JP6711830B2 - ドリル及びそれを用いた切削加工物の製造方法 - Google Patents

ドリル及びそれを用いた切削加工物の製造方法 Download PDF

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    • Y10T408/9097Spiral channel

Description

本態様は、切削加工に用いられるドリル及び切削加工物の製造方法に関する。
従来、金属部材などの被削材の切削加工に用いられるドリルとして、例えば、特開2000−5913号公報(特許文献1)に記載のドリルが知られている。一般的には、すくい角が正の値となるようなすくい面が切刃に沿って設けられるが、特許文献1に記載のドリルでは、すくい角が負の値となるようなすくい面としてネガランドが切刃に沿って設けられている。
一態様に基づくドリルは、第1端から第2端にかけて延びた棒形状であって、中心軸の周りで回転可能な本体を有している。該本体は、前記第1端の側に位置する逃げ面と、前記本体の回転方向の前方において前記逃げ面と交わるすくい面と、前記逃げ面及び前記すくい面が交わる部分の少なくとも一部に位置する切刃とを有している。前記すくい面は、前記切刃に沿って位置するとともに、前記本体の外周面に接続された平面形状の第1領域と、該第1領域を間に挟んで前記切刃に対して前記回転方向の前方に位置し、前記第1領域に対して傾斜するとともに前記切刃から離れている平面形状の第2領域と、前記第1領域及び前記第2領域を接続する凹曲面形状の第3領域と、のみを有している。そして、前記中心軸に直交する断面において、前記すくい面は凹形状であり、前記第1領域のすくい角が負であって、前記第2領域は、前記第1端の側からの正面視において、前記外周面から離れて位置しており、前記第3領域は、前記第1端から離れて位置しており、前記本体の外周側に向かうにしたがって前記回転方向の後方に向かって延びている
一実施形態のドリルを示す斜視図である。 図1に示す領域Aの拡大図である。 図1に示すドリルを第1端の側から見た正面図である。 図3に示すドリルをA1方向から見た模式図である。 図4に示すドリルにおける第1端の側の拡大図である。 図5に示すドリルにおけるB1断面図である。 図5に示すドリルにおけるB2断面図である。 図5に示すドリルにおけるB3断面図である。 図5に示すドリルにおけるB4断面図である。 図3に示すドリルをA2方向から見た模式図である。 一実施形態の切削加工物の製造方法における一工程を示す概略図である。 一実施形態の切削加工物の製造方法における一工程を示す概略図である。 一実施形態の切削加工物の製造方法における一工程を示す概略図である。
<ドリル>
以下、一実施形態のドリル1について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本実施形態を構成する部材のうち主要な部材を簡略化して示したものである。従って、本発明のドリル1は、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
本実施形態のドリル1は、図1に示すように、中心軸X1に沿って、第1端から第2端にかけて延びた棒形状の本体3を有している。本体3は、中心軸X1の周りで回転可能であり、切削加工物を製造するために被削材を切削する工程において中心軸X1の周りで回転する。なお、図1などにおける矢印X2は、本体3の回転方向を示している。そのため、本実施形態における中心軸X1は、回転軸と読み替えてもよい。
以下、中心軸X1に沿った方向での一方を便宜的に「第1端」とするとともに、中心軸X1に沿った方向でのもう一方を便宜的に「第2端」とする。一般的には、第1端が「先端」と呼ばれ、第2端が「後端」と呼ばれる。
本体3は、シャンク(shank)と呼ばれる把持部5及びボディー(body)と呼ばれる切削部7を備えている。把持部5は、工作機械(不図示)のスピンドル等で把持される部分である。そのため、把持部5の形状は、スピンドルの形状に応じて設計される。切削部7は、把持部5よりも第1端の側に位置している。切削部7は、被削材と接触する部位であり、被削材の切削加工において主たる役割を有する部位である。
