JP7465980B2 - 回転工具及び切削加工物の製造方法 - Google Patents

回転工具及び切削加工物の製造方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年8月20日に出願された日本国特許出願2020-139440号の優先権を主張するものであり、この先の出願の開示全体を、ここに参照のために取り込む。
本開示は、一般的には、被削材の転削加工に用いられる回転工具に関する。回転工具として、例えば、エンドミル、ドリル及びリーマが挙げられる。エンドミルとして、例えば、スクエアエンドミル及びボールエンドミルが挙げられる。
切削工具の一例として、特開平07-299634号公報(特許文献1)及び特開2011-020248号公報(特許文献2)に記載の回転工具(エンドミル)が知られる。特許文献1に記載のエンドミルは、複数の主切刃と、各主切刃に対して回転方向の後方に位置する副切刃と、を有する。特許文献2に記載のエンドミルは、複数の主切刃と、逆ねじれ角で配列された複数のニック状切刃と、を有する。
特許文献2のようにエンドミルがニック状切刃を有する場合、ニックの部分では被削材が切削されない。そのため、切刃におけるニックの部分に対して回転方向の後方に位置する部分には、過度に大きな切削負荷が加わる恐れがある。そのため、ニックを有しつつ耐久性の高い回転工具が求められていた。
本開示の限定されない態様に基づく回転工具は、回転軸に沿って第1端から第2端にかけて延びた円柱形状の本体を有する。前記本体は、前記第1端から前記第2端に向かって延びた第1排出溝と、前記第1排出溝に対して前記回転軸の回転方向の後方に位置する第1外周面と、前記第1排出溝及び前記第1外周面の交わりに位置する第1稜線と、前記第1排出溝から前記回転方向の後方に向かって延び、前記第1稜線を分断する分断溝と、前記第1稜線に位置し、前記分断溝によって分断された2つ以上の第1刃と、前記第1外周面に対して前記回転軸の回転方向の後方に位置し、前記第1端から前記第2端に向かって延びた第2排出溝と、前記第2排出溝に対して前記回転軸の回転方向の後方に位置する第2外周面と、前記第2排出溝及び前記第2外周面の交わりに位置する第2稜線と、前記第2稜線のうち前記分断溝に対して前記回転方向の後方に少なくとも位置する第2刃と、を有する。前記回転軸から前記第1稜線までの長さが第1長さ、前記回転軸から前記第2稜線までの長さが第2長さであって、前記第2長さが、前記第1長さよりも短い。前記回転軸に直交する断面において、前記第1排出溝及び前記第1外周面のなす角度が第1角度、前記第2排出溝及び前記第2外周面のなす角度が第2角度であって、前記第2角度が、前記第1角度よりも大きい。
本開示の限定されない態様における回転工具を示す斜視図である。 図1に示す領域A1の拡大図である。 図1に示す回転工具を第1端の側から見た正面図である。 図3に示す回転工具をB1方向から見た側面図である。 図4に示す領域A2における拡大図である。 図5に示す回転工具におけるVI-VI断面の断面図である。 図5に示す回転工具におけるVII-VII断面の断面図である。 本開示の限定されない態様における切削加工物の製造方法での一工程を示した図である。 本開示の限定されない態様における切削加工物の製造方法での一工程を示した図である。 本開示の限定されない態様における切削加工物の製造方法での一工程を示した図である。
限定されない複数の実施形態の回転工具1について図面を用いて詳細に説明する。なお、限定されない実施形態においては、回転工具1の一例としてスクエアエンドミルを示されてもよい。ただし、回転工具1はスクエアエンドミルに限定されない。
以下で参照する各図では、説明の便宜上、限定されない実施形態を構成する部材における主要な部材のみが簡略化して示される。したがって、回転工具1は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率を忠実に表したものではない。これらの点は、後述する切削加工物の製造方法においても同様である。
