JP6714420B2 - ダンパ装置 - Google Patents

Description

本発明は、ダンパ装置に関するものである。

トルクコンバータは、フロントカバーからタービンに直接トルクを伝達するためのロックアップ装置を有している。そして、ロックアップ装置は、エンジンの振動を減衰するためのダンパ装置を有している。ダンパ装置は、トーションスプリングと、これを保持するリティニングプレートと、ドリブンプレートとを有している（特許文献１参照）。

特開２０１３−２５６９６３号公報

上述したようなダンパ装置において、低コスト化が要望されている。本発明の課題は、低コスト化が可能なダンパ装置を提供することにある。

本発明のある側面に係るダンパ装置は、環状のリティニングプレートと、複数のスプリング部材と、出力プレートと、を備えている。各スプリング部材は、リティニングプレートに保持される。出力プレートは、スプリング部材を介してリティニングプレートと弾性的に連結する。リティニングプレートは、周方向において、複数の分割リティニングプレートに分割されている。

リティニングプレートは環状であるため、従来、リティニングプレートは、円板状の部材の中央を繰り抜いて形成されていた。そして、この繰り抜かれた部分は端材として廃棄されていた。これに対して、本発明に係るリティニングプレートは、複数の分割リティニングプレートに分割されているため、各分割リティニングプレートをそれぞれ板状の部材から形成することができる。このため、従来のような端材が発生することがなく、低コスト化が可能となる。

また、従来、リティニングプレートの一部に傷や打痕のような不良が発生した場合、そのリティニングプレート全体を廃棄していた。これに対して、本発明に係るリティニングプレートは、複数の分割リティニングプレートに分割されているため、一部に傷や打痕のような不良が発生した場合、その不良がある分割リティニングプレートのみを廃棄すればよく、リティニングプレート全体を廃棄する必要が無い。このため、低コスト化が可能である。

好ましくは、各分割リティニングプレートは、治具用取付孔を有する。この構成によれば、スプリング部材が組まれた各分割リティニングプレートを治具に取り付けることができる。この治具にセットされた状態で、各分割リティニングプレートを、ピストンプレートなどの他の部材に取り付けることができる。このため、スプリング部材の張力が各分割リティニングプレートに作用していても、各分割リティニングプレートが互いに適切な位置に配置された状態を維持することができる。

好ましくは、ダンパ装置は、複数の第２スプリングをさらに備える。各分割リティニングプレートは、径方向内側に延びる延長部を有する。延長部は、第２スプリング部材を収容するスプリング収容部と、治具用取付孔を有する。

好ましくは、リティニングプレートは、入力プレートに固定されるように構成されている。そして、各分割リティニングプレートは、入力プレートに固定されるための固定用取付孔を有する。この構成によれば、固定用取付孔を用いて、各分割リティニングプレートを、入力プレートに対してリベットなどで固定することができる。

好ましくは、各分割リティニングプレートは、周方向の両端部に、スプリング部材の端面に当接する第１係合部を有する。

好ましくは、ダンパ装置は、サポートプレートをさらに備える。サポートプレートは、リティニングプレート及び出力プレートに対して相対回転可能である。また、サポートプレートは、スプリング部材を径方向外側から支持する。各スプリング部材は、低剛性コイルスプリングと高剛性コイルスプリングとを有している。サポートプレートは、周方向において、低剛性コイルスプリングと高剛性コイルスプリングとの間に配置される第２係合部を有する。

本発明に係るダンパ装置によれば、低コスト化が可能となる。

トルクコンバータの断面図。 ロックアップ装置の断面図。 ダンパ装置の正面図。 リティニングプレートの正面図。 ドリブンプレートの正面図。 サポートプレートの正面図。 治具に取り付けられた状態のダンパ装置の正面図。 治具に取り付けられた状態のダンパ装置の断面図。 ダンパ装置の捩り特性を示す図。 ダンパ装置の作動時のモデル図。