本実施形態における切削部7は、図2に示すように、第1端の近くに位置する第1面9と、この第1面9と交わる第2面11と、切刃13とを有している。第1面9は、一般的に逃げ面と呼ばれる領域である。また、第2面11は、本体3の回転方向の前方において第1面9と交わっている。第2面11は、一般的にすくい面と呼ばれる領域である。
切刃13は、第1面9及び第2面11が交わる部分の少なくとも一部に位置している。切刃13は、第1面9及び第2面11が交わる部分の全体に位置していても、また、第1面9及び第2面11が交わる部分の一部のみに位置していてもよい。本実施形態における切刃13は、被削材の切削加工において主たる役割を有する刃であり、以下、便宜的に主切刃13と呼ぶ。
本実施形態においては、第2面11が本体3の回転方向の前方において第1面9と交わっていることから、第2面11は主切刃13よりも回転方向の前方に位置している。そのため、本実施形態のドリル1では、図7に示すように、第2面11の傾斜角β、すなわちすくい角が負の値となっている。第2面11の傾斜角βが負の値である場合には、主切刃13の厚みを大きくすることができるため、主切刃13の耐久性を高めることができる。
被削材がセラミック素材である場合、セラミック素材は硬度が高いために、主切刃13の摩耗が進行しやすい。また、セラミック素材は脆いために、切削によって発生する切屑は、金属素材の切屑のように連続したものではなく、粉状の切粉となる。そのために、被削材が金属である場合のように、切屑を第2面11に引き込んで切屑をカールさせる必要はなく、第2面11の傾斜角βを正の値とする必要はない。
ここで、第2面11の傾斜角βは、第2面11における対象とする領域に平行かつ、中心軸X1に直交する方向から側面視した場合において、上記の領域と中心軸X1とがなす角度を測定することによって評価できる。
本実施形態における第2面11は1つの平坦な面のみによって構成されたものではない。第2面11は、主切刃13に沿って位置する第1領域15と、この第1領域15に対して回転方向の前方に位置する第2領域17とを有している。第2領域17は第1領域15に対して傾斜しており、そのため、図6に示すように、中心軸X1に直交する断面において、第2面11は第1領域15及び第2領域17によって凹形状となっている。
第2面11の傾斜角βが正の値である場合には主切刃13で生じた切屑が第2端に向かって流れ易いが、本実施形態においては、第2面11の傾斜角βが負の値であるため、切屑は第2端に向かって流れにくく、回転方向の前方に向かって流れ易い。
本実施形態においては、図2に示すように、第2領域17が第1領域15に対して傾斜しており、第2面11が凹形状となっている。そのため、切屑が回転方向の前方に向かって流れ過ぎることが抑制され、第2端に向かって流れ易くなる。結果として、切屑排出性が向上するので、切屑が詰まりにくくなる。
第1領域15及び第2領域17は、それぞれ平坦な面である。第1領域15と第2領域17との間には、これらの領域を滑らかに接続する凹曲面形状の第3領域が位置している。このような第3領域を第2面11が有している場合には、切屑を第1領域15から第2領域17へと円滑に流れさせ易くなる。
主切刃13に沿って位置する第1領域15の傾斜角(図7におけるβに同じ)としては、例えば−55°〜−10°に設定できる。第1領域15の傾斜角が−55°以上の場合には、主切刃13付近に切粉が滞留して、第2面11及び主切刃13の温度が過度に上昇したり、切粉が主切刃13付近に再度戻ってきて主切刃13に噛み込んだりすることが抑制される。また、第1領域15の傾斜角が−10°以下の場合には、主切刃13の厚みが確保され易いため主切刃13の耐久性が高められる。第1領域15の傾斜角としては、特に−30°〜−15°に設定されることが望ましい。
また、主切刃13に沿って位置する第1面9の傾斜角αとしては、例えば15°〜70°に設定できる。傾斜角αが15°以上の場合には、第1面9が被削材に接触しにくくなるため、第1面9及び主切刃13の温度が過度に上昇することが抑制される。また、傾斜角αが70°以下の場合には、主切刃13の厚みが確保され易いため主切刃13の耐久性が高められる。第1面9の傾斜角αとしては、特に25°〜40°に設定されることが望ましい。
