミュレーションによって、α=1.5nmとすることが適切であることを見出し、本発明に至った。
上記課題を解決するため、本発明は下記の構成を有する。本発明は、下記の構成1〜9の反射型マスクブランク、下記の構成10の反射型マスク、及び下記の構成11の半導体装置の製造方法である。
(構成1)
本発明の構成1は、基板上に、多層反射膜と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜とがこの順に形成された反射型マスクブランクであって、
前記位相シフト膜は、最上層と、最上層以外の下層とを有し、
<n<1 ・・・(1)、かつ
λ/4×(2m+1)−α≦n・d≦λ/4×(2m+1)+α ・・・(2)
の関係を満たすことを特徴とする反射型マスクブランクである。ただし、上記式中、nは前記最上層の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率、nは前記下層の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率、dは前記最上層の膜厚(nm)、mはゼロ以上の整数、及びα=1.5nmである。
本発明の構成1によれば、位相シフト膜の表面での反射率を小さくすることができるので、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜を有する反射型マスクブランクを得ることができる。
(構成2)
本発明の構成2は、前記mは2以下であることを特徴とする構成1の反射型マスクブランクである。
パターンの微細化に伴うアスペクト比(パターンの線幅に対するパターン膜厚の比)の増大によって、シャドーイング効果の問題が深刻化している。本発明の構成2によれば、mを2以下とすることにより、位相シフト膜を薄膜化することが可能となる。そのため得られる反射型マスクのシャドーイング効果を抑制することができる。
(構成3)
本発明の構成3は、前記位相シフト膜の前記最上層はケイ素化合物を含む材料からなり、前記下層はタンタル化合物を含む材料からなることを特徴とする構成1又は2の反射型マスクブランクである。
本発明の構成3によれば、位相シフト膜が、所定の材料の最上層及び下層を含むことにより、所望の位相シフト量を得ることができる。
(構成4)
本発明の構成4は、基板上に、多層反射膜と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜とがこの順に形成された反射型マスクブランクであって、
前記位相シフト膜は、第1層〜第N層(Nは2以上の整数)をこの順で含む単位薄膜を1層、又は2層以上含む多層膜からなり、最も多層反射膜から遠い所に位置する単位薄膜の第1層が最上層であり、

の関係を満たすことを特徴とする反射型マスクブランクである。ただし、上記式中、iは1〜Nの整数、nは第i層の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率、dは前記第i層の膜厚(nm)、及びα=1.5nmである。
本発明の構成4によれば、位相シフト膜の表面での反射率を小さくすることができるので、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜を有する反射型マスクブランクを得ることができる。
(構成5)
本発明の構成5は、ni+1<n、かつn<1であることを特徴とする構成4の反射型マスクブランクである。
本発明の構成5によれば、露光波長λ=13.5nmにおける屈折率に関し、第i+1層の屈折率が、第i層の屈折率より小さく、かつ第1層の屈折率が1未満であることにより、位相シフト膜の表面での反射をより小さくすることができる。
(構成6)
本発明の構成6は、N=2であることを特徴とする構成4又は5の反射型マスクブランクである。
本発明の構成6によれば、N=2であることにより、単位薄膜を2層とした多層膜とした位相シフト膜を得ることができ、エッチング容易性を損なわずに位相シフト膜に反射抑制機能を持たせることができる。
(構成7)
本発明の構成7は、前記第1層は、Ta及びCrから選択される少なくとも一種の金属材料を含むことを特徴とする構成4〜6の何れかの反射型マスクブランクである。
本発明の構成7によれば、第1層が、Ta及びCrから選択される少なくとも一種の金属材料を含むことにより、位相シフト膜の第1層として適切な屈折率及び消衰係数を得ることができる。
(構成8)
本発明の構成8は、前記第2層は、Mo、Ru、Pt、Pd、Ag及びAuから選択される少なくとも一種の金属材料を含むことを特徴とする構成4〜7の何れかの反射型マスクブランクである。
本発明の構成8によれば、第2層が所定の金属材料を含むことにより、位相シフト膜の第2層として適切な屈折率及び消衰係数を得ることができる。
(構成9)
本発明の構成9は、前記多層反射膜と前記位相シフト膜との間に保護膜を有することを特徴とする構成1〜8の何れかの反射型マスクブランクである。
本発明の構成9によれば、多層反射膜上に保護膜が形成されていることにより、多層反射膜付き基板を用いて反射型マスクを製造する際の多層反射膜表面へのダメージを抑制することができる。したがって、反射型マスクのEUV光に対する反射率特性が良好となる。
(構成10)
本発明の構成10は、構成1〜9の何れかの反射型マスクブランクにおける前記位相シフト膜がパターニングされた位相シフト膜パターンを有することを特徴とする反射型マスクである。
本発明の構成10の反射型マスクの製造ためには、上述の反射型マスクブランクが用いられるので、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜パターンを有する反射型マスクを得ることができる。
(構成11)
本発明の構成11は、構成10の反射型マスクを用いて半導体基板上にパターンを形成するパターン形成工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法である。
本発明の構成11の半導体装置の製造方法によれば、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜パターンを有する反射型マスクを用いることができるので、微細でかつ高精度の転写パターンを有する半導体装置を製造することができる。
本発明により、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜を有する反射型マスクブランクを提供することができる。
また、本発明の反射型マスクブランクを用いることにより、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜パターンを有する反射型マスクを得ることができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法により、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜パターンを有する反射型マスクを用いることができるので、微細でかつ高精度の転写パターンを有する半導体装置を製造することができる。
