JP6718470B2 - エラグ酸ゼラチンカプセルを含有する組成物 - Google Patents

エラグ酸ゼラチンカプセルを含有する組成物 Download PDF

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Description

本発明は、エラグ酸を包接するゼラチンカプセルを含有する組成物に関する。より詳細には、使用感に優れ、かつエラグ酸の変色が抑制された、エラグ酸又はその誘導体、ゼラチン、及びキレート剤を含むカプセルを含有する組成物に関する。
エラグ酸は、ブラックベリー、ラズベリー、イチゴ、クランベリー、クルミ、ザクロ、クコなどを含む数多くの野菜や果物に含まれる抗酸化作用を有するポリフェノールとして知られており、ウィスキーや緑茶などの飲料にも含まれる。また、エラグ酸には、メラニンを黒色化させるチロシナーゼの働きを抑える作用があり、美白効果があることも報告されている。エラグ酸は天然成分であることから、より安全性の高い機能性成分として、美白を目的とする化粧品等での利用が期待されている。
一方で、エラグ酸は、水及び油に対する溶解性が低いことや、変色しやすいという性質を有することが知られている。エラグ酸の変色に関与する成分として、遷移金属やピロリン酸ナトリウムが報告されている(特許文献1、2)。
特開2005−179263号公報 特開2009−173651号公報
エラグ酸の機能の1つである美白効果を訴求した製品開発において、製品イメージの観点から変色は特に回避すべき問題であり、エラグ酸の変色に起因する製品の色調の変化を抑制する技術の開発が求められている。加えて、使用感が良く、長期保存によってもその性質が保持される製品の開発が求められている。本発明は、エラグ酸又はその誘導体の変色が抑制され、かつ使用感のよい組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、機能性物質であるエラグ酸又はその誘導体をゼラチンとキレート剤を用いたカプセルに包接させ、そのカプセルを組成物に配合することにより、組成物中のエラグ酸の変色が抑制されることを見出した。さらに、当該組成物は使用感がよいという特徴も併せ持つことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、限定されないが、以下を提供する。
(1)エラグ酸又はその誘導体、ゼラチン、及びキレート剤を含むカプセルを含んでなる組成物。
(2)前記カプセルにおける、エラグ酸又はその誘導体とゼラチンの重量比が、1:0.01〜1:1000である、(1)に記載の組成物。
(3)前記カプセルを、組成物全体の0.1〜50重量%で含有する、(1)又は(2)に記載の組成物。
(4)前記ゼラチンが、100g以上のゼリー強度を有する、(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)前記キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)又はその塩である、(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物。
(6)皮膚外用組成物である、(1)〜(5)のいずれかに記載の組成物。
(7)エラグ酸又はその誘導体を、ゼラチン、及びキレート剤を含むカプセルとして組成物に配合することを含む、エラグ酸又はその誘導体を含有する組成物の変色を抑制する方法。
エラグ酸又はその誘導体、ゼラチン、及びキレート剤を含むカプセルを含んでなる本発明の組成物は、エラグ酸の変色が抑制され、色調の安定性が良い。このような性質は、色調が製品イメージに大きく影響する美白化粧品などとしての利用に有利である。
また、本発明の組成物は使用感が良好であり、化粧品や医薬部外品などの皮膚外用剤としての利用に有利である。
図1は、エラグ酸を含有する試料1〜15の加熱による色調の変化を示す。
<本発明の組成物>
本発明の組成物は、エラグ酸又はその誘導体、ゼラチン、及びキレート剤を含むカプセルを含んでなる。本発明の組成物に含まれるカプセルの含有量は特に限定されないが、組成物全体量に対して、例えば、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは1〜20重量%である。
