JP2003251512A - ダイヤモンド工具及びこれを用いた穿孔方法 - Google Patents

ダイヤモンド工具及びこれを用いた穿孔方法

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JP2003251512A JP2002052371A JP2002052371A JP2003251512A JP 2003251512 A JP2003251512 A JP 2003251512A JP 2002052371 A JP2002052371 A JP 2002052371A JP 2002052371 A JP2002052371 A JP 2002052371A JP 2003251512 A JP2003251512 A JP 2003251512A
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定吉 寺島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硬質脆性材料からなる被加工物に対して深穴加
工や小径の穴開け加工を容易に行うことができるように
する。 【解決手段】工具本体12の外周面に、その後端から先
端に向かって延びる螺旋溝5を形成するとともに、工具
本体12の先端にスクイ面3と逃げ面2及びこれらの間
に形成される刃先の面取り部4を設け、上記工具本体1
2の少なくとも先端部表面にダイヤモンド砥粒10を固
着したダイヤモンド工具1を用い、ダイヤモンド工具1
の螺旋溝5方向とは異なる方向に回転させ、螺旋溝5に
クーラント液を供給しながら被加工物50に押し当てる
ことにより穴開け加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばセラミック
ス、ガラス、単結晶シリコン板、ガラスカーボンなどの
硬質脆性材料からなる被加工物に対し、穴開け加工を行
うのに用いるダイヤモンド工具とこれを用いた穿孔方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造装置部品には多くのセ
ラミック部品が利用されている。これらのセラミック部
品の精度は益々厳しくなってきており、特に穴ピッチや
穴径などの精度は厳しく、焼成後に研削加工を施さない
と、部品としての精度の要求を満たせない状況となって
いる。その為、セラミック部品等の硬質脆性材料への穴
開け加工が重要視されている。
【0003】これまで、セラミックス、ガラス、単結晶
シリコン板、ガラスカーボンのような硬質脆性材料への
穴開け加工に関しては、超硬合金からなる切削工具では
刃が立たないため、ダイヤモンド砥粒を固着したダイヤ
モンド工具が利用されている。
【0004】従来のダイヤモンド工具としては、図6に
示すような金属からなる丸棒状をした工具本体22の先
端端面及び側面にダイヤモンド砥粒10をニッケルメッ
キにて電着させたものや、図7に示すような金属からな
る円筒状をした工具本体32の先端端面及び内外周面に
ダイヤモンド砥粒10を固着したコアードリルと呼ばれ
るものが用いられている。
【0005】また、切削用のダイヤモンド工具として、
図8に示すように、超硬合金からなる丸棒状をした工具
本体42の外周面に、その後端から先端に向かって時計
回り延びる螺旋溝45を有し、上記工具本体42の先端
には、スクイ面43と逃げ面42とから構成される切り
刃44を有するツイストドリルの先端部表面にダイヤモ
ンド砥粒10を固着したものが提案されている(特開平
11−48016号公報)。
【0006】一方、図6示す無垢形状のダイヤモンド工
具21による穿孔方法は、図9に示すように、ダイヤモ
ンド工具21に時計回りの回転力を付与し、クーラント
液を供給しつつ、被加工物50に押し当てることによ
り、被加工物を形成するセラミックス等の粒子をダイヤ
モンド砥粒10によって、磨砕、脱落させ、被加工物5
0に穴を穿孔するようになっていた。
【0007】また、図7のコアードリル形状のダイヤモ
ンド工具31による穿孔方法は、図10に示すように、
ダイヤモンド工具31に時計回りの回転力を付与し、ク
ーラント液を供給しつつ、被加工物50に押し当てるこ
とにより、被加工物を形成するセラミックス等の粒子を
ダイヤモンド砥粒10によって、磨砕、脱落させ、被加
工物50に穴を穿孔するようになっていた。
【0008】さらに、図8のツイストドリル形状のダイ
ヤモンド工具41による穿孔方法は、図11に示すよう
に、ダイヤモンド工具21に時計回りの回転力を付与
し、クーラント液を供給しつつ、被加工物50に押し当
