JP6706421B2 - 車両用照明装置 - Google Patents

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本発明は、車両用照明装置に関する。
従来、車両用照明装置として、光源からの光によって発光する発光体を備えるものが知られている(下記特許文献1)。これにより意匠性を高くすることができる。
特開2011−148480号公報
ところで、近年、車両の意匠性をより高くするために、車両の使用状況に応じて照明効果を切り替えることが求められている。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、車両の使用状況に応じて照明効果を切り替えることが可能な車両用照明装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、車両に搭載される車両用照明装置であって、紫外光によって励起されて蛍光を発する発光部を有する被照射物と、前記被照射物に対して可視光を照射可能な可視光源と、前記発光部に対して紫外光を照射可能な紫外光源と、前記可視光源及び前記紫外光源を制御する光源制御部と、を備え、前記光源制御部は、前記車両の制御を司る車両制御部から送信される前記車両の状態を表す信号に基づいて前記可視光源及び前記紫外光源をそれぞれ制御することに特徴を有する。
このような構成とすれば、車両の状態に基づいて可視光源及び紫外光源をそれぞれ制御することができる。これにより、紫外光源によって発光部を発光させることで意匠性を高くすることができ、可視光源によって被照射物を照らすことができる。つまり、車両の使用状況に応じて照明効果を切り替えることが可能となる。そして、光源制御部では、車両制御部から送信される信号に基づいて可視光源及び紫外光源の制御を行う。このため、光源を制御するために、車両の状態を検知するための専用の装置(センサなど)を新たに設ける必要がなく、より簡易な構成とすることができる。
また、前記被照射物は、前記車両に搭載されたフロアマットとされ、前記光源制御部は、前記車両の走行時には、前記車両の非走行時に比して、前記紫外光源の発光量を少なくするように前記紫外光源を制御するものとすることができる。このような構成とすれば、車両の非走行時(例えば、乗員が車両に乗り込む際)には、発光部を比較的強く発光させることができ、フロアマットの意匠性を高くすることができる。一方、車両の走行時には、紫外光源の発光量を少なくすることで、乗員(例えば乗員の足元)に対して紫外光が向かう事態を抑制することできる。なお、ここで言う「紫外光源の発光量を少なくする」とは、紫外光源をオフにすることも含まれる。
本発明によれば、車両の使用状況に応じて照明効果を切り替えることが可能な車両用照明装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用照明装置が設けられる車両の室内を示す斜視図 図1におけるインストルメントパネルの下部を示す断面図 車両用照明装置の電気的構成を示すブロック図
本発明の一実施形態を図1から図3によって説明する。本実施形態では、車両11に搭載される車両用照明装置20を例示する。車両用照明装置20は、図1に示すように、インストルメントパネル15の下部に設けられた光源ユニット21と、この光源ユニット21からの出射光(可視光及び紫外光)によって照らされるフロアマット10(被照射物、図1参照)と、光源ユニット21の制御を行うLED制御部40(図3参照)と、を備える。
光源ユニット21は、図2に示すように、インストルメントパネル15の下壁部15A(例えば、グローブボックス16の下方)の裏側に取り付けられている。光源ユニット21は、可視光LED22と、紫外光LED23と、LED22,23が実装されるLED基板24と、下方に開口された箱状のLED収容部25と、を備える。LED22,23及びLED基板24は、LED収容部25に収容されている。
下壁部15Aには、開口部15Bが形成されている。可視光LED22及び紫外光LED23からの各出射光は、開口部15Bを通じてフロアマット10側に出射される構成となっている。可視光LED22は、フロアマット10に対して可視光(例えば、白色光)を照射することが可能となっている。紫外光LED23は、フロアマット10(特に後述する発光部10A)に対して紫外光を照射することが可能となっている。
フロアマット10は、紫外光によって発光する発光部10Aを有している。発光部10Aは、例えば、フロアマット10を構成する基布に対して、蛍光物質が含有された糸(繊維)によって刺しゅうを施すことで構成されている。発光部10Aに紫外光が照射されると、発光部10Aを構成する蛍光物質が励起され、蛍光を発する。これにより、発光部10Aの形状(例えば図1に示す3本の線状)が模様として浮かび上がる構成となっている。