本発明の組成物は、1種以上の界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、飲食品、医薬、化粧料の分野で一般に用いられるものであればよい。例えば、非イオン性界面活性剤、特に、グリセリン系界面活性剤、ソルビタン系界面活性剤などが挙げられる。グリセリン系界面活性剤としては、モノオレイン酸ポリグリセリルなどが挙げられ、ソルビタン系界面活性剤としては、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)などが挙げられる。
本発明の組成物はその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分は、限定されないが、例えば、エラグ酸又はその誘導体以外の機能性成分を挙げることができる。当該機能性成分として、例えば、美白効果を有する成分として知られる、コウジ酸、アルブチン、及びビタミンCなどが挙げられる。当該機能性成分の含有量は適宜設定することができる。また上記成分に加え、飲食品、医薬、化粧料の分野で一般的に用いられる賦形剤を含むことができる。例えば、界面活性剤、油分、アルコール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、水などを配合することができる。
使用態様
本発明の組成物は、限定的ではない例として、化粧品、飲食品、医薬品として利用できる。例えば、美白化粧料や医薬部外品などの皮膚外用剤として用いることができる。組成物の形状は、例えば、クリーム状、軟膏状、乳液状、ローション状、溶液状、ゲル状、パック状、スティック状などとすることができる。好ましくはクリーム、乳液、化粧水、美容液、ジェル剤、ゲルシート、より好ましくはクリーム、乳液、さらに好ましくは乳液である。
<カプセル>
本明細書でいうカプセルには、エラグ酸又はその誘導体、ゼラチン、及びキレート剤を含有する。エラグ酸又はその誘導体は、カプセルに包接された状態で存在することにより、所望の効果が発揮される。理論には拘束されないが、カプセルにエラグ酸又はその誘導体が包接されていることにより、エラグ酸又はその誘導体と、カプセルを構成しないが組成物に含まれるその他の成分との接触が避けられ、エラグ酸又はその誘導体の変色が抑制されて組成物の色調が安定に維持されると考えられる。
エラグ酸又はその誘導体
エラグ酸又はその誘導体は、本発明の組成物の機能性成分として、カプセルに包接させることができる。エラグ酸又はその誘導体には、例えば、エラグ酸、3,4−ジ−o−メチルエラグ酸、3,3'−ジ−o−メチルエラグ酸、3,3',4−トリ−o−メチルエラグ酸、3,3',4,4'−テトラ−o−メチル−5−メトキシエラグ酸、3−o−エチル−4−o−メチル−5−ヒドロキシエラグ酸、及びこれらの塩(例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩)が含まれる。エラグ酸又はその誘導体は、水及び油に対する溶解性が低い、並びに変色しやすいという共通の特性を有することから、カプセルに包接されることにより、分散性を改善し、又は変色を抑制し得る。
エラグ酸又はその誘導体は、天然物由来であっても合成品であってもよく、公知の方法により製造することができる。例えば、エラグ酸又はその誘導体を天然物から製造する場合、ブラックベリー、ラズベリー、イチゴ、クランベリー、クルミ、ザクロ、クコ、タラノキなどの、エラグ酸又はその誘導体を含有する天然物から分離・精製することができる。また、有機化学的な手法により、エラグ酸又はその誘導体を合成することもできる。或いは、一般的に入手可能なエラグ酸及びその誘導体を購入して用いてもよい。例えば、エラグ酸(ライオン社製)、エラグ酸(SIGMA社製)が入手可能である。また、エラグ酸又はその誘導体の純度は、目的に応じて適宜設定または選択することができる。
エラグ酸又はその誘導体の形態は、カプセルに包接できる限り特に制限されないが、微粒子形態であってもよい。当該微粒子形態は、例えば、エラグ酸又はその誘導体の粉体にせん断力を与えることにより得ることができる。一態様として、ホモジナイザーやビーズミルを用いてエラグ酸又はその誘導体にせん断力を与えることにより、微粒子形態とすることができる。このようなエラグ酸又はその誘導体の微粒子は、例えば、特開2009−173651号公報などに記載の方法によっても調製することができる。