図１は、本発明の一実施形態としてのダンパ装置を含むトルクコンバータ１の断面部分図である。図１の左側にはエンジン（図示せず）が配置され、図の右側にトランスミッション（図示せず）が配置されている。図１に示すＯ−Ｏは、トルクコンバータ及びダンパ装置の回転軸Oである。以下の説明において、周方向とは、回転軸Ｏを中心とする円の周方向を示し、径方向とは、回転軸Ｏを中心とする円の径方向を示す。

［トルクコンバータ］
トルクコンバータ１は、図示しないフレキシブルプレートによってエンジン側の部材に連結され、エンジンのクランクシャフトからトランスミッションの入力シャフトにトルクを伝達するための装置である。トルクコンバータ１は、フロントカバー２と、インペラ３と、タービン４と、ステータ５と、ピストンプレート６と、ダンパ装置７と、を備えている。

［フロントカバー］
フロントカバー２は、円板状の部材であり、内周端にはセンターボス２ａが設けられ、外周部には、軸方向トランスミッション側に延びる外周側筒状部２ｂが形成されている。センターボス２ａは、軸方向に延びる円筒形状の部材であり、クランクシャフトの中心孔内に挿入されている。フロントカバー２の外周側には、周方向に等間隔で複数のボルト８が固定されている。このボルト８に螺合するナットによって、フレキシブルプレートの外周部がフロントカバー２に固定される。

［インペラ］
インペラ３は、主に、インペラシェル１０と、その内側に固定された複数のインペラブレード１１と、インペラシェル１０の内周部に固定されたインペラハブ１２とから構成されている。インペラシェル１０の外周縁がフロントカバー２の外周側筒状部２ｂの先端に溶接されている。

［タービン］
タービン４はインペラ３に対して軸方向に対向して配置されている。タービン４は、主に、タービンシェル１４と、タービンシェル１４のインペラ側の面に固定された複数のタービンブレード１５と、タービンシェル１４の内周縁に固定されたタービンハブ１６とから構成されている。タービンシェル１４とタービンハブ１６とは複数のリベット１７によって固定されている。また、タービンハブ１６の内周面には、トランスミッションの入力シャフトに係合するスプラインが形成されている。

［ステータ］
ステータ５は、タービン４からインペラ３に戻る作動油の流れを整流するための機構であり、インペラ３の内周部とタービン４の内周部と間に配置されている。ステータ５は、主に、環状のステータシェル２０と、ステータシェル２０の外周面に設けられた複数のステータブレード２１とから構成されている。ステータシェル２０はワンウェイクラッチ２２を介して筒状の固定シャフト（図示しない）に支持されている。固定シャフトはトランスミッションの入力シャフトの外周面とインペラハブ１２の内周面との間を延びている。

フロントカバー２の内周部とタービンハブ１６との軸方向間にはスラストワッシャ２４が配置されている。また、タービンハブ１６とステータ５の内周部との間、及びステータ５とインペラ３との軸方向間には、それぞれスラストベアリング２５，２６が配置されている。

［ロックアップ装置］
ロックアップ装置６０は、フロントカバー２とタービン４との間に配置されており、両者を機械的に連結するための機構である。図２に示すように、ロックアップ装置６０は、クラッチ部を構成するピストンプレート６と、ダンパ装置７とを有している。

［ピストンプレート］
ピストンプレート６は、クラッチ連結・遮断を行うための部材であり、中心孔が形成された円板状部材である。ピストンプレート６の内周縁には、軸方向エンジン側に延びる内周側筒状部６ａが形成されている。内周側筒状部６ａはタービンハブ１６のエンジン側の外周面によって回転方向及び軸方向に移動可能に支持されている。なお、タービンハブ１６のエンジン側の外周面には内周側筒状部６ａの内周面に当接する環状のシールリング３５が設けられている。これにより、ピストンプレート６の内周縁において軸方向のシールがされている。

