JP6738625B2 - 容器および包装体 - Google Patents

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Description

この発明は、金属箔層および樹脂フィルム層を有する複合シートをカップ状に成形してなる容器、および同容器を使用した包装体に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、「切断バリ」とは、上記複合シートを成形前または成形後に切断することにより、切断面、すなわち、容器のフランジ部の端面に生じた金属箔の突起を指すものとする。
長期保存が必要な内容物を包装するための容器として、ガス・水分・光等のバリア性に優れたアルミニウム箔等の金属箔層とその片面または両面に積層された樹脂フィルム層とを有する複合シートをカップ状に成形してなるものが知られている。
上記容器は、その開口周縁にフランジ部を有しており、内容物が充填された容器のフランジ部に、例えばアルミニウム箔層とその内面に積層された熱融着性樹脂フィルム層とを有する複合シートから形成された蓋材を熱融着することにより、包装体が形成されるようになっている(例えば下記の特許文献1〜3参照)。
特開平3−14476号公報 特開平4−147825号公報 特開平6−345123号公報
上記容器にあっては、通常、複合シートをカップ状に成形した後、フランジ部が所定寸法となるようにフランジ部の周縁部を切断(トリミング)している。その際、トリミング装置の上下の型のクリアランスを極力小さくする等して、切断面、すなわち、フランジ部の端面に、切断バリが生じないようにしているが、それでも先端が鋭利な切断バリが生じることがあった。
そのため、例えば、消費者が包装体の蓋材を剥離して開封する際に、容器のフランジ部の端面の切断バリが手指に当たって違和感や不快感を覚えることがあり、また、同端面を強く握ると、手指に痛みを感じるおそれがあった。
なお、容器のフランジ部をカールさせて端面が露出しないようにしたものも知られているが、フランジ部をカールさせるために成形金型の形状が複雑なものとなり、また、工程も増えるため、コストが嵩むという問題があった。
この発明の目的は、バリア性に優れた金属箔層を有する複合シートを成形してなる容器および同容器を使用した包装体として、フランジ部の端面に生じた切断バリによって消費者が手指等に違和感、不快感または痛みを覚えるおそれのないものを安価で提供することにある。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)金属箔層の少なくとも片面に樹脂フィルム層が積層されている複合シートをカップ状に成形してなりかつ開口周縁にフランジ部を有している容器であって、フランジ部の端面に生じた切断バリの先端が容器の開口側を向いている、容器。
2)複合シートが、金属箔層の内面に積層されている樹脂フィルム層を有しており、同樹脂フィルム層の厚みが金属箔層の厚み以上である、上記1)の容器。
3)金属箔層の内面に積層されている樹脂フィルム層が、2枚以上の樹脂フィルムを積層した複合フィルムよりなり、複合フィルムにおける金属箔層側の樹脂フィルムの厚みが、金属箔層の厚み以上である、上記2)の容器。
4)複合フィルムにおける金属箔層側の樹脂フィルムの厚みが、切断バリの高さよりも大きい、上記3)の容器。
5)フランジ部の上面に、複合フィルムの最内層側の樹脂フィルムを貫通してその外側の樹脂フィルムの上部まで達する深さを有する開封用ノッチが形成されている、上記3)または4)の容器。
6)複合フィルムが、最内層側のポリエチレン樹脂フィルムと、その外側に積層されたポリプロピレン樹脂フィルムとを有するものである、上記3)〜5)のいずれか1つの容器。
7)金属箔層が、アルミニウム箔よりなる、上記1)〜6)のいずれか1つの容器。
8)内容物が充填されたカップ状の容器の開口を覆うように同容器のフランジ部に蓋材を熱融着してなる包装体であって、容器が上記1)〜7)のいずれか1つの容器よりなる、包装体。
