JP6733253B2 - 樹脂製シリンダヘッドカバー - Google Patents

樹脂製シリンダヘッドカバー Download PDF

Info

Publication number
JP6733253B2
JP6733253B2 JP2016061543A JP2016061543A JP6733253B2 JP 6733253 B2 JP6733253 B2 JP 6733253B2 JP 2016061543 A JP2016061543 A JP 2016061543A JP 2016061543 A JP2016061543 A JP 2016061543A JP 6733253 B2 JP6733253 B2 JP 6733253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder head
flange portion
head cover
hole
flange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016061543A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017172527A (ja
Inventor
直樹 吉良
直樹 吉良
小林 弘典
弘典 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2016061543A priority Critical patent/JP6733253B2/ja
Priority to PCT/JP2017/008057 priority patent/WO2017163791A1/ja
Publication of JP2017172527A publication Critical patent/JP2017172527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6733253B2 publication Critical patent/JP6733253B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F7/00Casings, e.g. crankcases or frames

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、樹脂製シリンダヘッドカバーに関し、特に、シリンダヘッドに取り付けられるフランジ部を備えた樹脂製シリンダヘッドカバーに関する。
従来、シリンダヘッドに取り付けられるフランジ部を備えた樹脂製シリンダヘッドカバーが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、シリンダヘッドの上面に取り付けられる内燃機関のシリンダヘッドカバーが開示されている。この特許文献1に記載の内燃機関のシリンダヘッドカバーは、樹脂製であり、エンジンルーム側に面する厚みの薄いカバー部(上面部)と、このカバー部の開口端縁(周縁部)に形成され、カバー部よりも厚みが大きく幅が広い形状を有する周状のフランジ部とを有している。また、このシリンダヘッドカバーは、全体として薄型(浅底型)のトレイを逆さまにしたような形状を有しており、内燃機関のシリンダの配列方向に沿って矩形状(長方形形状)に延びている。そして、カバー部の内側面および外側面からフランジ部にかけて、フランジ部とカバー部とを繋ぐ補強用のリブが複数形成されている。なお、樹脂材料として、ガラス繊維強化ポリアミドなどが用いられている。
特開2014−163334号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された内燃機関のシリンダヘッドカバーでは、カバー部(上面部)よりもフランジ部の厚みが大きいため、このような薄型(浅底型)のシリンダヘッドカバーを樹脂材料の射出成形によって製造する際に、厚みの大きいフランジ部に向けて金型内を樹脂材料が一方向に流動しやすくなる。これにより、樹脂材料に添加されたガラス繊維の配向も一つの方向に揃えられる傾向が高まるため、製造後のシリンダヘッドカバーに反りが生じやすくなるという問題点がある。また、ガラス繊維の配向が一方向に揃いやすくなるため、シリンダヘッドへの搭載後においても、シリンダヘッドカバーの長手方向と短手方向との樹脂材料の線膨張係数差に起因して、シリンダヘッドカバーの熱による変形が発生しやすくなるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、射出成形後の反りを抑制するとともに、シリンダヘッドへの搭載後においても熱による変形が発生するのを抑制することが可能な樹脂製シリンダヘッドカバーを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における樹脂製シリンダヘッドカバーは、エンジンルーム側に配置される上面部と、上面部の周縁部に接続されているとともにシリンダヘッドに取り付けられるフランジ部と、上面部とフランジ部とを接続する複数のリブと、を備え、フランジ部は、底部を有する穴部が設けられた側面を含み、穴部は、フランジ部の側面に所定の間隔を隔てて複数形成されており、フランジ部は、互いに隣接する穴部同士を隔てる隔壁部分をさらに含み、フランジ部の側面において、各々の穴部は、隔壁部分がリブの形成位置に重ならないように配置されている
この発明の一の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーでは、上記のように、フランジ部の側面に、底部を有する穴部を設ける。これにより、シリンダヘッドとの締結強度を必要とするフランジ部の厚み(肉厚)が上面部の厚み(肉厚)よりも大きくなるようにシリンダヘッドカバーを射出成形して製造する場合に、フランジ部の側面に穴部が形成されるように構成された金型内において、樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向を乱しながら樹脂材料を流動させることができる。したがって、ガラス繊維の配向が一方向に揃うことなく乱された状態でフランジ部を成形することができるので、製造後のシリンダヘッドカバーに反りが生じるのを抑制することができる。また、シリンダヘッドへの搭載後においても、フランジ部における樹脂材料内のガラス繊維の配向が乱されているので、内燃機関(エンジン本体)の熱を受けてシリンダヘッドカバーが変形するのを抑制することができる。
