JP5233321B2 - 極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法 - Google Patents

極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5233321B2
JP5233321B2 JP2008046770A JP2008046770A JP5233321B2 JP 5233321 B2 JP5233321 B2 JP 5233321B2 JP 2008046770 A JP2008046770 A JP 2008046770A JP 2008046770 A JP2008046770 A JP 2008046770A JP 5233321 B2 JP5233321 B2 JP 5233321B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extreme ultraviolet
ultraviolet exposure
reflection part
film
reflected light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008046770A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009206287A (ja
Inventor
正 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2008046770A priority Critical patent/JP5233321B2/ja
Publication of JP2009206287A publication Critical patent/JP2009206287A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5233321B2 publication Critical patent/JP5233321B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

本発明は、極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法に関する。より詳細には、半導体製造プロセス中の、波長10nm〜15nm程度のいわゆる極端紫外線(Extreme Ultra Violet、以下、「EUV」という)を用いたフォトリソグラフィ工程で使用される極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法に関するものである。
半導体集積回路の微細化は年々進んでおり、それに伴いフォトリソグラフィ技術に使用される光も短波長化が進んでいる。近況としては、これまで光源として使用されてきたKrFエキシマレーザ(波長248nm)からArFエキシマレーザ(波長193nm)に移行しつつある。また、ArFエキシマレーザを使用する液浸露光法の研究が近年活発に行われており、45nm以下の線幅を目標とする動きもある。
ArFエキシマレーザを使用する液浸露光法もその研究が進んでいるとはいえ、その適用限界は不鮮明である。このような背景から、エキシマレーザよりも波長が一桁以上短い(10nm〜15nm)EUV光を用いた、EUVリソグラフィの研究開発が進められている。
EUV露光では、上述のように波長が短いため、物質の屈折率がほとんど真空の値に近く、材料間の光吸収の差も小さい。このため、EUV波長領域では従来の透過型の屈折光学系が使用できず、反射光学系となり、マスクも反射型マスクとなる。これまで開発されてきた一般的なEUVマスクは、Siウェハやガラス基板上に、例えばMoとSiとを有する2層膜を40対ほど積層した多層膜、及び多層膜を保護するキャッピング膜を高反射領域とし、その上に低反射領域として吸収膜及び緩衝膜のパターンを形成した構造であった。緩衝膜は、吸収膜のパターニングや欠陥修正の際に、キャッピング膜や多層膜へのダメージを軽減する役割を果たす。
以上のようなEUVマスクにおいて、低反射領域を形成するために主要な機能を有するのは、EUV光を吸収する吸収膜である。吸収膜部は、通常、パターン欠陥検査時のコントラストを確保するために、欠陥検査光である遠紫外線(Deep Ultra Violet、以下、「DUV」という)光に対して、低反射率となるよう設計される。低反射率とするための方法は、いわゆる薄膜干渉を利用した反射防止(Anti Reflection、以下、「AR」という)効果を使うことであり、従って、吸収膜は通常2層構成となり、その上層膜としてはDUV光に対して透明性の膜がAR膜として使われる。
一方、EUV光に対する低反射領域を形成するためにEUV光を吸収するという、主要な機能を有するのは、吸収膜の中でも上層吸収膜(AR膜)を除いた下層吸収膜の部分である。下層吸収膜は付加機能を持たせるために、2層以上の積層構造からなる場合もあるが、本発明の目的と本質的な関係はないので、以下、下層吸収膜は単層として論じる。
一方、光の短波長化とは別に、従来の透過型フォトマスクにおいて、位相シフトマスクを利用した解像度向上技術が実用化されている。位相シフトマスクは、マスクパターンの透過部を、隣接する透過部とは異なる物質若しくは形状とすることにより、それらを透過した光に180度の位相差を与えるものである。従って両透過部の間の領域では、180度位相の異なる透過回折光同士が打ち消し合い、光強度が極めて小さくなって、マスクコントラストが向上し、結果的に転写時の焦点深度が拡大するとともに転写精度が向上する。なお、位相差は原理上180度が最良であるが、実質的に175度〜185度程度であれば、解像度向上効果は得られる。
位相シフトマスクの一種であるハーフトーン型は、マスクパターンを構成する材料として、露光光に対する半透過性の薄膜を用い、透過率を数%程度(通常は基板透過光に対して2%〜15%程度)まで減衰させつつ、通常の基板透過光と175度〜185度程度の位相差を与えることで、パターンエッジ部の解像度を向上させることができる。
