JP6345447B2 - 自動車用電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用電子制御装置に関する。
自動車に搭載された電子制御装置には、各種センサ、各種アクチュエータなどに異常が発生しているか否かを診断する自己診断機能が備え付けられている。自動車用の電子制御装置には、特開2013−32163号公報(特許文献1)に記載されるように、自己診断機能により異常発生が検知されたとき、異常が発生した電子制御装置のメモリに、例えば、異常発生時の制御パラメータなどのデータを保存するものがある。このデータは、不具合の原因解析などに用いられる。
特開2013−32163号公報
しかしながら、電子制御装置に発生した異常が、例えば、メモリ故障などに起因するものである場合、故障が発生した電子制御装置のメモリに保存したデータの信頼性が低く、これを用いて異常発生の原因解析をすることが困難となる可能性がある。
そこで、本発明は、信頼性の高いデータを取得可能な、自動車用電子制御装置を提供することを目的とする。
このため、自動車用電子制御装置は、自動車に搭載された制御機器と、制御機器に対して通信可能に接続された外部機器と、を有する。そして、制御機器は、メインマイコンとサブマイコンとを有し、メインマイコンで使用中のデータをサブマイコンに退避すると共に外部機器に送信し、メインマイコンに異常が発生したときに、メインマイコンのメモリを分割した複数のメモリ領域のうち、メインマイコンのメモリとサブマイコンのメモリとの間で内容の不整合が発生したメモリ領域について初期化を実行してから、サブマイコンに退避したデータをメインマイコンに復帰し、外部機器は、制御機器に異常が発生したときに、制御機器から送信されたデータを保存する。
本発明によれば、制御機器のデータが外部機器で収集されるため、信頼性の高いデータを取得することができる。
自動車に搭載された電子制御システムの一例を示す概要図である。 被監視側での監視処理の一例を示すフローチャートである。 監視側での監視処理の一例を示すフローチャートである。 異常状態再現処理の一例を示すフローチャートである。 被監視側の制御機器の一例を示す構成図である。 被監視側でのデータ復帰処理の一例を示すフローチャートである。 監視側でのデータ復帰処理の一例を示すフローチャートである。 メモリ初期化処理の一例を示すフローチャートである。 メモリのデータ構図の一例を示す構造図である。 メモリ初期化処理の一例を示すフローチャートである。 被監視側の制御機器の他の例を示す構成図である。 コア切替処理の一例を示すフローチャートである。 コア切替処理の一例を示すフローチャートである。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、自動車に搭載された電子制御システムの一例を示す。
自動車には、例えば、エンジンの燃料噴射装置、可変バルブタイミング機構、自動変速機などを電子制御するために、マイクロコンピュータ(マイコン)及び通信アダプタを有する、複数の電子制御装置(ECU)100A〜100Cが搭載されている。各電子制御装置100A〜100Cは、例えば、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワーク200を介して、各種のデータ、指令などを送受信可能に接続されている。ここで、車載ネットワーク200としては、CANに限らず、例えば、FlexRay(登録商標)などの有線ネットワーク、ワイヤレスLAN(Local Area Network)などの無線ネットワークを利用することができる。なお、以下の説明においては、電子制御装置100A〜100Cを区別する必要がない場合には、電子制御装置100と称する。また、自動車に搭載された電子制御装置100は、3台に限らず、他の台数であってもよい。
電子制御装置100は、例えば、フラッシュROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムに従って、各種センサからの出力信号に基づいて、制御対象機器に駆動信号を出力する。このため、各電子制御装置100では、制御パラメータ及び学習値などの各種のデータが使用されている。
電子制御装置100において、例えば、制御プログラムのロジックエラーによる異常が発生した場合、異常発生時の制御データなどが保存されていれば、これを用いて異常発生の原因を究明することができる。そこで、例えば、電子制御装置100Aのデータを、他の制御装置100B又は100Cで収集することで、電子制御装置100Aに異常が発生しても信頼性の高いデータを収集できるようにする。なお、以下の説明においては、説明の都合上、データが収集される電子制御装置100Aを「被監視ECU100A」、データを収集する電子制御装置100Bを「監視ECU100B」と称する。ここで、被監視ECU100Aが制御機器の一例として挙げられ、監視ECU100Bが外部機器の一例として挙げられる。