てることにより、被加工物50を形成するセラミックス
等の粒子を切り刃44に固着させたダイヤモンド砥粒1
0によって、切除、磨砕、脱落させ、被加工物50に穴
を穿孔するようになっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、いずれの穿
孔方法も、被加工物50とダイヤモンド工具21,3
1,41との間に生じる摩擦によって加工熱が発生し、
ダイヤモンド工具21,31,41の寿命を著しく低下
させると同時に、ダイヤモンド砥粒10によって破壊さ
れた被加工物50の加工屑が、ダイヤモンド砥粒10の
間のポケットに残留すると加工効率を悪化させることか
ら、ダイヤモンド工具21,31,41の先端にいかに
十分な量のクーラント液を供給し、加工熱を抑えかつ加
工屑を排除するかが重要である。
【0010】しかしながら、図6に示す無垢形状のダイ
ヤモンド工具21では、被加工物50に深穴や細径穴を
開ける場合、クーラント液が穴の底まで供給できず、冷
却及び研削屑の排出が困難となり易く、その結果、被加
工物50の加工速度を速くすることができないといった
課題があった。また、無理に加工速度を上げると、被加
工物50が加熱されて無理な負荷が発生し、その結果、
被加工物50が破損してしまうこともあった。
【0011】また、図7に示すコアードリル形状のダイ
ヤモンド工具31では、工具本体32の中央部に貫通孔
32aを有するため、この貫通孔32aからクーラント
液を吐出することにより、研削屑の排出と冷却を行うこ
とができるものの、有底の穴を開ける場合、被加工物側
にコアー芯が残るといった課題があるとともに、穴径が
小さくなると、工具本体32の軸心に貫通孔32aを形
成することができず、小径の穴開けを要する被加工物に
は適さないといった課題があった。
【0012】また、図8に示すツイストドリル形状のダ
イヤモンド工具41では、図6や図7に示すダイヤモン
ド工具21,31と比較してクーラント液の供給による
研削屑の排出及び冷却が可能であるものの、この工具4
1による加工は、切れ刃44に固着したダイヤモンド砥
粒10による剪断によって微少な切除を繰り返す切削加
工であるため、硬質脆性材料を加工する場合、送り速度
を速くすることができないといった課題があった。
【0013】また、鋭利な角度を有する切れ刃44に固
着されたダイヤモンド砥粒10は脱落し易く摩耗が激し
いため、工具寿命が短いといった課題もあった。
【0014】さらに、ツイストドリルにおける螺旋溝4
5の本来の目的は、クーラント液とともに加工屑を排出
するためのものであるため、図6や図7に示すダイヤモ
ンド工具21,31と比較してクーラント液を供給し易
いといっても工具先端まで十分な量のクーラント液を供
給することは難しく、その結果、例えば穴径が3mm以
下の小径穴加工や、工具径の3倍を超える深穴加工を施
すことは難しいものであった。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題に鑑
み、本発明のダイヤモンド工具は、工具本体の外周面
に、その後端から先端に向かって延びる螺旋溝を形成す
るとともに、上記工具本体の先端にスクイ面と逃げ面及
びこれらの間に形成される刃先の面取り部を設け、上記
工具本体の少なくとも先端部表面にダイヤモンド砥粒を
固着したことを特徴とする。
【0016】なお、上記工具本体の先端角は90°〜1
80°とすることが好ましく、また、上記面取り部は曲
面又は傾斜面とし、この面取り部にもダイヤモンド砥粒
を固着することが良い。
【0017】また、本発明は、上記ダイヤモンド工具を
用いて穴を穿孔するにあたり、ダイヤモンド工具の螺旋
溝にクーラント液を供給しつつ、上記ダイヤモンド工具
を、その工具本体の後端から先端に向かって延びる螺旋
溝の回転方向と逆方向に回転させながら被加工物に押し
当てて穴を穿孔するようにしたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0019】図1は本発明に係るダイヤモンド工具の一
例を示す図で、同図(a)は側面図、同図(b)は正面
図である。図2は本発明に係るダイヤモンド工具による
穴開け機構を示す模式図である。図3は本発明に係るダ
イヤモンド工具の穿孔方法を示す模式図である。
【0020】図1に示す本発明のダイヤモンド工具1
は、丸棒状をした工具本体12の外周面に、その後端か
ら先端に向かって延びる螺旋溝5を有するとともに、上
記工具本体12の先端にはスクイ面3と逃げ面2及びこ
れらの間に形成される刃先の面取り部4を有し、少なく
とも工具本体12の先端部表面にダイヤモンド砥粒10
