JP6729628B2 - 貯蔵容器 - Google Patents

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Description

本発明は、オゾンガス等の腐食性物質の貯蔵に適した、少なくとも内面がチタン製の貯蔵容器に関する。
オゾンガスは、半導体デバイスの製造工程においてADL(Atomic layer Deposition)等で酸化膜を形成する場合の酸化剤として使用されている。そのため、半導体デバイスの製造ラインでは、オゾン発生器で製造したオゾンガスを貯留するオゾンガス貯蔵容器が使用される。
従来、オゾンガス貯蔵容器としては、ステンレス製のものが使用されている。ステンレス製のオゾンガス貯蔵容器は、その容器内面を電解研磨により鏡面仕上げし、そこに不動態膜を形成したものである。不動態膜は、鏡面仕上げしたステンレスに、耐酸素比が50%以上のオゾンガスを48時間程度作用させるか(特許文献1)、あるいは濃度20vol%以上のオゾンガスを20時間程度作用させることにより形成される(特許文献2)。
特開平8−85548号公報 特開2000−191305号公報
しかしながら、ステンレス製のオゾンガス貯蔵容器の製造工程では、鏡面仕上げしたステンレス鋼の表面に、対酸素比50%以上のオゾンガスを48時間程度、あるいは20vol%以上のオゾンガスを20時間程度作用させるという不動態膜の形成工程が必要となるので、オゾンガス貯蔵容器の製造に要する時間を短縮できず、コストも高くつくという問題がある。
また、図6に示すように、円筒形の胴部2の一端に天板3が溶接され、他端に底板5が溶接され、天板3にオゾンガスの流入口、流出口としてステンレス製パイプ7、8が溶接されている従来のステンレス製のオゾンガス貯蔵容器1Xの製造工程では、まず、胴部2、天板3及び底板5の表面を電解研磨により鏡面仕上げし、天板3にステンレス製パイプ7、8を挿し、これらのパイプ7、8を天板3の表裏両面から隅肉溶接し、次に天板3と胴部2とをTig溶接により嵌め込み溶接すると共に、胴部2と底板5も同様に嵌め込み溶接する。そして容器内にオゾンガスを作用させ、容器内面に不動態膜を形成する。
しかしながら、嵌め込み溶接による溶接部10xでは、オゾンガス貯蔵容器1Xの外側にはビード11が形成されるが、内側には間隙12が形成されるため、溶接時に発生するパーティクルや周囲の環境に存在するパーティクルが間隙12に溜まる。このパーティクルは、電解研磨や不動態膜の形成後にも存在し、パーティクルによってオゾンガス貯蔵容器1Xに充填したオゾンガスの分解が促進されるという問題がある。
これに対し、溶接部10xの容器内側に間隙12が形成されないようにするため、図7に示すように、突き合わせ裏波溶接することが考えられる。
しかしながら、ステンレス材を突き合わせ裏波溶接すると、裏波部13には不動態膜が形成されないという問題が生じる。そのため、突き合わせ裏波溶接により形成した容器は、オゾンガス貯蔵容器として使用することができない。
さらに、従来のステンレス製のオゾンガス貯蔵容器1Xは重量が重く、運搬や設置などにおいて取り扱い難い。
これらの問題に対し、本発明は、オゾンガス等の腐食性物質の貯蔵に好適な貯蔵容器であって、溶接時に生じるパーティクルが容器内に溜まらず、時間とコストがかかる不動態膜の形成工程を省略することができ、軽量化も図ることのできる新たな貯蔵容器の提供を課題とする。
本発明者は、貯蔵容器の少なくとも内側の面材をチタン製にすると、胴部と天板との溶接や胴部と底板との溶接を突き合わせ裏波溶接にしても、裏波部に緻密な不動態膜が形成されること、しかもこの不動態膜は常温における空気酸化により瞬時に形成でき、また、半導体デバイスの製造ラインでは、該製造ラインで使用する数vol%のオゾンガスを作用させるたけで瞬時に不動態膜を形成できるため、不動態膜の形成工程を別途設けることが不要であることを見出し、本発明を想到した。
