JP2016150916A - 皮脂分泌抑制剤 - Google Patents

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俊裕 森
嘉寛 徳留
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嘉寛 徳留
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Abstract

【課題】皮膚における皮脂の分泌を抑制することができ、しかも生産性に優れる皮脂分泌抑制剤、化粧料および皮膚外用剤を提供すること。【解決手段】皮膚における皮脂の分泌を抑制する皮脂分泌抑制剤であって、有効成分として、皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物を含有することを特徴とする皮脂分泌抑制剤;皮膚における皮脂の分泌を抑制する化粧料であって、有効成分として、前記皮脂分泌抑制剤を含有することを特徴とする化粧料;ならびに皮膚における皮脂の分泌を抑制する皮膚外用剤であって、有効成分として、前記皮脂分泌抑制剤を含有することを特徴とする皮膚外用剤。【選択図】なし

Description

本発明は、皮脂分泌抑制剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、スキンケア、スカルプケアなどに有用な皮脂分泌抑制剤、化粧料および皮膚外用剤に関する。
皮脂は、外界からの刺激から皮膚を保護する保護作用、皮膚における水分の蒸散を防ぐ水分保持作用および皮膚における殺菌作用を有している。
しかし、皮膚における皮脂の過剰分泌は、ニキビ、皮膚のテカり、ベタつきなどの原因となるため、美容上好まれない傾向がある。また、皮膚における皮脂量は、皮膚における水分量と同様に、美容学上、肌質を決定する因子の1つである。したがって、皮膚における皮脂の分泌を適度に抑制する化粧料および皮膚外用剤が望まれている。
皮膚における皮脂の分泌を抑制する皮脂分泌抑制剤として、例えば、カロテノイドおよび/またはその誘導体を含有する皮脂分泌抑制剤が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
しかし、前記カロテノイドおよび/またはその誘導体は、難水溶性であることから、前記カロテノイドおよび/またはその誘導体には皮脂分泌抑制剤の製造時における取り扱い性に劣るという欠点がある。したがって、前記皮脂分泌抑制剤は、生産性に劣るという欠点がある。
特開2013−028572号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、皮膚における皮脂の分泌を効果的に抑制することができ、しかも生産性に優れる、皮脂分泌抑制剤、化粧料および皮膚外用剤を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨は、
(1)皮膚における皮脂の分泌を抑制する皮脂分泌抑制剤であって、有効成分として、皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物を含有することを特徴とする皮脂分泌抑制剤、
(2)前記化合物が、タンニン酸、クロロフィリン金属置換体、没食子酸エピガロカテキンおよびフィチン酸化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種である前記(1)に記載の皮脂分泌抑制剤、
(3)皮膚における皮脂の分泌を抑制する化粧料であって、有効成分として、前記(1)または(2)に記載の皮脂分泌抑制剤を含有することを特徴とする化粧料、ならびに
(4)皮膚における皮脂の分泌を抑制する皮膚外用剤であって、有効成分として、前記(1)または(2)に記載の皮脂分泌抑制剤を含有することを特徴とする皮膚外用剤
に関する。
本発明の皮脂分泌抑制剤、化粧料および皮膚外用剤は、皮膚における皮脂の分泌を抑制することができ、しかも生産性に優れるという優れた効果を奏する。
(a)は試験例1において、タンニン酸接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を示す図面代用写真、(b)は銅クロロフィリンナトリウム接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を示す図面代用写真、(c)は没食子酸エピガロカテキン接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を示す図面代用写真、(d)はフィチン酸接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を示す図面代用写真、(e)は培地接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を示す図面代用写真である。 試験例2において、被験試料の種類と、皮脂腺細胞分化抑制率との関係を調べた結果を示すグラフである。 試験例2において、被験試料の種類と、皮脂産生量との関係を調べた結果を示すグラフである。 試験例3において、被験試料濃度と分化細胞数との関係を調べた結果を示すグラフである。 試験例4において、被験試料濃度と、皮脂腺細胞分化抑制率との関係を調べた結果を示すグラフである。 試験例4において、被験試料濃度と、皮脂産生量との関係を調べた結果を示すグラフである。
1.皮脂分泌抑制剤
本発明の皮脂分泌抑制剤は、皮膚における皮脂の分泌を抑制する皮脂分泌抑制剤であって、有効成分として、皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物を含有することを特徴としている。
皮脂は、未分化の皮脂腺細胞が分化した成熟皮脂腺細胞から分泌される。本発明の皮脂分泌抑制剤は、有効成分として、皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物を含有するので、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌を抑制することができる。
従来の皮脂分泌抑制剤に用いられているカロテノイドおよび/またはその誘導体は、難水溶性物質であることから、製造時に取り扱いにくく、適用することができる製品形態が制限される。これに対し、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物は、一般的に水系溶媒中で、皮脂腺細胞分化抑制作用を示す。したがって、本発明の皮脂分泌抑制剤は、溶媒として取り扱いの容易な水系溶媒を用いることができるので、生産性に優れる。
本明細書において、「皮脂腺細胞分化抑制作用」は、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制する作用をいう。前記皮脂腺細胞分化抑制作用は、例えば、
(1) 式(I):