本発明の実施形態1のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの概略構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態2のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランクの概略構成を説明するための断面図である。 シミュレーションによって得られた、実施例1〜4及び比較例1〜2の位相シフト膜の厚さと、位相差との関係を示す図である。 図3に示される実施例1及び比較例1の拡大図であり、位相差変動が10度(175度〜185度)となる膜厚範囲を示す図である。 EUV光(波長13.5nm)における、金属材料の消衰係数kと屈折率nの特性を示すグラフである。 シミュレーションによって得られた、実施例5〜7の位相シフト膜の厚さと、位相差との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化する際の形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
図1に、本発明の実施形態1である反射型マスクブランク10の断面模式図を示す。本実施形態の反射型マスクブランク10は、基板12の上に、多層反射膜13と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜15とがこの順に形成されている。本実施形態の反射型マスクブランク10の位相シフト膜15は、最上層16と、最上層16以外の下層17とを有する。本実施形態の反射型マスクブランク10の位相シフト膜15は、下記式(1)及び(2)の関係、
<n<1 ・・・(1)、かつ
λ/4×(2m+1)−α≦n・d≦λ/4×(2m+1)+α ・・・(2)
を満たすことを特徴とする。ただし、上記式(1)及び式(2)中、nは前記最上層16の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率、nは下層17の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率、dは最上層16の膜厚、mはゼロ以上の整数、及びα=1.5である。図1に示す反射型マスクブランク10は、1層の下層17を有する。
図2に、本発明の実施形態2である反射型マスクブランク10の断面模式図を示す。本実施形態の反射型マスクブランク10は、基板12上に、多層反射膜13と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜15とがこの順に形成されている。本実施形態の反射型マスクブランク10の位相シフト膜15は、第1層〜第N層(Nは2以上の整数であり、図2の例ではN=2である。)をこの順で含む単位薄膜18を1層、又は2層以上含む。本明細書では、単位薄膜18の繰り返し数のことを「周期」という。本実施形態の反射型マスクブランク10では、位相シフト膜15の単位薄膜18のうち、最も多層反射膜13から遠い所に位置する単位薄膜18の第1層15aが最上層16である。単位薄膜18が複数周期ある場合には、それぞれの単位薄膜18の第1層15aが多層反射膜13からより遠い位置になるように、単位薄膜18が積層される。本実施形態の反射型マスクブランク10の位相シフト膜15は、下記式(3)の関係、

を満たすことを特徴とする。ただし、上記式(3)中、iは1〜Nの整数、nは、第i層(iは1以上N以下の任意の整数)の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率、dは、前記第i層の膜厚(nm)、及びα=1.5nmである。
図3に、位相シフト膜15の膜厚と、位相差との関係を示す。図3に示すように、位相シフト膜15の膜厚と、位相差とは、単調増加の関係ではない。これは、位相シフト膜15の最上層16からの反射光と、位相シフト膜15を透過した光の多層反射膜13からの反射光との干渉に起因して、位相差に振動的な変化(本明細書では、これを「振動構造」という。)が生じているためである。本発明の反射型マスクブランク10では、位相シフト膜15を構成する所定の膜が、上述の所定の屈折率及び膜厚の関係を満たすことにより、位相シフト膜15の最上層16に反射抑制機能を持たせることができる。位相シフト膜15の最上層16に反射抑制機能を有することにより、最上層16からの反射光と多層反射膜13からの反射光との干渉を弱めることができる。この結果、位相差の膜厚依存性に振動構造が生じることを抑制することができる。具体的には、図3に示すように、本発明の実施例と、比較例とを比較すると、本発明の実施例の振動構造の方が、比較例より小さいことが見て取れる。振動構造が小さいということは、位相差の膜厚依存性が小さいことを意味する。したがって、本発明の反射型マスクブランク10のように、位相シフト膜15を構成する所定の膜の屈折率及び膜厚が、上述の式(1)〜(3)のような所定の関係を満たすことにより、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜15を有する反射型マスクブランク10を得ることができる。
本発明の反射型マスクブランク10は、上記式(2)又は(3)のmが2以下(すなわち、m=0又はm=1)であることが好ましい。mを2以下とすることにより、位相シフト膜15を薄膜化することが可能となる。そのため、得られる反射型マスクのシャドーイング効果を抑制することができる。
本発明の実施形態2の反射型マスクブランク10は、n+1<n、かつn<1であることが好ましい。位相シフト膜15の表面での反射をより小さくすることができるためである。
本発明の実施形態2の反射型マスクブランク10は、N=2であることが好ましい。N=2であることにより、単位薄膜を2層とした多層膜とした位相シフト膜を得ることができ、エッチング容易性を損なわずに位相シフト膜に反射抑制機能を持たせることができる。
<反射型マスクブランク10の構成及びその製造方法>
図1は、本発明の実施形態1のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク10の構成を説明するための断面模式図である。図2は、本発明の実施形態2のEUVリソグラフィ用反射型マスクブランク10の構成を説明するための断面模式図である。図1及び図2を用いて本発明の反射型マスクブランク10について説明する。
図1及び図2に示すように、反射型マスクブランク10は、基板12の裏面側の主表面上に形成された静電チャック用の裏面導電膜11を有する基板12と、この基板12の主表面(裏面導電膜11が形成された側とは反対側の主表面)上に形成され、かつ、露光光であるEUV光を反射する多層反射膜13と、この多層反射膜13上に、多層反射膜13を保護するためのルテニウム(Ru)を主成分とした材料で形成された保護膜14と、この保護膜14上に形成され、かつ、EUV光を吸収するとともに一部のEUV光を反射し、その位相をシフトさせるための位相シフト膜15と、を備えている。
本明細書において、例えば、「基板12の主表面上に形成された多層反射膜13」との記載は、多層反射膜13が、基板12の表面に接して配置されることを意味する場合の他、基板12と、マスクブランク用多層膜26との間に他の膜を有することを意味する場合も含む。他の膜についても同様である。また、本明細書において、例えば「膜Aが膜Bの上に接して配置される」とは、膜Aと膜Bとの間に他の膜を介さずに、膜Aと膜Bとが直接、接するように配置されていることを意味する。
以下、基板12及び各層の構成を説明する。
EUV光による露光時の熱による吸収体膜パターンの歪みを防止するため、基板12としては、0±5ppb/℃の範囲内の低熱膨張係数を有するものが好ましく用いられる。この範囲の低熱膨張係数を有する素材としては、例えば、SiO−TiO系ガラス、又は多成分系ガラスセラミックス等を用いることができる。
