JP2006097579A - 内燃機関のシリンダヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダの軸方向に2つのシリンダヘッド部に分割された構造のシリンダヘッドにおいて、シリンダに臨んで配置される側のシリンダヘッド部の変形を抑制できる技術を提供する。
【解決手段】シリンダヘッドがシリンダの軸方向に2つのシリンダヘッド部に分割された構成において、シリンダに臨んで配置される側の第1シリンダヘッド部3aの、シリンダに臨む部分の裏面には、シリンダに臨む部分の略中心を通過するように、且つ第1シリンダヘッド部3aをシリンダブロックに固定する際のヘッドボルト座3dを直線で結ぶように、リブ部3hを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は内燃機関のシリンダヘッドに関する。
内燃機関のシリンダブロックに組み付けられるシリンダヘッドは、アルミによって形成されることが多い。しかし、シリンダヘッドの下面は熱的に厳しい環境にあり、特に吸気ポートと排気ポートとの間に形成された隔壁は、他の部分より薄肉に成形されているため、局部的な加熱を受けると高い熱応力が発生して熱亀裂が生じやすい。このため従来にあっては、この隔壁内に冷却水を流通させるためのウォータジャケットを形成し、隔壁を冷却して熱亀裂を防止するようにしていた。
しかし、シリンダヘッドにおいて前記ウォータジャケットを形成する場合、その形状が複雑化するために、シリンダヘッド全体を鋳造などにより形成することが困難となる場合があった。それに対し、シリンダヘッドをシリンダブロックに形成されたシリンダに臨む下面部と、その上部の本体とに分割し、本体をアルミで、下面部を銅或いは銅合金にて形成し、これらをボルトで締結する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、上記の技術においては、下面部は比較的厚みが薄く、特に燃焼室に臨む部分については、内燃機関の稼動時における燃焼圧によって変形や振動が大きくなる場合があった。その結果、燃焼室からのガス漏れが生じ、シリンダヘッドやガスケットの耐久性、信頼性を低下させる場合があった。
実開平05−006138号公報 特開2000−303902号公報 特開2000−337152号公報 特開平05−026107号公報
本発明の目的とするところは、シリンダの軸方向に2つのシリンダヘッド部に分割された構造のシリンダヘッドにおいて、シリンダに臨んで配置される側のシリンダヘッド部の変形を抑制できる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、シリンダヘッドがシリンダの軸方向に2つのシリンダヘッド部に分割された構成において、前記シリンダに臨んで配置される側の第1シリンダヘッド部の、前記シリンダに臨む部分の裏面には、前記シリンダに臨む部分の略中心を通過するように、且つ前記第1シリンダヘッド部を前記シリンダブロックに固定する際のヘッドボルト座を直線で結ぶように、リブを設けたことを最大の特徴とする。
より詳しくは、内燃機関のシリンダブロックにヘッドボルトによって固定されるとともに、
前記シリンダブロックに形成されたシリンダに臨んで前記シリンダブロックに固定される第1シリンダヘッド部と、
前記第1シリンダヘッド部に対して、前記シリンダブロックと反対側に配置される第2シリンダヘッド部と、に2分割された内燃機関のシリンダヘッドであって、
前記第1シリンダヘッド部は、
前記シリンダに臨む部分に対応する前記第2シリンダヘッド部側の部分であって、前記
内燃機関のウォータジャケットが設けられたシリンダ相当部と、
前記シリンダ相当部の周囲に配置され、前記シリンダブロックに固定される際に前記ヘッドボルトによってボルト止めされる複数のヘッドボルト座と、
前記シリンダ相当部の略中央部を通過するとともに、前記ヘッドボルト座同士を直線で結ぶように形成されたリブ部と、
を有することを特徴とする。