9)熱融着により蓋材の下面の周縁部に垂下状の樹脂溜まりが形成されており、樹脂溜まりは、その先端が切断バリの先端と同じかそれよりも下方の水平位置に来るような高さを有している、上記8)の包装体。
上記1)の容器によれば、フランジ部の端面に生じた切断バリの先端が容器の開口側を向いているので、内容物を充填してフランジ部に蓋材を熱融着することにより包装体となされた状態では、切断バリの先端が蓋材によって覆われることになり、従って、消費者が蓋材を開封する際、フランジ部の端面の切断バリによって手指等に違和感、不快感または痛みを覚えるおそれがなく、快適に開封を行うことができる。
また、上記1)の容器によれば、フランジ部をカールさせて端面を隠す必要がないので、製造コストが抑えられる。
上記2)の容器によれば、金属箔層の内面側の樹脂フィルム層の厚みが金属箔層の厚み以上であるので、切断バリの先端がフランジ部の上面側に突出し難い。
上記3)の容器によれば、金属箔層の内面側の樹脂フィルム層を構成する複合フィルムにおける金属箔層側の樹脂フィルムの厚みが、金属箔層の厚み以上であるので、切断バリが同樹脂フィルムの端面に沿って長くのび、その先端が樹脂フィルム層の端面に沿うかまたはめり込むようになるため、切断バリの先端がフランジ部の端面から突出し難い。
上記4)の容器によれば、複合フィルムにおける金属箔層側の樹脂フィルムの厚みが、切断バリの高さよりも大きいので、切断バリの先端がフランジ部の端面からより一層突出し難くなる。
上記5)の容器によれば、フランジ部の上面に、複合フィルムの最内層側の樹脂フィルムを貫通してその外側の樹脂フィルムの上部まで達する深さを有する開封用ノッチが形成されているので、蓋材の開封を小さい力で容易に行いうる。
上記6)の容器によれば、複合フィルムが、最内層側のポリエチレン樹脂フィルムと、その外側に積層されたポリプロピレン樹脂フィルムとを有するものであるので、両樹脂フィルム層どうしの界面において蓋材の剥離開封を容易に行いうる。
上記7)の容器によれば、金属箔層がアルミニウム箔よりなるので、軽量であって、ガス・水分・光等のバリア性に優れたものである。
上記8)の包装体によれば、容器のフランジ部端面に生じた切断バリの先端が容器の開口側を向いていて、蓋材で覆われているため、消費者が蓋材を開封する際、フランジ部の端面の切断バリによって手指等に違和感、不快感または痛みを覚えるおそれがなく、快適に開封することができ、また、容器のフランジ部をカールさせたものと比べてコストが抑えられる。
上記9)の包装体によれば、樹脂溜まりによって、消費者の手指等と切断バリの先端とが接触し難くなるので、開封時に違和感、不快感または痛みを覚えることが、より確実に回避される。
この発明の実施形態に係る包装体を示す垂直断面図である。 同包装体の部分拡大垂直断面図である。 同包装体の変形例を示す部分拡大垂直断面図である。 同包装体を構成する容器のフランジ部をトリミングする工程を説明するための垂直断面図である。 比較例の包装体を示す部分拡大垂直断面図である。
以下、この発明の実施形態を、図1〜4を参照して説明する。
図1は、この発明による包装体の全体構成を示したものである。
図示の包装体(1)は、食品等の内容物(C)を容器(2)および蓋材(3)により充填包装してなるものである。
容器(2)は、複合シート(20)をカップ状に成形してなり、その上方開口周縁に水平状のフラットなフランジ部(21)を有している。
蓋材(3)は、所定の寸法および形状にカットされた複合シート(30)からなり、内容物(C)が充填された容器(2)の上方開口を覆うように、その周縁部が容器(2)のフランジ部(21)上面に熱融着されている。
また、蓋材(3)には、その周縁部における周方向の一部から径方向外方に張り出しかつ蓋材(3)を剥離開封する際に指で摘まれる摘み部(31)が形成されている。
図2に示すように、容器(2)を構成している複合シート(20)は、金属箔層(201)と、金属箔層(201)の内面に積層された熱融着性樹脂フィルム層(202)と、金属箔層(201)の外面に積層された耐熱性樹脂フィルム層(203)とよりなる。