にしたがって算出された皮脂腺細胞分化抑制率を指標として用いる方法(以下、「評価法1」という)、
(2) 未分化の皮脂腺細胞の形状と、被験試料の存在下に未分化の皮脂腺細胞を培養することによって得られた細胞の形状との間の違いの有無を指標として用いる方法(以下、「評価法2」という)
などによって評価することができる。
前記評価法1において、対照細胞のトリグリセリドの産生量は、例えば、
(A−1)皮脂腺細胞を、皮脂腺細胞分化誘導用培地中、5体積%二酸化炭素雰囲気下に37℃で培養するステップ
(A−2)前記ステップ(A−1)で得られた培養物から細胞を回収するステップ、
(A−3)前記ステップ(A−2)で得られた細胞から脂質を抽出するステップ、および
(A−4)前記ステップ(A−3)で得られた脂質中のトリグリセリドを定量するステップ
を行なうことなどによって求めることができる。また、被験細胞のトリグリセリドの産生量は、例えば、
(B−1)皮脂腺細胞を、被験試料を含有する皮脂腺細胞分化誘導用培地中、5体積%二酸化炭素雰囲気下に37℃で培養するステップ
(B−2)前記ステップ(B−1)で得られた培養物から細胞を回収するステップ、
(B−3)前記ステップ(B−2)で得られた細胞から脂質を抽出するステップ、および
(B−4)前記ステップ(B−3)で得られた脂質中のトリグリセリドを定量するステップ
を行なうことなどによって求めることができる。成熟皮脂腺細胞は、トリグリセリドを産生している。一方、未分化の皮脂腺細胞は、トリグリセリドを産生していない。したがって、トリグリセリドの産生量によって、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化の有無を評価することができる。前記評価法1においては、皮脂腺細胞分化抑制率が、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上である場合、被験試料が皮脂腺細胞分化抑制作用を有することの指標となる。
前記評価法2において、細胞の形状は、例えば、光学顕微鏡などで観察することができる。成熟皮脂腺細胞は、細胞内に皮脂滴を有していることから、通常、丸みを帯び、球形状を有している。一方、未分化の皮脂腺細胞は、細胞内に皮脂滴を有しないことから、通常、細長い形状を有している。したがって、被験試料の存在下に未分化の皮脂腺細胞を培養したときに細胞の形状が、未分化の皮脂腺細胞と同様の細長い形状である場合、被験試料が皮脂腺細胞分化抑制作用を有することの指標となる。
前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物としては、例えば、タンニン酸、クロロフィリン金属置換体、没食子酸エピガロカテキン、フィチン酸化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本明細書において、「クロロフィリン金属置換体」とは、クロロフィリン中のマグネシウム原子が他の金属原子で置換された置換体をいう。前記クロロフィリン金属置換体としては、例えば、銅クロロフィリンナトリウム、銅クロロフィリンカリウムなどの銅クロロフィリンアルカリ金属塩;鉄クロロフィリンナトリウム、鉄クロロフィリンカリウムなどの鉄クロロフィリンアルカリ金属塩が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのクロロフィリン金属置換体のなかでは、高い皮脂腺細胞分化抑制作用を有し、しかも易水溶性であり、製造時における取り扱い性に優れることから、銅クロロフィリンナトリウムおよび銅クロロフィリンカリウムが好ましく、銅クロロフィリンナトリウムがより好ましい。
本明細書において、「フィチン酸化合物」とは、フィチン酸およびフィチン酸塩の総称をいう。前記「フィチン酸塩」は、前記フィチン酸の生理学的に許容される塩をいい、より具体的には、例えば、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌を抑制する性質を有するフィチン酸の塩をいう。前記フィチン酸塩としては、例えば、フィチン酸ナトリウム、フィチン酸カリウムなどのフィチン酸アルカリ金属塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのフィチン酸化合物のなかでは、高い皮脂腺細胞分化抑制作用を有し、しかも易水溶性であり、製造時における取り扱い性に優れることから、フィチン酸が好ましい。
前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物のなかでは、より低濃度で未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌を効果的に抑制することができ、しかも製造時における取り扱い性に優れることから、タンニン酸、クロロフィリン金属置換体、没食子酸エピガロカテキンおよびフィチン酸化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が好ましく、フィチン酸化合物がより好ましく、フィチン酸がさらに好ましい。
本発明の皮脂分泌抑制剤は、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物以外の物質を含まない剤型であってもよく、溶媒に前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物を混合した液剤の剤型であってもよい。前記溶媒としては、例えば、水、アルコール、アルコールの水溶液などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明の皮脂分泌抑制剤が前記液剤である場合、本発明の皮脂分泌抑制剤における前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量は、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の種類、皮脂分泌抑制剤の用途などによって異なるので、一概には決定することができないことから、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量は、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の種類、皮脂分泌抑制剤の用途などに応じて適宜設定することが好ましい。本発明の皮脂分泌抑制剤における前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量は、例えば、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物がタンニン酸である場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、皮脂分泌抑制剤の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。