JP4113934B2 - フェールセーフ機能付き情報処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェールセーフ機能付き情報処理装置に係り、特に、自動車等の民生品に好適なフェールセーフ機能付き情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
特開平8−44581号公報には、自己修復機能付き情報処理装置が開示されている。この自己修復機能付き情報処理装置では、障害検出手段が論理処理部での障害発生を検出すると、再構成手段により障害が発生した論理処理部についての論理回路構成データをデータ保持手段から読み出す。そして、読み出した論理回路構成データに基づいて、予備論理処理部を障害が発生した論理処理部と同一の論理回路構成になるように再構成することにより、障害を復旧させる。
【0003】
この自己修復機能付き情報処理装置では、主として、人工衛星等において障害が発生した場合の修理維持の困難な環境下での使用を想定しているので、障害が発生した場合でも同一の機能が提供できる回路構成になるように再構成することが必要である。この同一の機能を提供するためには、故障した論理機能を代替できる同等に動作可能な情報処理装置が必要になる。
【0004】
一方、自動車等の民生品の場合を考えると、故障が発生した場合には速やかに保守点検サービスが受けられると共に、低価格な装置が要望される。すなわち、自動車等の民生品では、最低限の安全確保のためのフェールセーフ機能、例えば、エンジン制御システムの場合であれば、エンジンが回転してサービスステーションまで自力走行できる機能があれば充分である。
【0005】
しかしながら、自動車等の民生品について、上記の従来技術と同様に故障した機能と同一の機能を再構成する装置とすると、装置が不必要に複雑になると共にコスト高になる、という問題がある。
【0006】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、装置を小型化し、かつ低コストにしたフェールセーフ機能付き情報処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項の発明は、入力信号に対応する動作信号を出力する複数の情報処理回路と、前記複数の情報処理回路各々の機能の一部を構成するための再構成情報を前記複数の情報処理回路各々に対応して記憶した再構成情報保持部と、前記複数の情報処理回路各々の故障を検出する故障検出機能を備えると共に、前記故障検出機能により故障が検出されたときに故障が検出された情報処理回路に対応する再構成情報に基づいて、前記故障検出機能の一部を変更して故障した情報処理回路の機能の一部を持つように再構成し、前記入力信号に対する代替出力信号を出力する再構成可能回路と、前記複数の情報処理回路各々に対応して設けられると共に、対応する情報処理回路正常時には対応する情報処理回路から出力された動作信号を出力し、対応する情報処理回路故障時には前記再構成可能回路から出力された代替出力信号を出力する出力切替回路と、を含んで構成したものである。
【0011】
請求項の発明によれば、再構成可能回路の故障検出機能により故障が検出されたときに、故障が検出された情報処理回路に対応する再構成情報に基づいて故障検出機能の一部が変更され、故障した情報処理回路の機能の一部を持つように再構成される。故障した情報処理回路の機能の一部が再構成された再構成可能回路は、入力信号に対する代替出力信号を出力し、これによって故障時のフェールセーフが行なわれる。
【0012】
故障検出機能は、1つの情報処理回路の故障を検出した時点で通常は必要性が低下するので、故障検出機能の全部を変更し、故障検出機能の全部が故障した情報処理回路の機能の一部を持つように再構成することができる。
【0013】
短期間内に複数の情報処理回路が故障したことを検出する場合には、故障検出機能の一部のみを変更し、故障検出機能の一部のみを故障した情報処理回路の機能の一部を持つように再構成すればよい。これにより、機能が変更されなかった故障検出機能の部分が残存し、正常な情報処理回路の故障検出ができるようになる。また、故障した情報処理回路の機能の一部を再構成する際に、再構成前の故障検出機能より故障検出機能を簡易にした新たな故障検出機能を再構成し、再構成された情報処理回路の機能の一部の故障を検出するようにしてもよい。
【0014】
上記のことから、請求項の発明の再構成情報としては、情報処理回路各々の回路機能の一部を構成するための再構成データ、情報処理回路各々の処理機能の一部を構成するための再構成プログラム、または再構成データ及び再構成プログラムのいずれかに故障検出機能を簡易にした新たな故障検出機能を再構成するための情報を付加した再構成情報を使用することができる。再構成データを使用する場合には、再構成可能回路に故障した情報処理回路の回路機能の一部が構成されるので、回路構成自体が変更される。一方、再構成プログラムを使用する場合には、回路機能は変更されないが再構成プログラムによって処理機能の一部が変更される。
【0015】
請求項1の発明の再構成可能回路は、故障した情報処理回路に入力されていた入力信号の内フェールセーフに必要な入力信号のみが入力されるように接続する等によって予め設定しておいて代替出力信号を出力するようにしてもよく、入力制限回路を設けて、故障した情報処理回路の機能の一部を構成する再構成可能回路への入力信号を代替出力信号の出力に必要な入力信号のみに制限して再構成可能回路へ入力するようにしてもよい。また、再構成可能回路自体が入力信号からフェールセーフに必要な入力信号のみを選択して使用するように構成してもよい。
【0016】
なお、入力制限回路は、入力制限回路を構成するための情報を再構成情報として記憶しておいて、故障が検出されたときに再構成するようにしてもよい。
