JPH1148016A - 小径ドリル - Google Patents

小径ドリル

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Publication number
JPH1148016A
JPH1148016A JP21995497A JP21995497A JPH1148016A JP H1148016 A JPH1148016 A JP H1148016A JP 21995497 A JP21995497 A JP 21995497A JP 21995497 A JP21995497 A JP 21995497A JP H1148016 A JPH1148016 A JP H1148016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drill
tip
small
diameter
angle
Prior art date
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Pending
Application number
JP21995497A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Hirose
祐二 広瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tungaloy Corp
Original Assignee
Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Tungaloy Co Ltd filed Critical Toshiba Tungaloy Co Ltd
Priority to JP21995497A priority Critical patent/JPH1148016A/ja
Publication of JPH1148016A publication Critical patent/JPH1148016A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬質脆性材料の穴明けに使用する焼結ダイヤ
モンド付き小径ドリルの工具寿命の延長と、折損に対す
る安定性の向上を図る。 【解決手段】 ドリルの先端角αを従来より小さな80
゜〜100゜とすることによりスラスト力の低減と先端
切刃5の単位切刃長さ当りの負担を軽減させて摩耗を遅
らせ、フルート6のねじれ角βを従来より小さな15゜
〜25゜とすることによりボデー4の体積を増加させて
折損が起きにくくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小径ドリルに関し、
たとえば単結晶シリコン板の如き硬質脆性材料に対する
小径穴明けに好適する焼結ダイヤモンド付きの小径ドリ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板、ガラス・エポキシ板な
どの非鉄金属の穴明けを主たる用途として開発されてき
た小径ドリルは、工具寿命の延長を図るために超硬合金
ドリルに始まって、ドリル先端に焼結ダイヤモンドを使
用したもの、あるいはダイヤモンド膜を先端面に被覆さ
せたものなどが提供されてきた。図5および図6は従来
の焼結ダイヤモンド付き小径ドリルの代表的な形状を例
示したもので、段付き丸棒状をなす工具本体1は、超硬
合金の先端に焼結ダイヤモンド2が一体に焼結されたも
のである。
【0003】前記小径ドリルの工具本体1はシャンク3
とボデー4とからなり、ボデー4の先端には先端角αを
形成して対峙する一対の先端切刃5と、先端切刃後方の
外周には捩れを伴ったフルート6がマージン7とともに
形成されている。プリント配線板を積層させた多層基板
の穴明けにおいては、切れ味不良が原因となってエポキ
シスミアが発生し、製品とすべくプリント配線がなされ
たときに電気的導通不良を起こすことがある。そこで、
このようなことが起きにくい小径ドリルの形状として、
従来より、ドリルの先端角αは120゜ないし130
゜、ねじれ角βは30゜ないし40゜が採用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、単結晶シリ
コン板,ガラスカーボン,セラミックスのような硬質脆
性材料に安定的に小径穴明け加工を施すことのできるド
リルを提供することを解決課題としたものである。たと
えば、半導体製造装置のなかの一部品として使用されて
いる単結晶シリコン板は、厚さが5〜6mmで外径が2
00〜300mmの円板に、穴径が0.4mmとか0.
6mmといった穴が300〜600穴穿設されたものが
あり、ガスシャワーのノズルとして使われる。前記のよ
うに主にプリント配線板の穴明けを目的としてして開発
されてきた従来の小径ドリルは、このような硬質脆性材
料の穴明けに必ずしも適していない。本発明は特に硬質
脆性材料の穴明けに解決課題をおいたものであり、工具
寿命の延長を図るとともに、折損に関して従来の小径ド
リルより信頼性の高い小径ドリルを提供しようとするも
のである。
【0005】ここで、単結晶シリコン板の穴明けに関す
る他の加工方法も紹介する。一つは超音波加工によるも
のである。これは、加工穴径に等しい外径をもった超硬
合金製のピンが剣山の針のように植え込まれたものを工
具とし、この工具と加工物との間に砥粒を含んだ水を流
し込みながら超音波振動させた工具を前進させることに
より、穴明けが進められるというものである。この方法
は基本的にラップ加工なので加工時間が長くかかり、ま
た工具の摩耗につれて加工穴が先細りとなるために、同
一径の穴が明かないといった問題がある。
【0006】もう一つの例は、小径ドリルに砥粒を電着
させた電着砥石による方法である。この方法によれば、