ここで、ハーフトーン型位相シフトマスクにおける、透過率の適正範囲について説明する。従来のエキシマレーザ用のハーフトーン型位相シフトマスクでは、露光波長である紫外線に対して、ハーフトーン膜の透過率が一般的には2%〜15%以下という光学条件を満足することが望ましい。この理由として、まず露光波長でのハーフトーン膜の透過率が2%より低い場合は、隣接した透過パターン部を透過した光の回折光が重なり合ったとき、打ち消しあい効果が小さくなる。ハーフトーン膜の透過率が15%より高い場合は、露光条件によってはレジストの解像限界を越えてしまい、ハーフトーン膜を光が透過した領域に余分なパターンができてしまうからである。2%〜15%のどの透過率が最適かは、一般に露光機の露光条件やレジスト特性、さらには解像したいパターンの特徴によって異なる。
EUV露光は反射光学系を用い、NA(開口数)が小さいうえに、波長が短いため、特有の課題として、ミラーやマスクの表面凹凸の影響を受けやすく、目標とする微細な線幅を解像することは容易ではなかった。このため、従来のエキシマレーザ露光等で用いられているハーフトーンマスクの原理を、反射光学系を用いたEUV露光においても適用可能とするハーフトーン型EUVマスクが提案されている(特許文献1参照)。
EUVマスクのような反射型マスクにおいても、位相シフト効果による解像度向上の原理は同じであり、上記の「透過率」が「反射率」に置き換わるだけで、その適正値はほとんど同じであると考えられる。すなわち高反射領域に対する低反射領域の反射率は2%〜15%と大きく異なることはない。
ハーフトーン型EUVマスクの使用は、原理的にはEUVリソグラフィにおいて、解像性を向上させる有効な手段である。しかし、ハーフトーン型EUVマスクにおける最適な反射率は、露光条件や転写するパターンに依存し、一概に一定値に決めることは難しい。また一般的に、ハーフトーン型EUVマスクを含むフォトマスクは、その作製プロセスにおいても、露光での使用期間においても度重なる、酸やアルカリ等を用いた洗浄液にさらされる。
さらに、EUV露光は反射露光であるために、入射光は垂直ではなく、やや斜め(通常6度程度)方向から入射し、EUVマスクで反射光となる。EUVマスクにおいて、パターンとして加工されるのは吸収膜(ハーフトーン型ではハーフトーン膜)と緩衝膜との部分であるが、斜めからEUV光が入射するために、パターンの影が生じる。従って、入射方向とパターンとの配置方向によっては、反射光で形成するウェハ上の転写レジストパターンに、本来のパターン位置からのずれが生じる。これを射影効果(Shadowing Effect)と呼び、EUV露光の課題となっている。射影効果を低減するには、影の長さを小さくすることであり、そのためにはパターンの高さをなるべく低くすればよい。しかるに、通常緩衝膜は薄く、吸収膜のパターニングや欠陥修正の際のキャッピング膜や多層膜へのダメージの軽減という必要特性から選択されるので、パターンの高さを低くするには、吸収膜(ハーフトーン膜)をなるべく薄くする必要がある。
以上のことから、ハーフトーン型EUVマスクにおいては、なるべく薄い膜厚で、位相差175度〜185度における、反射率の選択性の広さ(自由度)をもつと同時に、洗浄液耐性の高い膜が要求されるが、これらの条件を満たす好適な膜材料は提案されていなかった。
特開2006−228766号公報
本発明は、反射率の選択性の広さ(自由度)と、洗浄液耐性の高さを持つと同時に、射影効果を低減するように、吸収膜(ハーフトーン膜)の材料が選定された極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するため、EUV露光による転写解像性を向上するために従来のエキシマレーザ露光等で用いられているハーフトーン型マスクの原理を、EUV露光においても適用可能とする吸収膜(ハーフトーン膜)の種類と、その組成比率について、検討を重ねた結果、本発明をなすに至った。
本発明の請求項1に係る発明は、基板と、基板上に形成された高反射部と、高反射部上に形成された低反射部と、を備え、低反射部は、Ta(タンタル)とRu(ルテニウム)と、を有することを特徴とする極端紫外線露光用マスクブランクとしたものである。
本発明の請求項2に係る発明は、低反射部からの反射光は、高反射部からの反射光に対して2%〜12%の反射率であり、高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とする請求項1に記載の極端紫外線露光用マスクブランクとしたものである。
本発明の請求項3に係る発明は、低反射部は、Ta(タンタル)とRu(ルテニウム)との組成比が略20:1〜略1:5の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の極端紫外線露光用マスクブランクとしたものである。
本発明の請求項4に係る発明は、低反射部は、N(窒素)を含有すること特徴とする請求項1または2に記載の極端紫外線露光用マスクブランクとしたものである。
本発明の請求項5に係る発明は、低反射部は、Ta(タンタル):N(窒素)の組成比が略1:1であり、Ta(タンタル):Ru(ルテニウム)の組成比が略20:1〜略1:5の範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の極端紫外線露光用マスクブランクとしたものである。
本発明の請求項6に係る発明は、基板と、基板上に形成された高反射部と、高反射部上に形成され、パターニングされた低反射部と、を備え、低反射部は、Ta(タンタル)とRu(ルテニウム)と、を有することを特徴とする極端紫外線露光用マスクとしたものである。
本発明の請求項7に係る発明は、低反射部からの反射光は、高反射部からの反射光に対して2%〜12%の反射率であり、高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とする請求項6に記載の極端紫外線露光用マスクとしたものである。
本発明の請求項8に係る発明は、低反射部は、Ta(タンタル)とRu(ルテニウム)との組成比が略20:1〜略1:5の範囲にあることを特徴とする請求項6または7に記載の極端紫外線露光用マスクとしたものである。
本発明の請求項9に係る発明は、低反射部は、N(窒素)を含有すること特徴とする請求項6または7に記載の極端紫外線露光用マスクとしたものである。
本発明の請求項10に係る発明は、低反射部は、Ta(タンタル):N(窒素)の組成比が略1:1であり、Ta(タンタル):Ru(ルテニウム)の組成比が略20:1〜略1:5の範囲にあることを特徴とする請求項9に記載の極端紫外線露光用マスクとしたものである。