金属箔層(201)としては、アルミニウム箔、鉄箔、ステンレス鋼箔、銅箔を使用することができるが、好適にはアルミニウム箔が用いられる。アルミニウム箔の場合、純アルミニウム箔、アルミニウム合金箔のいずれでもよく、また、軟質、硬質のいずれでもよいが、例えば、鉄の含有量が0.3〜1.5wt%であるJIS H4160で分類されるA8000系(特に、A8079HやA8021H)の焼鈍処理済の軟質材(O材)であれば、成形性に優れているので、好適に用いることができる。
金属箔層(201)の片面または両面には、必要に応じて、クロメート処理などの下地処理を行うことができる。
金属箔層(201)の厚みは、20〜200μmとするのが好ましい。上記厚みを20μm以上とすることで、ピンホールが少なく、バリア性を確保することができ、深絞り性を得ることができる。上記厚みを200μm以下とすることで、成形時の力が掛かって複合シートが破れるのが防止され、また、軽い容器を得ることができる。金属箔層(201)の厚みは、40〜120μmとするのがより好ましい。
熱融着性樹脂フィルム層(202)は、容器(2)の内面(フランジ部(21)の上面を含む)を構成するものであって、例えば、ポリプロピレン樹脂フィルムやポリエチレン樹脂フィルム等の汎用性フィルム、または、これらの複合フィルムによって構成される。
複合フィルムとして、例えば、ポリエチレン樹脂フィルムとポリプロピレン樹脂フィルムのように相互に剥離しやすい樹脂フィルムを少なくとも2枚積層したものを用いることにより、開封時に上記フィルムどうしが容易に剥がれて、小さい力で容易に開封することができるものを用いても良い。図2に示す容器(2)の場合、熱融着性樹脂フィルム層(202)が、2枚の樹脂フィルムを貼り合せた複合フィルムで構成されている。この複合フィルムは、例えば、最内層側のポリエチレン樹脂フィルム(202a)と、その外側に積層された金属箔層側のポリプロピレン樹脂フィルム(202b)とよりなるものである。後述するように、容器(2)のフランジ部(21)上面を構成するポリエチレン樹脂フィルム(202a)が、蓋材(3)下面の融着性樹脂フィルム層(302)に熱融着される。蓋材(3)の摘み部(31)を引き上げると、融着性樹脂フィルム層(302)に熱融着されているポリエチレン樹脂フィルム(202a)がポリプロピレン樹脂フィルム(202b)から剥離すると共に、ポリエチレン樹脂フィルム(202a)が熱融着部の内端付近で破断することにより、蓋材(3)の開封が行われる。
また、熱融着性樹脂フィルム層(202)を複合フィルムで構成する場合において、図3に示すように、容器(2)のフランジ部(21)の上面に、複合フィルムの最内層側(フランジ部(21)上面側)の樹脂フィルム(202a)を貫通してその外側(下側)の樹脂フィルム(202b)の上部まで達する深さを有する開封用ノッチ(22)を全周に亘って環状に設けてもよい。容器(2)のフランジ部(21)上面を構成する最内層側の樹脂フィルム(202a)と、蓋材(3)下面の融着性樹脂フィルム層(302)との熱融着は、開封用ノッチ(22)よりも径方向外方部分において行われる。この態様にあっては、蓋材(3)の摘み部(31)を引き上げて、複合フィルムの樹脂フィルム層どうし(図3では、上側のポリエチレン樹脂等の樹脂フィルム(202a)層と、下側のポリプロピレン樹脂等の樹脂フィルム(202b)層)を開封用ノッチ(22)の位置まで剥離すれば、蓋材(3)を開封することができる。つまり、図3の包装体(1)の場合、蓋材(3)の開封時に、容器(2)のフランジ部(21)上面を構成している最内層側の樹脂フィルム(202a)を破断させる必要がないので、より小さい力で容易に開封を行うことができる。
熱融着性樹脂フィルム層(202)の厚みは、100〜500μmとするのが好ましく、200〜400μmがより好ましい。この熱融着性樹脂フィルム層(202)の厚みは、金属箔層(201)の厚み以上となされているのが好ましい。それによって、切断バリ(201a)の先端がフランジ部(21)の上面側に突出するのが回避される。