ピストンプレート６の外周側には摩擦連結部６ｂが形成されている。摩擦連結部６ｂは、半径方向に所定の長さを有する環状部分であり、フロントカバー２側の面には環状の摩擦フェーシング３６が接着されている。このように、ピストンプレート６とフロントカバー２の平坦な摩擦面とによって、ダンパ装置７のクラッチ部が構成されている。

［ダンパ装置］
図２及び図３に示すように、ダンパ装置７は、リティニングプレート２９と、ドリブンプレート３０（出力プレートの一例）と、複数の外周側トーションスプリング３１（第１スプリング部材の一例）と、サポートプレート３２と、複数の内周側トーションスプリング３３（第２スプリング部材の一例）と、を有している。なお、図２は図１のロックアップ装置６０を抽出して示す図であり、図３はダンパ装置７の正面図である。図３では、一部の構成部材を省略して示しており、かつ所定角度（後述する図９の屈曲点Ｐ１までの角度）だけ捩じられた状態を示している。

［リティニングプレート］
リティニングプレート２９は、環状に形成され、ピストンプレート６の外周部のタービン４側に配置されている。リティニングプレート２９は、図４に示すように、固定部２９ａと、複数の第１係合部２９ｂと、複数のスプリング収容部２９ｃと、複数のストッパ部２９ｄと、を有している。なお、図４において、（ａ）は正面図であり、（ｂ）はＢ矢視図、（ｃ）はＣ矢視図である。

図２に示すように、固定部２９ａは、ピストンプレート６の側面に当接し、リベット３７によってピストンプレート６に固定されている。詳細には、図４に示すように、リティニングプレート２９は、複数の固定用取付孔２９ｆを有している。各固定用取付孔２９ｆは、固定部２９ａにおいて、周方向に間隔をあけて形成されている。この固定用取付孔２９ｆを用いて、リティニングプレート２９をピストンプレート６にリベットで固定する。

第１係合部２９ｂは、固定部２９ａから外周側に延び、周方向に等角度間隔で設けられている。図４（ｂ）に示すように、第１係合部２９ｂは、外周端部の一部（周方向の両端部）がタービン側に折り曲げられている。そして、第１係合部２９ｂの周方向の両端面が外周側トーションスプリング３１の周方向の端面に当接可能である。

スプリング収容部２９ｃは固定部２９ａから径方向内側に延びた複数の延長部２９ｅに形成されている。延長部２９ｅは、周方向において２つの第１係合部２９ｂの間に等角度間隔で形成されている。スプリング収容部２９ｃは延長部２９ｅの一部をタービン側に切り起こして形成された開口部である。このスプリング収容部２９ｃに内周側トーションスプリング３３が収容されている。

ストッパ部２９ｄは、図４（ｃ）に示すように、周方向においてスプリング収容部２９ｃと同じ位置に、外周端の一部をタービン側に折り曲げて形成されている。

リティニングプレート２９は、周方向において、複数の分割リティニングプレート２９１に分割されている。リティニングプレート２９は、第１係合部２９ｂにおいて分割されている。すなわち、１つの第１係合部２９ｂは、隣接する一対の分割係合部２９２によって構成されている。なお、本実施形態では、リティニングプレート２９は、３つの分割リティニングプレート２９１に分割されている。

分割リティニングプレート２９１は、複数の治具用取付孔２９ｇを有している。各治具用取付孔２９ｇは、固定部２９ａ及び延長部２９ｅに形成されている。固定部２９ａに形成された治具用取付孔２９ｇは、周方向において、互いに間隔をあけて配置されている。また、この各治具用取付孔２９ｇは、周方向において、上述した固定用取付孔２９ｆの間に形成されている。

延長部２９ｅに形成された治具用取付孔２９ｇは、固定用取付孔２９ｆよりも径方向内側に配置されている。本実施形態では、２つの治具用取付孔２９ｇが延長部２９ｅに形成されており、この１対の治具用取付孔２９ｇは、周方向においてスプリング収容部２９ｃを挟むように配置されている。