本発明の請求項11に係る発明は、基板を準備し、基板上に高反射部を形成し、高反射部上にパターニングするTa(タンタル)とRu(ルテニウム)と、を有する低反射部を形成することを特徴とする極端紫外線露光用マスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項12に係る発明は、低反射部からの反射光は、高反射部からの反射光に対して2%〜12%の反射率であり、高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とする請求項11に記載の極端紫外線露光用マスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項13に係る発明は、低反射部は、Ta(タンタル)とRu(ルテニウム)との組成比が略20:1〜1:5の範囲にあることを特徴とする請求項11または12に記載の極端紫外線露光用マスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項14に係る発明は、低反射部は、N(窒素)を含有すること特徴とする請求項11または12に記載の極端紫外線露光用マスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項15に係る発明は、低反射部は、Ta(タンタル):N(窒素)の組成比が略1:1であり、Ta(タンタル):Ru(ルテニウム)の組成比が略20:1〜略1:5の範囲にあることを特徴とする請求項14に記載の極端紫外線露光用マスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項16に係る発明は、請求項6乃至10のいずれかに記載の極端紫外線露光用マスクを露光装置に設置し、極端紫外線露光用マスクを介して反射した極端紫外線を選択的に照射し、パターン形成を行なうことを特徴とするパターン転写方法としたものである。
本発明によれば、反射率の選択性の広さ(自由度)と、洗浄液耐性の高さを持つと同時に、射影効果を低減するように、吸収膜(ハーフトーン膜)の材料が選定された極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ、説明する。実施の形態において、同一構成要素には同一符号を付け、実施の形態の間において重複する説明は省略する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスクブランク10は、基板1、多層膜2、キャッピング膜3、緩衝膜4及び下層吸収膜5aと上層吸収膜5bとを備えている。なお、下層吸収膜5aと上層吸収膜5bとを「吸収膜」という場合がある。
本発明の実施の形態に係る基板1には、例えば、チタンを添加した石英ガラス、ガラスセラミックを用いることができる。基板1は、紫外線の吸収による熱膨張を避けるために低熱膨張材料を用いることが好ましい。
本発明の実施の形態に係る多層膜2には、例えば、Mo膜2aとSi膜2bとを交互に、40対成膜してなる積層体を用いることができる。多層膜2の1層ずつの膜厚は、例えばMo膜が2.8nm、Si膜が4.2nmである。
本発明の実施の形態に係るキャッピング膜3には、例えば、膜厚11nmのSi膜やRu(ルテニウム)を使用することができる。
本発明の実施の形態に係る緩衝膜4には、例えば、CrN及びSiOなどを用いることができる。緩衝膜4は、吸収膜(下層吸収膜5aと上層吸収膜5b)のパターン形成時に、エッチングストッパとしての役割があるため、エッチングに対して耐性がある材質を用いることが好ましい。なお、吸収膜(下層吸収膜5aと上層吸収膜5b)については後述する。
図2に示すように、本発明に実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク20は、基板1、多層膜2、キャッピング膜3、パターンニングされた緩衝膜パターン4‘、下層吸収膜パターン5a‘及び上層吸収膜パターン5b‘を備えている。ここでは、基板1、多層膜2、キャッピング膜3、緩衝膜4の材料などについての説明は前述しているために省略し、緩衝膜4及び下層吸収膜5aと上層吸収膜5bとのパターニング方法について説明することにする。
図1に示すように、極端紫外線露光用マスクブランク10である上層吸収層5b上に電子線レジスト(図示せず)を塗布して、電子線描画法によりレジストを所望パターンに形成した。このレジストパターンをマスクとして、反応性イオンエッチングにより下層吸収膜5aと上層吸収膜5bとをパターニングし、レジストパターンを剥離した。次に、エッチングにより緩衝膜4をパターニングし、図2に示すように、緩衝膜パターン4‘、下層吸収膜パターン5a‘及び上層吸収膜パターン5b‘を形成した極端紫外線露光用マスク20を得ることができる。
図2において、吸収膜パターンは、主として入射光6を減衰させ、主として高反射光7と低反射光8との間の位相差を生じさせる下層吸収膜のパターン5a‘と、DUV光に対するAR膜である上層吸収膜パターン5b‘からなっている。
本発明の実施の形態においては、低反射光8の高反射光7に対する、反射率が2%〜12%であり、高反射光7に対し、175度〜185度の位相差を有しており、さらに下層吸収膜5aを構成する主要な元素は、TaとRuとからなっている。好ましくは、TaとRuとの組成比が略20:1〜1:5の範囲にある。ここで、「略」とは、±5%を含むものとする。なお、吸収膜の詳細については後述する。
本発明の別の実施の形態においては、低反射光8の高反射光7に対する、反射率が4%〜12%であり、高反射光7に対し、175度〜185度の位相差を有しており、さらに下層吸収膜5aを構成する主要な元素は、TaとRuとN(窒素)とからなっている。好ましくは、Ta:Nの組成比が略1:1であり、TaとRuとの組成比が略20:1から1:5の範囲にある。ここで、「略」とは、±5%を含むものとする。なお、吸収膜の詳細については後述する。
図3及び図4は、本発明の別の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスクブランク30及び極端紫外線露光用マスク40を示す断面図である。図3においては、緩衝膜4のパターンが存在していないことが、図1と異なっている。これは、下層吸収膜5aと多層膜2との間に、多層膜2を保護するキャッピング膜3と、緩衝膜4の両方の役割を果たす兼用膜34を使用しているからである。
