JP7205245B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本開示は、車両の故障情報を管理する技術に関する。
車載の各種センサ、アクチュエータなどに何らかの異常が発生したことを車載の電子制御装置(以下、ECU)がOBDにより検出し、検出された結果を表す故障情報を記録する技術が知られている。例えば、特許文献1には、複数のECUのそれぞれが記録している故障情報を車両のネットワークに接続された外部装置である検査ツールが読み出して表示し、整備員が検査ツールに表示された故障情報を確認して故障箇所を認識する技術が記載されている。
特開2006-113668号公報
ECUは、Electronic Control unitの略である。OBDはOn board Diagnosticsの略であり、所謂自己診断、すなわち故障診断を実行することを意味する。
故障診断では、車両に対する予め定められた診断項目について、異常の有無が検出される。故障情報を記録する際には、検出された異常に対応する診断コード(以下、DTC)を記録することが知られている。DTCは、Diagnostic Trouble Codeの略である。また、DTCのうち、車検で道路運送車両の保安基準を満たさない不具合が発生したことを表す特定DTCが検査ツールで読み出されると、車検を不合格にする技術、が自動車検査手法として提案されている。
このような自動車検査手法においては、車検を合格にする際、ECUに記録された故障情報を初期化、すなわち消去する必要がある。例えば、検査ツールを用いて、ECUに記録された故障情報を消去することが考えられる。
しかしながら、ECUに記録された故障情報が誤って初期化されると、誤って初期化された故障情報を用いて車検が行われた際には、故障が検出されていないものとして、誤って車検を通過するおそれがある。
本開示の1つの局面は、誤って車検を通過することを抑制できる技術、を提供することにある。
本開示の一態様による電子制御装置は、車両に搭載され、消去判定部(S20)と、要求時判定部(S40、S50)と、消去対応部(S80)と、を備える。消去判定部は、消去要求を当該電子装置外から受信した否かを判定する。消去要求は、車両に対する予め定められた診断項目についての情報であって故障診断によって発生する故障情報を記憶する記憶媒体から、少なくとも1つの診断項目についての故障情報を消去するための要求である。要求時判定部は、消去要求によって消去が要求される診断項目毎に異常の有無を判定する。消去対応部は、消去要求を受信したときに、消去要求によって消去が要求される全ての診断項目である対象項目について異常が無いと判定される場合は、記憶媒体に記憶される対象項目についての故障情報である対象情報を消去する。
このような構成によれば、消去要求があった際は、消去が要求された全ての診断項目について異常が無いと判定された場合にのみ故障情報が消去されるので、車両が故障しており診断項目について異常が有るにも拘わらず誤って消去要求に従って故障情報が消去されること、を抑制することができる。そして、故障情報を用いた車検が行われる際には、誤って故障情報が消去されて誤って車検に通ってしまうこと、を抑制することができる。
故障検出システムの構成を示すブロック図。 車両制御処理のフローチャート。 第1実施形態の情報管理処理のフローチャート。 初期化処理のフローチャート。 第1実施形態の故障診断処理のフローチャート。 第1実施形態のクリア処理のフローチャート。 作動を説明する説明図(1/2)。 作動を説明する説明図(2/2)。 第2実施形態の故障診断処理のフローチャート。 他の実施形態の故障診断処理のフローチャート。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1に示す故障検出システム1は、車両の故障を検出して検出結果を管理するためのシステムである。故障検出システム1は、車両制御システム2と、検査ツール3と、を備える。
(1)車両制御システム
車両制御システム2は、車両に搭載されるシステムであり、複数のECU10a-10cを備える。また、車両制御システム2は、バッテリ20を備える。複数のECU10a-10cのそれぞれは、通信線41に接続されており、CAN等といった通信プロトコルに従って互いに通信可能である。複数のECU10a-10cのそれぞれは、ECU毎に予め定められた車両制御を実行する。CANは、Controller Area Networkの略であり、登録商標である。
なお複数のECU10a-10cのそれぞれは同様の構成であるため、複数のECU10a-10cのそれぞれに共通の構成を説明するときは添え字を省略して記載する。
ECU10は、整備工場等でコネクタ40を介して検査ツール3に接続され得る。
ECU10は、マイクロコンピュータ(以下、マイコン)11と、通信インタフェース12と、スタンバイRAM(以下、SRAM)13と、を備える。マイコン11は、CPU51と、ROM52、RAM53、フラッシュメモリ等の半導体メモリと、を有する。ECU10は、バッテリ20から、電力が常時供給されている。
ECU10の各種機能は、CPU51が非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、半導体メモリが、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、ECU10は、1つのマイコンを備えていてもよいし、複数のマイコンを備えていてもよい。
ECU10は、CPU51がプログラムを実行することで、当該ECU10に割り当てられた機能を実現する。具体的には、ECU10は、後述する車両制御処理を実行することで、当該ECU10に割り当てられた車両制御を実現する。またECU10は、後述する情報管理処理を実行することで、当該ECU10に割り当てられた故障診断を実現する。
