JP6716440B2 - 自動車用電子制御装置及び自動車用電子制御装置のリセット方法 - Google Patents

自動車用電子制御装置及び自動車用電子制御装置のリセット方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車に搭載される制御機器の制御処理を行う第1処理手段と、前記第1処理手段の監視機能を備えた第2処理手段とを含む自動車用電子制御装置において、前記第2処理手段によって前記第1処理手段をリセットする技術に関する。
特許文献1には、メインコントローラとサブコントローラとを有し、メインコントローラは、サブコントローラで使用している制御プログラムのバージョン情報を取得し、取得したバージョン情報とROMに記憶されている制御プログラムのバージョン情報とを比較し、ROMに記憶されている制御プログラムの方が新しいバージョンであるときは、サブコントローラに対して新しい制御プログラムをダウンロードする、電子機器が開示されている。
特開2003−241924号公報
自動車用電子制御装置は、自動車に搭載される制御機器の制御処理を行う第1処理手段(メインマイコン)と、前記第1処理手段の動作に異常が生じたときに前記第1処理手段にリセット要求信号を出力する第2処理手段(サブマイコン)と、を含んで構成される場合がある。
上記構成の自動車用電子制御装置において、例えば、誤ったバージョンのプログラムが第1処理手段に書き込まれた場合、係るバージョンの誤りによって第2処理手段が第1処理手段の動作異常を判定し、第1処理手段にリセット要求信号を出力するようになることがあった。
このように、第2処理手段が第1処理手段にリセット要求信号を出力する状態では、第1処理手段が動作できず、プログラムの書き換えも不能になり、結果として、当該電子制御装置が使用できなくなるという問題が生じる。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、第2処理手段(サブマイコン)による第1処理手段(メインマイコン)の監視機能を任意にオフできるようにして、第1処理手段のプログラム書き換えなどを可能にできる、自動車用電子制御装置及び自動車用電子制御装置のリセット方法を提供することを目的とする。
そのため、本願発明に係る自動車用電子制御装置は、その一態様において、自動車に搭載される制御機器の制御処理を行う第1処理手段と、前記第1処理手段の動作に異常が生じたときに前記第1処理手段にリセット要求信号を出力する第2処理手段と、を含み、前記第1処理手段は、センサ信号を入力する第1入力手段を備え、前記第1入力手段が入力した前記センサ信号に基づき前記制御機器の制御処理を行い、前記第2処理手段は、前記第1入力手段が入力する前記センサ信号を入力する第2入力手段を備え、前記第2入力手段が入力した前記センサ信号が既定信号であるとき、前記リセット要求信号の出力を停止する。
また、本願発明に係る自動車用電子制御装置のリセット方法は、その一態様において、前記自動車用電子制御装置は、自動車に搭載される制御機器の制御処理を行う第1処理手段と、前記第1処理手段の動作に異常が生じたときに前記第1処理手段にリセット要求信号を出力する第2処理手段と、を含み、前記第1処理手段は、センサ信号を入力する第1入力手段を備え、前記第1入力手段が入力した前記センサ信号に基づき前記制御機器の制御処理を行い、前記第2処理手段は、前記第1入力手段が入力する前記センサ信号を入力する第2入力手段を備え、前記第2処理手段は、前記第1処理手段の異常の有無を検出するステップと、前記第2入力手段が入力する前記センサ信号が既定信号であるか否かを検出するステップと、前記第1処理手段の異常を検出し、前記センサ信号が前記既定信号でないときに前記第1処理手段にリセット要求信号を出力するステップと、前記第1処理手段の異常を検出し、前記センサ信号が前記既定信号であるときに前記第1処理手段への前記リセット要求信号の出力を停止するステップと、を実施する。
上記発明によると、第2処理手段の第2入力手段が入力するセンサ信号を操作することで第1処理手段へのリセット要求信号の出力を停止でき、例えば、誤ったバージョンのプログラムが第1処理手段に書き込まれた場合にプログラムの書き換えを可能にして電子制御装置の使用を継続できるようになる。