次に、本実施形態の電気的構成を説明する。図3に示すように、LED制御部40(光源制御部)は、例えばマイコンを主体として構成されており、可視光LED22及び紫外光LED23に対して電気的に接続されている。また、LED制御部40は、車両11に搭載されたECU50に対して電気的に接続されている。LED制御部40は、ECU50から送信される信号(後述)に基づいて、可視光LED22及び紫外光LED23の各発光量をそれぞれ制御する構成となっている。
なお、LEDの発光量は、例えば、PWM制御などを用いて制御することができ、LEDに対するPWM信号のデューティ比を変えることで、発光量を変えることができる。なお、LEDの制御方式はPWM制御に限定されない。また、LED制御部40は、例えば、LED基板24に実装されているが、これに限定されず、LED基板24とは異なる場所に配されていてもよい。
ECU50(車両制御部)は、車両11に搭載された各種スイッチや車両の状態を検知するための各種センサの動作に基づいて車両11に搭載された各機器の制御を司る構成となっている。図3に示すように、ECU50には、例えば、ドア開閉センサ51、イグニッションスイッチ52、シフトポジションセンサ53、着座センサ54が電気的に接続されている。
ドア開閉センサ51は、車両11に設けられた車両ドアの開閉を検知するものであり、車両ドアに設けられたカーテシスイッチなどを例示することができる。イグニッションスイッチ52は、車両11の各機器に対するバッテリからの電力の供給/遮断を切り替えるものとされる。シフトポジションセンサ53(インヒビタースイッチ)は、車両11のシフトレバーの位置を検知するものとされる。着座センサ54は、乗員が車両11の車両シートに着座しているか否かを検知するものであり、シート座面に設けられた圧力センサを例示することができる。
ECU50は、上記センサ及びスイッチによって取得された車両11の状態に基づいたデューティ比のPWM信号をLED制御部40に送信する構成となっている。具体的には、ECU50は、ドア開閉センサ51によって車両ドアが開いたことが検知された状態では、例えば、デューティ比100%のPWM信号をLED制御部40に送信する。
また、ECU50は、シフトポジションセンサ53によって、シフトレバーがパーキング以外の位置にあることが検知された状態(車両走行時)では、例えば、デューティ比10%のPWM信号をLED制御部40に送信する。また、ECU50は、イグニッションスイッチ52がオン状態である場合や、着座センサ54がオン状態である場合においても、これらに対応したデューティ比のPWM信号をLED制御部40に送信する構成となっている。なお、上述したデューティ比の数値は一例であり、適宜変更可能である。
LED制御部40では、ECU50から送信されるPWM信号(車両の状態を表す信号)に基づいて、可視光LED22と紫外光LED23の点灯をそれぞれ制御する。具体的には、LED制御部40は、ECU50から送信されたPWM信号のデューティ比が100%である場合(車両ドアが開状態)では、可視光LED22を消灯させ、紫外光LED23を点灯させる。これにより、フロアマット10の発光部10Aが、紫外光によって発光する。これにより、乗員が車両11に乗り込む際の照明効果を演出することができる。
そして、LED制御部40は、PWM信号のデューティ比が10%である場合(車両走行時)では、可視光LED22を点灯させ、紫外光LED23を消灯させる。つまり、本実施形態では、車両11の走行時には、車両11の非走行時(車両ドアが開状態)に比して、紫外光LED23の発光量を少なくするように紫外光LED23を制御する。また、車両11の走行時には、車両11の非走行時に比して、可視光LED22の発光量を多くするように可視光LED22を制御する。
これにより、車両11の走行時においては、フロアマット10を可視光によって照らすことができると共に、乗員の足元に紫外光が照射される事態を抑制することができる。なお、紫外光LED23は、人体に対する影響が殆どない波長や出力の紫外光を出射するものが用いられる。しかしながら、紫外光が照射されることで乗員が不快に感じる事態が懸念される。本実施形態では、車両走行時において乗員の足元に紫外光が照射される事態を抑制することで、乗員に対してより快適な車室空間を提供することができる。なお、車両走行時及び車両非走行時において、可視光LED22及び紫外光LED23を同時に点灯させてもよい。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態によれば、車両11の状態に基づいて可視光LED22及び紫外光LED23をそれぞれ制御することができる。