ECU10を構成するこれらの要素を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その1部又は全部の要素について、1つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現されてもよい。
通信インタフェース12は、通信線41を介して他のECU10と通信を行うとともに、コネクタ40を介して検査ツール3と通信を行う。他のECU10とは、例えばここでいうECU10がECU10aである場合、通信線41に接続されているECU10すなわちECU10a-ECU10cのうちECU10a以外のECU10をいう。
SRAM13は、イグニッションスイッチのオン/オフに拘わらず、車両に搭載されたバッテリ20からの電力供給を常時受けて動作する揮発性メモリである。つまり、SRAM13は、バッテリ20からの電力供給が継続している間は、書き込まれたデータを常時記憶保持する。SRAM13は、主に故障情報を記憶するために利用される。
故障情報とは、車両に対する予め定められた一又は複数の診断項目についての情報であって、ECU10による故障診断によって発生する情報である。診断項目とはECU10が実行可能な故障診断の項目である。
SRAM13には、ECU10が実行する少なくとも1つの診断項目についての故障診断の結果が、故障情報として時系列に記憶される。時系列に記憶されるとは、時間の経過に伴って過去から現在まで順に記憶されること、をいう。SRAM13に記憶される故障情報には、DTCと、診断データと、が含まれ得る。
後述するように、ECU10によって、診断項目毎に故障診断が行われて、故障診断の結果として異常であるか又は異常でないか、が特定される。ここでは、異常でない、とは正常であることを意味する。上述のDTCとは、診断項目について異常であると特定された場合にSRAM13に記憶される診断コードであって、該診断項目の異常に対応する診断コードである。
また、上述の診断データとは、診断項目についての故障診断の結果としてSRAM13に記憶される情報であって、該診断項目について異常であるか又は正常であるかを表す情報である。
診断項目には、以下でいう特定項目が含まれ得る。特定項目とは、車両についての保安基準に不合格となる故障を特定する項目である。換言すれば、特定項目は、車検で道路運送車両の保安基準を満たさない不具合を特定する項目である。以下でいう特定DTCとは、特定項目についての、異常に対応する診断コードである。
つまり、少なくとも1つのDTCが予め定められており、DTCのうちの一部又は全部が特定DTCとして予め定められ得る。特定DTCは、DTCのうち、車検で道路運送車両の保安基準を満たさない不具合が発生したことを表すものである。
このように、SRAM13は、ECU10によって、少なくとも1つのDTC、又は少なくとも1つの特定DTC、又はこれらの組合わせ、を故障情報として記憶するように構成され得る。また、SRAM13は、ECU10によって、診断項目毎に診断データを記憶するように構成され得る。
なお、SRAM13には、図示しないが、少なくとも、該SRAM13を備えるECU10が実行可能な診断項目のリストと、該診断項目に対応付けられるDTCのリストと、が予め記憶されている。
(2)検査ツール
検査ツール3は、コネクタ40を介して車両における通信線41に接続されてECU10と互いに通信可能な、ECU10外の装置(以下、車外装置)である。検査ツール3は、図示しないが、マイコンを有する制御部と、ECU10との通信を行う通信部と、を備える。検査ツール3は、作業員からの指示入力を受け付ける受付部を備えていてもよい。検査ツール3は、各種情報を表示するディスプレイを備えていてもよい。
検査ツール3は、取得要求を送信する機能、を実行する。取得要求とは、ECU10が備えるSRAM13から、少なくとも1つの診断項目についての故障情報を取得するための要求である。取得要求において取得の対象とされる故障情報は、一又は複数のDTCであってもよいし、一又は複数の特定DTCであってもよいし、これらの組合わせであってもよい。検査ツール3には、車両が備えるECU10と、該ECU10に応じたDTC及び特定DTCと、を対応付けるリストが記憶されている。
検査ツール3により指定された故障情報の取得対象であるECU10は、検査ツール3から取得要求を受信すると、SRAM13に記録している指定された故障情報を検査ツール3へ送信する。
ここで、検査ツール3は、取得対象であるECU10から故障情報としての特定DTCを受信すると、該特定DTCに基づいて、車両が車検に合格するか否かを判定する。例えば、検査ツール3は、ECU10から特定DTCが送信された場合に車検に不合格であると判定し、ECU10から特定DTCが送信されない場合に車検に合格であると判定する。
一方、検査ツール3は、取得対象であるECU10から故障情報としてのDTCを受信すると、該DTCや該DTCに対応する診断項目等をディスプレイに表示する。
また、検査ツール3は、消去要求を送信する機能を実行する。消去要求とは、SRAM13に記憶されている少なくとも1つの診断項目についての故障情報を該SRAM13から消去するための要求である。消去要求において消去の対象とされる故障情報は、1つであってもよいし、複数であってもよい。また、消去要求において消去の対象とされる故障情報は、DTCであってもよいし、特定DTCであってもよい。つまり、消去要求において消去の対象とされる故障情報は、一又は複数のDTCであってもよいし、一又は複数の特定DTCであってもよいし、これらの組合わせであってもよい。