回転工具1(エンドミル)は、図1などに示すように、円柱形状の本体3を有してもよい。本体3は、回転軸R1に沿って第1端3aから第2端3bにかけて延びてもよい。一般的には、第1端3aが「先端」と呼ばれ、第2端3bが「後端」と呼ばれる。本体3は、切削加工物を製造するための被削材の切削加工時において、図1に示す限定されない態様のように回転軸R1を中心に矢印R2の方向に回転可能であってもよい。
図1に示す限定されない態様において、本体3の右下側の端部が第1端3a、左上側の端部が第2端3bであってもよい。また、図4に示す限定されない態様において、本体3の左側の端部が第1端3a、右側の端部が第2端3bであってもよい。
本体3は、シャンク(shank)と呼ばれる把持部5及びボディー(body)と呼ばれる切削部7によって構成されてもよい。把持部5は、工作機械のスピンドル等で把持される部分であってもよい。把持部5の形状は、スピンドルの形状に応じて設計されてもよい。切削部7は、把持部5よりも第1端3aの側に位置してもよい。切削部7は、被削材と接触する部位であってもよい。すなわち、切削部7は、被削材の切削加工において主たる役割を有する部位であってもよい。
本体3の大きさは、特定の値には限定されない。例えば、本体3の直径(外径)D0が、5mm~40mmに設定されてもよい。また、切削部7の回転軸R1に沿った方向の長さは、1.5×D0mm~25×D0mm程度に設定されてもよい。
このとき、本体3の外径D0は、第1端3aの側から第2端3bの側にかけて一定であってもよく、変化してもよい。例えば、本体3の外径D0が、第1端3aの側から第2端3bの側にかけて小さくなってもよい。
本体3を構成する材質としては、例えば、金属、超硬合金、サーメット及びセラミックスなどが挙げられてもよい。金属としては、例えば、ステンレス及びチタンが挙げられてもよい。超硬合金の組成としては、例えば、WC(炭化タングステン)-Co(コバルト)、WC-TiC(炭化チタン)-Co、WC-TiC-TaC(炭化タンタル)-Co及びWC-TiC-TaC-Cr32(炭化クロム)-Coが挙げられてもよい。ここで、WC、TiC、TaC及びCr32は硬質粒子であってもよく、Coは結合相であってもよい。
また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料であってもよい。具体的には、サーメットとして、TiC及びTiN(窒化チタン)などのチタン化合物を主成分としたものが一例として挙げられ得る。セラミックスとしては、例えば、Al23(酸化アルミニウム)、Si34(窒化珪素)及びcBN(立方晶窒化ホウ素:Cubic Boron Nitride)が挙げられ得る。
本体3は、上記の材質のみによって構成されてもよく、また、上記の材質によって構成された部材と、この部材を被覆する被覆層と、によって構成されてもよい。被覆層を構成する材質としては、例えば、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、TiC、TiN、TiCN(炭窒化チタン)、TiMN(Mは、Ti以外の周期表4、5、6族金属、Al及びSiから選ばれる少なくとも1種の金属元素)、並びにAl23が挙げられ得る。本体3が、上記の被覆層を有する場合には、切刃の耐摩耗性を向上させ易い。
被覆層は、例えば気相合成法にて成膜してもよい。気相合成法としては、例えば、化学蒸着(CVD)法又は物理蒸着(PVD)法が挙げられ得る。被覆層の厚みは、例えば、0.3μm~20μmに設定されてもよい。なお、被覆層の組成によって好適な範囲は異なる。