また、熱融着性樹脂フィルム層(202)を、図2や図3に示すような複合フィルムで構成する場合、複合フィルムにおける金属箔層側の樹脂フィルム(202b)の厚みは、金属箔層(201)の厚み以上となされるのが好ましい。これにより、切断バリ(201a)は、同樹脂フィルム(202b)の端面に沿って長くのび、その先端が樹脂フィルム層(202b)の端面に沿うか、または、めり込むようになる。したがって、切断バリ(201a)の先端がフランジ部(21)の端面から突出し難くなる。また、上記樹脂フィルム(202b)の厚みは、切断バリ(201a)の高さよりも大きいものとなされるのが好ましく、それによって、切断バリ(201a)の先端がフランジ部(21)の端面からより一層突出し難くなる。例えば、熱融着性樹脂フィルム層(202)を、最内層側のポリエチレン樹脂フィルム(202a)と、金属箔層側のポリプロピレン樹脂フィルム(202b)とを積層してなる複合フィルムで構成する場合、ポリエチレン樹脂フィルム(202a)の厚みが3〜80μmとなされ、ポリプロピレン樹脂フィルム(202b)の厚みが150〜300μmとなされる。
容器(2)の外面を構成する耐熱性樹脂フィルム層(203)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリブチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリエチレンナフタレート樹脂フィルム、ポリブチレンナフタレート樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリエチレン樹脂フィルム等の汎用性の高いフィルムや、これらの複合材料が用いられる。
耐熱性樹脂フィルム層(203)の厚みは、3〜300μmとするのが好ましく、20〜100μmとするのがより好ましい。上記厚みを3μm以上とすることで、金属箔の腐食を防止することができる。
図示は省略したが、金属箔層(201)と熱融着性樹脂フィルム層(202)との接合、および金属箔層(201)と断熱性樹脂フィルム層(203)との接合は、それぞれ接着剤層を介して行われる。接着剤層には、二液硬化型のポリエステル−ポリウレタン樹脂系接着剤、またはポリエーテル−ポリウレタン樹脂系接着剤が用いられる。
なお、複合シート(20)の構成は、上記に限定されるものではなく、金属箔層の少なくとも片面に樹脂フィルム層を積層したものであれば、この発明による容器の材料として使用可能である。
複合シート(20)をカップ状の容器(2)の形状とするための加工は、プレス成形によって行われる。複合シート(20)のプレス成形は、深絞り成形や張出し成形等の冷間成形により行われる。
プレス成形された容器(2)は、そのフランジ部(21)が所定寸法となるように、フランジ部(21)の周縁部分を必要なだけトリミングする。
図4は、容器(2)のフランジ部(21)をトリミングするためのトリミング装置(5)を示すものである。
このトリミング装置(5)は、容器を製造するライン上に設けられたものであって、固定状の下型(6)と、下型(6)に対して進退駆動させられる可動状の上型(7)とで構成されている。
下型(6)は、略垂直筒状のものであって、その上端面に、上下反転させた状態の容器(2)のフランジ部(21)が載置されるようになっている。下型(6)の外径は、トリミング後のフランジ部(21)の外径と一致させられており、その上端面の外周縁部が下刃(61)となされている。トリミング前の状態では、フランジ部(21)の周縁部分が下型(6)の上端面からはみ出している(図4(a)参照)。下型(6)の内部には、トリミングの際に容器(2)を保持するための保持部材(8)が昇降自在に設けられている。保持部材(8)の上部は、容器(2)内面の開口付近に嵌め合せられるようなコーン形状を有している。また、保持部材(8)の周面には、吸引孔(図示略)が開口させられており、同吸引孔を通じて容器(2)内面がバキューム吸引されることにより、保持部材(8)による容器(2)の保持がより確実に行われるようになっている。
上型(7)は、下方に開口した略有底筒状のものであって、その下端面の内周縁が上刃(71)となされている。上型(7)の内径は、下刃(61)と上刃(71)の間に所要のクリアランスが生じるように適宜設定される。クリアランスは、通常、容器(2)を構成する複合シート(20)の厚みの5%を基準として、2〜10%の範囲に設定される。