エラグ酸又はその誘導体の含有量は特に限定されないが、カプセル全体量に対して、例えば、0.15〜50重量%、好ましくは1.0〜40重量%、より好ましくは2.0〜35重量%である。
エラグ酸は、例えばHPLC測定により定量することができる。測定条件の一例としては、標準品として市販のエラグ酸(SIGMA社製)をDMSOに溶解して1.0mg/mLに調整したものを用い、エラグ酸を含有する試料1gをジメチルスルホキシド(DMSO)10mLに溶解し、以下の条件に設定したHPLCで測定することにより定量することができる。
(HPLC分析条件)
カラム:内径4.6mm、長さ150mm、粒径5μm
カラム温度:40℃
流量:1.0mL/min
移動相:(A)5mmol/Lリン酸二水素カリウム(pH2.5):(B)アセトニトリル=41:9
波長:360nm
ゼラチン
本発明において「ゼラチン」は、カプセルの主成分として用いられる。ゼラチンの由来は特に限定されないが、豚由来(例えば、豚皮、豚骨)、魚由来(例えば、魚鱗、魚皮)、牛由来(例えば、牛骨、牛皮)などが挙げられ、豚由来、特に豚皮由来のゼラチンが好ましい。また、ゼラチンの製法も特に限定されず、酸処理ゼラチン、化学修飾ゼラチン、両性処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチンなどであってもよい。例えば、豚、魚、牛などからコラーゲンを加熱抽出し、酸又はアルカリで前処理した後、加水分解による可溶化を経て、ゼラチンを製造することができる。本発明においては、アルカリ処理ゼラチン及び酸処理ゼラチンのいずれを用いてもよいが、酸処理されたゼラチンが特に好ましい。ゼラチンにはAタイプとBタイプがあり、Aタイプの等イオン点はpH8〜9であり、Bタイプの等イオン点はpH5である。中性から弱酸性のpH領域では、Aタイプゼラチンはプラス、Bタイプゼラチンはマイナスに荷電する。従って、本発明においては、Aタイプのゼラチンが好ましく、酸処理されたAタイプゼラチンがより好ましい。本発明においては、一般的に入手可能なゼラチンを用いてもよく、ゼラチン(ナカライテスク製)、ゼラチン(和光純薬工業製)、ゼラチン(三光純薬製)、ゼラチン(株式会社ニッピ)、ゼラチン(新田ゼラチン株式会社)などが挙げられる。
カプセルに用いることのできるゼラチンは、ゼリー強度に基づいて選択することもできる。ここで、ゼラチンのゼリー強度は、特に限定されないが、例えば、100g以上が好ましい。ここでゼリー強度は、品質規格「にかわ及びゼラチン」JIS K6503−1996に定められているように、6.67%ゼラチン溶液を、10℃で17時間冷却して調製したゼリーの表面を、2分の1インチ(12.7mm)径のプランジャーで4mm押し下げるのに必要な荷重として定義することができる。本明細書においては、ゼリー強度は、当該方法に基づいて測定されるものとする。
ゼラチンの含有量はカプセルが形成される限り特に限定されないが、カプセル全体量に対して、例えば、1〜30重量%、好ましくは3〜25重量%、より好ましくは10〜20重量%である。カプセルにおけるエラグ酸又はその誘導体とゼラチンとの含有比[エラグ酸の重量:ゼラチンの重量]は、1:0.01〜1:1000、好ましくは1:0.1〜1:500、より好ましくは1:1〜1:200である。
キレート剤
本発明において「キレート剤」とは、金属イオンに配位してキレートを形成することができる化合物をいう。カプセルに含有させることのできるキレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N−(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’’−三酢酸(HEDTA)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、及びこれらの塩などが挙げられる。本発明においては、EDTA又はその塩が好ましい。EDTAの塩としては、例えば、2ナトリウム塩(EDTA-2Na)、4ナトリウム塩(EDTA−4Na)等が挙げられる。理論に拘束されないが、キレート剤をカプセルに配合することにより、組成物中に存在するエラグ酸又はその誘導体の変色に関与し得る金属イオンがキレートされ、エラグ酸又はその誘導体の変色が抑制されると考えられる。
キレート剤の含有量は、カプセル全体量に対し、例えば、0.01〜1重量%、好ましくは0.02〜0.5重量%、より好ましくは0.05〜0.2重量%である。
その他成分