これにより、紫外光LED23によって発光部10Aを発光させることで意匠性を高くすることができ、可視光LED22によってフロアマット10を照らすことができる。つまり、車両11の使用状況に応じて照明効果を切り替えることが可能となる。そして、LED制御部40(光源制御部)では、ECU50から送信される信号に基づいて可視光LED22及び紫外光LED23の制御を行う。このため、各LEDを制御するために、車両11の状態を検知するための専用の装置(センサなど)を新たに設ける必要がなく、より簡易な構成とすることができる。言い換えると、本実施形態では、車両11に搭載されているECU50の機能を利用して、可視光LED22及び紫外光LED23の制御を行うことができ、より簡易な構成とすることができる。
また、LED制御部40は、車両11の走行時には、車両11の非走行時に比して、紫外光LED23の発光量を少なくする(発光量をゼロにする)ように紫外光LED23を制御する。このような構成とすれば、車両11の非走行時(例えば、乗員が車両に乗り込む際)には、発光部10Aを比較的強く発光させることができ、フロアマット10の意匠性を高くすることができる。一方、車両11の走行時には、紫外光LED23の発光量を相対的に少なくすることで、乗員に対して紫外光が向かう事態を抑制することできる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、被照射物としてフロアマット10を例示したが、これに限定されない。被照射物として、車両シート、インストルメントパネル、トリムなどを例示することができる。
(2)発光部10Aの構成や形状は上述したものに限定されない。発光部は、蛍光物質が含有されたフィルムや印刷された蛍光塗料によって構成されていてもよい。
(3)光源ユニット21(可視光LED22及び紫外光LED23)の配置箇所は上記実施形態で例示したものに限定されず、被照射物の配置に応じて適宜変更可能である。例えば、光源ユニット21がインストルメントパネル15における運転席側に設けられていてもよく、可視光LED22で運転席側のフロアマットと共にフットペダルを照らす構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、シフトポジションセンサ53によって、車両11が走行時であることを検知するものを例示したが、これに限定されない。例えば、イグニッションスイッチ52又は着座センサ54がオン状態である場合において、車両が走行時であると判定してもよい。
(5)可視光源及び紫外光源は、LEDに限定されない。また、各光源からの光を導光しつつ被照射物に出射する導光部材を備えていてもよい。
(6)上記実施形態において、LED制御部40が、車両11の状態に基づいて可視光LED22及び紫外光LED23の発光パターンや発光タイミングを制御する構成としてもよい。例えば、ドア開閉センサ51、シフトポジションセンサ53、イグニッションスイッチ52などがオンされた際に、LED制御部40が可視光LED22又は紫外光LED23を点滅させる構成としてもよい。
(7)上記実施形態では、ECU50から送信される車両11の状態を表す信号としてPWM信号を例示したが、これに限定されない。
10…フロアマット(被照射物)、10A…発光部、11…車両、20…車両用照明装置、22…可視光LED(可視光源)、23…紫外光LED(紫外光源)、40…LED制御部(光源制御部)、50…ECU(車両制御部)

Claims (3)

  1. 車両に搭載される車両用照明装置であって、
    紫外光によって励起されて蛍光を発する発光部を有する被照射物と、
    前記被照射物に対して可視光を照射可能な可視光源と、
    前記発光部に対して紫外光を照射可能な紫外光源と、
    前記可視光源及び前記紫外光源を制御する光源制御部と、を備え、
    前記被照射物は、前記車両に搭載されたフロアマットとされ、
    前記光源制御部は、
    前記車両の制御を司る車両制御部から送信される前記車両の状態を表す信号に基づいて前記可視光源及び前記紫外光源をそれぞれ制御するものとし、前記車両の走行時には、前記車両の非走行時に比して、前記紫外光源の発光量を少なくするように前記紫外光源を制御し、前記可視光源の発光量を多くするように前記可視光源を制御する車両用照明装置。
  2. 前記光源制御部は、前記車両の非走行時には、前記可視光源を消灯させ、前記紫外光源を点灯させるように前記可視光源及び前記紫外光源を制御する請求項1に記載の車両用照明装置。
  3. 前記発光部は、前記フロアマットの車幅方向外側において車両前後方向に延在する請求項1または請求項2に記載の車両用照明装置。
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