分割リティニングプレート２９１は、周方向の両端部に、上述した分割係合部２９２を有している。隣接する一対の分割係合部２９２が、第１係合部２９ｂを構成する。各分割リティニングプレート２９１は、互いに同じ形状である。各分割リティニングプレート２９１は、上述したスプリング収容部２９ｃ、ストッパ部２９ｄ、及び延長部２９ｅを有している。

［ドリブンプレート］
図５はドリブンプレート３０の正面図である。ドリブンプレート３０は、環状で且つ略円板状に形成され、リティニングプレート２９のタービン側に配置されている。ドリブンプレート３０は、内周部に形成された環状の固定部３０ａと、外周部に形成された複数の第２係合部３０ｂと、固定部３０ａの外周側に形成された複数のスプリング作動部３０ｃと、複数の中間ストッパ部３０ｄと、最終ストッパ部３０ｅを有している。

固定部３０ａは、図２に示すように、タービンシェル１４とともにリベット１７によりタービンハブ１６に固定されている。複数の第２係合部３０ｂは、２個１組の第２係合部３０ｂが周方向に等角度間隔で配置されている。各第２係合部３０ｂは、フロントカバー２側に折り曲げて形成されている。

スプリング作動部３０ｃは、周方向に延びる円弧状の複数の開口である。このスプリング作動部３０ｃは、周方向において、第２係合部３０ｂが形成されていない領域に形成されている。スプリング作動部３０ｃには、リティニングプレート２９のスプリング収容部２９ｃ及び内周側トーションスプリング３３の一部が収容可能である。また、スプリング作動部３０ｃの周方向の両端には、フロントカバー２側に突出する突出部３０ｆ（図２参照）が形成されている。この突出部３０ｆは内周側トーションスプリング３３の周方向の端面に当接可能である。

中間ストッパ部３０ｄは、１組の第２係合部３０ｂの周方向間に形成され、タービン４側に折り曲げて形成されている。また、最終ストッパ部３０ｅは、１対の第２係合部３０ｂを挟むように形成されており、外周側に突出して形成されている。

［サポートプレート］
図６はサポートプレート３２の正面部分図である。サポートプレート３２は、環状に形成され、円板部３２ａと、複数の第２係合部３２ｂと、外周支持部３２ｃと、複数のストッパ部３２ｄと、を有している。サポートプレート３２は、リティニングプレート２９及びドリブンプレート３０に対して所定の角度範囲で相対回転可能に配置されている。

円板部３２ａは、外周側トーションスプリング３１のタービン４側に配置され、ピストンとともに外周側トーションスプリング３１の軸方向の移動を規制している。複数の第２係合部３２ｂは、円板部３２ａから内周側に延び、さらにフロントカバー２側に延びて先端が外周側に折り曲げられている。この第２係合部３２ｂを挟んで、１対の外周側のトーションスプリング３１が配置されている。外周支持部３２ｃは、円板部３２ａの外周部からフロントカバー２側に延びて形成され、外周側トーションスプリング３１の径方向への移動を規制している。ストッパ部３２ｄは、円板部３２ａの内周部をさらに内周側に延長して形成されたものであり、第２係合部３２ｂから一方向に所定の角度隔てて配置されている。

［外周側トーションスプリング］
外周側トーションスプリング３１は、この例では３つ設けられている。図３に示すように、各外周側トーションスプリング３１は、低剛性コイルスプリング３１ａと、低剛性コイルスプリング３１ａより高い捩り剛性を有する高剛性コイルスプリング３１ｂと、を有している。そして、前述のように、低剛性コイルスプリング３１ａ及び高剛性コイルスプリング３１ｂの対向する端面が第２係合部３２ｂに当接しており、両スプリング３１ａ，３１ｂは直列的に作用する。なお、これらの両スプリング３１ａ，３１ｂはともに内側トーションスプリング３３よりも自由長さが長い。