本体3は、第1排出溝9、第1外周面11、第1稜線13、1つ以上の第1分断溝15、2つ以上の第1刃17、第2排出溝19、第2外周面21、第2稜線23、及び、1つ以上の第2刃25、を有してもよい。
第1排出溝9及び第2排出溝19は、それぞれ第1端3aから第2端3bに向かって延びてもよく、また、それぞれ切削加工において生じた切屑が流れる溝であってもよい。第1排出溝9及び第2排出溝19は、それぞれ回転軸R1に沿って真っすぐに延びた形状であってもよく、また、回転軸R1の周りでねじれた螺旋形状であってもよい。回転軸R1に直交する断面において、第1排出溝9及び第2排出溝19は、それぞれ凹曲線形状で示されてもよい。
第1排出溝9及び第2排出溝19が回転軸R1の周りでねじれた螺旋形状である場合において、側面視における第1排出溝9及び第2排出溝19の回転軸R1に対する傾斜角は、ねじれ角と呼ばれ得る。ねじれ角は、第1排出溝9及び第2排出溝19における第1端3aの側の端部から第2端3bの側の端部にかけて一定であってもよく、また、変化してもよい。ねじれ角は、特定の値に限定されず、例えば10°~40°に設定されてもよい。
第1外周面11及び第2外周面21は、それぞれ凸曲面形状であってもよい。回転軸R1を含む断面において、第1外周面11及び第2外周面21は、それぞれ直線形状で示されてもよい。回転軸R1に直交する断面において、第1外周面11及び第2外周面21は、それぞれ凸曲線形状で示されてもよい。
第1外周面11は、第1排出溝9に対して回転軸R1の回転方向R2の後方に位置してもよい。第2排出溝19は、第1外周面11に対して回転方向R2の後方に位置してもよい。第2外周面21は、第2排出溝19に対して回転軸R1の回転方向R2の後方に位置してもよい。
第1稜線13は、第1排出溝9及び第1外周面11の交わりに位置してもよい。2つ以上の第1刃17は、第1稜線13に位置してもよい。第1刃17は、第1稜線13の全体に位置してもよく、また、第1稜線13の一部に位置してもよい。第2稜線23は、第2排出溝19及び第2外周面21の交わりに位置してもよい。1つ以上の第2刃25は、第2稜線23に位置してもよい。第2刃25は、第2稜線23の全体に位置してもよく、また、第2稜線23の一部に位置してもよい。
1つ以上の第1分断溝15は、第1排出溝9から回転方向R2の後方に向かって延びてもよい。第1分断溝15が第1排出溝9から延びる場合には、第1稜線13が第1分断溝15によって複数の稜線部分に分断されてもよい。第1稜線13が分断される場合には、第1刃17が2つ以上であってもよい。第1分断溝15は、ニック溝と呼ばれ得る。また、第1分断溝15によって分断された複数の第1刃17は、ニック切刃と呼ばれ得る。第1分断溝15の数は、特定の値に限定されず、例えば3~7に設定されてもよい。
第1刃17が位置する第1稜線13を分断する第1分断溝15を本体3が有する場合には、第1刃17の耐久性が高い。本体3が複数の第1分断溝15を有する場合には、各第1分断溝15が第1排出溝9から延びてもよい。このとき、第1刃17が3つ以上であってもよい。
第1分断溝15は、回転軸R1に直交する方向から見た場合、言い換えれば側面視した場合に、回転軸R1に直交するように延びてもよく、また、回転軸R1に対して傾斜するように延びてもよい。例えば、側面視において、第1分断溝15は回転方向R2の後方に向かうにしたがって第2端3bに近づいてもよい。
第2刃25は、第2稜線23のうち第1分断溝15に対して回転方向R2の後方に少なくとも位置してもよい。言い換えると、第2稜線23に位置する第2刃25の少なくとも一部は、第1分断溝15に対して回転方向R2の後方に位置してもよい。第2刃25の全体が第1分断溝15に対して回転方向R2の後方に位置してもよい。
第1刃17及び第2刃25は、いわゆる外周刃として機能してもよい。本体3は、第1刃17及び第2刃25に加えて、いわゆる底刃27を複数有してもよい。複数の底刃27は、それぞれ本体3の第1端3aに位置してもよい。複数の底刃27は、第1刃17及び第2刃25に接続されてもよい。