即ち、本発明は、筒形の胴部の一端に天板を有し、他端に底板を有する貯蔵容器であって、少なくとも貯蔵容器内面がチタンで形成されており、天板と底板がそれぞれ胴部とが突き合わせ裏波溶接されている貯蔵容器を提供する。
また、本発明は、上述の貯蔵容器の製造方法として、筒形の胴部の一端に天板を有し、他端に底板を有する貯蔵容器の製造方法であって、
少なくとも貯蔵容器内面となる表面がチタンで形成された、筒形の胴部、外周部に立ち上がり部を有する天板、及び外周部に立ち上がり部を有する底板の、該貯蔵容器内面となる表面を研磨する研磨工程、
天板に、少なくとも内面がチタン製のパイプを挿し、該パイプと天板を溶接する工程、
胴部と底板、及び胴部と天板を、それぞれ突き合わせ裏波溶接する工程
を有する貯蔵容器の製造方法を提供する。
本発明の貯蔵容器は、その内面がチタン製であるため、ステンレスに不動態膜を形成する場合のように高濃度のオゾンガスを長時間作用させるという不動態膜形成工程を設けなくても、表面に不動態膜が形成される。よって、貯蔵容器の生産性を高め、製造コストを低下させることができる。
また、不動態膜は、ステンレス材を突き合わせ裏波溶接した場合の裏波部には形成されないのに対し、チタン材を突き合わせ裏波溶接した場合の裏波部には驚くべき事に容易に形成される。したがって、貯蔵容器を、少なくとも内面がチタンで形成された筒形の胴部と天板と底板から形成し、その内面を不動態膜で覆う場合に、これら天板、胴部、及び底板を突き合わせ裏波溶接することが可能となり、嵌め込み溶接することが不要となる。このため、本発明の貯蔵容器によれば、嵌め込み溶接を行った場合に生じるパーティクルや周囲の環境から容器内に付着したパーティクルの残留の問題が解消される。よって、貯蔵容器内にパーティクルが存在することで容易に分解するオゾンガスを本発明の貯蔵容器に貯蔵した場合、貯蔵している間の分解によるオゾンガス濃度の低減を抑えることができ、本発明はオゾンガスの貯蔵容器として適したものとなる。
さらに、チタンの不動態膜は緻密で強固であるため、本発明の貯蔵容器は、硫化水素、亜硫酸ガス、湿潤塩素ガス等の種々の腐食性ガス、腐食性液体などの腐食性物質の貯蔵容器としても使用することができる。
また、本発明の貯蔵容器は少なくも内面がチタン製であるため、ステンレス製の容器に対して重量を軽量化することができ、特に貯蔵容器全体を純チタンから形成した場合には、その重量が60%程度に軽量化される。よって、運搬や設置が容易となる。
図1Aは、実施例の貯蔵容器1の斜視図である。 図1Bは、実施例の貯蔵容器1のA−A断面図である。 図2は、天板と胴部の溶接部の変形態様の断面図である。 図3は、他の実施例の貯蔵容器の断面図である。 図4は、オゾンガス濃度の減衰試験を行うシステム図である。 図5は、貯蔵容器におけるオゾン含有ガスの保持時間とオゾン濃度との関係図である。 図6は、胴部と天板及び胴部と底板がそれぞれ嵌め込み溶接されている従来のステンレス製のオゾンガス貯蔵容器の断面図である。 図7は、突き合わせ裏波溶接したステンレス製の胴部と天板の溶接部の拡大断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明を具体的に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
図1Aは、本発明の一実施例のチタン製の貯蔵容器1の斜視図であり、図1BはそのA−A断面図である。この貯蔵容器1は、筒形の胴部2の一端に天板3を有し、他端に底板5を有している。これらは全てチタンで形成されている。より具体的には、純チタン材から形成されており、例えば第2種のチタン材が好ましい。
