JP6725352B2 - 空調システム及び建物 - Google Patents

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本発明は、部屋の床下空間内に空調器を設置することによって部屋の温度調整を可能とする空調システム及びこの空調システムを備えた建物に関するものである。
従来から、建物の床下空間内に放熱機として構成された温調器を設置して床下空間側から床上の室内を暖める(あるいは冷却する)床下温調システムがある(特許文献1)。温調器にはヒートポンプによって加熱若しくは冷却した熱媒(冷媒)を供給するようになっている。この温調システムは、邸内に設置した上記温調器以外の各種の設備機器とともに、コントローラに設定された制御情報に基づいて稼働するようになっている。上記温調器については、コントローラによってタイマ制御するようになっており、一定の時刻ごとに運転モードを切り替えるといった制御が可能になっている。そして、この温調システムの一例として、居住者の起床時刻に合わせて、主たる居住空間であるリビング、リビング・ダイニング・キッチン(LDK)の温度を居住者が快適と感じる温度まで上昇させておく制御が行われている。
しかしながら、床下温調システムを用いる場合、時刻と温度だけを定めた一律的なタイマ制御では、日々変動する気候に対応することができない場合がある。例えば夜間の冷え込みが統計的な平均気温よりも大幅に低くなった場合には、起床時刻に合わせて室内の温度を快適な温度まで上昇させておくことができないといった場合も生じる。
特許第4128948号公報
本発明は、当該事情に鑑み発明されたものであって、起床時に部屋を快適な温度まで上昇させるという目的を達成しつつ、電力消費の削減を目的とした空調システム及び建物の提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明は以下の構成を有する。すなわち、
床下空間に設置した一又は複数個の空調器による当該床下空間の加熱によって床上に設けた室内の暖房を行う空調システムであって、外気温、前記床上に設けた室内の温度又は床下空間の温度が設定した下限温度を超えない場合に、
前記床上の室内を居住者が存在することを前提に設定した第1の温度に維持することが可能な第1の運転モードによって暖房を行い、居住者の就寝に伴って前記第1の温度よりも低い第2の温度に維持することが可能な第2の運転モードに移行するとともに、居住者の起床予定時刻に基づいて逆算した時刻から前記第1の運転モードに移行することによって、起床予定時刻に前記床上の室内を前記第1の温度に到達させるものであり、
前記外気温、前記床上に設けた室内の温度又は床下空間の温度が設定した下限温度を超えて低下した場合に、居住者の就寝に伴って前記第2の運転モードに移行するとともに、居住者の起床予定時刻に基づいて逆算した時刻から前記第1の温度よりも高い温度を維持することが可能な第3の運転モードに移行した後に、前記第1の運転モードに移行することによって起床予定時刻に前記床上の室内を前記第1の温度に到達させることを特徴とする空調システム。
本発明は、床下空間内に設置した空調器によって部屋の温度を調節する空調システムであって、居住者の実際の在室状況若しくは在室予測に応じて、在室を開始する際には既に居住者にとって快適な温度に部屋の温度を調節しておくことができるものである。本発明は、この不在から在室に至るまでの期間に関する暖房を、室温を上記の快適な温度よりも低い温度を維持可能な運転モードによる空調によって行い、在室の開始時刻には快適な温度に至っているように、予め快適な温度を維持可能な運転モードによって空調を開始しておくものである。これによって、在室開始時には既に室内を快適な温度にしておくことができるとともに、そのために必要なエネルギー消費を最小限にすることができるという効果を有しているものである。
また、上記の運転モードでは予定時刻までに室内の温度を快適な温度まで上昇させることができない程度まで外気温が降下した場合には、省エネ効果を優先した運転モードと温度上昇を優先させた運転モードを組み合わせることによって、必要なエネルギー消費を最小限にしつつ予定時刻までに室温を上昇させることが可能であるという効果を有している。