検査ツール3は、例えばCANで通信する場合には、特定のCANIDにより、ECU10に、少なくとも1つのDTCの消去、又は少なくとも1つの特定DTCの消去、又はDTC及び特定DTCの両方の消去、を要求する。
検査ツール3により指定されたDTC及び特定DTCの消去対象であるECU10は、消去要求を受信した際は、後述する情報管理処理に従って作動する。
[1-2.処理]
ECU10が実行する車両制御処理、及び情報管理処理について説明する。
(1)車両制御処理
ECU10が実行する車両制御処理を、図2のフローチャートに基づいて説明する。ECU10は、車両においてスタートスイッチが押されたことをきっかけとして、又はイグニションスイッチがオンされたことをきっかけとして、これらのスイッチがオフされる迄の間、繰り返し実行される。
ECU10は、S1では、ECU10に予め割り当てられた車両制御を実行する。そして、ECU10は、該車両制御を実行した後に、本車両制御処理を終了する。
(2)情報管理処理
ECU10が実行する情報管理処理を、図3のフローチャートに基づいて説明する。ECU10は、当該ECU10に電力が供給されている間、情報管理処理を繰り返し実行する。情報管理処理は、車両の走行中においても、繰り返し実行される。走行中とは、車両が工場から出荷された後に整備工場で整備されている状態以外の状態をいい、車両が停止している状態も含む。
S10では、ECU10は、初期化処理を実行する。初期化処理は、工場からの出荷時等において、最初にECU10に電力が供給された際に実行される処理である。初期化処理では、後述するように、ECU10は、SRAM13を初期化する。つまり、SRAM13において、故障情報としてのDTCが記憶される領域も初期化される。
なお、故障情報としてのDTCが記憶される領域では、初期化された状態では、DTCが記憶されていないこと、すなわち、異常なしであること、を表す。また、SRAM13には後述する消去要求フラグが記憶される領域も含まれており、初期化処理によって消去要求フラグも初期化される。消去要求フラグは、初期化された状態がオフに設定された状態を表す。
S20では、ECU10は、当該ECU10外の装置である検査ツール3から消去要求を受信したか否かを判定する。ECU10は、消去要求を受信したと判定した場合に処理をS30に移行させ、消去要求を受信していないと判定した場合に処理をS40に移行させる。
S30では、ECU10は、消去要求フラグ(図では、FLG1)をオンに設定する。消去要求フラグは、検査ツール3から消去要求を受診した際にオンに設定されるフラグである。
次にS40では、ECU10は、故障診断処理を実行する。
ここで、故障診断処理では、ECU10は、後述するように、検査ツール3から消去要求を受信していないときは、該ECU10に割り当てられている少なくとも1つの診断項目について故障診断を行う。例えば本実施形態では、消去要求を受信していないときは、該ECU10に割り当てられている全ての診断項目について診断項目毎に故障診断を実行して異常の有無を判定する。ECU10は、判定の結果、異常有り又は異常無し、を表す情報を、診断データとして診断項目ごとにSRAM13に記憶する。
なお、ECU10は、本故障診断において、所定時間に渡って又は所定回数の故障診断を実行して異常の有無を確定した後に、上述の診断データを記憶するように構成され得る。ここでいう所定回数とは、少なくとも1回をいう。また、所定時間とは、数日、数時間、数分、数秒等であり得る。また、ECU10は、異常の有無を確定する際は、正常から不具合が生じて異常となったことを確定するまでに要する所定時間又は所定回数と、異常から修理等が行われて正常となったことを確定するまでに要する所定時間又は所定回数と、が異なるように構成され得る。
一方、故障診断処理では、ECU10は、検査ツール3から消去要求を受信しているときは、消去要求によって消去が要求される全ての診断項目について診断項目毎に故障診断を実行して異常の有無を判定する。以下でいう対象項目とは、消去要求によって消去が要求された全ての診断項目である。ECU10は、判定の結果、検査ツール3から消去要求を受信していないときと同様に、異常有り又は異常無し、を表す情報を、診断データとして診断項目毎にSRAM13に記憶する。
続くS50では、ECU10は、故障診断処理の結果、車両において何らかの故障すなわち異常が生じているか否かを判定する。ECU10は、S40で実行された故障診断処理の結果として、SRAM13に少なくとも1つの診断項目について異常有りを表す診断データが記憶された場合に、車両において異常が生じていると判定する。ECU10は、車両において異常が生じていると判定された場合に処理をS60に移行させ、生じていないと判定された場合に処理をS70へ移行させる。
S60では、ECU10は、S40にて故障診断を実行することによって異常有りを表す診断データが検出され記憶された診断項目について、該診断項目に対応するDTCをSRAM13に記憶させ、処理をS100に移行させる。
S70では、ECU10は、消去要求フラグがオンに設定されているか否かを判定する。ECU10は、消去要求フラグがオンに設定されている場合に処理をS80に移行させ、消去要求フラグがオンに設定されていない場合に、すなわちオフに設定されている場合に、処理をS100に移行させる。
S80では、ECU10は、クリア処理を実行する。クリア処理では、後述するように、ECU10は、消去要求を受信したときに、対象項目について、故障診断が成されて、かつ、異常が無いと判定された場合は、対象情報を消去する。対象情報とは、SRAM13に記憶されている対象項目についての故障情報である。