図6に示す限定されない一例のように、回転軸R1から第1稜線13までの長さが第1長さL1、回転軸R1から第2稜線23までの長さが第2長さL2であってもよい。また、図7に示す限定されない一例のように、回転軸R1に直交する断面において、第1排出溝9及び第1外周面11のなす角度が第1角度θ1、第2排出溝19及び第2外周面21のなす角度が第2角度θ2であってもよい。
第2長さL2が第1長さL1より短くてもよい。また、第2角度θ2が第1角度θ1より大きくてもよい。第2刃25の少なくとも一部が第1分断溝15に対して回転方向R2の後方に位置するため、この一部には、大きな切削負荷が加わり易い。しかしながら、第2長さL2が、第1長さL1より短い場合には、切削加工時の第2刃25の切り込み深さが小さく抑えられる。そのため、第2刃25に加わる切削負荷が小さくなり得る。
さらに、第2角度θ2が、第1角度θ1より大きい場合には、第2刃25の付近での本体3の肉厚が確保され易い。そのため、切削加工時の第2刃25の耐久性が高くなり易い。このように、第2刃25に加わる切削負荷が小さくなり、且つ、第2刃25の耐久性が高い。そのため、回転工具1の耐久性が高い。より具体的には、回転工具1は、ニックを有しつつ耐久性が高い。
第1長さL1及び第2長さL2は、特定の値には限定されない。例えば、第1長さL1が、0.45×D0mm~0.55×D0mmに設定されてもよい。また、第1長さL1及び第2長さL2の差δLが、0.005mm~0.1mmに設定されてもよい。
第1角度θ1及び第2角度θ2は、特定の値には限定されない。例えば、第1角度θ1が、50°~85°に設定されてもよい。また、第1角度θ1及び第2角度θ2の差δθが、5°~20°に設定されてもよい。
図5に示す限定されない一例のように、側面視において、回転軸R1に直交する方向での第1外周面11の幅が第1幅W11、回転軸R1に直交する方向での第2外周面21の幅が第2幅W12であってもよい。このとき、第2幅W12が第1幅W11より大きくてもよい。
第2幅W12が第1幅W11より大きい場合には、第2刃25の付近での本体3の肉厚が確保され易い。そのため、切削加工時の第2刃25の耐久性が高くなり易い。そのため、回転工具1の耐久性がさらに高い。
第1幅W11及び第2幅W12は、特定の値には限定されない。例えば、第1幅W11が、0.005×D0mm~0.1×D0mmに設定されてもよい。また、第1幅W11及び第2幅W12の差δW1が、0.03mm~0.3mmに設定されてもよい。
本体3は、第2排出溝19から回転方向R2の後方に向かって延びた1つ以上の第2分断溝29をさらに有してもよい。第2分断溝29が第2排出溝19から延びる場合には、第2稜線23が第2分断溝29によって複数の稜線部分に分断されてもよい。第2稜線23が分断される場合には、第2刃25が2つ以上であってもよい。第2分断溝29は、第1分断溝15と同様にニック溝と呼ばれ得る。また、第2分断溝29によって分断された複数の第2刃25は、第1刃17と同様にニック切刃と呼ばれ得る。
第2長さL2が第1長さL1より短い場合には、第1刃17が第2刃25よりも回転軸R1から離れて位置する。回転方向R2の前方に位置する第1刃17が、回転方向R2の後方に位置する第2刃25よりも回転軸R1から離れて位置する場合には、第1刃17で生じる切屑の厚みが大きくなり易い。すなわち、第1刃17で生じる切屑が第2刃25で生じる切屑よりも多くなり易い。
回転軸R1に直交する断面において、第1排出溝9の大きさ(スペース)が第2排出溝19の大きさよりも広い場合には、第1刃17で生じる切屑が第2刃25で生じる切屑より多くなっても、安定して切屑が処理され易い。