を固着してある。
【0021】ここで、刃先の面取り部4とは、スクイ面
3と逃げ面2とで形成される鋭利な切り刃を切り欠いた
面のことであり、図2(a)に示すような傾斜面、ある
いは図2(b)に示すような曲面とすることが好まし
い。
【0022】このように面取り部4を形成するのは、本
発明のダイヤモンド工具1は、図8に示すダイヤモンド
工具41とは異なる方法で穴開け加工を行うからであ
る。
【0023】即ち、本発明のダイヤモンド工具1による
穿孔方法は、図2に示すように、逃げ面2を被加工物5
0に押し当てて穴開けを行うため、図8に示すダイヤモ
ンド工具41の切り刃44を必要とせず、逆に切り刃4
4があると、大きな研削抵抗が作用したり、加工時の振
動を受けると、切り刃44の近傍を起点としてダイヤモ
ンド砥粒10の脱粒やニッケルメッキの剥がれが生じ易
いといった不具合が生じるからである。
【0024】なお、面取り部4にもダイヤモンド砥粒1
0を固着しておくことが好ましく、このような構造とす
れば、スクイ面3方向から被加工物50に押圧して回転
させても、スクイ面3が負角を構成するため、研削加工
と同様な機構で被加工物50への加工を行うことができ
る。
【0025】また、本発明のダイヤモンド工具1に備え
る螺旋溝5は、図8に示すダイヤモンド工具41のよう
に加工屑を排出するためのものではなく、クーラント液
を工具先端に供給するためのものであり、それ故、本発
明において姪螺旋溝5は、工具本体12の後端から先端
に向かう時計回りであっても、工具本体12の後端から
先端に向かう反時計回りであってもいずれでも構わな
い。
【0026】さらに、工具本体12の先端角δは90°
〜180°とすることが好ましい。
【0027】ここで、工具本体12の先端角δとは、工
具本体12の先端に捩れを伴った螺旋溝5とマージン部
6が共に形成された先端の角度のことであり、この先端
角δが90°よりも小さいと、外周近傍の刃先スクイ角
が小さくなるため、刃先の強度がなくなると同時に、刃
先がないチゼル部が長くなるため、より研削抵抗が増し
て研削性に悪影響を与えるからであり、逆に先端角δが
180°よりも大きくなると、工具本体12のセンタリ
ングができなくなるからである。
【0028】その為、工具本体12の先端角δは90°
〜180°とすることが必要であり、研削抵抗の低減と
工具寿命の向上の点で先端角δを110°〜150°と
することが好ましい。なお、図4(a)(b)は先端角
δを180°とした本発明のダイヤモンド工具1を示し
たものである。
【0029】ところで、本発明のダイヤモンド工具1を
形成する工具本体12としては、コバルト入りハイス鋼
や超硬合金等を用いることができ、工具本体12の先端
表面に固着するダイヤモンド砥粒10としては、合成ダ
イヤモンド粒子、天然ダイヤモンド粒子、ニッケル膜で
被覆した合成ダイヤモンド粒子を用いることができる。
そして、ダイヤモンド砥粒10を工具本体12に固着す
るには、例えば、ニッケルメッキにて電着をさせれば良
い。
【0030】次に、本発明のダイヤモンド工具1を用い
た穿孔方法について説明する。
【0031】本発明のダイヤモンド工具1を用いてセラ
ミック基板等の被加工物50に穴開け加工を行うには、
まず、ダイヤモンド工具1の先端部の折損を防止するた
めに、大きめの工具で、クーラント液を工具外部より供
給しながら揉み付けを行う。次に、穴開けに用いるダイ
ヤモンド工具1の螺旋溝5にクーラント液を供給しつ
つ、ダイヤモンド工具1を回転させながら被加工物50
に押し当てる。この時、少し切り込んではダイヤモンド
工具1を一旦持ち上げ、また、少し切り込んではダイヤ
モンド工具1を持ち上げるスッテプフィード加工を行
い、所望の穴形状に加工するのであるが、例えば、穴径
が2mm〜5mmの穴を穿孔する場合、その加工条件
は、回転数3000rpm〜6000rpm、送り速度
3mm/min〜15mm/min、切り込み量0.1
mm〜0.4mmとすれば良い。
【0032】そして、本発明の穿孔方法によれば、図3
に示すように、ダイヤモンド工具1として螺旋溝5を工
具本体12の後端から先端に向かって時計回りに形成し
たものを用いる場合、ダイヤモンド工具1を反時計回り
に回転させ、また、図4に示すように、ダイヤモンド工
具1として螺旋溝5を工具本体12の後端から先端に向
かって反時計回りに形成したものを用いる場合、ダイヤ
モンド工具1を時計回りに回転させることを特徴とす
る。
【0033】このように、螺旋溝5の螺旋方向と逆向き
の回転を与えることで、図2(a)(b)に示すよう
に、ダイヤモンド工具1先端の逃げ面2に固着させたダ