以下、本発明の実施の形態で規定する、吸収膜の構成元素の選択と、吸収膜の構成元素の組成比、及び反射率の範囲について説明する。
極端紫外線露光用マスクにおいて、適正な反射率(2%〜12%)を得るためには、従来のバイナリ型EUVマスクにおける吸収膜(代表的には、TaN、TaSi、TaBN)よりも、透明性のある吸収膜(ハーフトーン膜)を用いる必要がある。単に透明性を上げるだけであれば、吸収膜の膜厚を薄くすればいいが、膜厚が薄くなると、175度〜185度の位相差を得ることが難しくなる。薄くなっても位相差を確保するためには、できるだけ露光波長における屈折率が小さい(真空部=1から遠い)膜材料を用いる必要がある。その上で膜厚を薄くできれば、その分透明性が上がり、極端紫外線露光用マスクに適正な反射率を得やすくなる。
図5はEUV(極端紫外線)露光波長(13.5nm)における、各材料の光学定数を示し、横軸が屈折率:n、縦軸が消衰係数:kとしてプロットしたものである。図5に示すように、RuはEUV波長で屈折率の小さい材料であり、酸やアルカリの洗浄液に対する耐性も高いので、EUVマスクのハーフトーン膜材料の候補となりうる材料である。
Ruは屈折率が小さいので位相差180度を得るための膜厚を薄くできるが、反面、膜厚が薄い分透明性が上がり、反射率がハーフトーンマスクとして適正な値よりも高くなりすぎることが予想される。
そこで、RuのEUV光に対する透明性を下げ、ハーフトーンマスクとして適正な反射率を得るには、通常吸収膜として使われているTa、若しくはTaNとの化合物を用いればよい。Taは従来から等倍X線マスク、TaNはEUVマスク材料として使われており、薬液耐性も問題がないので、マスク製造ラインへの適合性の意味からも好適である。
次に、本発明の実施の形態で選定する、吸収層の構成元素の組成比と吸収層の反射率範囲とについて、反射率と位相差との計算により検討した結果に基づいて説明する。
一般に、薄膜の透過率、反射率、およびパターニングした結果生じる位相差は、基板と薄膜の光学定数(屈折率:n、消衰係数:k)、薄膜の膜厚、使用する光の波長とが決まれば、一意に定まり、光学理論により計算で求めることができる。多層膜2についても同様である(詳細は、例えば、応用物理工学選書3、吉田貞史「薄膜」、株式会社培風館、1990年を参照)。
さらに、EUV波長などのX線領域の光における光学定数は、材料の組成比と密度とが決まれば、各元素の原子散乱因子を用いて近似的に求めることができる(詳細は、例えば、応用物理、柳原美広「軟X線光学薄膜の光学定数」、Vol.66、No.12、1997年を参照)。
図6(a)及び図6(b)に、位相差と反射率との計算に用いた材料の典型的なEUV波長(13.5nm)における光学定数を示す。ここで、TaとRuとの化合物、およびTaNとRuとの化合物については、近似的な密度と各元素の原子散乱因子とを用いて光学定数を求めている。
図6(a)及び図6(b)の結果を用いて、本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク20の構造における、露光波長(13.5nm)での位相差と反射率とを計算した例を、図7(a)、図7(b)、図8(a)及び図8(b)に示す。図7(a)、図7(b)、図8(a)及び図8(b)において、直線は位相差が180度になるときの下層吸収膜5a(ハーフトーン膜)の膜厚と、そのときの反射率(%)を表している。ここで反射率(%)は、入射光に対する反射率ではなく、多層膜2とキャッピング膜3とを有する高反射部との反射率を100(%)としたときの相対反射率である。なお、上層吸収膜5bは、一般的なTaSiO膜とした。上層吸収膜5bの膜厚は、各々の下層吸収膜5aと2層化したときに、欠陥検査波長199nmと257nmとで低反射化する膜厚を調べたところ、いずれの下層吸収膜5aとの組み合わせの場合も20nm付近であったので、20nmとした。
また、図7(a)、図7(b)、図8(a)及び図8(b)において、露光波長が13.5nmでの位相差と反射率との計算では、CrNを有する緩衝膜4、Siを有するキャッピング膜3、及び多層膜2を構成するMoとSiとの膜厚はそれぞれ、10nm、11nm、2.8nm、4.2nmとし、多層膜2はMo/Siの40対とした。
図7(a)及び図7(b)に示すように、下層吸収膜(ハーフトーン膜)5aをTaとRuとの化合物として位相差、反射率を計算した結果をまとめた表を図9に示す。同様に図8(a)及び図8(b)に示すように下層吸収膜(ハーフトーン膜)5aをTaNとRuとの化合物として位相差、反射率を計算した結果をまとめた表を図10に示す。図9及び図10において、下層吸収膜5aの膜厚に対して反射率が必ずしも直線的に変化しないのは、薄膜干渉によるものである。
図9及び図10より、それぞれの条件において、作製可能な極端紫外線露光用マスク20の反射率(高反射部に対する相対反射率)がわかる。このように、TaとRuとの化合膜を下層吸収膜5aとして用いるときは、TaとRuとの組成比を20:1〜1:5として用いれば極端紫外線露光用マスク20として好適な反射率を得ることができる。また、TaNとRuとの化合膜を下層吸収膜5aとして用いる場合も、TaNとRuとの組成比を20:1〜1:5として用いれば極端紫外線露光用マスク20として好適な反射率を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク20の吸収膜である下層吸収膜5aにRuを主要な一成分として利用することにより、薄い膜厚で極端紫外線露光用マスク20が得られる。吸収膜の膜厚が薄いために、転写パターンの位置ずれの原因となる射影効果を抑制することができる。さらに吸収膜の組成比を適宜変更するだけで広い反射率の選択性を持つことができるので、露光条件に合わせて最適な転写性能を発揮する極端紫外線露光用マスク20を得ることができる。
なお、以上の説明では、緩衝膜4としてCrN、キャッピング膜3としてSiを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図3及び図4に示すように、緩衝膜4とキャッピング膜3との兼用膜34としてRuを用いる場合においても、ほぼ同じ組成比範囲において、極端紫外線露光用マスク20として有効な効果を持つことができる。