本実施の形態に係る空調システムの概要を表した説明図である。 本発明を適用する前の空調システムによる制御内容等を表した説明図である。 本発明を適用した空調システムによる制御内容等を表した説明図である。 本発明を適用した空調システムと適用しない空調システムの比較図である。 本発明を適用した空調システムと適用しない空調システムの消費電力の違いを表した説明図である。 本発明に係る空調システムの他の実施例に関する説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を図を用いて説明する。
図1は複数の部屋(h1、h2、h3)を設けた邸Hと、部屋h1を中心として快適な温度に制御する床下空間を利用した空調システム1を含めた各種機器の概要を表した説明図である。
部屋h1はリビング若しくはリビング・ダイニング・キッチン(LDK)として利用される部屋である。部屋h1は、主として就寝時を除いた時間帯に使用される居住者の生活空間であって、就寝時間帯には無人になることが多い部屋である。二階に設けた部屋h2、h3は、主に居住者用の個室、寝室として用いられる部屋である。なお、本実施の形態に係る空調システム1を適用することができる邸の形態は、当然ながら図示したものに限定されるものではなく、部屋の用途や数に応じて適宜修正して適用可能なものである。
本実施の形態に係る空調システム1は、部屋h1の床下に空間(床下空間)2を有している。この床下空間2は、所謂ベタ基礎と称されているコンクリート製底板と、この底板を取り囲むように一体的に立設した側壁および、これらの基礎上に裁置される建物に囲まれた空間として形成されている。
この床下空間2に床下を利用した空調手段として機能する床下空調器(以下「空調器」という)3と、空調器3によって加熱した温風(若しくは冷却した冷風)を部屋h1の床上および床下空間内に導く配管4および噴出口7を有している。空調器3は、ヒートポンプを搭載した室外機5若しくは室外機5に接続した熱交換器(図示せず)との間で温水若しくは冷水を循環させるようになっている。床下空調器3は配管4および噴出口7を介して部屋h1に設定した温度の空気を噴出させるとともに、床下空間2にも床下用のダクト11から空調用の空気を噴出させ床下空間2内を設定した温度に維持する制御が可能になっている。
また、空調器3の各配管4には開閉弁13を設けており、開閉弁13を制御することによって床下空間2のみを空調するなど、空調する空間を選択できるようになっている。
二階に設けた部屋h2、h3には空調用の送風器6を設置しており、室外機5等から供給される温水によって暖房するようになっている。なお、部屋h2、h3には室外機5と接続された送風機能を有した室内機を設置し、室外機5が出力した冷媒(熱媒)によって部屋h2、h3内を冷却する所謂クーラー、エアコンとして使用できるようにしてもよい。
また、邸Hには、太陽光発電を行うソーラパネル8、深夜電力やソーラパネル8からの電力を利用して湯を沸かして蓄える給湯器9、深夜電力やソーラパネル8からの電力を蓄積する蓄電池10を設置している。部屋h1には、人の存在を検知することができる人感センサ20、室内の温度を検出することができる温度センサ21を設け、これらの各センサから取得した情報をコントローラ22によって取得するようになっている。コントローラ22は、各センサから取得した情報と、居住者の好みを考慮した自動運転プログラムによって、冷暖房機器の制御、給湯機器の制御、電気エネルギーの取得や使用に関する制御を行うようになっている。
また、コントローラ22はインターネットIを介してサーバ23と接続されている。サーバ23は、邸Hが電力会社と交わしている電力料金に関する契約内容、邸Hが存在している地域の天気予報および居住者による設定等に基づき、毎日定刻に前述した各機器の制御内容を設定しコントローラ22に対して送信するようになっている。サーバ23が送信した設定内容を受信したコントローラ22は、設定内容に基づき邸H内の各機器を動作させるようになっている。
サーバ23が送信する前記の設定内容は、邸内で使用する電気、お湯等からなるエネルギー量と、取得する時間帯ごとに設定された電気料金と、ソーラパネル8による予測発電量等を総合的に判断して決められる。また、居住者の動向を予測し、在室開始予測に合わせて室内空間を快適な温度にするという快適性の提供を目的として作成される。