本発明の皮脂分泌抑制剤における前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量は、例えば、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物がクロロフィリン金属置換体である場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、皮脂分泌抑制剤の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。本発明の皮脂分泌抑制剤における前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量は、例えば、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物が没食子酸エピガロカテキンである場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、皮脂分泌抑制剤の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。本発明の皮脂分泌抑制剤における前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量は、例えば、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物がフィチン酸化合物である場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、皮脂分泌抑制剤の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
本発明の皮脂分泌抑制剤の適用箇所としては、例えば、顔の皮膚、頭皮、身体の皮膚などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明の皮脂分泌抑制剤を用いる場合、適用箇所との接触時の当該皮脂分泌抑制剤の使用量は、適用箇所の種類、皮脂分泌抑制剤の用途などに応じて異なるので一概には決定することができないことから、適用箇所の種類、皮脂分泌抑制剤の用途などに応じて適宜設定することが好ましい。
また、適用箇所への本発明の皮脂分泌抑制剤の投与方法は、適用箇所の種類、皮脂分泌抑制剤の用途などに応じて異なるので一概には決定することができないことから、適用箇所の種類、皮脂分泌抑制剤の用途などに応じて適宜選択することが好ましい。
本発明の皮脂分泌抑制剤には、必要により、例えば、前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物による前記皮脂腺細胞分化抑制作用を十分に発現するための助剤などがさらに配合されていてもよい。
本発明の皮脂分泌抑制剤は、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を効果的に抑制することができるため、例えば、皮膚における皮脂の分泌の抑制に好適に用いることができる。
2.化粧料
本発明の化粧料は、皮膚における皮脂の分泌を抑制する化粧料であって、有効成分として、前記皮脂分泌抑制剤を含有することを特徴としている。
本発明の化粧料は、有効成分として、前記皮脂分泌抑制剤を含有するので、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌を抑制することができる。また、本発明の化粧料に含まれる前記皮脂分泌抑制剤は、水系溶媒中で皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物を有効成分として含有している。したがって、本発明の化粧料は、溶媒として取り扱いの容易な水系溶媒を用いることができるので、生産性に優れる。
本発明の化粧料における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、前記皮脂分泌抑制剤に含まれる前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の種類、前記皮脂分泌抑制剤における前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量、化粧料の種類、化粧料の用途などによって異なるので、一概には決定することができないことから、前記皮脂分泌抑制剤に含まれる前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の種類、前記皮脂分泌抑制剤における前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量、化粧料の種類、化粧料の用途などに応じて適宜設定することが好ましい。前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物がタンニン酸である場合、通常、本発明の化粧料における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、タンニン酸の含有量に換算した場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、化粧料の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物がクロロフィリン金属置換体である場合、通常、本発明の化粧料における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、クロロフィリン金属置換体の含有量に換算した場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、化粧料の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物が没食子酸エピガロカテキンである場合、通常、本発明の化粧料における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、没食子酸エピガロカテキンの含有量に換算した場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、化粧料の保存安定性を十分に確保する観点から、から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物がフィチン酸化合物である場合、通常、本発明の化粧料における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、フィチン酸化合物の含有量に換算した場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、化粧料の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