なお、本発明の貯蔵容器は、少なくともその内面がチタンで形成されていればよく、貯蔵容器全体がチタンで形成されていなくてもよい。したがって、例えば、胴部、天板及び底板を、ステンレス、アルミニウム等の金属とチタンとの2層以上のクラッド材から形成してもよい。貯蔵容器全体をチタンで形成すると、クラッド材を使用する場合に比して貯蔵容器を軽量化することができる。一方、チタンとステンレスとのクラッド材を使用すると貯蔵容器全体をチタンで形成した場合に比して強度を高め、材料コストを低下させることが可能となり、チタンとアルミニウムとのクラッド材を使用すると軽量化することが可能となる。
胴部2は板厚t2が0.1〜20mmの円筒状とすることができ、天板3と底板5は、それぞれ概略円盤状であり、中央部の板厚を0.1〜30mmとすることができる。天板3と底板5はそれぞれ外周部に立ち上がり部4、6を有する。天板3の立ち上がり部4の壁厚t4と、底板5の立ち上がり部6の壁厚t6は、それぞれ胴部2の壁厚t2に等しく、天板3の立ち上がり部4と胴部2とが突き合わせ裏波溶接され、底板5の立ち上がり部6と胴部2も突き合わせ裏波溶接されており、これらの溶接部10の貯蔵容器内側には裏波部13が形成されている。したがって、貯蔵容器1の内側には、胴部2と天板3、又は胴部2と底板5を嵌め込み溶接した場合に形成される間隙12(図6)が存在せず、溶接時に発生するパーティクルが溜まりにくい構造となっている。
また、天板3の角隅部3a(立ち上がり部4の基部)と、底板5の角隅部5a(立ち上がり部6の基部)には、貯蔵容器1の内面にパーティクルが溜まらないようにするため、それぞれ丸みを付けることが好ましい。
なお、図2に示すように、天板3に立ち上がり部4を形成せず、平板状の天板3と胴部2を突き合わせ裏波溶接することもできるが、天板3と胴部2で形成される角隅部に丸みを持たせることが困難である。そのため、天板3に立ち上がり部4を設け、立ち上がり部4と胴部2を突き合わせ裏波溶接することが好ましい。底板5と胴部2の溶接も同様である。
一方、天板3には、貯蔵物の流入口としてチタン製パイプ7が溶接され、貯蔵物の流出口としてチタン製パイプ8が溶接されている。なお、本発明では、これらのパイプも少なくともその内面がチタンで形成されていればよい。
パイプ7、8は、それらの先端側から溶接されており、これらの溶接部10bの貯蔵容器内側にはビード11が形成されている。なお、溶接部10bの貯蔵容器外側には間隙14が存在するが、この間隙14は貯蔵容器1の外側であるため、貯蔵容器1内の貯蔵物に対してパーティクルの混入原因にはならない。
また、本発明において、天板3とパイプ7、8との溶接では、図3に示すように、貯蔵容器内側及と外側の双方にビード11が形成されるように、天板3の表裏両側から天板3とパイプ7、8とを隅肉溶接してもよいが、溶接強度の点からは天板3の片側にビードが形成されるようにすれば足り、貯蔵容器1の内面にパーティクルが溜まらないようにする点から、図1Bに示したように貯蔵容器内側にビード11が形成されるように溶接することが好ましい。
一方、胴部2と天板3、胴部2と底板5、天板3とパイプ7、8の溶接には後述するように純チタンからなる溶接棒が使用される。したがって、本実施例の貯蔵容器1では、胴部2、天板3、底板5、流入口用のパイプ7、流出口用のパイプ8、これらの溶接部10、10bの全てがチタンで形成されている。
さらに、貯蔵容器1の内面の表面粗さ(Ra)は、好ましくは0.14μm以下と平滑である。なお、表面粗さ(Ra)は市販の表面粗さ測定器(例えば、サーフテストSJ−201シリーズ、株式会社ミツトヨ)により測定することができる。
このように本発明の貯蔵容器によれば、内面全面がチタンで平滑に形成されているので、この貯蔵容器を常温の空気下におくことにより、また半導体デバイスの製造ラインにおいて、オゾン発生器で製造した数vol%のオゾンガスを作用させることにより、瞬時に内面全面に緻密な不動態膜が形成される。また、仮に外部衝撃等により内面の不動態膜が損傷を受けても、損傷した不動態膜は、容器内部にオゾンガスを導入することにより瞬時に自己再生する。したがって、この貯蔵容器1をオゾンガス貯蔵容器として使用した場合、従来のステンレス製のオゾンガス貯蔵容器に比べると、充填したオゾンガスの濃度が容器内部の不動態膜の損傷により保管中に大きく低減するという事態が起こらず、また、保管中のオゾンガス濃度の低減割合も抑えることができる。よって、本発明の貯蔵容器は、半導体デバイスの製造ラインなどにおいて好適に使用することができる。
