JP6730022B2 - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、優れた外観および軽量化効果を有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供する。
近年、地球温暖化の問題から環境負荷の低減が求められており、その方法として熱膨張性マイクロカプセルによる樹脂の軽量化が注目されている。しかしながら、従来の方法では、熱膨張性マイクロカプセルの分散不良による外観の悪化や、熱膨張性マイクロカプセルが破壊されるため軽量化効果が低いという問題があった(特許文献1)。
特開2010−138214公報
本発明は、成形工程以前に予め溶融混練を行うことで熱膨張性マイクロカプセルを熱可塑性樹脂中に均一に分散させ、また、熱膨張性マイクロカプセルの破壊を抑制することで、外観および軽量化効果に優れる熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供することである。
(1).(A)熱可塑性樹脂および(B)熱膨張性マイクロカプセルを含有し、前記(A)熱可塑性樹脂および前記(B)熱膨張性マイクロカプセルを成形工程以前に予め二軸押出機にて溶融混する熱可塑性樹脂組成物の製造方法であって、
前記溶融混練は前記熱可塑性樹脂組成物を成形機に投入する前に行われ、
前記(A)熱可塑性樹脂が、スチレン系樹脂、ゴム変性スチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、
前記(B)熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張開始温度が150℃〜200℃であり、
前記(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記(B)熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜15質量部含有し、
前記溶融混練時の、前記二軸押出機のシリンダー温度が140〜180℃であり、前記二軸押出機のダイ部においてデジタル温度計を用いて測定される溶融樹脂組成物温度が180〜210℃であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
(2).前記(B)熱膨張性マイクロカプセルの、レーザー回折法により測定されたメジアン径(D50)が1μm〜50μmであることを特徴とする上記(1)に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
本発明の製造方法は、外観および軽量化効果に優れた熱可塑性樹脂の製造が可能になるため、容器・包装分野、家電・OA機器分野、雑貨分野、住宅設備分野、農林業分野等の多分野での使用が有利になる。
本発明において使用する(A)熱可塑性樹脂とは、熱可塑性を有する重合体であれば、特に限定されず、ポリスチレン(GPPS)樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、MS樹脂(メチルメタクリレート−スチレン共重合体)、無水マレイン酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル−エチレンプロピレン−スチレン共重合体)、MBS樹脂(メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体)等のゴム変性スチレン系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等で、炭素数2〜10のα−オレフィンの少なくとも1 種からなるα−オレフィン(共)重合体並びにその変性重合体(塩素化ポリエチレン等)、環状オレフィン共重合体等のオレフィン系樹脂;アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体等のエチレン系共重合体; ポリ塩化ビニル、エチレン・塩化ビニル重合体、ポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂;ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等の(メタ)アクリル酸エステルの1 種以上を用いた(共)重合体等のアクリル系樹脂;ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,12等のポリアミド系樹脂(PA);ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリアセタール樹脂(POM);ポリカーボネート樹脂(PC);ポリアリレート樹脂;ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル等のポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂;液晶ポリマー;ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のイミド系樹脂;ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等のケトン系樹脂;ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等のスルホン系樹脂;ウレタン系樹脂;ポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシド;ポリビニルアルコール;ポリビニルエーテル;ポリビニルブチラール;フェノキシ樹脂;ポリ乳酸樹脂等が挙げられる。