本発明の化粧料には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、本発明の目的が阻害されない範囲内で、化粧料に配合されるその他の成分が配合されていてもよい。前記成分としては、例えば、保湿剤、着色剤、界面活性剤、防腐剤、殺菌剤、香料、精製水、油剤、アルコール、高分子化合物、pH調整剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、粉体、酸化防止剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。本発明の化粧料における前記成分の含有量は、当該成分の種類などによって異なるので、一概には決定することができないことから、前記成分の種類などに応じて適宜設定することが好ましい。なお、本発明の化粧料に前記成分が配合されている場合、当該化粧料に含まれる前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物は、本発明の目的を阻害しない範囲内で、当該成分と複合体を形成していてもよい。
本発明の化粧料としては、例えば、石鹸、洗顔料、ボディ洗浄料、化粧水(ローション)、美容液、パック・マスク、髭剃り剤、サンケア剤、ハンドケア剤などのスキンケア化粧料;シャンプー、リンス、育毛剤、スカルプ剤などのスカルプケア化粧料;白粉、ファンデーション、頬紅などのメーキャップ化粧料;香水、コロンなどの芳香化粧料などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。また、本発明の化粧料の剤型としては、例えば、液状、乳液状、クリーム状、ジェル状、ワックス状、軟膏、粉状、固形粉末状、固形状、エアゾールなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。本発明の化粧料は、当該化粧料の種類に応じた方法で使用することができる。
以上説明したように、本発明の化粧料は、皮膚における皮脂の分泌を抑制することができ、しかも生産性に優れることから、スキンケア、スカルプケアなどに有用な化粧料として好適に使用することができる。
3.皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、前記したように、皮膚における皮脂の分泌を抑制する皮膚外用剤であって、有効成分として、前記皮脂分泌抑制剤を含有することを特徴としている。なお、本明細書において、「皮膚外用剤」とは、皮膚に適用される医薬部外品および医薬品をいう。
本発明の皮膚外用剤は、有効成分として、前記皮脂分泌抑制剤を含有するので、本発明の化粧料と同様に、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌を抑制することができ、しかも生産性に優れるという優れた効果を奏する。
本発明の皮膚外用剤における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、前記皮脂分泌抑制剤に含まれる前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の種類、前記皮脂分泌抑制剤における前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量、皮膚外用剤の種類、皮膚外用剤の用途などによって異なるので、一概には決定することができないことから、前記皮脂分泌抑制剤に含まれる前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の種類、前記皮脂分泌抑制剤における前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物の含有量、皮膚外用剤の種類、皮膚外用剤の用途などに応じて適宜設定することが好ましい。前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物がタンニン酸である場合、通常、本発明の皮膚外用剤における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、タンニン酸の含有量に換算した場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、皮膚外用剤の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物がクロロフィリン金属置換体である場合、通常、本発明の皮膚外用剤における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、クロロフィリン金属置換体の含有量に換算した場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、皮膚外用剤の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物が没食子酸エピガロカテキンである場合、通常、本発明の皮膚外用剤における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、没食子酸エピガロカテキンの含有量に換算した場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、皮膚外用剤の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物がフィチン酸化合物である場合、通常、本発明の皮膚外用剤における前記皮脂分泌抑制剤の含有量は、フィチン酸化合物の含有量に換算した場合、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制して皮膚における皮脂の分泌をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、皮膚外用剤の保存安定性を十分に確保する観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
本発明の皮膚外用剤には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、医薬部外品または医薬品に配合されるその他の成分が配合されていてもよい。前記成分としては、例えば、保湿剤、着色剤、界面活性剤、殺菌剤、安定化剤、防腐剤、防腐剤、粘度調整剤、pH調整剤、香料、精製水、油剤、アルコール、高分子、pH調整剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、粉体、酸化防止剤などが挙げられる。本発明の皮膚外用剤中における前記成分の含有量は、当該成分の種類などによって異なるので、一概には決定することができないことから、前記成分の種類などに応じて適宜設定することが好ましい。なお、本発明の皮膚外用剤に前記成分が配合されている場合、当該皮膚外用剤に含まれる前記皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物は、本発明の目的を阻害しない範囲内で、当該成分と複合体を形成していてもよい。