実施例の貯蔵容器1は次のようにして製造することができる。
まず、筒形の胴部2、外周部に立ち上がり部4を有する天板3、及び外周部に立ち上がり部6を有する底板5を純チタン材、好ましくは第2種チタン材から形成する機械加工を行う。この場合、天板3及び底板5には切削加工によって立ち上がり部4、6や角隅部3a、5aの丸みを形成することが好ましい。なお、胴部2、天板3及び底板5を絞り加工や鋳造等で成形することもできるが、コストを抑える点から切削加工が好ましい。また、純チタン材で形成された鏡板を使用してもよい。
次に、胴部2、天板3及び底板5の研磨工程を行う。この研磨工程では、貯蔵容器の少なくとも内側となる表面を粗さ(Ra)0.14μm以下の鏡面に仕上げることが好ましい。そのため研磨方法としては、例えば、まず貯蔵容器の少なくとも内側となる表面をバフ研磨し、次に化学研磨又は電解研磨を行うことが好ましい。バフ研磨では、#400番のバフを使用し、化学研磨では硫酸、硝酸及びフッ化水素酸の混合液(例えば、エスクリーンS−22、佐々木化学薬品株式会社)等を使用し、その濃度、温度等に応じて数秒〜十数秒浸漬処理することが好ましい。
次に、天板3のチタン製パイプ7、8を挿し、これらのパイプ7、8と天板3とを溶接する。この溶接では、天板3にパイプ7、8の先端を挿し、そのパイプ7、8の先端側から天板3とパイプ7、8を隅肉溶接することが好ましい。また、溶接方法としては、純チタンからなる溶接棒を使用してアーク溶接することが好ましく、より具体的にはシールドガスとして不活性ガスを使用するTig溶接を行うことが好ましい。
次にパイプ7、8を溶接した天板3の立ち上がり部4と胴部2を突き合わせ裏波溶接すると共に、底板5の立ち上がり部6を突き合わせ裏波溶接する。この場合の溶接方法も、純チタンからなる溶接棒を使用してTig溶接等のアーク溶接を行うことが好ましい。
こうして天板3、胴部2、底板5及びパイプ7、8を溶接により貯蔵容器に組み立てた後、洗浄工程、乾燥工程、及び検査工程を順次行うことが好ましい。
洗浄工程では、例えば、貯蔵容器にRO水を満たし、超音波19.5kHz〜3MHzを5〜180分間かける超音波洗浄を行う。
乾燥工程では、例えば、貯蔵容器の容量が50Lの場合、まず、オーブン乾燥(常圧、常温〜100℃、1〜24時間)を行い、次に、真空ポンプを用いて真空乾燥(温度:常温〜100℃、圧力:10-4Pa以下、1〜24時間)行い、次に、窒素ガス(酸素含有量10ppb未満、水含有量120ppb未満)を流す窒素ブロー乾燥(流量1〜5L/分、1〜24時間)を行う。
こうして、パーティクルや金属汚染がなく、清浄度が向上した貯蔵容器を得ることができ、この貯蔵容器にオゾンガスを貯蔵した場合のオゾンガス濃度の減衰量は、従前のステンレス製のオゾンガス貯蔵容器よりも少なくなる。
本発明の貯蔵容器が、オゾンガスの貯蔵性能に優れていることを確認するため、次のようにオゾンガス濃度の減衰試験を行った。
即ち、図4に示すように、水の電気分解によりオゾンを発生させるオゾン発生器20を、貯蔵容器1(容積50L)のパイプ7にバルブを介して接続し、紫外線吸収法でオゾン濃度を測定するオゾンガス濃度計21(荏原実業株式会社、PG−620シリーズ)を貯蔵容器1のパイプ8にバルブを介して接続した。
オゾン発生器20に超純水を供給してオゾン含有ガスを発生させた。オゾン発生器20から発生したオゾン含有ガスのガス濃度を測定したところ、オゾン215g/Nm3(オゾン10vol%、窒素90vol%)であった。