請求項1の発明の再構成可能回路は、故障検出機能を実行するための複数の情報処理回路各々の故障を検出する複数の故障検出装置を備え、故障検出装置により故障が検出されたときに故障が検出された情報処理回路に対応する再構成情報に基づいて、故障を検出した故障検出装置を変更して故障した情報処理回路の機能の一部を持つように再構成するようにしてもよい。
【0017】
請求項1の発明の故障検出機能に異常が発生すると、正常であるにもかかわらず故障検出信号が出力されてシステムの動作を損なう確率が高くなるので、請求項1の発明には故障検出機能が正常か否かを自己診断する自己診断回路を設けることにより、情報処理装置全体の信頼性を向上させることができる
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
第1の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置は、図1に示すように、入力信号に対応する動作信号を出力するN個の情報処理回路101 〜10N を備えている。情報処理回路101 〜10N の各々には、情報処理回路の故障を検出するN個の故障検出装置121 〜12N が接続されている。
【0020】
故障検出装置121 〜12N の各々は、入力制限回路14に接続されている。また、入力制限回路14には、情報処理回路101 〜10N の各々に入力される入力信号が入力されており、入力制限回路14は、故障検出装置により故障が検出された情報処理回路へ入力されている入力信号を制限して特定の入力信号のみ出力する。入力信号を制限する場合には、フェールセーフに必要な入力信号のみが出力されるように制限する。
【0021】
入力制限回路14には、CPU等で構成された再構成手段16が接続されると共に、FPGA(Field Programmable Gate Array )、またはFPAA(Field Programmable Analog Array )で構成された再構成可能回路18が接続されている。また、再構成手段16は、データ読み込み指令を再構成可能回路18に入力するように接続されている。
【0022】
FPGAは、複数の論理セルで構成され、プログラミングによりこれらの論理セルを組み合わせることで各種回路機能を実現できるように構成されている集積回路であり、FPAAは、再構成可能な回路要素としてアナログのオペアンプ、抵抗、及びコンデンサで構成され、指定するデータに応じてアナログ回路を再構成することができる集積回路である。
【0023】
また、再構成可能回路18には、情報処理回路101 〜10N 各々の回路機能の一部を構成するための再構成データ1〜Nを情報処理回路101 〜10N 各々に対応して記憶した再構成データ保持回路20が接続されている。なお、再構成データ1〜Nは、情報処理回路101 〜10N 各々のフェールセーフを実行するフェールセーフ回路の構成を表すデータであり、各々情報処理回路101 〜10N に対応するように記憶されている。
【0024】
そして、情報処理回路101 〜10N の出力端には、情報処理回路からの出力と再構成可能回路18からの出力とを切り換えて出力する出力切替回路221 〜22N が接続されている。出力切替回路221 〜22N の各々は、正常時には対応する情報処理回路から入力された動作信号を出力し、対応する情報処理回路の故障時にはフェールセーフ回路が再構成された再構成可能回路18からの代替出力信号を出力する。
【0025】
このフェールセーフ機能付き情報処理装置では、正常時には、情報処理回路101 〜10N は入力された入力信号を処理し、入力信号に対応する動作信号を出力している。出力切替回路221 〜22N の各々は、対応する情報処理回路101 〜10N の各々から入力された信号をそのまま動作信号として出力する。
【0026】
故障検出装置121 〜12N のいずれかによって、情報処理回路101 〜10N のいずれかの故障が検出されると、故障検出信号が入力制限回路14を介して再構成手段16に入力される。再構成手段16は、入力された故障検出信号に基づいてどの情報処理回路が故障したかを判断し、故障した情報処理回路に対応する再構成データを読み込む読込指令を再構成可能回路18に出力する。読込指令が入力された再構成可能回路18は、再構成データ保持回路20に記憶されている再構成データから故障した情報処理回路に対応する再構成データを読み込み、読み込んだ再構成データに基づいて故障した情報処理回路の機能の一部を実行する回路、すなわち故障した情報処理回路のフェールセーフ回路を構成する。
【0027】
また、再構成手段16は、故障した情報処理回路のフェールセーフを行なうのに必要な入力信号を表すデータを入力制限回路14に入力する。これにより、入力制限回路14は、入力された入力信号を故障した情報処理回路のフェールセーフを行なうのに必要な入力信号のみに制限して出力する。
【0028】
再構成可能回路18は、故障した情報処理回路の一部を構成するフェールセーフ回路で再構成されているので、入力制限回路14から入力された入力信号に対応する動作信号として代替出力信号を出力し、故障した情報処理回路に接続されている出力切替回路に入力する。
【0029】
再構成可能回路18から代替出力信号が入力された出力切替回路は、出力信号を情報処理回路からの動作信号から再構成可能回路18からの代替出力信号に切り替え、代替出力信号を出力する。
【0030】
上記のように、本実施の形態では、情報処理回路の1つが故障したときには、再構成可能回路に故障した情報処理回路の機能の一部を実行するフェールセーフ回路が構成され、制限された入力信号に基づいた代替出力信号が出力される。
【0031】