本発明のカプセルに含まれていてもよいその他の成分としては、例えば、カルボジイミド架橋剤が挙げられる。カルボジイミド架橋剤は、ゼラチンを架橋化することができる。本発明において、「カルボジイミド架橋剤」とは、−N=C=N−で表される官能基を含み、縮合剤として働いて、ゼラチンを架橋することができる化合物をいう。本発明においては、水溶性のカルボジイミド架橋剤又はその塩を用いることが好ましい。当該塩には、塩酸塩、スルホン酸塩などが含まれる。例えば、カルボジイミド架橋剤又はその塩には、水溶性カルボジイミド(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド:WSC)又はその塩、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリニル−4−エチル)カルボジイミド(CME−カルボジイミド)又はその塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)又はその塩、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)又はその塩などが含まれる。これらの塩としては、例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリニル−4−エチル)カルボジイミドメト-p-トルエンスルホナートなどが含まれるが、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩が特に好ましい。カルボジイミド架橋剤はカプセルが形成されるために必要な量で用いられる。
エラグ酸又はその誘導体に加え、その他の機能性成分をカプセルに含有させることもできる。当該機能性成分としては、例えば、美白効果を有する成分として知られる、コウジ酸、アルブチン、及びビタミンCなどが挙げられる。その他の機能性成分の含有量は適宜設定することができる。
また、上記成分に加え、飲食品、医薬、化粧料の分野で一般的に用いられる賦形剤をカプセルに含有させることもできる。例えば、通常の外用剤に用いられている成分、例えば、界面活性剤、油分、アルコール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、水などを配合することができる。
カプセルの特性
カプセルの特性は、当業者に知られた公知の方法によって評価することができる。例えば、カプセルの形状については、カプセルを保存した後、カプセルの形状を観察することによって行うことができる。当該保存は、室温であってもよいが、温度や湿度などが制御された条件で行うことが好ましい。例えば、加速条件(例えば、40℃、75%RH)や苛酷条件(例えば、50℃±2℃、75%RH±5%RH)の下でカプセルを保存し、所定期間経過後に、カプセルの形状を観察することができる。
カプセルの使用感についても、上記と同様の条件下でカプセルを保存した後、評価することができる。カプセルの使用感は、カプセルを指、手の甲や前腕内側部などの皮膚に接触させ、塗布することにより得られる触感に基づいて評価することができる。
<組成物の製造方法>
本発明の組成物は、カプセルを配合することにより調製することができる。カプセルは、組成物全体量に対して、例えば、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは1〜20重量%で配合することができる。
本発明の組成物の製造において、界面活性剤をさらに配合することができる。上記したように、界面活性剤は、飲食品、医薬、化粧料の分野で一般に用いられるものであればよい。
本発明の組成物の製造において、その他の機能性成分をさらに配合することができる。当該機能性成分は、例えば、エラグ酸又はその誘導体以外の機能性成分であり、より具体的には、美白効果を有する成分として知られる、コウジ酸、アルブチン、及びビタミンCなどであるが、これに限定されない。当該その他の機能性成分の配合量は適宜設定することができる。
本発明の組成物の製造において、賦形剤などの成分を更に配合することにより製造することができる。賦形剤は、飲食品、医薬、化粧料の分野で一般的に用いられるもの、例えば、界面活性剤、油分、アルコール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、水などが挙げられるが、これに限定されない。これらの成分の添加量は、当業者が適宜設定することができる。