図2は、被監視ECU100Aが、イグニッションスイッチのONに伴う電源投入によって起動されたことを契機として、第1の所定時間ごとに繰り返し実行する監視処理の一例を示す。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、被監視ECU100Aが、車載ネットワーク200を介して、例えば、制御対象機器を制御している制御データなどのデータを、監視ECU100Bへと送信する。ここで、監視ECU100Bへ送信するデータは、1つに限らず、複数であってもよい。
ステップ2では、被監視ECU100Aが、監視ECU100Bから初期化指令(詳細は後述する)があったか否かを判定する。そして、被監視ECU100Aは、初期化指令があったと判定すれば処理をステップ3へと進める一方(Yes)、初期化指令がないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ3では、被監視ECU100Aが、例えば、レジスタの内容、メモリの内容を起動直後の初期状態へと戻す初期化を実行する。なお、初期化として、被監視ECU100Aのマイコンをリセットすることもできる(以下同様)。
図3は、監視ECU100Bが、イグニッションスイッチのONに伴う電源投入によって起動されたことを契機として、第2の所定時間ごとに繰り返し実行する監視処理の一例を示す。ここで、第2の所定時間は、被監視ECU100Aとの同期をとり易くするため、第1の所定時間と同一としてもよい。
ステップ11では、監視ECU100Bが、例えば、通信アダプタの受信バッファにデータがあるか否かを介して、被監視ECU100Aからのデータを受信したか否かを判定する。そして、監視ECU100Bは、データを受信したと判定すれば処理をステップ12へと進める一方(Yes)、データを受信していないと判定すれば処理をステップ13へと進める(No)。
ステップ12では、監視ECU100Bが、被監視ECU100Aからのデータを、例えば、揮発性メモリの一例であるRAM(Random Access Memory)の所定領域に時系列で格納する。ここで、RAMの占有領域を削減するために、RAMに構築されたリングバッファにデータを格納する。なお、リングバッファを用いても、異常発生時のデータを確保できれば足りるので、何ら問題が生じない。
ステップ13では、監視ECU100Bが、被監視ECU100Aに異常が発生したか否かを判定する。被監視ECU100Aの異常発生は、例えば、被監視ECU100のP−RUNなどの出力信号、定時ジョブのカウンタ、メモリに格納されたデータのSUM値などを監視することで検知できる。そして、監視ECU100Bは、被監視ECU100Aに異常が発生したと判定すれば処理をステップ14へと進める一方(Yes)、被監視ECU100Aに異常が発生していないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ14では、監視ECU100Bが、ステップ12においてRAMに格納したデータをフラッシュROM(不揮発性メモリ)に書き込む。これによって、例えば、監視ECU100Bへの電源供給が遮断されても、被監視ECU100Aに異常が発生したときのデータを保持することができる。
ステップ15では、監視ECU100Bが、被監視ECU100Aの初期化を実行する条件(初期化条件)、要するに、被監視ECU100Aを初期化しても影響がない又は少ない条件が成立しているか否かを判定する。初期化条件としては、例えば、アイドリング中、エンジンストール中、イグニッションスイッチがOFFであるスタンバイ中など、被監視ECU100Aの処理負荷が小さいとき、被監視ECU100Aがスタンバイ状態でバッテリ電圧が所定電圧以上のときなどを適用することができる。そして、監視ECU100Bは、初期化条件が成立していると判定すれば処理をステップ16へと進める一方(Yes)、初期化条件が成立していないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ16では、監視ECU100Bが、車載ネットワーク200を介して、被監視ECU100Aに初期化指令を送信する。なお、監視ECU100Bは、初期化条件が成立しているか否かを判定せずに、被監視ECU100Aに異常が発生したとき、被監視ECU100Aに初期化指令を送信することもできる。
かかる電子制御システムによれば、被監視ECU100Aで使用されているデータは、車載ネットワーク200を介して監視ECU100Bに送信され、監視ECU100BのRAMに時系列で格納される。そして、被監視ECU100Aに異常が発生すると、監視ECU100BのRAMに格納されているデータがフラッシュROMに書き込まれ、例えば、電源供給が遮断されても保持できるようになる。このため、被監視ECU100Aの異常発生時に使用されていたデータが、故障が発生していない監視ECU100Bで収集されるようになり、信頼性の高いデータを取得することができる。