イヤモンド砥粒10による研削加工を行うことができ、
また逃げ面2が断続的に被加工物50と接触することか
ら、一部のダイヤモンド砥粒10に研削抵抗が集中せ
ず、また、断続的に押圧するので、大きなポケットの役
割を果たし、加工屑の排出が容易となる。また、断続的
な加工となるため、工具本体12が発熱し難く、加工熱
の発生を抑えることもできる。その結果、加工速度を速
くすることができ、加工時間を短くすることができる。
【0034】また、螺旋溝5の螺旋方向と逆向きの回転
を与えることで、工具1の先端に負圧が発生し、クーラ
ント液を螺旋溝5を伝って工具先端にまで供給すること
ができるため、工具先端に十分な量のクーラント液を供
することができるため、小径の穴加工や深穴加工であっ
ても被加工物50を破損させることなく穿孔することが
できる。
【0035】なお、本発明の穿孔方法では、通常の切削
加工のような切り屑の大量発生がなく、加工中の穴の内
周壁面やダイヤモンド工具1のマージン部6の壁面を伝
って研削屑の排出が行われる。
【0036】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明はこれらの実施形態だけに限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、改良
や変更したものにも適用できることは言うまでもない。
【0037】
【実施例】ここで、図1に示す本発明のダイヤモンド工
具1と、図6及び図8に示す従来のダイヤモンド工具2
1,41とを用い、被加工物に穴開け加工を施した時の
寿命について比較する実験を行った。
【0038】本発明のダイヤモンド工具1には、工具本
体12の外周面に後端から先端に向かって時計回りに形
成した螺旋溝15を有し、工具本体2の先端角δを13
5°、ねじれ角を30°、先端刃先部の逃げ角を20°
とし、その先端表面にダイヤモンド砥粒10を固着した
ものを用い、螺旋溝5を図3に示すように工具本体12
の後端から先端に向かって時計回りに形成したものと、
図4のように工具本体12の後端から先端に向かって反
時計回りに形成したものをそれぞれ用意した。
【0039】そして、螺旋溝5を工具本体12の後端か
ら先端に向かって時計回りに形成した本発明のダイヤモ
ンド工具1は図3に示すように反時計回りに回転させて
穴開け加工を行い、また、螺旋溝5を工具本体12の後
端から先端に向かって反時計回りに形成した本発明のダ
イヤモンド工具1は図4に示すように時計回りに回転さ
せて穴開け加工を行うようにした。
【0040】一方、図6に示す従来のダイヤモンド工具
21には、丸棒状の工具本体22の先端にダイヤモンド
砥粒10を固着したものを用い、時計回りに回転させて
穴開け加工を行った。
【0041】また、図8に示す従来のダイヤモンド工具
41には、工具本体42の外周面に後端から先端に向か
って時計回りに形成した螺旋溝45を有し、工具本体4
2の先端角を135°、ねじれ角30°、先端刃先部の
逃げ角を20°としたツイストドリルの先端表面にダイ
ヤモンド砥粒10を固着したものを用い、時計回りに回
転させて穴開け加工を行った。
【0042】なお、被加工物には、厚みが15mmのア
ルミナ純度99.5%であるアルミナセラミック板を用
い、各工具1,21,41の工具径は4.3mmとし
た。
【0043】そして、加工条件は回転方向以外一定と
し、回転数4000rpm、送り速度12mm/mi
n、切り込み量0.3mmの1ステップフィード加工を
行った。
【0044】この結果、図8に示す従来のダイヤモンド
工具41は90個の穴開け加工しかでず、また、図6に
示す従来のダイヤモンド工具21にあっては80個の穴
開け加工しかできなかったのに対し、本発明のダイヤモ
ンド工具1は、いずれも156個の穴開け加工が可能で
あった。
【0045】次に、被加工物に、厚みが20mmのアル
ミナ純度99.5%であるアルミナセラミック板を用
い、加工条件を回転方向以外一定とし、回転数4000
rpm、送り速度6mm/min、切り込み量0.2m
mの1ステップフィード加工を行い、貫通穴を穿孔する
のに要する時間について測定する実験を行った。
【0046】この結果、従来のダイヤモンド工具21,
41は共に5分以上の加工時間を要したのに対し、本発
明のダイヤモンド工具1を用い、本発明の穿孔方法を用
いたものは、いずれも1分以に加工することができ、従
来例と比較して約5倍以上も速く加工することができ
た。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明のダイヤモンド工