本発明の皮膚外用剤としては、例えば、ローション剤、乳剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏、硬膏、ハップ剤、エアゾール剤、スティック、パウダー剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。また、前記皮膚外用剤の剤型としては、例えば、液状、乳液状、ゲル状、クリーム状、ワックス状、軟膏、粉状、固形状などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。本発明の皮膚外用剤は、当該皮膚外用剤の種類に応じた方法で使用することができる。
以上説明したように、本発明の皮膚外用剤は、皮膚における皮脂の分泌を抑制することができ、しかも生産性に優れることから、スキンケア、スカルプケアなどに有用な皮膚外用剤として好適に使用することができる。
つぎに、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
皮脂分泌抑制剤の被験試料として、タンニン酸を、当該タンニン酸の濃度が0.2mMとなるように、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕に添加し、被験試料含有培地を得た。
実施例2
皮脂分泌抑制剤の被験試料として、クロロフィリン金属置換体である銅クロロフィリンナトリウムを、当該銅クロロフィリンナトリウムの濃度が0.2mMとなるように、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕に添加し、被験試料含有培地を得た。
実施例3
皮脂分泌抑制剤の被験試料として、没食子酸エピガロカテキンを、当該没食子酸エピガロカテキンの濃度が0.2mMとなるように、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕に添加し、被験試料含有培地を得た。
実施例4
皮脂分泌抑制剤の被験試料として、フィチン酸化合物であるフィチン酸を、当該フィチン酸の濃度が0.2mMとなるように、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕に添加し、被験試料含有培地を得た。
試験例1
(1)細胞培養物の調製
正常ハムスター皮脂腺細胞1.0×10細胞を、皮脂腺細胞増殖用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BG培地〕0.5mLが入った24ウェルプレートの各ウェルに播種し、5体積%二酸化炭素雰囲気下に37℃で5日間培養した。
つぎに、各ウェル中の液体成分を実施例1で得られた被験試料含有培地に交換した。その後、前記正常ハムスター皮脂腺細胞を、5体積%二酸化炭素雰囲気下に37℃で10日間培養し、被験細胞の培養物を得た。なお、培養期間中、各ウェル中の液体成分を、2日毎に、実施例1で得られた被験試料含有培地に交換した。
また、前記において、実施例1で得られた被験試料含有培地を用いる代わりに、実施例2で得られた被験試料含有培地、実施例3で得られた被験試料含有培地または実施例4で得られた被験試料含有培地を用いたことを除き、前記と同様の操作を行ない、被験細胞の培養物を得た。
なお、対照として、前記において、実施例1で得られた被験試料含有培地を用いる代わりに、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕を用いたことを除き、前記と同様の操作を行ない、対照細胞の培養物を得た。
試験例1において、タンニン酸接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を図1(a)、銅クロロフィリンナトリウム接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を図1(b)、没食子酸エピガロカテキン接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を図1(c)、フィチン酸接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を図1(d)、培地接触後の皮脂腺細胞の形態を観察した結果を図1(e)に示す。図中、スケールバーは、200μmを示す。
図1(a)〜(d)に示された結果から、タンニン酸、銅クロロフィリンナトリウム、没食子酸エピガロカテキンまたはフィチン酸を含有する皮脂腺細胞分化誘導用培地中で未分化の皮脂腺細胞を培養した場合、細胞が細長い形状を有していることがわかる。これに対し、図1(e)に示された結果から、皮脂腺細胞分化誘導用培地中で未分化の皮脂腺細胞を培養した場合、細胞が丸い形状を有していることがわかる。したがって、これらの結果から、タンニン酸、銅クロロフィリンナトリウムなどのクロロフィリン金属置換体、フィチン酸などのフィチン酸化合物および没食子酸エピガロカテキンによれば、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制することができることがわかる。
比較例1
被験試料として、α−グルコシルルチンを、当該α−グルコシルルチンの濃度が0.2mMとなるように、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕に添加し、被験試料含有培地を得た。
比較例2
被験試料として、グルコン酸銅(II)を、当該グルコン酸銅(II)の濃度が0.2mMとなるように、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕に添加し、被験試料含有培地を得た。
試験例2
(1)細胞培養物の調製
正常ハムスター皮脂腺細胞1.0×10細胞を、皮脂腺細胞増殖用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BG培地〕0.5mLが入った24ウェルプレートの各ウェルに播種し、5体積%二酸化炭素雰囲気下に37℃で120時間(5日間)培養した。
つぎに、各ウェル中の液体成分を実施例1で得られた被験試料含有培地に交換した後、前記正常ハムスター皮脂腺細胞を、5体積%二酸化炭素雰囲気下に37℃で10日間培養し、被験細胞の培養物を得た。なお、培養期間中、各ウェル中の液体成分を、2日毎に、実施例1で得られた被験試料含有培地に交換した。
また、前記において、実施例1で得られた被験試料含有培地を用いる代わりに、実施例2で得られた被験試料含有培地、実施例3で得られた被験試料含有培地、比較例1で得られた被験試料含有培地または比較例2で得られた被験試料含有培地を用いたことを除き、前記と同様の操作を行ない、被験細胞の培養物を得た。