これらは、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、スチレン系樹脂、ゴム変性スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂を用いることが好ましく、特に好ましくはスチレン系樹脂、ゴム変性スチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂である。
上記、スチレン系樹脂とは芳香族ビニル化合物系単量体を重合して得られるものであり、ゴム状重合体を加えてゴム変性を行ったスチレン系樹脂をゴム変性スチレン系樹脂と呼ぶ。重合方法としては公知の方法、例えば、塊状重合法、塊状・懸濁二段重合法、溶液重合法等により製造することができる。芳香族ビニル化合物系単量体は、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の公知のものが使用できるが、好ましくはスチレンである。また、これらの芳香族ビニル化合物系単量体と共重合可能なアクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等のスチレン系単量体や無水マレイン酸等以外の単量体も、樹脂組成物の性能を損なわない程度ものであれば良い。さらに本発明ではジビニルベンゼン等の架橋剤をスチレン系単量体に対し添加して重合したものであっても差し支えない。
上記、ゴム変性スチレン系樹脂に用いるゴム状重合体としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンのランダムまたはブロック共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレン−イソプレンのランダム、ブロック又はグラフト共重合体、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムなどが挙げられるが、特にポリブタジエン、スチレン−ブタジエンのランダム、ブロック又はグラフト共重合体が好ましい。また、これらは一部水素添加されていても差し支えないし、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いても差し支えない。
(A)熱可塑性樹脂の分子量は、重量平均分子量(Mw)で1万〜50万が好ましい。好ましくは、3万〜40万である。50万を超えると、熱可塑性樹脂組成物とした際の流動性が低く過ぎて成形性に劣り、1万未満だと成形品の耐熱性及び衝撃強度が劣るため好ましくない。
本発明で使用する(B)熱膨張性マイクロカプセルとは、コアシェル構造を有する微小容器であって、シェルは熱可塑性樹脂、コアは液体又は気体の炭化水素からなる。この熱膨張性マイクロカプセルを加熱すると、シェルの熱可塑性樹脂が軟化し、内包された液体又は気体が気化・膨張することにより、軽量化剤として働くものである。
上記(B)熱膨張性マイクロカプセルのコアを構成する熱可塑性樹脂としては、本発明の熱可塑性樹脂組成物を溶融成形する際に軟化するが、流動してしまわない程度のガラス転移点もしくは融点を有する樹脂である必要があり、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン−メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニリデン−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体などが挙げられる。
上記(B)熱膨張性マイクロカプセルに内包される上記液体及び気体の炭化水素としては、プロパン、プロピレン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン等が挙げられる。
本発明において、(B)熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度とは、動的粘弾性装置(DMA)を用いて10℃/minの昇温速度で測定を行った際に、正方向への変移が開始された温度である。
(B)熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度は、150〜200℃である。
本発明において、(B)熱膨張性マイクロカプセルの配合量は、(A)熱可塑性樹脂を100質量部とした時、0.1〜15質量部である。好ましくは0.3〜12質量部、更に好ましくは0.5〜10質量部である。(B)熱膨張性マイクロカプセルが0.1質量部未満だと軽量化効果を示さず、15質量部を超えると成形品の外観が著しく悪化するため好ましくない。