また、被監視ECU100Aに異常が発生すると、監視ECU100Bから被監視ECU100Aに初期化指令が送信される。初期化指令を受信した被監視ECU100Aが初期化を実行することで、レジスタ、メモリの内容が起動直後の状態に戻り、例えば、不適切な制御データによる処理がなされることを抑制できる。
ここで、被監視ECU100Aの監視及びデータ収集は、例えば、車載ネットワークを介して接続された、ECU100C、監視専用の監視ツール、遠隔地に設置されたコンピュータ(サーバ)などで行われてもよい。この場合、ECU100C、監視ツール、コンピュータが外部機器の一例として挙げられる。
監視ECU100BのフラッシュROMに保存されたデータは、例えば、車載ネットワーク200に接続されたチェッカーやHILS(Hardware In the Loop Simulation)などのツールからの異常状態再現指令に応答して、次のように、被監視ECU100Aで異常状態を再現するために利用することができる。
図4は、被監視ECU100Aが起動されたことを契機として、被監視ECU100Aが繰り返し実行する異常状態再現処理の一例を示す。なお、異常状態再現処理の前提として、監視ECU100B及びツールが起動されているものとする。
ステップ21では、被監視ECU100Aが、ツールから異常状態再現指令があったか否かを判定する。そして、被監視ECU100Aは、異常状態再現指令があったと判定すれば処理をステップ22へと進める一方(Yes)、異常状態再現指令がなかったと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ22では、被監視ECU100Aが、監視ECU100Bで保持されているデータを受信する。即ち、監視ECU100Bは、例えば、ツールからのデータ送信指令に応答して、フラッシュROMに書き込まれているデータを被監視ECU100Aに送信する。そして、被監視ECU100Aは、監視ECU100Bから送信されたデータを受信し、これをRAMに展開する。なお、データの送信は、被監視ECU100Aと監視ECU100Bとで同期をとりながら行われる。また、ツールは、監視ECU100Bで保持されているデータを前もって読み取り、これを被監視ECU100Aに同期をとりながら送信してもよい。
ステップ23では、被監視ECU100Aが、RAMに展開されているデータに基づいて動作パラメータを順次設定し、異常が発生した状態を再現する。
かかる異常状態再現処理によれば、被監視ECU100Aに故障が発生したときのデータを使用して、被監視ECU100Aにおいて異常が発生した状態を再現することができる。このため、再現性の低い異常であっても、異常発生時の状態を容易に実現することが可能となり、その原因究明に資することができる。
ここで、被監視ECU100Aに故障が発生したときのデータは、監視ECU100Bに限らず、例えば、車載ネットワーク200に接続されたデータ収集装置、遠隔地に設置されたサーバ、他のECU100Cに保持されてもよい。また、複数のECU100において相互にデータを収集するようにしてもよい。
被監視ECU100Aは、図5に示すように、主系のメインマイコンAと、従系のサブマイコンBと、を有していてもよい。そして、被監視ECU100Aにおいては、メインマイコンAで使用されているデータをサブマイコンBに退避し、メインマイコンAに異常が発生したときに、サブマイコンBに退避したデータをメインマイコンAに復帰(復元)して処理を続行できるようにする。以下、このデータ復帰処理について説明する。
図6は、被監視ECU100Aが、イグニッションスイッチのONに伴う電源投入によって起動されたことを契機として、第3の所定時間ごとに繰り返し実行するデータ復帰処理の一例を示す。なお、第3の所定時間は、第1の所定時間、第2の所定時間と同一であってもよい(以下同様)。また、データ復帰処理は、メインマイコンA及びサブマイコンBの少なくとも一方で実行されればよい(以下同様)。
ステップ31では、被監視ECU100Aが、例えば、図示しない内部バスを介して、メインマイコンAで使用中のデータをサブマイコンBに送信し、そのRAMに退避する。ここで、サブマイコンBのRAMの占有領域を削減するために、例えば、リングバッファにデータを退避することができる。
ステップ32では、被監視ECU100Aが、監視ECU100Bからデータ復帰指令があったか否かを判定する。そして、被監視ECU100Aは、データ復帰指令があったと判定すれば処理をステップ33へと進める一方(Yes)、データ復帰指令がないと判定すれば処理をステップ34へと進める(No)。
ステップ33では、被監視ECU100Aが、例えば、内部バスを介して、サブマイコンBに退避したデータをメインマイコンAに復帰する。なお、データをメインマイコンAに復帰する前に、メインマイコンAのレジスタ、メモリなどを初期化するようにしてもよい。このようにすれば、レジスタ、メモリに不適切なデータが残ることがなく、信頼性を向上させることができる。