このように構成すれば、フランジ部の側面に所定の間隔を隔てて隔壁部分が複数配置された状態の穴部を有するフランジ部を成形することができるので、金型内の隔壁部分が形成される領域に樹脂材料が流動する際に、樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向を効果的に乱すことができる。これにより、射出成形後(冷却・固化後)にフランジ部が反るのを効果的に抑制することができる。
このように構成すれば、金型内において複数の隔壁部分が形成される部分(空洞部分)と複数のリブが形成される部分(空洞部分)とが別々な位置に設けられる分、金型内の流路がより複雑になるので、樹脂材料の充填(流動)とともに樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向をフランジ部(穴部まわりの隔壁部分)のみならず複数のリブにおいても同様に乱すことができる。この結果、フランジ部まわりに補強用として複数のリブを形成した場合であっても、製造後のシリンダヘッドカバーに反りが生じるのをより抑制することができる。
上記第1の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて、好ましくは、複数のリブは、上面部とフランジ部とを接続するとともにフランジ部の延びる方向に沿って第1間隔を隔てて設けられており、穴部は、フランジ部の側面において、第1間隔よりも小さい第2間隔を隔てて複数形成されている
このように構成すれば、第1間隔を隔てて隣接するリブ間に複数の穴部が配置されるようにフランジ部を成形することができるので、相対的に大きい第1間隔を隔てて隣接するリブ間においても、フランジ部が反るのを確実に抑制することができる。
この発明の第2の局面における樹脂製シリンダヘッドカバーは、エンジンルーム側に配置される上面部と、上面部の周縁部に接続されているとともにシリンダヘッドに取り付けられるフランジ部と、上面部とフランジ部とを接続するとともにフランジ部の延びる方向に沿って第1間隔を隔てて設けられた複数のリブと、を備え、フランジ部は、底部を有する穴部が設けられた側面を含み、穴部は、フランジ部の側面において、第1間隔よりも小さい第2間隔を隔てて複数形成されている。
上記第2の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて、好ましくは、フランジ部は、互いに隣接する穴部同士を隔てる隔壁部分をさらに含む。
上記第1および第2の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて、好ましくは、フランジ部は、シリンダヘッドとの間に配置されるシール部材を保持する溝部をさらに含み、穴部は、溝部の上方を跨ぐように延びている。
このように構成すれば、シール部材を保持する溝部の直上(上方)での樹脂材料内のガラス繊維の配向が乱されるようにフランジ部を成形することができるので、溝部の反り(変形)を効果的に抑制することができる。また、シリンダヘッドへの締結時にシール部材から受ける反力によって樹脂製シリンダヘッドカバーが反るのも抑制することができる。したがって、樹脂製シリンダヘッドカバーをシリンダヘッドに締結した際のシール性(気密性)を適切に確保することができる。
なお、上記第1および第2の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて、以下の構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記第1および第2の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて、穴部は、側面におけるエンジンルーム側に開口するとともにシリンダヘッド側に向かって延びている。
(付記項2)
また、上記第1および第2の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて、フランジ部における穴部が設けられた側面の厚みは、フランジ部における穴部が設けられていない側面の厚みよりも大きい。
(付記項3)
また、上記第1および第2の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて、樹脂製シリンダヘッドカバーは、シリンダヘッドとの対向面から上面部における内底面までのフランジ部の高さが、フランジ部の厚みの3倍以下であるような浅底形状を有している。
(付記項4)
また、上記第1および第2の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて、穴部は、平面視で、円形状、長円形状、または、多角形形状の少なくともいずれかの断面形状を有している。
(付記項5)
また、上記第1および第2の局面による樹脂製シリンダヘッドカバーにおいて、穴部は、平面視で、アレイ状または格子状となってフランジ部の側面に複数設けられている。

本発明の第1実施形態によるエンジンが搭載された車両を概略的に示した図である。 本発明の第1実施形態による樹脂製のシリンダヘッドカバーを示した斜視図である。 本発明の第1実施形態によるシリンダヘッドカバーを裏側から見た平面図である。 本発明の第1実施形態によるシリンダヘッドカバーにおいて側面に穴部が設けられたフランジ部の周辺の構造を示した図である。 図4における150−150線に沿ったフランジ部の断面図である。 本発明の第1実施形態によるシリンダヘッドカバーにおけるフランジ部周辺の構造を上面部側から見た場合の斜視図である。 本発明の第1実施形態によるシリンダヘッドカバーにおけるフランジ部周辺の構造を右面側から見た場合の斜視図である。 本発明の第2実施形態によるシリンダヘッドカバーにおいて側面に穴部が設けられたフランジ部の周辺の構造を示した図である。 本発明の第3実施形態によるシリンダヘッドカバーにおいて側面に穴部が設けられたフランジ部の周辺の構造を示した図である。 本発明の第4実施形態によるシリンダヘッドカバーにおいて側面に穴部が設けられたフランジ部の周辺の構造を示した図である。 本発明の第5実施形態による樹脂製のシリンダヘッドカバーを示した斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、図1〜図7を参照して、本発明の第1実施形態によるエンジン90に取り付けられるシリンダヘッドカバー20の構成について説明する。