第1面9と第2面11における第1領域15とがなす角度で示される挟み角γとしては、例えば50°〜130°に設定できる。挟み角γが上記の範囲に設定されている場合には、第1面9及び第2面11の温度が過度に上昇することを避けつつ、主切刃13の耐久性を高めることが可能である。挟み角γとしては、特に65°〜95°に設定されることが望ましい。
ここで、本実施形態においては、傾斜角αは第1面9のいずれの位置においても同じであり、第1領域15の傾斜角は、第1領域15のいずれの位置においても同じであり、挟み角γは、第1面9及び第1領域15が交わる部分のいずれの位置においても同じであるが、傾斜角α、傾斜角β及び挟み角γが変化していてもよく、第1面9及び第1領域15における70%以上の領域が上記範囲内にあればよい。
ドリル1は、図3に示すように、第1端の側からの正面視において、第2領域17が中心軸X1から離れるにしたがって幅が大きくなる構成を有していてもよい。このような場合には、主切刃13で生じた切屑の進行方向にはばらつきが生じるため、中心軸X1から離れるにしたがって切屑の進行する範囲が広がり易い。第2領域17が上記の構成である場合には、切屑を安定して第2領域17に接触させ易くなる。そのため、切屑を安定して第2端に向かって流れ易くさせることができる。
また、第2領域17は、主切刃13から離れていてもよい。このような場合には、既に示した通り第2領域17は第1領域15に対して傾斜していることから、第2領域17の傾斜角は第1領域15の傾斜角よりも大きく、言い換えれば、相対的に大きなすくい角を有する構成となっている。第2領域17が主切刃13から離れており、第1領域15が主切刃13に沿って位置している場合には、第2面11における主切刃13に沿った領域でのすくい角が過度に大きくなることが避けられる。そのため、切屑を第2面11において円滑に流れ易くさせることができる。
本実施形態における本体3は、第2面11から第2端に向かって延びた溝19をさらに有している。溝19は、主切刃13で切削された被削材の切屑を外部に排出するための領域である。そのため、溝19は、主切刃13に対して第2端の側に位置しており、本体3の第2端に向かって、中心軸X1の周りに螺旋状に延びている。また、工作機械で安定して本体3を把持するため、溝19は、本体3の切削部7にのみに設けられており、把持部5には設けられていない。
第2面11の第1領域15及び第2領域17のそれぞれは、本実施形態においては溝19に接続されている。そのため、第1領域15及び第2領域17を通る切屑を直接に溝19に進行させることができる。結果として、切屑を安定して溝19へと進行させることができる。
図4及び図10に示すように、本実施形態における溝19のねじれ角(helix angle)θ1は、第1端の側から第2端の側にかけて一定となるように設計されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。たとえば、溝19が第1端の側のねじれ角が第2端の側のねじれ角よりも大きい構成であってもよい。
なお、本明細書におけるねじれ角θ1とは、図4及び図10に示すように、溝19とランド面21の回転方向X2の端部とが交わる稜線であるリーディングエッジ(leading edge of land)27と、この上の1点を通り中心軸X1に平行な仮想直線とがなす角を意味している。
切削部7の外周面は、溝19に該当する部分などを除いた表面であり、回転方向の後方において溝19に沿った部分が、ランド面21となっている。なお、図示はしないが、ランド面21は、回転方向の後方において溝19に隣接するマージン(margin)と、このマージンに隣接する二番取り面(body clearance)とを有していてもよい。
マージンは、中心軸X1を含み、中心軸X1に直交する断面において、同一円上に位置する円弧形状となっている。この同一円の直径が切削部7の外径に対応する。二番取り面は、切削加工中に本体3の外周と工作面との摩擦を避けるように形成される面である。そのため、二番取り面は、工作面との間に隙間が設けられるようにマージンよりも中心軸X1からの距離が短くなる。
図8に示すように、溝19の深さdとしては、切削部7の外径に対して10〜40%程度に設定できる。ここで、溝19の深さdとは、中心軸X1に直交する断面における、溝19の底と中心軸X1との距離を本体3の半径から引いた値を意味している。そのため、切削部7における中心軸X1に直交する断面での内接円の直径によって示されるウェブの厚み(web thickness)の直径である芯厚Wは、切削部7の外径Dに対して20〜80%に設定される。具体的には、例えば切削部7の外径Dが1mmである場合には、溝19の深さdは0.1〜0.8mmに設定できる。