はじめに、図1に示すように、低熱膨脹ガラスを用いた基板1上に、MoとSiとを有する40対の多層膜2をイオンビームスパッタリング法により成膜し、多層膜2上にマグネトロンスパッタリング法によりSiを有するキャッピング膜3を膜厚11nmで成膜した。キャッピング膜3上にCrNをターゲットとし、Arガスを放電させるマグネトロンスパッタリング法によりCrNを有する緩衝膜4を膜厚10nmで成膜した。
次に、下層吸収膜5aには、カソードを2個有するマグネトロンスパッタリング装置を使い、一方のカソードにTaターゲット、もう一方のカソードにRuターゲットを取り付け、Arガスによる同時放電により、TaとRuとを主成分とする膜を膜厚30nmで成膜した。このとき、膜中のTa:Ruの比率がほぼ2:1になるように、同時放電における各々の電力を調整した。
次に、下層吸収膜5a上に、TaSiをターゲットとし、Arガスに酸素を添加したマグネトロンスパッタリング法により、AR膜である上層吸収膜5bを膜厚20nmで成膜して、本発明の極端紫外線露光用マスクブランク10を作製した。ここで、低反射部のEUV反射率測定を行ったが、約5.7%であり、極端紫外線露光用マスクブランク10として好適な反射率であった。
次に、図2に示すように、上層吸収膜5b上に電子線レジストを塗布し、電子線描画法によりレジストパターン(図示せず)を形成した。このレジストパターンをマスクとし、フッ素系ガスに酸素を添加した反応性イオンエッチングにより上層吸収層5b及び下層吸収層5aのパターニングを行い、その後レジストを剥離した。
次に、上層吸収層5b及び下層吸収層5aのパターンの欠陥検査と、集束イオンビームによる欠陥修正を行った後、CrNを有する緩衝膜4を塩素ガスに酸素を添加したエッチングにより剥離した。その後に、アンモニアと過酸化水素とによる洗浄を行い、EUV反射率の測定を行った。
EUV反射率の測定結果は、高反射部の反射率が65%、ハーフトーン部の反射率は5.6%で、極端紫外線露光用マスクブランク10の状態での反射率に比べ、0.1%以内の低下に留まり、実用上問題はなかった。また洗浄前後で電子線顕微鏡によりパターン線幅の測定を行ったが、装置の測定精度以内の変化であり、洗浄耐性も問題とならなかった。このようにして、本発明の極端紫外線露光用マスク20を作製した。
本発明の極端紫外線露光用マスク20は、下層吸収膜5aにTaとRuとを用いたために膜厚を薄くできた。下層吸収膜5aの組成比を適宜変更するだけで広い反射率の選択性を持つことができたので、露光条件に合わせて最適な転写性能を発揮する極端紫外線露光用マスク20を得ることができた。
はじめに、図1に示すように、低熱膨脹ガラスを用いた基板1上に、MoとSiとを有する40対の多層膜2をイオンビームスパッタリング法により成膜し、多層膜2上にマグネトロンスパッタリング法によりSiを有するキャッピング膜3を膜厚11nmで成膜した。キャッピング膜3上にCrNをターゲットとし、Arガスを放電させるマグネトロンスパッタリング法によりCrNを有する緩衝膜4を膜厚10nmで成膜した。
次に、下層吸収膜5aには、カソードを2個有するマグネトロンスパッタリング装置を使い、一方のカソードにTaNターゲット、もう一方のカソードにRuターゲットを取り付け、Arガスによる同時放電により、Ta、N、Ruを主成分とする膜を膜厚25nmで成膜した。このとき、膜中のTa:N:Ruの比率がほぼ2:2:1になるように、同時放電における各々の電力を調整した。
次に、下層吸収膜5a上に、TaSiをターゲットとし、Arガスに酸素を添加したマグネトロンスパッタリング法により、AR膜である上層吸収膜5bを膜厚20nmで成膜して、本発明の極端紫外線露光用マスクブランク10を作製した。ここで、低反射部のEUV反射率の測定を行ったが、約5.8%であり、極端紫外線露光用マスクブランク10として好適な反射率であった。
次に、図2に示すように、上層吸収膜5b上に電子線レジストを塗布し、電子線描画法によりレジストパターン(図示せず)を形成した。このレジストパターンをマスクとし、フッ素系ガスに酸素を添加した反応性イオンエッチングにより上層吸収層5bと下層吸収層5aとのパターニングを行い、その後レジストを剥離した。
次に、上層吸収層5b及び下層吸収層5aのパターンの欠陥検査と、集束イオンビームによる欠陥修正とを行った後、CrNを有する緩衝膜4を塩素ガスに酸素を添加したエッチングにより剥離した。その後に、アンモニアと過酸化水素とによる洗浄を行い、EUV反射率の測定を行った。
EUV反射率の測定結果は、高反射部の反射率が65%、またハーフトーン部の反射率が5.7%で、極端紫外線露光用マスクブランク10状態での反射率に比べ、0.1%以内の低下に留まり、実用上問題がなかった。また洗浄前後で電子線顕微鏡によりパターン線幅の測定を行ったが、装置の測定精度以内の変化であり、洗浄耐性も問題とならなかった。このようにして、本発明の極端紫外線露光用マスク10を作製した。
本発明の極端紫外線露光用マスク20は、下層吸収膜5aにTaとRuとNとを用いたために膜厚を薄くできた。下層吸収膜5aの組成比を適宜変更するだけで広い反射率の選択性を持つことができたので、露光条件に合わせて最適な転写性能を発揮する極端紫外線露光用マスク20を得ることができた。
本発明の極端紫外線露光用マスク20を用いたパターン転写方法は、例えば、先ず被加工層を表面に形成した基板上にフォトレジスト層を設けたのち、本発明の極端紫外線露光用マスク20を介して反射した極端紫外線を選択的に照射する。
次に、現像工程において不必要な部分のフォトレジスト層を除去し、基板上にエッチングレジスト層のパターンを形成させたのち、このエッチングレジスト層のパターンをマスクとして被加工層をエッチング処理する。次に、エッチングレジスト層のパターンを除去することにより、極端紫外線露光用マスク20のパターンに忠実なパターンを基板上に転写する方法である。
本発明の極端紫外線露光用マスク20を用いることにより転写パターンの位置ずれの原因となる射影効果を抑制することができた。