基板12の両主表面のうち、反射型マスクの転写パターンとなる位相シフト膜15が形成される側の主表面は、少なくともパターン転写精度、位置精度を得る観点から高平坦度となるように表面加工されている。EUV露光の場合、基板12の転写パターンが形成される側の主表面の132mm×132mmの領域において、平坦度が0.1μm以下であることが好ましく、更に好ましくは0.05μm以下、特に好ましくは0.03μm以下である。また、基板12の両主表面のうち、位相シフト膜15が形成される側と反対側の主表面は、露光装置にセットするときに静電チャックされるための裏面導電膜11が形成される表面である。裏面導電膜11が形成される表面の平坦度は、142mm×142mmの領域において、1μm以下であることが好ましく、更に好ましくは0.5μm以下、特に好ましくは0.3μm以下である。
なお、本明細書において、平坦度は、TIR(Total Indecated Reading)で示される表面の反り(変形量)を表す値である。この値は、基板12の表面を基準として最小二乗法で定められる平面を焦平面とし、この焦平面より上にある基板12の表面の最も高い位置と、焦平面より下にある基板12の表面の最も低い位置との高低差の絶対値である。
また、EUV露光の場合、基板12として要求される表面平滑度は、基板12の、転写パターンとなる位相シフト膜15が形成される側の主表面の表面粗さが、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.1nm以下であることが好ましい。なお、表面平滑度は、原子間力顕微鏡(AFM)で測定することができる。
更に、基板12は、その上に形成される膜(多層反射膜13など)の膜応力による変形を防止するために、高い剛性を有しているものが好ましい。特に、基板12は、65GPa以上の高いヤング率を有しているものが好ましい。
多層反射膜13は、EUVリソグラフィ用反射型マスクにおいて、EUV光を反射する機能を有する。多層反射膜13は、屈折率の異なる元素が周期的に積層された多層膜である。
一般的には、高屈折率材料である軽元素又はその化合物の薄膜(高屈折率層)と、低屈折率材料である重元素又はその化合物の薄膜(低屈折率層)とが交互に40〜60周期程度積層された多層膜が、多層反射膜13として用いられる。多層膜は、基板12側から高屈折率層と低屈折率層をこの順に積層した高屈折率層/低屈折率層の積層構造を1周期として複数周期積層した構造を有することができる。また、多層膜は、基板12側から低屈折率層と高屈折率層をこの順に積層した低屈折率層/高屈折率層の積層構造を1周期として複数周期積層した構造を有することができる。なお、多層反射膜13の最表面の層、すなわち多層反射膜13の基板12と反対側の表面層は、高屈折率層とすることが好ましい。上述の多層膜において、基板12から高屈折率層と低屈折率層をこの順に積層した高屈折率層/低屈折率層の積層構造を1周期として複数周期積層する場合は最上層が低屈折率層となる。そのため、最上層の低屈折率層上に更に高屈折率層を形成して多層反射膜13とすることが好ましい。
本発明の反射型マスクブランク10において、高屈折率層としては、Siを含む層を採用することができる。Siを含む材料としては、Si単体の他に、Siに、B、C、N、及び/又はOを含むSi化合物でもよい。Siを含む層を高屈折率層として使用することによって、EUV光の反射率に優れたEUVリソグラフィ用反射型マスクが得られる。また、本発明の反射型マスクブランク10において、基板12としてはガラス基板が好ましく用いられる。Siはガラス基板との密着性においても優れている。また、低屈折率層としては、Mo、Ru、Rh、及びPtから選ばれる金属単体、並びにこれらの合金が用いられる。例えば波長13〜14nmのEUV光に対する多層反射膜13としては、好ましくはMo膜とSi膜を交互に例えば40〜60周期程度積層したMo/Si周期積層膜が用いられる。なお、多層反射膜13の最上層である高屈折率層をケイ素(Si)で形成し、当該最上層(Si)と保護膜14との間に、ケイ素と酸素とを含むケイ素酸化物層を形成するようにしてもよい。これにより、マスク洗浄耐性(位相シフト膜パターンの膜剥がれ耐性)を向上させることができる。
このような多層反射膜13の単独での反射率は、例えば、65%以上であり、上限は通常73%であることが好ましい。なお、多層反射膜13の各構成層の膜厚及び周期の数は、露光波長によるブラッグの法則を満たすように、適宜選択される。多層反射膜13において高屈折率層及び低屈折率層はそれぞれ複数存在する。すべての高屈折率層は同じ膜厚でなくてもよい。また、すべての低屈折率層は同じ膜厚でなくてもよい。また、多層反射膜13の最表面のSi層の膜厚は、反射率を低下させない範囲で調整することができる。最表面のSi(高屈折率層)の膜厚は、例えば、3〜10nmとすることができる。
多層反射膜13の形成方法は当該技術分野において公知である。例えばイオンビームスパッタリング法により、多層反射膜13の各層を成膜することで形成できる。上述したMo/Si周期多層膜の場合、例えばイオンビームスパッタリング法により、まずSiターゲットを用いて膜厚4nm程度のSi膜を基板12上に成膜し、その後Moターゲットを用いて膜厚3nm程度のMo膜を成膜する。Si膜及びMo膜の成膜を1周期として、全体で、40〜60周期積層して、多層反射膜13を形成する(最上層はSi層とする)。
本発明の反射型マスクブランク10は、多層反射膜13と位相シフト膜15との間に保護膜14を有することが好ましい。
図1及び図2に示すように、保護膜14は、後述するEUVリソグラフィ用反射型マスクの製造工程におけるドライエッチング又は洗浄液から多層反射膜13を保護するために、多層反射膜13の上に形成される。保護膜14は、例えば、Ru(ルテニウム)を主成分として含む材料(主成分:50原子%以上)により構成される。Ruを主成分として含む材料は、Ru金属単体、RuにNb、Zr、Y、B、Ti、La、Mo、Co、及び/又はReなどの金属を含有したRu合金、又はそれらの材料にN(窒素)が含まれる材料であることができる。また、保護膜14を3層以上の積層構造とし、最下層と最上層を、上記Ruを含有する物質からなる層とし、最下層と最上層との間に、Ru以外の金属、若しくは合金を介在させたものであることができる。
保護膜14の膜厚は、保護膜14としての機能を果たすことができる限り特に制限されない。EUV光の反射率の観点から、保護膜14の膜厚は、好ましくは、1.5〜8.0nm、より好ましくは、1.8〜6.0nmである。
保護膜14の形成方法としては、公知の成膜方法を特に制限なく採用することができる。保護膜14の形成方法の具体例としては、スパッタリング法及びイオンビームスパッタリング法が挙げられる。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態1の反射型マスクブランク10は、多層反射膜13の上に位相シフト膜15を含む。位相シフト膜15は、多層反射膜13の上に接して形成することができる。また、保護膜14が形成されている場合には、保護膜14の上に接して形成することができる。
図1に示すように、本発明の実施形態1である反射型マスクブランク10の位相シフト膜15は、第1層15a(最上層16)と、第2層15b(下層17)とを含む多層膜である。本発明の実施形態1において、第1層15a及び第2層15bの光波長λ=13.5nmにおける屈折率及び膜厚は、上述の式(1)及び式(2)の関係を満たす。