<カプセルの製造方法>
カプセルは、限定されないが、化学的方法、物理化学的方法、機械的方法、又はこれらの組合わせのいずれによっても製造することができる。例えば、エラグ酸又はその誘導体、ゼラチン、及びキレート剤を混合して固化させ、精製水を添加後、撹拌して、篩でカプセルを回収することにより、カプセルを製造することができる。
具体的には、エラグ酸又はその誘導体、ゼラチン、及びキレート剤を精製水の中で混合し、60℃に加熱してゼラチンを溶解し、その後冷却して固化させる。得られた固形物を細切後、ディストロミクスで粉砕(例えば、7000rpm、2分間、室温)後、粉砕物を1mmの篩に移し、未粉砕物を除去した後、100μmの篩に移し、篩を通過しない画分をカプセルとして回収することができる。
エラグ酸又はその誘導体は、本発明の組成物の機能性成分として、カプセルに包接させることができる。エラグ酸又はその誘導体には、上記したように、エラグ酸、3,4−ジ−o−メチルエラグ酸等が含まれる。エラグ酸又はその誘導体は、水及び油に対する溶解性が低く、変色しやすいという共通の特性を有することから、カプセルに包接させることにより、分散性を改善し、又は変色を抑制し得る。
エラグ酸又はその誘導体は、天然物から調製したものを用いても良く、合成品を用いてもよく、市場から入手可能なものを用いてもよいことは上記した通りである。エラグ酸又はその誘導体の純度、形態等についても同様である。エラグ酸又はその誘導体は、カプセル全体量に対して、例えば、0.15〜50重量%、好ましくは1.0〜40重量%、より好ましくは2.0〜35重量%で配合することができる。
ゼラチンは、カプセルの主成分として用いられる。ゼラチンの由来は特に限定されず、豚由来(例えば、豚皮、豚骨)、魚由来(例えば、魚鱗、魚皮)、牛由来(例えば、牛骨、牛皮)などが挙げられ、豚由来、特に豚皮由来のゼラチンが好ましいこと等は、上記した通りである。
カプセルの製造に用いるゼラチンは、ゼリー強度に基づいて選択することもできる。限定されないが、例えば、100g以上のゼリー強度を有するゼラチンを用いることが好ましい。
ゼラチンは、カプセル全体量に対して、例えば、1〜30重量%、好ましくは3〜25重量%、より好ましくは10〜20重量%で配合する。また、エラグ酸又はその誘導体とゼラチンとの重量比[エラグ酸の重量:ゼラチンの重量]は、1:0.01〜1000、好ましくは1:0.1〜500、より好ましくは1:1〜200に調整される。
カプセルの製造に用いることのできるキレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N−(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’’−三酢酸(HEDTA)、1−ヒドロキシエタン−1 1−ジホスホン酸(HEDP)、及びこれらの塩などが挙げられること等は上記した通りである。キレート剤は、カプセル全体量に対し、例えば、0.01〜1重量%、好ましくは0.02〜0.5重量%、より好ましくは0.05〜0.2重量%で配合することができる。
本発明のカプセルの製造においては、カルボジイミド架橋剤を添加し、ゼラチンを架橋化してもよい。本発明のカプセルの製造においては、水溶性のカルボジイミド架橋剤又はその塩を用いることが好ましい。当該塩には、限定されないが、塩酸塩、スルホン酸塩などが含まれること等は上記した通りである。
カルボジイミド架橋剤は、限定されないが、カプセルが形成されるのに必要な量で用いられる。
カプセルの製造において、エラグ酸又はその誘導体に加え、その他の機能性成分を添加することもできる。当該機能性成分としては、例えば、美白効果を有する成分として知られる、コウジ酸、アルブチン、及びビタミンCなどが挙げられる。その他の機能性成分の含有量は適宜設定することができる。
また、カプセルの製造において、上記成分に加え、飲食品、医薬、化粧料の分野で一般的に用いられる賦形剤を添加することもできる。例えば、通常の外用剤に用いられている成分、例えば、界面活性剤、油分、アルコール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、水などを添加することができる。
<変色抑制方法>