本発明の実施形態における自動車用電子制御装置のブロック図である。 本発明の実施形態における自動車用電子制御装置に監視オフツールを接続した状態のブロック図である。 本発明の実施形態における油温センサの出力特性を示す図である。 本発明の実施形態における回転センサの出力特性を示す図である。 本発明の実施形態におけるリセット要求信号の出力停止処理を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る自動車用電子制御装置の一態様を示す構成図である。
図1の自動車用電子制御装置100は、自動車200に搭載されるエンジンや自動変速機などの制御機器300を制御する装置であり、メインマイコン(第1処理手段)110とサブマイコン(第2処理手段)120とを含んで構成される。
メインマイコン110は、メモリに格納されるプログラムに従って制御機器300の制御処理を実施し、制御機器300に操作信号を出力する制御部111、制御機器300の制御情報を出力する各種センサからの信号を読み込むためのA/D変換部112及びタイマ処理部113、サブマイコン120が出力するリセット要求信号を入力するリセット端子114などを備える。
サブマイコン120は、制御機器300の制御情報を出力する各種センサからの信号を読み込むためのA/D変換部122及びタイマ処理部123、メインマイコン110の動作を監視する監視部124、監視部124がメインマイコン110の動作異常を検知したときにメインマイコン110のリセット端子114にリセット要求信号を出力するリセット出力部125、A/D変換部122及びタイマ処理部123を介して読み込んだ信号に基づきリセット要求信号の出力を停止させるリセット出力停止部126などを備える。
A/D変換部(入力手段)112,122には、制御情報に応じて電圧レベルが異なるアナログ信号を出力するセンサの信号が入力され、制御情報を示す電圧値のデータを出力する。制御機器300が、例えば油圧式の自動変速機である場合、A/D変換部112,122にアナログ信号を出力するセンサ310は、自動変速機の作動油(ATF)の温度に応じた電圧信号を出力する油温センサなどである。
また、タイマ処理部(入力手段)113,123には、制御情報に応じて周波数が異なるパルス信号を出力するセンサの信号が入力され、制御情報を示す周波数のデータを出力する。制御機器300が、例えば油圧式の自動変速機である場合、タイマ処理部113,123にパルス信号を出力するセンサ320は、自動変速機の回転部の回転に応じてパルスを発する回転センサなどである。
上記自動車用電子制御装置において、例えば誤ったバージョンのプログラムがメインマイコン110に書き込まれた場合に、サブマイコン120の監視部124がバージョンの不一致をメインマイコン110の動作異常として誤検知し、リセット出力部125がリセット要求信号をメインマイコン110に出力する場合がある。
このようにして、メインマイコン110にリセット要求信号が出力される場合、メインマイコン110が動作せず、プログラムの書き換えもできない状態になる。
係るメインマイコン110の動作停止状態になった場合、プログラムの書き換えを行う作業者は、図2に示すように、センサ310,320に代えて、センサ310,320の出力信号と区別できる既定信号を出力する監視オフツール400を自動車用電子制御装置100に接続する。
監視オフツール400は、センサ310に代えて既定電圧の信号を出力する定電圧回路401や、センサ320に代えて既定周波数のパルス信号を出力するパルス発生器402を含んで構成される。
サブマイコン120のリセット出力停止部126は、外部から既定入力を受けたときに(入力した制御情報信号が既定値であるときに)メインマイコン110へのリセット要求信号の出力を停止するよう構成されていて、監視オフツール400は、リセット出力停止部126がリセット要求信号の出力を停止することになる既定信号をサブマイコン120に出力する。
つまり、監視オフツール400が自動車用電子制御装置100に接続され、サブマイコン120が既定入力を受けると、サブマイコン120は、メインマイコン110へのリセット要求信号の出力を停止する。これにより、メインマイコン110が動作状態に復活してプログラムの書き換えが可能な状態になり、作業者は、プログラム書き換え作業を実施して、メインマイコン110のメモリに格納されている誤ったバージョンのプログラムを正規のバージョンのプログラムに書き換えることができる。
監視オフツール400は、例えば図3及び図4に示すような既定範囲内の信号を出力する。
監視オフツール400が、油温センサ310の出力に代わる既定信号を出力する場合、図3に示すように、油温センサ310の正常出力範囲に含まれず、かつ、油温センサ310の信号出力経路が天絡又は地絡したときの出力範囲に含まれない出力を、既定信号(疑似油温信号)として出力する。