(B)熱膨張性マイクロカプセルの粒子径は1〜50μmである。好ましくは5〜40μm、特に好ましくは10〜30μmであるである。粒子径が1μm未満だと(A)熱可塑性樹脂との混合時に(B)熱膨張性マイクロカプセルが分級し、本発明の熱可塑性樹脂組成物の組成にバラつきが生じるため好ましくない。また、50μmを超えると溶融混練工程において(B)熱膨張性マイクロカプセルがせん断や衝突により破壊される易くなるため好ましくない。
本発明において、(B)熱膨張性マイクロカプセルの粒子径とは、累積質量が50%であるときのメジアン径(D50)を意味し、レーザー回折法により測定する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、要旨を超えない範囲で各種添加物、例えば難燃剤、染顔料、着色防止剤、滑剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、充填剤、相溶化剤等の公知の添加剤、酸化チタンやカーボンブラックなどの着色剤などの改質剤を添加できる。これらの添加方法は特に限定される訳では無く、公知の方法、例えば、使用する(A)熱可塑性樹脂の重合開始前、重合途中の反応液に対して、または重合終了後、及び(B)熱膨張性マイクロカプセルを配合する際、更には、押出機や成形機においても添加することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の原料の混合方法は、公知の混合技術を適用することが出来る。例えばミキサー型混合機、V型他ブレンダー、及びタンブラー型混合機等の混合装置であらかじめ予備混合しておいた混合物を、更に溶融混練することで均一な樹脂組成物とする。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の溶融混練は、(A)熱可塑性樹脂中での(B)熱膨張性マイクロカプセルの分散性向上のため、成形工程以前に行う。溶融混練を行わずに、本発明の熱可塑性樹脂組成物の原料を直接成形機に投入すると、(B)熱膨張性マイクロカプセルが分散不良を起こすため、成形品にブツが生じ外観悪化や強度低下が生じるため好ましくない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の溶融混練には、単軸押出機、二軸押出機、三軸押出機、四軸押出機などの押出機、単軸混練機、二軸混練機、三軸混練機、四軸混練機などの多軸混練機、バンバリーミキサー、ロール等の溶融混練装置を使用する。単軸式溶融混練装置と多軸式溶融混練装置をタンデム式に連結した溶融混練装置等を用いてもよい。
溶融混練時の温度は、樹脂温度で160℃〜220℃である。好ましくは170℃〜210℃であり、特に好ましくは180℃〜210℃である。樹脂温度が160℃未満だと溶融混練装置内の樹脂圧力が高すぎて安定して溶融混練出来ず、シェルが過度のせん断を受けて破壊されるため好ましくない。また、220℃を超えると(B)熱膨張性マイクロカプセルが軟化し過ぎて、シェルがせん断により破壊されるため好ましくない。
本発明において、樹脂温度とは、デジタル温度計を用いて混練装置ダイ部の溶融樹脂組成物を測定する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の成形方法としては押出成形、圧縮成形、射出成形、ブロー成形、射出ブロー成形、カレンダー成形がある。
以下に本発明を参考例、実施例及び比較例によって詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例及び比較例では、(A)熱可塑性樹脂として(A1)ゴム変性ポリスチレン樹脂(HIPS)を使用した。ゴム状重合体にポリブタジエンゴムを使用し、マトリックス部分の重量平均分子量(Mw)は23万である(A1)ゴム変性ポリスチレン樹脂を使用した。ここでMwは以下の方法で測定した。
重量平均分子量の測定:(A1)ゴム変性ポリスチレン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、次の条件で測定した。なお、本実施例で使用したゴム変性ポリスチレン樹脂はポリスチレン樹脂のマトリクス相にゴム状分散粒子が分散した形態であり、分子量はマトリクス相の分子量を意味する。そのため分子量測定に用いる試料は50%メチルエチルケトン/50%アセトン混合溶液にHIPSを溶解させ、遠心分離機(コクサン社製H−2000B(ローター:H))にてゴム状分散粒子を除去し、メタノールに再沈殿させたポリマー物を使用した。
GPC機種:昭和電工株式会社製 Shodex GPC−101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 5μm MIXED−C
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
(B)熱膨張性マイクロカプセルには、(B1)松本油脂社製の商品名マツモトマイクロスフェア― FN−190SSDを用いた。(B1)熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度は160℃、粒子径は10μmであった。
実施例2では、(B)熱膨張性マイクロカプセルとして、(B2)松本油脂社製の商品名マツモトマイクロスフェア― F−260Dを用いた。(B2)熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度は200℃、粒子径は30μmであった。