本発明の別の態様として、組成物中のエラグ酸又はその誘導体の変色を抑制する方法が提供される。当該方法は、エラグ酸又はその誘導体を包接したカプセルを、組成物に配合することを含んでなる。当該カプセルは、ゼラチンを主成分として含むものであり、キレート剤を含んでいてもよい。
また、カプセルは、その他の成分をさらに含んでいてもよい。その他の成分は、エラグ酸又はその誘導体の変色に実質的に関与しないものであればよく、例えば、架橋剤:カルボジイミド架橋剤(水溶性カルボジイミド(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド:WSC)又はその塩、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリニル−4−エチル)カルボジイミド(CME−カルボジイミド)又はその塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)又はその塩、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)又はその塩など);エラグ酸又はその誘導体以外の機能性成分:コウジ酸、アルブチン、ビタミンCなど;賦形剤:界面活性剤、油分、アルコール類、保湿剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤、香料、色素、紫外線吸収・散乱剤、ビタミン類、アミノ酸類、水などが挙げられるが、これらに限定されない。
当該カプセルとして、上記で説明したカプセル(エラグ酸又はその誘導体、ゼラチン、及びキレート剤を含有する)を好ましく用いることができる。エラグ酸又はその誘導体をカプセルに包接することにより、エラグ酸又はその誘導体と、カプセルを構成しないが組成物に含まれるその他の成分との接触を避けることができる。ここで、その他の成分とは、例えばエラグ酸又はその誘導体の変色に関与し得る成分が挙げられる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:エラグ酸混合禁忌試験
エラグ酸との混合禁忌試験を、化粧品の成分として一般的に用いられる添加物を使用して実施した。
<試験方法>
表1に示す成分(1g)をそれぞれ、エラグ酸(0.1g)と混合して試料1〜15を調製した。試料を80℃で10分間加熱し、成分融解直後の色調の変化を確認した。
<試験結果>
結果を表1及び図1に示す。エラグ酸を、ポリソルベート80(試料10)、セスキオレイン酸ソルビタン(試料11)、又はトリエタノールアミン(試料14)と混合した場合に、エラグ酸の変色が確認された。
実施例2:カプセル壁材の検討
エラグ酸又はその誘導体をカプセルに包接させることにより、エラグ酸又はその誘導体と変色を誘発する物質との接触を回避させれば、変色を抑制することができると考えた。そこで、エラグ酸又はその誘導体を、変色させるおそれのある成分(ポリソルベート80、セスキオレイン酸ソルビタン、トリエタノールアミンなど)を含む製剤を調製して評価した。
種々の原料を用いて、下記のようにエラグ酸含有カプセルを調製した。調製したカプセルは化粧品製剤中に配合し、40℃、75%RHの恒温槽で保存し、色の変化及び使用感の2つの指標で評価した。尚、前記化粧品製剤として、ポリソルベート80、セスキオレイン酸ソルビタン、トリエタノールアミンを含む、下記製造例1に示す化粧品製剤を用いた。
<油脂カプセルの調製>
食品硬化油脂(融点41℃、融点43℃、融点45℃、融点59℃の牛脂;融点63℃の菜種硬化油;その他蝋やワックス、8.8g)にエラグ酸(1g)、及び親油性乳化剤(レシチン又はP−100、0.2g)を混合し、43℃、45℃、もしくは47℃で加温した後、攪拌機を用いて750rpmで10分間撹拌して分散相を調製した。乳化剤MS−3S、水、増粘剤としてメチルセルロースを混合して30℃、32℃、もしくは34℃で加温し、攪拌機を用いて250rpmで10分間撹拌して連続相を調製した。連続相に分散相を添加し、攪拌機を用いて250rpmで10分間撹拌し、油脂カプセルを調製した。
<多糖類カプセルの調製>
(1)ジェランガムカプセル
70℃で融解させたジェランガム(1.25g/20ml)に、エラグ酸(2g)を含有する0.1M乳酸カルシウム(150ml)溶液を添加し、ディストロミクスを用いて6000rpmで5分間粉砕した。当該粉砕物を100μmの篩に移し、篩を通過しない画分を回収した。当該画分を、エラグ酸が包接されたジェランガムカプセルとした。
(2)カードランカプセル