上述のように、対象項目は、消去要求によって消去が要求される全ての診断項目である。換言すれば、ECU10は、消去要求を受信したときに、消去要求によって消去が要求される全ての診断項目のうち少なくとも1つの診断項目について、診断処理が成されていない、または、異常が有ると判定される場合は、対象情報を消去しない。
続くS90では、ECU10は、消去要求フラグをオフに設定する。
S100では、ECU10は、送受信処理を実行する。具体的には、ECU10は、通信線41にコネクタ40を介して検査ツール3が接続されている場合に、検査ツール3との通信を実行する。
ここで、ECU10は、検査ツール3から取得要求を受信しているか否かを判定し、取得要求を受診している場合には、取得要求に応じてSRAM13に記憶されているDTCを送信し、処理をS20へ移行させる。一方、ECU10は、検査ツール3から取得要求を受診していない場合には、処理をS20に移行させる。ECU10は、処理をS20に移行させた後は、上述と同様の処理を繰り返し実行する。
(3)初期化処理
ECU10が情報管理処理のS10で実行する初期化処理を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
S210では、ECU10は、SRAM13を初期化する。上述のように、SRAM13の初期化によって、故障情報及び消去要求フラグが記憶される領域が初期化される。ECU10は、以上で、初期化処理を終了する。
(4)故障診断処理
ECU10が情報管理処理のS40で実行する故障診断処理を、図5のフローチャートに基づいて説明する。
S310では、ECU10は、消去要求フラグがオンに設定されているか否かを判定する。ここで、ECU10は、消去要求フラグがオンに設定されていない、すなわち消去要求フラグがオフに設定されていると判定された場合に、処理をS320に移行させる。一方、ECU10は、消去要求フラグがオンに設定されていると判定された場合に、処理をS340に移行させる。
S320では、ECU10は、該ECU10に割り当てられている診断項目について故障診断を実行して診断項目毎に異常の有無を判定し、診断データをSRAM13に記憶する。
なお、例えば、所定のアクチュエータの消費電流等を取得して所定の閾値と比較するといったように、本明細書内でいう診断項目について、具体的にどのような情報を取得してどのような判定を行うことで故障診断を実行するのかは、予め定められている。ECU10は、診断項目毎に予め定められたプログラムに従って、該故障診断を実行するように構成されていてもよい。プログラムは、SRAM13に記憶されていてもよい。
続くS330では、ECU10は、該ECU10に割り当てられている全ての診断項目についてS320による故障診断を実行したか否かを判定する。
ECU10は、診断項目についての診断データがSRAM13に記憶されたことによって、該診断項目についての故障診断を実行したと判定する。ECU10は、該ECU10に割り当てられている全ての診断項目について故障診断を実行していないと判定した場合は、処理をS320に移行させ、故障診断を実行していない診断項目についての故障診断を実行する。一方、ECU10は、該ECU10に割り当てられている全ての診断項目について故障診断を実行していると判定した場合は、故障診断処理を終了する。
このようにしてECU10は、該ECU10に割り当てられている全ての診断項目について診断項目毎に故障診断を実行して異常の有無を判定し、上述の診断データをSRAM13に記憶する。
なお、S310-S330の処理は、ECU10に電力の供給が開始されて以降、繰り返し実行される処理である。以下では、S310-S330の処理を、定常時故障診断ともいう。ECU10は、定常時故障診断を予め定められた周期で繰り返し実行するように構成され得る。また、ECU10は、S320の処理を、つまり、対象項目に含まれる診断項目について異常の有無を特定する処理を、故障診断処理とは別処理として実行するように構成され得る。
S340では、ECU10は、対象項目に含まれる診断項目について故障診断を実行して診断項目毎に異常の有無を判定し、診断データをSRAM13に記憶する。
続くS350では、ECU10は、対象項目について、すなわち消去要求によって消去が要求されている全ての診断項目について、S340による故障診断を実行したか否かを判定する。
ここで、ECU10は、対象項目について故障診断を実行していないと判定された場合は、処理をS340に移行させ、故障診断を実行していない診断項目についての故障診断を実行する。一方、ECU10は、対象項目について故障診断を実行していると判定された場合は、故障診断処理を終了する。
このようにして、ECU10は、対象項目に含まれる全ての診断項目について診断項目毎に故障診断を実行して異常の有無を判定し、診断データをSRAM13に記憶する。なお、S340-S350の処理は、消去要求を受信したときにのみ実行される処理である。以下では、S340-S350の処理を、要求時故障診断ともいう。
(5)クリア処理
ECU10が情報管理処理のS80で実行するクリア処理を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
S410では、ECU10は、消去要求フラグがオンに設定されているか否かを判定する。ここで、ECU10は、消去要求フラグがオンに設定されていない、すなわち消去要求フラグがオフに設定されていると判定された場合に、クリア処理を終了させる。一方、ECU10は、消去要求フラグがオンに設定されていると判定された場合に、処理をS420に移行させる。
S420では、ECU10は、SRAM13に記憶されている対象情報を消去する。対象情報とは、対象項目についての故障情報である。つまり、ECU10は、消去要求によって消去が要求される全ての診断項目についての故障情報を、SRAM13から消去する。ECU10は、以上でクリア処理を終了する。