このように、本実施の形態では、制限された入力信号、すなわち正常時より少ない個数の入力信号に基づいて再構成可能回路に構成されたフェールセーフ回路で処理しているため、再構成可能回路内に小規模なフェールセーフ回路を再構成することで処理することができ、フェールセーフ機能を持つ情報処理装置を安価でかつ小型に構成することができる。
【0032】
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、図2に示すように、第1の実施の形態の故障検出装置を再構成可能回路で構成された1つの故障検出装置24で構成したものである。また、再構成データ保持回路20には、再構成データとして、情報処理回路101 〜10N 各々の回路機能の一部を構成するためのデータに、入力制限回路を構成するためのデータが付加された再構成データ1〜Nが、情報処理回路101 〜10N 各々に対応して記憶されている。なお、図2において図1と対応する部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0033】
第2の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置では、故障検出装置24によって、情報処理回路101 〜10N のいずれかの故障が検出されると、故障検出信号が故障検出装置24から再構成手段16に入力される。再構成手段16は、入力された故障検出信号に基づいてどの情報処理回路が故障したかを判断し、故障した情報処理回路に対応する再構成データを読み込む読込指令を再構成可能回路で構成された故障検出装置24に出力する。読込指令が入力された故障検出装置24は、再構成データ保持回路20に記憶されている再構成データから故障した情報処理回路に対応する再構成データを読み込み、読み込んだ再構成データに基づいて、入力制限回路と、故障した情報処理回路の機能の一部を実行する回路、すなわち故障した情報処理回路のフェールセーフ回路とを構成する。
【0034】
図3に、情報処理回路101 が故障したときの再構成された回路を示す。図3に示すように、情報処理回路101 が故障すると、故障検出装置24は読み込んだ再構成データに基づいて、入力制限回路24Aを構成すると共に、故障した情報処理回路の機能の一部を実行する回路、すなわち故障した情報処理回路のフェールセーフ回路24Bを構成する。
【0035】
フェールセーフ回路は、故障した情報処理回路の機能の一部を実行するように再構成されるので、入力制限回路から入力された入力信号に対応する代替出力信号を出力し、故障した情報処理回路に接続されている出力切替回路に入力する。
【0036】
代替出力信号が入力された出力切替回路は、出力信号を情報処理回路からの動作信号から代替出力信号に切り替え、代替出力信号を出力する。
【0037】
本実施の形態では、故障検出装置が故障を検出した後は、故障検出装置の全部の回路が変更されて入力制限回路及びフェールセーフ回路が再構成されるので、故障検出機能を持たなくなる。これは1つの情報処理回路が故障した後、続けて他の情報処理回路が故障する確率は極めて低く、故障検出装置が1つの情報処理回路の故障を検出した後は故障検出機能の必要性が低くなるためである。
【0038】
上記のように、本実施の形態では、正常時に必要な故障検出装置を用い、情報処理回路の1つが故障したときには、故障検出後には必要性が低下する故障検出装置を入力制限回路と故障した情報処理回路のフェールセーフ回路とに変更しているので、回路を有効に利用することができ、これによりフェールセーフ機能付き情報処理装置をさらに安価に構成することができる。
【0039】
なお、入力制限回路は、再構成することなく、第1の実施の形態のように予め配置しておいてもよい。
【0040】
上記第1及び第2の実施の形態において再構成可能回路を1つとしたのは、複数の情報処理回路が同時に故障になる確率は極めて低いからである。次に、複数の情報処理回路が同時に故障した場合にも対応することができる第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態は、上記第2の実施の形態の再構成可能回路で構成された故障検出装置を複数個用いたものである。
【0041】
図4に示すように、第3の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置は、情報処理回路101 〜10N 各々の故障を検出する故障検出機能を備えた再構成可能回路26を備えている。再構成可能回路26には、故障検出機能を実行するための情報処理回路101 〜10N 各々の故障を検出する故障検出装置281 〜28N が構成されている。また、再構成データ保持回路20には、第1の実施の形態で説明したように、情報処理回路101 〜10N 各々の回路機能の一部を構成するための再構成データ1〜Nが情報処理回路101 〜10N 各々に対応して記憶されている。
【0042】
本実施の形態では、故障検出装置281 〜28N のいずれかによって、情報処理回路101 〜10N のいずれかの故障が検出されると、故障検出信号が再構成手段16に入力される。再構成手段16は、入力された故障検出信号に基づいて故障した情報処理回路を判断し、故障した情報処理回路に対応する再構成データを読み込むための読込指令を再構成可能回路26に入力する。再構成可能回路26は、再構成データ保持回路20に記憶されている再構成データから故障した情報処理回路に対応する再構成データを読み込み、読み込んだ再構成データに基づいて、故障を検出した故障検出装置の回路構成の全部を変更して、故障した情報処理回路の機能の一部を実行する回路、すなわち故障した情報処理回路のフェールセーフ回路を再構成する。これによって、故障を検出した故障検出装置が、故障した情報処理回路のフェールセーフ回路に変更される。なお、本実施の形態では、入力制限回路は予め配置したり、再構成することができるが、図示を省略した。