本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスクブランクの構造を示す断面模式図である。 本発明の別の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスクの構造を示す断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスクブランクの構造を示す断面模式図である。 本発明の別の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスクの構造を示す断面模式図である。 本発明の実施の形態に係る実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク及び極端紫外線露光用マスクブランクに関わる材料の波長13.5nmの光に対する屈折率と消衰係数とを示す特性図である。 本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク及び極端紫外線露光用マスクブランクにおける反射率、位相差を計算するための、波長13.5nmの光に対する屈折率と消衰係数とを示す表である。 本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク及び極端紫外線露光用マスクブランクにおける反射率、位相差を計算するための、波長13.5nmの光に対する屈折率と消衰係数とを示す表である。 本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク及び極端紫外線露光用マスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差とを計算した例を示す特性図である。 本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク及び極端紫外線露光用マスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差とを計算した例を示す特性図である。 本発明の別の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク及び極端紫外線露光用マスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差とを計算した例を示す特性図である。 本発明の別の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク及び極端紫外線露光用マスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差とを計算した例を示す特性図である。 本発明の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク及び極端紫外線露光用マスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差とを計算した結果をまとめて示す特性表である。 本発明の別の実施の形態に係る極端紫外線露光用マスク及び極端紫外線露光用マスクブランクに関わる、波長13.5nmでの反射率と位相差とを計算した結果をまとめて示す特性表である。
符号の説明
1 基板
2 多層膜
2a Mo膜
2b Si膜
3 キャッピング膜
4 緩衝膜
4‘ 緩衝膜パターン
5a 下層吸収膜
5b 上層吸収膜
5a‘ 下層吸収膜パターン
5b‘ 上層吸収膜パターン
6 入射光
7 高反射光
8 低反射光
34 兼用膜

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された高反射部と、
    前記高反射部上に形成された低反射部と、を備え、
    前記低反射部は、Ta(タンタル)とRu(ルテニウム)との組成比が20:1〜1:5の範囲にあるTa(タンタル)とRu(ルテニウム)の化合物であり、
    前記低反射部からの反射光は、前記高反射部からの反射光に対して2%〜12%の反射率であり、前記高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とする極端紫外線露光用マスクブランク。
  2. 基板と、
    前記基板上に形成された高反射部と、
    前記高反射部上に形成された低反射部と、を備え、
    前記低反射部は、Ta(タンタル):N(窒素)の組成比が1:1であり、Ta(タンタル):Ru(ルテニウム)の組成比が20:1〜1:5の範囲にあるTa(タンタル)とRu(ルテニウム)N(窒素)の化合物であって、
    前記低反射部からの反射光は、前記高反射部からの反射光に対して4%〜12%の反射率であり、前記高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とする極端紫外線露光用マスクブランク。
  3. 基板と、
    前記基板上に形成された高反射部と、
    前記高反射部上に形成され、パターニングされた低反射部と、を備え、
    前記低反射部は、Ta(タンタル)とRu(ルテニウム)との組成比が20:1〜1:5の範囲にあるTa(タンタル)とRu(ルテニウム)の化合物であり、
    前記低反射部からの反射光は、前記高反射部からの反射光に対して2%〜12%の反射率であり、前記高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とする極端紫外線露光用マスク。
  4. 基板と、
    前記基板上に形成された高反射部と、
    前記高反射部上に形成され、パターニングされた低反射部と、を備え、
    前記低反射部は、Ta(タンタル):N(窒素)の組成比が1:1であり、Ta(タンタル):Ru(ルテニウム)の組成比が20:1〜1:5の範囲にあるTa(タンタル)とRu(ルテニウム)N(窒素)の化合物であり、
    前記低反射部からの反射光は、前記高反射部からの反射光に対して4%〜12%の反射率であり、前記高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有することを特徴とする極端紫外線露光用マスク。
  5. 高反射部と前記高反射部の上に配置される低反射部とを含み、前記低反射部からの反射光は、前記高反射部からの反射光に対して2%〜12%の反射率であり、前記高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有する極端紫外線露光用マスクの製造方法において、