エラグ酸(2g)を含有する3%カードラン溶液(0.9g/30ml)を室温にて調製し、80℃〜90℃で固化させた後、ディストロミクスを用いて6000rpmで5分間粉砕した。当該粉砕物を100μmの篩に移し、篩を通過しない画分を回収した。当該画分を、エラグ酸が包接されたカードランカプセルとした。
<ゼラチンカプセルの調製>
表4に示すように、ゼリー強度の異なる2種類のゼラチンを用いた。ゼラチン10%水溶液(3g/30ml水)に、エラグ酸(ライオン社製、3.0g)を懸濁させ、加温溶解した。当該溶解液に水溶性カルボジイミドを最終濃度20mMとなるように添加し、固化させた。固化物を一晩冷却した後、予備裁断後にIKA湿式粉砕機(19,800min−1)を用いて粉砕した。得られた粉砕物を100μmの篩にかけ、篩の上に残った画分をエラグ酸が包接されたゼラチンカプセルとして回収した。
<試験結果−1>
結果を表2に示す。低融点の油脂(41℃、43℃、45℃)を壁剤とするカプセルは、時間が経過するにつれて変色した。試験期間中、カプセルの形状が維持されなかったため、エラグ酸が溶出し、変色が起こったことが示唆される。高融点の油脂(52℃、63℃)を壁剤とするカプセルの色調の変化は、低融点の油脂カプセルのものよりも改善された。このことから、カプセルの被膜油脂の融点がエラグ酸又はその誘導体の変色抑制に寄与することが判明した。一方で、高融点油脂カプセルの使用感を評価したところ、ざらざら感が残り、触感が悪いことも判明した。
以上の結果から、油脂を用いて調製したカプセルでは、色調の安定性と使用感を両立させることは困難であることが明らかとなった。
<試験結果−2>
表3に示すように、ジェランガムを用いて調製したカプセルを配合したクリームは、試験開始後1週間で変色が確認されたが、使用感は良好であった。そして、カードランを用いて調製したカプセルを配合したクリームは、試験開始後2週間で変色が確認されたが、使用感が良くなかった。いずれのカプセルを配合した場合でも、色調の安定性と使用感を両立するクリームは得られなかった。
<試験結果−3>
表4に示すように、ゼラチンを用いて調製したカプセルを配合したクリームは、試験開始後1カ月を経過してもクリーム製剤の色調は安定であった。これは、クリーム製剤に配合したカプセルに包接されたエラグ酸の変色が抑制されたことによる。さらに、他の壁材で調製したカプセルと比較しても使用感は良好であった。
実施例3:ゼラチンを壁材としたエラグ酸カプセルの製剤中での安定性の検討
<試料の調製>
ゼラチン3gを含有するゼラチン10%溶液に、20%濃度となるようにエラグ酸(ライオン社製)を懸濁させ、65℃で5分間撹拌し溶解させた。得られた溶液に、水溶性カルボジイミド(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ナカライテスク社製)を最終濃度50mMとなるように添加し、さらに表5に記載のキレート剤をそれぞれ0.1%濃度となるように添加し、固化させた。精製水を100mL添加し、ディストロミクスを用いて6000rpmで5分間撹拌することにより当該固化物を粉砕し、得られた粉砕物を1mmの篩に移し、篩の上に残った画分を除去した。当該篩を通過した粉砕物を100μmの篩に移し、篩の上に残った画分を回収した。これをエラグ酸が包接されたゼラチンカプセルとした。
このように調製した異なるキレート剤を含有する3種類のゼラチンカプセルについて、ゼラチンカプセル(1g)に含まれるエラグ酸量を測定した(表5)。そして、エラグ酸の最終濃度が0.5%となるように、ゼラチンカプセルを化粧品製剤中に配合し40℃、75%RHの恒温槽で保存し、色の変化及び使用感の2つの指標で評価した。なお、化粧品製剤はEDTAを含まないものと、EDTAを0.05%配合したものの2種類を調製した。
<試験結果>
カプセル中にキレート剤を配合することにより、化粧品製剤の変色が抑制されることが示された。検討したキレート剤の中では、EDTAが最も変色の抑制に有効であった。また、化粧品製剤にもキレート剤を配合することにより、変色がさらに抑制されることも示された。
実施例4:異なるゼリー強度を有するゼラチンを壁材に用いた検討
カプセル壁材の検討から、EDTAを含有したゼラチンを用いることにより、色調の安定性と使用感の良いクリームが得られたことから、さらにゼリー強度の異なるゼラチンを用いて、好適なゼラチンの検討を行った。
<ゼラチンカプセルの調製>