上型(7)の内部には、トリミング時に容器(2)のフランジ部(21)を上から押さえるための押え部材(9)が設けられている。押さえ部材(9)は、下方に開口した有底筒状のものであって、上型(7)の上壁部を貫通した昇降ロッド(10)の下端に取り付けられている。昇降ロッド(10)は、図示しないバネ手段によって下向きに付勢されており、トリミング前の状態では、押さえ部材(9)の下端部が上型(7)の下端面から僅かに飛び出した位置にある。
上記のトリミング装置(5)を用いて容器(2)のフランジ部(21)のトリミングを行う場合、まず、図4(a)に示すように、上下逆さまにされた容器(2)を下型(6)の上に配置して、容器(2)のフランジ部(21)を下型(6)の上端面に載せるとともに、下方の退避位置にあった保持部材(8)を上昇させて、容器(2)内面の開口付近に嵌め合わせ、さらに吸引孔を通じて容器(2)内面を吸引保持する。
次いで、上方の退入位置にあった上型(7)を、図示しない油圧装置等によって下方に進出駆動させると、まず、容器(2)のフランジ部(21)が押さえ部材(9)の下端部によって上方から押さえられ、さらに上型(7)を下方に移動させると、下型(6)の上端面からはみ出したフランジ部(21)の周縁部分が、上型(7)の上刃(71)と下型(6)の下刃(61)とによって押し切られ、トリミングされる(図4(b)参照)。
トリミングが完了すると、上型(7)が上方の退入位置まで移動させられるとともに、保持部材(8)が下方の退避位置まで移動させられ、容器(2)がラインの下流側へ送られる。
上記トリミングによって容器(2)が完成するが、完成状態の容器(2)のフランジ部(21)の端面には、金属箔の切断バリ(201a)が生じていることがある。
この実施形態の容器(2)では、フランジ部(21)の周縁部を容器(2)の開口側に向かって押し切ることにより、フランジ部(21)のトリミングが行われた結果、図2や図3に示すように、フランジ部(21)の端面に生じた全ての切断バリ(201a)の先端が、容器(2)の開口側を向いている。
蓋材(3)を構成する複合シート(30)は、図2および図3に示すように、例えば、金属箔層(301)と、金属箔層(301)の内面に積層された熱融着性樹脂フィルム層(302)と、金属箔層(301)の外面に積層された外側樹脂フィルム層(303)とよりなる。
金属箔層(301)は、蓋材(3)にバリア性等を付与するものであり、例えばアルミニウム箔、ステンレス鋼箔、銅箔、ニッケル箔等によって構成されるが、好適には、アルミニウム箔が用いられる。
アルミニウム箔の場合、純アルミニウム箔、アルミニウム合金箔のいずれでもよく、また、軟質、硬質のいずれでもよいが、例えば、JIS H4160で分類されるA8021の焼鈍済の軟質材(O材)が、好適に用いられる。
蓋材(3)の最内層を構成する熱融着性樹脂フィルム層(302)は、蓋材(3)に熱融着(ヒートシール)性を付与するとともに、金属箔(301)を内容物(C)から保護する役割を担うものである。
熱融着性樹脂フィルム層(302)は、例えば、易開封性樹脂フィルムによって形成される。易開封性樹脂フィルムとしては、厚み10〜200μm程度のポリプロピレン樹脂フィルムやポリエチレン樹脂フィルム等の汎用性フィルム、またはこれらの複合フィルムが使用されるが、ヒートシール性や密封性を考慮すると、厚みを20〜100μm程度にすることが好ましい。
熱融着性樹脂フィルム層(302)には、酸化チタン等の着色顔料、酸化防止剤、スリップ剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填剤、消臭剤を添加しても良い。
更に、熱融着性樹脂フィルム層(302)に、内容物の保存性を持たせるために、鉄粉と助剤のハロゲン化金属の混合物を酸素吸収成分として配合した酸素吸収樹脂組成物からなる酸素吸収層を設けることができる。
蓋材(3)の最外層を構成する外側樹脂フィルム層(303)は、金属箔層(301)の表面保護や印刷面の保護という機能を果たしうるものである。