上述のように、本発明は、シリンダヘッドをシリンダの軸方向に対して2つのシリンダブロック部に分割した構成を前提としている。この場合、分割された2つのシリンダヘッド部のうち、前記シリンダブロック側の第1シリンダヘッド部の一部分は、シリンダの天面を形成することとなる。また、このシリンダの天面を形成する部分の裏面すなわち前記第2シリンダヘッド部側の面には、内燃機関の稼動時における燃焼熱を放散させ、特に燃焼室近傍と排気ポート近傍とを冷却するためのウォータジャケットが形成されている。そして、前記第1シリンダヘッド部は、前記シリンダ相当部の周囲に設けられたヘッドボルト座において、前記シリンダブロックにボルト締めされることによって固定されている。
さらに、前記第2シリンダヘッド部は、前記第1シリンダヘッド部の上から組み付けられ、前記ヘッドボルト座と重なる部分において同様にヘッドボルト座を有し、前記第2シリンダヘッド部と前記第1シリンダヘッド部の両方がヘッドボルトによって共締めされ、前記第1シリンダヘッド部ともども前記シリンダブロックに固定されている。あるいは、前記第2シリンダヘッド部は、前記第1シリンダヘッド部におけるヘッドボルト座と異なる部分において、前記第1シリンダヘッド部のみにボルト締めされることにより固定されている。
ここで、前記第1シリンダヘッド部は、前記シリンダに臨む部分の周囲の前記ヘッドボルト座において、前記シリンダブロックに固定されている。従って、前記シリンダに臨む部分は、シリンダブロック側から固定されることはなく、部分的に前記第2シリンダヘッド部に当接することによって、上下方向の位置が上側から規制されているに過ぎない。さらに、前記第1シリンダヘッド部における前記シリンダ相当部は、ウォータジャケットを有するために、肉厚が薄くなっている。
従って、内燃機関の稼動中は、前記シリンダにおける燃焼圧によって前記第1シリンダヘッド部のシリンダ相当部が変形し、あるいは振動する場合があった。そうすると、前記シリンダブロックと前記第1シリンダヘッド部の間に隙間が生じ、シリンダ内の高温の燃焼ガスが該隙間から漏れる場合があった。その結果、ガスケットや前記シリンダブロック、前記第1シリンダヘッド部が高温のガスに曝されることにより、耐久性、信頼性を悪化させてしまう場合があった。
そこで、本発明においては、前記シリンダ相当部に、該シリンダ相当部の略中央部を通過するとともに、前記ヘッドボルト座同士を直線で結ぶように形成されたリブ部を設けることとした。こうすれば、前記リブ部が、前記シリンダ相当部の略中央部を通過するように略直線状に形成されるので、ヘッドボルトによって前記第1シリンダヘッド部を前記シリンダブロックにボルト止めした際に、ヘッドボルトの締め付け力をより直接且つ均一に、前記シリンダ相当部全体に伝えることができ、内燃機関の稼動時における燃焼圧によって前記第1シリンダヘッド部が変形または振動することを抑制できる。その結果、ガスケットや前記シリンダブロック、前記第1シリンダヘッド部の耐久性、信頼性を向上させることができる。
また、本発明においては、前記ヘッドボルト座は、前記シリンダ相当部の周囲に略均等に4箇所設けられ、前記リブ部は、前記4箇所のヘッドボルト座を頂点とする四辺形にお
ける対角に相当する前記ヘッドボルト座同士を結ぶことによってX字状に設けられるようにしてもよい。
そうすれば、前記シリンダ相当部の剛性をより確実に高めることができ、内燃機関の稼動時における燃焼圧によって前記第1シリンダヘッド部が変形または振動することをより確実に抑制できる。
また、本発明においては、前記リブ部は、前記ヘッドボルト座から前記シリンダ相当部の中央部に向けて高さが低くなるように設けてもよい。ここで、上記のようなリブ部を前記シリンダ相当部に設けた場合、該シリンダ相当部に内燃機関の稼動時における燃焼圧が掛かった際には、前記リブ部の、ボルト締めによって固定されている前記ヘッドボルト座近傍に最も大きな荷重が生じる。そして、前記リブ部に生じる荷重は、前記シリンダ相当部の中央部に向かうに従って小さくなる。
一方、上述のように、前記シリンダ相当部には冷却水が通過するウォータジャケットが設けられているが、具体的には、前記シリンダ相当部における、第1シリンダヘッド部と、第2シリンダヘッド部との間の間隙をもってウォータジャケットとしている。従って、前記リブ部の高さが高くなり、シリンダ相当部における前記シリンダ相当部における、第1シリンダヘッド部と第2シリンダヘッド部との間の間隙が狭くなると、ウォータジャケットにおける冷却水の通過断面積が小さくなる。換言すると、冷却水の通過量が少なくなり、ウォータジャケットによる冷却効率が低下する。