図5に示す限定されない一例のように、側面視において、回転軸R1に直交する方向での第1排出溝9の幅が第1溝幅W21、回転軸R1に直交する方向での第2排出溝19の幅が第2溝幅W22であってもよい。このとき、回転軸R1に直交する断面における第1排出溝9の大きさを第2排出溝19の大きさよりも広くするため、第1溝幅W21が第2溝幅W22より大きくてもよい。
第1溝幅W21が第2溝幅W22より大きい場合には、回転軸R1に直交する断面において、第1排出溝9の大きさが第2排出溝19の大きさよりも広くなり易い。第1排出溝9の大きさが相対的に大きい場合には、第1刃17で生じる切屑が第2刃25で生じる切屑より多くなっても、安定して切屑が処理され易い。
第1溝幅W21及び第2溝幅W22は、特定の値には限定されない。例えば、第1溝幅W21が、0.1×D0mm~0.5×D0mmに設定されてもよい。また、第1溝幅W21及び第2溝幅W22の差δW2が、0.5mm~5mmに設定されてもよい。
図7に示す限定されない一例のように、回転軸R1に直交する断面において、第1排出溝9の深さが第1溝深さD11、第2排出溝19の深さが第2溝深さD12であってもよい。このとき、第1溝深さD11が第2溝深さD12より深くてもよい。
第1溝深さD11が第2溝深さD12より深い場合もまた、回転軸R1に直交する断面において、第1排出溝9の大きさが第2排出溝19の大きさよりも広くなり易い。第1排出溝9の大きさが相対的に大きい場合には、第1刃17で生じる切屑が第2刃25で生じる切屑より多くなっても、安定して切屑が処理され易い。
なお、本開示における溝深さとは、以下の手順によって評価されてもよい。まず、断面視した場合において、測定対象の溝での回転軸R1に最も近接する部分を溝底とする。次に、この溝底及び回転軸R1を通る仮想直線を設定する。また、本体3に対して外接する仮想円を設定する。このとき、仮想直線に沿った溝底から仮想円までの長さを溝深さとしてもよい。
第1溝深さD11及び第2溝深さD12は、特定の値には限定されない。例えば、第1溝深さD11が、0.05×D0mm~0.2×D0mmに設定されてもよい。また、第1溝深さD11及び第2溝深さD12の差δD1が、1mm~10mmに設定されてもよい。
図7に示す限定されない一例のように、回転軸R1に直交する断面において、第1分断溝15の深さが溝深さD2であってもよい。このとき、第1溝深さD11が、第1分断溝15の溝深さD2より深くてもよい。
第1溝深さD11が第1分断溝15の溝深さD2より深い場合には、第1刃17で生じて第1排出溝9を流れる切屑が、第1分断溝15へと流れにくい。そのため、第1分断溝15における切屑の詰まりが生じにくい。また、第1排出溝9を流れる切屑が、第1分断溝15を通り第2排出溝19へと流れにくい。
溝深さD2は、特定の値には限定されない。例えば、溝深さD2が、0.05×D0mm~0.2×D0mmに設定されてもよい。また、第1溝深さD11及び溝深さD2の差δD2が、0.3mm~5mmに設定されてもよい。
本体3は、第3排出溝31、第3外周面33、第3稜線35、及び、第3刃37、をさらに有してもよい。
第3排出溝31は、第1排出溝9及び第2排出溝19と同様に、第1端3aから第2端3bに向かって延びてもよく、また、切削加工において生じた切屑が流れる溝であってもよい。第3排出溝31は、第2外周面21に対して回転軸R1の回転方向R2の後方に位置してもよい。
第3排出溝31は、第1排出溝9及び第2排出溝19と同様に、回転軸R1に沿って真っすぐに延びた形状であってもよく、回転軸R1の周りでねじれた螺旋形状であってもよい。回転軸R1に直交する断面において、第3排出溝31は凹曲線形状で示されてもよい。
第3外周面33は、第3排出溝31に対して回転軸R1の回転方向R2の後方に位置してもよい。第3外周面33は、第1外周面11及び第2外周面21と同様に、凸曲面形状であってもよい。第3外周面33は、回転軸R1を含む断面において、第1外周面11及び第2外周面21と同様に直線形状で示されてもよい。また、第3外周面33は、回転軸R1に直交する断面において、第1外周面11及び第2外周面21と同様に凸曲線形状で示されてもよい。