図2は、本発明を適用する前の空調システム1による制御内容等を表した説明図である。邸H内の空調システム1は、前述したようにサーバ23が送信した設定内容を受信し、これに基づき各機器をタイマー制御することによって行われる。図2に示した例は、空調システム1を運転モードA(第1の運転モード)と運転モードB(第2の運転モード)を組み合わせて制御する場合を表している。また、状況に応じて、これらのモードに図3に示す運転モードC(第3の運転モード)を加えた制御を行うようになっている。
運転モードAは、部屋h1内の温度を居住者にとって最適な温度(第1の温度t1)に保つように、床下空間2内の温度を制御するモードである。第1の温度t1は一例として22℃程度に設定されている。
運転モードBは、省エネキープ運転モードである。これは、居住者の不在を検出および予測される在室開始時刻に基づき、部屋h1内の温度を快適温度よりも低い温度(第2の温度t2)となるように、床下空間2内の温度を運転モードAよりも5℃低い温度を保つよう制御するものである。なお、不在時に電力を使用して室温を維持するのは、暖房を行わずに冷えた状態から快適な温度へ移行する場合と比較して、総合的に電力の消費量を少なくすることができるからである。
運転モードCは、床下空間2内の温度を前記通常運転モードの場合よりも一例として3℃高い温度(第3の温度t3)に保つよう制御するものである。これは、外気温の影響により運転モードBでは設定した温度に室温を維持することができない場合に行うものである。
図2の上段に示した工程図は、横軸が時刻を表しており、縦軸が運転モードAであるか運転モードBであるかの違いと部屋h1の室温tの変化を表している。また、ハッチングによって示した領域は、消費電力量のイメージを表しており、運転モードAを実行している場合と運転モードBを実行している場合の消費電力量の違いを表している。
下段に示したグラフは、上記工程図と時間軸を揃えて表した冬期における外気温の変化を表したものである。外気温Tは、冬期において夜間の外気温が統計的に想定される平均的な外気温Tの変化を表している。また、この外気温の変動が省エネを踏まえた最適な室内の温度コントロールが可能な下限温度T1と上限温度T2の範囲にあることと、空調システム1が運転モードAと運転モードBとの組み合わせによって温度コントロールできていることを表している。本実施例では、下限温度T1を−5℃、上限温度T2を20℃に設定している。
上記の工程図に沿って具体的なタイマー制御の内容を説明すると、このタイマー制御では24時間を大きく2つの時間帯に分けている。一つは、23時から居住者の起床時刻(一例として7時)までの深夜省エネ制御を行う時間帯であり、もう一つは、7時から23時までの人感センサ制御を行う時間帯である。
深夜省エネ制御を行う時間帯では、デフォルト設定では23時になると前述した運転モードBを深夜省エネ制御として実行する。なお、このデフォルト設定のままでは、居住者が部屋h1にいても室温tを下げてしまい快適性を提供することができなくなってしまう。このため、部屋h1における居住者の存在・不在を人感センサ20を用いて検出し、居住者が不在になったことを確認してから運転モードBに移行するようになっている。
また、このタイマー制御では、居住者の就寝に伴って運転モードBに移行することで部屋h1の室温tを、居住者が快適と感じる温度(一例として22℃)から3℃程度低い温度(一例として19℃)まで低下させる。この後、居住者の起床時刻までに部屋h1の室温tが再び快適な温度になっているように、起床予定時刻に合わせて運転モードAの内容で空調を行う。 起床予定時刻は、デフォルト設定の場合は起床時刻を7時に設定しているので、その場合には約2時間前である5時に運転モードBから運転モードAに移行して、部屋h1の暖房を開始する。
床下を利用した空調システムによる暖房は、床下空間の蓄熱効果を利用して床上の空間を略均一にムラなく暖めることができ、居住者に快適な環境を提供することができるようになっている。しかし、床下を利用した空調システムでは、床上の空間を直接的に暖房するシステムと比較して、床上の空間を設定した温度に上昇させる時間を比較的長く要する。このため、居住者が不在であっても、深夜電力等のコストの低いエネルギーを使用して床下空間内の温度が下がりすぎないように制御している。