従って、本発明において、前記リブ部は、前記ヘッドボルト座から前記シリンダ相当部の中央部に向けて高さが低くなるように設けることにより、前記シリンダ相当部における剛性を実質的に確保するとともに、前記シリンダ相当部の中央部近傍において、冷却水の通過面積を確保することができる。そうすれば、前記第1シリンダヘッド部の剛性を高めることができるとともに、ウォータジャケットによる冷却効率を向上させることができる。
また、この場合は、冷却水は、前記シリンダ相当部における中央部付近を中心に通過することになるので、高温になり易い点火栓近傍を効率的に冷却することができる。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、シリンダの軸方向に2つのシリンダヘッド部に分割された構造のシリンダヘッドにおいて、シリンダに臨んで配置される側のシリンダヘッド部の変形を抑制することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関1の概略構成を示す図である。図1において、内燃機関1はシリンダ4及び図示しないピストンを備えたシリンダブロック2に、後述する吸排気ポート、吸排気弁、動弁機構などを搭載したシリンダヘッド3を組み付けることによって構成されている。シリンダブロック2には、前述のようにシリンダ4が形成されている他、冷却水が通過することにより、シリンダブロック2を冷却するためのシリンダブロッ
ク側ウォータジャケット5aが設けられている。
一方、シリンダヘッド3には、シリンダブロック2に組み付けられた際に燃焼室の天面を形成する、シリンダ天面3cが設けられている。シリンダ天面3cには、吸気ポート6及び排気ポート7が接続され、それぞれのシリンダ天面3cへの開口部は、吸気弁8及び排気弁9が開閉することにより開口され、または閉鎖される。これらの吸気弁8及び排気弁9は、内燃機関1の図示しない出力軸に連動するカム10a、10bと、該カム10a、10bの運動を吸気弁8及び排気弁9に伝えるロッカアーム11a、11bなどから構成される動弁機構によって開閉される。
また、シリンダヘッド3には、燃焼行程において混合気に点火して燃焼を起させるための点火栓12の他、燃料を吸気ポート6内に噴射する図示しない燃料噴射弁が備えられている。さらに、シリンダヘッド3には、シリンダ天面3c近傍の他、高温の排気が通過する排気ポート7近傍や、やはり高温となり易い点火栓12近傍を冷却水によって冷却するためのシリンダヘッド側ウォータジャケット5bが適宜形成されている。
ここで、図1に示すように、シリンダヘッド3におけるシリンダヘッド側ウォータジャケット5bは、シリンダヘッド3内を複雑な形状で網羅している。さらに、吸気ポート6及び排気ポート7の他、吸気弁8及び排気弁9が摺動可能に支持される後述の吸気弁穴及び排気弁穴などが形成されているので、シリンダヘッド3自体の内部形状は非常に複雑なものになっている。
また、シリンダヘッド3において、シリンダ4に臨む面であるシリンダ天面3c付近は非常に高温に曝されるため、温度特性及び耐熱性に優れた材質で形成されることが望ましい。一方、シリンダヘッド3にいて、動弁機構などが形成される図1における上側の部分まで、温度特性及び耐熱性に優れた材質で形成した場合には、シリンダヘッド全体としてのコストが高くなってしまう。
それらの理由から、本実施例においては、図1中のA−A面において、シリンダヘッド3を、第1シリンダヘッド部3aと第2シリンダヘッド部3bとに分割して形成することとしている。すなわち、第1シリンダヘッド部3aのみを銅合金などの温度特性及び耐熱性に優れた材質で形成し、第2シリンダヘッド部3bをアルミによって形成している。
そして、本実施例においては、シリンダブロック2に対して、第1シリンダヘッド部3aがヘッドボルトによるボルト締めによって固定され、さらに第2シリンダヘッド部3bは、第1シリンダヘッド部3aがボルト締めされている場所とは異なる場所において、第1シリンダヘッド部3aにボルト締めによって固定されている。