    基板上に高反射部を形成し、
    前記高反射部上にTa(タンタル)とRu(ルテニウム)との組成比が20:1〜1:5の範囲にあるTa(タンタル)とRu(ルテニウム)の化合物をパターニングすることにより低反射部を形成することを特徴とする極端紫外線露光用マスクの製造方法。
  6. 高反射部と前記高反射部の上に配置される低反射部とを含み、前記低反射部からの反射光は、前記高反射部からの反射光に対して%〜12%の反射率であり、前記高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有する極端紫外線露光用マスクの製造方法において、
    基板上に高反射部を形成し、
    前記高反射部上にTa(タンタル):N(窒素)の組成比が1:1であり、Ta(タンタル):Ru(ルテニウム)の組成比が20:1〜1:5の範囲にあるTa(タンタル)とRu(ルテニウム)とN(窒素)の化合物をパターニングすることにより低反射部を形成することを特徴とする極端紫外線露光用マスクの製造方法。
  7. 高反射部と前記高反射部の上に配置されるTa(タンタル)とRu(ルテニウム)とN(窒素)とを含む半透過性の化合物からなる低反射部とを含み、前記低反射部からの反射光は、前記高反射部からの反射光に対して4%〜12%の反射率であり、前記高反射部からの反射光に対し、175度〜185度の位相差を有する極端紫外線露光用マスクの製造方法において、
    前記低反射部を、カソードを2個有するマグネトロンスパッタリング装置を使い、一方のカソードにTaNターゲット、もう一方のカソードにRuターゲットを取り付け、Arガスによる同時放電により、Ta,N,Ruを主成分とする膜を、膜中のTa:N:Ruの比率がほぼ2:2:1になるように、同時放電における各々の電力を調整することにより形成する
    ことを特徴とする極端紫外線露光用マスクの製造方法。
  8. 請求項3または4のいずれかに記載の極端紫外線露光用マスクを露光装置に設置し、
    前記極端紫外線露光用マスクを介して反射した極端紫外線を選択的に照射し、
    パターン形成を行なうことを特徴とするパターン転写方法。
JP2008046770A 2008-02-27 2008-02-27 極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法 Active JP5233321B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008046770A JP5233321B2 (ja) 2008-02-27 2008-02-27 極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008046770A JP5233321B2 (ja) 2008-02-27 2008-02-27 極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009206287A JP2009206287A (ja) 2009-09-10
JP5233321B2 true JP5233321B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=41148267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008046770A Active JP5233321B2 (ja) 2008-02-27 2008-02-27 極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5233321B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180129838A (ko) 2016-03-28 2018-12-05 호야 가부시키가이샤 반사형 마스크 블랭크, 반사형 마스크 및 반도체 장치의 제조 방법
US11480867B2 (en) 2017-03-03 2022-10-25 Hoya Corporation Reflective mask blank, reflective mask and method of manufacturing semiconductor device
US11829065B2 (en) 2021-08-27 2023-11-28 AGC Inc. Reflective mask blank, reflective mask, method of manufacturing reflective mask blank, and method of manufacturing reflective mask
US11880130B2 (en) 2017-03-03 2024-01-23 Hoya Corporation Reflective mask blank, reflective mask and method of manufacturing semiconductor device

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6287099B2 (ja) * 2013-05-31 2018-03-07 旭硝子株式会社 Euvリソグラフィ用反射型マスクブランク
JP6441012B2 (ja) * 2014-09-30 2018-12-19 Hoya株式会社 反射型マスクブランク、反射型マスク及びその製造方法、並びに半導体装置の製造方法
WO2018235721A1 (ja) * 2017-06-21 2018-12-27 Hoya株式会社 多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク及び反射型マスク、並びに半導体装置の製造方法
TWI811369B (zh) 2018-05-25 2023-08-11 日商Hoya股份有限公司 反射型光罩基底、反射型光罩、以及反射型光罩及半導體裝置之製造方法
JP7361027B2 (ja) 2018-05-25 2023-10-13 Hoya株式会社 反射型マスクブランク、反射型マスク及びその製造方法、並びに半導体装置の製造方法