外側樹脂フィルム層(303)の構成材料としては、例えば、ポリエステル樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム等を挙げることができる。上記フィルムとしては、延伸フィルムが好適に用いられる。中でも、耐熱性および強度の点で、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルム、二軸延伸ポリアミド樹脂フィルム、あるいはこれらを含む複層フィルムが好ましく、さらに、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムと二軸延伸ポリアミド樹脂フィルムとが貼り合わされた複層フィルムを用いてもよい。ポリアミド樹脂フィルムの種類は、特に限定されるものではないが、例えば、6ナイロン樹脂フィルム、6,6ナイロン樹脂フィルム、MXDナイロン樹脂フィルム等が挙げられる。また、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムとしては、二軸延伸ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム等が挙げられる。これらのフィルムを積層する場合、例えば、ドライラミネート法により接着剤を介して行われる。
図示は省略したが、金属箔層(301)と熱融着性樹脂フィルム層(302)との接合、および、金属箔層(301)と外側樹脂フィルム層(303)との接合は、それぞれ接着剤層を介して行われる。
これらの接着剤層は、例えば、ポリウレタン樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ポリオレフィン樹脂系接着剤、エラストマー系接着剤、フッ素系接着剤等により形成される。中でも、主剤としてのポリエステル樹脂と硬化剤としての多官能イソシアネート化合物とによる二液硬化型ポリエステル−ウレタン樹脂、あるいは、ポリエーテル−ウレタン樹脂を含む接着剤を用いることが好ましい。
なお、上記外側樹脂フィルム層(303)に代えて、表面コート層により蓋材(3)の最外層を形成するようにしてもよい。表面コート層は、例えば、エポキシ樹脂、硝化綿系樹脂、エポキシメラミン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等のコート用樹脂を溶媒に溶解または分散してなる塗布剤を、金属箔の表面に塗布して乾燥することにより形成される。
容器(2)のフランジ部(21)に蓋材(3)を熱融着する方法は、特に限定されないが、例えば、容器(2)のフランジ部(21)上面に蓋材(3)下面の周縁部を重ね合わせ、これら重合部分を、所定温度(例えば180℃程度)に加熱された熱板によって、所定圧力を加えながら所定時間加熱することにより行われる。
図2および図3に示すように、容器(2)のフランジ部(21)上面に蓋材(3)の周縁部が熱融着されることにより、フランジ部(21)の端面に生じた切断バリ(201a)の先端が、蓋材(3)によって覆われている。したがって、消費者が蓋材(3)を開封する際、フランジ部(21)の端面の切断バリ(201a)によって手指等に違和感、不快感または痛みを覚えるおそれがなく、快適に開封を行うことができる。
さらに、図2および図3に示す態様では、熱融着により蓋材(3)下面の周縁部に垂下状の樹脂溜まり(4)が形成されている。樹脂溜まり(4)は、容器(2)のフランジ部(21)上面を構成する熱融着性樹脂フィルム層(202)、より詳細には、同層(202)における最内層側のポリエチレン樹脂フィルム等の樹脂フィルム(202a)と、蓋材(3)の内面を構成するポリエチレン樹脂フィルム等の熱融着性樹脂フィルム層(302)とが、熱融着時に流れて形成されたものであって、2つの層(202a)(302)が一塊となっている。また、樹脂溜まり(4)は、その先端が切断バリ(201a)の先端と同じかそれよりも下方の水平位置に来るような高さを有している。この樹脂溜まり(4)によって、消費者の手指等と切断バリ(201a)の先端とが接触し難くなっている。従って、消費者が開封時に切断バリ(201a)によって違和感、不快感または痛みを覚えることが、より確実に回避される。