図2には、本実施例における第1シリンダヘッド部3aの斜視図を示す。なお図2は、第1シリンダヘッド部3aにおける、1つのシリンダ4に対応する部分を抜き出して記載したものであり、実際には、図2に示すものが、内燃機関1の気筒数に対応した数だけ連なった形で、第1シリンダヘッド部3aを構成している。
図2において斜線で示す面は、図1におけるA−A断面であり、第2シリンダヘッド部3bとの接合面である。第1シリンダヘッド部3aには4箇所のヘッドボルト座3dが設けられており、この4箇所のヘッドボルト座3dにおいて、シリンダブロック2におけるシリンダ4の周囲に約90度間隔で設けられたボルト穴に対してボルト締めされることにより、第1シリンダヘッド部3aが、シリンダブロック2に固定される。
ここで、第1シリンダヘッド部3aにおいて4箇所のヘッドボルト座3dで囲まれる領
域は、第1シリンダヘッド部3aがシリンダブロック2に固定された際に、シリンダ4の上方に位置する領域であり、本実施例におけるシリンダ相当部に該当する。
第1シリンダヘッド部3aのシリンダ相当部には、吸気弁8が摺動可能に支持される吸気弁穴3e、同じく排気弁9が摺動可能に支持される排気弁穴3fが設けられている。また、シリンダ相当部の略中心部には、点火栓12が保持される点火栓穴3gが設けられている。なお、吸気弁穴3e、排気弁穴3f、点火栓穴3gの外周部の上面は、A−A断面と同一面となっており、第2シリンダヘッド部3bと第1シリンダヘッド部3aとがボルト締めによって固定された際には、第2シリンダヘッド部3bとの接合面となる。
従って、シリンダブロック2と、第1シリンダヘッド部3a及び、第2シリンダヘッド部3bが組み付けられた状態においては、第1シリンダヘッド部3aは、ヘッドボルト座3dの下面を中心に、シリンダ天面3cの周囲において、シリンダブロック2によって下側から支持されるとともに、吸気弁穴3e、排気弁穴3f、点火栓穴3gの外周部の上面の他、図2に示す吸気ポート6、排気ポート7の外周部の上面において、第2シリンダヘッド部3bによって上側から支持される。
また、第1シリンダヘッド部3aと、第2シリンダヘッド部3bとの間の空間は、冷却水が通過することにより、シリンダ天面3aの近傍や排気ポート7の近傍、あるいは点火栓12の近傍を冷却するためのシリンダヘッド側ウォータジャケット5bとして使用される。ここで、第1シリンダヘッド部3aにおけるシリンダ相当部は、シリンダヘッド側ウォータジャケット5bが形成されていることもあり、肉厚は薄くなっている。また、この部分は、前述のように、吸気弁穴3e、排気弁穴3f、点火栓穴3gの外周部の上面において、第2シリンダヘッド部3bによって上側から支持されるのみであり、下側は、シリンダ2が形成されているために、支持されていない。
従って、内燃機関1の稼動時における燃焼圧によって、第1シリンダヘッド部3aのシリンダ相当部が変形したり振動したりするおそれがある。もし第1シリンダヘッド部3aのシリンダ相当部が変形や振動を起した場合には、シリンダ4における燃焼時に燃焼ガスが、シリンダブロック2と第1シリンダヘッド部3aとの間の隙間から漏れ出し、図示しないガスケットや、シリンダブロック2、第1シリンダヘッド部3aが高温に曝されることにより、ガスケットや、シリンダブロック2、第1シリンダヘッド部3aの信頼性、耐久性が悪化するおそれがある。
そこで、本実施例における第1シリンダヘッド部3aでは、4箇所に設けられたヘッドボルト座3dのうち、これらを頂点とする四辺形の対角に相当するヘッドボルト座3d同士を、2本の略直線状のリブ部3hで結ぶことにより補強することとした。そうすれば、4箇所のヘッドボルト座3dにおいて、第1シリンダヘッド部3aをシリンダブロック2にボルト締めすることにより、シリンダ相当部全体を確実に固定することができ、第1シリンダヘッド部3aの変形や振動を抑制することができる。また、4箇所のヘッドボルト座3dは約90度間隔で、シリンダ相当部の周囲に約均等に設けられているので、リブ部3hは、シリンダ相当部の略中心で交差したX字状とすることができる。そうすることにより、シリンダ相当部全体をより確実に固定することができる。
なお、図2においては、2つのリブ部3hが、吸気弁穴3e、排気弁穴3f、点火栓穴3gの外周部を通過するために見かけ上それらによって分断される形となっている。しかし、この場合も、吸気弁穴3e、排気弁穴3f、点火栓穴3gの外周部がリブの働きをするので、吸気弁穴3e、排気弁穴3f、点火栓穴3gの外周部をリブ部3hの一部と考えることができ、シリンダ相当部全体の剛性を充分に高めることができる。