図2に示すように、本発明の実施形態2である反射型マスクブランク10の位相シフト膜15は、一つの第1層15aと、一つの第2層15bとを交互に複数、積層した構造を有することができる。この場合、一対の第1層15a及び第2層15bを「単位薄膜18」という。なお、単位薄膜18は、第1層15a〜第N層(Nは2以上の整数)の多層膜であることができる。この場合、一組の第1層15a〜第N層の多層膜が「単位薄膜18」である。本発明の実施形態2において、第1層15a〜第N層の光波長λ=13.5nmにおける屈折率及び膜厚は、上述の式(3)の関係を満たす。また、位相シフト膜15の表面での反射をより小さくするために、n+1<n、かつn<1の関係を満たすことが好ましい。ここで、n及びnは、第i層(iは1以上N以下の任意の整数)及び第1層の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率である。また、エッチング容易性と位相シフト膜の反射抑制機能を両立するために、単位薄膜18を構成する多層膜の層数であるNは、2であることが好ましい。
本発明の反射型マスクブランク10は、位相シフト膜15の最上層16(第1層15a)はケイ素化合物を含む材料からなり、下層17(第2層15b)はタンタル化合物を含む材料からなることが好ましい。特に、図1に示す実施形態1の反射型マスクブランク10の場合には、これらの材料からなる最上層16及び下層17を用いることが好ましい。最上層16とは、位相シフト膜15を構成する層のうち、最も多層反射膜13から遠い所に位置する層のことをいう。位相シフト膜15が、ケイ素化合物を含む材料からなる最上層16及びタンタル化合物を含む材料からなる下層17を含むことにより、所望の位相シフト量を得ることができる。
位相シフト膜15の最上層16に用いるケイ素化合物の薄膜として、SiO膜を挙げることができる。SiO膜の光波長λ=13.5nmにおける屈折率は0.978なので、1に近い。そのため、位相シフト膜15の最上層16にSiO膜を用いることにより、位相シフト膜15の最上層16からの反射を低くすることができる。
位相シフト膜15の最上層16に用いるタンタル化合物の薄膜として、TaN膜を挙げることができる。TaN膜の光波長λ=13.5nmにおける屈折率は0.949程度なので、SiO膜の屈折率に近い。そのため、最上層16のSiO膜と組み合わせて用いることにより、SiO膜とTaN膜との界面からの反射を低くすることができる。
本発明の反射型マスクブランク10の第1層15aは、Ta及びCrから選択される少なくとも一種の金属材料を含むことができる。特に、図2に示す実施形態2の反射型マスクブランク10の場合には、これらの材料からなる最上層16を用いることが好ましい。
図5に金属材料の、波長13.5nmにおける屈折率nと、消衰係数kの関係を示す。第1層15aを形成する材料としては、例えば、Ta(波長13.5nmにおける屈折率n=約0.943、消衰係数k=約0.041)、又は、Cr(当該屈折率n=約0.932、消衰係数k=約0.039)が挙げられる。
例えば、TaはEUV光の消衰係数が小さく、またフッ素系ガス又は塩素系ガスで容易にドライエッチングすることが可能である。そのため、Taは、加工性に優れた位相シフト膜15の材料である。更にTaにB、Si及び/又はGe等を加えることにより、アモルファス状の材料を容易に得ることができ、位相シフト膜15の平滑性を向上させることができる。また、TaにN及び/又はOを加えれば、位相シフト膜15の酸化に対する耐性が向上する。そのため、TaにN及び/又はOを加えた材料を位相シフト膜15の最上層16に用いることにより、洗浄耐性に優れ、経時的な安定性を向上させることができるという効果が得られる。
なお、第1層15aを形成するための材料としては、一種の金属材料が選択されることが好ましいが、これに限定されるものではない。第1層15aを形成するための材料としては、二種以上の金属材料を選択してもよい。
本発明の反射型マスクブランク10は、第2層15bは、Mo、Ru、Pt、Pd、Ag及びAuから選択される少なくとも一種の金属材料を含むことが好ましい。特に、実施形態2の反射型マスクブランク10の場合には、これらの材料からなる下層17を用いることが好ましい。これらの材料からなる下層17は、Ta及びCrから選択される少なくとも一種の金属材料を含む第1層15aとの組み合わせて用いることがより好ましい。第2層15bが所定の金属材料を含むことにより、位相シフト膜15の第2層15bとして適切な屈折率及び消衰係数を得ることができる。
具体的には、第2層15bを形成する金属材料としては、第1層15aとは異なる金属材料であって、波長13.5nmにおける屈折率nが第1層15aを形成する材料の屈折率nより小さい金属材料から選択することが好ましい。例えば、第2層15bを形成するための金属材料としては、Mo(当該屈折率n=約0.921、消衰係数k=約0.006)、Ru(当該屈折率n=約0.888、消衰係数k=約0.017)、Pt(当該屈折率n=約0.891、消衰係数k=約0.060)、Pd(当該屈折率n=約0.876、消衰係数k=約0.046)、Ag(当該屈折率n=約0.890、消衰係数k=約0.079)、又は、Au(当該屈折率n=約0.899、消衰係数k=約0.052)が挙げられる。
例えば、Moは、単体では洗浄耐性が懸念されるが、上述のTa又はCrを含む層と組み合わせて多層膜を構成することで、その洗浄耐性を向上させることができる。また、Moは、EUV光における屈折率nが0.95より小さいため、薄い膜厚で位相シフト効果を得ることが可能である。更に、消衰係数kが小さいため、EUV光の反射率が高くなり、位相シフト効果によるコントラスト(解像度)を得やすい膜材料である。
また、Ruは、単体では各種のエッチングガスに対してエッチングレートが低く、加工困難性が高いが、上述のTa又はCrを含む層と組み合わせて多層膜を構成することで、位相シフト膜15全体の加工性を向上させることができる。また、EUV光における屈折率nが0.95より小さいため、薄い膜厚で位相シフト効果を得ることが可能であり、消衰係数kが小さいため、EUV光の反射率が高くなり、位相シフト効果によるコントラスト(解像度)を得やすい膜材料である。
Pt及びPdは、エッチングレートが低く、加工困難性を有する膜材料であるが、EUV光における屈折率nが0.95より小さいため、薄い膜厚で位相シフト効果を得ることが可能である。
なお、第2層15bを形成するための材料としては、一種の金属材料が選択されることが好ましいが、これに限定されるものではない。第2層15bを形成するための材料として、二種以上の金属材料を選択してもよい。
第1層15a及び第2層15bを形成するための材料として使用可能な金属材料は、その金属単体であることが好ましい。しかしながら、位相シフト膜15の位相シフト効果等の特性に影響を与えないことを条件として、当該金属を含む材料を用いることができる。
第1層15aを形成するための材料に使用されるTaを含む材料としては、例えば、Taを主成分としてBを含有するTaB合金、Taを主成分としてSiを含有するTaSi合金、Taを主成分としてその他遷移金属(例えば、Pt、Pd及びAg)を含有するTa合金、及びTa金属、並びにそれらの合金にN、O、H、Cなどを添加したTa系化合物などを用いることができる。Crを含む材料としては、Crを主成分としてSiを含有するCrSi合金、Crを主成分としてその他遷移金属(例えば、Pt、Pd、Ag)を含有するCr合金、及びCr金属、並びにそれらの合金にN、O、H、Cなどを添加したCr系化合物などを用いることができる。