(6)作動
上述のECU10の作動と、該ECU10を利用して特定DTCに基づいて車検の合否判定及び故障情報の消去を行う手順の例を、図7に基づいて説明する。
図7では、時刻t0にて、車両の走行中に該車両に不具合が生じて、車両の状態が正常から故障に変化した様子を示す。以下では、説明を簡易にするため、車検の合否を判定するための上述の特定項目が1つ定められており、車両の走行中に該1つの特定項目に対応する不具合が生じた場合を説明する。
なお、車両では、診断項目についての不具合が生じると、コンソールパネルにランプが点灯するように構成され得る。検査ツール3は、車両にて上述の1つの特定項目に対応する特定DTCが記憶されている場合に車検に不合格と判定し、該特定DTCが記憶されていない場合に車検に合格と判定するように構成され得る。
(a)定常時故障診断
ECU10は、定常時故障診断を繰り返し実行している。
時刻t0から、定常時故障診断が実行されて異常確定時間T1が経過した時刻t1では、ECU10は、S330にて、上述の不具合の生じた特定項目について、異常有り、を表す診断データをSRAM13に記憶する。異常確定時間T1は、上述の不具合の生じた特定項目について、ECU10が、異常有り、を確定するために要する時間をいう。
時刻t1では、ECU10によるS50における車両の故障判定の結果は故障有りとなり、上述の特定項目に対応する特定DTCが故障情報としてSRAM13に記憶される。SRAM13に記憶された特定DTCは、検査ツール3によって消去が実行されるまで、継続して記憶され続ける。
時刻t2では、車両が修理のために整備工場に持ち込まれるものとする。作業員は、検査ツール3へ指示を出力して、検査ツール3を用いて車検の合否判定を行ってもよい。
検査ツール3は、次のように作動して車検合否判定を行う。A10では、検査ツール3は、上述の特定DTCを取得するための取得要求を、上述の特定DTCを記憶可能であるECU10へ送信する。
A11では、ECU10が備えるSRAM13に上述の特定DTCが記憶されている場合は、取得要求に応じて、ECU10によって該特定DTCが検査ツール3に送信される。検査ツール3は、特定DTCに基づいて、該車両が車検に不合格である、と判定する。検査ツール3は、例えば、判定結果をディスプレイに表示する。
作業員は、判定結果を確認した後に、故障を修理してもよい。なお、作業員は、故障の詳細を確認するために、検査ツール3へ指示を出力して、検査ツール3を用いて車両に記憶されているDTCを取得してもよい。検査ツール3は、例えば、次のように作動してDTCを取得する。
A12では、検査ツール3は、ECU10に記憶されている全てのDTCを取得するための取得要求を車両のECU10へ送信する。A13では、ECU10によって、取得要求に応じてECU10が備えるSRAM13に記憶されている全てのDTCが検査ツール3に送信される。検査ツール3は、取得したDTCをディスプレイに表示する。
時刻t3では、上述の不具合の生じた診断項目について、作業員による修理が完了したものとする。
時刻t3から正常確定時間T2が経過した時刻t4では、ECU10は、S330にて、上述の不具合の生じた特定項目について、異常無し、を表す診断データをSRAM13に記憶する。正常確定時間T2は、上述の不具合の生じた特定項目について、ECU10が、異常無し、を判定するために要する時間をいう。ECU10によるS50における故障判定の結果は、故障なし、となり、上述の特定項目に対応する特定DTCは故障情報としてSRAM13に記憶されない。
但し、SRAM13には、先に記憶された特定DTCが、検査ツール3によって消去が実行されるまで、継続して記憶され続ける。
(b)要求時故障診断
続いて、修理が完了した時刻t4以降に、作業員が、検査ツール3に指示を出力し、検査ツール3を用いて車検に用いられた上述の特定DTCを車両から消去する場合の作動について、説明する。検査ツール3は、次のように作動して消去を行う。
A14では、検査ツール3が、上述の特定DTCを消去するための消去要求をECU10に送信する。消去要求を受信したECU10は、要求時故障診断を実行する。ここでは、ECU10は、S340にて、上述の特定DTCに対応する特定項目について診断を行う。
A15では、ECU10は、判定確定期間T3の経過後に、異常無し、を表す診断データがSRAM13に記憶されると、車両に故障が無いと判定して、上述の特定DTCをSRAM13から消去する。判定確定期間T3は、上述の特定DTCに対応する特定項目について、ECU10が、異常無し、を判定するために要する時間をいう。
A16では、ECU10は、消去が実行されると、その旨を表す通知を検査ツール3に出力するように構成されてもよい。
なお、消去が実行された後、作業員は、ECU10において上述の特定DTCの消去を確認してもよい。特定DTCの消去を確認する際、検査ツール3は次のように作動する。
A17では、検査ツール3は、ECU10に記憶されている上述の特定DTCを取得する取得要求を送信する。なお、検査ツール3は、図示のように、全てのDTCを取得する取得要求を送信するように構成されてもよい。
A18では、検査ツール3は、取得されたDTCをディスプレイに表示するように構成されてもよい。
特定DTCの消去が実行されたこと、又は全てのDTCが消去されたこと、を確認した後に、作業員は検査ツール3を用いて車検の合否判定を行ってもよい。
A19では、検査ツール3は、作業員による指示に従って、上述の特定DTCを取得するための取得要求を車両のECU10に送信する。