なお、空調システム1は、人感センサを用いて居住者の行動を検出しサーバ23において規則性のある行動を予測することができるようになっているので、デフォルト設定を修正して行動予測に基づいて起床時刻P1を予測し、これに基づき運転モードAへの以降時刻を変更している。また、空調システム1は、居住者の起床時刻の他、通勤や通学等によって外出した後の帰宅時刻も予測することが可能である。
空調システム1は、上記のように人感センサ20を用いた居住者の行動情報を日時とともにコントローラ12を介してサーバ23に送り、サーバ23は取得した行動情報を蓄積して居住者の行動を予測し、前述したデフォルトとして設定されている各運転モードの開始時刻、終了時刻を修正することができるようになっている。
図2に示した例では、居住者の起床時刻P1をデフォルト設定よりも早い6時であると予測しているので、この予測時刻に基づいて運転モードBから運転モードAに移行する時刻を4時に修正している。
起床時刻を過ぎた後のタイマー制御は、人感センサ制御になり人感センサによって居住者の不在が判明するまで運転モードAを継続し、不在とともに運転モードBに移行する。人感センサ制御では、人感センサによって居住者の存在が判明することで運転モードAに移行し、不在とともに運転モードBに移行することを基本的な制御内容としている。
なお、人感センサ制御の時間帯であっても、居住者の行動予測から帰宅時刻が予測できる場合には、帰宅時刻に合わせて室温が快適な温度になっているように運転モードAを実行する。
本実施の形態に係る空調システム1は、居住者の就寝開始から翌朝の起床までの夜間帯において、室温が一定温度以下にならないような定常的な運転を行うことで、最小限の電力コストで居住者の起床時刻にあわせて部屋h1の室温を快適な温度まで上昇させることを目的の一つとしている。
しかしながら、空調システム1による室内の温度コントロールは、外気温によって大きく影響を受ける。例えば、冬期におけるある一日の外気温が統計的に想定される平均的な気温Tを大きく下回った気温(図2に示す外気温T’)になった場合、これに伴い部屋h1の室温は通常時よりも低下しやすい状態になる。
このため、上述した運転モードAと運転モードBのみを用いた通常の制御では、深夜省エネ制御を行う夜間帯の室温tを保つことができず、図2に示した室温tuのように温度が降下する。この状態になると、通常のタイマー制御通りに居住者の起床時間にあわせて運転モードAを実施したとしても、起床時刻P1までに部屋h1の室温を快適な温度まで上昇させることが困難になる。
上記のように通常のタイマー制御では予定の起床時刻P1に部屋h1の室温を快適な温度まで上昇させることができない場合に、夜間帯における空調を運転モードBではなく、運転モードBよりも高温に設定した運転モードCによって制御する方法がある。図3は、この運転モードCを使用したタイマー制御のイメージを表している。
運転モードCは、空調システム1による床下空間の温度を、室温が通常時(運転モードA時)の設定温度よりもΔt℃(本実施例では+3℃)高くなるように設定するとい
うものである。このようにすることで、外気温が許容範囲内(下限温度T1、上限温度T2)の時と同様の時間で部屋h1の温度を上昇させることができ、居住者の起床時に室温tを快適な温度にすることができるようになる。
上述した運転モードCは、外気温が想定される通常の温度を大きく外れた場合、もしくは予めそのような外気温になることが想定される場合に有効な運転モードである。しかしながら、上記の運転モードCは連続的な運転によって一律的に床下空間2を暖め続けるものであるため、図3に示すように大きな消費電力を要するものである。特に、居住者の不在時間(就寝時間)が長く想定される場合についてまで、床下空間を連続的に暖め続けるのは、大きな消費電力を要する時間を長く続けていることになる。
このような観点から、本実施の形態では、床下空間を単に連続的に暖め続けるのではなく、居住者の就寝に伴って運転モードBを実施し、通常(図2示した室温t)よりも降下しすぎた室温tの変化に応じて開始時刻を設定して運転モードCによる空調を行うものである。