また、第2層15bを形成するためのMoを含む材料としては、Moを主成分としてNb、Zr、Y、B、Ti、La、Ru、Co及び/又はReなどの金属を含有したMo合金などを用いることができる。第2層15bを形成するためのRuを含む材料としては、Ruを主成分としてNb、Zr、Y、B、Ti、La、Mo、Co及び/又はReなどの金属を含有したRu合金を用いることができる。また、Ruを含む材料としては、Ru合金又はRu金属、並びにそれらの合金にN、H及び/又はCなどを添加したRu系化合物を用いることができる。第2層15bを形成するためのPtを含む材料としては、Ptを主成分としてNb、Zr、Y、B、Ti、La、Mo、Co及び/又はReなどの金属を含有したPt合金などを用いることができる。第2層15bを形成するためのPdを含む材料としては、Pdを主成分としてNb、Zr、Y、B、Ti、La、Mo、Co及び/又はReなどの金属を含有したPd合金を用いることができる。第2層15bを形成するためのAgを含む材料としては、Agを主成分としてNb、Zr、Y、B、Ti、La、Mo、Co及び/又はReなどの金属を含有したAg合金などを用いることができる。第2層15bを形成するためのAuを含む材料としては、Auを主成分としてNb、Zr、Y、B、Ti、La、Mo、Co及び/又はReなどの金属を含有したAu合金などを用いることができる。
位相シフト膜15の最下層及びその上の層は、その下に形成された保護膜14を形成するための材料と重複しない他の金属材料を含む第2層15bとされる(Ru保護膜\Ru以外\・・・)。例えば、位相シフト膜15の最下層を、Ruを含む第2層15bとし、保護膜14を、Ruを主成分として材料で形成した場合(Ru保護膜\Ru・・・)、両者は共通したRuで形成し重複するため、この組み合わせは回避されるべきである。この場合、位相シフト膜15の最下層を、例えば、保護膜14のRuに対してエッチング選択性の高いMoを含む第2層15bとすることにより(Ru保護膜\Mo\・・・)、高精細なパターニングが可能となり、かつ、保護膜14にダメージを与えることを抑制できる。
位相シフト膜15の最上層16は、エッチング選択性に応じて決められる金属材料を含む最上層16(第1層15a)とされる。例えば、Ta又はCrを含む第1層15aと、Moを含む第2層15bとが位相シフト膜15の単位薄膜である場合、最上層16を、Ta又はCrを含む第1層15aとすることにより、位相シフト膜15全体の、パターン形成前の洗浄耐性を向上させることができる。
Ruを主成分とした保護膜14上に、Taを含む第1層15aと、Moを含む第2層15bとが位相シフト膜15の単位薄膜として形成される場合、位相シフト膜15の最下層を、Moを含む第2層15bとし、位相シフト膜15の最上層16を、Taを含む第1層15aとすることができる(Ru保護膜\Mo\Ta・・・Mo\Ta)。Moは、保護膜14のRuに対してエッチング選択性が高いため、高精細なパターニングが可能となり、かつ、保護膜14にダメージを与えることを抑制でき、かつ、パターン形成の前後の洗浄耐性を向上させることができる。
なお、位相シフト膜15の最下層を、Taを含む第1層15aとすることもできる(Ru保護膜14\Ta\Mo\Ta\Mo・・・\Ta)。この場合、単位薄膜18(第1層15aのTa及び第2層15bのMo)に加えて、保護膜14の上に更にTaを含む第1層15aを形成することになる。
位相シフト膜15を構成する単位薄膜18は、2層以上の薄膜で形成される。位相シフト膜15中の単位薄膜18の第N層(Nは2以上の整数)は、同一の金属材料で形成される。例えば、位相シフト膜15を、Taを含む第1層15aと、Moを含む第2層15bと、Ruを含む第3層(図示せず)で構成することができる(Ru保護膜14\Ta\Ru\Mo\Ta・・・Ru\Mo\Ta)。なおこの場合、Ru保護膜14の上に接してTaを含む薄膜を更に形成している。この場合、位相シフト膜15中の、Ta層の含有比率を少なくできるので、位相シフト効果を得やすくなる。
位相シフト膜15は、イオンビームスパッタリング法などの公知の成膜方法で形成することができる。例えば、イオンビームスパッタリング法による場合、第1層15a及び第2層15bの各金属材料で形成された二つのターゲットを準備し、Arガス等の不活性ガスの雰囲気で、二つのターゲットのうち、片方ずつ交互にビームを照射することによって第1層15a及び第2層15bを形成することができる。
このような多層膜からなる位相シフト膜15は、EUV光に対する反射率が1〜30%、位相シフト膜15からの反射光と、多層反射膜13からの反射光との位相差が170〜190度となるように形成される。
位相シフト膜15の膜厚は、各層に用いる金属材料の種類と、EUV光の反射率の設計値に応じて、かつ、屈折率及び膜厚が所定の関係を満たすように決定される。例えば、位相シフト膜15の膜厚は、100nm以下であり、好ましくは30〜90nmである。このような薄い膜厚で形成される位相シフト膜15であれば、例えば、EUV露光の場合、シャドーイング効果を小さくすることが可能となる。また、多層膜からなる位相シフト膜15における第1層15a及び第2層15b等のそれぞれの膜厚は、EUV光の波長、多層膜の層数、各層の材料の種類、その洗浄耐性及び加工性等の特性を勘案し、適切な膜厚の組み合わせにて定められる。
単位薄膜18の第1層15aと第2層15bの膜厚比は、各層の屈折率及び膜厚が、上述の式(1)〜(3)のような所定の関係を満たすように定められる。第1層15aと第2層15bの膜厚比は、使用される金属材料に応じて、所定の関係を満たすように適宜決めることができる。例えば、Ta:Moの場合、20:1〜1:5であることが好ましい。Ta層が厚く、Mo層が薄過ぎる場合、位相シフト効果を得るための位相シフト膜15全体の膜厚が厚くなるという不都合がある。また、Moが酸化され易いため、Ta層が薄くMo層が厚過ぎる場合には、位相シフト膜15全体の洗浄耐性が低くなるという不都合がある。
多層膜からなる位相シフト膜15の形成は、成膜開始から成膜終了まで大気に曝さず連続して成膜することが好ましい。例えば、位相シフト膜15は、その各層(例えば、第1層15a及び第2層15b)を非常に薄い膜厚で連続して成膜するのに有用なイオンビームスパッタリング法で形成することが好ましい。しかしながら、DCスパッタリング法及びRFスパッタリング法などの公知の方法で形成することもできる。
なお、例えば、イオンビームスパッタリング法を用いると、MoSiの多層反射膜13の成膜から、Ruの保護膜14の成膜を経て、Ta\Mo等の位相シフト膜15の各層(例えば、第1層15a及び第2層15b)の成膜まで、スパッタ装置から出さずに成膜できる。これらの成膜の際に、大気に触れることがないため、各膜の欠陥個数を抑制できる点で有利である。
位相シフト膜15の表面等が平滑でないと、位相シフト膜パターンのエッジラフネスが大きくなり、パターンの寸法精度が悪くなることがある。このため、成膜後の位相シフト膜15の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で、0.5nm以下であることが好ましく、0.4nm以下であることがより好ましく、0.3nm以下であることが更に好ましい。
本発明の反射型マスクブランクでは、位相シフト膜15上に、更にエッチングマスク膜(図示せず)を形成することができる。エッチングマスク膜は、多層反射膜13の最上層16に対してエッチング選択性を有し、かつ、位相シフト膜15の最上層16が第1層15aに対するエッチングガスにてエッチング可能な(エッチング選択性がない)材料で形成される。具体的には、エッチングマスク膜は、例えば、Cr又はTaを含む材料によって形成される。Crを含む材料としては、Cr金属単体、並びにCrにO、N、C、H、及びBなどの元素から選ばれる一種以上の元素を添加したCr系化合物などが挙げられる。Taを含む材料としては、Ta金属単体、TaとBを含有するTaB合金、Taとその他遷移金属(例えば、Hf、Zr、Pt、W)を含有するTa合金、Ta金属、並びそれらの合金にN、O、H及び/又はCなどを添加したTa系化合物などが挙げられる。ここで、位相シフト膜15の最上層16(第1層15a)がTaを含む場合、エッチングマスク膜を形成するための材料としては、Crを含む材料が選択される。また、位相シフト膜15の最上層16(第1層15a)がCrを含む場合、エッチングマスク膜を形成するための材料としては、Taを含む材料が選択されることが好ましい。