A20では、ECU10のSRAM13には上述の特定DTCが記憶されていないので、取得要求への対応として、ECU10は上述の特定DTCを検査ツール3に送信しない。検査ツール3は、ECU10から上述の特定DTCが送信されないことに基づいて、車検に合格である、と判定する。
[1-3.効果]
上記第1実施形態では、以下の効果を得ることができる。
(1a)ECU10は、S80では、消去要求を受信したときに、対象項目について異常が無いと判定される場合は、SRAM13に記憶される対象項目についての故障情報である対象情報を消去する。
その結果、消去が要求された全ての診断項目について異常がないと判定された場合にのみ故障情報が消去されるので、車両が故障しており診断項目について異常があるにも拘わらず誤って消去要求に従って故障情報が消去されること、を抑制することができる。
そして、故障情報としての特定DTCを用いた車検が行われる際には、誤って故障情報としての特定DTCが消去されて誤って車検に通ってしまうこと、を抑制することができる。
また、消去が要求された全ての診断項目について異常がないと判定された場合にのみ故障情報が消去されるので、図8に示すように、仮に作業員によって意図的に修理が行われなかったような場合、A21-A22に示すように故障情報が消去されないので、A23-A24に示すように、車検に不合格と判定される。つまり、故障情報が不正に消去されて車検に通ってしまうことを抑制することができる。
(1b)ECU10は、S80では、対象項目のうち少なくとも1つの診断項目について異常が有ると判定される場合は、対象情報を消去しない。
その結果、(1a)と同様の効果を得ることができる。
(1c)ECU10は、S40及びS50では、消去要求を受信したときに、対象項目に含まれる全ての診断項目について診断項目毎に異常の有無を判定する故障診断を行い、故障診断によって発生する故障情報に基づいて、対象項目について異常の有無を判定する。
具体的には、ECU10は、故障診断によって発生する故障情報が、対象項目に含まれる全ての診断項目について正常を表す場合、対象項目について異常が無いと判定する。また、ECU10は、故障診断によって発生する故障情報が、対象項目に含まれる全ての診断項目のうち少なくとも1つについて異常を表す場合、対象項目について異常が有ると判定する。
その結果、消去要求を受信した時点で対象項目に含まれる全ての診断項目について故障診断を行うので、対象項目について異常の有無を、換言すれば車両の故障を、確実に特定することができる。
(1d)ECU10は、S320では、予め定められた少なくとも1つの診断項目について故障診断を繰り返し行う。ECU10は、S330では、S320にて行う故障診断によって発生する故障情報をSRAM13に記憶する。ここでいう故障情報は、DTC又は特定DTCである。消去要求は、S330によってSRAM13に記憶された故障情報としてのDTC又は特定DTCを消去するための要求である。つまり、車両の故障診断は車両のECU10にて実行され、故障診断の結果としての故障情報が車両のECU10に記憶される。
その結果、例えば走行中であっても、車両の故障診断を行うことができる。また、車両に故障情報を保存できるので、故障情報を記憶するための外部のサーバ等を必要とすることが無い。
(1e)故障検出システム1は、車外装置である検査ツール3と、検査ツール3と通信可能なECU10と、を備えており、検査ツール3は、消去要求をECU10に送信するように構成される。ECU10は、通信線41によって接続されることによって、消去要求を送信する検査ツール3と通信可能である通信インタフェース12を備える。ECU10は、S40、S50では、検査ツール3からの消去要求を受信したか否かを判定する。
その結果、検査ツール3を用いて、故障情報を消去することができる。
(1f)診断項目は、車両についての保安基準に不合格となる故障を特定する項目である特定項目を少なくとも1つ含む。保安基準とは車検に関する基準である。
その結果、故障情報を用いた車検を実施することが可能となる。また、本実施形態では、故障情報を用いた車検を実施の際に、車検を誤って通過すること、を抑制することができる。
[2.第2実施形態]
[2-1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
上述した第1実施形態では、消去要求を受信した際に異常の有無を判定するときに、対象項目全てについて故障診断を実行していた。これに対し、第2実施形態では、消去要求を受信した際に異常の有無を判定するときに、故障診断を行う対象とすべき診断項目についてのみ故障診断を実行する点で、第1実施形態と相違する。
[2-2.処理]
次に、第2実施形態のECU10が実行する情報管理処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。なお、図9におけるS310-S330の処理は、図3におけるS310-S330の処理と同様であるため、説明を一部簡略化している。図9では、図3のフローチャートに対して、S335が追加され、S350がS355に置換されている。
S310にて、消去要求フラグがオンに設定されていると判定された場合に移行するS335では、ECU10は、上述の対象項目について、診断項目毎に、SRAM13に記憶されている直近の故障情報が正常であるか否かを判定する。ECU10は、直近の故障情報が正常である場合に処理をS355へ移行させ、直近の故障情報が正常でない場合すなわち異常である場合に、処理をS340へ移行させる。
ここでいう直近とは、例えば、情報管理処理においてS20-S100の処理を1サイクルとして、現時点から直前のサイクルを表す。但し、これに限定されるものではなく、直近とは、直前の所定数サイクル内であってもよい。また、直近とは、S335が実行された時点より前の所定時間内であってもよい。ここでいう所定時間は、例えば、数日、数時間、数分、数秒、数十分の一秒等、診断項目に応じて予め定められ得る。