(車両の概略的な構成)
本発明の第1実施形態による車両(自動車)100は、図1に示すように、前方側にエンジンルーム101(破線でその領域を示す)を備える。また、エンジンルーム101には、エンジン90が搭載されている。エンジン90は、ピストンの4行程(クランク軸1の2回転)で吸入・圧縮・膨張(燃焼)・排気の1サイクルの作用を完了する内燃機関である。また、エンジン90は、気筒内をピストン(図示せず)が往復動可能なシリンダブロック11と、シリンダブロック11の上部に締結されるシリンダヘッド12と、シリンダブロック11の下部に締結されるクランクケース13とを含むアルミニウム合金製のエンジン本体10を備える。また、エンジン本体10の前方側(X1側)の側端部には、タイミングチェーン(図示せず)およびその周辺を覆う樹脂製のタイミングチェーンカバー14が取り付けられている。
また、シリンダヘッド12の内部には、吸気側のカムシャフト(図示せず)および排気側のカムシャフト(図示せず)により開閉される吸気バルブ(図示せず)および排気バルブ(図示せず)と、イグニッションコイル(図示せず)から電力供給され周期的に火花を発生させる点火プラグ(図示せず)とが組み込まれている。そして、シリンダヘッド12のZ1側の締結面12aには、樹脂製のシリンダヘッドカバー20(樹脂製シリンダヘッドカバーの一例)が締結されている。また、吸気装置(吸気管)30と、排気装置(排気管)40と、ラジエター50とが、エンジン本体10に取り付けられている。そして、エンジン90は、ピストン(図示せず)の膨張行程時に燃料混合気の燃焼による膨張力がピストンからクランク軸1に伝えられて動力が取り出されることによって、車両100を走行させる駆動源の役割を有している。
(シリンダヘッドカバーの構成)
シリンダヘッドカバー20は、図2に示すように、エンジンルーム101(図1参照)側に配置される上面部21と、上面部21の周縁部21aから下方(矢印Z2方向)に延びるように接続されているフランジ部22とを備える。また、シリンダヘッドカバー20は、ガラス繊維強化ポリアミド(ガラス繊維と無機物フィラーとにより強化されたポリアミド)からなり、加熱溶融させたこの樹脂材料を金型内に射出注入し、冷却・固化させることによって樹脂成形品として製造される。
ここで、射出成形機(図示せず)から射出・注入される樹脂材料(エンジニアリングプラスチック)は、金型内の通路(スプールおよびランナー)を経て成形品の成形領域の入口となるゲートを通過して金型内の空洞部分に注入される。この際、ガラス繊維も成形領域内に3次元的に拡散された状態で樹脂材料とともに固化される。したがって、成形領域内(金型内の空洞部分)では、ガラス繊維の配向が乱されるほど樹脂成形品の強度も向上される。また、ガラス繊維の配向が乱されることによって、樹脂材料の流れ方向に沿った線膨張係数とこれに直交する方向に沿った線膨張係数との差が生じにくくなる。したがって、樹脂材料に添加されるガラス繊維の配向が乱されるように射出成形することによって、樹脂成形品における反りや熱による変形がより抑制されるという性質をあわせ持っている。
また、シリンダヘッドカバー20における上面部21は、複雑な凹凸形状を有しており、他の機器(燃料噴射装置や点火プラグ)を取り付けるための貫通孔28や、エンジン本体10の上面(シリンダヘッドカバー20の上面部21)を覆う衣装カバー(図示せず)を取り付けるねじ穴付きのボス29などが設けられている。また、上面部21は、後述するリブ25(図3参照)の形成されていない部分において厚みt1(図5参照)を有する。
また、フランジ部22は、上面部21の周縁部21aに沿って周状に延びている。また、フランジ部22は、図7に示すように、場所によって互いに異なる厚みt2および厚みt3を有している。この場合、周状のフランジ部22における側面22bの部分(区間)が厚みt2であり、側面22b以外の側面22cの部分(区間)が厚みt3(t3<t2)である。なお、厚みt2および厚みt3は、上面部21の厚みt1よりも大きい。そして、シリンダヘッドカバー20は、図5に示すように、フランジ部22を介してシリンダヘッド12の締結面12aに取り付けられるように構成されている。なお、シリンダヘッド12の前方側にはタイミングチェーンカバー14(図1参照)も取り付けられている。したがって、図1に示すように、フランジ部22における側面22bの区間(図3参照)においては、対向面22aがシリンダヘッド12の締結面12aとタイミングチェーンカバー14の締結面14aとに対して共に同じ高さ位置で矢印Z2方向に対向した状態で、シリンダヘッドカバー20が後述するシール部材60を介してエンジン本体10側に締結されている。すなわち、シリンダヘッドカバー20においては、フランジ部22の側面22bの区間(図3参照)における対向面22aの平坦性が特に要求されるように製造されている。
また、シリンダヘッドカバー20は、図2に示すように、全体として、フランジ部22の高さH(Z軸方向)が小さく形成されている浅底型のカバー形状を有しており、この浅底型のカバー形状(トレイ形状)を上下逆さまにしてシリンダヘッド12に蓋をするように形成されている。この場合、図3および図4に示すように、シリンダヘッドカバー20は、シリンダヘッド12との対向面22aから上面部21における内底面21bまでのフランジ部22の高さHが、フランジ部22の厚みt3(図3参照)の3倍以下であるような浅底形状を有している。なお、内底面21bは凹凸形状を有しているが、ここでいう高さHは、対向面22aから最も浅い(深さが小さい)内底面21bの部分までの垂直距離に相当する。
また、図5に示すように、フランジ部22の対向面22aには、上方向(矢印Z1方向)に窪む溝部22eが形成されている。溝部22eはフランジ部22に沿って環状(図3参照)に形成されており、シール部材60を保持するように構成されている。したがって、シリンダヘッドカバー20がシリンダヘッド12に締結された状態で、対向面22aはシール部材60を介して締結面12aに対向している。また、フランジ部22の内底面21b側には、吸気用および排気用のカムシャフト(図示せず)にエンジンオイルを供給するための給油パイプ部材(図示せず)が取り付けられるように構成されている。