なお、図3に示す油温センサ310の出力特性の一例では、−300℃〜+300℃の範囲に相当する信号域が正常出力範囲であり、−340℃〜−350℃の範囲に相当する信号域が天絡状態での出力範囲で、+300℃〜+350℃の範囲に相当する信号域が地絡状態での出力範囲である。
油温センサ310が図3に示すような出力特性である場合、監視オフツール400は、油温センサ310の出力に代わる既定信号として、正常出力範囲、天絡状態での出力範囲、及び、地絡状態での出力範囲のいずれにも含まれない−300℃〜−340℃の範囲に相当する電圧信号、つまり、油温センサ310の出力信号の可変範囲を外れた値の信号を出力する。そして、サブマイコン120のリセット出力停止部126は、−300℃〜−340℃の範囲の信号を油温信号として入力したときに、換言すれば、油温信号がリセット要求信号の出力停止条件を満たしたときに、メインマイコン110へのリセット要求信号の出力を停止するよう構成される。
また、監視オフツール400が、回転センサ320の出力(パルス信号)に代わる既定信号を出力する場合、図4に示すように、回転センサ320の正常出力範囲に含まれず、かつ、回転センサ320の信号出力経路が断線、天絡又は地絡したときの出力範囲に含まれない出力を、既定信号(疑似回転信号)として出力する。
なお、図4に示す回転センサ320の出力特性の一例では、0rpm〜10000rpmの範囲に相当する信号域が正常出力範囲であり、0rpmを下回る範囲に相当する信号域が断線、天絡又は地絡したときの出力範囲である。
回転センサ320が図4に示すような出力特性である場合、監視オフツール400は、回転センサ320の出力に代わる既定信号として、正常出力範囲、断線・天絡・地絡での出力範囲のいずれにも含まれない10000rpmを上回る範囲に相当する信号、つまり、回転センサ320の可変範囲を外れた値の信号を出力する。そして、サブマイコン120のリセット出力停止部126は、10000rpmを上回る範囲の信号を回転信号として入力したときに、換言すれば、回転信号がリセット要求信号の出力停止条件を満たしたときに、メインマイコン110へのリセット要求信号の出力を停止するよう構成される。
ここで、図3に例示した油温センサ310の出力特性では、油温センサ310の信号出力経路が断線したときや、油温センサ310の出力信号をA/D変換するA/D変換部112が故障したときには、サブマイコン120に、リセット要求信号の出力停止条件を満たす信号が入力される可能がある。また、図4に例示した回転センサ320の出力特性では、回転センサ320の出力信号を処理するタイマ処理部123が故障したときに、サブマイコン120に、リセット要求信号の出力停止条件を満たす信号が入力される可能がある。
このように、監視オフツール400を自動車用電子制御装置100に接続していない状態で、リセット要求信号の出力停止条件が個々のセンサにおいて成立し、誤ってリセット要求信号の出力が停止されてしまう可能性がある。
そこで、サブマイコン120のリセット出力停止部126は、複数の外部入力(制御情報信号)がそれぞれの既定範囲内であって、複数の外部入力がリセット要求信号の出力停止条件を同時に満たしているときに、リセット要求信号の出力を停止することができる。
係る構成であれば、センサの故障やセンサ出力の入力部(A/D変換部112、タイマ処理部123)の故障などによって、サブマイコン120がリセット要求信号の出力を誤って停止することを抑制できる。
図5は、サブマイコン120のリセット出力停止部126によるリセット要求信号の出力停止処理の一態様を示すフローチャートである。
まず、リセット出力停止部126は、ステップS11で油温信号及び回転信号を読み込む。
次いで、リセット出力停止部126は、ステップS12で、A/D変換部122を介して読み込んだ油温信号がリセット要求信号の出力停止条件として予め設定されている所定温度範囲(図3の例では−300℃〜−340℃)内の信号であるか否かを判別する。
そして、油温信号が前記所定温度範囲内(既定信号、既定値)であって、リセット要求信号の出力停止条件を満たす場合、リセット出力停止部126はステップS13に進む。
ここで、監視オフツール400が自動車用電子制御装置100に接続されている状態では、監視オフツール400がリセット要求信号の出力停止条件を満たす疑似油温信号をサブマイコン120に出力するので、リセット出力停止部126はステップS12からステップS13に進むことになる。