第3稜線35は、第3排出溝31及び第3外周面33の交わりに位置してもよい。1つ以上の第3刃37は、第3稜線35に位置してもよい。第3刃37は、第3稜線35の全体に位置してもよく、また、第3稜線35の一部に位置してもよい。第3刃37は、第1刃17及び第2刃25と同様に外周刃として機能してもよい。
図6に示す限定されない一例のように、回転軸R1から第3稜線35までの長さが第3長さL3であってもよい。このとき、第2長さL2が第3長さL3より短くてもよい。言い換えれば、第3長さL3が第2長さL2より長くてもよい。第3長さL3が第2長さL2より長い場合には、切削加工時の第2刃25において小さくなった切り込み深さが第3刃37において再度大きくなり易い。すなわち、切削加工時の加工面の面精度が向上し易い。
第3長さL3が第1長さL1と同じであってもよい。第3長さL3が第1長さL1と同じである場合には、切削加工時の加工面の面精度がさらに向上し易い。なお、第3長さL3が第1長さL1と同じであるとは、2つの長さの値が厳密に同じでなくてもよい。具体的には、第3長さL3に対する2つの長さの差(L3-L1)の値((L3-L1)/L3)が、-0.05~0.05程度である場合に、第3長さL3が第1長さL1と同じであると見做してもよい。
<切削加工物(machined product)の製造方法>
次に、実施形態の切削加工物101の製造方法について、上述の実施形態に係る回転工具を用いる場合を例に挙げて詳細に説明する。以下、図8~図10を参照しつつ説明する。なお、図8~図10においては、切削加工物101の製造方法の一例として、被削材103への肩加工の工程を図示している。また、視覚的な理解を容易にするため、図9及び図10において、回転工具1によって切削された加工面にハッチングを付している。
実施形態にかかる切削加工物101の製造方法は、以下の(1)~(3)の工程を備えてもよい。
(1)回転工具1を、回転軸R1を中心に矢印R2の方向に回転させ、被削材103に向かってY1方向に回転工具1を近づける(図8参照)。
本工程は、例えば、被削材103を、回転工具1を取り付けた工作機械のテーブル上に固定し、回転工具1を回転した状態で近づけることにより行うことができる。なお、本工程では、被削材103と回転工具1とは相対的に近づけばよく、被削材103を回転工具1に近づけてもよい。
(2)回転工具1をさらに被削材103に近づけることによって、回転している回転工具1を被削材103の表面の所望の位置に接触させて、被削材103を切削する(図9参照)。
本工程においては、第1刃17及び第2刃25を被削材103の表面の所望の位置に接触させている。なお、切削加工としては、例えば、図9に示すような肩加工の他にも、溝加工及びフライス加工などが挙げられる。
(3)回転工具1を被削材103からY2方向に離す(図10参照)。
本工程においても、上述の(1)の工程と同様に、被削材103から回転工具1を相対的に離せばよく、例えば被削材103を回転工具1から離してもよい。
以上のような工程を経る場合には、優れた加工性を発揮することが可能となる。
なお、以上に示したような被削材103の切削加工を複数回行う場合であって、例えば、1つの被削材103に対して複数の切削加工を行う場合には、回転工具1を回転させた状態を保持しつつ、被削材103の異なる箇所に回転工具1を接触させる工程を繰り返してもよい。
1・・・回転工具(エンドミル)
3・・・本体
3a・・第1端
3b・・第2端
5・・・把持部
7・・・切削部
9・・・第1排出溝
11・・・第1外周面
13・・・第1稜線
15・・・第1分断溝
17・・・第1刃
19・・・第2排出溝
21・・・第2外周面
23・・・第2稜線