S340では、ECU10は、直近の故障情報が正常でない診断項目について故障診断を実行して診断項目毎に異常の有無を判定し、診断データをSRAM13に記憶する。
S355では、ECU10は、対象項目について、すなわち消去要求によって消去が要求されている全ての診断項目について、直近の故障情報としての直近の診断データが正常であるか否かを確認したかを判定する。
ここで、ECU10は、対象項目に含まれる全ての診断項目について、直近の診断データが正常であるか否かを確認していないと判定された場合は、処理をS335に移行させ、S335、S340、S355の処理を繰り返す。一方、ECU10は、対象項目に含まれる全ての診断項目について、直近の診断データが正常であるか否かを確認したと判定された場合は、故障診断処理を終了する。S335、S340、S355の処理が、上述の要求時故障診断に相当する。
つまり、ECU10は、S335では、実施項目であるか否かを特定する。実施項目とは、故障診断を行う対象とすべき診断項目である。具体的には、ECU10は、対象項目に含まれる全ての診断項目のうち、SRAM13に記憶されている直近の故障情報である診断データが正常である診断項目を、異常が無いものとして、実施項目として特定しない。また、ECU10は、対象項目に含まれる診断項目のうち、SRAM13に記憶されている直近の診断データが異常である診断項目を、実施項目として特定する。
ECU10は、S340では、実施項目についてのみ故障診断を実行し、故障診断によって生じる故障情報である診断データをSRAM13に記憶する。そして、ECU10は、上述のS60にて、これらの結果に基づいて、車両の異常の有無を判定する。
例えば、ECU10は、対象項目に含まれる全ての診断項目について直近の診断データが正常を表す場合、故障診断を実施せずに、対象項目に含まれる全ての診断項目が正常であると特定する。つまり、車両は正常であると特定する。また、ECU10は、対象項目に含まれる全ての診断項目について直近の診断データが異常を表す場合、対象項目に含まれる全ての診断項目について故障診断を実施する。
[2-3.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果(1a)、(1b)、(1d)-(1f)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
(2a)SRAM13には故障情報が時系列に記憶されており、ECU10は、S40及びS50では、消去要求を受信したときに、対象項目に含まれる全ての診断項目について診断項目毎に異常の有無を判定する故障診断を行い、故障診断によって発生する故障情報に基づいて、対象項目について異常の有無を判定する。
具体的には、ECU10は、消去要求を受信したときに、対象項目に含まれる全ての診断項目について、SRAM13に記憶されている直近の故障情報が正常であるか否かを判定して故障診断を行う対象とすべき前記診断項目である実施項目を特定する。そして、ECU10は、実施項目についてのみ故障診断を行い、故障診断によって生じる故障情報に基づいて対象項目について異常の有無を判定する。
その結果、直近の故障情報を利用して実施項目を特定し、該実施項目についてのみ故障診断を実行するので、対象項目に含まれる全ての診断項目について故障診断を実行する場合よりも、S50における車両の故障の有無を特定するまでの時間が短縮される。結果として、故障情報の消去に要する時間を短縮することができる。
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(3a)ECU10が実行する故障診断処理は、対象項目に限定されること無く、図10に示すように、当該ECU10に割り当てられた全ての診断項目について故障診断を常に実行するように構成されてもよい。その結果、より確実に車両の故障を検出することが可能となる。
(3b)ECU10は、上述の正常確定時間T2が異常確定時間T1よりも長くなるように、構成されてもよい。その結果、異常確定時間T1を短くすることで、早急に車両の異常を確定することができる。また、正常確定時間T2が長いことで、より確実に精度を上げて車両の正常を確定することができる。つまり、異常を確定する際にも、正常を確定する際にも、より安全に配慮した判定を行うことができる。
(3c)車両制御システム2では、車両制御システム2が備える複数のECU10は、例えばLIN等といった通信プロトコルに従って互いに通信可能に構成されていてもよい。
(3d)車両制御システム2が備える複数のECU10のうちの1つのECU10は、検査ツール3から車検に関して予め定められている全ての特定DTCを消去する消去要求を受信するように構成されていてもよい。ECU10は、該消去要求を受信した場合に、全ての特定DTCが正常であると判定した場合にのみ、車両制御システム2の各ECU10にて記憶されている全ての特定DTCを消去するように構成されてもよい。その結果、検査ツール3によって、効率よく一度に故障情報を消去することができる。
(3e)ECU10において通信インタフェース12は、検査ツール3と、無線通信によって通信を行うように構成されてもよい。その結果、車両内にて通信線41を減少させることができる。
(3f)検査ツール3は、図1に示すように、車外装置であるサーバ4に、車検の合否判定の結果を送信するように、構成されていてもよい。