また、図2および図3に示すように、シリンダヘッドカバー20のフランジ部22には、所定の間隔を有して貫通孔22gを有するボス部22hが設けられている。また、シリンダヘッド12にもボス部22hに対応する位置に複数の固定穴(図示せず)が設けられている。そして、シリンダヘッドカバー20をシリンダヘッド12およびタイミングチェーンカバー14に上方から被せた状態で図示しない締結部材(段付きボルト)を各々の貫通孔22gを介して固定穴に締め込むことによりシリンダヘッドカバー20がエンジン本体10に固定される。
ここで、第1実施形態では、図4〜図7に示すように、フランジ部22のX1側かつY2側の隅部の近傍に対応する側面22bの部分に、底部23a(図5参照)を有する穴部23が設けられている。穴部23は、図4に示すように、平面視で、長円形状の断面形状を有している。また、穴部23は、フランジ部22の側面22bに間隔L2(所定の間隔の一例)を隔てて列状(アレイ状)に複数(5個)形成されている。これにより、フランジ部22には、互いに隣接する穴部23同士を隔てる隔壁部分24がさらに形成されている。この隔壁部分24は、穴部23の入口から底部23aまで延びている。また、隔壁部分24は、個々の穴部23を周状に取り囲むとともに、フランジ部22の穴部23以外の部分と一体化されている。また、図5に示すように、個々の穴部23は、シール部材60を保持する溝部22eの上方を跨ぐように延びている。
また、図3、図4および図7に示すように、シリンダヘッドカバー20には、上面部21(内底面21b)とフランジ部22の内側面22dとを接続する複数のリブ25が縦方向および横方向に延びるように形成されている。この複数のリブ25は、浅底型のシリンダヘッドカバー20の強度を保ち、かつ、シリンダヘッドカバー20の振動および振動に起因した騒音の発生を低減するために設けられている。
そして、第1実施形態では、図4に示すように、フランジ部22の側面22bにおいて、各々の穴部23は、隔壁部分24がリブ25の形成位置に重ならないように配置されている。なお、図4では、フランジ部22の紙面奥側に形成されるリブ25を破線で示している。また、穴部23の近傍においては、複数のリブ25は、間隔L1(第1間隔の一例)を隔てて設けられている。そして、穴部23は、フランジ部22の側面22bにおいて、間隔L1よりも小さい間隔L2(第2間隔の一例)を隔てて複数形成されている。すなわち、間隔L1を隔てて隣接するリブ25の間に、1個ないし2個の隔壁部分24が配置されるように構成されている。
また、図5および図6に示すように、穴部23は、側面22bにおけるエンジンルーム101(図1参照)側に開口するとともに、内部のシリンダヘッド12(図5参照)側に向かって矢印Y1方向に延びている。そして、穴部23の底部23aとフランジ部22の内側面22dとの間には、隔壁部分27が設けられている。また、フランジ部22における穴部23が設けられた側面22bの厚みt2は、フランジ部22における穴部23が設けられていない側面22bの厚みt3よりも大きい。
フランジ部22の側面22bに隔壁部分24を隔てて複数の穴部23が設けられる理由を以下に説明する。上述したように、加熱溶融させたガラス繊維強化ポリアミドを金型内に射出注入してシリンダヘッドカバー20を成形する際、厚みt2を有するフランジ部22の部分にも樹脂材料が流し込まれる。この際、複数の穴部23を形成するために金型が側面22bから内部に向かって突出していることによって、金型の互いに隣接する突起部間には、隔壁部分24や隔壁部分27となる細い流路が縦横に存在することになる。したがって、上面部21に対応する金型のゲート(図示せず)から注入された樹脂材料は、隔壁部分24や隔壁部分27を形成するための細い流路(空洞部分)にもガラス繊維強化ポリアミドが流動されて複数の穴部23を形成するように充填される。この際、樹脂材料(ガラス繊維強化ポリアミド)に含まれるガラス繊維の配向が乱される。したがって、ガラス繊維の配向が一方向に揃うことなく乱された状態でフランジ部22まわりが成形される。
なお、図1に示すように、フランジ部22における側面22bの区間(図3参照)では、シリンダヘッド12の締結面12aとタイミングチェーンカバー14の締結面14aとに対してフランジ部22の対向面22aが平坦性を有して対向する。これにより、この部分でのエンジン本体10の気密性が確実に保たれるようになる。また、エンジン本体10の熱によってもシリンダヘッドカバー20が安易に反らないように構成されている。第1実施形態におけるエンジン90に取り付けられるシリンダヘッドカバー20は、上記のように構成されている。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、フランジ部22の側面22bに、底部23aを有する穴部23を設ける。これにより、シリンダヘッド12との締結強度を必要とするフランジ部22の厚みt2が上面部21の厚みt1よりも大きくなるようにシリンダヘッドカバー20を射出成形して製造する場合に、フランジ部22の側面22bに穴部23が形成されるように構成された金型内において、樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向を乱しながら樹脂材料を流動させることができる。したがって、ガラス繊維の配向が一方向に揃うことなく乱された状態でフランジ部22を成形することができるので、製造後のシリンダヘッドカバー20に反りが生じるのを抑制することができる。
また、シリンダヘッド12への搭載後においても、フランジ部22における樹脂材料内のガラス繊維の配向が乱されているので、エンジン90(エンジン本体10)の熱を受けてシリンダヘッドカバー20に変形が発生するのを抑制することができる。特に、シリンダヘッド12とタイミングチェーンカバー14とに対してシリンダヘッドカバー20が被せられるようなエンジン90においては、フランジ部22まわりが反らずにその形状に平坦性が保たれるので、エンジン本体10の気密性が確実になり、給油パイプ部材からカムシャフトに供給されるエンジンオイルなどが外部に漏れるのを容易に抑制することができる。また、シリンダヘッドカバー20の反りが抑制されるので、シリンダヘッド12への締結用の段付きボルトの本数を削減することができる。