オゾン発生器20で発生させたオゾン含有ガスを貯蔵容器1に74時間通気して該容器内の空気をオゾンガスで置換し、通気74時間経過後に貯蔵容器1から排出されたオゾン含有ガスの濃度をオゾンガス濃度計21で測定した。このとき、オゾン濃度は214g/Nm3であった。
次に、オゾン発生器20から供給されるオゾン含有ガスを貯蔵容器1に封入して常温で16時間保持した。16時間の保持後に貯蔵容器1からオゾン含有ガスを排出させ、排出させたガス中のオゾン濃度をオゾンガス濃度計21で測定した。このとき、オゾン濃度は04g/Nm3であった。
こうして測定されたオゾン濃度と時間の関係を図5に示す。図5から、本発明の貯蔵容器1で16時間保持しても、オゾン含有ガス中のオゾン濃度は容器内のガス全体に対して0.47vol%しか低減していないことがわかる。
また、本発明の貯蔵容器内に、溶接時に形成されるパーティクルが残存していないことを確認するため、貯蔵容器に通した窒素ガス1CF(キュービックフィート)中のパーティクルをパーティクルカウンタで計測した。より具体的には、貯蔵容器に清浄な窒素ガスを送り、貯蔵容器から排出されたガス1CFに含まれる粒径0.1μm以上のパーティクルをパーティクルカウンタ(PMS社、HPGP−101)で計測した。この計測は3回繰り返したが、粒径0.1μm以上のパーティクルは検出されなかった。
1X 従来のオゾンガス貯蔵容器
1 実施例の貯蔵容器
2 胴部
3 天板
3a 天板の角隅部
4 立ち上がり部
5 底板
5a 底板の角隅部
6 立ち上がり部
7 パイプ(ガス流入口)
8 パイプ(ガス流出口)
10、10b 溶接部
11 ビード
12 間隙
13 裏波部
14 間隙
20 オゾン発生器
21 オゾンガス濃度計
t2、t4、t5 板厚

Claims (8)

  1. 筒形の胴部の一端に天板を有し、他端に底板を有するオゾンガス貯蔵用の貯蔵容器であって、少なくとも貯蔵容器内面がチタンで形成されており、天板と底板がそれぞれ胴部と突き合わせ裏波溶接されており、
    貯蔵物の流入口又は流出口として、少なくとも内面がチタン製のパイプが溶接されており、その溶接部の貯蔵容器内側にビードを有し、
    胴部、天板及び底板の貯蔵容器内面の表面粗さ(Ra)が0.14μm以下である貯蔵容器。
  2. 天板と底板がそれぞれ外周部に立ち上がり部を有し、立ち上がり部と胴部とが突き合わせ裏波溶接されている請求項1記載の貯蔵容器。
  3. 立ち上がり部の内面が丸み付けされている請求項2記載の貯蔵容器。
  4. 貯蔵容器に通した窒素ガス1CF中に粒径0.1μm以上のパーティクルが検出されない請求項1〜3のいずれかに記載の貯蔵容器。
  5. 筒形の胴部の一端をなす天板、他端をなす底板、及び流入口用パイプを有するオゾンガス貯蔵用の貯蔵容器の製造方法であって、
    少なくとも貯蔵容器内面となる表面がチタンで形成された、筒形の胴部、外周部に立ち上がり部を有する天板、及び外周部に立ち上がり部を有する底板の、該貯蔵容器内面となる表面を化学研磨又は電解研磨し、表面粗さ(Ra)を0.14μm以下とする研磨工程、
    流入口用パイプとして、少なくとも内面がチタン製のパイプを、貯蔵容器内側にビードが形成されるように溶接する工程、
    胴部と底板、及び胴部と天板を、それぞれ突き合わせ裏波溶接する工程
    を有する貯蔵容器の製造方法。
  6. 研磨工程において、化学研磨又は電解研磨に先立ち、バフ研磨を行う請求項記載の貯蔵容器の製造方法。
  7. 研磨工程に先立ち、筒型の胴部、外周部に立ち上がり部を有する天板、及び外周部に立ち上がり部を有する底板を、チタン材の切削により形成する機械加工工程を有する請求項5又は6記載の貯蔵容器の製造方法。
  8. 機械加工工程において、貯蔵容器内面となる、天板の角隅部及び底板の角隅部を丸み付けする請求項記載の貯蔵容器の製造方法。
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