なお、対照として、前記において、実施例1で得られた被験試料含有培地を用いる代わりに、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕を用いたことを除き、前記と同様の操作を行ない、対照細胞の培養物を得た。
(2)脂質産生量の定量
前記(1)で得られた培養物から細胞を回収した後、クロロホルム−メタノール−水混合溶液〔クロロホルム/メタノール/水(体積比)=1/2/0.8〕に添加し、細胞懸濁液を得た。超音波ホモジナイザー〔ブランソン(BRANSON)製、商品名:Sonifier model 250A−Advanced〕を用いて前記細胞懸濁液中の当該細胞を破砕して細胞破砕物を得た。つぎに、前記細胞破砕物にクロロホルム/メタノール/水(体積比)が2/2/1.8となるようにクロロホルム−メタノール混合溶液〔クロロホルム/メタノール(体積比)=1/1〕を添加し、クロロホルム層を回収した。得られたクロロホルム層を窒素ガスで乾固させることによって脂質を抽出した。
得られた抽出物をクロロホルム−メタノール混合溶液〔クロロホルム/メタノール(体積比)=2/1〕100μLに溶解させ、試料を得た。得られた試料を、高性能薄層クロマトグラフィープレート(以下、「HPTLCプレート」という)に展着させ、展開溶媒〔ヘキサン/エチルエーテル/酢酸(体積比)=80/20/1〕で展開し、トリグリセリド、遊離脂肪酸およびコレステロールを分離した。
その後、10質量%硫酸銅水溶液をHPTLCプレートに均一に噴霧した。つぎに、前記HPTLCプレートを200℃に加熱することにより、前記HPTLCプレート上の脂質を発色させた。得られたトリグリセリド、遊離脂肪酸およびコレステロールそれぞれに対応するスポットの濃度および面積を化学発光画像解析システム〔富士フィルム(株)製、商品名:ルミノイメージアナライザシステムLAS−1000〕で解析した。つぎに、得られた解析結果と、既知量のトリグリセリド、既知量の遊離脂肪酸および既知量のコレステロールそれぞれの標準品の混合標準溶液を用いて作成された検量線とに基づき、トリグリセリド、遊離脂肪酸およびコレステロールそれぞれの量(質量)を算出することにより、被験細胞のトリグリセリドの産生量、被験細胞の遊離脂肪酸の産生量、被験細胞のコレステロールの産生量、対照細胞のトリグリセリドの産生量、対照細胞の遊離脂肪酸の産生量および対照細胞のコレステロールの産生量を求めた。被験細胞のトリグリセリドの産生量、被験細胞の遊離脂肪酸の産生量および被験細胞のコレステロールの産生量の合計を算出することにより、被験細胞の皮脂産生量を求めた。さらに、対照細胞のトリグリセリドの産生量、対照細胞の遊離脂肪酸の産生量および対照細胞のコレステロールの産生量の合計を算出することにより、対照細胞の皮脂産生量を求めた。
トリグリセリドの産生は、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化が起こっていることの指標である。そこで、対照細胞のトリグリセリドの産生量と、被験試料を接触させた被験細胞のトリグリセリドの産生量とを用い、前記式(I)にしたがって、皮脂腺細胞分化抑制率を求め、被験試料による皮脂腺細胞分化抑制作用を評価した。
試験例2において、被験試料の種類と、皮脂腺細胞分化抑制率との関係を調べた結果を図2に示す。図中、レーン1は被験物質としてタンニン酸を含有する被験試料含有培地を用いたときの皮脂腺細胞分化抑制率、レーン2は被験試料として銅クロロフィリンナトリウムを含有する被験試料含有培地を用いたときの皮脂腺細胞分化抑制率、レーン3は被験試料としてフィチン酸を含有する被験試料含有培地を用いたときの皮脂腺細胞分化抑制率、レーン4は被験試料として没食子酸エピガロカテキンを含有する被験試料含有培地を用いたときの皮脂腺細胞分化抑制率、レーン5は被験試料としてα−グルコシルルチンを含有する被験試料含有培地を用いたときの皮脂腺細胞分化抑制率、レーン6は被験試料としてグルコン酸銅(II)を含有する被験試料含有培地を用いたときの皮脂腺細胞分化抑制率、レーン7は被験試料として皮脂腺細胞分化誘導用培地を用いたときの皮脂腺細胞分化抑制率を示す。
図2に示された結果から、α−グルコシルルチン(比較例1、図中、レーン5参照)およびグルコン酸銅(II)(比較例2、図中、レーン6参照)それぞれによる皮脂腺細胞分化抑制率と比べ、タンニン酸(実施例1、図中、レーン1参照)、銅クロロフィリンナトリウム(実施例2、図中、レーン2参照)、フィチン酸(実施例3、図中、レーン3参照)および没食子酸エピガロカテキン(実施例4、図中、レーン4参照)それぞれによる皮脂腺細胞分化抑制率は、顕著に高いことがわかる。したがって、これらの結果から、タンニン酸、銅クロロフィリンナトリウムなどのクロロフィリン金属置換体、フィチン酸などのフィチン酸化合物および没食子酸エピガロカテキンは、高い皮脂腺細胞分化抑制作用を有することがわかる。
また、試験例2において、被験試料の種類と、皮脂産生量との関係を調べた結果を図3に示す。図中、レーン1はタンニン酸の接触後の被験細胞の皮脂産生量、レーン2は銅クロロフィリンナトリウムの接触後の被験細胞の皮脂産生量、レーン3はフィチン酸の接触後の被験細胞の皮脂産生量、レーン4は没食子酸エピガロカテキンの接触後の被験細胞の皮脂産生量、レーン5はα−グルコシルルチンの接触後の被験細胞の皮脂産生量、レーン6はグルコン酸銅(II)の接触後の被験細胞の皮脂産生量、レーン7は対照細胞の皮脂産生量を示す。また、図中、黒色バーはトリグリセリドの産生量、白色バーは遊離脂肪酸の産生量、ハッチが付されたバーはコレステロールの産生量を示す。
図3に示された結果から、α−グルコシルルチン(比較例1、図中、レーン5参照)およびグルコン酸銅(II)(比較例2、図中、レーン6参照)それぞれの接触後の被験細胞の皮脂産生量と比べ、タンニン酸(実施例1、図中、レーン1参照)、銅クロロフィリンナトリウム(実施例2、図中、レーン2参照)、フィチン酸(実施例3、図中、レーン3参照)および没食子酸エピガロカテキン(実施例4、図中、レーン4参照)それぞれの接触後の被験細胞の皮脂産生量は、顕著に低いことがわかる。これらの結果から、皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物であるタンニン酸、銅クロロフィリンナトリウムなどのクロロフィリン金属置換体、フィチン酸などのフィチン酸化合物および没食子酸エピガロカテキンによれば、成熟皮脂腺細胞による皮脂の分泌を効果的に抑制することができることがわかる。また、これらの結果から、タンニン酸、銅クロロフィリンナトリウムなどのクロロフィリン金属置換体、フィチン酸などのフィチン酸化合物および没食子酸エピガロカテキンそれぞれが有する皮脂腺細胞分化抑制作用と、脂質の分泌の抑制とが関連していることが示唆される。
実施例5〜8