また、第1実施形態では、互いに隣接する穴部23同士を隔てる隔壁部分24をフランジ部22に設ける。これにより、フランジ部22の側面22bに間隔L2を隔てて隔壁部分24が複数配置された状態のフランジ部22を成形することができるので、金型内の隔壁部分24が形成され領域に樹脂材料が流動する際に、樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向を効果的に乱すことができる。その結果、射出成形後(冷却・固化後)にフランジ部22が反るのを効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上面部21とフランジ部22とを接続する複数のリブ25を備え、フランジ部22の側面22bにおいて、隔壁部分24がリブ25の形成位置に重ならないように各々の穴部23を配置する。これにより、金型内において複数の隔壁部分24が形成される部分(空洞部分)と複数のリブ25が形成される部分(空洞部分)とが別々な位置に設けられる分、金型内の流路がより複雑になるので、樹脂材料の充填(流動)とともに樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向をフランジ部22(穴部23まわりの隔壁部分24)のみならず複数のリブ25においても同様に乱すことができる。この結果、フランジ部22のまわりに補強用として複数のリブ25を形成した場合であっても、製造後のシリンダヘッドカバー20に反りが生じるのをより抑制することができる。
また、第1実施形態では、シール部材60を保持する溝部22eの上方を跨いで延びるように穴部23を設ける。これにより、シール部材60を保持する溝部22eの直上での樹脂材料内のガラス繊維の配向が乱されるようにフランジ部22を成形することができるので、溝部22eの反り(変形)を効果的に抑制することができる。また、シリンダヘッド12への締結時にシール部材60から受ける反力によってシリンダヘッドカバー20が反るのも抑制することができる。したがって、樹脂製のシリンダヘッドカバー20をシリンダヘッド12に締結した際のシール性(気密性)を適切に確保することができる。
また、第1実施形態では、フランジ部22の側面22bにおいて、リブ25の形成間隔である間隔L1よりも小さい間隔L2を隔てて穴部23を複数形成する。これにより、間隔L1を隔てて隣接するリブ25間に複数の穴部23が配置されるようにフランジ部22を成形することができるので、相対的に大きい間隔L1を隔てて隣接するリブ25間においても、フランジ部22がX軸方向に反るのを確実に抑制することができる。
また、第1実施形態では、側面22bにおけるエンジンルーム101側に開口するとともにシリンダヘッド12側に向かって延びるように穴部23を構成する。これにより、底部23aを有する穴部23を、厚みt1を有する上面部21に対して相対的に大きい厚みt2を有するフランジ部22の厚み方向(穴部23の深さ方向)に沿って容易に形成することができる。また、穴部23がエンジンルーム101側にのみ開口することによって、エンジン本体10への搭載後のシリンダヘッドカバー20の気密性が損なわれるのを容易に回避することができる。
また、第1実施形態では、フランジ部22における穴部23が設けられた側面22bの厚みt1は、フランジ部22における穴部23が設けられていない側面22cの厚みt3よりも大きい。このように、上面部21の周縁部21aから下方に延びる周状のフランジ部22のうち厚みの大きい部分(厚みt2)の側面22bに穴部23を重点的に設けることによって、相対的に大きい厚み(肉厚)を有するフランジ部22でのX軸方向の反りを確実に抑制することができる。
また、第1実施形態では、シリンダヘッドカバー20は、シリンダヘッド12との対向面22aから上面部21における内底面21bまでのフランジ部22の高さHが、フランジ部22の厚みt3の3倍以下であるような浅底形状を有する。このように、フランジ部22の高さHが比較的低く、シリンダヘッド12に蓋を被せるようなタイプの樹脂製のシリンダヘッドカバー20においては、側面22bおよび22cよりも厚み(厚みt1)の小さい上面部21が反りやすい傾向にあるので、このような浅底形状を有する樹脂製のシリンダヘッドカバー20の反りや熱による変形を抑制するためにも、フランジ部22の側面22bに底部23aを有する穴部23を設けることは非常に有用である。
また、第1実施形態では、平面視で長円形状の断面形状を有するように穴部23を構成する。これにより、製造プロセス上、樹脂材料の射出成形時のガラス繊維の配向を乱すための穴部23をフランジ部22に容易に設けることができる。
また、第1実施形態では、平面視でアレイ状(列状)を有するように複数の穴部23を構成する。これにより、樹脂材料の射出成形時のガラス繊維の配向を乱すための穴部23をフランジ部22に広範囲にわたって設けることができる。
[第2実施形態]
次に、図4および図8を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、側面222bにおける穴部23の配置構成を上記第1実施形態(図4参照)と異ならせた例について示す。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、同じ符号を付して図示する。
本発明の第2実施形態における樹脂製のシリンダヘッドカバー220では、図8に示すように、フランジ部222の側面222bに、平面視で、底部23aを有する複数の穴部23をZ軸方向に2列に配列している。また、上段(Z1側)の穴部23の第1列と、下段(Z2側)の穴部23の第2列とでは、上下方向に延びる隔壁部分224の形成位置がX軸方向に沿って互い違いになるように構成されている。また、隔壁部分224は、上下方向に重なる穴部23間においてもX軸方向に沿って延びている。また、隔壁部分224は、個々の穴部23を周状に取り囲むとともに、フランジ部222の穴部23以外の部分と一体化されている。また、各々の穴部23は、隔壁部分224がリブ25(破線で示す)の形成位置に重ならないように配置されている。