具によれば、工具本体の外周面に、その後端から先端に
向かって延びる螺旋溝を形成するとともに、上記工具本
体の先端にスクイ面と逃げ面及びこれらの間に形成され
る刃先の面取り部を設け、上記工具本体の少なくとも先
端部表面にダイヤモンド砥粒を固着するようにしたこと
から、研削加工によって穴開けを行うことができ、研削
速度を速めることができるため、加工時間を短縮するこ
とができる。
【0048】また、上記工具本体の先端角を90°〜1
80°とすることで、研削抵抗を低減することができ
る。
【0049】さらに、上記面取り部を曲面又は傾斜面と
し、この面取り部にもダイヤモンド砥粒を固着すること
で、さらに研削性能を高めることができるとともに、ダ
イヤモンド砥粒の脱粒を抑制し、工具寿命を向上させる
ことができる。
【0050】また、本発明は、上記ダイヤモンド工具を
用いて穴を穿孔するにあたり、ダイヤモンド工具の螺旋
溝にクーラント液を供給しつつ、上記ダイヤモンド工具
を、その工具本体の後端から先端に向かって延びる螺旋
溝の回転方向と逆方向に回転させながら被加工物に押し
当てて穴を穿孔するようにしたことから、ダイヤモンド
工具の螺旋溝よりクーラント液を工具先端まで供給する
ことができるため、微小穴や深穴加工でも被加工物を破
損させることなく穿孔することができるとともに、研削
にて加工することができるため、工具の摩耗を抑え、工
具寿命を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダイヤモンド工具の一例を示す図
で、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図2】(a)(b)は本発明に係るダイヤモンド工具
のさまざまな先端形状を示す部分拡大断面図である。
【図3】本発明に係るダイヤモンド工具による穴開け加
工状態を示す模式図である。
【図4】本発明に係る他のダイヤモンド工具による穴開
け加工状態を示す模式図である。
【図5】本発明に係るダイヤモンド工具の他の例を示す
図で、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図6】従来のダイヤモンド工具の一実施例を示す側面
図である。
【図7】従来のダイヤモンド工具の一例を示す側面図で
ある。
【図8】従来のダイヤモンド工具の他の例を示す側面図
である。
【図9】図6のダイヤモンド工具による穴開け加工状態
を示す模式図である。
【図10】図7のダイヤモンド工具による穴開け加工状
態を示す模式図である。
【図11】図8のダイヤモンド工具による穴開け加工状
態を示す模式図である
【符号の説明】
1、21、31、41…ダイヤモンド工具 2、42…逃げ面 3、43…スクイ面 4…面取り部 5、45…螺旋溝 6…マージン部 10…ダイヤモンド砥粒 12、22、32、42…工具本体 δ…先端角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具本体の外周面に、その後端から先端に
    向かって延びる螺旋溝を有するとともに、上記工具本体
    の先端にスクイ面と逃げ面及びこれらの間に形成される
    刃先の面取り部を備え、上記工具本体の少なくとも先端
    部表面にダイヤモンド砥粒が固着してあることを特徴と
    するダイヤモンド工具。
  2. 【請求項2】上記工具本体の先端角が90°〜180°
    であることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド
    工具。
  3. 【請求項3】上記面取り部は曲面又は傾斜面からなり、
    該面取り部にもダイヤモンド砥粒を固着してあることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイヤモンド
    工具。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    ダイヤモンド工具の螺旋溝にクーラント液を供給しつ
    つ、上記ダイヤモンド工具を、その工具本体の後端から
    先端に向かって延びる螺旋溝の回転方向と逆方向に回転
    させながら被加工物に押し当てて穴を穿孔するようにし
    たことを特徴とするダイヤモンド工具を用いた穿孔方
    法。
JP2002052371A 2002-02-27 2002-02-27 ダイヤモンド工具及びこれを用いた穿孔方法 Withdrawn JP2003251512A (ja)

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