皮脂分泌抑制剤の被験試料として、フィチン酸化合物であるフィチン酸を、当該フィチン酸の濃度が0.005mM(実施例5)、0.01mM(実施例6)、0.05mM(実施例7)または0.1mM(実施例8)となるように、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕に添加し、被験試料含有培地を得た。
試験例3
試験例1において、実施例1で得られた被験試料含有培地を用いる代わりに、実施例5〜8で得られた被験試料含有培地を用いたことを除き、試験例2と同様の操作を行ない、被験細胞の培養物を得た。
なお、対照として、前記において、実施例5〜8で得られた被験試料含有培地を用いる代わりに、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕を用いたことを除き、前記と同様の操作を行ない、対照細胞の培養物を得た。
つぎに、被験細胞の培養物および対照細胞の培養物それぞれを位相差顕微鏡で観察し、分化細胞(成熟皮脂腺細胞)の数を求めた。
試験例3において、被験試料濃度と分化細胞数との関係を調べた結果を図4に示す。図中、レーン1は被験試料濃度が0の場合(対照)の分化細胞数、レーン2は被験試料濃度が0.005の場合(実施例5)の分化細胞数、レーン3は被験試料濃度が0.01の場合(実施例6)の分化細胞数、レーン4は被験試料濃度が0.05の場合(実施例7)の分化細胞数、レーン5は被験試料濃度が0.1の場合(実施例8)の分化細胞数を示す。
図4に示された結果から、被験試料であるフィチン酸の濃度が高いほど、分化細胞数が低いことがわかる。なお、前記において、被験試料としてフィチン酸を含有する被験試料含有培地を用いる代わりに、被験試料としてタンニン酸、銅クロロフィリンナトリウムなどのクロロフィリン金属置換体、フィチン酸以外のフィチン酸化合物または没食子酸エピガロカテキンを含有する被験試料含有培地を用いたことを除き、前記と同様の操作を行ない、分化細胞数を求めたところ、被験試料としてフィチン酸を含有する被験試料含有培地を用いた場合と同様の傾向が見られる。
試験例4
試験例2において、実施例1で得られた被験試料含有培地を用いる代わりに、実施例5〜8で得られた被験試料含有培地を用いたことを除き、試験例2と同様の操作を行ない、皮脂腺細胞分化抑制率および皮脂産生量を求めた。
なお、対照として、前記において、実施例5〜8で得られた被験試料含有培地を用いる代わりに、皮脂腺細胞分化誘導用培地〔倉敷紡績(株)製、商品名:HuMedia−BD培地〕を用いたことを除き、前記と同様の操作を行ない、皮脂腺細胞分化抑制率および皮脂産生量を求めた。
試験例4において、被験試料濃度と、皮脂腺細胞分化抑制率との関係を調べた結果を図5に示す。図中、レーン1は被験試料濃度が0の場合(対照)の皮脂腺細胞分化抑制率、レーン2は被験試料濃度が0.005の場合(実施例5)の皮脂腺細胞分化抑制率、レーン3は被験試料濃度が0.01の場合(実施例6)の皮脂腺細胞分化抑制率、レーン4は被験試料濃度が0.05の場合(実施例7)の皮脂腺細胞分化抑制率、レーン5は被験試料濃度が0.1の場合(実施例8)の皮脂腺細胞分化抑制率を示す。
また、試験例4において、被験試料濃度と、皮脂産生量との関係を調べた結果を図6に示す。図中、レーン1は被験試料濃度が0の場合(対照)の皮脂産生量、レーン2は被験試料濃度が0.005の場合(実施例5)の皮脂産生量、レーン3は被験試料濃度が0.01の場合(実施例6)の皮脂産生量、レーン4は被験試料濃度が0.05の場合(実施例7)の皮脂産生量、レーン5は被験試料濃度が0.1の場合(実施例8)の皮脂産生量を示す。また、図中、黒色バーはトリグリセリドの産生量、白色バーは遊離脂肪酸の産生量、ハッチが付されたバーはコレステロールの産生量を示す。
図5に示された結果から、被験試料であるフィチン酸の濃度が高いほど、皮脂腺細胞分化抑制率が高いことがわかる。また、図6に示された結果から、被験試料であるフィチン酸の濃度が高いほど、皮脂産生量が低いことがわかる。なお、前記において、被験試料としてフィチン酸を含有する被験試料含有培地を用いる代わりに、被験試料としてタンニン酸、銅クロロフィリンナトリウムなどのクロロフィリン金属置換体、フィチン酸以外のフィチン酸化合物または没食子酸エピガロカテキンを含有する被験試料含有培地を用いたことを除き、前記と同様の操作を行ない、皮脂腺細胞分化抑制率および皮脂産生量を求めたところ、被験試料としてフィチン酸を含有する被験試料含有培地を用いた場合と同様の傾向が見られる。
以上説明したように、皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物、好ましくはタンニン酸、クロロフィリン金属置換体、没食子酸エピガロカテキンおよびフィチン酸化合物は、未分化の皮脂腺細胞から成熟皮脂腺細胞への分化を抑制することによって皮膚における脂質の分泌を抑制することができることがわかる。したがって、皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物、好ましくはタンニン酸、クロロフィリン金属置換体、没食子酸エピガロカテキンおよびフィチン酸化合物は、皮膚における脂質の分泌を抑制する皮脂分泌抑制剤、化粧料および皮膚外用剤の有効成分として有用であることがわかる。
(処方例)
以下、本発明に係る化粧料および皮膚外用剤の処方例を示す。なお、原料名中のカッコ内の「E.O.」はオキシエチレン基、「P.O.」はオキシプロピレン基を示す。また、「E.O.」の前に記載されている数字はオキシエチレン基の付加モル数、「P.O.」の前に記載されている数字はオキシプロピレン基の付加モル数を示す。
(処方例1:スキンケア化粧料(化粧水))
下記原料を下記組成となるように混合し、スキンケア化粧料として用いられる化粧水とした。
フィチン酸 0.10質量%
グリセリン 3.0質量%
1,3−ブチレングリコール 5.0質量%
エタノール 7.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.) 0.3質量%
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1質量%
水酸化カリウム 0.06質量%
グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル 0.20質量%
香料 0.02質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
(処方例2:スキンケア化粧料(乳液))
下記原料を下記組成となるように混合し、スキンケア化粧料として用いられる乳液とした。
フィチン酸 0.5質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 3.0質量%
イソノナン酸イソトリデシル 3.0質量%
ミネラルオイル 2.5質量%
ホホバ油 1.0質量%
1,3−ブチレングリコール 7.5質量%
グリセリン 2.5質量%
ポリエチレングリコール4000 1.0質量%
エタノール 5.0質量%
ポリオキシエチレンモノステアリン酸ソルビタン(20E.O.)