これにより、各々の穴部23を互いに隔てる隔壁部分224が縦方向(Z軸方向)のみならず横方向(X軸方向)にも形成されるようになるので、加熱溶融させたガラス繊維強化ポリアミドを金型内に射出注入してシリンダヘッドカバー220を成形する際、フランジ部222の近傍領域では、金型内を縦横に延びる隔壁部分224となる細い流路(空洞部分)にガラス繊維強化ポリアミドが流動されてこの樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向がより確実に乱されるようになる。したがって、ガラス繊維の配向が一方向に揃うことなく乱された状態でフランジ部222まわりが成形される。なお、第2実施形態によるシリンダヘッドカバー220のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、複数の穴部23を平面視で上下2段に配列するように構成する。これにより、樹脂材料の射出成形時のガラス繊維の配向を乱すための穴部23をフランジ部222の側面222bに広範囲に亘って設けることができる。この際、フランジ部222の近傍領域では、金型内を縦横に延びる隔壁部分224となる細い流路(空洞部分)にガラス繊維強化ポリアミドが流動されてこの樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向をより確実に乱すことができる。この結果、シリンダヘッドカバー220に反りが生じるのを広範囲に亘って抑制することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
次に、図9を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、個々の穴部323を正六角形形状に形成した例について示す。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、同じ符号を付して図示する。
本発明の第3実施形態における樹脂製のシリンダヘッドカバー320では、図9に示すように、フランジ部322の側面322bに、平面視で、底部323aを有する複数の穴部323をZ軸方向に2列に配列している。また、個々の穴部323は、正六角形形状を有している。また、上段(Z1側)の穴部323の列と、下段(Z2側)の穴部323の列とでは、上下方向に延びる隔壁部分324がX軸方向に沿って互い違いになるように構成されている。また、各々の穴部323は、隔壁部分324がリブ25(破線で示す)の形成位置に重ならないように配置されている。
これにより、各々の穴部323を互いに隔てる隔壁部分324が縦方向(Z軸方向)、横方向(X軸方向)のみならず斜め方向にも形成されて全体としてハニカム構造を形成するようになる。したがって、加熱溶融させたガラス繊維強化ポリアミドを金型内に射出注入してシリンダヘッドカバー320を成形する際、金型内をハニカム状(蜂の巣状)に延びる隔壁部分324となる細い流路(空洞部分)にガラス繊維強化ポリアミドが流動されてこの樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向がより確実に乱されるようになる。これにより、ガラス繊維の配向が一方向に揃うことなく乱された状態でフランジ部322まわりが成形される。なお、第3実施形態によるシリンダヘッドカバー320のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、個々の穴部323を平面視で正六角形形状に形成するとともに上下2段に配列するように構成する。これにより、樹脂材料の射出成形時のガラス繊維の配向を乱すための穴部323をフランジ部322の側面322bに広範囲に亘って設けることができる。したがって、シリンダヘッドカバー320に反りが生じるのを広範囲に亘って抑制することができる。第3実施形態のその他の効果は、上記第2実施形態と同様である。
[第4実施形態]
次に、図10を参照して、第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、個々の穴部423を正三角形形状に形成した例について示す。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、同じ符号を付して図示する。
本発明の第4実施形態における樹脂製のシリンダヘッドカバー420では、図10に示すように、フランジ部422の側面422bに、平面視で、底部423aを有する複数の穴部423をZ軸方向に2列に配列している。また、個々の穴部423は、正三角形形状を有している。また、上段(Z1側)の穴部423の第1列と、下段(Z2側)の穴部423の第2列とでは、上下方向に延びる隔壁部分424がX軸方向に沿って互い違いになるように構成されている。これにより、隔壁部分424がラチス構造を有するように構成されている。
これにより、各々の穴部423を互いに隔てる隔壁部分424が横方向(X軸方向)のみならず斜め60°でクロスハッチ状に形成されるようになる。したがって、加熱溶融させたガラス繊維強化ポリアミドを金型内に射出注入してシリンダヘッドカバー420を成形する際、金型内をクロスハッチ状に延びる隔壁部分424となる細い流路(空洞部分)にガラス繊維強化ポリアミドが流動されてこの樹脂材料に含まれるガラス繊維の配向がより確実に乱されるようになる。したがって、ガラス繊維の配向が一方向に揃うことなく乱された状態でフランジ部422まわりが成形される。なお、第4実施形態によるシリンダヘッドカバー420のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、個々の穴部423を平面視で正六角形形状に形成するとともに上下2段に配列するように構成する。これにより、樹脂材料の射出成形時のガラス繊維の配向を乱すための穴部423をフランジ部422の側面322bに広範囲に亘って設けることができる。したがって、シリンダヘッドカバー420に反りが生じるのを広範囲に亘って抑制することができる。第4実施形態のその他の効果は、上記第2実施形態と同様である。
[第5実施形態]
次に、図6および図11を参照して、第5実施形態について説明する。この第5実施形態では、フランジ部22の長手方向(X軸方向)の中央領域Qに対応する側面22bの部分にも底部523aを有する穴部523を設けた例について示す。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、同じ符号を付して図示する。