(B)熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度は、熱膨張性マイクロカプセル0.5mgを直径6.0mm、深さ4.8mmのアルミカップに入れ、上部にアルミ蓋をのせ、加圧0.01Nの力を加えた状態で、20℃から300℃まで10℃/minの昇温速度で加熱し測定した。
DMA機種:TA Instruments製Q−800型
本発明の熱可塑性樹脂組成物の溶融混練方法を以下に述べる。
実施例では、(A)熱可塑性樹脂、(B)熱膨張性マイクロカプセルを表に示す量にて配合し、これら全成分をヘンシェルミキサー(三井三池化工社製、FM20B)にて予備混合し、二軸押出機(東芝機械社製、TEM26SS)に供給してストランドとし、水冷してからペレタイザーへ導きペレット化した。この際、二軸押出機のシリンダー温度は温度140℃、供給量20kg/時間とした。樹脂温度は、デジタル温度計を用いてダイ部のストランドを測定した。
デジタル温度計:カスタム社製CT−1310D
センサープローブ:カスタム社製LK−800
実施例4では、二軸押出機のシリンダー温度180℃、供給量20kg/時間とし、同様の手順で溶融混練を行った。
比較例1では、実施例と同様の手順で予備混合した原料を直接射出成形機に投入し、成形を行った。
射出成形機:日本製鋼所株式会社製J100E−P
成形品(寸法):角板(長さ100mm×幅100mm×厚さ3mm)
シリンダー温度:230℃
金型温度:40℃
実施例及び比較例に示した各種測定は以下の方法により実施した。
軽量化度:本発明の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品の軽量化の指標として、以下の式(1)を用いて百分率で評価した。
軽量化度=100−[(B)熱膨張性マイクロカプセルを含有する熱可塑性樹脂組成物からなる成形品の比重/熱可塑性樹脂のみからなる成形品の比重]×100 (1)
ここで成形品の密度は、下記条件の射出成形にて角板(長さ100mm×幅100mm×厚さ3mm)を作製し、23℃,20RHに24時間放置後、比重計を用いて測定した。
測定した成形品の軽量化度が5%以上であれば合格、軽量化による環境負荷低減の効果が低いため5%未満は不合格とした。
射出成形機:日本製鋼所株式会社製J100E−P
シリンダー温度:230℃
金型温度:60℃
電子比重計:アルファミラージュ製MDS−300
外観:本発明の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品の外観を、成形品表面のブツの有無で評価した。
○:ブツ無し、×:ブツ有り
下記表1および2に結果を示した。
Figure 0006730022
Figure 0006730022
表1の実施例より、本発明の製造方法は、溶融混練工程において熱膨張性マイクロカプセルが破壊されにくく、軽量性および外観に優れる熱可塑性樹脂組成物を製造できることがわかる。
一方、表2の比較例より、本発明の規定を満足しない製造方法は、熱膨張性マイクロカプセルの分散不良および破壊が生じ、得られた熱可塑性樹脂組成物は外観および軽量効果に劣る。
溶融混練を行わず本発明の熱可塑性樹脂組成物の原料を直接射出成形機に投入すると、(B)熱膨張性マイクロカプセルが均一に分散しないため、成形品の外観が悪化する(比較例1)。
本発明の製造方法は、優れた外観および軽量化効果を有した熱可塑性樹脂組成物の製造が可能になるため、容器・包装分野、家電・OA機器分野、雑貨分野、住宅設備分野、農林業分野等の様々な分野での使用が有利になる。


Claims (2)

  1. (A)熱可塑性樹脂および(B)熱膨張性マイクロカプセルを含有し、前記(A)熱可塑性樹脂および前記(B)熱膨張性マイクロカプセルを成形工程以前に予め二軸押出機にて溶融混する熱可塑性樹脂組成物の製造方法であって、
    前記溶融混練は前記熱可塑性樹脂組成物を成形機に投入する前に行われ、
    前記(A)熱可塑性樹脂が、スチレン系樹脂、ゴム変性スチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記(B)熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張開始温度が150℃〜200℃であり、
    前記(A)熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記(B)熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜15質量部含有し、
    前記溶融混練時の、前記二軸押出機のシリンダー温度が140〜180℃であり、前記二軸押出機のダイ部においてデジタル温度計を用いて測定される溶融樹脂組成物温度が180〜210℃であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  2. 前記(B)熱膨張性マイクロカプセルの、レーザー回折法により測定されたメジアン径(D50)が1μm〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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