穴の内壁面の仕上り状態はドリル加工より優れたものと
なるが、やはり加工時間が長いうえ、0.6mm程度以
下の小径になると、ドリル外表面の曲率半径が極めて小
さくなるために砥粒の密着性が悪くなり、工具寿命が短
いという問題が起きる。また、小径であればあるほど、
ドリルの外径に比較して相対的に砥粒の粒径が大きくな
るので、砥粒のばらつきがそのままドリル外径のばらつ
きとなって表われやすくなる。さらに、砥粒が脱落すれ
ば、ドリル外径に及ぼす変化の度合いが大きくなること
になる。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の如き
課題に鑑みなされたもので、丸棒状をなす工具本体の先
端には、先端角を形成して対峙する一対の先端切刃が形
成され、前記工具本体の外周には、捩れを伴ったフルー
トがマージンとともに形成され、前記工具本体は、超硬
合金の先端に焼結ダイヤモンドが一体に焼結されてなる
小径ドリルにおいて、前記先端角が80゜〜100゜に
あることを特徴とする。加えて、前記フルートのねじれ
角が15゜〜25゜にあることを特徴としたものであ
る。
【0008】硬質脆性材料の穴明けに関しては、超硬合
金工具では刃が立たないので、もっぱらダイヤモンド工
具が利用される。本発明における焼結ダイヤモンド付き
小径ドリルは、先端角を従来のものよりも小さくするこ
とでもって、穴明け時のスラスト抵抗を減少させ、ドル
リに対する負荷を軽減させている。また、同一外径の比
較において、先端角の小さいものの方が切刃長さが長く
なるので、その分、単位切刃長さ当りの負担が軽減して
切刃摩耗を遅らせる。ただし、先端角が小さければ小さ
いほど良いかというとそうではなく、スラスト抵抗の減
少といったプラス面と、チゼルエッジの強度低下やリッ
プハイトなどの精度が得にくいというマイナス面とのバ
ランスから先端角は80゜〜100゜としたものであ
る。
【0009】フルートのねじれ角に関しては、ねじれ角
を小さくすることでもって先端切刃部でのすくい角が小
さくなり、刃先強度が増すことになる。また、ねじれ角
を小さくすることで、ボデーからフルートを除いた部
分、つまりランド部分の体積が増加することになり、そ
の結果、ボデーの剛性が増して折損に対する信頼性が高
められる。しかしながら、ねじれ角が小さすぎる場合
は、切れ味や切屑の排出性を低下させることになるの
で、好適するねじれ角として15゜〜25゜としたもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、この発明の一実施形態につ
いて、図を参照しながら説明する。図1および図2にお
いて、工具本体1は、丸棒状をなす超硬合金の先端に焼
結ダイヤモンド2が一体に焼結されたものである。工具
本体1はシャンク3とボデー4とからなる段付き丸棒を
呈し、シャンク3は工具保持具に嵌合する太さを持ち、
ボデー4はドリルの外径に等しい直径を持っている。ボ
デー4の先端には一対の先端切刃5がドリルの中心軸に
対峙して形成され、正確には中心軸を通る平行面に先端
切刃5が投影されてなす先端角αが形成され、先端切刃
5の後方にはボデー4の外周に沿ってねじれ角βなる捩
れを伴ったフルート6がマージン7とともに備わってい
る。そして、先端角αは80゜〜100゜、ねじれ角β
は15゜〜25゜に形成されている。
【0011】図3は、小径ドリルを使用して単結晶シリ
コン板に穴明けする場合の加工順序を示したもので、図
の左から右方向に手順が示されている。すなわち、最終
製品の厚さに若干の研磨代を加えた厚さを持つ単結晶シ
リコン板が用意され、まず折損事故が起きないように外
径の大きめのドリルによって揉み付け作業が行なわれ
る。揉み付けによって深さの浅いセンター穴が設けられ
たら、所望する外径をもつ小径ドリルに工具交換され、
加工液として水が外部より給水されながら穴明けが行な
われる。このとき、折損防止のために穴明けは一時に行
なわれずにピック加工され、さらに折損防止のために底
面到達直前で加工終了となる止まり穴加工とされる。穴
明け終了後、単結晶シリコン板の上下面が研磨されて、
最終的に貫通穴の穿設された製品として完成する。
【0012】図4は、前記のような加工順序に倣って行
なった、従来の小径ドリルと本発明小径ドリルとの摩耗
量の比較試験の結果を示すものである。小径ドリルの外
径は0.45mmであり、被削材は5mm厚さの単結晶
シリコン板である。従来ドリルは先端角α=130゜、
ねじれ角β=30゜、本発明ドリルは先端角α=90
゜、ねじれ角β=20゜に形成されている。もちろんド
リル先端は同じ材質の焼結ダイヤモンドが使われてい
る。ドリルの回転数は15000rpmであり、穴深さ
2mmまでは送り20mm/minで送り、それ以降、
板厚5mm貫通寸前までは1回が深さ0.2mm、送り
30mm/minのピック加工を施している。
【0013】このような切削条件で比較試験を行なった
結果、従来ドリルは切削当初より摩耗量が大きく、40
00穴加工時点で比較すると、従来ドリルの摩耗量が3
4μmであるのに対し、本発明ドリルは24μmと摩耗
量が少なく、本発明ドリルの耐摩耗性が優れることが分
かった。しかも同時点で従来ドリルは折損してしまった
が、本発明ドリルは6000穴を超えてなお継続可能
で、図4には示されてないが最終的には 10000穴
まで加工したところで試験を終了させた。
【0014】
【発明の効果】以上のように、先端部に焼結ダイヤモン
ドの付いた小径ドリルを使用して硬質脆性材料に小径の
穴明け加工を施す場合に好適するドリル形状が発明され
た結果、摩耗が少なくて工具寿命が長く、折損が起きに
くくて信頼性を高めた小径ドリルが提供できるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明小径ドリルの正面図である。
【図2】図1の先端部拡大図である。