すなわち、第5実施形態における樹脂製のシリンダヘッドカバー520では、図11に示すように、フランジ部22のX1側かつY2側の隅部の近傍に対応する側面22bの部分(図6参照)に穴部23を設けることに加えて、フランジ部22の長手方向(X軸方向)の中央領域Qに対応する側面22bの部分にも底部523aを有する穴部523を複数個(5個)設けている。この複数個の穴部523が設けられた区間は、2つのボス部22hがX軸方向に沿って所定の間隔を隔てて配置された間の区間に相当する。また、この区間では、ボス部22h同士の配置間隔がシリンダヘッドカバー520の長手方向の端部領域でのボス部22h同士の配置間隔よりも長い。なお、図11では、紙面手前側(Y1側)の側面22bの部分に複数個の穴部523を列状に設けているが、紙面奥側(Y2側)の側面22bの部分にも複数個の穴部523が列状に設けられている。なお、第5実施形態によるシリンダヘッドカバー520のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第5実施形態の効果)
第5実施形態では、シリンダヘッドカバー520における長手方向の端部領域のみならず中央領域Qに対応する側面22bの部分にも底部523aを有する穴部523を複数個設ける。これにより、浅底型のシリンダヘッドカバー520の長手方向の端部領域のみならず中央領域Qにおいてもフランジ部22がZ軸方向に反るのがより抑制されるので、シリンダヘッドカバー520全体としての射出成形後(冷却・固化後)の反りを効果的に抑制することができる。特に、ボス部22hの配置間隔が長い区間の側面22bに穴部523を設けることは反りの抑制にとって非常に有用である。なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第5実施形態では、周状に形成されたフランジ部22(222、322、422)の一部の区間となる側面22b(222b、322b、422b)の部分に底部23a(523a)を有する穴部23(323、423、523)を設けたが、本発明はこれに限られない。側面22bのみならず側面22cにも穴部23(323、423、523)を設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、長円形状の断面形状を有する穴部23をフランジ部22(222)の側面22b(222b)に設けたが、本発明はこれに限られない。たとえば、平面視で円形状または楕円形状の断面形状を有するような穴部を側面22bに設けてもよい。また、上記第3実施形態では、正六角形形状の断面形状を有する穴部323をフランジ部322の側面322bに設けたが、本発明はこれに限られない。すなわち、正六角形以外の多角形形状を有するような穴部を側面322bに設けてもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、上面部21(内底面21b)とフランジ部22(222、322、422)の内側面22dとを接続するリブ25を設けたが、本発明はこれに限られない。すなわち、このような補強用のリブ25が設けられていない樹脂製のシリンダヘッドカバーに対して、本発明を適用してもよい。
また、上記第1〜第5実施形態では、車両100に搭載されるエンジン90のシリンダヘッドカバー20(220、320、420、520)に本発明を適用したが、本発明はこれに限られない。車両100以外の設備機器用のエンジンの樹脂製のシリンダヘッドカバーに対して本発明を適用してもよい。また、エンジン90としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンおよびガスエンジンなどが適用可能である。
10 エンジン本体
12 シリンダヘッド
14 タイミングチェーンカバー
20、220、320、420、520 シリンダヘッドカバー(樹脂製シリンダヘッドカバー)
21 上面部
21a 周縁部
21b 内底面
22、222、322、422 フランジ部
22a 対向面
22b、222b、322b、422b 側面
22e 溝部
23、323、423、523 穴部
23a、323a、423a、523a 底部
24、27、224、324、424 隔壁部分
25 リブ
60 シール部材
90 エンジン
100 車両
101 エンジンルーム
H 高さ
L1 間隔(第1間隔)
L2 間隔(第2間隔)
t1、t2、t3 厚み

Claims (5)

  1. エンジンルーム側に配置される上面部と、
    前記上面部の周縁部に接続されているとともにシリンダヘッドに取り付けられるフランジ部と、
    前記上面部と前記フランジ部とを接続する複数のリブと、を備え、
    前記フランジ部は、底部を有する穴部が設けられた側面を含み、
    前記穴部は、前記フランジ部の側面に所定の間隔を隔てて複数形成されており、
    前記フランジ部は、互いに隣接する前記穴部同士を隔てる隔壁部分をさらに含み、
    前記フランジ部の側面において、各々の前記穴部は、前記隔壁部分が前記リブの形成位置に重ならないように配置されている、樹脂製シリンダヘッドカバー。
  2. 前記複数のリブは、前記上面部と前記フランジ部とを接続するとともに前記フランジ部の延びる方向に沿って第1間隔を隔てて設けられており
    前記穴部は、前記フランジ部の側面において、前記第1間隔よりも小さい第2間隔を隔てて複数形成されている、請求項1に記載の樹脂製シリンダヘッドカバー。
  3. エンジンルーム側に配置される上面部と、
    前記上面部の周縁部に接続されているとともにシリンダヘッドに取り付けられるフランジ部と、
    前記上面部と前記フランジ部とを接続するとともに前記フランジ部の延びる方向に沿って第1間隔を隔てて設けられた複数のリブと、を備え、
    前記フランジ部は、底部を有する穴部が設けられた側面を含み、
    前記穴部は、前記フランジ部の側面において、前記第1間隔よりも小さい第2間隔を隔てて複数形成されている、樹脂製シリンダヘッドカバー。
  4. 前記フランジ部は、互いに隣接する前記穴部同士を隔てる隔壁部分をさらに含む、請求項3に記載の樹脂製シリンダヘッドカバー。