エッチングマスク膜の形成は、DCスパッタリング法及びRFスパッタリング法などの公知の方法により行うことができる。
エッチングマスク膜の膜厚は、ハードマスクとしての機能確保という観点から5nm以上であることが好ましい。反射型マスクの作製工程において、エッチングマスク膜は、位相シフト膜15のエッチング工程の際のフッ素系ガスによって、位相シフト膜15と同時に除去されるものである。そのため、エッチングマスク膜は、位相シフト膜15と概ね同等の膜厚であることが好ましい。位相シフト膜15の膜厚を考慮すると、エッチングマスク膜の膜厚は、5nm以上20nm以下、好ましくは、5nm以上15nm以下が望ましい。
基板12の裏面側(多層反射膜13の形成面の反対側)には、図1及び図2に示すように、静電チャック用の裏面導電膜11が形成される。静電チャック用の裏面導電膜11に求められる電気的特性は、通常100Ω/sq以下のシート抵抗である。裏面導電膜11の形成は、例えば、クロム若しくはタンタル等の金属、又はそれらの合金のターゲットを使用して、マグネトロンスパッタリング法又はオンビームスパッタリング法により行うことができる。裏面導電膜11を、例えば、CrNで形成する場合には、Crターゲットを用い、窒素ガス等のNを含むガス雰囲気で、上述のスパッタリング法により、成膜することができる。裏面導電膜11の膜厚は、静電チャック用としての機能を満足する限り特に限定されないが、通常10〜200nmである。
以上、実施形態による反射型マスクブランク10の構成について各層ごとに説明をした。
なお、本発明の反射型マスクブランク10は、上述のような実施形態に限られるものではない。例えば、本発明の反射型マスクブランク10は、位相シフト膜15上に、エッチングマスクとしての機能を有するレジスト膜を備えることができる。また、本発明の反射型マスクブランク10は、多層反射膜13上に保護膜14を備えずに、多層反射膜13の上に接して位相シフト膜15を備えることができる。
<反射型マスク及びその製造方法>
本発明は、上述の本発明の反射型マスクブランク10における位相シフト膜15がパターニングされた位相シフト膜パターンを有する反射型マスクである。上述の本発明の反射型マスクブランク10を使用して、本発明の反射型マスクを作製することができる。EUVリソグラフィ用反射型マスクの製造には、高精細のパターニングを行うことができるフォトリソグラフィー法が最も好適である。
本実施形態では、フォトリソグラフィー法を利用した反射型マスクの製造方法について、図1に示す反射型マスクブランク10を用いる場合を例に説明する。
まず、図1に示した反射型マスクブランク10の最表面(位相シフト膜15の最上層16)の上に、レジスト膜(図示せず)を形成する。レジスト膜の膜厚は、例えば、100nmとすることができる。次に、このレジスト膜に所望のパターンを描画(露光)し、更に現像・リンスすることによって所定のレジストパターン(図示せず)を形成する。
次に、多層膜からなる位相シフト膜15に対し、レジストパターン(図示せず)をマスクとして、SF等のフッ素系ガスを含むエッチングガスによるドライエッチングを実施することにより、位相シフト膜パターン(図示せず)を形成する。この工程において、レジストパターン(図示せず)が除去される。
ここで、位相シフト膜15のエッチングレートは、位相シフト膜15を形成する材料、及びエッチングガス等の条件に依存する。異なる材料の多層膜からなる位相シフト膜15の場合、異なる各材料の層ごとにエッチングレートが多少変化する。しかしながら、各層の膜厚が小さいので、位相シフト膜15全体におけるエッチングレートは、略一定となると考えられる。
上記工程によって、位相シフト膜パターンが形成される。多層膜からなる位相シフト膜15の各層(例えば第1層15a及び第2層15b)を、一種類のエッチングガスによるドライエッチングにより、連続的にエッチングすることができる。その場合には、工程簡略化の効果を得られる。次に、酸性又はアルカリ性の水溶液を用いたウェット洗浄を行い、高い反射率を達成したEUVリソグラフィ用反射型マスクが得られる。
なお、エッチングガスとしては、SFの他、CHF、CF、C、C、C、C、CH、CHF、C、及びF等のフッ素系ガス、並びにこれらのフッ素ガス及びOを所定の割合で含む混合ガスを用いることができる。多層膜からなる位相シフト膜15の各層(例えば第1層15a及び第2層15b)のエッチングの際には、加工に有用なガスであれば、他のガスを用いてもよい。他のガスとして、例えば、Cl、SiCl、CHCl、CCl、BCl等の塩素系のガス及びこれらの混合ガス、塩素系ガス及びHeを所定の割合で含む混合ガス、塩素系ガス及びArを所定の割合で含む混合ガス、フッ素ガス、塩素ガス、臭素ガス及び沃素ガスから選択される少なくとも一つを含むハロゲンガス、並びにハロゲン化水素ガスからなる群から選択される少なくとも一種類又はそれ以上が挙げられる。更に、これらのガスと、酸素ガスとを含む混合ガス等が挙げられる。
また、位相シフト膜が最上層16と下層17との2層構造で、最上層16に対してエッチング耐性を有する材料で下層17を形成する場合には、上述したエッチングガスから2種類用いて2段階のドライエッチングを行うことも可能である。
本発明の反射型マスクの製造のためには、上述の反射型マスクブランク10を用いるので、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜15を有する反射型マスクを得ることができる。
<半導体装置の製造>
本発明は、上述の本発明の反射型マスクを用いて半導体基板12上にパターンを形成するパターン形成工程を含む、半導体装置の製造方法である。
上述の本発明の反射型マスクを使用して、EUVリソグラフィ用により半導体基板上に反射型マスクの位相シフト膜パターンに基づく転写パターンを形成することができる。その後、その他種々の工程を経ることで、半導体基板上に種々のパターン等が形成された半導体装置を製造することができる。転写パターンの形成には、公知のパターン転写装置を用いることができる。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜パターンを有する反射型マスクを用いることができるので、微細でかつ高精度の転写パターンを有する半導体装置を製造することができる。
以下、本発明を、各実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
<反射型マスクブランク10の作製>
次に述べる方法で、実施例1の反射型マスクブランク10を作製した。実施例1の反射型マスクブランク10は、CrN裏面導電膜\基板12\MoSi多層反射膜13\Ru保護膜14\位相シフト膜15という構造を有する。
まず、SiO−TiO系ガラス基板12を準備した。
この基板12の裏面にCrNからなる裏面導電膜11をマグネトロンスパッタリング法により次の条件にて形成した。すなわち、Crターゲットを用い、Ar+Nガス雰囲気(Ar:N=90%:N:10%)中で、膜厚20nmになるように、裏面導電膜を形成した。
次に、裏面導電膜11を形成した側と反対側の基板12の主表面上に、多層反射膜13を形成した。基板12上に形成される多層反射膜13として、13.5nmのEUV光に適した、Mo/Si周期多層反射膜13を採用した。多層反射膜13は、MoターゲットとSiターゲットを使用し、イオンビームスパッタリング(Arガス雰囲気)により、基板12上にMo層及びSi層を交互に積層して形成した。まず、Si膜を膜厚4.2nmで成膜し、続いて、Mo膜を膜厚2.8nmで成膜した。これを一周期とし、同様にして40周期積層し、最後にSi膜を膜厚4.0nmで成膜し、多層反射膜13を形成した(合計膜厚:284nm)。