なお、運転モードCによる空調の開示時刻は、標準設定である下限温度T1および上限温度T2との温度差に応じて定めても良い。また、この運転モードBと運転モードCの併用による空調を行う場合、運転モードCの開始時刻を部屋h1に設けた温度センサ21の計測結果に基づき設定する場合の他、空調器3が有する温度センサ24、外気温を検出する外気温センサ25の計測結果に基づき設定してもよい。
上述した就寝時間帯に運転モードCによる一律的な空調を行う場合と、運転モードBと運転モードCを組み合わせた空調を行う場合の違いを図4,図5を用いて説明する。
図4は、外気温Tが標準外気温範囲(下限温度T1)を下回った場合の制御内容であって、就寝開始から起床までの時間帯を運転モードCによって空調した場合の室温t(破線)と、運転モードBと運転モードCを組み合わせて空調した場合の室温t’(実線)を対比したグラフである。
室温tと室温t’は、ともに居住者の起床時刻には部屋h1の室温を快適な温度まで上昇させることができている。しかし、就寝時間帯においては温度差D1として示しているように差が生じている。この温度差D1が生じている時間帯の電力消費量の違いを図5に示す。図5は図4に示した運転モードBと運転モードCを併用した場合の電力消費量(実線)を表し、運転モードCのみで空調を行った場合の電力量を破線で表したものである。
図5からわかるように、温度差D1が生じている時間帯においてD2として示した電力消費量の差が生じている。すなわち、運転モードBで空調を行っている期間の分だけ消費電力が削減できていることを示している。
以上説明したように、本実施の形態に係る空調システムは、床下空間2を有する部屋h1の温度を、設置した空調器3による床下空間2の空調によって制御するものである。空調器3による床下空間2の空調は、価格の低い深夜電力を利用しやすいという利点があり、必要に応じて深夜電力を利用して炊きあげた湯を空調器3に供給させ、暖房に使用することができるからである。
このような深夜電力を利用して一定以上の室温を維持させる場合と、価格の高い通常電力を使用して完全に冷え切った室内を暖める場合を比較すると、エネルギーコストとしては前者のほうが安価である。このような電力料金の違いは、電力会社との契約内容やその時々によって異なる可能性はあるが、この点についてはサーバ23によってシミュレーションされるので、その時々に応じて最適な空調方法を用いることが可能である。これに加えて居住者の挙動予測、天候予測および実際の外気温の測定結果等を踏まえ、快適性を失うことなく最適なエネルギーコストの空調を行うことができるようになっている。
また、上述した実施例は、外気温Tを基準として、この外気温Tが下限温度T1を下回った場合であっても、最大限の省エネ効果を得るように適切な運転モードの選択と運転モードの実施時間を定めることを特徴としている。
しかしながら、この基準を外気温Tではなく、外気温Tによって影響を受ける床上に設けた室内の温度にしてもよい。この場合、床上に設けた室内(空間)が予め設定した下限温度を下回った場合に、上述した運転モードCを含めた適切な運転モードの選択と各運転モードの実施時間を定めて空調を行うことになる。
また、他の方法としては、外気温Tを直接的な基準とするのではなく、外気温Tによって影響を受ける床下空間の温度を基準にしてもよい。この場合、床下空間の温度が予め設定した下限温度を下回った場合に、上述した運転モードCを含めた適切な運転モードの選択と各運転モードの実施時間を定めて空調を行うことになる。
また、前述した例は床下空間に送風機能を有した空調器を配置したものであるが、このような空調器に代えて送風機能を有しない放熱器を用いることも可能である。図6は、床下空間2に複数個の放熱器103を設置した空調システム100の概略を表した説明図である。この空調システム100の主な構成は前述した空調システム1と同様であり、共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
放熱器103は、室外機5若しくは室外機5に接続した熱交換器(図示せず)との間で主として温水を循環させ、この温水との熱交換によって床下空間2を暖めるものである。床下空間2内の温度は、床下空間2内に設置した温度センサ104によって取得され、室外機5を経由してコントローラ22に送信されるようになっている。