  5. 前記フランジ部は、前記シリンダヘッドとの間に配置されるシール部材を保持する溝部をさらに含み、
    前記穴部は、前記溝部の上方を跨ぐように延びている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂製シリンダヘッドカバー。
JP2016061543A 2016-03-25 2016-03-25 樹脂製シリンダヘッドカバー Active JP6733253B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016061543A JP6733253B2 (ja) 2016-03-25 2016-03-25 樹脂製シリンダヘッドカバー
PCT/JP2017/008057 WO2017163791A1 (ja) 2016-03-25 2017-03-01 樹脂製シリンダヘッドカバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016061543A JP6733253B2 (ja) 2016-03-25 2016-03-25 樹脂製シリンダヘッドカバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017172527A JP2017172527A (ja) 2017-09-28
JP6733253B2 true JP6733253B2 (ja) 2020-07-29

Family

ID=59901156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016061543A Active JP6733253B2 (ja) 2016-03-25 2016-03-25 樹脂製シリンダヘッドカバー

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6733253B2 (ja)
WO (1) WO2017163791A1 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0291454A (ja) * 1988-09-28 1990-03-30 Kuraray Co Ltd シリンダーヘツドカバー
JPH0691707A (ja) * 1992-09-11 1994-04-05 Fuji Electric Co Ltd 長繊維強化プラスチック射出成形品
JP2603984Y2 (ja) * 1993-03-30 2000-04-04 株式会社テネックス 合成樹脂製のシリンダヘッドカバー
JP4681440B2 (ja) * 2005-12-07 2011-05-11 株式会社マーレ フィルターシステムズ 合成樹脂製カバー類のフランジ構造
JP2012002128A (ja) * 2010-06-16 2012-01-05 Toyota Boshoku Corp 樹脂製シリンダヘッドカバーの浮き上がり防止構造
JP6209338B2 (ja) * 2013-02-27 2017-10-04 株式会社マーレ フィルターシステムズ 内燃機関のシリンダヘッドカバー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017172527A (ja) 2017-09-28
WO2017163791A1 (ja) 2017-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6724597B2 (ja) エンジンの吸気通路構造
JP6209338B2 (ja) 内燃機関のシリンダヘッドカバー
US8683971B2 (en) Intake manifold
US7281508B2 (en) Cylinder head cover assembly for the cylinder head of an internal combustion engine and process for producing a cylinder head cover assembly
JP2006207459A (ja) 内燃機関の冷却構造及び水路形成部材
JP6700602B2 (ja) 内燃機関の潤滑油注入構造
JP2011122478A (ja) 内燃機関のシリンダヘッドカバー構造
JP6733253B2 (ja) 樹脂製シリンダヘッドカバー
JP5692364B2 (ja) 内燃機関のシリンダーヘッド
JP2019019735A (ja) エンジンのシリンダヘッドカバー構造
US20130152891A1 (en) Plastic head cover of internal combustion engine
WO2016088455A1 (ja) 内燃機関用ピストンと該ピストンの製造装置及び製造方法
JP2015124730A (ja) カバー部材
JP6175274B2 (ja) インテークマニホールドの製造方法
JP2006266184A (ja) エンジンブロック構造
JP2007056770A (ja) 水冷式内燃機関の冷却装置
JP5994995B2 (ja) エンジンのシリンダヘッドの製造方法
JP7136233B2 (ja) シリンダヘッド
JP2006097579A (ja) 内燃機関のシリンダヘッド
JP2017150383A (ja) シリンダヘッドの製造方法
JP2014214665A (ja) 樹脂製シリンダヘッドカバーの取付構造及び樹脂製カバー
JP6306761B2 (ja) 内燃機関用吸気マニホールド
JP2021101109A (ja) 内燃機関、鞍乗型車両、および内燃機関の製造方法
JP5782728B2 (ja) 内燃機関の吸気構造
JP2021001594A (ja) クランクケース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200609

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200622

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6733253

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151