(3g)消去要求を送信するECU10外の装置は、検査ツール3に限定されるものではない。消去要求を送信するECU10外の装置は、車両に搭載されている他のECU10であってもよいし、車両外に設置されているサーバ等の車外装置であってもよい。その結果、検査ツール3以外の種々のECU10外の装置によって故障情報の消去が可能となるので、利便性が向上する。
(3h)本開示に記載のECU10及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載のECU10及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載のECU10及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記憶媒体に記憶されてもよい。ECU10に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。
(3i)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
(3j)上述したECU10、車両制御システム2、検査ツール3、故障検出システム1の他、ECU10、車両制御システム2、検査ツール3を機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記憶媒体、故障情報管理方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
なお、上記実施形態において、ECU10が電子制御装置に相当し、検査ツール3が車外装置に相当し、SRAM13が記憶媒体に相当する。S20が消去判定部としての処理に相当し、S40、S50が要求時判定部としての処理に相当し、S80が消去対応部としての処理に相当し、S320が繰り返し診断部としての処理に相当する。S330が情報記憶部としての処理に相当する。
3 検査ツール、10 ECU、13 SRAM。

Claims (6)

  1. 車両に搭載される電子制御装置(10)であって、
    前記車両に対する予め定められた診断項目についての情報であって故障診断によって発生する故障情報を記憶する記憶媒体から少なくとも1つの前記診断項目についての前記故障情報を消去するための要求である消去要求を、前記消去要求を送信する当該電子制御装置外の検査ツールから受信した否かを判定する消去判定部(S20)と、
    前記検査ツールから前記消去要求を受信したと判定されたときに、前記消去要求によって消去が要求される前記診断項目のうち予め定められた条件を満たす前記診断項目について、前記故障診断を行い、前記故障診断によって発生する前記故障情報に基づいて、異常の有無を判定する要求時判定部(S40、S50)と、
    前記検査ツールから前記消去要求を受信したと判定されたときに、前記消去要求によって消去が要求される全ての前記診断項目である対象項目について異常が無いと判定される場合は、前記記憶媒体に記憶される前記対象項目についての前記故障情報である対象情報を消去し、前記対象項目のうち少なくとも1つの前記診断項目について異常が有ると判定される場合は、前記対象情報を消去しない消去対応部(S80)と、
    を備える電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置であって、
    前記要求時判定部は、前記消去要求を受信したと判定されたときに、前記対象項目に含まれる全ての前記診断項目について前記故障診断を行い、前記故障診断によって発生する前記故障情報に基づいて、前記対象項目について異常の有無を判定する
    電子制御装置。
  3. 請求項1に記載の電子制御装置であって、
    前記記憶媒体には前記故障情報が時系列に記憶されており、
    前記要求時判定部は、前記消去要求を受信したと判定されたときに、前記対象項目に含まれる全ての前記診断項目について前記記憶媒体に記憶されている直近の前記故障情報が正常であるか否かを判定し、前記直近の故障情報が正常でないことを前記予め定められた条件として前記条件を満たす前記診断項目を、前記故障診断を行う対象とする実施項目として特定し、前記実施項目について故障診断を行い、且つ、前記対象項目に含まれる全ての前記診断項目のうち前記実施項目を除いた残りの前記診断項目について前記故障診断を行わず、前記実施項目についての前記故障診断によって生じる故障情報に基づい、前記対象項目について異常の有無を判定する
    電子制御装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の電子制御装置であって、
    予め定められた少なくとも1つの前記診断項目について故障診断を繰り返し行う繰り返し診断部(S320)と、
    前記繰り返し診断部が行う前記故障診断によって発生する故障情報を前記記憶媒体に記憶する情報記憶部(S330)と、
    を備え、
    前記消去要求は、前記情報記憶部によって前記記憶媒体に記憶された前記故障情報を消去するための要求である
    電子制御装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の電子制御装置であって、
    前記消去要求を送信する車外装置と通信可能である通信部(12)を備え、
    前記要求時判定部は、前記車外装置からの前記消去要求を受信したか否かを判断する
    電子制御装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の電子制御装置であって、
    前記診断項目は、車両についての保安基準に不合格となる故障を特定する項目である特定項目を少なくとも1つ含む
    電子制御装置。
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