表4に示すように、ゼリー強度の異なる3種類のゼラチンを用いた。ゼラチン10%水溶液(3g/30ml水)に、エラグ酸(ライオン社製、3.0g)を懸濁させ、加温溶解した。当該溶解液に水溶性カルボジイミドを最終濃度50mMとなるように添加し、さらにEDTA(ライオン社製)を最終濃度が0.1%となるように添加し、固化させた。固化物を一晩冷却した後、予備裁断後にIKA湿式粉砕機(19,800min−1)を用いて粉砕した。得られた粉砕物を100μmの篩にかけ、篩の上に残った画分をエラグ酸が包接されたゼラチンカプセルとして回収した。
<試験結果>
結果を表6に示す。ゼラチンのゼリー強度にかかわらず、クリーム製剤の色調は安定であった。これは、クリーム製剤に配合したカプセルに包接されたエラグ酸の変色が抑制されたことによる。ゼリー強度の低いゼラチンを用いて調製したカプセルはゼリー強度が高いゼラチンを用いて調製したものに比べて、特に使用感が良好であった。
製造例1:クリーム
表7に示す処方でクリームを製造した。油溶性成分である区分A及び水溶性成分である区分Bをそれぞれ75℃に加温溶解した後、区分Aをホモミキサーにおいて5000rpmで攪拌しながら区分Bを添加して乳化させ、O/Wエマルジョンを形成させた。その後60℃まで冷却し、区分Cを添加した。さらに40℃まで冷却し、区分Dを添加することにより、目的とするクリームを製造した。
製造例2:乳液
表8に示す処方で乳液を製造した。水溶性成分である区分A及び油溶性成分である区分Bをそれぞれ75℃に加温溶解した後、区分Aをホモミキサーにおいて5000rpmで攪拌しながら区分Bを添加して乳化させ、O/Wエマルジョンを形成させた。その後60℃まで冷却し、区分Cを添加した。さらに40℃まで冷却し、区分Dを添加することにより、目的とする乳液を製造した。
製造例3:エラグ酸ゼラチンカプセルの製造
表9に示すように、ゼラチン10%溶液あるいは20%溶液30mLに、エラグ酸(ライオン社製)を1〜3g懸濁させ、65℃で5分間撹拌し溶解させた。得られた溶液に、水溶性カルボジイミド(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ナカライテスク社製)を最終濃度20mM〜100mMとなるように添加し、固化させた。精製水を100mL添加し、ディストロミクスを用いて6000rpmで5分間撹拌することにより当該固化物を粉砕し、得られた粉砕物を1mmの篩に移し、篩の上に残った画分を除去した。当該篩を通過した粉砕物を100μmの篩に移し、篩の上に残った画分を回収した。これをエラグ酸が包接されたゼラチンカプセルとした。
上記のように調製したエラグ酸含有ゼラチンカプセルについて、ゼラチンカプセル(1g)に含まれるエラグ酸量を測定した(表9)。
本実施例に示された本発明の態様により奏される効果
本発明においては、エラグ酸又はその誘導体をゼラチン及びキレート剤を含むカプセルに包接させることにより、長期間保存しても、エラグ酸又はその誘導体の変色が抑制される。そして、当該カプセルは使用感がよいという特徴も併せ持つ。当該カプセルが配合された組成物は、エラグ酸の変色を抑制することができるため、色調が安定であり、かつ使用感もよく、美白化粧品などとして用いる場合に特に有利である。

Claims (6)

  1. エラグ酸又はその誘導体、ゼラチン、及びキレート剤を含むカプセルを含んでなる皮膚外用組成物。
  2. 前記カプセルにおける、エラグ酸又はその誘導体とゼラチンの重量比が、1:0.01〜1:1000である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記カプセルを、組成物全体の0.1〜50重量%で含有する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記ゼラチンが、100g以上のゼリー強度を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)又はその塩である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. エラグ酸又はその誘導体を、ゼラチン、及びキレート剤を含むカプセルとして組成物に配合することを含む、エラグ酸又はその誘導体を含有する組成物の変色を抑制する方法。
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