【0043】
フェールセーフ回路は、故障した情報処理回路の一部の機能を実行するように回路構成が再構成されているので、図示しない入力制限回路から入力された入力信号に対応する代替出力信号を出力し、故障した情報処理回路に接続されている出力切替回路に入力する。
【0044】
フェールセーフ回路から代替出力信号が入力された出力切替回路は、出力信号を情報処理回路からの動作信号から代替出力信号に切り替え、代替出力信号を出力する。
【0045】
図5には、情報処理回路101 の故障が故障検出装置281 で検出され、故障検出装置281 が故障した情報処理回路101 のフェールセーフ回路28B1 に再構成され、フェールセーフ回路28B1 からの代替出力信号が出力切替回路221 から出力される状態が示されている。
【0046】
本実施の形態では、故障を検出しなかった故障検出装置が残存しているため、1つのフェールセーフ回路が再構成されている状態で、他の情報処理回路の故障が検出されると、残存している故障検出装置によって故障が検出され、故障を検出した故障検出装置が、故障した情報処理回路のフェールセーフ回路に変更される。したがって、複数の情報処理回路が同時に故障した場合にも故障した各々の情報処理回路に対応するフェールセーフ回路を再構成することができ、これにより複数の情報処理回路が同時に故障した場合にもフェールセーフを行なうことができる小型、かつ安価なフェールセーフ機能付き情報処理装置を提供することができる。
【0047】
上記第3の実施の形態では、故障が検出されたときに故障検出装置をフェールセーフ回路に再構成する例について説明したが、次に説明する第4の実施の形態のように、故障検出装置をフェールセーフ回路と新たな故障検出装置とに再構成するようにしてもよい。この新たな故障検出装置は、故障前の故障検出装置の故障検出機能より故障検出機能を簡易にした故障検出装置とするのが好ましい。
【0048】
第4の実施の形態は、図4に示すように、情報処理回路101 〜10N の各々の故障を検出する故障検出装置281 〜28N を備えた再構成可能回路26を備えている。第4の実施の形態では、再構成データ保持回路20に、情報処理回路101 〜10N 各々の回路機能の一部を構成するためのデータと再構成する故障検出装置の回路構成を示すデータとからなる再構成データ1〜Nが、情報処理回路101 〜10N 各々に対応して記憶されている。
【0049】
故障検出装置281 〜28N のいずれかによって、情報処理回路101 〜10N のいずれかの故障が検出されると、図6に示すように、故障した情報処理回路のフェールセーフ回路30A、及び新たな故障検出装置30Bが故障を検出した故障検出装置内に再構成される。
【0050】
再構成する新たな故障検出装置は、情報処理回路の一部の機能を検証する回路(演算結果を検証する回路)、または情報処理回路の一部の故障を検出する回路(パリティチェックのみを行なう回路)とすることができる。これらの回路は回路構成が簡単であり、後者の回路は前者の回路より回路構成が更に簡単である。このような回路構成が簡単な故障検出装置を再構成することで、フェールセーフ回路を構成した再構成可能回路の残りの部分の大きさに応じた大きさの新たな故障検出装置を再構成することができ、フェールセーフモードに移行した後においてもフェールセーフ回路の故障検出を行なうことができる。
【0051】
また、FPGA等で構成された故障検出装置は、比較的シンプルな構成であるため、通常は故障検出装置の信頼性確保の対策を取る必要性は低いが、故障検出装置に異常が発生すると正常であるにもかかわらす故障検出情報が出力されて、正常システムの動作を損なう確率が高くなる。このため、次に説明する第5の実施の形態では、図4に示した第4の実施の形態の情報処理回路101 〜10N の各々の故障を検出する故障検出装置281 〜28N を備えた再構成可能回路26に、更に、各故障検出装置の自己診断を行う自己診断回路26Aを付加している。
【0052】
この自己診断回路26Aは、時分割多重で回路構成を動的に切り換えて自己診断回路26A内に故障検出装置281 〜28N を順に構成し、構成した故障検出装置出力と自己診断対象の故障検出装置出力とを比較することにより、故障検出装置の自己診断を行う。そして、故障検出装置に異常が発生したことが診断されると、異常を警報する。これにより、システム全体の信頼性を向上することができる。
【0053】
なお、本実施の形態の自己診断回路は、上記の第1〜第3の実施の形態にも適用することができる。
【0054】
次に、上記各実施の形態の故障検出に適用可能な相互監視型故障検出装置の構成例を図8に示す。この相互監視型故障検出装置は、図8に示す共有メモリと共有メモリの記憶領域の値の大きさを判断する図示しないCPUとで構成されている。なお、各情報処理回路が記憶領域の値の大きさを判断できる場合は、CPUを省略することも可能である。
【0055】
共有メモリ32は、情報処理回路101 〜10N の個数と同数の1〜N番地までの記憶領域341 〜34N を備えている。この記憶領域341 〜34N は、図示しないCPUと共に故障検出装置の情報処理回路101 〜10N 各々の故障を検出する部分に対応する。
【0056】
共有メモリ32の各記憶領域には、2つのポートが設けられており、1つの情報処理回路が異なった2つの記憶領域のポートの1つに接続されている。したがって、1つの記憶領域には異なった2つの情報処理回路が接続される。本実施の形態では、情報処理回路101 〜10N の各々が隣り合う記憶領域のポートの各々に接続されている。なお、N番目の情報処理回路10N は、N番地の記憶領域34N と1番地の記憶領域341 とに接続されている。
【0057】