1.5質量%
親油型モノステアリン酸グリセリル 0.5質量%
ステアリン酸 1.0質量%
キサンタンガム 0.02質量%
カルボキシルビニルポリマー 0.3質量%
水酸化カリウム 0.42質量%
エデト酸二ナトリウム 0.1質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
1,2−オクタンジオール 0.1質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
(処方例3:スキンケア剤(薬用モイスチャークリーム))
下記原料を下記組成となるように混合し、医薬部外品のスキンケア剤として用いられる薬用モイスチャークリームとした。
フィチン酸 0.2質量%
サリチル酸 0.1質量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.05質量%
ワセリン 7.5質量%
スクラワン 1.5質量%
マイクロクリスタリンワックス 0.5質量%
ベヘニルアルコール 1.0質量%
ステアリルアルコール 2.5質量%
ジメチコン 2.0質量%
ステアリン酸 0.5質量%
酢酸トコフェロール 0.1質量%
グリセリン 8.0質量%
マルチトール 4.0質量%
ポリオキシエチレンモノステアリン酸ソルビタン(20E.O.)
2.0質量%
親油型モノステアリン酸グリセリル 3.0質量%
パラオキシ安息香酸エステル 0.2質量%
エデト酸二ナトリウム 0.1質量%
水酸化カリウム 0.12質量%
香料 適量
精製水 残部
合計 100.0質量%
(処方例4:スカルプ化粧料(頭皮用エモリエントローション))
下記原料を下記組成となるように混合し、スカルプ化粧料として用いられる頭皮用エモリエントローションとした。
フィチン酸 0.05質量%
グリセリン 5.0質量%
ジプロピレングリコール 10.0質量%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.75質量%
ヒアルロン酸 0.1質量%
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル
(30E.O.、6P.O.) 0.3質量%
オリーブ油 0.1質量%
エタノール 30.0質量%
ヒドロキシエタンジホスホン酸液 0.1質量%
水酸化カリウム 0.03質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
(処方例5:スカルプケア剤(育毛トニック))
下記組成からなる原液と、下記組成からなる噴射剤とを質量比(原液/噴射剤)が85/15となるように容器に充填し、医薬部外品のスカルプケア剤として用いられる育毛トニックとした。
〔原液〕
フィチン酸 0.1質量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1質量%
ニコチン酸アミド 0.1質量%
D−パンテノール 0.2質量%
メントール 0.5質量%
エタノール 60.0質量%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.) 0.4質量%
酢酸トコフェロール 0.1質量%
水酸化カリウム 0.06質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
〔噴射剤〕
DME/LPG(80/20) 100.0質量%
(処方例6:スカルプケア剤(薬用シャンプー))
下記原料を下記組成となるように混合し、医薬部外品のスカルプケア剤として用いられる薬用シャンプーとした。
フィチン酸 0.01質量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1質量%
ラウリン酸アミドプロピルベタイン液(30質量%) 10.0質量%
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(2E.O)
10.0質量%
ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド 3.0質量%
塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕
ヒドロキシエチルセルロース 0.5質量%
塩化ナトリウム 0.03質量%
安息香酸ナトリウム 0.3質量%
フェノキシエタノール 0.3質量%
エタノール 5.0質量%
精製水 残部
合計 100.0質量%
また、処方例1〜6において、フィチン酸を用いる代わりに、フィチン酸以外のフィチン酸化合物、タンニン酸、クロロフィリン金属置換体または没食子酸エピガロカテキンを用いることを除き、処方例1〜6に示された組成と同様の組成となるように各原料を混合することにより、化粧水、乳液、薬用エモリエントクリーム、頭皮エモリエントローション、育毛トニックおよび、薬用シャンプーを得ることができる。
これらの化粧料および皮膚外用剤について、使用時および未使用時それぞれの皮脂の量を測定することにより、化粧料および皮膚外用剤を用いることによって皮膚における皮脂の分泌が抑制されていることが確認される。

Claims (4)

  1. 皮膚における皮脂の分泌を抑制する皮脂分泌抑制剤であって、有効成分として、皮脂腺細胞分化抑制作用を有する化合物を含有することを特徴とする皮脂分泌抑制剤。
  2. 前記化合物が、タンニン酸、クロロフィリン金属置換体、没食子酸エピガロカテキンおよびフィチン酸化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の皮脂分泌抑制剤。
  3. 皮膚における皮脂の分泌を抑制する化粧料であって、有効成分として、請求項1または2に記載の皮脂分泌抑制剤を含有することを特徴とする化粧料。
  4. 皮膚における皮脂の分泌を抑制する皮膚外用剤であって、有効成分として、請求項1または2に記載の皮脂分泌抑制剤を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
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