切削部7の外径は、図3に示す第1端の側からの正面視において、本体3の直径Dによって示され、例えば0.05mm〜40mmに設定できる。また、切削部7の中心軸X1に沿った方向の長さは、1.5Dmm〜25Dmm程度に設定できる。
本実施形態における本体3は、一対の主切刃13を有している。ここで一対の主切刃13の一方を第1切刃13a、もう一方を第2切刃13bとする。一対の主切刃13a、13bは、第1端の側からの正面視において、中心軸X1を中心に互いに180°回転対称となる位置に設けられている。言い換えれば、一対の主切刃13a、13bは、第1端の側からの正面視において、中心軸X1を基準として点対称となる位置に設けられている。本実施形態のドリル1は、一対の主切刃13を有していることによって、主切刃13が1つである場合と比較して切削バランスを良好にすることができる。
本体3が一対の主切刃13を有していることから、第1面9及び第2面11もまた、それぞれ2つずつ設けられている。具体的には、第1面9は、第1切刃13aに沿って位置する第1部位9aと、第2切刃13bに沿って位置する第2部位9bとを有しており、第2面11は、第1切刃13aに沿って位置する第3部位11aと、第2切刃13bに沿って位置する第4部位11bとを有している。
そして、第1端の側からの正面視において、第3部位11aにおける第2領域17が、第3部位11aにおける第1領域15と第2部位9bとの間に位置するとともに、第4部位11bにおける第2領域17が、第4部位11bにおける第1領域15と第1部位9aとの間に位置している。
言い換えれば、第1端の側からの正面視において、中心軸X1の周りで回転方向に沿って、第1部位9a、第3部位11aにおける第1領域15、第3部位11aにおける第2領域17、第2部位9b、第4部位11bにおける第1領域15、第4部位11bにおける第2領域17が順に並んでいる。
第3部位11a及び第4部位11bにおける第2領域17が上記の通り位置していることから、第3部位11a及び第4部位11bにおける第1領域15において回転方向の前方に向かって流れる切屑が、第3部位11a及び第4部位11bにおける第1領域15に対して回転方向の前方に位置する第1面9上に入り込む可能性が小さくなる。そのため、逃げ面として機能する第1面9が損傷する可能性が小さくなる。
なお、本実施形態のドリル1は2つの主切刃13を有するものであるが、主切刃13を1つだけ有する形態であってもよく、また、主切刃13を3つ以上有する形態であってもよい。
本実施形態の本体3は、刃として主切刃13に加えて接続刃23及び外周刃25を有している。接続刃23は、一対の主切刃13を接続する刃の領域である。図3に示すように、第1端の側からの正面視において、接続刃23は、一対の主切刃13と接続している。そのため、一対の主切刃13は接続刃23を間に介して離れている。接続刃23は、第1面9における第1部位9aと第2部位9bとが交わる部分に位置している。
本体3における第1端の近くには、ドリル1の軸芯、いわゆるウェブ(web)の厚みを
特に薄くするシンニング(thinning)加工が施された部分が設けられている。接続刃23は、このシンニング加工が施された部分を含み、いわゆるチゼルエッジ(chisel edge)
として機能する切刃13の部位である。チゼルエッジのチゼル角θ2は130°〜170°に設定される。
一対の主切刃13は、それぞれ接続刃23から本体3の外周にかけて延びており、リーディングエッジ27に接続されている。本実施形態におけるリーディングエッジ27は、主切刃13に接続された端部から第2端に向かって延びた外周刃25を有している。
外周刃25は、主切刃13によって切削された加工壁面を再度切削して加工面を平滑にするために用いることができる。なお、リーディングエッジ27の全体に外周刃25が形成されている必要はない。少なくとも外周刃25それぞれが主切刃13に接続されるとともに、リーディングエッジ27における少なくとも第1端の側に形成されていればよい。