記憶領域の各々には、接続された情報処理回路から各々+1、−1のように相互に打ち消し合う信号が定期的に入力される。
【0058】
この相互監視型故障検出装置では、全ての情報処理回路が正常であれば、共有メモリの記憶領域に入力される信号は相互に打ち消し合うので、共有メモリの各記憶領域の値は変化せず一定である。
【0059】
一方、情報処理回路が故障すると、故障した情報処理回路に接続されている各々の記憶領域には故障した情報処理回路からは+1、−1の信号が入力されず、正常な情報処理回路から+1、−1の信号が入力されるので、故障した情報処理回路に接続されている一方の記憶領域の値が増加し、他方の記憶領域の値が減少する。従って、これらの値を図示しないCPUによって読み込んで大きさを判断することによって情報処理回路が故障したか否かを判断することができる。
【0060】
図9は、1番地の記憶領域と2番地の記憶領域とに接続された情報処理回路101 が故障した状態を示している。1番地の記憶領域341 には正常な情報処理回路10N からの−1の信号が入力されるだけであるので、値が減少していく。一方、2番地の記憶領域342 には正常な情報処理回路102 から+1の信号が入力されるだけであるので、値が増加していく。従って、値が増加した記憶領域、および値が減少した記憶領域を判断すれば、どの情報処理回路が故障したかを判断することができる。
【0061】
次に本発明を自動車のエンジン制御、トラクションコントロール(TRC)、アンチロックブレーキシステム(ABS)用の制御装置に本発明を適用した第6の実施の形態について説明する。
【0062】
図10に示すように、この制御装置は、エンジン制御センサ40が接続されたエンジン制御コンピュータ42、ABS用センサ44が接続されたABS制御コンピュータ46、及びTRC用センサ48が接続されたTRC用コンピュータ50を備えている。エンジン制御コンピュータ42は、出力切替回路52を介して燃料噴射弁の電磁弁やイグナイタ等のエンジン制御アクチュエータ54に接続されている。ABS制御コンピュータ46は、出力切替回路56を介してブレーキアクチュエータへ電源を供給するソレノイドリレー等のABS用アクチュエータ58に接続されている。TRC用コンピュータ50は、出力切替回路60を介してTRC用アクチュエータ62に接続されている。
【0063】
エンジン制御センサ40としては、エンジン回転速度センサ、エアフロメータ、エンジン水温センサ、酸素センサ、スロットル開度センサ、吸気温センサ等が使用される。ABS用センサ44及びTRC用センサ48としては、各車輪に設けられた車輪速センサ、車体減速度センサ等が使用される。
【0064】
エンジン制御コンピュータ42、ABS制御コンピュータ46、及びTRC用コンピュータ50は各コンピュータの故障を検出する故障検出回路66に接続されている。なお、故障検出回路66としては上記で説明した相互監視型故障検出装置を使用することができる。
【0065】
また、再構成可能回路としてフェールセーフ用FPGA64が設けられており、このフェールセーフ用FPGA64には、エンジン制御センサ40、ABS用センサ44、TRC用センサ48、及び故障検出回路66が接続されている。フェールセーフ用FPGA64は、出力切替回路52、56、60に接続されると共に、フェールセーフ機能表示装置68に接続されている。
【0066】
このフェールセーフ用FPGA64には、エンジン制御コンピュータの故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するための回路構成データ(エンジン制御用データ)、ABS制御コンピュータの故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するための回路構成データ(ABS用データ)、及びTRC制御コンピュータの故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するための回路構成データ(TRC用データ)を記憶したデータ保持回路70が接続されている。
【0067】
そして、故障検出回路66は、フェールセーフ用FPGA64に接続されている。
【0068】
各コンピュータが正常の場合は、図10に示すように、出力切替回路52、56、60から動作信号として制御信号が出力され、各アクチュエータが正常に制御され、フェールセーフ機能表示装置68に正常動作中であることが表示される。
【0069】
上記の状態で図11に示すようにエンジン制御コンピュータ42に故障が発生すると、故障検出回路66により、エンジン制御コンピュータ42に故障が発生したことが検出される。故障検出回路66によって故障が検出されると、故障検出回路66からフェールセーフ用FPGA64にデータ保持回路70からエンジン制御用データを読み込む指令が入力される。フェールセーフ用FPGA64は、この指令に応じてエンジン制御データを読み込み、回路構成をエンジン制御コンピュータの故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するための回路構成に変更する。さらに、フェールセーフ用FPGA64は、エンジン制御コンピュータ42に接続されている出力切替回路52を切り替え、回路構成が変更されたフェールセーフ用FPGA64から出力された代替出力信号がエンジン制御アクチュエータ54に入力されるようにする。
【0070】
フェールセーフ機能を実現するための回路構成は、エンジン回転速度センサ出力、及びエアフロメータ出力から基本燃料噴射量及び基本点火進角を演算して燃料噴射量及び点火時期を制御できる回路とすることができる。
【0071】