もちろん、吸気弁穴3e、排気弁穴3f、点火栓穴3gの配置を変更することにより、リブ部3hが吸気弁穴3e、排気弁穴3f、点火栓穴3gの外周部を通過しないようにしてもよい。
図3には、第1シリンダヘッド部3aのB−B断面による断面図を示す。図3(a)は、図2に示した第1シリンダヘッド部3aについての断面図である。図3(a)において、吸気弁穴3e、排気弁穴3f、点火栓穴3gの外周面の上面は、前述のように第2シリンダヘッド部3bとの接合面Pと同一面を形成している。
これに対し、ヘッドボルト座3dは、接合面Pより低い位置に形成されており、ボルト締めによって第1シリンダヘッド部3aをシリンダブロック2に固定した際にも、ヘッドボルトの頭が接合面Pより高くならないように設定されている。また、本実施例においては、リブ部3hの高さは、ヘッドボルト座3dと同じ高さになっている。ここで、シリンダ相当部においては、ヘッドボルト座3d及びリブ部3hと、接合面Pとの隙間部分を冷却水が通過することとなる。従って、この領域がシリンダヘッド側ウォータジャケット5bを形成する。
以上説明したように、本実施例においては、第1シリンダヘッド部3aにおいて、シリンダ相当部の略中心を通過するように、且つヘッドボルト座3d同士を結ぶように、略直線状のリブ部3hを形成した。これにより、ヘッドボルトによって第1シリンダヘッド部3aをシリンダブロック2にボルト止めした際に、ヘッドボルトの締め付け力をより直接且つ均一に、シリンダ相当部全体に伝えることができる。従って、シリンダ相当部の剛性をより確実に高めることができ、内燃機関1の稼動時における燃焼圧による第1シリンダヘッド部3aの変形や振動を抑制することができる。その結果、シリンダブロック2と第1シリンダヘッド部3aとの間の隙間から燃焼ガスが漏れ出すことを抑制でき、ガスケットやシリンダブロック2、シリンダヘッド3などの信頼性、耐久性を向上させることができる。
さらに、本実施例においては、4つのヘッドボルト座3dを、シリンダ相当部の周囲に約90度間隔に設けており、それらを頂点とする四辺形の対角に相当するヘッドボルト座3d同士をリブ部3hで結ぶことにより、X字状のリブ部3hを形成しているので、シリンダ相当部の剛性をより確実に高めることができる。
次に、図3(b)には、第1シリンダヘッド部3aについてのB−B断面による断面図の別の例、すなわち、リブ部3hの高さ設定における別の例について示す。図3(b)において、接合面Pとヘッドボルト座3dとの関係は、図3(a)と同様である。図3(b)においては、リブ部3hの高さの設定が図3(a)とは異なる。
すなわち、図3(b)においては、リブ部3hの高さは、ヘッドボルト座3dからシリンダ相当部の中心に向かうに従って低くなるように設定されている。これは、内燃機関1の稼動時に第1シリンダヘッド部3aに燃焼圧による荷重が生じた場合には、ヘッドボルト座3dに近い部分に大きな荷重が生じ、ヘッドボルト座3dから遠ざかるに従って、生じる荷重が小さくなることに対応したものである。リブ部3hの高さをこのように設定すれば、リブ部3hに実質的に充分な剛性を持たせたまま、シリンダ相当部の中心に近づくに従ってリブ部3hの高さを低くすることができる。その結果、シリンダヘッド側ウォータジャケット5bにより多くの冷却水を通過させることが可能となり、冷却効率を向上させることができる。
特にこの例においては、シリンダ相当部の中心部により多くの冷却水を流すことができるので、高温になりやすい点火栓12近傍をより効率的に冷却することができる。
なお、上記の実施例においては、4つのヘッドボルト座3dを、シリンダ相当部の周囲に約90度間隔に設け、それら略直線状に形成されたリブ部3hで結んだが、4つのヘッドボルト座3dの設置間隔は約90度には限られない。例えば、隣り合うヘッドボルト座3d同士の設置間隔が70度と110度になるようにし、4つのヘッドボルト座を頂点とする四辺形が、正方形でなく長方形になるようにしても、本発明の効果を充分に得ることができる。