本実施形態における本体3は、基体3aと、基体3aの少なくとも第1端の側を覆う被覆層3bとを備えている。
基体3aを構成する材質としては、例えば、金属、超硬合金、サーメット及びセラミックスなどが挙げられる。金属としては、例えば、ステンレス及びチタンが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、WC(炭化タングステン)−Co(コバルト)、WC−TiC(炭化チタン)−Co、WC−TiC−TaC(炭化タンタル)−Co及びWC−TiC−TaC−Cr(クロムカーバイド)−Coが挙げられる。ここで、WC、TiC、TaC、Crは硬質粒子であり、Coは結合相である。
また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料である。具体的には、サーメットとして、炭化チタン(TiC)及び窒化チタン(TiN)などのチタン化合物を主成分としたものが一例として挙げられる。セラミックスとしては、例えば、AlやSi、cBN(立方晶窒化ホウ素:Cubic Boron Nitride)が挙げられる。
被覆層3bを構成する材質としては、例えば、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、TiC、TiN、TiCN、TiMN(MはTi以外の周期表4、5、6族金属、Al、Siから選ばれる少なくとも1種の金属元素)、Alから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本体3が基体3aのみによって構成されていてもよいが、上記の被覆層3bを有している場合には、第1端の側に位置する切刃13の耐摩耗性を向上させることができる。特に、被覆層3bがダイヤモンドを含んでいる場合には、被削材がセラミック素材であっても、ドリル1が良好な耐摩耗性を発揮する。
被覆層3bは、例えば気相合成法にて成膜することができる。気相合成法としては、例えば、化学蒸着(CVD)法又は物理蒸着(PVD)法が挙げられる。被覆層3bの厚みは、例えば、0.3μm〜20μmに設定される。なお、被覆層3bの組成によって好適な範囲は異なる。
本実施形態のドリル1においては、上記の通り、第3部位11aにおける第2領域17が第3部位11aにおける第1領域15と第2部位9bとの間に位置するとともに、第4部位11bにおける第2領域17が第4部位11bにおける第1領域15と第1部位9aとの間に位置している。そのため、逃げ面として機能する第1面9上に切屑が入り込みにくいため、逃げ面として機能する第1面9に位置する被覆層3bが摩耗しにくい。そのため、ドリル1の耐久性を高めることができる。
また、第2面11が第2領域17を有していることによって、第3部位11aにおける第2領域17及び第2部位9bが交わる角度θ3、並びに、第4部位11bにおける第2領域17及び第1部位9aが交わる角度θ4を大きくできる。そのため、仮に第2面11において被覆層3bが剥離した場合であっても、このような剥離が上記の交わる部分において進行が止まり易く、第1部位9a及び第2部位9bにおける被覆層3bの剥離が避けられ易い。そのため、第1部位9a及び第2部位9bが交わる部分に位置する接続刃23の耐久性を高めることができる。
<切削加工物(machined product)の製造方法>
次に、一実施形態の切削加工物の製造方法について、上述の実施形態に係るドリル1を用いる場合を例に挙げて詳細に説明する。以下、図11〜図13を参照しつつ説明する。なお、図11〜図13において、ドリル1における把持部5の第2端の側の部分を省略している。
本実施形態にかかる切削加工物の製造方法は、以下の(1)〜(4)の工程を備える。
(1)準備された被削材101に対して上方にドリル1を配置する工程(図11参照)。
(2)ドリル1を、中心軸X1を中心に矢印X2の方向に回転させ、被削材101に向かってY1方向にドリル1を近づける工程(図11参照)。
本工程は、例えば、被削材101を、ドリル1を取り付けた工作機械のテーブル上に固定し、ドリル1を回転した状態で近づけることにより行なうことができる。なお、本工程では、被削材101とドリル1とは相対的に近づけばよく、被削材101をドリル1に近づけてもよい。