ステップ34では、被監視ECU100Aが、監視ECU100Bから初期化指令があったか否かを判定する。そして、被監視ECU100Aは、初期化指令があったと判定すれば処理をステップ35へと進める一方(Yes)、初期化指令がないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ35では、被監視ECU100Aが、例えば、レジスタの内容、メモリの内容を起動直後の初期状態へと戻す初期化を実行する。
図7は、監視ECU100Bが、イグニッションスイッチのONに伴う電源投入によって起動されたことを契機として、第4の所定時間ごとに繰り返し実行するデータ復帰処理の一例を示す。
ステップ41では、監視ECU100Bが、被監視ECU100AのメインマイコンAに異常が発生したか否かを判定する。メインマイコンAの異常発生は、例えば、メインマイコンAのP−RUNなどの出力信号、定時ジョブのカウンタ、メモリに格納されたデータのSUM値などを監視することで検知できる。そして、監視ECU100Bは、メインマイコンAに異常が発生したと判定すれば処理をステップ42へと進める一方(Yes)、メインマイコンAに異常が発生していないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ42では、監視ECU100Bが、被監視ECU100AのサブマイコンBに異常が発生したか否かを判定する。サブマイコンBの異常発生は、メインマイコンAの異常発生と同様に、例えば、サブマイコンBのP−RUNなどの出力信号、定時ジョブのカウンタ、メモリに格納されたデータのSUM値などを監視することで検知できる。そして、監視ECU100Bは、サブマイコンBに異常が発生していないと判定すれば処理をステップ43へと進める一方(Yes)、サブマイコンBに異常が発生していると判定すれば処理をステップ44へと進める(No)。
ステップ43では、監視ECU100Bが、車載ネットワーク200を介して、被監視ECU100Aにデータ復帰指令を送信する。
ステップ44では、監視ECU100Bが、被監視ECU100Aの初期化条件が成立しているか否かを判定する。ここで、初期化条件としては、図3のステップ15で適用した条件と同一とすることができる。そして、監視ECU100Bは、初期化条件が成立していると判定すれば処理をステップ45へと進める一方(Yes)、初期化条件が成立していないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ45では、監視ECU100Bが、車載ネットワーク200を介して、被監視ECU100Aに初期化指令を送信する。なお、監視ECU100Bは、初期化条件が成立しているか否かを判定せずに、被監視ECU100Aに初期化指令を送信することもできる。
かかるデータ復帰処理によれば、被監視ECU100Aにおいて、メインマイコンAからサブマイコンBにデータが退避される。そして、メインマイコンAにのみ異常が発生すると、サブマイコンBに退避されたデータがメインマイコンAに復帰される。また、メインマイコンA及びサブマイコンBの両方に異常が発生すると、初期化条件の成立を前提として、メインマイコンA及びサブマイコンBがリセットされる。このため、被監視ECU100Aにおいて、例えば、メモリに格納されたデータの値が異常となっても、主系たるメインマイコンAが暴走することがなく、信頼性を向上させることができる。
被監視ECU100Aにおいて、メインマイコンAのメモリの初期化を実行するとき、そのすべての領域を初期化するのではなく、データの値が異常となっている領域のみを初期化するようにしてもよい。以下、このメモリ初期化処理について説明する。
図8は、被監視ECU100AのメインマイコンAが、監視ECU100Bから初期化指令があったことを契機として、実行するメモリ初期化処理の一例を示す。ここで、メインマイコンAのメモリは、図9に示すように複数のメモリ領域(例えば、3つのメモリ領域)に分割され、各領域に、所定規則に従って分類されたデータが格納されているものとする。図示の例では、メモリ領域1にレジスタ及びI/Oの値が格納され、メモリ領域2に学習値が格納され、メモリ領域3に制御データが格納されている。そして、メインマイコンAは、メモリ領域ごとに、メモリ初期化処理を実行する。
ステップ51では、メインマイコンAが、内部バスを介して、サブマイコンBに処理対象となるメモリ領域のデータを送信する。
ステップ52では、メインマイコンAが、サブマイコンBに送信したメモリ領域のSUM値を算出する。即ち、メインマイコンAは、メモリ領域の先頭アドレスからデータを順次読み出し、その値を積算したSUM値を算出する。
ステップ53では、メインマイコンAが、内部バスを介して、ステップ52で算出したメモリ領域のSUM値をサブマイコンBに送信する。