［ロックアップ装置の組み立て方法］
図７及び図８に示すように、まず治具１００を準備する。治具１００は、複数のピン１０１を有している。また、治具１００は、環状の外壁部１０２を有している。この外壁部１０２の内周面に沿うように、サポートプレート３２を配置する。なお、外壁部１０２の内径は、サポートプレート３２の外径と略同じである。このため、サポートプレート３２を外壁部１０２内に配置することで、サポートプレート３２が位置決めされる。

次に、外周側トーションスプリング３１をサポートプレート３２に沿って配置する。そして、各分割リティニングプレート２９１を治具１００にセットする。詳細には、分割リティニングプレート２９１の治具用取付孔２９ｇに治具１００のピン１０１を刺すことによって、分割リティニングプレート２９１が位置決めされる。

以上のように、サポートプレート３２及び各分割リティニングプレート２９１を治具１００にセットした状態で、この上からピストンプレート６を載置する。そして、リベット３７によって、各分割リティニングプレート２９１をピストンプレート６に固定する。なお、治具１００は、リベット３７を配置するための貫通孔１０３を有している。次に、このアセンブリを治具１００から取り外してトルクコンバータに組み込む。

［動作］
エンジン回転数が低い領域では、ピストンプレート６のフロントカバー２側とタービン４側の油圧差によってピストンプレート６はタービン４側に移動している。このため、摩擦フェーシング３６はフロントカバー２から離れ、ロックアップが解除されている。

エンジン回転数が上昇すると、前記とは逆にピストンプレート６がフロントカバー２側に移動させられ、摩擦フェーシング３６がフロントカバー２の摩擦面に押し付けられる。この結果、フロントカバー２のトルクは、ピストンプレート６から、リティニングプレート２９及び外周側及び内周側のトーションスプリング３１，３３を介してドリブンプレート３０に伝達される。さらに、トルクは、ドリブンプレート３０からタービン４に伝達される。

以上のロックアップ状態においては、外周側及び内周側のトーションスプリング３１，３３によって、捩り振動が吸収・減衰される。以下、この点について説明する。

図９は、各トーションスプリング３１，３３が作動したときの捩り特性を示す図である。また、図１０は、捩り特性の各段階で、各トーションスプリング３１，３３が作動したときのモデル図である。

フロントカバー２から捩り振動が入力され、リティニングプレート２９とドリブンプレート３０との間に相対回転が生じると、まず、外周側トーションスプリング３１がリティニングプレート２９とドリブンプレート３０との間で回転方向に圧縮される。この状態（図９のＪ１で示す領域及び図１０（ａ）で示す状態）では、低剛性コイルスプリング３１ａのみが圧縮される。なお、低剛性コイルスプリング３１ａ及び高剛性コイルスプリング３１ｂの剛性の設定によっては、Ｊ１領域で高剛性コイルスプリング３１ｂが圧縮を始める場合もある。

具体的には、低剛性及び高剛性コイルスプリング３１ａ，３１ｂは、リティニングプレート２９の第１係合部２９ｂとドリブンプレート３０の第２係合部３０ｂとの間で回転方向に圧縮される。このとき、サポートプレート３２は、両スプリング３１ａ，３１ｂとともに回転し、リティニングプレート２９及びドリブンプレート３０と相対回転する。

そして、捩り角度θが大きくなると、低剛性コイルスプリング３１ａが線間密着する前に、サポートプレート３２のストッパ部３２ｄがドリブンプレート３０の中間ストッパ部３０ｄに当接し、サポートプレート３２とドリブンプレート３０との相対回転が禁止される。この状態が、図９における第１屈曲点Ｐ１に相当する。また、図３はこの状態を示しており、図１０では（ｂ）に相当する。