ステップS13において、リセット出力停止部126は、タイマ処理部123を介して読み込んだ回転信号がリセット要求信号の出力停止条件として予め設定されている所定回転速度範囲(図4の例では10000rpmを超える回転域)内の信号であるか否かを判別する。
そして、回転信号が前記所定回転速度範囲内(既定信号、既定値)であって、リセット要求信号の出力停止条件を満たす場合、リセット出力停止部126はステップS14に進む。
ここで、監視オフツール400が自動車用電子制御装置100に接続されている状態では、監視オフツール400がリセット要求信号の出力停止条件を満たす疑似回転信号をサブマイコン120に出力するので、リセット出力停止部126はステップS13からステップS14に進むことになる。
ステップS14で、リセット出力停止部126は、メインマイコン110へのリセット要求信号の出力を停止する監視オフ状態に移行する。つまり、監視オフツール400が自動車用電子制御装置100に接続されていて既定の疑似油温信号及び疑似回転信号がサブマイコン120に入力される状態では、サブマイコン120は、メインマイコン110の動作異常を検知したとしてもメインマイコン110にリセット要求信号を出力しない。
なお、サブマイコン120のリセット出力停止部126がリセット要求信号の出力を停止する処理は、監視部124がメインマイコン110の動作異常を検知している状態でリセット要求信号の出力を遮断する処理の他、監視部124におけるメインマイコン110の動作異常の検出処理を停止する処理とすることができ、メインマイコン110の動作異常状態でメインマイコン110のリセットが阻止される処理を適宜採用できる。
一方、油温信号が前記所定温度範囲外の信号であってリセット要求信号の出力停止条件を満たさない場合、サブマイコン120は、ステップS12からステップS15進み、メインマイコン110へのリセット要求信号の出力を許可する監視オン状態に移行する。係る監視オン状態で、サブマイコン120は、メインマイコン110の動作異常を検知すると、メインマイコン110にリセット要求信号を出力してメインマイコン110をリセットさせる。
監視オフツール400は前記所定温度範囲内の疑似油温信号を出力するから、油温信号が前記所定温度範囲外の信号である場合は、少なくとも監視オフツール400が自動車用電子制御装置100に接続されていない状態であり、サブマイコン120は、メインマイコン110の動作異常状態でメインマイコン110のリセットする監視処理を通常に実施する。
ここで、監視オフツール400が自動車用電子制御装置100に接続されていない状態、換言すれば、センサ310,320の出力が自動車用電子制御装置100に入力される状態で、油温信号が、センサ出力ラインの断線やセンサ出力をA/D変換するA/D変換部122の故障などによって、リセット要求信号の出力停止条件を満たす前記所定温度範囲内の信号になる場合がある(図3参照)。
この場合、サブマイコン120のリセット出力停止部126は、ステップS12からステップS13に進むが、回転センサ320の出力を処理するタイマ処理部113の故障などが発生していない状態では、回転センサ320が出力する回転信号が、リセット要求信号の出力停止条件を満たす前記所定回転速度範囲内の信号にならず(図4参照)、サブマイコン120は、ステップS13からステップS15進み、メインマイコン110へのリセット要求信号の出力を許可する監視オン状態に移行する。
つまり、2つのセンサ310,320又は2つのセンサ310,320の入力経路が同時に故障する可能性は低く、一方の信号がリセット要求信号の出力停止条件を満たす所定範囲内の信号になっても、他方の信号がリセット要求信号の出力停止条件を満たさないことで、メインマイコン110へのリセット要求信号の出力がリセット出力停止部126によって誤って停止されることを抑止できる。
上記のように、センサ310,320に代えて監視オフツール400を自動車用電子制御装置100に接続することで、サブマイコン120がメインマイコン110にリセット要求信号を出力することを停止させることができる。
したがって、メインマイコン110に誤ったバージョンのプログラムが書き込まれたことで、サブマイコン120がメインマイコン110の動作異常を検出し、メインマイコン110にリセット要求信号を出力するようになったときに、作業者は、リセット要求信号の出力を任意に停止させてプログラム書き換え可能な状態に切り替え、メインマイコン110に正規のバージョンのプログラムを書き込むことができる。