ステップ54では、メインマイコンAが、サブマイコンBから送信された比較結果が否定的であるか否かを判定する。ここで、比較結果は、サブマイコンBにおいて、メインマイコンAから送信されたメモリ領域のデータから算出したSUM値と、メインマイコンAから送信されたSUM値と、を比較した結果を示すものであって、例えば、同一(肯定的)又は同一でない(否定的)ことを示すフラグを含む。そして、メインマイコンAは、比較結果が否定的であると判定すれば処理をステップ55へと進める一方(Yes)、比較結果が肯定的であると判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ55では、メインマイコンAが、処理対象となるメモリ領域の初期化を実行する。なお、処理対象となるメモリ領域にレジスタ、I/Oの値が格納されている場合には、学習値及び制御データなどの信頼性が低いため、すべてのメモリ領域について初期化を実行する。
図10は、被監視ECU100AのサブマイコンBが、メインマイコンAから処理対象たるメモリ領域のデータが送信されたことを契機として、実行するメモリ初期化処理の一例を示す。
ステップ61では、サブマイコンBが、メインマイコンAから送信されたメモリ領域のデータを受信する。サブマイコンBは、受信したデータを、例えば、RAMに格納して展開しておく。
ステップ62では、サブマイコンBが、RAMに展開したメモリ領域のデータについて、その先頭アドレスから順次データを読み出し、その値を積算したSUM値を算出する。
ステップ63では、サブマイコンBが、メインマイコンAから送信されたメモリ領域のSUM値を受信する。受信したメモリ領域のSUM値は、ステップ62において算出したSUM値と同一のメモリ領域に関するものである。
ステップ64では、サブマイコンBが、ステップ62で算出したSUM値と、ステップ63で受信したSUM値と、が同一であるか否かを比較する。そして、サブマイコンBは、2つのSUM値が同一でないと判定すれば否定的な比較結果を生成し、2つのSUM値が同一であると判定すれば肯定的な比較結果を生成する。
ステップ65では、サブマイコンBが、内部バスを介して、2つのSUM値の比較結果をメインマイコンAに送信する。
かかるメモリ初期化処理によれば、被監視ECU100Aにおいて、監視ECU100Bから初期化処理があると、メインマイコンAのメモリを所定規則で分割した各メモリ領域について、そのデータ及びSUM値がメインマイコンAからサブマイコンBに送信される。また、サブマイコンBでは、メインマイコンAから送信されたデータのSUM値が算出され、これとメインマイコンAから送信されたSUM値との比較結果がメインマイコンAに返送される。そして、メインマイコンAでは、サブマイコンBから返送された比較結果が否定的であれば、処理対象となるメモリ領域の初期化が実行される。
このため、メインマイコンAは、複数のメモリ領域のうち、そこに格納されているデータの信頼性が低いメモリ領域のみを初期化することとなり、メモリの初期化に要する時間などを短縮することができる。なお、レジスタ、I/Oが格納されているメモリ領域の信頼性が低い場合には、すべてのメモリ領域を初期化することで、信頼性を向上させる。
被監視ECU100AのメインマイコンAは、図11に示すように、複数のコア、例えば、コア1及びコア2を備えたマルチコアであってもよい。そして、メインマイコンAに異常が発生した場合、例えば、処理主体をコア1からコア2に切り替えることで、処理を続行できるようにする。以下の説明では、マルチコアとして、2つのコアを備えたものを前提とするが、その個数が3つ以上であってもよい。
図12は、メインマイコンAが起動されたことを契機として、コア1が第5の所定時間ごとに繰り返し実行する、コア切替処理の一例を示す。ここで、コア1及びコア2は、異なるメモリを使用することを前提とする。
ステップ71では、コア1が、例えば、メモリのSUM値を監視することで、メモリに異常が発生したか否かを判定する。そして、コア1は、メモリに異常が発生したと判定すれば処理をステップ72へと進める一方(Yes)、メモリに異常が発生していないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ72では、コア1が、内部バスを介して、コア2へ処理の切替指令を送信する。即ち、コア1のメモリに異常が発生したため、コア1の処理を続行することが困難となる可能性を鑑み、コア2によって処理を続行するようにする。
ステップ73では、コア1が、コア2から初期化指令があったか否かを判定する。そして、コア1は、初期化指令があったと判定すれば処理をステップ74へと進める一方(Yes)、初期化指令がないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ74では、コア1が、メモリの初期化を実行する。