この場合、フェールセーフ用FPGA64への入力を制限する上記で説明した予め配置または再構成される入力制限回路を設けてフェールセーフ機能に必要な信号のみに制限して、例えば、エンジン回転速度センサ出力、及びエアフロメータ出力のみに制限して、フェールセーフ用FPGA64へ入力するようにしてもよく、入力を制限することなくフェールセーフ用FPGA64でフェールセーフ機能に必要な信号のみ選択して使用するようにしてもよい。また、フェールセーフ用FPGA64に、フェールセーフに必要な信号を出力するセンサのみ、例えば、エンジン回転速度センサ、及びエアフロメータのみを予め接続するようにしてもよい。
【0072】
そして、フェールセーフ用FPGA64は、「エンジン制御バックアップ中」等と表示することにより、制御装置が現在フェールセーフモードで運転中であることをフェールセーフ機能表示装置68に表示する。
【0073】
ABS制御コンピュータ46またはTRC用コンピュータ50が故障した場合も上記と同様であり、このときのフェールセーフとしてはABS用アクチュエータ及びTRC用アクチュエータとして使用されるブレーキアクチュエータへ電源を供給するソレノイドリレーをオフすることによりABSやTRCが作動しないようにし、通常のブレーキ機能が確保できるようにする等がある。
【0074】
次に本発明を自動車のエンジン制御、TRC、ABS用の制御装置に適用した第7の実施の形態について説明する。本実施の形態は回路構成を変更することなくプログラムを変更することによって処理機能を再構成するようにしたものである。
【0075】
本実施の形態は、図12に示すように、第6の実施の形態のフェールセーフ用FPGA及び再構成データ保持回路に代えて、フェールセーフ用コンピュータ72、及びフェールセーフ用プログラム保持装置74を用いたものである。従って、図10と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0076】
フェールセーフ用プログラム保持装置74には、エンジン制御コンピュータの故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するためのプログラム(エンジン制御用プログラム)、ABS制御コンピュータの故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するためのプログラム(ABS用プログラム)、及びTRC制御コンピュータの故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するためのプログラム(TRC用プログラム)が記憶されている。
【0077】
各コンピュータが正常の場合は、図12に示すように、出力切替回路52、56、60から制御信号が出力され、各アクチュエータが正常に制御され、フェールセーフ機能表示装置68に正常動作中であることが表示される。
【0078】
上記の状態で図13に示すようにエンジン制御コンピュータ42に故障が発生すると、故障検出回路66により、エンジン制御コンピュータ42に故障が発生したことが検出される。故障検出回路66によって故障が検出されると、故障検出回路66からフェールセーフ用コンピュータ72にエンジン制御用プログラムを読み込むための指令が入力される。
【0079】
フェールセーフ用コンピュータ72は、この指令に応じてエンジン制御プログラムを読み込み、読み込んだプログラムを実行する。さらに、フェールセーフ用コンピュータ72は、エンジン制御コンピュータ42に接続されている出力切替回路52を切り替え、フェールセーフ用コンピュータ72で演算されて出力された代替出力信号がエンジン制御アクチュエータに入力されるようにする。
【0080】
フェールセーフ機能を実現するためのエンジン制御用プログラムは、エンジン回転速度センサ出力、及びエアフロメータ出力から基本燃料噴射量及び基本点火進角を演算して燃料噴射量及び点火時期を制御できるプログラムとすることができる。
【0081】
この場合、フェールセーフ用コンピュータ72への入力を制限する上記で説明した予め配置または再構成される入力制限回路を設けてフェールセーフ機能に必要な信号のみに制限して、例えば、エンジン回転速度センサ出力、及びエアフロメータ出力のみに制限して、フェールセーフ用コンピュータ72へ入力するようにしてもよい。また、入力を制限することなくフェールセーフ用コンピュータ72でフェールセーフ機能に必要な信号のみ選択して使用するようにしてもよい。また、フェールセーフ用コンピュータ72に、フェールセーフに必要な信号を出力するセンサのみ、例えば、エンジン回転速度センサ、及びエアフロメータのみを予め接続するようにしてもよい。
【0082】
そして、フェールセーフ用コンピュータ72は、制御装置が現在フェールセーフモードで運転中であることをフェールセーフ機能表示装置68に表示する。
【0083】
ABS制御コンピュータ46またはTRC用コンピュータ50が故障した場合も上記と同様であり、このときのフェールセーフとしてはABS用アクチュエータ及びTRC用アクチュエータとして使用されるブレーキアクチュエータへ電源を供給するソレノイドリレーをオフすることによりABSやTRCが作動しないようにし、通常のブレーキ機能が確保できるようにする等がある。
【0084】
次に本発明の第8の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第6の実施の形態のエンジン制御センサとエンジン制御コンピュータとの間に設けられている回路故障時のフェールセーフに本発明を適用したものである。
【0085】
第8の実施の形態は、図14に示すように、エンジン制御センサとして排ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ80及びエンジン冷却水温を検出する水温センサ82を備えている。酸素センサ80は、酸素センサ出力と理論空燃比に対応した基準値とを比較する比較器84、及びFPAAを備えたフェールセーフ用回路100に接続されている。比較器84は、出力切替回路86を介してエンジン制御コンピュータ88に接続されている。