また、リブ部3hは、必ずしも2組のヘッドボルト座3dの両方を結ぶことによってX字状に形成する必要はない。例えば、1組のヘッドボルト座3dのみを直線状のリブ部3hで結ぶだけでも、シリンダ相当部の剛性を高めることができる。さらにリブ部3hの形状は直線状であることが望ましいが、もちろん完全な直線である必要はない。リブ部3hが多少屈曲していたとしても、本実施例と略同等の効果を得ることができる。
さらに、ヘッドボルト座3dは、必ずしも4つ設けられる必要はない。燃焼圧の高い内燃機関などにおいては、6つのヘッドボルト座3dを設けるようにし、これらを頂点とする六角形の、対角に相当するヘッドボルト座3d同士をリブ部3hで結ぶようにしてもよい。
また、上記の実施例においては、シリンダブロック2に対して、第1シリンダヘッド部3aがヘッドボルトによるボルト締めによって固定され、さらに第2シリンダヘッド部3bが、第1シリンダヘッド部3aがボルト締めされている場所とは異なる場所において、第1シリンダヘッド部3aにボルト締めによって固定されている例について説明した。しかし、第2シリンダヘッド部3bは、第1シリンダヘッド部3aのヘッドボルト座3dと重なる部分において同様にヘッドボルト座を有し、第2シリンダヘッド部3bと第1シリンダヘッド部3aの両方が、ヘッドボルトによってシリンダブロック2に共締めされるようにしてもよい。
本発明の実施例に係る内燃機関の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施例に係る第1シリンダヘッド部の概略構成を示す斜視図である。 図3(a)は、図2における第1シリンダヘッド部の、B−B断面による断面図である。図3(b)は、リブ高さの設定を変更した場合の、第1シリンダヘッド部のB−B断面による断面図の例である。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・シリンダブロック
3・・・シリンダヘッド
3a・・・第1シリンダヘッド部
3b・・・第2シリンダヘッド部
3c・・・シリンダ天面
3d・・・ヘッドボルト座
3e・・・吸気弁穴
3f・・・排気弁穴
3g・・・点火栓穴
3h・・・リブ部
4・・・シリンダ
5a・・・シリンダブロック側ウォータジャケット
5b・・・シリンダヘッド側ウォータジャケット
6・・・吸気ポート
7・・・排気ポート
8・・・吸気弁
9・・・排気弁
10a、10b・・・カム
11a、11b・・・ロッカアーム
12・・・点火栓
P・・・接合面

Claims (3)

  1. 内燃機関のシリンダブロックにヘッドボルトによって固定されるとともに、
    前記シリンダブロックに形成されたシリンダに臨んで前記シリンダブロックに固定される第1シリンダヘッド部と、
    前記第1シリンダヘッド部に対して、前記シリンダブロックと反対側に配置される第2シリンダヘッド部と、に2分割された内燃機関のシリンダヘッドであって、
    前記第1シリンダヘッド部は、
    前記シリンダに臨む部分に対応する前記第2シリンダヘッド部側の部分であって、前記内燃機関のウォータジャケットが設けられたシリンダ相当部と、
    前記シリンダ相当部の周囲に配置され、前記シリンダブロックに固定される際に前記ヘッドボルトによってボルト止めされる複数のヘッドボルト座と、
    前記シリンダ相当部の略中央部を通過するとともに、前記ヘッドボルト座同士を直線で結ぶように形成されたリブ部と、
    を有することを特徴とする内燃機関のシリンダヘッド。
  2. 前記ヘッドボルト座は、前記シリンダ相当部の周囲に略均等に4箇所設けられ、
    前記リブ部は、前記4箇所のヘッドボルト座を頂点とする四辺形における対角に相当する前記ヘッドボルト座同士を結ぶことによってX字状に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のシリンダヘッド。
  3. 前記リブ部は、前記ヘッドボルト座から前記シリンダ相当部の中央部に向けて高さが低くなるように設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関のシリンダヘッド。
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