【図3】単結晶シリコン板に小径ドリルでもって穴明け
する際の加工順序を説明する図である。
【図4】従来ドリルと本発明ドリルとの比較試験の結果
を示す図である。
【図5】従来の小径ドリルの正面図である。
【図6】図5の先端部拡大図である。
【符号の説明】
1 工具本体 2 焼結ダイヤモンド 3 シャンク 4 ボデー 5 先端切刃 6 フルート α 先端角 β ねじれ角
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の如き
課題に鑑みなされたもので、丸棒状をなす工具本体の先
端には、先端角を形成して対峙する一対の先端切刃が形
成され、前記工具本体の外周には、捩れを伴ったフルー
トが形成され、前記工具本体は、超硬合金の先端に焼結
ダイヤモンドが一体に焼結されてなる小径ドリルにおい
て、前記先端角が80゜〜100゜にあることを特徴と
する。加えて、前記フルートのねじれ角が15゜〜25
゜にあることを特徴としたものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【発明の実施の形態】次に、この発明の一実施形態につ
いて、図を参照しながら説明する。図1および図2にお
いて、工具本体1は、丸棒状をなす超硬合金の先端に焼
結ダイヤモンド2が一体に焼結されたものである。工具
本体1はシャンク3とボデー4とからなる段付き丸棒を
呈し、シャンク3は工具保持具に嵌合する太さを持ち、
ボデー4の先端部はドリルの外径に等しい直径を持って
いる。ボデー4の先端には一対の先端切刃5がドリルの
中心軸に対峙して形成され、正確には中心軸を通る平行
面に先端切刃5が投影されてなす先端角αが形成され、
先端切刃5の後方にはボデー4の外周に沿ってねじれ角
βなる捩れを伴ったフルート6が先端部のマージン7と
ともに備わっている。そして、先端角αは80゜〜10
0゜、ねじれ角βは15゜〜25゜に形成されている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】図3は、小径ドリルを使用して単結晶シリ
コン板に穴明けする場合の代表的な加工順序を示したも
ので、図の左から右方向に手順が示されている。すなわ
ち、最終製品の厚さに若干の研磨代を加えた厚さを持つ
単結晶シリコン板が用意され、まず折損事故が起きない
ように外径の大きめのドリルによって揉み付け作業が行
なわれる。揉み付けによって深さの浅いセンター穴が設
けられたら、所望する外径をもつ小径ドリルに工具交換
され、加工液として水が外部より給水されながら穴明け
が行なわれる。このとき、折損防止のために穴明けは一
時に行なわれずにピック加工され、さらに折損防止のた
めに底面到達直前で加工終了となる止まり穴加工とされ
る。穴明け終了後、単結晶シリコン板の上下面が研磨さ
れて、最終的に貫通穴の穿設された製品として完成す
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸棒状をなす工具本体の先端には、先端
    角を形成して対峙する一対の先端切刃が形成され、前記
    工具本体の外周には、捩れを伴ったフルートがマージン
    とともに形成され、前記工具本体は、超硬合金の先端に
    焼結ダイヤモンドが一体に焼結されてなる小径ドリルに
    おいて、前記先端角が80゜〜100゜にあることを特
    徴とする小径ドリル。
  2. 【請求項2】 前記フルートのねじれ角が15゜〜25
    ゜にあることを特徴とする請求項1に記載の小径ドリ
    ル。
JP21995497A 1997-07-30 1997-07-30 小径ドリル Pending JPH1148016A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21995497A JPH1148016A (ja) 1997-07-30 1997-07-30 小径ドリル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21995497A JPH1148016A (ja) 1997-07-30 1997-07-30 小径ドリル

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Publication Number Publication Date
JPH1148016A true JPH1148016A (ja) 1999-02-23

Family

ID=16743647

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21995497A Pending JPH1148016A (ja) 1997-07-30 1997-07-30 小径ドリル

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002137108A (ja) * 2000-10-30 2002-05-14 Mmc Kobelco Tool Kk 脆性材料の穴明け加工方法および該穴明け加工方法に用いる穴明け工具
JP2002137110A (ja) * 2000-10-27 2002-05-14 Toshiba Tungaloy Co Ltd 小径ドリル
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EP3778084A4 (en) * 2019-06-13 2022-02-09 Sumitomo Electric Hardmetal Corp. CUTTING TOOL

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040218

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02