【0086】
また、水温センサ82は、水温センサ出力をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ90、及び出力切替回路92を介してエンジン制御コンピュータ88に接続されている。エンジン制御コンピュータ88は、燃料噴射弁等のエンジン制御アクチュエータ94に接続されている。この酸素センサ80出力及び水温センサ82出力は、エンジン制御コンピュータ88において空燃比を理論空燃比に制御する場合に使用される。
【0087】
比較器84及びA/Dコンバータ90は、故障検出回路96に接続されている。フェールセーフ用回路100は、FPAA100Aと、比較器の故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するための回路を構成するためのデータ(比較器用データ)、及びA/Dコンバータ故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するための回路を構成するためのデータ(A/Dコンバータ用データ)を記憶したフェールセーフ用データ保持装置100Bとから構成されている。フェールセーフ用回路100には、フェールセーフ機能表示装置98が接続されている。
【0088】
比較器及びA/Dコンバータが正常の場合には、図14に示すように、出力切替回路86、92を介してエンジン制御コンピュータ88に信号が入力され、エンジン制御コンピュータからの動作信号としての制御信号に応じてエンジン制御アクチュエータが正常に制御され、フェールセーフ機能表示装置98に正常動作中であることが表示される。
【0089】
上記の状態で図15に示すようにA/Dコンバータ90に故障が発生すると、故障検出回路96により、A/Dコンバータ90に故障が発生したことが検出される。故障検出回路96によって故障が検出されると、故障検出回路96からフェールセーフ用回路100にフェールセーフ用データ保持装置100BからA/Dコンバータ用データを読み込む指令が入力される。フェールセーフ用回路100は、この指令に応じてA/Dコンバータ用データを読み込み、回路構成をA/Dコンバータの故障時に対応したフェールセーフ機能を実現するための回路構成に変更する。さらに、フェールセーフ用回路100は、エンジン制御コンピュータ88に接続されている出力切替回路86を切り替え、回路構成が変更されたフェールセーフ用回路100から出力された水温センサ信号がエンジン制御コンピュータに入力されるようにする。
【0090】
フェールセーフ用回路100は、水温センサ82からの入力信号から、水温が正常範囲にあるか、エンジン暖気前に水温であるか、エンジン暖気後の水温であるかを示す信号をA/Dコンバータに代わって出力する。
【0091】
これによってA/Dコンバータが故障した場合でも、フェールセーフ機能が実行され、例えば、エンジンが始動しないといった状態を回避することができる。また、ユーザには、フェールセーフ機能表示装置98によってA/Dコンバータがフェールセーフモードであることが知らされ、通常より機能が低下しており、修理や点検が必要であることが報知される。
【0092】
酸素センサに接続された比較器が故障した場合も上記と同様であり、この場合には例えば、酸素センサ出力が理論空燃比よりリーンになっているかリッチになっているかの信号がフェールセーフ用回路から出力される。
【0093】
次に、第9の実施の態様について説明する。第9の実施の態様は、図16に示すように、図7に示した第5の実施の態様において、情報処理回路101 〜10N としてセンサS出力に基づいてアクチュエ−タAを制御するECU111 〜11N を用い、故障検出装置281 〜28N としてウォッチドッグタイマ(WDT)291 〜29N を用い、自己診断回路26AとしてWDT診断回路27Aを用いたものである。このWDT291 〜29N 及びWDT診断回路27Aは、再構成可能回路26に設けられており、WDT診断回路27Aは、FPGAを書き換えて内部にWDTを構成可能に構成されている。また、WDT診断回路27Aには、以下で説明する自己診断処理ルーチンのプログラムが記憶されている。なお、他の構成は、第5の実施の態様と同様であるので、図7と対応する部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0094】
次に、WDT診断回路による周期Tで実行される自己診断処理ルーチンについて図17を参照して説明する。この自己診断処理ルーチンが起動されると、診断対象のWDTの番号を示すカウント値Iが0にイニシャライズされ、ステップ100でカウント値Iが1だけインクリメントされる。ステップ102では、カウント値IがWDTの個数であるNになったか否かを判断し、Nになった場合にはN個のWDTの診断が終了した場合であるので、このルーチンを再起動しカウント値Iをイニシャライズする。
【0095】
カウント値IがNになっていない場合には、ステップ104においてFPGAを書き換えてWDT診断回路内部にI番目のWDT(WDT(I)と記す)と同じ回路(WDT(I)’)を構成し、WDT(I)の値をWDT(I)’にコピーする。これによって、WDT(I)’は、同じ時刻にWDT(I)と全く同じ動作を行う。
【0096】
ステップ106では、WDT(I)’の出力とWDT(I)の出力とを比較し、2つの回路WDT(I)’とWDT(I)とが同じ出力か否かを一定時間T(I)(=T/N)の間診断する。
【0097】