引き続き、Ruターゲットを使用したイオンビームスパッタリング(Arガス雰囲気)により、多層反射膜13の最上層のSi膜上に、Ruを含む保護膜14を膜厚2.5nmで成膜した。
次に、保護膜14上に、以下の方法で2層構造からなる位相シフト膜15を形成した。
最初に、下層17を、次のように形成した。すなわち、Xe+Nガス雰囲気(Xe:N=66%:34%)中でTaターゲットを使用した反応性スパッタリングを行って、膜厚63nmのTaN膜からなる下層17を形成した。次に、最上層16を、次のように形成した。すなわち、Arガス雰囲気中でSiOターゲットを使用したRFスパッタリングを行って、下層17上に膜厚4nmのSiO膜からなる最上層16を形成した。
表1に、実施例1の位相シフト膜15の最上層16(第1層15a)のSiO膜の屈折率(n)及び膜厚(d)、並びに下層17(第2層15b)のTaN膜の屈折率(n)及び膜厚(d)を示す。実施例1の位相シフト膜15は、一対の最上層16及び下層17からなるので、周期は1である。なお、この周期の数は、下記の実施例2〜4及び比較例1〜2においても同様である。
(実施例2)
実施例2として、位相シフト膜15の最上層16(SiO膜)の膜厚dを3.375nm、下層17のTaN膜の膜厚dを60nmとした以外は、実施例1と同様に、反射型マスクブランク10を作製した。表1に、実施例2の位相シフト膜15の最上層16のSiO膜の屈折率(n)及び膜厚(d)、並びに下層17のTaN膜の屈折率(n)及び膜厚(d)を示す。
(実施例3)
実施例3として、位相シフト膜15の最上層16(SiO膜)の膜厚dを3.7nm、下層17のTaN膜の膜厚dを60nmとした以外は、実施例1と同様に、反射型マスクブランク10を作製した。表1に、実施例3の位相シフト膜15の最上層16のSiO膜の屈折率(n)及び膜厚(d)、並びに下層17のTaN膜の屈折率(n)及び膜厚(d)を示す。
(実施例4)
実施例4として、位相シフト膜15の最上層16(SiO膜)の膜厚dを18nm、下層17のTaN膜の膜厚dを61.5nmとした以外は、実施例1と同様に、反射型マスクブランク10を作製した。表1に、実施例4の位相シフト膜15の最上層16のSiO膜の屈折率(n)及び膜厚(d)、並びに下層17のTaN膜の屈折率(n)及び膜厚(d)を示す
(比較例1)
比較例1として、位相シフト膜15の最上層16(SiO膜)を設けず、下層17(TaN膜)の膜厚dを65nmとした以外は、実施例1と同様に、反射型マスクブランク10を作製した。表1に、比較例1の位相シフト膜15の下層17のTaN膜の屈折率(n)及び膜厚(d)を示す。
(比較例2)
比較例1として、位相シフト膜15の最上層16(SiO膜)の膜厚dを1.5nm、下層17(TaN膜)の膜厚dを65nmとした以外は、実施例1と同様に、反射型マスクブランク10を作製した。表1に、比較例1の位相シフト膜15の最上層16のSiO膜の屈折率(n)及び膜厚(d)、並びに下層17のTaN膜の屈折率(n)及び膜厚(d)を示す。
(実施例1〜4及び比較例1〜2の評価)
表2に、実施例1〜4の反射型マスクブランク10のnとdとの積(n・d)、並びに露光波長λ=13.5nm及びm=0のときの、λ/4×(2m+1)−1.5(nm)及びλ/4×(2m+1)+1.5(nm)の値を示す。表2から明らかなように、実施例1〜4のn及びnは、上述の式(1)の関係を満たしている。また、実施例1〜3のn・dは、及びm=0の場合の上述の式(2)の関係を満たしている。また、実施例4のn・dは、m=2の場合の上述の式(2)の関係を満たしている。
表1に示すように、比較例1の反射型マスクブランク10は、下層17の1層のみからなる位相シフト膜15なので、n及びdを観念できない。したがって、上述の式(1)及び式(2)の関係を満たしていない。
表2に、比較例2のnとdとの積(n・d)、並びに露光波長λ=13.5nm及びm=0のときの、λ/4×(2m+1)−1.5(nm)及びλ/4×(2m+1)+1.5(nm)の値を示す。表2から明らかなように、比較例2のn・dは、m=0の場合の上述の式(2)の下限λ/4×(2m+1)−1.5(nm)より小さい値である。mはゼロ以上の整数であるから、比較例2のnとdとの積は、上記の式を満足する値を取ることができない。したがって、比較例2は、上述の式(2)の関係を満たしていない。
図3に、シミュレーションによって得られた、実施例1〜4及び比較例1〜2の位相シフト膜15の厚さと、位相差との関係を示す。なお、ここで位相差とは、位相シフト膜パターンにおいて入射する露光光の一部が多層反射膜13により反射される光と、位相シフト膜パターンのない部分で入射する露光光が反射される光との間の位相差を意味する。図3に示すように、実施例1〜4及び比較例1〜2では、位相シフト膜15の最表面からの反射光と、位相シフト膜15の下に存在する多層反射膜13からの反射光との干渉によって、位相差の膜厚依存性に振動構造が生じていることが理解できる。
図4に、位相差180度付近の実施例1〜4及び比較例1〜2の位相シフト膜15の厚さと、位相差との関係を示す。図4は、図3の実施例1及び比較例1の拡大図である。図4では、実施例1及び比較例1において位相差変動が10度(175度〜185度)となる膜厚範囲を示している。実施例1では、175度となる膜厚が64.6nm、185度となる膜厚が69.5nmであったため、位相差変動が10度となる膜厚範囲は4.6nmであった。また、比較例1では、175度となる膜厚が64.6nm、185度となる膜厚が65.4nmであったため、位相差変動が10度となる膜厚範囲は0.8nmであった。実施例2〜4及び比較例2でも同様に、位相差変動が10度となる膜厚範囲を算出すると、表2に示す通りの値になった。なお、位相差変動が10度となる膜厚範囲は、位相差が160度〜200度の範囲内で一番良好となる領域を選択しており、極値を含んでもよい。
表2から明らかなように、実施例1〜4において、位相差160度〜200度の範囲内から選択された位相差変動が10度となる膜厚範囲は、4.0nm以上であり、広い範囲を示した。また、実施例1は、位相差変動が10度となる領域に極値を含んでいないため、実施例1〜4のなかで最も位相差変動が安定したものであった。これに対し、比較例1及び2の位相差160度〜200度の範囲内から選択された位相差変動が10度となる膜厚範囲は、0.8nmであり、狭い範囲を示した。このことは、実施例1〜4の反射型マスクブランク10の場合には、所望の位相シフトである位相差160度〜200度での位相差の膜厚依存性が小さいことを意味する。
(実施例5)(位相シフト膜15が多層膜の場合)
次に、実施例5として、保護膜14上に、以下の方法で多層膜からなる位相シフト膜15を形成した以外は実施例1と同様に、反射型マスクブランク10を製造した。
実施例5の位相シフト膜15の成膜では、MoターゲットとTaターゲットを用い、イオンビームスパッタリング(Arガス雰囲気)により、最初に、Mo層(第2層15b)を膜厚2.4nmで成膜し、次に、Ta層(第1層15a)を膜厚2.4nmで成膜した(膜厚比1:1)。これを1周期とし、10周期を連続して成膜して、最上層16をTa層(第1層15a)とした、合計膜厚48nmの位相シフト膜15(膜構成:Mo\Ta\Mo\Ta\・・・Mo\Ta)を形成した。実施例5の位相シフト膜15は、Ta層(第1層15a)及びMo層(第2層15b)からなる単位薄膜18を10周期有する構造である。