機器の違いによる運転方法の些細な違いはあり得るものの、放熱器103を用いた空調システム100においても、前述した空調システム1と同様に、外気温を考慮した運転モードの選択を行い、快適性を失うことなく省エネ効果の高い空調を行うことができるものとなっている。
なお、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない限りにおいて、上述した例を適宜組み合わせることができるものである。
1 空調システム
2 床下空間
3 空調器
5 室外機
6 送風器
20 人感センサ
21 温度センサ
24 温度センサ
25 外気温センサ
h1、h2、h3 部屋
T,T’外気温室温
T1 下限温度
T2 上限温度

Claims (4)

  1. 床下空間に設置した空調器によって床上に設けた室内の暖房を行う空調システムであって、
    外気温が設定した下限温度を超えない場合に、
    前記床上の室内を居住者が存在することを前提に設定した第1の温度に維持することが可能な第1の運転モードによって暖房を行い、居住者の就寝に伴って前記第1の温度よりも低い第2の温度に維持することが可能な第2の運転モードに移行するとともに、居住者の起床予定時刻に基づいて逆算した時刻から前記第1の運転モードに移行することによって、起床予定時刻に前記床上の室内を前記第1の温度に到達させるものであり、
    前記外気温が設定した下限温度を超えて低下した場合に、
    居住者の就寝に伴って前記第2の運転モードに移行するとともに、居住者の起床予定時刻に基づいて逆算した時刻から前記第1の温度よりも高い温度を維持することが可能な第3の運転モードに移行した後に、前記第1の運転モードに移行することによって起床予定時刻に前記床上の室内を前記第1の温度に到達させることを特徴とする空調システム。
  2. 床下空間に設置した一又は複数個の空調器によって床上に設けた室内の暖房を行う空調システムであって、
    前記床上の室内の温度が設定した下限温度を超えない場合に、
    前記床上の室内を居住者が存在することを前提に設定した第1の温度に維持することが可能な第1の運転モードによって暖房を行い、居住者の就寝に伴って前記第1の温度よりも低い第2の温度に維持することが可能な第2の運転モードに移行するとともに、居住者の起床予定時刻に基づいて逆算した時刻から前記第1の運転モードに移行することによって、起床予定時刻に前記床上の室内を前記第1の温度に到達させるものであり、
    前記床上の室内の温度が設定した下限温度を超えて低下した場合に、
    居住者の就寝に伴って前記第2の運転モードに移行するとともに、居住者の起床予定時刻に基づいて逆算した時刻から前記第1の温度よりも高い温度を維持することが可能な第3の運転モードに移行した後に、前記第1の運転モードに移行することによって起床予定時刻に前記床上の室内を前記第1の温度に到達させることを特徴とする空調システム。
  3. 床下空間に設置した一又は複数個の空調器によって床上に設けた室内の暖房を行う空調システムであって、
    前記床下空間の温度が設定した下限温度を超えない場合に、
    前記床上の室内を居住者が存在することを前提に設定した第1の温度に維持することが可能な第1の運転モードによって暖房を行い、居住者の就寝に伴って前記第1の温度よりも低い第2の温度に維持することが可能な第2の運転モードに移行するとともに、居住者の起床予定時刻に基づいて逆算した時刻から前記第1の運転モードに移行することによって、起床予定時刻に前記床上の室内を前記第1の温度に到達させるものであり、
    前記床下空間の温度が設定した下限温度を超えて低下した場合に、
    居住者の就寝に伴って前記第2の運転モードに移行するとともに、居住者の起床予定時刻に基づいて逆算した時刻から前記第1の温度よりも高い温度を維持することが可能な第3の運転モードに移行した後に、前記第1の運転モードに移行することによって起床予定時刻に前記床上の室内を前記第1の温度に到達させることを特徴とする空調システム。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項の空調システムを備えた建物。
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