ステップ108では、2つの回路WDT(I)’とWDT(I)との出力が常に等しいが否かを判断する。異常があって2つの回路の出力が異なる場合には、ステップ110でWDT(I)が異常であることをシステムに出力し、警告を行う。WDT(I)が正常であれば、ステップ100に戻ってI+1番目のWDT(I+1)に異常があるか否かを上記と同様にして診断する。そして、N番目のWDT(N)まで順番に診断を行い、N個のWDT全て異常が無ければ、1番目のWDT(1)の診断に戻る。
【0098】
以上の処理を行うことにより、FPGA上の故障検出装置であるWDTの自己診断を行うことができる。なお、全てのWDTの構成が同じであれば、ステップ104においてWDTを再構成する必要がなく、値のみコピーすればよい。
【0099】
このように時分割で回路を切り換えることで、WDTの故障に対処するため、全てのWDTを2重化する場合と比較してより小さい回路でFPGA上のWDTの動作を診断することができる。このため、WDT異常によるシステム全体に対する影響を効率よく防止することができ、ひいてはシステム全体の信頼性を向上させることができる。
【0101】
以上説明したように、請求項の発明によれば、正常時に必要でかつ故障検出時以降に必要性が低下する故障検出機能の一部を故障した情報処理回路の機能の一部を構成するように再構成して代替出力信号を出力するようにしたので、更に小型でかつ低コストのフェールセーフ機能付き情報処理装置を提供することができる、という効果が得られる。
【0102】
そして、請求項の発明によれば、請求項1の発明において入力信号をフェールセーフに必要な入力信号のみに制限しているため、フェールセーフ機能を有効に作動させることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置のブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置の正常時の動作を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置の情報処理回路故障時の動作を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置の正常時の動作を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置の故障時の動作を示すブロック図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置の故障時の動作を示すブロック図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態のフェールセーフ機能付き情報処理装置のブロック図である。
【図8】本発明の各実施の形態に使用可能な相互監視型故障検出装置の正常時の動作を示すブロック図である。
【図9】図8の相互監視型故障検出装置の情報処理回路故障時の動作を示すブロック図である。
【図10】本発明を自動車の制御装置に適用した第6の実施の形態の正常時の動作を示すブロック図である。
【図11】上記第6の実施の形態のエンジン制御コンピュータ故障時の動作を示すブロック図である。
【図12】本発明を自動車の制御装置に適用した第7の実施の形態の正常時の動作を示すブロック図である。
【図13】上記第7の実施の形態のエンジン制御コンピュータ故障時の動作を示すブロック図である。
【図14】本発明を自動車の制御装置に適用した第8の実施の形態の正常時の動作を示すブロック図である。
【図15】上記第8の実施の形態のエンジン制御コンピュータ故障時の動作を示すブロック図である。
【図16】上記第9の実施の形態のブロック図である。
【図17】上記第9の実施の形態の自己診断処理ルーチンを示す流れ図である。
【符号の説明】
101 〜10N 情報処理回路
121 〜12N 故障検出装置
14 入力制限回路
16 再構成手段
20 再構成データ保持回路
221 〜22N 出力切替回路

Claims (4)

  1. 入力信号に対応する動作信号を出力する複数の情報処理回路と、
    記複数の情報処理回路各々の機能の一部を構成するための再構成情報を前記複数の情報処理回路各々に対応して記憶した再構成情報保持部と、
    前記複数の情報処理回路各々の故障を検出する故障検出機能を備えると共に、前記故障検出機能により故障が検出されたときに故障が検出された情報処理回路に対応する再構成情報に基づいて、前記故障検出機能の一部を変更して故障した情報処理回路の機能の一部を持つように再構成し、前記入力信号に対する代替出力信号を出力する再構成可能回路と、
    前記複数の情報処理回路各々に対応して設けられると共に、対応する情報処理回路正常時には対応する情報処理回路から出力された動作信号を出力し、対応する情報処理回路故障時には前記再構成可能回路から出力された代替出力信号を出力する出力切替回路と、
    を含むフェールセーフ機能付き情報処理装置。
  2. 故障した情報処理回路の機能の一部を構成する再構成可能回路への入力信号を代替出力信号の出力に必要な入力信号に制限して前記再構成可能回路へ入力する入力制限回路を更に含む請求項1のフェールセーフ機能付き情報処理装置。
  3. 前記再構成可能回路は、前記故障検出機能を実行するための前記複数の情報処理回路各々の故障を検出する複数の故障検出装置を備え、前記故障検出装置により故障が検出されたときに故障が検出された情報処理回路に対応する再構成情報に基づいて、前記故障を検出した故障検出装置を変更して故障した情報処理回路の機能の一部を持つように再構成する請求項1または2記載のフェールセーフ機能付き情報処理装置。
  4. 前記故障検出機能が正常か否かを自己診断する自己診断回路を更に含む請求項1〜請求項3の何れか1項記載のフェールセーフ機能付き情報処理装置。
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