そして、メインマイコン110に正規のバージョンのプログラムを格納させることができれば、自動車用電子制御装置100を自動車の制御に用いることができるようになる。
ここで、サブマイコン120が、メインマイコン110の監視機能(リセット要求信号の出力)を停止させるピンを備えている場合、作業者がピン操作することによって任意に監視機能(リセット要求信号の出力)を停止させることができる。しかし、作業者がピンを操作するには、自動車用電子制御装置100を構成する基板を筐体から取り出す必要があり、防水処理などが施された組み上げ済の自動車用電子制御装置100の場合は、ピン操作が実質的に不能で、リセット要求信号の出力を停止させることができない。
これに対し、監視オフツール400が生成する疑似センサ信号をサブマイコン120に入力させることでリセット要求信号の出力を停止させる構成であれば、作業者は、センサ出力を入力するためのコネクタ130を介して監視オフツール400を自動車用電子制御装置100に接続することでリセット要求信号の出力を停止させることができ、組み上げ済の自動車用電子制御装置100についてもリセット要求信号の出力を容易に停止させることができる。
以上、好ましい実施形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、メインマイコン110(第1処理手段)の動作に異常が生じたときにメインマイコン110にリセット要求信号を出力する第2処理手段を、ASIC(application specific integrated circuit)で構成することができる。
また、サブマイコン120は、1つの信号のみからリセット要求信号の出力を停止させるか否かを切り替える構成とすることができ、また、3つ以上の信号の全てがリセット要求信号の出力停止条件を満たす所定範囲内(既定信号、既定値)であるときにリセット要求信号の出力を停止させることができる。
また、リセット要求信号の出力を停止させるために監視オフツール400が生成する疑似センサ信号は、油温信号や回転信号に限定されず、例えば自動車用電子制御装置100が自動変速機を制御対象とする場合、油温センサ、ストロークセンサ、シフトポジションセンサなどの出力を疑似する信号を監視オフツール400から自動車用電子制御装置100に出力させることができる。この場合、リセット出力停止部126は、監視オフツール400が出力する疑似センサ信号が既定値であるときに、リセット要求信号の出力を停止するよう予め構成される。
また、自動車用電子制御装置100がエンジン(内燃機関)を制御対象とする場合は、水温センサ、空燃比センサ、エアフローセンサ、吸気圧センサなどの出力を疑似する信号を監視オフツール400で生成させることができる。この場合、リセット出力停止部126は、監視オフツール400が出力するエンジン系の疑似センサ信号が既定値であるときに、リセット要求信号の出力を停止するよう予め構成される。
また、自動車用電子制御装置100がCAN(Controller Area Network)に接続される場合は、監視オフツール400がCAN入力を疑似する信号を出力することができ、リセット出力停止部126は、CAN入力が既定値であるときに、メインマイコン110へのリセット要求信号の出力を停止する構成とすることができる。
また、監視オフツール400から出力させる信号の種類、監視オフツール400から出力させる信号のレベルや周波数などを作業者が任意に選択できるように構成することができる。
また、監視オフツール400を用いる構成に限定されず、作業者は、定電圧回路やパルスジェネレータなどを個別に自動車用電子制御装置100に接続し、サブマイコン120によるリセット要求信号の出力を停止させることができる。
また、自動車用電子制御装置100のプログラム書き換えを実施するプログラム書き換えツールが、監視オフツール400としての機能を一体的に備えることができる。
ここで、上述した実施形態から把握し得る技術的思想について、以下に記載する。
自動車用電子制御装置は、その一態様として、自動車に搭載される制御機器の制御処理を行う第1処理手段と、前記第1処理手段の動作に異常が生じたときに前記第1処理手段にリセット要求信号を出力する第2処理手段と、を含み、前記第2処理手段は外部から既定入力を受けたときに前記リセット要求信号の出力を停止する。