表3に、実施例5の位相シフト膜15の最上層16のTa膜の屈折率(n)及び膜厚(d)、並びに下層17として形成したMo膜の屈折率(n)及び膜厚(d)を示す。
(実施例6)
実施例6として、位相シフト膜15の周期の数を15とした以外は、実施例5と同様に、反射型マスクブランク10を作製した。したがって、実施例5の位相シフト膜15は、Ta層(第1層15a)及びMo層(第2層15b)からなる単位薄膜18を15周期有する構造である。表3に、実施例6の位相シフト膜15の最上層16のTa膜の屈折率(n)及び膜厚(d)、並びに下層17として形成したMo膜の屈折率(n)及び膜厚(d)を示す。
(実施例7)
実施例7として、位相シフト膜15の周期の数を20とした以外は、実施例5と同様に、反射型マスクブランク10を作製した。したがって、したがって、実施例5の位相シフト膜15は、Ta層(第1層15a)及びMo層(第2層15b)からなる単位薄膜18を20周期有する構造である。表3に、実施例7の位相シフト膜15の最上層16のTa膜の屈折率(n)及び膜厚(d)、並びに下層17として形成したMo膜の屈折率(n)及び膜厚(d)を示す。
(実施例5〜7の評価)
表4に、実施例5〜7の反射型マスクブランクのnとdとの積(n・d)、nとdとの積(n・d)、n・d及びn・dの和、並びに露光波長λ=13.5nm及びm=2のときの、λ/4×(2m+1)−1.5(nm)及びλ/4×(2m+1)+1.5(nm)の値を示す。表2から明らかなように、実施例5〜7のn・d及びn・dの和は、m=2の場合の上述の式(3)の関係を満たしている。なお、実施例5〜7は、ni+1<n(すなわち、n<n)、かつn<1との関係も満たしている。
図6に、実施例5〜7の位相シフト膜15の厚さと、位相差との関係を示す。また、実施例1〜4の場合と同様に、実施例5〜7の反射型マスクブランク10について、位相差160度〜200度の範囲内から選択された位相差変動が10度となる膜厚範囲を算出した。その結果を、表4に示す。
表4から明らかなように、実施例5〜7の位相差160度〜200度の範囲内から選択された位相差変動が10度となる膜厚範囲は、4.9nm以上であり、実施例1〜4の場合と同様に、広い範囲を示した。このことは、実施例5〜7の反射型マスクブランク10の場合には、所望の位相シフトである位相差160度〜200度での位相差の膜厚依存性が小さいことを意味する。また、実施例5〜7は、位相差変動が10度となる領域に極値を含んでいないため、実施例1と同様に位相差変動が特に安定したものであった。
<反射型マスクの作製>
次に、上述のようにして製造した実施例1〜7の反射型マスクブランク10の位相シフト膜15上に、レジスト膜を膜厚100nmで形成し、描画・現像によりレジストパターンを形成した。その後、このレジストパターンをマスクとし、フッ素系のSFガスを用いて、位相シフト膜15をドライエッチングし、位相シフト膜パターンを形成した。その後、レジストパターンを除去して、反射型マスクを作製した。
<半導体装置の製造>
実施例1〜7のマスクブランク用基板12を用いて製造した反射型マスクをEUVスキャナにセットし、半導体基板12上に被加工膜とレジスト膜が形成されたウエハに対してEUV露光を行った。そして、この露光済レジスト膜を現像することによって、被加工膜が形成された半導体基板12上にレジストパターンを形成した。
実施例1〜7のマスクブランク用基板120を用いて製造した反射型マスクは、位相差の膜厚依存性が小さい位相シフト膜15を有する反射型マスクを用いることができるので、微細でかつ高精度の転写パターンを有する半導体装置を製造することができた。
このレジストパターンをエッチングにより被加工膜に転写し、また、絶縁膜、導電膜の形成、ドーパントの導入、あるいはアニールなど種々の工程を経ることで、所望の特性を有する半導体装置を高い歩留まりで製造することができた。
10 反射型マスクブランク
12 基板
13 多層反射膜
14 保護膜
15 位相シフト膜
15a 第1層
15b 第2層
16 最上層
17 下層
18 単位薄膜

Claims (12)

  1. 基板上に、多層反射膜と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜とがこの順に形成された反射型マスクブランクであって、
    前記位相シフト膜は、最上層と、最上層以外の下層とを有し、
    <n<1 ・・・(1)、かつ
    λ/4×(2m+1)−α≦n・d≦λ/4×(2m+1)+α ・・・(2)
    の関係を満たし、
    前記n ・d は、3.912以下であることを特徴とする反射型マスクブランク。
    (ただし、nは、前記最上層の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率、
    は前記下層の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率、
    は前記最上層の膜厚(nm)、
    mはゼロ以上の整数、及び
    α=1.5nm)
  2. 前記最上層の膜厚は、4nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランク。
  3. 前記mは2以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
  4. 前記位相シフト膜の前記最上層はケイ素化合物を含む材料からなり、前記下層はタンタル化合物を含む材料からなることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の反射型マスクブランク。
  5. 基板上に、多層反射膜と、EUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜とがこの順に形成された反射型マスクブランクであって、
    前記位相シフト膜は、第1層〜第N層(Nは2以上の整数)をこの順で含む単位薄膜を2層以上含む多層膜からなり、最も多層反射膜から遠い所に位置する単位薄膜の第1層が最上層であり、

    の関係を満たすことを特徴とする反射型マスクブランク。
    (ただし、iは1〜Nの整数、
    は第i層の露光波長λ=13.5nmにおける屈折率、
    は前記第i層の膜厚(nm)、及び
    α=1.5nm)
  6. i+1<n、かつn<1であることを特徴とする請求項に記載の反射型マスクブランク。
  7. N=2であることを特徴とする請求項又はに記載の反射型マスクブランク。
  8. 前記第1層は、Ta及びCrから選択される少なくとも一種の金属材料を含むことを特徴とする請求項の何れか一項に記載の反射型マスクブランク。
  9. 前記第2層は、Mo、Ru、Pt、Pd、Ag及びAuから選択される少なくとも一種の金属材料を含むことを特徴とする請求項の何れか一項に記載の反射型マスクブランク。
  10. 前記多層反射膜と前記位相シフト膜との間に保護膜を有することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の反射型マスクブランク。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載の反射型マスクブランクにおける前記位相シフト膜がパターニングされた位相シフト膜パターンを有することを特徴とする反射型マスク。
  12. 請求項11に記載の反射型マスクを用いて半導体基板上にパターンを形成するパターン形成工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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