(3)ドリル1をさらに被削材101に近づけることによって、回転しているドリル1の一対の主切刃を被削材101の表面の所望の位置に接触させて、被削材101に加工穴103(貫通孔)を形成する工程(図12参照)。
本工程においては、一対の主切刃に加えて接続刃及び外周刃も被削材101の表面の所望の位置に接触させている。
また、本工程において、良好な仕上げ面を得る観点から、ドリル1の切削部のうち第2端の側の一部の領域が被削材101を貫通しないように設定することが好ましい。すなわち、この一部の領域を切屑排出のための領域として機能させることで、当該領域を介して優れた切屑排出性を奏することが可能となる。
(4)ドリル1を被削材101からY2方向に離す工程(図13参照)。
本工程においても、上述の(2)の工程と同様に、被削材101からドリル1を相対的に離せばよく、例えば被削材101をドリル1から離してもよい。
以上のような工程を経ることによって、優れた穴加工性を発揮することが可能となる。
なお、以上に示したような被削材101の切削加工を複数回行なう場合であって、例えば、1つの被削材101に対して複数の加工穴103を形成する場合には、ドリル1を回転させた状態を保持しつつ、被削材101の異なる箇所にドリル1の一対の主切刃を接触させる工程を繰り返せばよい。
以上、一実施形態のドリルについて例示したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
1・・・ドリル
3・・・本体
3a・・基体
3b・・被覆層
5・・・把持部
7・・・切削部
9・・・第1面(逃げ面)
9a・・第1部位
9b・・第2部位
11・・・第2面(すくい面)
11a・・第3部位
11b・・第4部位
13・・・切刃(主切刃)
13a・・第1切刃
13b・・第2切刃
15・・・第1領域
17・・・第2領域
19・・・溝
21・・・ランド面
23・・・接続刃
25・・・外周刃
27・・・リーディングエッジ
101・・・被削材
103・・・加工穴(貫通孔)

Claims (7)

  1. 第1端から第2端にかけて延びた棒形状であって、中心軸の周りで回転可能な本体を有し、
    該本体は、前記第1端の側に位置する逃げ面と、前記本体の回転方向の前方において前記逃げ面と交わるすくい面と、前記逃げ面及び前記すくい面が交わる部分の少なくとも一部に位置する切刃とを有し、
    前記すくい面は、
    前記切刃に沿って位置するとともに、前記本体の外周面に接続された平面形状の第1領域と、
    該第1領域を間に挟んで前記切刃に対して前記回転方向の前方に位置し、前記第1領域に対して傾斜するとともに前記切刃から離れている平面形状の第2領域と
    前記第1領域及び前記第2領域を接続する凹曲面形状の第3領域と、のみを有し、
    前記中心軸に直交する断面において、前記すくい面は凹形状であり、
    前記第1領域のすくい角が負であって、
    前記第2領域は、前記第1端の側からの正面視において、前記外周面から離れて位置しており、
    前記第3領域は、前記第1端から離れて位置しており、前記本体の外周側に向かうにしたがって前記回転方向の後方に向かって延びている、ドリル。
  2. 前記第1端の側からの正面視において、前記第2領域は、前記中心軸から離れるにしたがって幅が大きくなっている、請求項1に記載のドリル。
  3. 前記本体は、前記すくい面から前記第2端に向かって延びた溝をさらに有し、
    前記第1領域及び前記第2領域は、前記溝に接続されている、請求項1又は2に記載のドリル。
  4. 前記本体は、基体と、該基体の少なくとも第1端の側を覆う被覆層とを備えている、請求項1〜のいずれか1つに記載のドリル。
  5. 前記被覆層がダイヤモンドを含む、請求項に記載のドリル。
  6. 前記切刃は、側面視において前記中心軸と交わるチゼルエッジを有している、請求項1〜のいずれか1つに記載のドリル。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載のドリルを回転させる工程と、
    回転している前記ドリルを被削材に接触させる工程と、
    回転している前記ドリルを前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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