前記自動車用電子制御装置の好ましい態様において、前記第2処理手段は、外部から複数の既定入力を受けたときに前記リセット要求信号の出力を停止する。
別の好ましい態様では、前記第2処理手段は、前記第1処理手段が入力する制御情報の信号を入力する入力手段を含み、前記既定入力を前記入力手段によって受ける。
さらに別の好ましい態様では、前記既定入力は前記制御情報の可変範囲から外れた値である。
また、自動車用電子制御装置のリセット方法は、自動車に搭載される制御機器の制御処理を行う第1処理手段と、第2処理手段と、を含む自動車用電子制御装置のリセット方法であって、前記第2処理手段は、前記第1処理手段の異常の有無を検出するステップと、前記第1処理手段が入力する制御情報の信号が既定値であるか否かを検出するステップと、前記第1処理手段の異常を検出し前記制御情報の信号が前記既定値でないときに前記第1処理手段にリセット要求信号を出力するステップと、前記第1処理手段の異常を検出し前記制御情報の信号が前記既定値であるときに前記第1処理手段への前記リセット要求信号の出力を停止するステップと、を有する。
100…自動車用電子制御装置、110…メインマイコン(第1処理手段)、111…制御部、112…A/D変換部、113…タイマ処理部、114…リセット端子、120…サブマイコン(第2処理手段)、122…A/D変換部、123…タイマ処理部、124…監視部、125…リセット出力部、126…リセット出力停止部、200…自動車、300…制御機器、310…油温センサ、320…回転センサ、400…監視オフツール、401…定電圧回路、402…パルス発生器

Claims (5)

  1. 自動車用電子制御装置であって、
    自動車に搭載される制御機器の制御処理を行う第1処理手段と、
    前記第1処理手段の動作に異常が生じたときに前記第1処理手段にリセット要求信号を出力する第2処理手段と、
    を含み、
    前記第1処理手段は、センサ信号を入力する第1入力手段を備え、前記第1入力手段が入力した前記センサ信号に基づき前記制御機器の制御処理を行い、
    前記第2処理手段は、前記第1入力手段が入力する前記センサ信号を入力する第2入力手段を備え、前記第2入力手段が入力した前記センサ信号が既定信号であるとき、前記リセット要求信号の出力を停止する、
    自動車用電子制御装置。
  2. 前記既定信号は、前記センサ信号の正常出力範囲に含まれず、かつ、前記センサ信号の出力経路が天絡又は地絡したときの前記センサ信号の出力範囲に含まれない信号である、
    請求項1記載の自動車用電子制御装置。
  3. 前記第2入力手段は、前記センサ信号を複数入力し、
    前記第2処理手段は、前記第2入力手段が入力する複数の前記センサ信号がそれぞれに対応する前記既定信号であるとき、前記リセット要求信号の出力を停止する、
    請求項1又は請求項2記載の自動車用電子制御装置。
  4. 前記センサ信号は、電圧レベルが変化するアナログ電圧信号又は周波数が変化するパルス信号であり、前記既定信号は、既定電圧のアナログ電圧信号又は既定周波数のパルス信号である、
    請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の自動車用電子制御装置。
  5. 自動車用電子制御装置のリセット方法であって、
    前記自動車用電子制御装置は、自動車に搭載される制御機器の制御処理を行う第1処理手段と、前記第1処理手段の動作に異常が生じたときに前記第1処理手段にリセット要求信号を出力する第2処理手段と、を含み、
    前記第1処理手段は、センサ信号を入力する第1入力手段を備え、前記第1入力手段が入力した前記センサ信号に基づき前記制御機器の制御処理を行い、
    前記第2処理手段は、前記第1入力手段が入力する前記センサ信号を入力する第2入力手段を備え、
    前記第2処理手段は、
    前記第1処理手段の異常の有無を検出するステップと、
    前記第2入力手段が入力する前記センサ信号が既定信号であるか否かを検出するステップと、
    前記第1処理手段の異常を検出し、前記センサ信号が前記既定信号でないときに前記第1処理手段にリセット要求信号を出力するステップと、
    前記第1処理手段の異常を検出し、前記センサ信号が前記既定信号であるときに前記第1処理手段への前記リセット要求信号の出力を停止するステップと、
    実施する、自動車用電子制御装置のリセット方法。
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