図5は、比較例の包装体(100)を示すものであって、この包装体(100)は、フランジ部(21)の端面に生じた切断バリ(201b)の先端が容器の開口側と反対側、すなわち下側を向いている点を除いて、上記実施形態の包装体(1)と同一のものである。
図示の包装体(100)の切断バリ(201b)は、例えば、容器(2)のフランジ部(21)の周縁部を容器(2)の開口側と反対側に向かって押し切ることにより、フランジ部(21)のトリミングが行われることで形成されるものであり、フランジ部(21)の端面から飛び出している。
したがって、比較例の包装体(100)では、切断バリ(201b)の先端が蓋材(3)によって覆われた状態にはならない。また、切断バリ(201b)の先端は、樹脂溜まり(4)の先端よりも下方の水平位置にある。そのため、この包装体(100)の場合、消費者が開封時に切断バリ(201b)によって違和感、不快感または痛みを覚えるおそれがある。
なお、上記の実施形態では、複合シートをカップ状に成形した後で、フランジ部のトリミングを行うことにより形成される容器および同容器を使用した包装体の例を挙げたが、複合シートを予め所定の寸法および形状に切断しておいてから成形を行う、いわゆるトリミングレス工法による容器および同容器を使用した包装体についても、この発明を適用することができる。
後者の場合、複合シートを、容器内面を構成する熱融着性樹脂フィルム層側に向かって切断することで、切断バリの先端が、成形された容器の開口側を向くようにすることができ、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
この発明は、長期保存が必要な食品等の内容物を包装するための容器、および同容器と蓋材とによって内容物を密封包装する包装体として、好適に使用することができる。
(1):包装体
(2):容器
(20):複合シート
(21):フランジ部
(201):金属箔層
(201a):切断バリ
(202):熱融着性樹脂フィルム層
(202a):最内層側の樹脂フィルム
(202b):金属箔層側の樹脂フィルム
(203):耐熱性樹脂フィルム層
(22):開封用ノッチ
(3):蓋材
(30):複合シート
(301):金属箔層
(302):熱融着性樹脂フィルム層
(303):外側樹脂フィルム層
(4):樹脂溜まり
(C):内容物

Claims (4)

  1. 複合シートをカップ状に成形してなりかつ開口周縁にフランジ部を有している容器であって、
    前記複合シートは、金属箔層と、前記金属箔層の内面に接着剤層を介して積層されている樹脂フィルム層とを有しており、
    前記樹脂フィルム層は、2枚以上の樹脂フィルムを積層した複合フィルムよりなり、
    前記フランジ部の端面に生じた切断バリが、前記複合フィルムにおける金属箔層側の樹脂フィルムの端面に沿ってのびて、その先端が容器の開口側を向いており、
    前記金属箔層の厚みが40〜120μmであり、
    前記金属箔層側の樹脂フィルムの厚みが150〜300μmであって、前記切断バリの高さよりも大きくなされており、
    前記切断バリの先端が、前記金属箔層側の樹脂フィルムの端面に沿うか、または、めり込んでいる、
    容器。
  2. 前記フランジ部の上面に、前記複合フィルムの最内層側の樹脂フィルムを貫通してその外側の樹脂フィルムの上部まで達する深さを有する開封用ノッチが形成されている、請求項の容器。
  3. 内容物が充填されたカップ状の容器の開口を覆うように同容器のフランジ部に蓋材を熱融着してなる包装体であって、容器が請求項1または2の容器よりなる、包装体。
  4. 熱融着により蓋材の下面の周縁部に垂下状の樹脂溜まりが形成されており、樹脂溜まりは、その先端が切断バリの先端と同じかそれよりも下方の水平位置に来るような高さを有している、請求項の包装体。
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