この第１屈曲点Ｐ１からさらに捩じり角度θが大きくなると、サポートプレート３２とドリブンプレート３０との相対回転が禁止されているので、高剛性コイルスプリング３１ｂのみが圧縮される。この状態が、図９におけるＪ２の領域である。図１０では（ｂ）から（ｃ）に移行する状態である。

さらに捩り角度θが大きくなると、リティニングプレート２９のスプリング収容部２９ｃに収容された内周側トーションスプリング３３がドリブンプレート３０の開口（スプリング作動部３０ｃ）の端面の突出部３０ｆに当接し（図９の第２屈曲点Ｐ２及び図１０（ｃ）に相当）、この時点から内周側トーションスプリング３３の圧縮が開始される。

第２屈曲点Ｐ２移行は、高剛性コイルスプリング３１ｂ及び内周側トーションスプリング３３が圧縮される。この状態が、図９におけるＪ３の領域であり、図１０（ｄ）に相当している。そして、最終的には、リティニングプレート２９のストッパ部２９ｄがドリブンプレート３０の最終ストッパ部３０ｅに当接し、リティニングプレート２９とドリブンプレート３０との相対回転が禁止される（図９のＰ３）。

［変形例］
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、リティニングプレート２９は３つの分割リティニングプレートに分割されているが、分割数はこれに限定されない。

また、上記実施形態では、治具用取付孔２９ｇは、固定部２９ａと延長部２９ｅに形成されているが、どちらか一方のみに形成されていてもよい。また、この治具用取付孔２９ｇの数は、上記実施形態の数に限定されない。

６ ：ピストンプレート
７ ：ダンパ装置
２９ ：リティニングプレート
２９１ ：分割リティニングプレート
２９２ ：分割係合部
２９ｃ ：スプリング収容部
２９ｅ ：延長部
２９ｆ ：固定用取付孔
２９ｇ ：治具用取付孔
３０ｂ ：第２係合部
３１ ：外周側トーションスプリング（第１スプリング部材）
３１ａ ：低剛性コイルスプリング
３１ｂ ：高剛性コイルスプリング
３２ ：サポートプレート
３２ｂ ：第２係合部
３３ ：内側トーションスプリング（第２スプリング部材）
１００ ：治具

Claims (5)

1. 環状のリティニングプレートと、
   前記リティニングプレートに保持される複数の第１スプリング部材と、
   前記スプリング部材を介して前記リティニングプレートと弾性的に連結する出力プレートと、
   前記リティニングプレート及び前記出力プレートに対して相対回転可能であり、前記第１スプリング部材を径方向外側から支持するサポートプレートと、
   を備え、
   前記リティニングプレートは、周方向において、複数の分割リティニングプレートに分割されており、
   前記各第１スプリング部材は、低剛性コイルスプリングと、前記低剛性コイルスプリングよりも捩り剛性が高い高剛性コイルスプリングとを有しており、
   前記サポートプレートは、周方向において前記低剛性コイルスプリングと前記高剛性コイルスプリングとの間に配置される第２係合部を有する、
   ダンパ装置。
   
2. 前記各分割リティニングプレートは、治具用取付孔を有する、
   請求項１に記載のダンパ装置。
   
3. 複数の第２スプリング部材をさらに備え、
   前記各分割リティニングプレートは、径方向内側に延びる延長部を有し、
   前記延長部は、前記第２スプリング部材を収容するスプリング収容部と、前記治具用取付孔を有する、
   請求項２に記載のダンパ装置。
   
4. 前記リティニングプレートは、入力プレートに固定されるように構成されており、
   前記各分割リティニングプレートは、前記入力プレートに固定されるための固定用取付孔を有する、
   請求項２又は３に記載のダンパ装置。
   
5. 前記各分割リティニングプレートは、周方向の両端部に、前記第１スプリング部材の端面に当接する分割係合部を有する、
   請求項１から４のいずれかに記載のダンパ装置。
   

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