25・・・第2刃
27・・・底刃
29・・・第2分断溝
31・・・第3排出溝
33・・・第3外周面
35・・・第3稜線
37・・・第3刃
101・・・切削加工物
103・・・被削材
R1・・・回転軸
R2・・・回転方向
L1・・・第1長さ
L2・・・第2長さ
L3・・・第3長さ
θ1・・・第1角度
θ2・・・第2角度
W11・・・第1幅
W12・・・第2幅
W21・・・第1溝幅
W22・・・第2溝幅
D11・・・第1溝深さ
D12・・・第2溝深さ

Claims (7)

  1. 回転軸に沿って第1端から第2端にかけて延びた円柱形状の本体を有し、
    前記本体は、
    前記第1端から前記第2端に向かって延びた第1排出溝と、
    前記第1排出溝に対して前記回転軸の回転方向の後方に位置する第1外周面と、
    前記第1排出溝及び前記第1外周面の交わりに位置する第1稜線と、
    前記第1排出溝から前記回転方向の後方に向かって延び、前記第1稜線を分断する分断溝と、
    前記第1稜線に位置し、前記分断溝によって分断された2つ以上の第1刃と、
    前記第1外周面に対して前記回転方向の後方に位置し、前記第1端から前記第2端に向かって延びた第2排出溝と、
    前記第2排出溝に対して前記回転方向の後方に位置する第2外周面と、
    前記第2排出溝及び前記第2外周面の交わりに位置する第2稜線と、
    前記第2稜線のうち前記分断溝に対して前記回転方向の後方に少なくとも位置する第2刃と、を有し、
    前記回転軸に直交する断面において、前記第1外周面及び前記第2外周面は、それぞれ凸曲線形状であって、
    前記回転軸から前記第1稜線までの長さが第1長さ、前記回転軸から前記第2稜線までの長さが第2長さであって、
    前記第2長さが、前記第1長さよりも短く、
    前記回転軸に直交する断面において、前記第1排出溝及び前記第1外周面のなす角度が第1角度、前記第2排出溝及び前記第2外周面のなす角度が第2角度であって、
    前記第2角度が、前記第1角度よりも大きい、回転工具。
  2. 側面視において、前記回転軸に直交する方向での前記第1外周面の幅が第1幅、前記回転軸に直交する方向での前記第2外周面の幅が第2幅であって、
    前記第2幅が、前記第1幅よりも大きい、請求項1に記載の回転工具。
  3. 側面視において、前記回転軸に直交する方向での前記第1排出溝の幅が第1溝幅、前記回転軸に直交する方向での前記第2排出溝の幅が第2溝幅であって、
    前記第1溝幅が、前記第2溝幅よりも大きい、請求項1又は2に記載の回転工具。
  4. 前記回転軸に直交する断面において、前記第1排出溝の深さが第1溝深さ、前記第2排出溝の深さが第2溝深さであって、
    前記第1溝深さが、前記第2溝深さよりも深い、請求項1~3のいずれか1つに記載の回転工具。
  5. 前記第1溝深さが、前記分断溝の溝深さよりも深い、請求項4に記載の回転工具。
  6. 前記本体は、
    前記第2外周面に対して前記回転方向の後方に位置し、前記第1端から前記第2端に向かって延びた第3排出溝と、
    前記第3排出溝に対して前記回転方向の後方に位置する第3外周面と、
    前記第3排出溝及び前記第3外周面の交わりに位置する第3稜線と、
    前記第3稜線に位置する第3刃と、をさらに有し、
    前記回転軸から前記第3稜線までの長さが第3長さであって、
    前記第2長さが、前記第3長さよりも短い、請求項1~5のいずれか1つに記載の回転工具。
  7. 請求項1~6のいずれか1つに記載の回転工具を回転させる工程と、
    前記回転工具を被削材に接触させる工程と、
    前記回転工具を前記被削材から離す工程と、を備えた切削加工物の製造方法。
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