図13は、メインマイコンAが起動されたことを契機として、コア2が第6の所定時間ごとに繰り返し実行する、コア切替処理の一例を示す。
ステップ81では、コア2が、コア1からの切替指令があったか否かを判定する。そして、コア2は、切替指令があったと判定すれば処理をステップ82へと進める一方(Yes)、切替指令がないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ82では、コア2が、コア1の代替処理を実行する。ここで、コア1の代替処理としては、最低限の機能を確保できる処理、すべての機能を確保できる処理のいずれであってもよい。
ステップ83では、コア2が、コア1の代替処理を開始した後、コア1へ初期化指令を送信する。
かかるコア切替処理によれば、コア1でメモリ異常が発生すると、コア2で代替処理が実行されると共に、コア1のメモリが初期化される。このため、メインマイコンAで実行されている処理が長時間途切れることがなく、例えば、自動車のエンジンなど、重要な機器を制御する信頼性を向上することができる。
なお、メインマイコンAにおける処理は、コア1のメモリが初期化された後、又は、コア2にメモリ異常が発生したときに、コア2からコア1へと切り替えるようにしてもよい。このようにすれば、メインマイコンAが処理を続行することができる。
以上の実施形態において、各図面を参照して説明した技術的思想を組み合わせ、又は、その一部を置き換えることもできる。このようにすれば、多様な形態において、その構成から得られる効果を享受することができる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)前記外部機器は、前記制御機器から送信されたデータを不揮発性メモリに保存する、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の自動車用電子制御装置。
このようにすれば、外部機器への電源供給が遮断されても、制御機器に異常が発生したときのデータを保持することができる。
(ロ)前記制御機器は、メインマイコンとサブマイコンとを有し、前記メインマイコンで使用しているデータを前記サブマイコンに退避すると共に、前記メインマイコンに異常が発生したときに、前記サブマイコンに退避したデータを前記メインマイコンに復帰する、ことを特徴とする請求項1〜請求項3、(イ)のいずれか1つに記載の自動車用電子制御装置。
このようにすれば、メインマイコンに異常が発生しても、メモリの内容を異常発生直前の状態に戻すことができる。
(ハ)前記制御機器の初期化は、メモリを初期化する、ことを特徴とする請求項2に記載の自動車用電子制御装置。
このようにすれば、制御機器に異常が発生したときにメモリが初期化されるので、不適切なデータに基づいて制御対象が制御されることを抑制できる。
(ニ)前記メモリの初期化は、前記メモリを分割した複数のメモリ領域のうち、メモリ内容の不整合が発生したメモリ領域について実行される、ことを特徴とする(ハ)に記載の自動車用電子制御装置。
このようにすれば、メモリ内容に不整合が発生していないメモリ領域の初期化が実行されないため、処理時間の短縮を図ることができる。
(ホ)前記制御機器のマイコンはマルチコアであって、前記コアの1つに異常が発生したときに、他のコアに処理を代行させる、ことを特徴とする請求項1〜請求項3、(イ)〜(ニ)のいずれか1つに記載の自動車用電子制御装置。
このようにすれば、制御機器の信頼性を向上させることができる。
100A ECU(制御機器)
100B ECU(外部機器)
200 車載ネットワーク
A メインマイコン
B サブマイコン

Claims (2)

  1. 自動車に搭載された制御機器と、
    前記制御機器に対して通信可能に接続された外部機器と、
    を有する自動車用電子制御装置であって、
    前記制御機器は、メインマイコンとサブマイコンとを有し、前記メインマイコンで使用中のデータを前記サブマイコンに退避すると共に前記外部機器に送信し、前記メインマイコンに異常が発生したときに、前記メインマイコンのメモリを分割した複数のメモリ領域のうち、前記メインマイコンのメモリと前記サブマイコンのメモリとの間で内容の不整合が発生したメモリ領域について初期化を実行してから、前記サブマイコンに退避したデータを前記メインマイコンに復帰し、
    前記外部機器は、前記制御機器に異常が発生したときに、前記制御機器から送信されたデータを保存する、
    ことを特徴とする自動車用電子制御装置。
  2. 前記制御機器は、前記外部機器から異常状態再現指令を受けたときに、前記外部機器に保存されたデータに基づいて動作パラメータを設定し、異常が発生した状態を再現する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用電子制御装置。
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