KR102583075B1 (ko) * 2021-01-27 2023-09-27 주식회사 에스앤에스텍 극자외선 리소그래피용 위상반전 블랭크마스크 및 포토마스크

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004207593A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Toppan Printing Co Ltd 極限紫外線露光用マスク及びブランク並びにパターン転写方法
JP4483355B2 (ja) * 2004-03-16 2010-06-16 凸版印刷株式会社 極限紫外線露光用マスクブランク及びマスク並びに転写方法
JP2006228766A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Toppan Printing Co Ltd 極端紫外線露光用マスク、マスクブランク、及び露光方法
JP4867695B2 (ja) * 2006-04-21 2012-02-01 旭硝子株式会社 Euvリソグラフィ用反射型マスクブランク

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180129838A (ko) 2016-03-28 2018-12-05 호야 가부시키가이샤 반사형 마스크 블랭크, 반사형 마스크 및 반도체 장치의 제조 방법
US10871707B2 (en) 2016-03-28 2020-12-22 Hoya Corporation Reflective mask blank, reflective mask and method of manufacturing semiconductor device
US11480867B2 (en) 2017-03-03 2022-10-25 Hoya Corporation Reflective mask blank, reflective mask and method of manufacturing semiconductor device
US11880130B2 (en) 2017-03-03 2024-01-23 Hoya Corporation Reflective mask blank, reflective mask and method of manufacturing semiconductor device
US11829065B2 (en) 2021-08-27 2023-11-28 AGC Inc. Reflective mask blank, reflective mask, method of manufacturing reflective mask blank, and method of manufacturing reflective mask

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009206287A (ja) 2009-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5282507B2 (ja) ハーフトーン型euvマスク、ハーフトーン型euvマスクの製造方法、ハーフトーン型euvマスクブランク及びパターン転写方法
JP5233321B2 (ja) 極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及び極端紫外線露光用マスクを用いたパターン転写方法
JP6050408B2 (ja) 反射型マスク、反射型マスクブランク及びその製造方法
JP5609865B2 (ja) 反射型フォトマスクおよび反射型フォトマスクブランク
JP5194888B2 (ja) 反射型フォトマスクブランク及びその製造方法、反射型フォトマスク及びその製造方法並びに半導体素子の製造方法
JP5524828B2 (ja) 反射型マスクブランク、反射型マスク及びその製造方法
JP5266988B2 (ja) ハーフトーン型euvマスク、ハーフトーン型euvマスクブランク、ハーフトーン型euvマスクの製造方法及びパターン転写方法
TWI486702B (zh) 反射型光罩、反射型光罩之製造方法及半導體裝置之製造方法
KR101809424B1 (ko) 마스크 블랭크, 위상 시프트 마스크 및 반도체 디바이스의 제조 방법
JP5332741B2 (ja) 反射型フォトマスク
JP2006228766A (ja) 極端紫外線露光用マスク、マスクブランク、及び露光方法
KR20080004547A (ko) 마스크 형성 방법, euv 마스크 형성 방법, euv마스크 및 반사 마스크
JP2007108516A (ja) 多層反射膜付き基板、その製造方法、反射型マスクブランクおよび反射型マスク
JP7106492B2 (ja) マスクブランク、位相シフトマスクおよび半導体デバイスの製造方法
JP5476679B2 (ja) ハーフトーン型euvマスク及びハーフトーン型euvマスクの製造方法
JP7059679B2 (ja) 反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク
JP5194547B2 (ja) 極端紫外線露光用マスク及びマスクブランク
KR20210014100A (ko) 마스크 블랭크, 위상 시프트 마스크 및 반도체 디바이스의 제조 방법
JP4529359B2 (ja) 極限紫外線露光用マスク及びブランク並びにパターン転写方法
JP4910820B2 (ja) 極端紫外線露光用マスク、極端紫外線露光用マスクブランク、極端紫外線露光用マスクの製造方法及びリソグラフィ方法
JP4300930B2 (ja) 極限紫外線露光用マスク及びブランク並びにパターン転写方法
JP5453855B2 (ja) 反射型フォトマスクブランク及び反射型フォトマスク
JP2021096397A (ja) 反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクの製造方法、及び反射型マスクの修正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5233321

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250